有価証券報告書-第73期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/09/25 15:54
【資料】
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【項目】
155項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループでは「スマート&テクノロジーで歴史に残る社会システムを創る!」を標榜し、事業成長を図りつつ競合他社との差別化に注力するとともに、収益性の向上に取り組み、企業価値を継続的に拡大させる方針であります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2020年8月に発表した第2次中期経営計画において、目標とする経営指標(KPI)として以下の数値を掲げております。当該KPIを採用した理由は、持続的な企業価値の向上につながる収益性の管理に加え、積極的な事業投資と財務の健全性の両立を推進する上で重要な指標と考えているためです。これらを重点指標と認識し、企業価値の向上に努めてまいります。
KPI
(連結ベース)
2023年6月期目標値
営業利益725百万円
ROE11.4%
ROIC7.1%

(注)上記KPIについては、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
(3)中長期的な会社の経営戦略
クラウド市場では、IoT関連サービスのプラットフォームとしてもクラウドが不可欠な基盤となっており、引き続きクラウドファースト(注1)の流れやオープンガバメントの推進により、クラウド市場は拡大していく見通しです。
クラウドソリューション事業におけるデジタルガバメントの分野では、自治体など公の存在と地域社会・住民とのコミュニケーションを創発する社会システムとしてのクラウドサービスを提供しており、今後は新たな電子行政サービスの実現、公共財のプロフィットモデルを推進する社会システムの創造に向け、ヘルスケア・スポーツ・移動・投票・申請手続きなど幅広い分野へ展開してまいります。
また、モビリティ・サービスの分野では、コネクティッドカーをはじめとする次世代のモビリティ社会の到来を見据え、自動車向けIoTサービスを自社で開発、展開してまいりました。今後、データの利活用を軸に、損害保険やカーシェアリング、「C.A.S.E」(注2)におけるイノベーティブなサービスの創造等、モビリティ分野における新たな社会システムやサービスなど付加価値の創造を行ってまいります。
また、当社グループの成長に必要不可欠なエンジニア等の育成、管理機能の強化及び業務効率化を目的とした基幹システムの導入、機能追加・改修に取り組んでまいります。加えて、今後の事業拡大による人員増加への対応及び職場環境の充実を図るため、創造的なオフィス環境を整備し、意味的価値を生むイノベーションを引き出し、ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性を向上させてまいります。
以上を踏まえた、当社グループ業績の拡大及び収益の向上を図り、経営基盤をさらに強固なものにするとともに更なる成長に向けて邁進してまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
情報通信サービス業界の事業環境は、インターネットの更なる普及拡大に伴い転換期を迎えており、所有から利用へのクラウドシフトや、コミュニティを育むスマートデバイスの普及、IoT、AIやブロックチェーンなど新たなテクノロジーによる既存の事業形態を根幹から変えるような可能性を踏まえながら急速に発展しております。
当社グループはこのような環境下において、以下の項目を優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として取り組んでまいります。
① 高品質なクラウドサービスの提供
社会課題の解決に資するクラウドサービスの提供を推進している当社グループにとっては、安全・安心で高品質なサービスを提供することが重要な課題であると認識しております。そのためには、技術力の向上をベースとして、システム障害やサイバー攻撃への対応、急激なトラフィック増への対処や、特に自然災害発生時の大量のアクセス集中においても安定的なサービスをご提供するなど、あらゆる面で安心・安全なサービス運営が必要不可欠であります。
当社グループといたしましては、更なる耐障害性を持ったシステムへと計画的に整備を進めることにより、信頼性・可用性・保守性を踏まえた高品質なクラウドサービスの実現に向けて取り組んでまいります。
② 積極的な営業展開と新事業創造
