有価証券報告書-第30期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、個人財産の最適な配分と次世代への不安無き移転を約束し、永代にわたるその御家族のファミリーミッションの実現をビジネスノウハウ、システムインフラの提供を通じて支援することを経営理念とし、平成2年4月の設立以来、IT(Information Technology:情報工学)とFT(Financial Technology:金融工学)の統合を企業ミッションとして、金融機関のリテール営業支援システムを提供してまいりました。
金融リテール、すなわち個人金融市場をターゲットドメインと定義し、情報通信技術と金融ノウハウの双方のバランスを重視する金融ITブティックを目指すことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては、事業の収益力を表す経常利益を重視し、拡大を目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
企業経営におけるIT活用は、高度化が進む一方で、情報システムの構築や運用をより迅速かつ安価に実現するニーズが高まっています。企業における情報システムの構築・運用においては、企業自らが行う自前主義から、専門の外部業者に一部を委託するアウトソース化、さらに自身はシステムを保有せず、外部業者からサービスとしてIT機能の提供を受ける「所有から利用」への流れが加速しており、情報サービス事業者はこれらのサービスの提供力を高めることが必要となっています。また、顧客の事業が国や業種の垣根を越えて拡大する中、情報サービス産業においては、グローバル対応や業種を超えた機能連携の実現が強く求められています。
当社は、これらの事業環境の変化に対応するため、以下の経営戦略で事業を推進してまいります。
生命保険会社統合フロントエンドシステムの開発経験を活かし、申込書ペーパレス、顧客データベース構築、見込み客管理、販売員及び契約者への情報提供システムの構築までを自社開発領域とするとともに、あらゆる生命保険会社のニーズに的確なソリューションを提供するブティック型システムインテグレーターとしての地位を確立します。
今後、人生100年時代に対する生命保険会社・証券会社・銀行向け各ソリューションの需要の増加が見込まれることから、統合資産管理システムWMW、アセットアロケーションシステム等を、わが国において資産管理、運用ビジネスを行う際に不可欠なプラットフォームシステムとしての地位を確立し、ライセンス使用料課金により高収益率と継続的な安定収益を目指します。
(4) 会社の対処すべき課題
当社では、金融リテールビジネスに必要となるシステムを金融機関等及びその顧客に提供することにより、売上高の拡大及び収益性の向上を図り、持続的かつ安定的な成長及びより強固な経営基盤の確立を目指しております。
この目的を実現させるため、当社は以下の事項を重要な課題と認識し、その対応に引き続き取り組んでまいります。
①市場のニーズに応えるシステムの開発及び提供
当社は主に生命保険会社をはじめとする金融機関にシステムを開発・提供しております。金融機関は、取扱う金融商品の増加及び消費者ニーズの多様化に対応するため、金融商品の販売に関する業務プロセスを効率的に運営する必要に迫られているほか、金融商品取引法及び保険業法等、関連する法令諸規則を遵守しなければなりません。金融機関は効率性と遵法性を両立させた業務プロセスを構築して運用することが求められており、ここに当社が開発・提供するシステムを導入する必要性があるものと認識しております。
このような環境の中、昨今のフィンテック・インシュテックの展開に伴うAIやRPAの活用ニーズの高まりもあり、金融機関のITシステム投資は堅調に推移してきております。一方で当社を含むシステム会社各社が、前述の金融機関が抱える課題を解決するためのシステムを市場に供給しているため、競争が激化しております。
当社はこのような事業環境の中、市場のニーズに応える革新性あるシステムを継続的に開発・提供することが課題であると認識しております。また、平成29年5月26日に成立した改正銀行法による銀行証券API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の公開により、銀行機能を組込んだ様々なサービス提供が可能となっております。さらに金融庁が公表した「高齢社会における金融サービスのあり方について」は、長寿化の進展、ライフスタイルの多様化に対応したデジタル化に基づく顧客起点の金融サービスの提供を求めており、これに対応した各金融機関のソリューションの再構築が見込まれております。
この課題に対処するため、当社では金融機関の業務プロセスに必要なシステムの新規開発を志向する金融機関との取引関係の維持・強化、最新のシステム技術動向についての情報収集及び金融機関の販売業務に関する法令諸規則についての情報収集等を通じて、市場をリードする新規システムを開発・提供してまいります。
