有価証券報告書-第15期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/22 15:09
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(1)【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループでは、従業員一人ひとりが、大切な財産であるという考えのもとに人『財』と表現し、人財こそが中長期的な成長力の源泉となることから、継続的な人的資本への投資を進め、あわせて従業員のウェルビーイング向上を進めております。
「中期経営計画2028」の期間において、人財戦略の指針として『笑顔と挑戦で未来を創る』を掲げ、本指針に基づき、当社が目指す方向性や重視する価値観を4つの会社像として描いております。
<4つの会社像>①自分も周りも笑顔で働いている会社
②社会を支えているという貢献を実感できる会社
③成長を実感できる会社
④チャレンジと自己実現を応援する会社
4つの会社像を通じて会社の方向性を明確にし、さらには「理想の個」と「理想の組織」を掲げることで、従業員一人ひとりが自らの役割や期待される行動、求められる成長の方向性を示し、主体的なスキルアップや新たな挑戦を促すとともに、評価・育成・職場環境の整備を含む人事施策を通じて、従業員が安心して能力を発揮できる環境づくりを進めていきます。
これらの取組みにより、従業員一人ひとりのウェルビーイング向上と、組織全体の活力最大化を目指してまいります。当社グループは、これらの取組みを体系的に推進する枠組みとして2026年3月にISO25554の認証を取得しており、引き続き当該規格に基づく施策の充実を図ってまいります。
<当社グループが目指す2つの理想の姿>・『理想の個』
従業員自身が環境変化に適応し、自己変革に絶えず挑戦し、人生の「喜び・生きがい」の目標達成に向けて自律的にキャリアアップが出来る姿
・『理想の組織』
目標達成のため、上下関係なく健全なコンフリクトがあり、互いに柔軟なアイデアを生み出し、協力し合って課題に取り組むことができ、エンゲージメント及びチーム生産性の高い組織
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1)外部環境への対応と経営戦略との連動
当社グループは、人事施策及び取組を通じて、労働人口の減少による人財獲得競争の激化、多様な働き方への要請、並びに新技術の進展といった外部環境の変化への対応を進めております。
これらの取組により、「中期経営計画2028」の事業指標達成に向けた"Triple Accel 戦略"(Area、Account、ARPU)を、人財面から支えてまいります。
特に事業展開を担う人財の安定的な獲得、及び定着を図るとともに、顧客価値の創出に向けて、多様な人財が自由に意見を発信できる環境を整備してまいります。
また、こうした取組みを支える基盤として、従業員エンゲージメントの向上や会社の理念・方針への共感、並びに心身の健康維持・増進に資するトップレベルの健康経営を推進することで、人財の安定的な能力の発揮を支え、組織全体の生産性向上及び一人当たりの営業利益の向上を目指してまいります。
こうした外部環境の変化への対応や、「中期経営計画2028」に応じた人財戦略を実行することで、継続的な企業価値の向上に努めてまいります。
2)従業員給与等の決定方針
当社グループでは、着実な顧客基盤の強化に向け、人財の安定的な確保を図るため、初任給の段階的な引き上げに加え、従業員の給与水準の改善に取り組んでおります。これにより、採用競争力の強化及び従業員のモチベーション向上を目指しております。
定期昇給においては、従業員が年間を通じて発揮した能力を評価し、その評価結果を給与へ反映する仕組みを採用することで、従業員が主体的に能力向上へ取り組むことができる環境整備を進めてまいります。
さらに、優秀人財の確保・定着及び意欲向上を目的として、優秀な従業員を抜擢昇格する制度を導入し、能力発揮に応じて適切に報われる仕組みを構築しております。
賞与制度については、個人の成果をより明確に処遇へ反映できる制度運用としております。また、個人業績の評価比重を従来よりも引き上げたことで、企業全体の成果と従業員一人ひとりの貢献を、より適切に処遇へ結びつける体系を構築しております。
当社グループでは、これらの処遇方針を通じて、従業員が十分に能力を発揮し、企業の持続的成長に寄与できる環境づくりを進めております。あわせて、社会環境の変化、労働市場の動向、経営戦略に応じて処遇制度の見直しを適宜検討し、公平性・透明性・納得性の高い制度運用を継続してまいります。
3)戦略
これらの「理想の個」「理想の組織」を実現するため、当社グループでは人財育成及び社内環境整備に関する方針を定め、人的資本経営の推進をしてまいります。
