有価証券報告書-第14期(2022/01/01-2022/12/31)
3.重要な会計方針
(1)連結の基礎
当社グループの連結財務諸表は12月31日を期末日とし、当社及びその74の子会社(前年度末:81)、並びに7の関連会社(前年度末:7)に対する当社グループの持分により構成されています。
子会社とは、当社グループが支配している企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していることとなります。子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しています。子会社の非支配持分は、当社グループの持分とは別個に識別しています。子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。関連会社への投資は、当初取得時には取得原価で認識し、以後は持分法によって会計処理しています。関連会社に対する投資は、取得に際して認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれています。
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有し、その活動に関連する戦略的な財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意を必要とする企業をいいます。当社グループが有する共同支配企業への投資は、持分法によって会計処理しています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する持分金融商品の取得日の公正価値の合計として測定します。取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において収益として計上しています。非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しています。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループ
仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引コストは、発生時に費用処理しています。
(3)外貨換算
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しています。各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の為替レート又はそれに近似するレートを使用しています。当連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円により表示しており、百万円未満を切り捨てて表示しています。
在外営業活動体の資産及び負債については期末日の為替レート、収益及び費用については原則として平均為替レートを用いて日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に損益として認識しています。
外貨建取引の期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで換算しています。換算又は決済により生じる換算差額は、損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて測定する金融資産、及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
主要な外国通貨と日本円の、前連結会計年度及び当連結会計年度における換算レートは以下のとおりです。
(4)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、売上債権及びその他の債権を発生日に当初認識し、その他の金融資産を当該金融資産の契約当事者になった取引日に当初認識しています。金融資産について、損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しており、この分類は当初認識時に決定しています。
すべての金融資産は、損益を通じて公正価値で測定する区分に分類する場合を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で測定し、以下の要件を満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産を保有している。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する金融資産については、損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融商品を除き、個々の資本性金融商品ごとに、損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、償却原価で測定する金融資産について、実効金利法による償却原価で測定し、公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額を損益として認識しています。ただし、資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当連結会計年度の損益として認識しています。
(ⅲ)減損
償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して損失評価引当金を認識しています。当社グループは、各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しています。
金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12ヶ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。ただし、売上債権等については常に損失評価引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。予想信用損失は、信用情報の変化や債権の期日経過情報等を反映する方法で見積っています。当該測定に係る金額は損益で認識し、減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生した場合は、減損損失の減少額を損益として戻し入れています。なお、連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。
(ⅳ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合にのみ金融資産の認識を中止します。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しています。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、社債及び借入金等をその発効日に当初認識し、その他の金融負債を取引日に当初認識しています。金融負債について、損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しており、この分類は当初認識時に決定しています。すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引コストを控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、損益を通じて公正価値で測定する金融負債について、売買目的保有の金融負債と当初認識時に損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでおり、当初認識後公正価値で測定し、その変動については当連結会計年度の損益として認識しています。償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当連結会計年度の損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止します。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しています。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識し、その後も公正価値で再測定しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っています。当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法などを含んでいます。これらのヘッジは、公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺する上で非常に有効であることが見込まれますが、ヘッジ指定を受けたすべての財務報告期間にわたって実際に非常に有効であったか否かを判断するために、継続的に評価しています。
