当第3四半期連結累計期間においては、米国で実施しているSB623の慢性期脳梗塞プログラムのフェーズ2b臨床試験(被験者156人規模、二重盲検試験)の組み入れが順調に進み、提出日現在で予定被験者数156名のうち85%を超える組み入れが完了しています。また、本試験については、患者組み入れ75%時点で、外部安全性データモニタリング委員会(注)による試験の継続に係る審査を通過しており、平成30年3月末までの組み入れ完了を目標に引き続き組み入れを進めております。次に、日米2か国で実施しているSB623の慢性期外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2臨床試験(被験者52人規模、二重盲検試験)についても、米国では平成28年7月に、日本では平成28年10月にそれぞれ最初の被験者の組み入れが開始され、当期間においても、順調に組み入れが進みました。なお、外傷性脳損傷プログラムについては、米国において先に行われた慢性期脳梗塞を対象としたフェーズ1/2a臨床試験の結果を受け、米国食品医薬品局(FDA)および独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)からフェーズ1を行わないことの承認を取得して、フェーズ2からスタートしております。同プログラムについては、日本の改正薬事法下でスタートしている再生医療等製品に対する条件・期限付き販売承認制度(早期承認制度)の活用を目指しており、世界中のどこよりも早く日本での実用化に向け取り組んでいるところです。
これらの進捗に伴い、平成28年6月にはSB623の慢性期脳梗塞プログラム・フェーズ1/2a臨床試験の投与後12か月経過時の結果に関する論文が米国心臓協会(American Heart Association)発刊の医療専門誌STROKEに掲載され、その後、平成29年2月に同協会から2016年イノベーション・アワード第3位を受賞し、多くの医療関係者ならびにメディアの注目を集めました。また、平成29年6月には、カリフォルニア州再生医療機構(CIRM)より、SB623の慢性期脳梗塞フェーズ2b臨床試験に対して総額20百万米ドルの補助金を獲得いたしました。同機構は、競争力の高い補助金プログラムを通して再生医療、特に幹細胞治療の研究開発を促進することを目的に設立された公的機関ですが、今回の補助金獲得は、同機構の専門家チームによる審査でSB623の将来性が高く評価されたことを示唆するだけでなく、当社グループの財務の健全化にも大きく貢献することになります。本補助金は、予め設定された開発マイルストンに応じて複数回に分けて受領いたします。提出日現在までに、本補助金20百万米ドルのうち、本補助金に係るCIRMとの契約締結分4.5百万米ドルおよび患者組入れ65%達成分の4.9百万米ドルの合計9.4百万米ドル(うち、4.5百万米ドル分については流動負債の前受金513百万円として計上)をすでに受領しております。
このような状況のなか、当社グループが北米において大日本住友製薬株式会社と締結しているSB623の共同開発及び販売ライセンス契約により受領した開発協力金収入等の収入により、当第3四半期連結累計期間の事業収益は371百万円(前年同期は事業収益758百万円)、営業損失は3,169百万円(前年同期は営業損失1,214百万円)となりました。また、主に為替差益69百万円を計上したことにより、経常損失は3,164百万円(前年同期は経常損失1,813百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は3,158百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,691百万円)となりました。
2017/12/13 15:04