当事業年度におきましては、従来のバンキングアプリケーションに自動家計簿、アカウントアグリゲーション及びライフプランニングの各機能を統合したスマートフォンによる資産形成アドバイスシステムを提供いたしました。
②既存販売先との取引関係の維持及び新規販売先の開拓
当社は特定の保険会社への販売比率が高い状況にあります。金融機関以外に生保販売代理店、会計事務所、ファイナンシャルプランナー等にもシステムを販売しておりますが、その数は限定的です。
このため、当社は、特定の販売先の取引金額の多寡が当社業績を大きく変動させるなど、特定の販売先への売上依存が当社の収益基盤を不安定なものとする要因となっていることが課題であると認識しております。
当社では、この課題に対処し、収益を安定的に確保するため、既存販売先との取引関係を維持・強化し、販売先のシステム投資予算に占める当社受注比率を高める一方、既に開発したシステムの新規販売先(保険会社、銀行、証券会社等)への提供及び金融サービスプラットフォームを運営する企業や新しいサービスを提供しているフィンテック企業との業務提携の推進等によって、生命保険会社以外への売上を増加させる戦略が重要と考えております。
③受託開発収入以外の収益形態の拡大
当社の売上高は、受託開発収入、使用許諾収入、保守運用収入及びコンサルティング収入で構成されておりますが、受託開発収入の比率が高い状況にあります。
受託開発収入は、案件の獲得、失注及び納期のずれ込み等により、収益が大きく変動する可能性があり、これを課題と認識しております。
当社では、この課題に対処するため、受託開発収入以外の収益形態による売上高を増やす方針としております。具体的には、受託開発収入、システム使用者数及びシステムに登録された資産に連動した使用許諾収入を得る収入形態の採用、付加価値の高いサービスの開発並びにコンサルティング収入を得るための営業活動の推進等により、顧客から得る収益形態を多様化させる方針としております。
引続き相続・財産分割ニーズに対応したファンドラップ提案システムにおける、銀行・証券会社向けに使用販売員数等を基準とした従量課金の強化に努めます。
④利益の確保及び利益率の向上
当社が開発・提供するシステムは「フロントエンドシステム」であり、システムの利用者(金融機関の営業担当者や金融商品の購入を検討する顧客等)が直接システムを操作することに特徴があります。販売先ごとに異なるシステムを開発・提供する必要があることに加え、システム利用者の操作のし易さについても配慮しなければならないことから、開発過程において、一般的な基幹系システムよりも比較的多くの作業工数を費やす必要があります。厳格な工数管理を実施することが、利益を確保し利益率を向上させるための課題であると認識しております。
当社では、この課題に対処するため、社内にプロジェクトの進捗状況を管理する会議体を設けており、この会議体の運用を徹底することで、プロジェクト損失を回避してまいります。また、開発・提供にあたって多くの作業工数を必要としない既存のシステムをパッケージ化して新規取引先に販売すること、APIにより他社アプリとシームレスに連携すること等により、利益の確保及び利益率の向上を実現させる方針としております。
⑤優秀な人材の確保
昨今、当社が属する情報サービス産業では、人材の獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保が比較的困難な状況となっております。また、当社は金融商品の販売に係る諸問題を解決するためのシステムを提供しているため、当社従業員はシステムだけではなく保険数理、金融知識、社会保障、税務等に習熟していることが求められます。
こうした中、当社が事業を継続的に遂行し、より付加価値の高いサービスを提供するため、新規採用及び中途採用を拡充したほか、CAPユニバーシティという社内教育体系を確立し、総合的人材教育(例えば、社内eラーニングシステム、社内講習及び外部教育機関を活用し、業務知識、開発技術の教育)をさらに強化してまいります。
⑥海外展開
昨今、日本を除く東アジア地域において、日本に比べ若い世代の資産家が増加しており、特に国家による社会保障制度の整備が遅れている地域の企業家及び富裕層にとって、個人の資産管理は重要な課題となっております。またスマートフォンによる資金決済、資金運用は日本以上に進展しつつあり、アセットアロケーションシステムの中国本土の複数の銀行へのライセンス課金を実行中であります。当社はこれを商機と捉え、当社が日本国内において開発したシステムを海外で提供することを目的に、世界各地で開催されるカンファレンスへの出展や講演を継続的に実施しております。