3)-1 人財育成方針
当社グループでは、「理想の個」の実現に向け、「①強みの発揮」、「②キャリアの自律」の2つを重要な要素と位置付け、一人ひとりが自律的に成長できる人財育成に取り組んでまいります。
①強みの発揮
従業員一人ひとりの強みの発揮が組織全体の成果につながることから、多様な人財が自身の強みを最大限に発揮できるよう、適切な配置や育成の機会を提供し、従業員の挑戦を支えてまいります。
②キャリアの自律
主体的なキャリアの選択は、従業員の成長につながることから、従業員が自らの志向や強みを踏まえてキャリアを築いていけるよう、キャリア選択の機会の提供や対話の促進をすることで、従業員の自律的なキャリアアップと長期的な活躍を支援してまいります。
③人財育成のための主な取組及び制度
当社グループの企業理念実現のためには「理想の個」の姿を実現した従業員が必要不可欠です。
従業員のキャリア形成の促進・支援を目的としたセルフキャリアドックの実施、階層別研修として若手・中堅・管理職への研修等を行っております。セルフキャリアドックについては、国家資格であるキャリアコンサルタントを有する者が従業員のキャリア形成を支援しております。また、管理職への研修として心理的安全性についての研修や、従業員一人ひとりの強みを活かすこと( 6)-1-1ストレングス指標 )を目的としたコーチングの研修を取り入れております。これらの研修を通じて、自律性向上を図り、「理想の個」を実現できる人財( 6)-1-2セルフキャリア指標 )を育成しております。
2025年度では、これまで個社ごとに実施していた人財公募制度をグループ全体へ拡大し、従業員のキャリアの選択肢を広げることで、より多様なキャリアを実現できる環境を整備し、運用しております。
また、自律的にキャリアアップを目指すことができる人財を育成するために、リスキリング制度の継続に加え、グループ各社の事業戦略上で必要と定めた資格の取得を支援するアップスキリングを新規で実施いたしました。当社グループにおいて「特に重要なKPI」の数値向上を目指して、2026年度も引き続き人財育成に取り組んでまいります。
〈主な取組や制度一覧〉
主な取組・セルフキャリアドック ・コーチング研修 ・1on1研修
・部門別スキル研修 ・新入社員研修 ・重点テーマ研修
・リスキリング ・アップスキリング
・人財育成研修(階層別グループ人財育成研修) など
制度他・評価制度と目標管理制度 ・EAP「従業員支援プログラム」
・特別優秀抜擢人事制度 ・資格取得報奨制度
・グループ人財公募制度 ・TOKAIグループ業績優秀表彰制度
・チャレンジ表彰制度 ・英会話学習支援 など

3)-2 社内環境整備方針
当社グループでは、「理想の組織」の実現に向け、「①ダイバーシティの推進」、「②安心して働ける職場環境の整備」の2つを重要な要素と位置付け、人財が活躍できる社内環境の整備に取り組んでまいります。
①ダイバーシティの推進
人財の多様性を競争力の源泉と捉え、ダイバーシティの推進に取り組んでおります。年齢、国籍、性別、性自認、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、多様な人財がそれぞれの能力を発揮できるよう、誰もが安心して意見を述べ、挑戦できる心理的安全性の高い職場づくりとともに、多様性を活かす組織風土の醸成をすすめてまいります。
②安心して働ける職場環境の整備
多様な人財が安心して活躍できるよう、ワークライフバランスの向上を重視し、柔軟な働き方の推進や両立支援の充実など、働きやすい職場環境の整備に取り組んでおります。これにより、一人ひとりがライフステージに応じて安心して働き続け、その能力を最大限に発揮できる環境の実現を目指してまいります。
③社内環境整備のための主な取組及び制度
当社グループが目指す「理想の組織」の実現に向けてダイバーシティの推進が重要であると考えております。そのため女性活躍推進を目的とした女性社員研修を行うほか、心理的安全性の高い職場づくり( 6)-1-3セーフ(心理的安全性)指標 )に向けて、管理職に対して心理的安全性研修やコーチング研修を実施しております。また、育児や介護、不妊治療など、ライフステージごとの事情と業務との両立を支える考え方を重視し、多様な人財が安心して働き続けられる職場環境の整備に取り組んでおります。こうした取組を通じて、当社グループでは多様な人財が活躍できるよう、働きやすい環境整備( 6)-1-4WLB(Work Life Balance:社内環境整備)指標 )を進めてまいります。
2025年度では「理想の組織」の実現に向けて、育児短時間勤務制度などについて小学校教育課程第6学年を修了する日までに適用範囲を延長し、また介護に関しては専門家による介護相談会の実施など、子育てや介護と業務の両立を支援する制度及び施策を実施いたしました。また、不妊治療を目的としたライフサポート休暇を導入するなど、従業員にとって働きやすい環境を提供することで、「理想の組織」であると感じられる社内環境を今後も整えてまいります。
