四半期報告書-第14期第3四半期(平成29年11月1日-平成30年1月31日)

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2018/03/15 15:57
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有報資料

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当社グループは主要技術である自己組織化ペプチド技術による医療製品の開発に引き続き注力しており、外科領域では吸収性局所止血材:TDM-621(以下「本止血材」という。)および粘膜隆起材:TDM-641(以下「粘膜隆起材」という。)、再生医療領域では歯槽骨再建材:TDM-711(以下「歯槽骨再建材」という。)および創傷治癒材:TDM-511(以下「創傷治癒材」という。)の事業展開を進めてまいりました。
本止血材
【研究開発状況】
日本:内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、平成29年4月11日に臨床試験を開始するための治験計画届を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」という。)に提出いたしました。今回の治験は消化器内視鏡治療の領域において、本止血材の有効性を従来の止血法と比較する試験です。治験計画届後、平成29年8月8日に第1例の症例登録・施術が実施され、その後、複数の治験施設で治験を進めております。治験期間は概ね1年を予定しており、治験終了後に製造販売承認申請を予定しております。
米国:本止血材と癒着防止材の開発を進めておりますが、米国食品医薬品局(以下、「FDA」という。)と協議を実施していた癒着防止材に関し、耳鼻咽喉科領域において市販前届510(K)での審査プロセスとなることをFDAと合意に至りました。適応範囲は鼻内手術における癒着防止や微出血のコントロールとし、必要となる試験を実施中の段階ですが、来期前半までの申請をターゲットとして進めております。米国マーケットを見据えながら最適な開発候補品の選定や優先順位付けを実施し、平成30年4月期中での臨床試験開始や申請に向け開発を進めてまいります。
また本止血材に関しては臨床試験開始に向けたFDAとの協議を継続して実施しておりますが、将来の製品化に向け、パイプラインに次世代止血材を含め開発の最適化を検証しております。
【販売進捗状況(欧州/アジア/オセアニア/中南米)】
第3四半期累計第4四半期
製品販売(計画)184.3百万円120.0百万円
製品販売(実績)167.1百万円
対計画増減率9.3%減
対前四半期増減率140.8%増

欧州:平成26年1月14日にCEマーキング指令適合を受けた後、事業収益化に向けてドイツ、フランス、英国等の有力医療施設をターゲットに販売業者/代理店(各国別での販売に特化した販売代理店)を通じた製品販売を開始しております。欧州地域で各国毎に販売代理店と契約し販売活動を進めておりますが、予定時期が遅れたものの当第3四半期にフランスの大手代理店であるPENTAX社の販売が一部で開始され、当第3四半期累計の販売状況については概ね計画に即して推移いたしました。また内視鏡手術領域では同社を含め各国代理店よりCEマーキング取得申請中である後出血予防材の承認取得後の相乗効果が期待されております。通期計画に織り込んでいなかったスペインやイタリアの公共病院への入札に関しては徐々に開始され始め、数か所の中小規模の病院での入札が決まるなど進展しておりますが、まだ両国での販売には至っておりません。今後、大規模の病院を含めた入札が継続されるため、第4四半期には入札に注力し、来期での販売に寄与するものと予想しております。今後も各領域での代理店の稼働を向上させるべく、更なるプロモーションも実施するなど計画達成に向け注力してまいります。
また欧州の広いエリアで製品販売を開始するため販売提携につき販売パートナー候補先(対象全域に販売網・プロモーション機能を有する企業)と引き続き契約合意に向けて協議を継続しております。契約への課題解消として更なる欧州での販売・使用実績データ、オセアニアでの販売および使用実績等を積み上げることにより、当期での契約合意に向け取り組んでまいりますが、製品販売の状況や協議の進展状況によっては当期中での契約合意が来期になる可能性もあります。
