有価証券報告書-第13期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 15:41
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日~平成30年3月31日)における我が国経済は、政府の金融・経済対策を背景とした企業業績の緩やかな回復基調を基に、雇用・所得環境の改善傾向が続き、個人消費についても緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら米国における、政権の政策に対する不確実性、金融政策正常化に向けた動き、及び英国のEU離脱問題、並びに中国をはじめ新興国等の経済の先行きによる影響、さらには地政学的リスクの高まり等、世界経済全体で多くの不安定要因を抱えており、国内経済への影響が懸念され、引き続きその動向に注視する状況が続きました。
当社グループの主な事業分野であります住宅関連業界におきましては、雇用情勢、所得環境が改善傾向にあること、及び政府による住宅取得支援策が継続していること、並びにマイナス金利の影響等により住宅ローン金利が極めて低い水準で推移していること等を背景に、住宅取得に関連する需要には底堅い動きが見られましたが、住宅建設に弱含みの動きがあらわれる等、先行きは決して楽観できない状況でありました。
このような状況のもと、当社グループは、当連結会計年度において、昨年度に引き続き、当社が主として行う住宅ローン貸付事業等の『住宅金融事業』、住宅検査機関・住宅瑕疵担保責任保険法人である株式会社ハウスジーメン(以下「ハウスジーメン」といいます。)が中心となって行う『住宅瑕疵保険等事業』、株式会社住宅アカデメイア(以下「住宅アカデメイア」といいます。)が行う電子的情報処理を活用した住宅関連事業者への支援事業等の『住宅アカデメイア事業』を三位一体として、全国各地の住宅建設事業者、不動産事業者、資材建材事業者、設計事務所、住宅改修事業者等の「住宅関連事業者」を支援し、良い家を適切に造り、資産価値を維持し続けるための仕組み作りを通じて、ユーザーハピネスの実現を目指して、各種事業を推進いたしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比較して3,974,605千円増加し、22,243,708千円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して3,562,846千円増加し、19,059,097千円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して411,758千円増加し、3,184,610千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、営業収益6,293,772千円(前年同期比7.3%増)、営業利益823,757千円(同2.2%増)、経常利益826,024千円(同5.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益583,809千円(同4.9%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(a)住宅金融事業
住宅金融事業におきましては、主力商品であるフラット35の融資金利が低い水準で推移したこと等により、新規住宅取得者の住宅ローン需要においては堅調な動きが見られ、新規住宅取得者のフラット35融資実行件数は過去最高となりました。
一方で、前連結会計年度にマイナス金利政策の影響による追い風を受け、大幅に件数を伸ばした借り換え需要が沈静化したため、借り換えを含んだフラット35融資実行件数は減少となりました。
このような状況のもと、従来のフラット35では対応できない住宅ローンニーズを取り込むための商品として、変動金利・固定金利選択型『MSJ住宅ローン 十色(トイロ)』に加え、シニア層向けの『MSJ高齢者一括返済型住宅ローン(MSJリバースモーゲージ)』、及び中古住宅取得と性能向上リフォームのセットによる金利引き下げ制度を適用した『MSJフラット35リノベ』等の取扱いを本格的に進めるなか、平成29年7月には宅建事業者向け融資『MSJ買取再販ローン』の取扱いを開始いたしました。この商品は、宅建事業者が中古住宅を購入し、リフォーム工事を施したうえで販売するための事業資金を融資対象とするものです。
これら新たな住宅金融商品のリリースをはじめ、新築住宅向け商品にとどまらない、幅広い住宅金融商品の充実に取り組んでまいりました。
また、新規店舗の開設に注力し、新たに20店舗(直営店及び代理店店舗を含む)を出店し、全国で33店舗(平成30年3月31日現在)となりました。新規開設店舗の本格稼働に伴う営業効果が、下期には着実にあらわれてきております。
このように、当連結会計年度においては、新規ローン商品開発、及び店舗開発のための投資を積極的に行い、さらなるローン商品の充実、競争力の強化を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、営業収益1,813,204千円(前年同期比3.5%減)、営業利益404,103千円(同22.7%減)となりました。
(b)住宅瑕疵保険等事業
住宅瑕疵担保責任保険事業におきましては、戸建住宅・共同住宅ともに住宅瑕疵保険販売の拡大と強化を推進するため、一般社団法人住宅技術協議会が提供する住宅地盤保証との同時提案を行う等、他社との差別化、及び既存顧客の深掘をするとともに、主要取次店を中心に研修や支援を実施する等、取次店の連携強化にも注力いたしました。
その他事業につきましては、住宅瑕疵担保責任保険を基盤とした、住宅地盤保証取次、住宅性能評価等の各種サービスを併せた多種目販売の推進により、収益性の向上に向けた取り組みに努めました。
当事業においては、新築住宅への各種商品の提供、また既存住宅においてはリフォームかし保険などを活用したストック循環型ビジネスへのサービス支援の仕組み形成を進めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、営業収益3,607,365千円(前年同期比16.4%増)、営業利益419,687千円(同86.0%増)となりました。
(c)住宅アカデメイア事業
住宅アカデメイア事業におきましては、当事業の主要プラットフォームでありますハウジングプロバイダ・コアシステム(HPC)に、既存の各種システムを統合、及び機能を追加し「HP統合システム」として住宅メンテナンス等保証プログラムサービスなどを連動させることで、サービスの提供に注力いたしました。また、住宅フルフィルメント業務のうち、まるはびシェアビジネスの3つの拠点(class vesso西軽井沢・SHARESラグーナ蒲郡・class vesso蓼科)の運営と事業展開に注力した結果、当事業年度上期においては、投資が先行する状況でありましたが、第4四半期には、事業基盤構築への目途が立ち、成長への道筋が見えてまいりました。しかしながら、投資の回収までには、至りませんでした。
