有価証券報告書-第19期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、前事業年度において、現経営体制に移行いたしました。現経営体制のもと、事業方針を、マルウェア対策に代表される狭義のセキュリティ及び情報管理全般においてセキュアな環境を提供する「情報の保護・管理」の視点から、最終ユーザーが、セキュアな環境で管理された情報を経営資源として戦略的に活用する「情報の活用」及び「セキュリティ+α」を強く意識した視点へと転換いたしました。
また、営業面においては、過年度までの特定地域への一点集中型の営業展開から、営業活動が手薄であった地域への営業拠点の新規開設によって、営業拠点及び隣接地域への積極的な販路拡大を見据えた面開拓の営業戦略への転換を推進しております。営業拠点を全国4拠点とし、当社の販売代理店への営業支援を強化し、新規販売代理店獲得を積極化しております。
当社の経営環境については、企業規模を問わず企業活動を行ううえで情報機器や情報通信技術(ICT)の活用は必須となっておりますが、情報通信技術(ICT)の発展により情報機器への不正侵入、情報の窃取、破壊、改ざん等の情報セキュリティに関わる攻撃が複雑化し、企業における情報セキュリティへの対応は重要な経営課題の一つとなっております。当社の提供する情報セキュリティソリューションの需要は継続して、高いものと見込まれます。
また、日本国内の企業を取り巻く情勢については、総務省が発表した人口推計(2019年10月確定値)によれば、生産年齢(15~64歳)人口は前年同月比37万9千人減少の7507万2千人となり、総人口に占める割合が2018年の59.7%から59.5%と過去最低を更新しております。
そのような状況において、政府が2017年3月に策定した「働き方改革実行計画」では、柔軟で多様な働き方の整備を推進するとともに多様な働き方の1つとして、優秀な人材を獲得し、継続して働いてもらう土台としてテレワークを挙げており、大規模事業者だけでなく、中小規模事業者の中でも働き方の多様化に取り組む企業は増加していくものと想定されます。2018年6月の「働き方改革関連法案」可決・成立により、2019年4月に各法案が施行され、テレワーク等の多様な働き方を導入・実践するためにも、経営者は、これまで以上に、場所や時間を問わない労働環境下において、情報漏洩対策等の情報管理を強化しつつ、労働生産性の向上を求められるようになりました。大規模事業者から中小規模事業者に至るまで、企業規模を問わず、これらの課題の解決策に対するニーズの裾野は非常に広いものと思われます。
当事業年度における経営環境については、日本国内において、2019年10月からの消費増税による景気減退が懸念され、国外においては、米中間の貿易戦争とそれに伴う中国経済や米国経済の先行き懸念及び英国のEU離脱並びに中東情勢の緊迫化等、問題が深刻化、長期化した場合に世界経済への悪影響が懸念される事象が存在しましたが、当社の事業活動に対する影響はありませんでした。しかし、2020年2月から国内外で感染被害が拡大した新型コロナウイルスの影響により、営業活動が困難となる地域がありました。新型コロナウイルス感染症拡大による具体的な影響等については、「2 事業等のリスク ※新型コロナウイルス感染症拡大の当社に対する影響について」をご参照ください。
日本国内経済について、内閣府が2020年3月に発表した2019年10~12月期の実質GDP成長率(2次速報値)は、前期比-1.8%(年率-7.1%)と5四半期ぶりのマイナスとなりましたが、2019暦年では実質で前年比0.7%増となりました。しかし、2020年2月からの新型コロナウイルスの感染被害が国内外で拡大しており、内閣府が2020年5月に発表しました2020年1~3月期の実質GDP成長率(1次速報値)は、前期比-0.9%(年率-3.4%)となり、2019年度の実質GDPは前年度比-0.1%と5年ぶりのマイナス成長となっております。
当事業年度における経営成績については、対処すべき課題として①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つを掲げ、課題対処とさらなる企業価値向上に向けた組織強化のための採用を実施し、営業及び技術開発部門の人員を増員いたしました。①販路の拡大及び②収益構造における製品構成の多様化を意識した積極的な営業活動が奏功し、既存販売代理店の販売が大幅に増加し、さらに、新たに獲得した新規販売代理店の販売実績も増加いたしました。③新製品及び新規事業の開発については、2019年7月より働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売を開始、2019年11月よりIoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイ・トゥエンティフォー/セブン アイオーティ セキュア)(注1)」の実証運用を開始、さらに、デジタルグリッド株式会社との資本業務提携(注2)、株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携を行ってまいりました(注3)。
