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有価証券報告書-第16期(2024/07/01-2025/06/30)

【提出】
2025/09/25 16:26
【資料】
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【項目】
174項目
② 戦略
当社グループは、良い組織風土を醸成し、強い企業文化を形成することが、持続的な企業価値向上の根幹であり、戦略を実行するための卓越した組織能力の源泉であると考えています。
組織風土とは、助け合い・認め合い・支え合う関係性を基盤とし、風通しが良く、主体的かつ挑戦的で協力的な環境を指します。これは日々の業務の中での信頼関係と心理的安全性によって育まれ、従業員が自ら考え、意思を持ち、自らの規範で行動する「創発的能力を備えた、自律した個人の規律ある集団」を生み出します。
一方、企業文化とは、組織内で働く人々が当たり前のように共有し、信じている価値観や信念であり、「らしさ」という個性・独自性・こだわり・DNAによって表されます。企業文化が強く根付いた組織は独自の存在となり、競争力の源泉となります。
当社グループは、このような組織風土と企業文化を相互に高め合いながら、人的資本経営の戦略を以下の取り組みによって推進しています。
・企業理念の浸透
良い組織風土と強い企業文化は、当社グループの持続的成長の原動力です。当社は、企業理念を全従業員に深く浸透させることを最重要テーマと位置づけ、「企業理念浸透への執念」をもって取り組んでいます。理念を日々意識し、自らの判断や行動の拠り所とすることで、組織の一体感と価値観の共有を実現します。
今期も毎日全従業員が朝礼(昼礼)において企業理念の唱和を継続的に実施しており、従業員一人ひとりが当社グループの存在意義を確認しながら、共通する価値観で行動する習慣づくりを推進しています。また、企業理念に対する理解を深めるため、定期的に説明会を開催し、今期は97名が参加しました。引き続き、理念に基づいた意思決定や行動を支える文化の定着を図っていきます。
2023年6月期2024年6月期2025年6月期
企業理念説明会
累計受講者数
506名676名773名
正社員数に対する
受講割合
58%77%85%

注:「正社員数に対する受講割合」は、各年度末に在籍する正社員に対する企業理念説明会の受講済みの人数の割合を表示しております。
・事業推進人材
当社グループは、組織風土と企業文化の重要性を理解し、ビジョンに向かって課題を認識し、変化を推進できる実行力・エネルギー・覚悟を持つ人材を「事業推進人材(経営幹部)」と定義しています。これらの人材は、当社の永続的成長の基盤であり、2030年6月期までに100名の創出を目標としています。内部人材の育成と外部からの人材確保の両面から取り組んでいます。
今期は、内部育成と外部採用の両面で取り組む中、管理職・主任層へのアンケートと個別面談(106名)により、新たな挑戦の機会の不足や管理職登用に向けた準備・支援の不足といった課題が明らかになりました。これらの課題を踏まえ、次期は次世代経営層及びリーダー層の育成を目的とした研修を実施することで、将来の事業推進を担う人材の育成を強化していきます。
・目標管理とフィードバック
当社グループは、現在の業務を確実に遂行する「業務遂行能力」に加え、新たな価値を創出する「創造力」が組織能力の両輪であると考えています。新しい価値は日常業務の改善の延長線上にあり、日々のオペレーションを「狭く・深く・強く」掘り下げる「業務改善能力」が不可欠です。また、役割を明確に与え、成果や行動に対する適切なフィードバックを行うことで、社員が方向性を見失わずに成長できる環境を整えることを重視しています。
今期も引き続き、グループトップがビジョンを共有、続いて各社・各部署が課題認識、目標設定、アクションプランを発表する経営計画・実行計画発表会を実施しました。各部署では、目標達成に向けたアクションプランを記載した実行計画書を運用し、社長・役員・経営幹部が週次報告を通じて進捗確認と課題共有を行いました。さらに週次報告や発表会でのやり取りを通じ、上位者からのフィードバックと社員からの意見を双方向で交換することで、改善の方向性を明確化し、全社員が組織的な気づきや改善のヒントを得られる環境を醸成しました。
・教育研修
当社グループは、「最大の学びは誰かに教えること」という考えのもと、各事業・業務に必要な知識や技能を、内部人材が講師として伝える「エンビプロビジネススクール」を開催しています。教える経験を通じて得られる難しさや達成感が、自らの学びや成長姿勢を大きく高めると考えています。また一部の専門分野では外部講師を活用し、「自主性・創造性が成果の質を高める」という視点のもと、各現場が主体的に課題を改善する力としての「現場力」を強化しています。
今期は現在の業務を適切に効率的に遂行することを目的に、事業に関連する法令習得や生成AIを中心に内部人材による研修を行いました。また外部人材による研修では現場力を引き出す組織マネジメントの一環として「傾聴」を重視し、深い知見と豊富な実践経験を持つ講師による管理職研修をこれまでに8回実施しました。これらの研修を通じて、役割と責任を担える人材の育成を加速し、次世代経営層・リーダー層の基盤を築いていきます。
2023年6月期2024年6月期2025年6月期
内部人材による研修
実施回数
11回19回20回
外部人材による研修
実施回数
3回6回8回