この結果、当連結会計年度の業績は、営業収益873,202千円(前年同期比1.7%減)、営業損失584千円(前連結会計年度は営業利益57,693千円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、4,394,227千円と前連結会計年度末に比べ571,050千円増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により減少した資金は、2,000,887千円(前連結会計年度は431,490千円の収入)となりました。主な収入要因は税金等調整前当期純利益826,024千円、減価償却費96,979千円、仕入債務の増加259,012千円であり、主な支出要因は営業未収入金の増加による支出1,495,900千円、営業貸付金の増加による支出1,950,810千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により減少した資金は、244,488千円(前連結会計年度は74,498千円の支出)となりました。主な支出要因は有形固定資産の取得による支出195,511千円、無形固定資産の取得による支出49,052千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により増加した資金は、2,816,426千円(前連結会計年度は735,007千円の収入)となりました。主な要因は自己株式の取得による支出125,602千円、短期借入金の増加2,993,930千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループの事業の性格上、受注状況の記載に馴染まないため、記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
住宅金融事業 (千円)1,813,20496.5
住宅瑕疵保険等事業 (千円)3,607,365116.4
住宅アカデメイア事業 (千円)873,20298.3
合計(千円)6,293,772107.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては後述の「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
なお、経営者は、過去の実績や状況に応じ、合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(a)財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比較して3,974,605千円増加し、22,243,708千円となりました。主な要因はその他流動資産が470,202千円減少する一方、営業未収入金1,495,900千円、営業貸付金1,950,810千円の増加によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して3,562,846千円増加し、19,059,097千円となりました。主な要因は買掛金259,012千円、短期借入金2,993,930千円の増加によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して411,758千円増加し、3,184,610千円となりました。主な要因は自己株式の取得により125,602千円減少する一方、利益剰余金536,229千円の増加によるものです。
(b)経営成績
(営業収益)
営業収益は、住宅瑕疵保険等事業において新規事業者の獲得による瑕疵保険売上件数が増加したこと等により、前連結会計年度と比較して428,904千円増加し、6,293,772千円(前年同期比7.3%増)となりました。
(営業原価、販売費及び一般管理費)
営業原価は、住宅瑕疵保険等事業における営業収益増加に伴う瑕疵保険料原価・検査料原価の増加、住宅アカデメイア事業におけるまるはびシェアビジネスの運営と事業展開に対する初期投資等により、前連結会計年度と比較して257,131千円増加し、2,757,427千円(同10.3%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、住宅金融事業において新商品及び一部既存商品等の組成におけるアレンジメントコストの増加、当社グループ従業員を対象とした株式給付信託(J-ESOP)の導入等により前連結会計年度と比較して154,216千円増加し、2,712,587千円(同6.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税の計上、並びに税効果会計の適用により前連結会計年度と比較して27,399千円増加し、583,809千円(同4.9%増)となりました。
(c)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、住宅を建築・購入等する個人顧客及び住宅関連事業者に対し、住宅ローン、住宅瑕疵担保責任保険等を提供しているため、新築住宅着工戸数や住宅流通戸数の増減により経営成績が影響を受けます。短期的には、現在のような極めて低い水準の住宅ローン金利が上昇に転じた場合、顧客の住宅購入意欲が減退し、当社グループの主たる収益源に重要な影響を与える可能性があります。また、我が国の総人口に占める65歳以上の割合(高齢化率)は27.3%と推移しており、高齢化過程に入ると推計されております(平成29年版高齢化白書)。従って、中長期的には、新規住宅着工戸数は頭打ちとなることが予想されるため、当社グループが新築住宅に対するフラット35等住宅ローンや住宅瑕疵担保責任保険の受注に過度に依存し続けた場合、将来の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループのセグメントのうち、住宅金融事業では、住宅ローンの貸付に必要な資金を銀行より借入れることにより調達しております。当社は顧客への貸付を行うと同時に、当該貸付債権を独立行政法人住宅金融支援機構に譲渡し、この譲渡代金を銀行からの借入金返済に充てております。
住宅瑕疵保険等事業においては、当該事業の柱である瑕疵検査業務、及び瑕疵保険業務において、営業収益である検査料収入、瑕疵保険料収入はそれぞれ事業主から前受で受取り、この資金をもって営業原価である検査員への検査料、損害保険会社への再保険料を支出しており、その他の必要資金は自己資金で賄っております。従って住宅金融事業、住宅瑕疵保険等事業においては、特に運転資金の調達は必要としておりません。
住宅アカデメイア事業においては、住宅フルフィルメント業務、HP統合システム連動保証プログラム提供業務では、基本的に売掛金の回収と買掛金の支払いはほぼ同時に行われ、また住宅コンサルティング業務においては、営業収益の入金が営業原価(人件費)の支出に遅れることがあります。また設備投資資金については、当社からの投融資で賄っております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的競争力の実現と安定した収益力確立の観点から、「営業収益」の増収を重視しており、「営業総利益」「営業利益」を重要な指標として位置づけております。当連結会計年度における「営業総利益」は3,536,344千円(前年同期比5.1%増)であり、「営業利益」は823,757千円(同2.2%増)でした。引き続きこれらの指標の向上に努めてまいります。

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