有価証券報告書-第12期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 9:31
【資料】
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【項目】
60項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営理念
当社は、経営理念として「集まれば新しい価値が生まれる」を掲げております。
人、情報、知識など、それぞれが複数集まったときに新しい価値が生まれます。このため私たちは、人に投資し、それぞれのもつ知識を集め、世の人々に喜ばれるサービスを作ろうとしております。この考え方は人のみならず、インターネットのサービスにおいても同じと考えております。具体的にはインターネットから様々な情報や記録を取り出し、解析することで、更に便利な付加価値をつけて世の中に提供できると考えております。
(2)経営戦略等
当社は、インターネット広告分野に軸足をおき、情報を集める、分析・蓄積する、付加価値をつける、価値を提供することをテクノロジーで実現することにより、「テクノロジーで人々の生活を豊かにする」というビジョンを掲げております。当社は、ネイティブ広告プラットフォーム事業を主な事業内容として、広告主の「未来の顧客を発掘」し、メディアの「未来の読者を発掘」し、すべての企業の「未来の市場を発掘」することで、企業とユーザーの未来の懸け橋になることにより、当該ビジョンを実現してまいります。
当社の現在の主たる事業はネイティブ広告プラットフォーム事業でありますが、これまでネイティブ広告市場の立ち上がり時期から今日に至るまで、一貫して市場の健全な成長と当社製品である「logly lift」の競争力強化に積極的に投資を行い、市場からの認知並びに評価の獲得に努めてまいりました。今後においても継続して「logly lift」に経営資源を投下し、人工知能などの最先端技術を採り入れた技術強化を追求すると同時に、海外市場などの新市場の発掘に踏み出すなど、事業拡大を図ってまいります。
具体的な経営戦略として、当社の主要サービスは、①ネイティブ広告配信サービス「logly lift」、②海外サービスの2つのサービスに取り組んでいくことにあります。
①に関しては、広告主と媒体社の双方にこれまで以上に高付加価値なサービスを提供することができ、当社との安定的な取引を実現します。また、ユーザーに対してはネイティブ広告という「デザイン、内容、フォーマットが媒体コンテンツの形式や機能と同様でそれらと一体化している広告」を表示することで、媒体社のWEBサイトの視聴を妨げずに広告配信を実現しております。これにより、企業(広告主と媒体社)とユーザー双方にとってメリットのあるサービスに取り組んでおります。今後も当社では引き続きこの取り組みを継続していきます。
また、②に関しては日本の商圏を超えて、海外の企業やユーザーに向けて、当社のコア・コンピタンスである自然言語処理と機械学習を組み合わせた文脈解析技術は日本語以外の言語にも対応できるよう設計し、サービスを展開していく取り組みでございまして、引き続きこの取り組みも続けてまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、より高い成長性及び収益性を確保する視点から、売上高成長率及び売上高総利益率を重要な経営指標と捉えております。
(4)経営環境
平成29年の広告費を媒体別にみると、日本のインターネット広告費は1兆5,094億円で対前年比115.2%となりそのうち運用型広告費は9,400億円で対前年比127.3%となっており、市場規模及び成長率ともに当社事業にとって好環境となっております(出典:株式会社電通「2017年(平成29年)日本の広告費」)。
一方で、システムエンジニアを始めとする人材の獲得は、人手不足といった社会的背景の影響で人材が獲得しづらくなっている環境が続いております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
①既存事業の収益の拡大
当社は、「logly lift」によるネイティブ広告プラットフォーム事業を主力の事業としておりますが、この事業の安定的・継続的な発展が収益基盤の基礎として必要不可欠なものであると考えております。
ネイティブ広告は、従前のディスプレイ広告では解決できなかった広告主及びメディアの課題(広告主にとっては「どうやって広告のクリックを増やすか」、メディアにとっては「自社媒体の記事内容とマッチした広告を表示して広告収益を増やす」という課題。)を解決し、さらに以下に掲げるニーズに応えることができるものとして、今後も市場が拡大すると当社では予想しております。
(ⅰ)ネイティブ広告プラットフォーム「logly lift」を核に、広告主の「未来の顧客を発掘」するというニーズに応え、同時にメディアの「媒体価値を最大化する」というニーズに応える。
