有価証券報告書-第15期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1)業績
当事業年度における世界経済は、米国、欧州を中心に堅調な景気回復がみられましたが、米国新政権の政策動向に注意する必要があり、欧州においても英国のEU離脱問題が懸念される不透明な状況で推移しました。新興国では、中国経済の成長鈍化が続き、資源安による資源国経済の不振とともに、先行きは予断を許さない状況にあります。一方、日本経済は、円安の進行による輸出の持ち直しにより、企業収益が底堅く推移し、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費に明るさが見られるなど、緩やかな回復基調が続きました。
当社の属する半導体業界では、平成28年の世界半導体市場の成長が前年並みとなり、メモリーや車載機器向け半導体を中心に好調を維持しております。また、日本国内においてはメモリーやセンサーに旺盛な需要が見られる状況にあります。
当社の事業領域であるビジュアル・コンピューティング関連分野においては、従来のGPU用途に加え、大量のデータを複数のプロセッサを用いて同時に処理するGPUの並列処理に着目したディープラーニング(深層学習)やAI(人工知能)分野への応用が強く期待されており、今後到来が予見される自動運転やIoT(モノのインターネット)時代へ向け、この分野へ注目が集まる状況が続いております。
このような環境下において、当社は、引き続き中期経営計画に掲げた3つの事業分野において収益基盤の再構築を図るための施策を展開してまいりました。当事業年度においては、IPコアライセンス事業において、当社の第3世代GPUアーキテクチャを搭載した高性能GPU IPコア「M3000」シリーズの営業活動を開始するとともに、既存のIPライセンスの受注活動に注力してまいりました。ランニングロイヤリティ収入面では、既存顧客からの収入に加え、株式会社豊通エレクトロニクス(現 株式会社ネクスティエレクトロニクス)と共同で開発したミドルウエアライブラリ「IPSL」の売上を計上しました。SoC/モジュールビジネスにおいては、前事業年度に続きアミューズメント向け画像処理半導体「VF2」の販売活動を展開しました。しかしながら、販売代理店から最終顧客への販売が近時の業界における規制動向の変化による需要減少や顧客の新機種選定の遅延の影響を受けるとともに、顧客の需要が「VF2」の後継機となる次世代画像処理半導体「RS1」へ移行している状況にあるため、期初の想定を大幅に下回りました。プロフェッショナルサービス分野においては、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの共同開発による「RS1」の開発や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受けた「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」の開発を進めてまいりました。また、当事業年度において研究開発の成果として発表した「ZIA」Classifier(ジア クラシファイア)の第1号案件を受注することができました。
業務資本提携先である株式会社UKCホールディングスとの取り組みにつきましては、引き続きSoC/モジュールビジネス分野およびプロフェッショナルサービス分野において共同で営業活動を展開し、提携の成果として売上を計上することができました。
研究開発分野では、ディープラーニング等の最先端のAI技術を活用した製品ラインナップで構成されるプラットフォーム「ZIA」を発表し、その第1段としてディープラーニングによる動画像認識を効率的に行う「ZIA」Classifierを開発するとともに、更なる「ZIA」シリーズ製品の開発を進めております。また、引き続きNEDOプロジェクトである「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」の研究開発に取り組んでおります。
当社は、これらの研究開発から得られた成果を中長期的な事業展開の中で有力な収益基盤とするべく育成してまいります。
この結果、当事業年度の売上高は、既存顧客からのライセンスおよびランニングロイヤリティ収入に加え、新たに「ZIA」Classifierのライセンス売上および「IPSL」のロイヤリティ収入を計上するとともに、「RS1」およびNEDOの受託開発売上を計上したことにより、694百万円(前年同期比5.4%減)となりました。利益面では、「RS1」開発に伴う研究開発費の発生により、営業損失は263百万円(前年同期営業損失176百万円)となり、経常損失は262百万円(前年同期経常損失193百万円)となりました。
特別損益につきましては、前事業年度において株式を売却したカナダ・コグニビュー社の株式売却代金の最終清算金を受領したことにより特別利益13百万円を計上いたしました。また、画像処理半導体「VF2」の販売数量が計画未達となる見込みとなったため、「VF2」に係る固定資産の採算性の再評価を実施し減損処理を行ったことにより減損損失106百万円を計上し、当期純損失は、365百万円(前年同期当期純損失64百万円)となりました。
当社は、単一セグメントでありますが、事業の傾向を示すため、事業別の業績を以下に示します。
事業別売上高
①IPコアライセンス事業
IPコアライセンス事業では、新規、既存顧客のライセンスおよびランニングロイヤリティ収入ならびに保守サポートによる収入を計上したことにより、売上高は253百万円となりました。
②LSI事業
LSI事業では、画像処理半導体「VF2」の性能評価ボード等を販売したことによる売上を計上し、売上高は1百万円となりました。
③その他の事業
その他の事業では、次世代画像処理半導体「RS1」およびNEDOの受託開発売上等をプロフェッショナルサービスの売上として計上したことにより、439百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ371百万円増加し1,069百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、74百万円の支出(前年同期は265百万円の支出)となりました。主な要因は、税引前当期純損失364百万円、仕入債務の減少額158百万円などによる減少要因と、売上債権の減少額300百万円、減損損失106百万円、減価償却費52百万円などによる増加要因によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、410百万円の収入(前年同期は184百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の純減額による収入400百万円および投資有価証券の売却による収入13百万円などによる増加要因によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、35百万円の収入(前年同期は23百万円の収入)となりました。主な要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入35百万円による増加要因であります。