この結果、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高及び「業務管理サーバー」製品売上高が前事業年度と比べ142,689千円、50,654千円とそれぞれ増加いたしましたが、「Webデータベース関連」商品売上高が前事業年度と比べ99,080千円減少いたしました。保守売上高については、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品、「業務管理サーバー」製品及び「Webデータベース関連」商品に係る保守サービスが前事業年度と比べ合計20,055千円増加いたしました。その他の売上高については、「Webデータベース関連」における役務提供等の増加により、前事業年度と比べ合計23,798千円増加いたしました。しかしながら、営業及び技術開発部門の計画的な増員の実施に伴い、従業員数が前事業年度末47名に対して、当事業年度末は54名となり、これに伴い販売費及び一般管理費が増加いたしました。売上高合計は1,047,508千円(前事業年度比15.2%増)と5事業年度ぶりの過去最高を更新いたしましたが、営業損益、経常損益及び当期純損益については、営業損失59,005千円(前事業年度は営業利益16,931千円)、経常損失63,994千円(前事業年度は経常利益21,464千円)、当期純損失68,588千円(前事業年度は当期純利益23,153千円)となりました。
当社は、当事業年度における対処すべき課題等として、①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つの課題を認識してまいりました。今後においても引き続き取り組むべき課題として認識し、状況改善に努めてまいります。
①販路の拡大
当社の主要販路は、販売代理店となる「OA機器販売会社」及び「プログラム製品の提供先である通信機器メーカー」の2つであります。当事業年度における売上高全体において、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高、「業務管理サーバー」製品売上高及びこれらに係る保守売上高が、引き続き高い占有率であり、当該製品群の販路においては、特定の販売代理店に依存しております。
当社は、この特定の販売代理店への売上依存解消が対処すべき課題と認識し、前事業年度から継続して、新規販売代理店となるOA機器販売会社の開拓に注力した結果、当事業年度において新たに35社のOA機器販売会社と販売代理店契約を締結いたしました。前事業年度に販売代理店契約を締結したOA機器販売会社含め、一定の新規販売代理店で販売実績の積み上げを達成いたしました。しかしながら、特定の販売代理店への売上依存解消には至っておりません。翌事業年度においては、新規販売代理店の営業支援強化により注力し、また、さらなる販路の拡大実現のため、販売代理店開拓を継続してまいります。
当事業年度においては、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売を開始し、当社からユーザー企業に、クラウド提供・サブスクリプション契約による直接販売を行っております。当事業年度における販売実績は僅少でございますが、新型コロナウイルス対策でもある在宅勤務等のテレワーク推進により、2020年2月以降の問合せが急増しております。これまでの販売代理店を介した販売に加え、当社からの直接販売の強化にも努めてまいります。
また、IoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」の実証運用を当事業年度に開始いたしました。翌事業年度には、未開拓となるIoT機器メーカー等新たな販路獲得に努めてまいります。
②収益構造における製品構成の多様化
上記のとおり、売上高全体において、情報セキュリティ製品にあたる「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高が高い占有率であり、業績について当該製品群の実績に左右される状況にあります。また、当該製品群の販売先となるユーザー企業の大部分が中小規模事業者であります。
当社は、販路の拡大と同様に収益構造における製品種別構成及びユーザー企業規模層の多様化も対処すべき課題と認識しております。前事業年度からの「情報の保護・管理」から「情報の活用」及び「セキュリティ+α」への事業方針のもと、製品種別構成の多様化のため、「働き方改革」需要の取り込みに向けた販売代理店への営業展開を継続し、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、前事業年度に引き続き業務効率向上並びに労働生産性向上に貢献する「業務管理サーバー」製品群の販売増を実現いたしました。しかしながら、前事業年度において、販売・保守チームをネットワークセキュリティ事業部として独立した組織体制とした「Webデータベース関連」商品については、前事業年度に比べ78.3%の販売減少となり、収益構造における製品種別構成の多様化についても、販路の拡大同様、なお不十分な状態であります。