当社グループでは、すでに全国に向けた営業展開を行っておりますが、クラウドファーストが浸透するなか、全国各地に存在する多様な社会課題の解決に向けて、引き続き積極的な営業展開を推進する意向であります。常に技術革新が起こっているクラウドサービス市場において機能優位性及び販売価格の競争力を維持するため、お客様の声を広く収集しその要望と仕様を反映することで、既存サービスの機能改善・追加及び新規サービスの創出を継続的に実施してまいります。具体的には、デジタルガバメント分野におけるオープンガバメント時代に対応するCMSの開発や電子行政への進化への対応やモビリティ・サービス分野における新たなモビリティデータを活用したサービスの開発などに注力しております。さらにこれらの展開を日本国内のみならず、海外への展開についても検討を進めてまいります。また、各分野のリーダー企業との提携を積極的に行うことにより、サービス開始にかかる期間を短縮し、投資効率を向上させながら、他社とは差別化されたサービスの提供を行ってまいります。
③ イノベーションの創出
当社グループの事業領域では、クラウドファーストに伴い「スマートデバイスの普及」「社会基盤の創造や地域のイノベーションを促進するデータのオープン化」「地方創生」「データアナリティクス(注3)からAIに至るテクノロジーの活用」「ハード・モノ・デバイスがインターネットに繋がるIoT技術の開発」「非金融分野におけるブロックチェーン技術の活用」など多様な技術・トレンドが市場に強く影響を与えております。このような環境のなか、当社グループにおいても、創造的にイノベーションを育むことが重要であると認識しております。
具体的にはデジタルガバメント分野では、当社グループの持つ住民情報分野に特化したテクノロジーを活用し、開かれた電子行政の推進「オープンガバメント」を見据えて、かねてからの潮流である「行政の透明性の向上」や「政策立案への参加」のみならず「市民に寄り添える政策やサービスの実施」、更には将来の「人口減少社会に起因する税収減」と闘いつつも「多様化する市民生活にどう政策で応えることができるのか」といった課題に真剣に取り組み、生活に必要な住民情報発信のみにとどまらず公共サービスの民営化や地域資源のシェアード化など、社会の多様性に適応する新たな社会システムの創造を推進いたします。
モビリティ・サービス分野では、モビリティに特化したテクノロジーをベースに、IoTプラットフォームビジネスを展開しております。今後はデータアナリティクス・ブロックチェーン・AIなど、新たなノウハウやテクノロジーを活用し、カーシェアやライドシェア・損害保険・観光支援・安全運転支援など、今まで解決できなかった社会問題の解決を図る社会システムを創発いたします。
また、これらの既存領域に留まらず、新たな事業領域へのチャレンジにおいても、検討を進めるものとし、これまで培ってきた経験・知識・ノウハウと、新しいテクノロジー・多様化するニーズを「融合」させることにより、新しい価値を生み出し、イノベーションを創出してまいります。
④ 内部管理体制の強化
内部統制システムの適正な維持は、当社グループにおいて重要な課題と認識しております。財務報告をはじめ、業務全般における適正なプロセスの整備と運用を徹底してまいります。
⑤ 人材育成及び働く環境の整備
クラウドサービス市場において、イノベーションを創出し、競争優位で高品質なクラウドサービスを提供するためには技術力・営業力および組織で働く上での魅力などの裏付けが不可欠となります。
当社グループにおいては、人材採用・育成・人事評価体系の整備運用及びその他の人材育成計画を策定し、知識の習得などの技術的研修と働く上での納得感を踏まえた社員幸福度の追求を実施してまいります。さらに働く環境の整備を実施し、長く創造的な業務ができる環境を整えてまいります。
⑥ 新型コロナウィルス感染拡大が経営戦略に及ぼす影響
現時点では上記の重点課題への取り組みに変更はありませんが、今後も新型コロナウィルスの影響は不透明な状況が続くと予測されます。当社グループへの影響を見極めながら、環境変化に対し迅速かつ柔軟に必要な対応ができるように施策を変化させてまいります。
[用語解説]
注1.クラウドファースト:企業や公的機関等がシステム投資をする際、クラウドを選択するようになること。
注2.C.A.S.E:自動車における技術・社会的な変化を示すキーワードで、Connected(接続)、Autonomous(自動化)、Shared(共有)及びElectric(電動化)の頭文字を取った略称。
注3.データアナリティクス:大量で多様な形態のデータを分析し、価値を引き出す技術。

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