将来の収益源となるよう、今後も継続的に取り組んでまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、個人財産の最適な配分と次世代への不安無き移転を約束し、永代にわたるその御家族のファミリーミッションの実現をビジネスノウハウ、システムインフラの提供を通じて支援することを経営理念とし、平成2年4月の設立以来、IT(Information Technology:情報工学)とFT(Financial Technology:金融工学)の統合を企業ミッションとして、金融機関のリテール営業支援システムを提供してまいりました。
金融リテール、すなわち個人金融市場をターゲットドメインと定義し、情報通信技術と金融ノウハウの双方のバランスを重視する金融ITブティックを目指すことを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、事業の継続的な拡大を通じて企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。経営指標としては、事業の収益力を表す経常利益を重視し、拡大を目指してまいります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
企業経営におけるIT活用は、高度化が進む一方で、情報システムの構築や運用をより迅速かつ安価に実現するニーズが高まっています。企業における情報システムの構築・運用においては、企業自らが行う自前主義から、専門の外部業者に一部を委託するアウトソース化、さらに自身はシステムを保有せず、外部業者からサービスとしてIT機能の提供を受ける「所有から利用」への流れが加速しており、情報サービス事業者はこれらのサービスの提供力を高めることが必要となっています。また、顧客の事業が国や業種の垣根を越えて拡大する中、情報サービス産業においては、グローバル対応や業種を超えた機能連携の実現が強く求められています。
当社は、これらの事業環境の変化に対応するため、以下の経営戦略で事業を推進してまいります。
生命保険会社統合フロントエンドシステムの開発経験を活かし、申込書ペーパレス、顧客データベース構築、見込み客管理、販売員及び契約者への情報提供システムの構築までを自社開発領域とするとともに、あらゆる生命保険会社のニーズに的確なソリューションを提供するブティック型システムインテグレーターとしての地位を確立します。
今後、人生100年時代に対する生命保険会社・証券会社・銀行向け各ソリューションの需要の増加が見込まれることから、統合資産管理システムWMW、アセットアロケーションシステム等を、わが国において資産管理、運用ビジネスを行う際に不可欠なプラットフォームシステムとしての地位を確立し、ライセンス使用料課金により高収益率と継続的な安定収益を目指します。
(4) 会社の対処すべき課題
当社では、金融リテールビジネスに必要となるシステムを金融機関等及びその顧客に提供することにより、売上高の拡大及び収益性の向上を図り、持続的かつ安定的な成長及びより強固な経営基盤の確立を目指しております。
この目的を実現させるため、当社は以下の事項を重要な課題と認識し、その対応に引き続き取り組んでまいります。
①市場のニーズに応えるシステムの開発及び提供
当社は主に生命保険会社をはじめとする金融機関にシステムを開発・提供しております。金融機関は、取扱う金融商品の増加及び消費者ニーズの多様化に対応するため、金融商品の販売に関する業務プロセスを効率的に運営する必要に迫られているほか、金融商品取引法及び保険業法等、関連する法令諸規則を遵守しなければなりません。金融機関は効率性と遵法性を両立させた業務プロセスを構築して運用することが求められており、ここに当社が開発・提供するシステムを導入する必要性があるものと認識しております。
このような環境の中、昨今のフィンテック・インシュテックの展開に伴うAIやRPAの活用ニーズの高まりもあり、金融機関のITシステム投資は堅調に推移してきております。一方で当社を含むシステム会社各社が、前述の金融機関が抱える課題を解決するためのシステムを市場に供給しているため、競争が激化しております。
当社はこのような事業環境の中、市場のニーズに応える革新性あるシステムを継続的に開発・提供することが課題であると認識しております。また、平成29年5月26日に成立した改正銀行法による銀行証券API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の公開により、銀行機能を組込んだ様々なサービス提供が可能となっております。さらに金融庁が公表した「高齢社会における金融サービスのあり方について」は、長寿化の進展、ライフスタイルの多様化に対応したデジタル化に基づく顧客起点の金融サービスの提供を求めており、これに対応した各金融機関のソリューションの再構築が見込まれております。
