有価証券報告書-第59期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)

【提出】
2020/12/18 15:32
【資料】
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【項目】
136項目

事業内容

当社グループは、当社(大阪油化工業株式会社)及び子会社1社(ユカエンジニアリング株式会社)により構成されております。
当社は、化学物質のわずかな沸点の差を利用して混合物から目的とする物質を分離・精製する精密蒸留を主な事業として行っております。
精密蒸留の技術は、古くは石油からガソリンを精製すること等から発達したもので、現在では医薬・農薬・電子材料等の分野や航空・宇宙産業における材料の精製にも活用されており、当社の加工技術も電子材料、医薬品、化粧品、自動車等の顧客の最終製品の一部や顧客の研究開発分野において、使用されております。
当社は過去から素材加工の一環として行われていた「蒸留」を専業で請け負っており、機能性化学品(注)等の製造過程で材料の化学物質から不純物を取り除き純度を高める精密蒸留精製において、顧客の最終製品の価値向上に貢献しております。
従来、当社グループは研究開発支援、受託加工及びプラントサービスからなる精密蒸留事業の単一セグメントでありましたが、当連結会計年度より、ユカエンジニアリング株式会社を設立し、プラントの建設工事を含む案件への対応を可能にするため、一般建設業の許可を取得しました。それにより、対応可能案件の規模及び範囲が拡大し、プラントサービスの事業内容が変化したことで、当社グループにおける事業の重要性が増しました。
そのため、研究開発支援及び受託加工を「受託蒸留事業」、プラントサービスを「プラント事業」とする2区分の報告セグメントに変更しております。
精密蒸留精製に関連し、「受託蒸留事業」から「プラント事業」まで包括的なサービスを提供できることにより、顧客に最適なソリューションの提案を行うことができる体制と自負しております。
(注)機能性化学品とは、化学メーカー等が研究開発により培った技術力を基に、顧客の最終製品の用途や機能性等に応じて生み出された新たな化学品を総称しております。

各セグメントの詳細は以下のとおりであります。
(1) 受託蒸留事業
創業以来培ってきた技術と経験を基に、対象となる原料を当社の蒸留装置にて精製し、安定した製品を提供するとともに、原料の選定、最適な蒸留方法、収集したデータの活用方法等、総合的な提案を行っております。
(2) プラント事業
当社独自の技術と経験を活かし、当社設備での試験データに基づき、蒸留装置を様々な形で設計・販売し、実際の運転を行う際の技術支援、生産体制を確立するための最適条件についての総合的な提案を行っております。
当社の事業系統図は、以下のとおりであります。
(事業系統図)