有価証券報告書-第66期(平成30年3月1日-平成31年2月28日)

【提出】
2019/05/28 15:06
【資料】
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【項目】
103項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、企業収益や雇用情勢の改善が続き、緩やかな回復基調で推移しました。一方で米国の経済政策運営の影響や朝鮮半島における情勢不安等による海外経済の不確実性が国内に与える影響も懸念され、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する広告業界におきましては、上記のような国内景気の緩やかな回復に伴い、広告費全体でみると2018年度の総広告費は6兆5,300億円と7年連続で伸長しております(電通「日本の広告費」2019年2月発表)。インターネット広告費の好調が全体を押し上げている一方、インターネット広告のみで解決できないマーケティング課題を、従来からある媒体と組み合わせるなどして解決する統合ソリューションがより深化しております。
このような事業環境の下、当社グループは、放送・通信業界、住まい・暮らし業界、医療・健康業界を戦略マーケットとし、専門性あるマーケティングメソッドやソリューションの開発を行ってまいりました。全国のケーブルテレビ局向けには加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を中心としたプロモーション施策を展開し、大手住宅メーカー向けにキャンペーン等の各種集客施策の提供を行う等、既存顧客の深耕を図りました。デジタル領域の取り組みを強化し、Web上でのプロモーションだけでなく、顧客業界への深い理解から事業の拡大に寄与するプロモーション施策を一括して提供することで受注の拡大や新規顧客の獲得を図りました。また、業界における60年近い歴史をもとにBtoB企業を中心とした各顧客との良好な関係を築いている株式会社日産社を子会社化しました。一方、前年度に計上された旧本社ビル売却による特別利益が無いことや先行投資負担等により利益率が低下しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高5,021,568千円(前年同期比6.6%増)、営業利益304,191千円(同11.2%減)、経常利益341,577千円(同10.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益229,069千円(同65.0%減)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
広告宣伝事業
当事業においては、全国のケーブルテレビ局向けに「チャンネルガイド」を展開する他、様々な企業へ各種販促サービスやデジタルマーケティングの提供を行っております。医療・健康業界やその他業界においては、新規顧客や子会社化した株式会社日産社の顧客が寄与し、売上高が伸長しました。一方、放送・通信業界と住まい・暮らし業界においては、既存顧客からの受注が不調であったため、事業全体では計画未達となりました。またM&Aに関連する一時的な費用やデジタル領域等の新規サービスへの投資及び人件費増加により利益率が悪化しました。
以上の結果、当事業の売上高は4,853,295千円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益は288,756千円(同10.4%減)となりました。
その他
その他においては、当社の子会社の株式会社日宣印刷において当社グループの広告宣伝事業の印刷物の他、株式会社日宣印刷のオリジナル商品である「エコ紙うちわ」や関西地域の企業に対して商業印刷の営業を行っております。
以上の結果、当事業の売上高は168,272千円(前年同期比8.7%減)、セグメント利益は10,634千円(同32.2%減)となりました。
また、当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より202,295千円減少し、4,229,644千円となりました。これは主に投資有価証券が63,341千円、のれんが23,177千円それぞれ増加した一方で、現金及び預金が326,650千円減少したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末より314,327千円減少し、1,535,371千円となりました。未払法人税等が102,787千円、長期借入金が60,725千円それぞれ減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より112,031千円増加し、2,694,272千円となりました。これは主に、利益剰余金の配当により81,893千円、自己株式の取得により35,640千円、それぞれ減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を229,069千円計上したこと等によるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて326,652千円減少し、1,161,405千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは7,660千円の支出となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を338,577千円計上した一方で、法人税等の支払額が205,126千円、未払消費税等の減少が108,959千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは116,015千円の支出となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出が70,000千円、及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が11,471千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは202,976千円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額80,460千円及び長期借入金の返済による支出が87,191千円あったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年3月1日
至 2019年2月28日)
金額(千円)前年同期比(%)
広告宣伝事業4,853,295107.20
報告セグメント計4,853,295107.20
その他168,27291.33
合計5,021,568106.58

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年3月1日
至 2018年2月28日)
当連結会計年度
(自 2018年3月1日
至 2019年2月28日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
旭化成ホームズ株式会社922,56819.58868,07617.29

3.広告宣伝事業における、当社分類による顧客所属業界別の販売実績を示すと、次のとおりであります。
業界当連結会計年度
(自 2018年3月1日
至 2019年2月28日)
金額(千円)前年同期比(%)
放送・通信2,344,53296.07
住まい・暮らし1,240,23893.22
医療・健康581,078165.32
その他687,445169.83

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1. (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通り、増収減益となっております。その他業界において大手飲食チェーンや中国企業、M&Aで子会社化した日産社の顧客企業等が寄与し前期比169.8%と成長し、医療・健康業界においては外資系製薬企業や新規の大手ドラッグストアチェーンが寄与し前期比165.3%と成長しており、新しい顧客企業の売上が成長を牽引しました。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、当社グループは連結売上高100億円を目指し業容の拡大を図っております。M&Aや中国案件及びデジタル領域の受注案件増等により売上が伸長し、全体として増収したことは目標の一歩を踏み出せたと考えております。減益となった要因としては、前期に計上された旧本社ビル売却による特別利益が今期は無いことに加え、M&Aに関連した一時的な費用、新規サービスへの先行投資及び人件費増加などにより費用が増加したためです。連結営業利益率の改善に関しては、当社が長年にわたり注力してきた事業領域において収益力を維持・強化していくとともに、デジタル領域など新たに取り組みを進めている領域においても投資だけでなく、収益性の向上を図ってまいります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載の「技術革新及びメディアの構造変化への対応」や「人材の確保、育成」、「原材料の調達」、「外部委託」は喫緊の課題と認識しております。それらへの対応策として、以下の取り組みを実施しました。
まず「技術革新及びメディアの構造変化への対応」については、自社で企画・開発した感情分析が可能なAI接客スピーカーや画像を認証するAI集客サイネージなどの展示会を今期開催しました。また、国内外のAIの最新技術やビジネス活用事例を紹介するウェブサイトを開始し、AIコンサル・ソリューション開発サービスの見込み顧客獲得を進めました。次に「人材の確保、育成」に関しましては、前期から引き続き「チャンネルガイド」に携わるアルバイトを正社員に転換した他、M&Aにより株式会社日産社を子会社化したこと、2018年4月に新卒社員が9名入社したことにより正社員が28名増加し、157名となりました。また採用と並行して経営理念の浸透やデジタル領域およびマネジメント向け研修を行い、組織力の強化を図りました。そして「原材料の調達」や「外部委託」については、物流費や原材料費が上昇する中でも適切なコストコントロールができ、前期並みの売上総利益率を維持しました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性並びに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を最優先事項として考えております。今期において営業キャッシュ・フローがマイナスとなっておりますが、前期において本社移転及び旧本社売却に関わる未払法人税や未払消費税が発生し、今期に支払があったという一時的なものであり、また当連結会計年度末の現金及び預金残高は1,181百万円と十分な流動性を確保している状況であることから、健全な財務状況と認識しております。

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