当事業年度における世界経済は、米国、欧州を中心に堅調な景気回復がみられましたが、米国新政権の政策動向に注意する必要があり、欧州においても英国のEU離脱問題が懸念される不透明な状況で推移しました。新興国では、中国経済の成長鈍化が続き、資源安による資源国経済の不振とともに、先行きは予断を許さない状況にあります。一方、日本経済は、円安の進行による輸出の持ち直しにより、企業収益が底堅く推移し、雇用・所得環境の改善が進み、個人消費に明るさが見られるなど、緩やかな回復基調が続きました。
当社の属する半導体業界では、平成28年の世界半導体市場の成長が前年並みとなり、メモリーや車載機器向け半導体を中心に好調を維持しております。また、日本国内においてはメモリーやセンサーに旺盛な需要が見られる状況にあります。
当社の事業領域であるビジュアル・コンピューティング関連分野においては、従来のGPU用途に加え、大量のデータを複数のプロセッサを用いて同時に処理するGPUの並列処理に着目したディープラーニング(深層学習)やAI(人工知能)分野への応用が強く期待されており、今後到来が予見される自動運転やIoT(モノのインターネット)時代へ向け、この分野へ注目が集まる状況が続いております。
このような環境下において、当社は、引き続き中期経営計画に掲げた3つの事業分野において収益基盤の再構築を図るための施策を展開してまいりました。当事業年度においては、IPコアライセンス事業において、当社の第3世代GPUアーキテクチャを搭載した高性能GPU IPコア「M3000」シリーズの営業活動を開始するとともに、既存のIPライセンスの受注活動に注力してまいりました。ランニングロイヤリティ収入面では、既存顧客からの収入に加え、株式会社豊通エレクトロニクス(現 株式会社ネクスティエレクトロニクス)と共同で開発したミドルウエアライブラリ「IPSL」の売上を計上しました。SoC/モジュールビジネスにおいては、前事業年度に続きアミューズメント向け画像処理半導体「VF2」の販売活動を展開しました。しかしながら、販売代理店から最終顧客への販売が近時の業界における規制動向の変化による需要減少や顧客の新機種選定の遅延の影響を受けるとともに、顧客の需要が「VF2」の後継機となる次世代画像処理半導体「RS1」へ移行している状況にあるため、期初の想定を大幅に下回りました。プロフェッショナルサービス分野においては、株式会社バンダイナムコエンターテインメントとの共同開発による「RS1」の開発や国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受けた「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」の開発を進めてまいりました。また、当事業年度において研究開発の成果として発表した「ZIA」Classifier(ジア クラシファイア)の第1号案件を受注することができました。
業務資本提携先である株式会社UKCホールディングスとの取り組みにつきましては、引き続きSoC/モジュールビジネス分野およびプロフェッショナルサービス分野において共同で営業活動を展開し、提携の成果として売上を計上することができました。
研究開発分野では、ディープラーニング等の最先端のAI技術を活用した製品ラインナップで構成されるプラットフォーム「ZIA」を発表し、その第1段としてディープラーニングによる動画像認識を効率的に行う「ZIA」Classifierを開発するとともに、更なる「ZIA」シリーズ製品の開発を進めております。また、引き続きNEDOプロジェクトである「省電力AIエンジンと異種エンジン統合クラウドによる人工知能プラットフォーム」の研究開発に取り組んでおります。
当社は、これらの研究開発から得られた成果を中長期的な事業展開の中で有力な収益基盤とするべく育成してまいります。
この結果、当事業年度の売上高は、既存顧客からのライセンスおよびランニングロイヤリティ収入に加え、新たに「ZIA」Classifierのライセンス売上および「IPSL」のロイヤリティ収入を計上するとともに、「RS1」およびNEDOの受託開発売上を計上したことにより、694百万円(前年同期比5.4%減)となりました。利益面では、「RS1」開発に伴う研究開発費の発生により、営業損失は263百万円(前年同期営業損失176百万円)となり、経常損失は262百万円(前年同期経常損失193百万円)となりました。
特別損益につきましては、前事業年度において株式を売却したカナダ・コグニビュー社の株式売却代金の最終清算金を受領したことにより特別利益13百万円を計上いたしました。また、画像処理半導体「VF2」の販売数量が計画未達となる見込みとなったため、「VF2」に係る固定資産の採算性の再評価を実施し減損処理を行ったことにより減損損失106百万円を計上し、当期純損失は、365百万円(前年同期当期純損失64百万円)となりました。
当社は、単一セグメントでありますが、事業の傾向を示すため、事業別の業績を以下に示します。
事業別売上高
①IPコアライセンス事業
IPコアライセンス事業では、新規、既存顧客のライセンスおよびランニングロイヤリティ収入ならびに保守サポートによる収入を計上したことにより、売上高は253百万円となりました。
②LSI事業
LSI事業では、画像処理半導体「VF2」の性能評価ボード等を販売したことによる売上を計上し、売上高は1百万円となりました。
③その他の事業
その他の事業では、次世代画像処理半導体「RS1」およびNEDOの受託開発売上等をプロフェッショナルサービスの売上として計上したことにより、439百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ371百万円増加し1,069百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、74百万円の支出(前年同期は265百万円の支出)となりました。主な要因は、税引前当期純損失364百万円、仕入債務の減少額158百万円などによる減少要因と、売上債権の減少額300百万円、減損損失106百万円、減価償却費52百万円などによる増加要因によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、410百万円の収入(前年同期は184百万円の支出)となりました。主な要因は、定期預金の純減額による収入400百万円および投資有価証券の売却による収入13百万円などによる増加要因によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、35百万円の収入(前年同期は23百万円の収入)となりました。主な要因は、新株予約権の行使による株式の発行による収入35百万円による増加要因であります。