翌事業年度においては、製品種別構成の多様化の実現に向けて、引き続き「業務管理サーバー」製品群の販売強化に注力し、「Webデータベース関連」商品については営業戦略の見直しを行います。営業戦略見直しの一環として、2020年6月16日付公表「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社との業務提携に関するお知らせ」のとおり、同社の顧客企業に対するセキュアなネットワーク構築等を協業して行うことを遂行するため、当社は同社に対して、ネットワークセキュリティに係るエンジニア1名及び営業1名を派遣いたします。当社エンジニア等が同社に常駐することで、セキュリティ及びネットワーク領域のノウハウをより緊密に連携し、顧客企業にセキュアなネットワーク環境を提供してまいります。当該エンジニア等の派遣により、CTCの顧客企業に対するネットワークのセキュリティ構築に係る設計に加え、役務及びサポート保守の提供を共同または協力して行います。また、当事業年度に販売を開始した働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売強化、実証運用を開始したIoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」の販売手法の確立に向けて、未開拓となるIoT機器メーカー等新たな販路獲得に努めてまいります。
ユーザー企業規模層の多様化については、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」について、新型コロナウイルス対策でもある在宅勤務等のテレワーク推進に向けて、中大規模事業者からの問い合わせも増加しております。「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売強化によって、既存製品群では手薄でありました中大規模事業者等、新たなユーザー企業層の獲得に努めてまいります。
③新製品及び新規事業の開発
当社は自社開発技術として、「マルウェア対策技術」、「情報機器業務ログ監視・分析技術」、「データ回復/暗号化技術」を有し、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおり、当該技術を組み込んだソフトウェア製品を取引先から仕入れたルーター製品やサーバー製品等に実装したセット製品並びに通信機器メーカー等のセキュリティ機器製造販売ベンダー向けにプログラム製品として販売しており、当社収益の大部分を占めております。
当社は、新たな収益源の獲得のため、上記既存技術を基盤とする新製品の企画・開発並びに「情報の保護・管理」から「情報の活用」及び「セキュリティ+α」への事業方針に則った新技術及び新規事業の開発も対処すべき課題と認識しております。
当事業年度においては、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」をクラウド提供・サブスクリプション契約によりユーザー企業への直接販売を開始いたしました。また、IoT機器のセキュリティ強化と集中管理を可能にする「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」をIoT及びAIの分野において知見と実績を持つ株式会社ビズライト・テクノロジーと協働して、実証運用を開始いたしました。
新規事業開発に向けては、電力融通サービスの展開を目指すデジタルグリッド株式会社との資本業務提携を行い、株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携を行いました。当社が有しないサービスや当社単独ではアプローチできない事業領域への展開は、他社との提携等によって図ってまいります。
また、2020年1月には、今後の研究・開発及びM&Aを含む資本業務提携に向けた資金調達のため、第三者割当による新株予約権を発行いたしました(注4)。
翌事業年度においても、新製品の企画・開発に努め、さらに、新技術の獲得及び新規事業の開発に向けた業務提携並びにM&A等の資本提携等、手段・方法を限定することなく、取り組んでまいります。
(注)1.「Eye“247”IoT Secure(アイ・トゥエンティフォー/セブン アイオーティ セキュア)」の詳細については、2019年8月13日付公表「IoT向け製品及び新規事業開発に向けた研究開発に関するお知らせ」をご参照ください。
2.デジタルグリッド株式会社との資本業務提携の詳細については、2019年9月17日付公表「デジタルグリッド株式会社との資本業務提携に関するお知らせ」をご参照ください。
3.株式会社エルテスとの業務提携の詳細については、2020年3月4日付公表「株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携に関するお知らせ」をご参照ください。