アジア、オセアニア:オーストラリアにおいて前期よりMaquet Australia Pty Ltd(「Maquet社」)を通じて製品販売が開始されております。当第3四半期にかけてMaquet社の販売は順調に推移しており、販売計画を上回る約58,569千円の製品販売となり、当第3四半期末時点で通期販売計画に対し約90%の進捗率となりました。香港や他エリアでの販売活動も継続して実施し、オーストラリアを中心とした製品プロモーションにも注力することで、販売拡大に努めてまいります。また韓国のDaewoong Pharmaceutical Co., Ltd. (以下「デウン社」)による韓国内での製品登録申請に関しては、現段階で当期中での登録承認を見込んでおりますが、審査が長期化している状況の為、今後の審査状況によっては当期中の登録承認見込めない可能性もあります。
中南米:製品販売に向けてブラジル、メキシコ、チリでは現地の販売代理店と販売契約を締結済みであり、当期に販売拡大に向け取り組んでおります。当第3四半期累計ではブラジル、チリでの製品販売を実施しておりますが、当期の販売計画に対しては約34%の進捗に留まりました。
粘膜隆起材
平成26年12月11日に国内での臨床試験を開始いたしましたが、有効性をより明確にできる試験方法や製材の検討を実施するために、平成27年2月16日に自主的に臨床試験を一時中断しております。現段階では中期経営計画(平成30年4月期~平成32年4月期)上も織り込んでおりませんが、製品優位性の検討は進展しております。ペプチドに改良を加え一定程度の成果も得られたことから、臨床試験の実施に向け継続して研究開発を進めてまいります。
歯槽骨再建材
米国での臨床試験で15症例の施術・経過観察が完了し骨形成に良好な結果やデータを得たことから、FDA承認の後、前第1四半期より次のフェーズでの臨床試験を開始しております。骨形成を確認するため経過観察に時間を要することから、当第3四半期においても臨床試験を継続しており、今後も製品化に向けた開発を進めてまいります。
創傷治癒材
米国:平成26年10月23日に医療機器の審査プロセスの1つである市販前届510(k)を米国FDAに申請し、平成27年2月16日に米国FDAより承認を受け販売の許認可を取得しております。他薬剤とのコンビネーション(抗生物質・抗がん剤・ヒアルロン酸等との混合投与)による治療効果の増大に向け、熱傷治療、皮膚がん治療を中心に美容整形分野等で研究を進め、付加価値の高い製品化に向けて取組んでおります。
その他領域
主に国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトを実施しており、当社は自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)として提供しておりました。前期に国立がん研究センター、同研究所と共同開発した新規siRNA核酸製剤「TDM-812(RPN2siRNA/A6K複合体)」を用いた国立がんセンターによる医師主導治験が開始され、現在においても治験が継続されております。本治験の内容は治療抵抗性の乳がんで体表から触知できる局所腫瘤(かたまり)を有する患者さんを対象とした、世界で初めて人へ投与するファースト・イン・ヒューマンの治験です。
このような結果、当第3四半期連結累計期間の業績について、事業収益面は主に本止血材の製品販売(欧州:約104,006千円、アジア、オセアニア:約58,569千円及び中南米:約2,653千円)を計上し、事業収益167,187千円(前年同四半期比97,760千円増加)となりました。当第3四半期累計時点での通期販売計画比は約91%で推移しており、通期計画達成に向け取組んでまいります。費用面に関しては通期計画の範囲内で推移しており、その結果、経常損失1,209,129千円(前年同四半期は経常損失1,188,985千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失1,281,850千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,263,220千円)となりました。
なお、当社グループの事業は単一セグメント(医療製品事業)であるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間における総資産は3,444,124千円(前連結会計年度末比20,481千円の増加)となりました。
流動資産につきましては、3,413,771千円(同25,591千円の増加)となりました。これは主に、売掛金の減少497,809千円があるものの、たな卸資産の増加540,977千円によるものです。
固定資産につきましては、30,353千円(同5,110千円の減少)となりました。これは主に、投資その他の資産に含まれる保証金の減少6,050千円によるものです。