〈主な取組や制度一覧〉
主な取組・女性社員研修 ・コーチング研修 ・心理的安全性研修
・メンター研修 ・介護研修 ・ハラスメント研修
・メンタルヘルス研修(ラインケア) ・メンタルヘルス研修(セルフケア)
・DE&I研修 ・安全衛生関連の研修 など
制度他・介護休業制度 ・介護時差勤務 ・顧問介護士制度
・育児短時間勤務制度・フレックスタイム制度 ・出産祝金制度
・メンター制度 ・ライフサポート休暇、休業
・360度評価制度 ・エンゲージメントサーベイ など

3)-3 人財基盤の整備
当社グループでは、「理想の個」「理想の組織」の実現に向け、「①従業員の健康維持・増進」、「②グループ方針の浸透と共感」の2つの要素が重要な基盤であると考えています。これらの人財基盤を整備・強化することで、その実現を推進してまいります。
①従業員の健康維持・増進
従業員一人ひとりが心身ともに健康で、意欲的に働き続けることは、当社グループの持続的な成長を支える原動力となることから、健康経営を推進することで、従業員一人ひとりの健康意識の向上を促し、心身ともに健やかに働き続けられる環境を整備してまいります。
②グループ方針の浸透と共感
グループ方針の浸透と共感は、組織として一体感を醸成し、従業員が共通の方向性を持って業務に取り組むための重要な要素であると考えております。経営メッセージの発信や対話の機会の充実を通じて、グループ方針の浸透と共感の促進を図ってまいります。
③人財基盤の整備のための主な取組及び制度
当社グループでは「理想の個」、「理想の組織」実現において、従業員の健康とグループ方針の浸透と共感が重要であると考えております。そのため、ウォーキングラリーや、睡眠・食事・運動などの健康をテーマとした各種セミナーを開催するとともに、定期健康診断で要受診となった従業員への受診推奨の徹底、再検査の受診費用補助などにより、従業員一人ひとりの健康意識の向上を促しております( 6)-1-5健康リテラシーの高い従業員の割合 )。
また、グループ方針の浸透と共感を図るため、経営トップと従業員が座談会形式でコーポレートメッセージについて考える「コーポレートメッセージを語る会」を開催しています。あわせて、コーポレートメッセージを実践できているかを人事考課に反映する取組みを行っております( 6)-1-6企業共感指標 )。
〈主な取組や制度一覧〉
主な取組・ウォーキングラリー ・睡眠・食事・運動などの各種健康セミナー
・AI姿勢診断 ・定期健康診断後の要受診者への受診勧奨徹底
・チャレンジ表彰 ・コーポレートメッセージを語る会 など
制度他・コーポレートメッセージの実践を組み込んだ人事考課
・再検査への受診費用補助 ・人間ドック受診費用補助
・脳ドック受診費用補助 ・禁煙プログラム補助 など

当社グループでは、人財育成、社内環境整備、人財基盤の整備を通じて、従業員のウェルビーイングの向上を図り、組織の持続的な成長及び企業価値の向上につなげてまいります。
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4)ガバナンス
当社グループでは、健康管理最高責任者(CHO)がトップを務める健康経営会議、及びエンゲージメント向上会議を設置しております。各会議体には、各社の人事担当役員及び人事担当者が出席し、年3回、各社の取組状況の報告、及び改善に向けた議論を行っております。健康経営会議については、年1回、取締役会へ報告しております。また、人事全体の取組については、サステナビリティ推進委員会において年2回、社外役員に対して具体的な取組内容と実施状況を説明し、意見を聴取しております。これらの会議を通じて各社における取組の推進を図っております。
こうしたガバナンス体制のもと、当社グループでは、
①経営トップ主導の人的資本マネジメント
②KPIに基づく客観的モニタリング
③グループ横断の改善メカニズム
を一体で運用し、人財戦略を経営戦略と整合的に推進する仕組みを確立しております。
5)リスク管理
当社グループでは、上記の人財戦略を推進するにあたり、人財の獲得及び定着、多様性の確保、心理的安全性の確保、従業員エンゲージメントの低下、企業方針への共感の低下、並びに従業員の健康に関する課題を、人財面における主なリスクとして認識しております。
これらのリスクを適切に管理するため、当社グループでは、各項目に関するKPIを設定するとともに、継続的なモニタリングを実施しております。
