有価証券報告書-第14期(令和2年3月1日-令和3年2月28日)

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2021/05/28 11:29
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136項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響により、経済活動が抑制され、厳しい状況が続きました。これまで段階的に経済活動再開に向けた政策が講じられてきたものの、本格的な感染の収束時期は未だ見通しが立っておらず、景気の先行きには依然として予断を許さない状況が続いております。
国内の住宅・不動産を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う消費マインドの落ち込みや営業活動の自粛の影響等があったものの、民間住宅ローンの新規貸出件数は安定推移となっており、特にネット専業銀行における住宅ローン債権残高は増加基調になっております。また、政府による新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済への対策として、住宅ローン減税や住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置の延長が2021年度税制改正に盛り込まれました。さらにリモートワークの普及で消費者の住宅に対する意識に変化が生じ、追い風となって受注を伸ばす注文住宅会社もあるなど、不動産の資産価値の捉え方はコロナ禍の影響を反映して変わりつつあります。
このような状況の下、金融機関向けの住宅ローン実行に係る当社サービスの利用件数は堅調に推移したほか、不動産事業者向けサービスにおいても、コロナ禍で非対面スタイルが強みに転じ受注件数が増加いたしました。
当連結会計年度については、エスクローサービス事業並びにBPO事業が堅調に推移いたしましたが、不動産オークション事業が低調な推移となりました。損益面につきましては、業務の効率化を推進して費用の削減に努めたほか、投資事業組合運用益により、営業利益及び経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前年同期比で増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は3,072,866千円(前年同期比4.1%減)、営業利益は492,432千円(前年同期比13.4%増)、経常利益は549,687千円(前年同期比24.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は363,750千円(前年同期比26.8%増)となりました。
(エスクローサービス事業)
不動産取引に携わる司法書士をはじめとした士業専門家、金融機関、不動産事業者及び建設事業者に対し、取引の効率性、利便性、安全性の向上に寄与する各種支援サービスを、主にクラウドシステムを通じて提供しております。また、連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託における信託サービス、相続手続き代行サービスでは、決済の安全確保、財産保全等のニーズに対応しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大で、個人のインターネットバンキングの利用促進により受注が増加いたしました。また、非対面決済サービス「H'OURS(アワーズ)」についても前年と比較して利用件数が大幅に増加いたしました。
以上の結果、セグメント売上高は955,976千円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は726,519千円(前年同期
比5.8%増)となりました。
(BPO事業)
金融機関や不動産事業者等の業務課題を解決するための事務合理化等、コスト節減ニーズに応じたサービスを提供しております。また、連結子会社の株式会社中央グループでは、建築・開発設計サービス、不動産鑑定サービス、士業専門家事務所・法人への人材派遣及び建設事業者向け各種コンサルティングサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、不動産・建設事業者向けサービスにおいて新規取引先からの受注が伸長いたしました。
以上の結果、セグメント売上高は1,929,522千円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は403,424千円(前年同
期比14.2%増)となりました。
(不動産オークション事業)
連結子会社の株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン信託にて、主に税理士等の専門家からの相談に応じ、不動産の調査から取引決済まで安全性の高い不動産取引の機会の場を提供しております。これにより売買後のトラブルや紛争を未然に回避することができるほか、取引価格については入札方式を採用することによって透明性の高い価格形成が可能となり、不動産取引の効率性、利便性、安全性の向上に寄与しております。
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、営業活動が制限されたことで案件進捗に遅れが生じ、オークションによる決済は低調な推移となりました。
以上の結果、セグメント売上高は187,367千円(前年同期比62.5%減)、セグメント利益は5,358千円(前年同期
比94.7%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,626,581千円となり、前連結会計年度末と比較して594,322千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローの収入は414,951千円(前連結会計年度は434,511千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が549,925千円となった一方、法人税等の支払146,918千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローの収入は110,214千円(前連結会計年度は13,319千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出56,454千円があった一方で、信託預金の解約による収入100,000千円、また、投資事業組合からの分配による収入64,723千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローの収入は69,156千円(前連結会計年度は501,283千円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出194,682千円、配当金の支払額144,486千円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入423,098千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の業務は、システム提供・業務受託・人材派遣等であり、生産活動を行っていないため、生産実績については記載しておりません。
b.受注実績
当社の業務は、システム提供・業務受託・人材派遣等であり、受注生産を行っていないため、受注実績については記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
エスクローサービス955,9768.7
BPO1,929,5225.6
不動産オークション187,367△62.5
合計3,072,866△4.1