負債につきましては、681,042千円(同135,257千円の減少)となりました。これは主に、流動負債のその他に含まれる未払金の減少125,444千円によるものです。
純資産につきましては、2,763,082千円(同155,738千円の増加)となりました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失による利益剰余金の減少1,281,850千円があるものの、資本金の増加756,787千円及び資本剰余金の増加756,748千円によるものです。
(3) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の事業収益は167,187千円(前年同四半期比97,760千円増加)となりました。
事業費用につきましては1,520,886千円(同248,033千円の増加)となりました。
営業損益につきましては、1,353,699千円の営業損失(前年同四半期は営業損失1,203,426千円)となりました。
経常損益につきましては、1,209,129千円の経常損失(前年同四半期は経常損失1,188,985千円)、親会社株主に帰属する四半期純損益につきましては1,281,850千円の親会社株主に帰属する四半期純損失(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,263,220千円)となりました。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は386,952千円であり、主な研究開発活動として下記のとおり実施いたしました。
①外科領域
A吸収性局所止血材(TDM-621)
当社グループは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした外科医療における吸収性局所止血材の世界展開に向けた開発を進めております。平成26年1月に欧州子会社がCEマーキングの指令適合について第三者認証機関からの認証を取得し、これにより、EU加盟国で製品販売を開始しております。
このCEマーキング認証は欧州だけでなくアジア/オセアニア、中南米等グローバルに広く採用されており、同認証を用いて製品登録承認を取得することにより製品販売が可能となります。既にアジア/オセアニアではシンガポール、インドネシア、タイ、オーストラリアで登録承認を取得し、中南米ではブラジル、メキシコ、コロンビアで登録承認を取得しております。
日本、米国、中国は製品販売に向けて各国内での臨床試験と製造販売承認取得が必要であり、各国での当局対応や試験開始に向け準備を進めております。日本においてはPMDAとの間で再度の臨床試験開始に向けた協議を継続しておりましたが、内視鏡的粘膜下層剥離術下の漏出性出血に対する止血効果等の有効性評価や安全性評価を含めた総合的判断を行うという治験計画を構築し、平成29年4月に治験計画届をPMDAに提出、平成29年8月より治験を開始しております。また米国においては、臨床試験の開始に向けた米国FDAとプロトコルの協議を実施しております。
B次世代止血材(TDM-623)
当社グループは、外科領域の製品ラインナップ拡充に向け次世代の止血材開発を進めております。自己組織化ペプチド技術を基礎技術とし新しいペプチド配列を用いた開発品で、止血効果に優れており、原材料等のコスト低減にも優位性のある将来の主力製品として開発に取り組んでおります。欧州をベースに前臨床試験を終了した段階であり、治験を実施すべく治験プロトコルの構築に取り組んでおります。
C粘膜隆起材(TDM-641)・血管閉塞材(TDM-631)
当社グループは、TDM-621に続く外科領域のパイプラインとして、主にTDM-641の製品化に向けた研究開発を進めております。平成26年12月に日本での臨床試験を開始いたしましたが、平成27年2月に製材検討を実施するために一時中断することとしました。その後、製品優位性の確保に向け検討を進め、ペプチドに改良を加え一定程度の成果も得られたことから、臨床試験の実施に向け継続して研究開発を進めてまいります。
D癒着防止材
当社グループは、TDM-621に続く外科領域のパイプライン開発を進めておりますが、本開発品は外科手術において術後に生じる組織や器官の癒着を防止または軽減することを目的とし、新しく研究開発に取り組んでおります。現在は前臨床試験の段階ですが、日欧米での製品化を目指し各研究試験を実施してまいります。
②再生医療領域
A歯槽骨再建材(TDM-711)