また、リスク管理目的は変わっていないものの、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係に変化が生じたため、ヘッジ比率に関するヘッジの有効性の要求に合致しなくなった場合には、適格要件を再び満たすように、ヘッジ比率を調整しています。ヘッジ比率の調整後もなお、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場合には、当該要件を満たさなくなった部分についてヘッジ会計を中止しています。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、IFRS第9号に基づき以下のように分類し、会計処理しています。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値変動は、連結損益計算書において損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定した資本性金融商品をヘッジ対象とした場合の公正価値変動については、連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しています。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し、連結損益計算書において損益として認識しています。ただし、その他の包括利益に表示することとした資本性金融商品の公正価値変動については、連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しています。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において損益として認識しています。その他の包括利益に計上したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が損益に影響を与える時点で損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識している金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
予定取引又は確定約定の発生が見込まれない場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を損益に振り替えています。ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がまだ見込まれる場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。取得原価は、主として総平均法に基づいて算定しており、購入原価、加工費及び現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
有形固定資産については、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、及び資産計上すべき借入コストが含まれています。土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 :3-50年
・機械装置及び運搬具:2-25年
・工具器具及び備品 :2-20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
無形資産は、当初認識時に取得原価で測定します。無形資産は当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上します。
耐用年数が確定できる無形資産の見積耐用年数のうち、主要なものは以下のとおりです。
・商標権 :5-20年
・ソフトウェア:2-10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。耐用年数を確定できない無形資産については、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合には、その都度、減損テストを実施しています。
のれんは、取得日時点で測定した取得対価、非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として測定しています。のれんについては、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合には、その都度、減損テストを実施しています。
(9)リース
リース開始日において、使用権資産は取得原価で、リース負債はリース開始日における支払われていないリース料の現在価値で測定しています。原資産の所有権がリース期間の終了時までに当社グループに移転する場合、又は使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を耐用年数で定額法により減価償却しています。それ以外の場合には、使用権資産を耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか短い年数にわたり定額法により減価償却しています。リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
リース期間は、リース契約に基づく解約不能期間に行使することが合理的に確実な延長オプション、解約オプションの対象期間を調整して決定しています。現在価値の測定に際してはリースの計算利子率もしくは追加借入利子率を使用しています。
なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、リース料総額をリース期間にわたって定額法又はその他の規則的な基礎のいずれかによって費用として認識しています。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に損益として認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額します。
のれんに関連する減損損失は戻し入れしません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、回収可能価額を見直し、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻し入れます。
(11)従業員退職給付
当社及び一部の子会社は、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を設けています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値(必要な場合には、確定給付資産の上限、最低積立要件への調整を含む)を控除して算定しています。確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識しています。過去勤務費用は、発生した期の損益として処理しています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、関連する役務が提供された時点で費用として認識しています。
(12)引当金
引当金は、過去の事象の結果として当社グループが現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しています。
(13)収益
当社グループは、飲料・食品の販売を行っています。通常は卸売業者等に物品を引渡した時点において、顧客が当該物品に対する支配を獲得することで、当社グループの履行義務が充足されるため、物品を引き渡した時点で収益を認識しています。収益は、顧客との契約において約束した対価から、値引、割戻、消費税等の第三者のために回収した税金、販売奨励金及び返品等を控除した金額で測定しています。なお、利息収支は、実効金利法により認識しています。
(14)政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しています。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ報告期間に収益として計上しています。資産の取得に対する補助金は、資産の帳簿価額から補助金を控除しています。
(15)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本又はその他の包括利益で認識する項目を除き、損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定します。税額の算定に当たっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を稼得する国において、期末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法に従っています。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識し、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直し、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期再評価し、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている法定税率及び税法に基づいて資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定します。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