4.第三者割当による新株予約権の詳細については、2020年1月10日付公表「第三者割当により発行される第11回新株予約権の募集に関するお知らせ」及び2020年1月27日付公表「第三者割当による第11回新株予約権の発行に係る払込完了に関するお知らせ」をご参照ください。
当社は、前事業年度において、現経営体制に移行いたしました。現経営体制のもと、事業方針を、マルウェア対策に代表される狭義のセキュリティ及び情報管理全般においてセキュアな環境を提供する「情報の保護・管理」の視点から、最終ユーザーが、セキュアな環境で管理された情報を経営資源として戦略的に活用する「情報の活用」及び「セキュリティ+α」を強く意識した視点へと転換いたしました。
また、営業面においては、過年度までの特定地域への一点集中型の営業展開から、営業活動が手薄であった地域への営業拠点の新規開設によって、営業拠点及び隣接地域への積極的な販路拡大を見据えた面開拓の営業戦略への転換を推進しております。営業拠点を全国4拠点とし、当社の販売代理店への営業支援を強化し、新規販売代理店獲得を積極化しております。
当社の経営環境については、企業規模を問わず企業活動を行ううえで情報機器や情報通信技術(ICT)の活用は必須となっておりますが、情報通信技術(ICT)の発展により情報機器への不正侵入、情報の窃取、破壊、改ざん等の情報セキュリティに関わる攻撃が複雑化し、企業における情報セキュリティへの対応は重要な経営課題の一つとなっております。当社の提供する情報セキュリティソリューションの需要は継続して、高いものと見込まれます。
また、日本国内の企業を取り巻く情勢については、総務省が発表した人口推計(2019年10月確定値)によれば、生産年齢(15~64歳)人口は前年同月比37万9千人減少の7507万2千人となり、総人口に占める割合が2018年の59.7%から59.5%と過去最低を更新しております。
そのような状況において、政府が2017年3月に策定した「働き方改革実行計画」では、柔軟で多様な働き方の整備を推進するとともに多様な働き方の1つとして、優秀な人材を獲得し、継続して働いてもらう土台としてテレワークを挙げており、大規模事業者だけでなく、中小規模事業者の中でも働き方の多様化に取り組む企業は増加していくものと想定されます。2018年6月の「働き方改革関連法案」可決・成立により、2019年4月に各法案が施行され、テレワーク等の多様な働き方を導入・実践するためにも、経営者は、これまで以上に、場所や時間を問わない労働環境下において、情報漏洩対策等の情報管理を強化しつつ、労働生産性の向上を求められるようになりました。大規模事業者から中小規模事業者に至るまで、企業規模を問わず、これらの課題の解決策に対するニーズの裾野は非常に広いものと思われます。
当事業年度における経営環境については、日本国内において、2019年10月からの消費増税による景気減退が懸念され、国外においては、米中間の貿易戦争とそれに伴う中国経済や米国経済の先行き懸念及び英国のEU離脱並びに中東情勢の緊迫化等、問題が深刻化、長期化した場合に世界経済への悪影響が懸念される事象が存在しましたが、当社の事業活動に対する影響はありませんでした。しかし、2020年2月から国内外で感染被害が拡大した新型コロナウイルスの影響により、営業活動が困難となる地域がありました。新型コロナウイルス感染症拡大による具体的な影響等については、「2 事業等のリスク ※新型コロナウイルス感染症拡大の当社に対する影響について」をご参照ください。
日本国内経済について、内閣府が2020年3月に発表した2019年10~12月期の実質GDP成長率(2次速報値)は、前期比-1.8%(年率-7.1%)と5四半期ぶりのマイナスとなりましたが、2019暦年では実質で前年比0.7%増となりました。しかし、2020年2月からの新型コロナウイルスの感染被害が国内外で拡大しており、内閣府が2020年5月に発表しました2020年1~3月期の実質GDP成長率(1次速報値)は、前期比-0.9%(年率-3.4%)となり、2019年度の実質GDPは前年度比-0.1%と5年ぶりのマイナス成長となっております。
当事業年度における経営成績については、対処すべき課題として①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つを掲げ、課題対処とさらなる企業価値向上に向けた組織強化のための採用を実施し、営業及び技術開発部門の人員を増員いたしました。①販路の拡大及び②収益構造における製品構成の多様化を意識した積極的な営業活動が奏功し、既存販売代理店の販売が大幅に増加し、さらに、新たに獲得した新規販売代理店の販売実績も増加いたしました。③新製品及び新規事業の開発については、2019年7月より働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売を開始、2019年11月よりIoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイ・トゥエンティフォー/セブン アイオーティ セキュア)(注1)」の実証運用を開始、さらに、デジタルグリッド株式会社との資本業務提携(注2)、株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携を行ってまいりました(注3)。