また、人財の獲得及び定着については年2回、従業員エンゲージメントについては年3回、重要な経営指標として当社代表取締役社長への定期的な報告を行っております。社外役員に対してもサステナビリティ委員会の中で年2回の報告と意見聴取を実施しております。これにより、独立した立場に基づく助言・提言を踏まえ、リスク認識の妥当性の検証及び対応策の見直しを行い、リスク管理体制の強化を図っております。当社グループは、これらの取組を継続的に実施することで、人的資本に関するリスクを統合的に把握・管理し、人財戦略の実効性向上に取り組んでまいります。
6)指標と目標
当社グループでは戦略につながる指標を継続的にモニタリングすることで、施策の有効性や、戦略の方向性が適切かを常に検討していくことに加えて、財産である従業員が活き活きと輝いて働ける環境を目指しております。
「中期経営計画2025」では、「人財・組織の活力最大化」を基本方針に掲げ、リスキリングの推進、人財公募制度の拡充、各種研修の充実並びに休暇制度の整備等に取り組んでまいりました。その結果、「特に重要なKPI」として設定しているセルフキャリア指標は70.1%(2025年目標70.0%)、セーフ指標は70.3%(2025年目標70.0%)となり、いずれも2025年目標を達成いたしました。一方、ストレングス指標は64.6%(2025年目標65.0%)、WLB指標は69.4%(2025年目標70.0%)と、いずれも目標にわずかに未達となったものの、指標を策定した2022年と比較すると、ストレングス指標は+8.1%、WLB指標は+7.2%とそれぞれ向上しており、当社グループにおけるエンゲージメントは、着実に向上しております。
当社グループでは引き続き、従業員の自律性を育み、働きやすい職場環境を構築することにより、従業員のウェルビーイング向上を図ってまいります。これらの取組を通じて『笑顔と挑戦で未来を創る』の実現に向けた人的資本の拡充を進め、指標と目標の達成を目指してまいります。
6)-1 特に重要なKPIについて
当社グループでは経営戦略の実現に向けて下記6つの指標を「特に重要なKPI」として掲げました。エンゲージメントを測定する指標として、「ストレングス指標」、「セルフキャリア指標」、「セーフ指標」、「WLB指標」の4指標を、従業員の健康を測る指標として、「健康リテラシーの高い従業員の割合」、そして企業方針に対する共感度を測る指標として、「企業共感指標」を掲げております。
6)-1-1 ストレングス指標
一人ひとりの個性や強みを活かすことは、従業員の働きがい及び組織としてのパフォーマンスを高めると捉え、従業員が自分の強みをどれだけ仕事に生かすことができているかを測定します。
本指標はエンゲージメントサーベイのうち、やりがいや能力の活用、仕事におけるチャレンジに関する質問について、肯定的な回答の割合を示します。
6)-1-2 セルフキャリア指標
不確実な時代を乗り越えるためには、従業員自身が環境変化に適応することや、目標達成に向けて自律的にキャリア形成していくことが必要です。従業員のキャリア形成を促進・支援していくため、キャリア形成を意識し、行動に移せているかを測定します。
本指標はエンゲージメントサーベイのうち、仕事における自己実現、知識スキル面での成長、仕事への向きあい方に関する質問について、肯定的な回答の割合を示します。
6)-1-3 セーフ(心理的安全性)指標
企業の成長のためには、多様な意見を認め合い、健全なコンフリクトが生じていることが重要です。その土台となる心理的安全性が組織内でどれだけ確保されているかを測定します。
本指標はエンゲージメントサーベイのうち、所属部署での発言の自由度・建設的な対話・安心感や、上司への相談のしやすさに関する質問について、肯定的な回答の割合を示します。
6)-1-4 WLB(Work Life Balance:社内環境整備)指標
従業員が活躍するためには、働きやすく・働きがいのある職場づくりが必要です。一人ひとりの多様な働き方を支えるための制度を整えるとともに、従業員目線で見たときに働きやすい職場になっているかを測定します。
本指標はエンゲージメントサーベイのうち、助け合い、制度の充実度、環境の快適さに関する質問について、肯定的な回答の割合を示します。
6)-1-5 健康リテラシーの高い従業員の割合
健康経営の取組を効果的に進めるためには、従業員一人ひとりが健康に関する知識や能力を理解し、それを適切に活用できていることが重要です。
本指標は、健康に関する設問において、健康的な判断や行動につながる回答をしている従業員の割合を示します。
6)-1-6 企業共感指標
企業方針への共感は、従業員が共通の目的意識を持ち、一体となって業務に取り組むための重要な要素です。
本指標は、当社グループの経営戦略方針及びコーポレートメッセージ等に対する理解・共感に関する設問について、肯定的な回答の割合を示します。
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