当社グループは、法人所得税の不確実な税務ポジションが発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
(16)1株当たり利益
1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
(17)売却目的で保有する資産
継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当社グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する資産として分類します。売却目的で保有する資産は、減価償却又は償却は行わず、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。
(1)連結の基礎
当社グループの連結財務諸表は12月31日を期末日とし、当社及びその74の子会社(前年度末:81)、並びに7の関連会社(前年度末:7)に対する当社グループの持分により構成されています。
子会社とは、当社グループが支配している企業をいいます。当社グループがある企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に、当社グループは当該企業を支配していることとなります。子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結の対象に含めています。子会社持分を一部処分した際、支配が継続する場合には、資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しています。子会社の非支配持分は、当社グループの持分とは別個に識別しています。子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
関連会社とは、当社グループが当該企業に対し、財務及び営業の方針に重要な影響力を有しているものの、支配をしていない企業をいいます。関連会社への投資は、当初取得時には取得原価で認識し、以後は持分法によって会計処理しています。関連会社に対する投資は、取得に際して認識されたのれん(減損損失累計額控除後)が含まれています。
共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有し、その活動に関連する戦略的な財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意を必要とする企業をいいます。当社グループが有する共同支配企業への投資は、持分法によって会計処理しています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資産、引き受けた負債及び当社が発行する持分金融商品の取得日の公正価値の合計として測定します。取得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして計上しています。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において収益として計上しています。非支配持分の追加取得については、資本取引として会計処理しているため、当該取引からのれんは認識していません。
被取得企業における識別可能な資産及び負債は、以下を除いて、取得日の公正価値で測定しています。
・繰延税金資産・負債及び従業員給付契約に関連する資産・負債
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループ
仲介手数料、弁護士費用、デュー・デリジェンス費用等の、企業結合に関連して発生する取引コストは、発生時に費用処理しています。
(3)外貨換算
当社グループの各企業は、その企業が営業活動を行う主たる経済環境の通貨として、それぞれ独自の機能通貨を定めており、各企業の取引はその機能通貨により測定しています。各企業が個別財務諸表を作成する際、その企業の機能通貨以外の通貨での取引の換算については、取引日の為替レート又はそれに近似するレートを使用しています。当連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円により表示しており、百万円未満を切り捨てて表示しています。
在外営業活動体の資産及び負債については期末日の為替レート、収益及び費用については原則として平均為替レートを用いて日本円に換算しています。在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる換算差額は、その他の包括利益として認識しています。在外営業活動体の換算差額は、在外営業活動体が処分された期間に損益として認識しています。
外貨建取引の期末日における外貨建貨幣性資産及び負債は、期末日の為替レートで換算しています。換算又は決済により生じる換算差額は、損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて測定する金融資産、及びキャッシュ・フロー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
主要な外国通貨と日本円の、前連結会計年度及び当連結会計年度における換算レートは以下のとおりです。
| 前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |||
| 円 | 円 | |||
| 米ドル | 平均為替レート | 109.9 | 131.7 | |
| 期末日レート | 115.0 | 132.7 | ||
| ユーロ | 平均為替レート | 129.9 | 138.2 | |
| 期末日レート | 130.5 | 141.5 | ||
| 英ポンド | 平均為替レート | 151.2 | 162.0 | |
| 期末日レート | 155.2 | 160.0 | ||
| シンガポールドル | 平均為替レート | 81.8 | 95.4 | |
| 期末日レート | 85.2 | 98.8 | ||
| タイバーツ | 平均為替レート | 3.4 | 3.8 | |
| 期末日レート | 3.4 | 3.8 | ||
| ベトナムドン | 平均為替レート | 0.0048 | 0.0056 | |
| 期末日レート | 0.0050 | 0.0056 | ||
| ニュージーランドドル | 平均為替レート | 77.7 | 83.3 | |
| 期末日レート | 78.7 | 83.9 | ||
| オーストラリアドル | 平均為替レート | 82.5 | 91.2 | |
| 期末日レート | 83.4 | 89.6 |
(4)金融商品
① 金融資産
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、売上債権及びその他の債権を発生日に当初認識し、その他の金融資産を当該金融資産の契約当事者になった取引日に当初認識しています。金融資産について、損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償却原価で測定する金融資産に分類しており、この分類は当初認識時に決定しています。
すべての金融資産は、損益を通じて公正価値で測定する区分に分類する場合を除き、公正価値に取引コストを加算した金額で測定し、以下の要件を満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産を保有している。
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しています。
公正価値で測定する金融資産については、損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融商品を除き、個々の資本性金融商品ごとに、損益を通じて公正価値で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しています。
(ⅱ)事後測定
金融資産の当初認識後の測定は、償却原価で測定する金融資産について、実効金利法による償却原価で測定し、公正価値で測定する金融資産については、公正価値の変動額を損益として認識しています。ただし、資本性金融商品のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したものについては、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し、認識を中止した場合及び公正価値が著しく下落した場合に利益剰余金に振り替えています。なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として当連結会計年度の損益として認識しています。
(ⅲ)減損
償却原価で測定する金融資産等に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して損失評価引当金を認識しています。当社グループは、各報告日において、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しています。