当社グループでは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした再生医療領域における骨再建材の開発を進めております。TDM-711は米国子会社で開発・製品化を目指しており、平成23年7月に米国FDAからIDEの承認を取得したことに続き、平成24年2月に米国ハーバード大学の医学部・歯学部の付属研究所フォーサイス・インスティテュート(Forsyth Institute)において臨床試験を開始いたしました。プロトコルに規定した15症例の施術が完了し、骨形成に良好な結果やデータを得たことから、米国FDA承認後、次のフェーズでの臨床試験を実施しております。
B創傷治癒材(TDM-511)
当社グループは、自己組織化ペプチド技術を基礎技術とした再生医療領域における皮膚再建材の開発を進めております。TDM-511は米国子会社で開発・製品化を目指しており、平成26年10月に医療機器として市販前届510(k)を米国FDAに申請し、平成27年2月に販売承認を得ました。TDM-511は、皮膚(表皮、表皮・真皮)からの出血を迅速に止血する局所止血材、皮膚の創傷部の再生環境を整え創傷治癒を促す創傷治癒材としての活用に加え、他薬剤とのコンビネーションによる治療効果の増大が期待できることから、熱傷治療、皮膚がん治療、美容整形分野での研究開発を進めております。
③DDS領域
当社は界面活性ペプチド(A6K)を用い国立がん研究センターと新規癌治療技術の開発に向けて共同研究を行っており、癌細胞への徐放技術の確立に向け前臨床試験実施し、乳がん治療に向けたsiRNA核酸医薬のDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)を共同開発しております。主に国立がん研究センターとの「RPN2標的核酸医薬によるトリプルネガティブ乳がん治療」共同プロジェクトを実施しており、当社は自己組織化ペプチドA6KをsiRNA核酸医薬のDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)として提供しておりました。国立がん研究センター、同研究所と共同開発した新規siRNA核酸製剤「TDM-812(RPN2siRNA/A6K複合体)」を用いた国立がんセンターによる医師主導治験が開始されており、現在も治験が継続されております。本治験の内容は治療抵抗性の乳がんで体表から触知できる局所腫瘤(かたまり)を有する患者の皆様を対象とした、世界で初めて人へ投与するファースト・イン・ヒューマンの治験です。
<用語解説>(50音順、アルファベット)
*自己組織化ペプチド
生理的条件下(中性pH、塩の存在)に置くと、ペプチド分子同士が規則的に集合し、ナノファイバーを形成するペプチド群。
*510(k)
既存の医療機器と同等の機能を有する医療機器の登録制度。
*DDS
必要な薬物を必要な部位で必要な長さの時間、作用させるための薬物送達システム(工夫や技術)。Drug
Delivery Systemの略称。
(7) 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するた
めの対応策
「1 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは研究開発費用が先行して計上されることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると認識しております。
当該重要事象等を解消又は改善するために、当社グループは医療製品事業においてグローバルに展開している吸収性局所止血材製品の販売による売上収入の計上を図るとともに、主に欧米、アジア/オセアニア、中南米地域における販売権許諾等の契約一時金やマイルストーンペイメント収入を獲得してまいります。また親子会社間での研究開発において基礎研究の共有・効率化や、業務効率化による諸経費の節減等により販売費及び一般管理費の圧縮にも取り組むことで収益構造を改善し、重要事象等の解消に向け取り組んでまいります。
また当社グループの研究開発及び事業活動を進めるのに必要な事業資金を十分に確保するためにも、手元資金に加え、平成29年4月期に金融機関に対し行使価額修正条項付き第17回新株予約権(第三者割当て)の発行を決議し新株予約権の行使により平成29年10月末までに589百万円の資金調達を行ったことに加え、平成29年11月1日に第三者割当増資を決議し885百万円の資金調達を実施しております。また機動的な借入金の調達を行えるように各取引銀行との間で借入コミットメントライン契約及び借入枠の設定を継続するなど、財務基盤の拡充に向けて取組んでまいります。
以上により、継続企業の前提に重要な不確実性は認められないものと判断しております。

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