この結果、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高及び「業務管理サーバー」製品売上高が前事業年度と比べ142,689千円、50,654千円とそれぞれ増加いたしましたが、「Webデータベース関連」商品売上高が前事業年度と比べ99,080千円減少いたしました。保守売上高については、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品、「業務管理サーバー」製品及び「Webデータベース関連」商品に係る保守サービスが前事業年度と比べ合計20,055千円増加いたしました。その他の売上高については、「Webデータベース関連」における役務提供等の増加により、前事業年度と比べ合計23,798千円増加いたしました。しかしながら、営業及び技術開発部門の計画的な増員の実施に伴い、従業員数が前事業年度末47名に対して、当事業年度末は54名となり、これに伴い販売費及び一般管理費が増加いたしました。売上高合計は1,047,508千円(前事業年度比15.2%増)と5事業年度ぶりの過去最高を更新いたしましたが、営業損益、経常損益及び当期純損益については、営業損失59,005千円(前事業年度は営業利益16,931千円)、経常損失63,994千円(前事業年度は経常利益21,464千円)、当期純損失68,588千円(前事業年度は当期純利益23,153千円)となりました。
当社は、当事業年度における対処すべき課題等として、①販路の拡大、②収益構造における製品構成の多様化、③新製品及び新規事業の開発の3つの課題を認識してまいりました。今後においても引き続き取り組むべき課題として認識し、状況改善に努めてまいります。
①販路の拡大
当社の主要販路は、販売代理店となる「OA機器販売会社」及び「プログラム製品の提供先である通信機器メーカー」の2つであります。当事業年度における売上高全体において、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高、「業務管理サーバー」製品売上高及びこれらに係る保守売上高が、引き続き高い占有率であり、当該製品群の販路においては、特定の販売代理店に依存しております。
当社は、この特定の販売代理店への売上依存解消が対処すべき課題と認識し、前事業年度から継続して、新規販売代理店となるOA機器販売会社の開拓に注力した結果、当事業年度において新たに35社のOA機器販売会社と販売代理店契約を締結いたしました。前事業年度に販売代理店契約を締結したOA機器販売会社含め、一定の新規販売代理店で販売実績の積み上げを達成いたしました。しかしながら、特定の販売代理店への売上依存解消には至っておりません。翌事業年度においては、新規販売代理店の営業支援強化により注力し、また、さらなる販路の拡大実現のため、販売代理店開拓を継続してまいります。
当事業年度においては、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売を開始し、当社からユーザー企業に、クラウド提供・サブスクリプション契約による直接販売を行っております。当事業年度における販売実績は僅少でございますが、新型コロナウイルス対策でもある在宅勤務等のテレワーク推進により、2020年2月以降の問合せが急増しております。これまでの販売代理店を介した販売に加え、当社からの直接販売の強化にも努めてまいります。
また、IoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」の実証運用を当事業年度に開始いたしました。翌事業年度には、未開拓となるIoT機器メーカー等新たな販路獲得に努めてまいります。
②収益構造における製品構成の多様化
上記のとおり、売上高全体において、情報セキュリティ製品にあたる「アンチマルウェア及び業務管理関連」製品売上高が高い占有率であり、業績について当該製品群の実績に左右される状況にあります。また、当該製品群の販売先となるユーザー企業の大部分が中小規模事業者であります。
当社は、販路の拡大と同様に収益構造における製品種別構成及びユーザー企業規模層の多様化も対処すべき課題と認識しております。前事業年度からの「情報の保護・管理」から「情報の活用」及び「セキュリティ+α」への事業方針のもと、製品種別構成の多様化のため、「働き方改革」需要の取り込みに向けた販売代理店への営業展開を継続し、後記「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③生産、受注及び販売の実績 c.販売実績」のとおり、前事業年度に引き続き業務効率向上並びに労働生産性向上に貢献する「業務管理サーバー」製品群の販売増を実現いたしました。しかしながら、前事業年度において、販売・保守チームをネットワークセキュリティ事業部として独立した組織体制とした「Webデータベース関連」商品については、前事業年度に比べ78.3%の販売減少となり、収益構造における製品種別構成の多様化についても、販路の拡大同様、なお不十分な状態であります。