金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を12ヶ月の予想信用損失と同額で測定しています。一方で、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。ただし、売上債権等については常に損失評価引当金を全期間の予想信用損失と同額で測定しています。予想信用損失は、信用情報の変化や債権の期日経過情報等を反映する方法で見積っています。当該測定に係る金額は損益で認識し、減損損失認識後に減損損失を減額する事象が発生した場合は、減損損失の減少額を損益として戻し入れています。なお、連結財務諸表に表示されている金融資産の減損後の帳簿価額は、獲得した担保の評価額を考慮に入れない、当社グループの金融資産の信用リスクに対するエクスポージャーの最大値です。
(ⅳ)認識の中止
当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合にのみ金融資産の認識を中止します。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識しています。
② 金融負債
(ⅰ)当初認識及び測定
当社グループは、社債及び借入金等をその発効日に当初認識し、その他の金融負債を取引日に当初認識しています。金融負債について、損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定する金融負債のいずれかに分類しており、この分類は当初認識時に決定しています。すべての金融負債は公正価値で当初測定していますが、償却原価で測定する金融負債については、直接帰属する取引コストを控除した金額で測定しています。
(ⅱ)事後測定
金融負債の当初認識後の測定は、損益を通じて公正価値で測定する金融負債について、売買目的保有の金融負債と当初認識時に損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでおり、当初認識後公正価値で測定し、その変動については当連結会計年度の損益として認識しています。償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しています。実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部として当連結会計年度の損益として認識しています。
(ⅲ)認識の中止
当社グループは、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又は失効となった時に、金融負債の認識を中止します。
③ 金融資産及び金融負債の表示
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的に強制可能な権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
④ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契約等のデリバティブを利用しています。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初認識し、その後も公正価値で再測定しています。
当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っています。当該文書は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法などを含んでいます。これらのヘッジは、公正価値又はキャッシュ・フローの変動を相殺する上で非常に有効であることが見込まれますが、ヘッジ指定を受けたすべての財務報告期間にわたって実際に非常に有効であったか否かを判断するために、継続的に評価しています。
また、リスク管理目的は変わっていないものの、ヘッジ手段とヘッジ対象の経済的関係に変化が生じたため、ヘッジ比率に関するヘッジの有効性の要求に合致しなくなった場合には、適格要件を再び満たすように、ヘッジ比率を調整しています。ヘッジ比率の調整後もなお、ヘッジ関係が適格要件を満たさなくなった場合には、当該要件を満たさなくなった部分についてヘッジ会計を中止しています。
ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、IFRS第9号に基づき以下のように分類し、会計処理しています。
(ⅰ)公正価値ヘッジ
ヘッジ手段に係る公正価値変動は、連結損益計算書において損益として認識しています。ただし、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定した資本性金融商品をヘッジ対象とした場合の公正価値変動については、連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しています。ヘッジされるリスクに起因するヘッジ対象の公正価値変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し、連結損益計算書において損益として認識しています。ただし、その他の包括利益に表示することとした資本性金融商品の公正価値変動については、連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識しています。
(ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益として認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において損益として認識しています。その他の包括利益に計上したヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が損益に影響を与える時点で損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるものである場合には、その他の包括利益として認識している金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として処理しています。
予定取引又は確定約定の発生が見込まれない場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識していた累積損益を損益に振り替えています。ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がまだ見込まれる場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
(5)現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は、取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い価額で測定しています。正味実現可能価額は、通常の事業過程における見積売価から、完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。取得原価は、主として総平均法に基づいて算定しており、購入原価、加工費及び現在の場所及び状態に至るまでに要したすべての費用を含んでいます。
(7)有形固定資産
有形固定資産については、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、及び資産計上すべき借入コストが含まれています。土地及び建設仮勘定以外の各資産の減価償却費は、それぞれの見積耐用年数にわたり、定額法で計上しています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は以下のとおりです。
・建物及び構築物 :3-50年
・機械装置及び運搬具:2-25年
・工具器具及び備品 :2-20年
なお、見積耐用年数、残存価額及び減価償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
無形資産は、当初認識時に取得原価で測定します。無形資産は当初認識後、耐用年数を確定できない無形資産を除いて、それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却し、取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した帳簿価額で計上します。
耐用年数が確定できる無形資産の見積耐用年数のうち、主要なものは以下のとおりです。
・商標権 :5-20年
・ソフトウェア:2-10年
なお、見積耐用年数、残存価額及び償却方法は、各年度末に見直しを行い、変更があった場合は、会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。耐用年数を確定できない無形資産については、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合には、その都度、減損テストを実施しています。
