有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 14:37
【資料】
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【項目】
119項目

有報資料

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針及び経営環境等
① 経営方針
当社は「グローバルな競争社会で成長発展していくために、常に将来を見通し、大胆に変化していく。」を経営方針としております。人口減少局面に入った国内市場だけを事業領域としていては成長戦略は描けません。アジアを中心とした海外市場動向の変化にも目を配り、鶏卵関連製品の国内販売、輸出、さらには事業投資をバランスよく進めていくことが肝要です。
② 経営環境
当事業年度における日本経済は堅調な企業業績を背景とした株高やベースアップに支えられ、実質賃金も今年1月以降プラスに転じるなど景気には持ち直しの傾向がみられました。しかしながら国際情勢は昨年1月に発足した第2次トランプ政権による「相互関税」政策や今年2月末からイスラエルと合同で開始したイランへの武力行使とそれに対抗するイランによるホルムズ海峡閉鎖、改善の兆しがないウクライナ情勢等、円安とコストアップが改善する兆しが見えません。
養鶏業界最大のリスクとなる鳥インフルエンザについては昨年の10月以降今年3月末までにすでに570万羽を超える鶏が殺処分されるなど依然として最大の脅威となっています。有力な予防策の一つと考えられているワクチンについては米国、EU、日本政府もようやく使用を検討するための研究を始めましたが、結論が出るまでまだ時間がかかりそうです。
(2)経営戦略等
① ケージフリー卵の拡売
欧州では認知度が高いアニマルウェルフェアですが日本でも少しずつ認知度が高まりつつあります。当社が5年前からアニマルウェルフェアへの取り組みとして生産を開始したケージフリー卵(エイビアリー:多段式平飼い卵)は順調に販売量をのばしています。本年度は宮城県での生産拡大、北海道における新規生産を計画するとともに、販売チャネルの多角化、マヨネーズやタルタルソースなどの加工品原料としての販売の強化に取り組んでまいります。
② 海外事業の強化
地産地消が基本となる鶏卵にとって国内市場の重要性は変わりませんが日本は少子化により16年連続で人口が減少しており、国内市場のみに依存していてはこれからの成長戦略は描けません。当社はこれまで販売市場の拡大策としてアジア向け鶏卵、発酵鶏糞肥料輸出に注力してきましたが、今年はさらに加工食品のアジア市場向けへの輸出可能性を探ってまいります。加えて海外においてもM&A、資本参加案件を積極的に検討してまいります。
③ 農場、工場における生産性向上による鶏卵生産製造コストの引き下げ
生産製造コストの引き下げはメーカーでもある当社にとって永遠の取り組み課題です。老朽化した鶏舎から最新技術を導入した鶏舎への建替え、GP(Grading&Packing)工場の統廃合を積極的に進め、鶏卵生産製造コスト削減と鳥インフルエンザ予防に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の事業は製品の定価販売が可能な製造業と異なり、製品たる鶏卵、原料である飼料ともその価格が相場に大きく左右されます。このため売上高総利益率等の指標を計画や経営上の目標とすることはかえって経営の本質を見誤る危険性を含んでいるため、事業計画上これらの指標に目標を設定しておりません。代わりに事業毎の事業成績目標の達成状況を判断するため、産卵率、平均卵重、飼料要求率(卵を産むためにどれだけの餌が必要かを示す指標)、一人一時間当たり製造量(パック詰め等作業)、相場差(販売単価と鶏卵相場の価格差)等の生産・製造・販売に関連する指標を当社では重視しており、結果として売上高総利益率の改善につながるような事業活動を行っております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 高病原性鳥インフルエンザ感染防止対策の徹底
2023年4月に当社千歳農場で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認されてから当社は本件を教訓に鳥インフルエンザ再発防止のための投資を毎年行っております。2年前から野生動物が農場に入ることを防ぐための塀の建設や、ウイルスを媒介すると考えられているカラスが鶏舎に飛来するのを防ぐための投資を行いました。さらに千歳農場においては昨年から老朽化した鶏舎を野生動物が進入しにくい最新型鶏舎へ建て替えるための更新投資を行っており、2027年度中に完了する見込みです。
② 人材の育成
当社拠点がある北海道、岩手、宮城では生産年齢人口減少から採用環境は年々厳しくなってきています。当社としては今後とも継続して年間休日の増加、初任給の引上げ等の対策を講じていきますが、昨年から今年にかけて初めて3名の外国人を正社員として採用しました。今後は国籍を問わず優秀な人材の獲得を通じて企業価値の向上を実現していきます。また2年前から開始した外部講師による若手、経営層別の研修も継続し、人材育成の強化を図ります。

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