・報酬待遇の改善
当社グループは、物価上昇や生活コストの変化、賃金上昇の社会的動向を踏まえ、従業員の生活基盤を守りつつ意欲向上につなげるための待遇改善を重要施策と位置付けています。
今期は4月の定期昇給およびベースアップ(1万円)に加え、6月には追加ベースアップ(2万円)を実施しました。これにより、安定給部分を厚くし、生活設計のしやすさと雇用の安心感を向上させています。一方で、総人件費のバランスを保つため、賞与支給月数は前年より調整し、固定費増加に対して変動費を適切にコントロールしました。この取り組みにより、財務健全性を維持しつつ、従業員の生活基盤の安定とモチベーション向上を両立しています。今後も労働市場や経済環境の変化をふまえ、安定給と変動給の最適なバランスを追求しながら持続的な処遇改善を進めていきます。
2023年6月期2024年6月期2025年6月期
昇給率
※基本給に対する
6.44%5.62%4.30%(4月)
5.64%(6月)

・採用
当社グループは、持続的な成長と企業価値向上のためには、企業理念や組織文化に共感し、変化を推進できる人材の確保が不可欠であると考えています。採用活動は単なる人員補充ではなく、長期的な視点での人的資本投資と位置づけ、既存の組織風土との親和性、将来のリーダー候補としての成長のポテンシャルを重視しています。採用に当たっては、国内外の事業展開や多様な業務領域に対応できる人材を対象とし、経験者採用と新卒採用をバランスよく行っています。
今期、経験者採用では、専門的な知識・資格を有する人材に加え、マネジメント層として活躍が期待される人材の採用に注力しました。
新卒採用では、入社後の定着と早期戦力化を目的として、メンター制度やOJT、各種研修を組み合わせた育成体制を整備しています。特に学卒者の初任給については、新卒採用競争力の維持・強化を目的に、段階的な引き上げを実施しています。これにより、優秀な若手人材の獲得と早期定着を図るとともに、長期的なキャリア形成を後押ししています。
指標2024年4月2025年4月2026年4月(予定)
大卒(基本給)
(手当含む初任給)
219,120円
(222,310円)
229,120円
(232,310円)
249,120円
(252,310円)
高卒(基本給)
(手当含む初任給)
190,070円
(193,260円)
200,070円
(204,260円)
220,070円
(223,260円)

注:当社及び当社グループの主要な子会社のエコネコルの本社が所在する静岡地区の金額を表示
・コンプライアンス研修
当社グループは、全従業員が安心して働ける健全な職場環境を維持し、法令順守と高い倫理観に基づく行動を徹底するため、コンプライアンス研修を人的資本戦略の重要施策として位置付けています。心理的安全性の確保、組織風土の健全化、情報管理体制の強化を目的に、以下の取り組みを実施しています。
「ハラスメント・内部通報制度研修」
ハラスメントの未然防止と早期対応を図るため、全従業員を対象に定期研修を実施しています。
今期の研修では、世代間の価値観やコミュニケーションスタイルの違いにも着目し、相互理解を促進しています。あわせて内部通報制度の趣旨、通報の流れ、通報者保護の仕組みを周知し、安心して声を上げられる職場づくりを推進しています。
「内部情報管理研修」
情報漏洩やインサイダー取引リスクへの対応として、内部情報管理規程の整備、情報セキュリティ強化策を講じるとともに、全従業員を対象に研修を実施しています。関連法令や社内規程の理解促進、情報管理意識向上を図り、受講率は85%となりました。今後も受講率向上と理解定着を目指し、研修内容・方法の改善を継続します。
これらの研修を通じ、全従業員が安心して働ける環境と強固なコンプライアンス体制を維持し、持続的な企業価値向上に資する組織文化の定着を図っていきます。
・多様性
組織風土の醸成には多様性を尊び、透明性の高い組織マネジメントを志向することは重要な要素です。また新たな価値を生み出すには、私たちに染みついている固定観念や常識を否定すること、発想の柔軟性や意識の壁を超えることが求められます。さまざまな観点から学ぶために多様性を尊重し、建設的な対立を厭わず率直に発言することを心理的安全性と位置づけて連帯感を生み出していくことが大切と考えています。そのための位置づけとして女性が働きやすい職場環境を構築し、そのうえで女性管理職比率を20%とすることを目標としています。
今期の具体的な施策として、女性管理職登用にあたっては、個々の状況に寄り添いながら、対話を重ねることで前向きな意思決定を支援しています。今後、年齢構成の偏りや管理職層の業務負荷といった課題にも対応が必要であると認識しています。男女間での役割固定化を見直し、男性の育児休業取得促進や、取得時に互いを補完できる体制(脱属人化、多能工化、生産性向上)を整備します。また、社会常識や価値観の変化を理解するための社内研修を継続し、管理職・主任層への個別面談を通じて意識改革を促進します。

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