(ⅱ)訪問者の関心度を分析し、訪問者の再訪を促すツールである「Loyalfarm」を核に、メディア向けコンサルティング・フレームワークを構築し、メディアの「未来の読者を発掘する」という新規読者獲得ニーズに応える。
(ⅲ)ネイティブ広告プラットフォーム事業で培った広告配信技術を元に新システムの開発に取組み、広告主、媒体社企業に対して「未来の市場を発掘する」という収益機会獲得ニーズに応える。
これらのニーズにより早く、的確に対応できるようにするため、以下の項目を重点課題と認識し、解決に取り組む方針であります。
(ⅰ)ビッグデータ解析のアルゴリズム(計算手順)開発、改善を図り、その成果(広告とメディアとクリック数の相関の統計結果など)を広告配信効果(クリック率など)向上に直結させる。
(ⅱ)当社独自のコンサルティング・フレームワークの開発により、広告主、メディア双方に「マーケティング意思決定の支援」サービスとして付加価値(媒体社にはメディアのページや記事構成を提案、広告主に対しては広告効果が最大化する広告素材や配信カテゴリの提案、など)を提供する。
(ⅲ)既存のネイティブ広告配信技術に加え、Loyalfarmで培った分析を高度化(解析精度向上と機能追加)することにより、より個々人にフォーカスしたサービス(訪問したユーザーごとにメディアの記事・レイアウトや表示広告を変えるなど)を開発・提供します。
今後も広告主の新規顧客獲得ニーズと媒体社の新規読者獲得ニーズおよび固定読者獲得ニーズを満足させるネイティブ広告プラットフォームを提供し、さらに信頼性を高め、既存事業の収益基盤の拡大を行ってまいります。
②Amazon Web Services(以下AWS)システムの効率的運用
当社はAmazon Web Services,Inc.が提供するデーターセンターであるAWSを利用しております。そのためサーバー利用料をAWSに支払っております。AWSの効率的な運用を当社がコントロールできない場合は、システム運用によるサーバー利用料の売上に対するコスト効率化が悪化することになります。そのため、システム利用料の売上比が増加しないように、トラフィック状況に応じてシステムが自動的にサーバーリソースの増減をコントロールする等のソフトウェア改善を行うことで売上に対するコスト効率を高めて、今後もAWSの効率的な運用に取り組んでまいります。
③技術革新への対応
当社は、ビッグデータ解析技術を基盤として事業を展開しておりますが、新たなインターネット関連の技術革新やデータ分析技術の進歩に対してタイムリーに対応することが、今後の事業展開上重要な要素であると認識しております。そのために、Google,Inc.などインターネット・サービス事業者の動向を把握し、その技術情報(動画広告技術やAI応用技術など)をいち早く入手すると同時に、それに対抗する独自の技術を開発することで、自社サービスの先進性やユニーク性を確保してまいります。
④高い専門性を有する人材の確保
当社の継続的な事業拡大には、当社の経営理念に合致した志向性を持ち、かつビッグデータ解析のアルゴリズムを開発できる工学博士クラスの高い専門性を有する人材の確保と育成が重要であると認識しております。特にエンジニアやデータ・サイエンティストなどのスタッフの採用においては、獲得競争が激化し、今後も人材確保には厳しい状況が続くものと予想されます。当社では、採用方法の多様化をはじめ、教育や人材育成制度の確立などにより、人材の採用から定着に至るまでの体制整備を進めてまいります。
⑤内部管理体制の強化
当社は、今後も事業拡大を見込んでおり、内部管理体制の強化が不可欠であると認識しております。また、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実を実現していくためにも、財務、経理、人事、総務等の管理部門のそれぞれの分野で人材の確保および育成に努めてまいります。
なお、特別利益の項目にある受取損害賠償金の15,000千円の取得経緯については以下のとおりであります。
当社が平成23年5月に行った自己株式300株の取得について、いわゆる財源規制を定めた会社法第461条第1項に抵触して分配可能額を超えて行われておりました。このことについて、当社では、事後的に違法な自己株式の取得を認識いたしました。この違法な取引であったことが発覚した後、当社では、当社の法的安定性に瑕疵が生じた状態を解消するために、自己株式の譲渡者であり、かつ当時の業務執行取締役が、平成29年9月に当社に対して会社法第462条第1項で定められた、交付を受けた金銭等の帳簿価額に相当する金銭15,000千円を支払うことを取締役会決議の元、履行されたことにより、当該瑕疵が治癒したものと考えております(なお、当社が取得した自己株式300株については、その後消却されているため、返還しないこととして処理しております)。上記自己株式を取得した当時においては、当社の管理部門における人員不足等により内部管理体制に不備が存在しておりましたが、現在においては人員体制も充実し、一層の内部管理体制強化に努めております。

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