この課題に対処するため、当社では金融機関の業務プロセスに必要なシステムの新規開発を志向する金融機関との取引関係の維持・強化、最新のシステム技術動向についての情報収集及び金融機関の販売業務に関する法令諸規則についての情報収集等を通じて、市場をリードする新規システムを開発・提供してまいります。
当事業年度におきましては、従来のバンキングアプリケーションに自動家計簿、アカウントアグリゲーション及びライフプランニングの各機能を統合したスマートフォンによる資産形成アドバイスシステムを提供いたしました。
②既存販売先との取引関係の維持及び新規販売先の開拓
当社は特定の保険会社への販売比率が高い状況にあります。金融機関以外に生保販売代理店、会計事務所、ファイナンシャルプランナー等にもシステムを販売しておりますが、その数は限定的です。
このため、当社は、特定の販売先の取引金額の多寡が当社業績を大きく変動させるなど、特定の販売先への売上依存が当社の収益基盤を不安定なものとする要因となっていることが課題であると認識しております。
当社では、この課題に対処し、収益を安定的に確保するため、既存販売先との取引関係を維持・強化し、販売先のシステム投資予算に占める当社受注比率を高める一方、既に開発したシステムの新規販売先(保険会社、銀行、証券会社等)への提供及び金融サービスプラットフォームを運営する企業や新しいサービスを提供しているフィンテック企業との業務提携の推進等によって、生命保険会社以外への売上を増加させる戦略が重要と考えております。
③受託開発収入以外の収益形態の拡大
当社の売上高は、受託開発収入、使用許諾収入、保守運用収入及びコンサルティング収入で構成されておりますが、受託開発収入の比率が高い状況にあります。
受託開発収入は、案件の獲得、失注及び納期のずれ込み等により、収益が大きく変動する可能性があり、これを課題と認識しております。
当社では、この課題に対処するため、受託開発収入以外の収益形態による売上高を増やす方針としております。具体的には、受託開発収入、システム使用者数及びシステムに登録された資産に連動した使用許諾収入を得る収入形態の採用、付加価値の高いサービスの開発並びにコンサルティング収入を得るための営業活動の推進等により、顧客から得る収益形態を多様化させる方針としております。
引続き相続・財産分割ニーズに対応したファンドラップ提案システムにおける、銀行・証券会社向けに使用販売員数等を基準とした従量課金の強化に努めます。
④利益の確保及び利益率の向上
当社が開発・提供するシステムは「フロントエンドシステム」であり、システムの利用者(金融機関の営業担当者や金融商品の購入を検討する顧客等)が直接システムを操作することに特徴があります。販売先ごとに異なるシステムを開発・提供する必要があることに加え、システム利用者の操作のし易さについても配慮しなければならないことから、開発過程において、一般的な基幹系システムよりも比較的多くの作業工数を費やす必要があります。厳格な工数管理を実施することが、利益を確保し利益率を向上させるための課題であると認識しております。
当社では、この課題に対処するため、社内にプロジェクトの進捗状況を管理する会議体を設けており、この会議体の運用を徹底することで、プロジェクト損失を回避してまいります。また、開発・提供にあたって多くの作業工数を必要としない既存のシステムをパッケージ化して新規取引先に販売すること、APIにより他社アプリとシームレスに連携すること等により、利益の確保及び利益率の向上を実現させる方針としております。
⑤優秀な人材の確保
昨今、当社が属する情報サービス産業では、人材の獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保が比較的困難な状況となっております。また、当社は金融商品の販売に係る諸問題を解決するためのシステムを提供しているため、当社従業員はシステムだけではなく保険数理、金融知識、社会保障、税務等に習熟していることが求められます。
こうした中、当社が事業を継続的に遂行し、より付加価値の高いサービスを提供するため、新規採用及び中途採用を拡充したほか、CAPユニバーシティという社内教育体系を確立し、総合的人材教育(例えば、社内eラーニングシステム、社内講習及び外部教育機関を活用し、業務知識、開発技術の教育)をさらに強化してまいります。
⑥海外展開
昨今、日本を除く東アジア地域において、日本に比べ若い世代の資産家が増加しており、特に国家による社会保障制度の整備が遅れている地域の企業家及び富裕層にとって、個人の資産管理は重要な課題となっております。またスマートフォンによる資金決済、資金運用は日本以上に進展しつつあり、アセットアロケーションシステムの中国本土の複数の銀行へのライセンス課金を実行中であります。当社はこれを商機と捉え、当社が日本国内において開発したシステムを海外で提供することを目的に、世界各地で開催されるカンファレンスへの出展や講演を継続的に実施しております。
将来の収益源となるよう、今後も継続的に取り組んでまいります。