有価証券報告書-第30期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 11:50
【資料】
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【項目】
131項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人と組織の強い繋がりの輪を広げ、働くエネルギーに満ち溢れた社会を創りだす」という企業方針を掲げ、中長期的に目指す姿としております。この考えを実現するために人材ビジネス業界全体にイノベーションを起こすべく、新しい人材ビジネスの企画・開発を行ってまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、IT( Information Technology)を媒介して、求人企業と求職者を結びつける人材ビジネスを提供しております。人材ビジネス業界は、企業の景気回復期待と労働者の不足予想から成長を続けており、今後もこの傾向は継続するものと認識しております。
当社グループは、市場の要請による事業規模の拡大に満足せず、戦略的に、業界や職種にセグメント特化するとともに、インターネットを中心としてAI(Artificial Intelligence)やHR-Technology(Human resources technology)等のITの新技術を積極的に取り入れ、新規の求人メディアサービスを企画・開発し社会に発信してまいります。
日本の雇用問題の解決には、雇用のミスマッチ解消が不可欠であると認識しております。そのために当社グループは、「産業及び企業を”新たな雇用”の創出をもって支え続ける」、「雇用の偏在(職種・エリア)を解消する」及び「人と組織の情報格差を解消する」を行動指針として企業に対して、多様な働き手の存在を提示し、求人企業と求職者の間に就業機会を数多く生むことで、この社会的期待に応えてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「目標とする経営指標」について企業価値の向上を測る最終的な指標として利益目標(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)に加えて、株主資本の有効活用及び資産の効率的な活用を測る指標としてROE(自己資本当期純利益率)を重視しており、その最大化を経営の最優先課題としております。
(4)経営環境
わが国の経済は、米中貿易摩擦の長期化や中東情勢の悪化等に起因する経済の減速に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞により景況感が極めて悪化し、世界的な経済危機に直面する中でデフレ再燃の可能性が懸念される状況にあります。人材ビジネス市場の状況は、企業の逼迫した労働力不足が継続して顕在化しておりましたが、令和2年1月度以降は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞の影響を受けて、有効求人倍率が下降しております。しかしながら、新型コロナウイルスの収束と世界的な経済活動の回復の局面において、日本経済が近隣の新興経済に対峙し、鈍化しながらも激化する国際経済の中で継続的な発展を回復維持していくためには、より多くの人々に多様な就業機会を提供し、人的資源を有効活用することが求められております。このため、人材サービス業を営む企業には若年未就職者及び高齢者の雇用機会の創出や、女性が活躍できる雇用環境の整備、雇用の多様性への対応を行い、雇用の創出を行うことが引き続き求められております。
雇用環境を整え、雇用の創出を実現するために、企業の採用・人材活用における阻害要因と、個人の就業における阻害要因を取り除くことが、日本経済の継続的発展を回復維持していくために解決が必要な問題として捉え、この阻害要因を取り除き、この問題を解決することが、当社グループの使命と認識しております。
当社グループは、「人と組織の強い繋がりの輪を広げ、働くエネルギーに満ち溢れた社会を創りだす」を企業理念に掲げ、領域特化型(産業単位)での求人Webサイトの展開をすすめ、さらに当社の強みである「Webマーケティング技術」や「サービス開発力」をより一層高め、産業単位での雇用の不足・偏在を解消するサービスを提供してまいります。また同時に、時代の変化要請である雇用の多様性(ダイバーシティ)、流動化、そして定着化を主体的に推奨し、社会の変化に向き合い、マッチングサービスを通じて産業全体の発展に貢献し、雇用創出の面から日本経済の発展を促進してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
<事業推進上の課題>①経済活動の回復の局面における受注の確保
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞により、我が国の製造業も減産を余儀なくされており、当社の事業においても影響を及ぼしております。具体的には、メディア&ソリューション事業においては製造現場の稼働の縮小に伴う受注の減少等が、人材紹介事業においては採用意欲の減退と対面での面接回避に伴う採用決定の遅延等が、採用支援事業においては新卒採用の規模縮小や採用活動時期のズレ等が発生します。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的な経済活動の停滞は、長期化する可能性があるものの一時的な状況であると認識されており、新型コロナウイルスの収束と世界的な経済活動の回復の局面において、如何に受注を確保し、事業の回復と拡大を図るかが短期的な課題であると認識しております。