翌事業年度においては、製品種別構成の多様化の実現に向けて、引き続き「業務管理サーバー」製品群の販売強化に注力し、「Webデータベース関連」商品については営業戦略の見直しを行います。営業戦略見直しの一環として、2020年6月16日付公表「伊藤忠テクノソリューションズ株式会社との業務提携に関するお知らせ」のとおり、同社の顧客企業に対するセキュアなネットワーク構築等を協業して行うことを遂行するため、当社は同社に対して、ネットワークセキュリティに係るエンジニア1名及び営業1名を派遣いたします。当社エンジニア等が同社に常駐することで、セキュリティ及びネットワーク領域のノウハウをより緊密に連携し、顧客企業にセキュアなネットワーク環境を提供してまいります。当該エンジニア等の派遣により、CTCの顧客企業に対するネットワークのセキュリティ構築に係る設計に加え、役務及びサポート保守の提供を共同または協力して行います。また、当事業年度に販売を開始した働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売強化、実証運用を開始したIoT 機器向けセキュリティ製品「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」の販売手法の確立に向けて、未開拓となるIoT機器メーカー等新たな販路獲得に努めてまいります。
ユーザー企業規模層の多様化については、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」について、新型コロナウイルス対策でもある在宅勤務等のテレワーク推進に向けて、中大規模事業者からの問い合わせも増加しております。「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」の販売強化によって、既存製品群では手薄でありました中大規模事業者等、新たなユーザー企業層の獲得に努めてまいります。
③新製品及び新規事業の開発
当社は自社開発技術として、「マルウェア対策技術」、「情報機器業務ログ監視・分析技術」、「データ回復/暗号化技術」を有し、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載のとおり、当該技術を組み込んだソフトウェア製品を取引先から仕入れたルーター製品やサーバー製品等に実装したセット製品並びに通信機器メーカー等のセキュリティ機器製造販売ベンダー向けにプログラム製品として販売しており、当社収益の大部分を占めております。
当社は、新たな収益源の獲得のため、上記既存技術を基盤とする新製品の企画・開発並びに「情報の保護・管理」から「情報の活用」及び「セキュリティ+α」への事業方針に則った新技術及び新規事業の開発も対処すべき課題と認識しております。
当事業年度においては、働き方改革支援製品「Eye“247”Work Smart(ワークスマート)」をクラウド提供・サブスクリプション契約によりユーザー企業への直接販売を開始いたしました。また、IoT機器のセキュリティ強化と集中管理を可能にする「Eye“247”IoT Secure(アイオーティ セキュア)」をIoT及びAIの分野において知見と実績を持つ株式会社ビズライト・テクノロジーと協働して、実証運用を開始いたしました。
新規事業開発に向けては、電力融通サービスの展開を目指すデジタルグリッド株式会社との資本業務提携を行い、株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携を行いました。当社が有しないサービスや当社単独ではアプローチできない事業領域への展開は、他社との提携等によって図ってまいります。
また、2020年1月には、今後の研究・開発及びM&Aを含む資本業務提携に向けた資金調達のため、第三者割当による新株予約権を発行いたしました(注4)。
翌事業年度においても、新製品の企画・開発に努め、さらに、新技術の獲得及び新規事業の開発に向けた業務提携並びにM&A等の資本提携等、手段・方法を限定することなく、取り組んでまいります。
(注)1.「Eye“247”IoT Secure(アイ・トゥエンティフォー/セブン アイオーティ セキュア)」の詳細については、2019年8月13日付公表「IoT向け製品及び新規事業開発に向けた研究開発に関するお知らせ」をご参照ください。
2.デジタルグリッド株式会社との資本業務提携の詳細については、2019年9月17日付公表「デジタルグリッド株式会社との資本業務提携に関するお知らせ」をご参照ください。
3.株式会社エルテスとの業務提携の詳細については、2020年3月4日付公表「株式会社エルテスとのテレワークを推進する製品・サービスに係る業務提携に関するお知らせ」をご参照ください。
4.第三者割当による新株予約権の詳細については、2020年1月10日付公表「第三者割当により発行される第11回新株予約権の募集に関するお知らせ」及び2020年1月27日付公表「第三者割当による第11回新株予約権の発行に係る払込完了に関するお知らせ」をご参照ください。