(注)1.金額はセグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年3月1日
至 2020年2月29日)
当連結会計年度
(自 2020年3月1日
至 2021年2月28日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
住信SBIネット銀行株式会社335,74910.4350,70411.4

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,304,699千円となり、前連結会計年度末と比較して608,651千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が591,522千円増加したことによるものであります。固定資産は515,939千円となり、前連結会計年度末と比較して99,508千円の減少となりました。これは主に、長期預金100,000千円が流動資産へ振替となったことに加え、繰延税金資産が12,971千円減少した一方、保有する投資有価証券の時価が上昇したことにより投資有価証券が23,514千円増加したこと、またソフトウエア開発に係るソフトウエア仮勘定の計上が31,784千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は3,820,638千円となり、前連結会計年度末と比較して509,142千円の増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は535,239千円となり、前連結会計年度末と比較して24,891千円の増加となりました。これは主に、未払法人税等が35,082千円、未払消費税等が13,648千円増加した一方、買掛金が19,423千円減少したこと等によるものであります。固定負債は130,388千円となり、前連結会計年度末と比較して5,530千円の減少となりました。
この結果、負債合計は665,627千円となり、前連結会計年度末と比較して19,360千円の増加となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は3,155,011千円となり、前連結会計年度末と比較して489,781千円の増加となりました。これは主に、自己株式の取得が194,682千円、剰余金の配当が144,532千円あった一方、新株予約権の行使及び譲渡制限付株式報酬の付与による新株発行により資本金が224,686千円、資本準備金が224,686千円増加したほか、その他有価証券評価差額金が26,277千円増加したこと、また親会社株主に帰属する当期純利益が363,750千円であったことによるものです。
この結果、自己資本比率は82.6%(前連結会計年度末は80.2%)となりました。
b.経営成績等の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は3,072,866千円となり、前連結会計年度と比較して132,646千円の減少(前年同期比4.1%減)となりました。
新型コロナウイルス感染症の拡大で、個人のインターネットバンキングの利用促進により受注が増加、金融機関向けの住宅ローン実行に係る当社サービスの利用件数は堅調に推移いたしました。また、当社グループが注力する不動産事業者向けサービスにおいても、コロナ禍で非対面スタイルが強みに転じ、非対面決済サービス「H'OURS(アワーズ)」の受注件数が増加いたしました。
一方、不動産オークション事業では、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、営業活動が制限されたことで案件進捗に遅れが生じ、オークションによる決済は低調な推移となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は1,441,113千円となり、前連結会計年度と比較して96,136千円の減少(前年同期比6.3%減)となりました。これは主に、売上高の減少に伴うものです。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は948,680千円となり、前連結会計年度と比較して154,513千円の減少(前年同期比14.0%減)となりました。これは主に、株式事務にかかる支払手数料や人件費の減少によるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は492,432千円となり、前連結会計年度と比較して58,377千円の増加(前年同期比13.4%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は549,687千円となり、前連結会計年度と比較して106,909千円の増加(前年同期比24.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は363,750千円となり、前連結会計年度と比較して76,821千円の増加(前年同期比26.8%増)となりました。c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
事業セグメントごとの経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
d.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、BPO事業を中心とする所属社員及び派遣社員等の人件費、安定的なサービスを提供する為のシステムの維持・改修に要する費用及び新たなサービス提供のためのシステム投資であり、その資金については自己資金により賄うことを基本とし、金融機関からの借入は行わない方針でおります。
e.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、高水準の自己資本比率の維持及びROEと考えております。今後の事業拡大に備えて強固な自己資本比率を維持し、同時に効率的な運用を行うことで高水準なROEの確保に努めるとともに安定的な配当性向を確保してまいります。
当連結会計年度におきましては、自己資本比率は82.6%、ROEは12.5%、売上高営業利益率は16.0%、連結配当性向は46.9%となりました。中長期的な企業価値向上のため、引き続き収益力の向上と強固な資本構成の維持に注力し、目標とした経営施策の実施に取り組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表には、将来に対する見積り等が含まれておりますが、これらは、当連結会計年度末現在における当社グループの判断によるものであります。このような将来に対する見積り等は、過去の実績や趨勢に基づき可能な限り合理的に判断したものでありますが、判断時には予期し得なかった事象等(新型コロナウイルス感染症の急拡大等を含む)の発生により、結果とは異なる可能性があります。

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