このため当社グループは、顧客へ向けてのサービスプランを展開して取引顧客数(アカウント数)を増やし、同時に顧客動向の注視により経済活動の回復の局面への転換期を逃さず、経済活動の回復の局面における受注の回復及び拡大を図ってまいります。
②求人メディアサービスの展開
当社グループは、求人メディアを企画・開発し、求職者と求人企業の双方から評価していただくことにより成長を実現してまいりました。今後もこの成長を実現して行くためにも当社グループが発信するメディアサービスが評価され、より多くの求職者並びに求人企業に使っていただくために魅力あるメディアを創造し改良していくことが課題であると認識しております。
このため当社グループは様々な働き方を推奨し、求職者と求人企業の双方に利用いただけるメディアサービス、さらに多くの職種・業種にわたって存在する求職者と求人企業双方のニーズを発見して顕在化させる求人メディアサービスの企画・開発及び改良を図り、社会に向けて発信してまいります。
③製造系求人メディアでのシェアアップ
当社の主要メディアである「工場WORKS」は、求人企業から支持をいただき毎年多くの会社の掲載をしております。「工場WORKS」のメディア価値の向上に取り組み、製造企業からの求人掲載件数で確固たるシェアを獲得してまいります。
④WEBマーケティングの強化
メディア&ソリューション事業においては、当社の運営する求人メディアの認知度を高めて、求人情報を社会に発信して、求職者からの多数の応募を効率良く獲得することが課題であると認識しております。
Web上での認知度向上のために、SEM対策(リスティング広告対策)、SEO対策(検索エンジン最適化)だけでなく、コンテンツの拡充や、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)との連携などのWebマーケティングの多様化、複線化を実現してまいります。さらに、利便性の向上のために、スマートフォンユーザーに対してユーザーインターフェースの改善を図り、よりシンプルに求めている情報を取得できるように改善してまいります。
⑤人材紹介事業における収益の改善
人材紹介事業において収益を伸長していくために、コンサルタント数の増強による量的な対応だけでは限界があると認識しており、コンサルタントの教育に加えて業務の仕組化による分業体制やKPIマネジメントによる管理等の導入により、コンサルタント個々の能力のみに依存しない生産性の向上に継続して取り組んでまいります。
⑥採用支援事業の役務提供業務の季節偏重への対応
採用支援事業においては、新卒採用支援サービスの役務提供機会に季節偏重があります。企業の新卒採用活動が集中する時期に業務が集中する傾向があり、これに対応するための経営資源の確保が引き続き課題であると認識しております。
こうした課題に対処していくために、HR-TechnologyやRPA(Robotic Process Automation)を活用した業務のIT化並びに自動化による経費節減に取り組んでまいります。
⑦新卒採用市場の実質的な早期化及び短縮化への対応
採用支援事業において新卒採用市場の実質的な早期化及び短縮化が進み、従前以上にサービスの質とスピードが求められております。これに対応するためにTAS(Talent Acquisition System)及びHR-Technologyの融合によるTAIS(Talent Acquisition Intelligence Service)等をサービスへ組み込み活用する事により、サービスの質及びスピードの向上に取り組んでまいります。
<組織運営上の課題>①人材の採用と育成
当社グループは、継続的に成長するためには、優秀な人材の採用と育成が重要であると考えております。特に、雇用機会の創出のための新規サービスの開発及び育成に取り組める人材の増員が重要な課題であると認識しており、当該人材の採用と育成に注力してまいります。
②ミドルマネジメント層の強化
当社グループは、継続的に成長するためには、優秀な人材の採用と育成が重要であると認識しております。新規サービスの開発にあたる人材など、積極的な採用活動を展開しており、採用した人材を育成するミドルマネジメント層の役割がますます重要となってまいりました。ミドルマネジメント層向けの研修制度や人事評価制度の充実等、ミドルマネジメント層の強化に向けた各種施策を進めてまいります。
③情報管理体制の強化
当社グループは、メディア&ソリューション事業、人材紹介事業及び採用支援事業を行っており、多数の求職者(職業紹介希望者、求人案件応募者等)の個人情報を有しているため、情報管理が最重要課題であると認識しております。当社グループにおいては、平成13年より、プライバシーマークを取得し、その制度に適合した個人情報保護マネジメントシステムを構築し、運用しております。
今後も、社内規程の厳格な運用、定期的な社内教育の実施、セキュリティシステムの整備等を実施し、ISO27001(International Organization for Standardization)によるISMS(Information Security Management System)の取得を並行して目指し、情報管理体制の維持及び強化を図ってまいります。
<財務上の課題>財政状態の適宜強化
当社グループは、事業推進上の課題や組織運営上の課題への対処に加えて、成長のためのM&A(Merger and Acquisition)についても機会があれば取り組んでまいります。これらの様々な投資を支える財政状態の強化が重要であると認識しており、今後も、適宜に財政状態の強化を図ってまいります。

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