のれんは、取得日時点で測定した取得対価、非支配持分の金額、及び取得企業が以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計額から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として測定しています。のれんについては、償却は行わず、毎期又は減損の兆候が存在する場合には、その都度、減損テストを実施しています。
(9)リース
リース開始日において、使用権資産は取得原価で、リース負債はリース開始日における支払われていないリース料の現在価値で測定しています。原資産の所有権がリース期間の終了時までに当社グループに移転する場合、又は使用権資産の取得原価が購入オプションを行使することを反映している場合には、使用権資産を耐用年数で定額法により減価償却しています。それ以外の場合には、使用権資産を耐用年数又はリース期間の終了時のいずれか短い年数にわたり定額法により減価償却しています。リース料は、利息法に基づき金融費用とリース負債の返済額に配分し、金融費用は連結損益計算書において認識しています。
リース期間は、リース契約に基づく解約不能期間に行使することが合理的に確実な延長オプション、解約オプションの対象期間を調整して決定しています。現在価値の測定に際してはリースの計算利子率もしくは追加借入利子率を使用しています。
なお、リース期間が12ヶ月以内の短期リース及び原資産が少額のリースについては、リース料総額をリース期間にわたって定額法又はその他の規則的な基礎のいずれかによって費用として認識しています。
(10)非金融資産の減損
棚卸資産及び繰延税金資産を除く当社グループの非金融資産の帳簿価額は、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない、又は未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と処分コスト控除後の公正価値のうちいずれか大きい方の金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率を用いて現在価値に割り引いています。減損テストにおいて個別にテストされない資産は、継続的な使用により他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の資金生成単位に統合しています。のれんの減損テストを行う際には、のれんが配分される資金生成単位を、のれんが関連する最小の単位を反映して減損がテストされるように統合しています。企業結合により取得したのれんは、結合のシナジーが得られると期待される資金生成単位に配分しています。当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しません。全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を決定しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合に損益として認識しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額します。
のれんに関連する減損損失は戻し入れしません。その他の資産については、過去に認識した減損損失は、毎期末日において損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、回収可能価額を見直し、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を上限として戻し入れます。
(11)従業員退職給付
当社及び一部の子会社は、従業員の退職給付制度として確定給付制度と確定拠出制度を設けています。
当社グループは、確定給付制度債務の現在価値及び関連する当期勤務費用並びに過去勤務費用を、予測単位積増方式を用いて算定しています。割引率は、将来の毎年度の給付支払見込日までの期間を基に割引期間を設定し、割引期間に対応した期末日時点の優良社債の市場利回りに基づき算定しています。確定給付制度に係る負債又は資産は、確定給付制度債務の現在価値から、制度資産の公正価値(必要な場合には、確定給付資産の上限、最低積立要件への調整を含む)を控除して算定しています。確定給付制度の再測定額は、発生した期においてその他の包括利益として一括認識しています。過去勤務費用は、発生した期の損益として処理しています。
確定拠出型の退職給付に係る費用は、関連する役務が提供された時点で費用として認識しています。
(12)引当金
引当金は、過去の事象の結果として当社グループが現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、当該債務の金額について信頼性のある見積りができる場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは金融費用として認識しています。
(13)収益
当社グループは、飲料・食品の販売を行っています。通常は卸売業者等に物品を引渡した時点において、顧客が当該物品に対する支配を獲得することで、当社グループの履行義務が充足されるため、物品を引き渡した時点で収益を認識しています。収益は、顧客との契約において約束した対価から、値引、割戻、消費税等の第三者のために回収した税金、販売奨励金及び返品等を控除した金額で測定しています。なお、利息収支は、実効金利法により認識しています。
(14)政府補助金
補助金交付のための条件を満たし、補助金を受領することに合理的な保証がある場合は、補助金収入を公正価値で測定し、認識しています。発生した費用に対する補助金は、費用の発生と同じ報告期間に収益として計上しています。資産の取得に対する補助金は、資産の帳簿価額から補助金を控除しています。
(15)法人所得税
法人所得税は、当期税金及び繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本又はその他の包括利益で認識する項目を除き、損益として認識しています。
当期税金は、税務当局に対する納付又は税務当局から還付が予想される金額で測定します。税額の算定に当たっては、当社グループが事業活動を行い、課税対象となる損益を稼得する国において、期末日までに制定又は実質的に制定されている税率及び税法に従っています。
繰延税金は、期末日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異、繰越欠損金及び繰越税額控除に対して認識しています。なお、以下の一時差異に対しては、繰延税金資産及び負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる一時差異
・企業結合取引を除く、会計上の利益にも税務上の課税所得にも影響を与えない取引によって発生する資産及び負債の当初認識により生じる一時差異
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異のうち、予測可能な将来に一時差異が解消しない可能性が高い場合
・子会社、関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異のうち、解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金負債は原則としてすべての将来加算一時差異について認識し、繰延税金資産は将来減算一時差異を使用できるだけの課税所得が稼得される可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識しています。
繰延税金資産の帳簿価額は毎期見直し、繰延税金資産の全額又は一部が使用できるだけの十分な課税所得が稼得されない可能性が高い部分については、帳簿価額を減額しています。未認識の繰延税金資産は毎期再評価し、将来の課税所得により繰延税金資産が回収される可能性が高くなった範囲内で認識しています。
繰延税金資産及び負債は、期末日において制定されている、又は実質的に制定されている法定税率及び税法に基づいて資産が実現する期間又は負債が決済される期間に適用されると予想される税率及び税法によって測定します。
繰延税金資産及び負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合、相殺しています。
当社グループは、法人所得税の不確実な税務ポジションが発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
(16)1株当たり利益
1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属する当期損益を、その期間の発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
(17)売却目的で保有する資産
継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産及び資産グループのうち、1年以内に売却する可能性が非常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能で、当社グループの経営者が売却を確約している場合には、売却目的で保有する資産として分類します。売却目的で保有する資産は、減価償却又は償却は行わず、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか低い方の金額で測定しています。