有価証券報告書-第21期(2025/05/01-2026/04/30)

【提出】
2026/07/28 16:41
【資料】
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【項目】
137項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。当社グループはユーザーの嗜好をとらえ、他社との競合において比較優位に立ち、持続的に成長するため、以下の内容を対処すべき課題としてとらえ、その対応に取り組んでまいります。
(1) 会社の経営の方針
当社グループは、「いい未来をつくる」を企業理念としており、単純に「未来」とするのではなく「いい未来」とすることで "誠実さ" や "社会的責任" を表現しました。ここで言う「いい未来」とは、お客様、株主、経営陣、従業員、そしてその家族など、企業活動に関わるすべての人のための「いい未来」を意味しています。「つくる」という言葉には、"積極性" や "情熱" を表現しており、未来を創造するのは自分たち一人ひとりであると自覚する姿勢を表しています。当社グループの企業活動が、人間にとって明るくより良い未来につながることを理念としています。
また「OPEN DATA, OPEN SCIENCE!」を経営理念としており、POSデータのオープン化を通じた収益性の向上を目指し、データ・ドリブン経営で社内の生産性を向上させることを目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、継続的な成長性を重視しており、売上高及びARR(年間経常収益)の対前期増加率を重要な経営指標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、長期ビジョン「VISION2031」に基づき、2031年4月期までにARR300億円の達成を目標としております。第1次・第2次中期経営計画をいずれも前倒しで達成し、着実に成長を積み重ねてまいりました。

この長期ビジョンを実現するため、中期経営計画においてARRの計画値及びARRの増大計画を以下のように策定しております。第3次中期経営計画では、2029年4月期にARR222億円を目指す「ARR増大計画」を推進し、商取引データを起点に決済・金融領域まで事業を拡張する「お店のOS」プラットフォーム戦略のもと、以下の4つを成長エンジンと位置付け、具体的な施策を推進してまいります。
詳細につきましては、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://corp.smaregi.jp/ir/management/vision2031.php
① 顧客基盤の拡大
契約件数の拡大及び顧客単価の向上を目的として、以下の施策を実施します。
・税率変更への対応と省人化ソリューションの強化
消費税率の変更(食料品減税等)への対応は政府の重点項目にも掲げられており、複数税率運用に柔軟に対応できるクラウドPOSとして、レガシーシステムからの切替需要を取り込みながら普及を推進します。あわせて、人手不足を背景に、券売機やモバイルオーダー等の省人化・自動化ソリューションを強化し、生産性向上ニーズを取り込みます。
・ターゲット市場の拡大と市場細分化戦略
メインターゲットを「2~99店舗」から「2~300店舗」へ拡大し、AIによる開発効率化を背景にカスタマイズ要望の強い中大規模層(国内約91万店舗)へのアプローチを強化します。あわせて、飲食・宿泊業、小売業、医療、サービス業等、特定業界に特化したPOSを推進し、継続的な付加価値提供による顧客基盤の拡大を図ります。
・S&M投資の継続的強化
認知獲得からリード獲得、インサイドセールス・フィールドセールスまで、マーケティングファネル各段階への投資を継続し、CVRの向上を図ります。
・お店のOS戦略
POSレジを起点に、集客・販売・在庫・人事労務・財務経理等の店舗業務を包括するお店の基幹システム「お店のOS」への進化を目指し、M&Aも活用しながらプロダクトラインナップを拡充します。
② 決済・フィンテック事業の強化
利益率の改善及び顧客単価の向上を目的として、以下の施策を実施します。
・POS×決済の一体提供の強化
POSと決済のワンストップ提供により顧客体験を最適化し、手数料率が横並びの決済市場における競争優位を形成、ARPU向上と解約率低下を図ります。
・免税リファンド事業の開始
2026年11月の免税制度のリファンド方式への変更を捉え、リファンド事業者として業務を開始し、決済取扱高(GPV)の拡大とリファンド手数料収入の獲得を目指します。
・将来債権ファクタリング事業の展開
BASE株式会社との業務提携により、決済データを活用した資金調達サービス「スマレジ・出世払い」を提供し、新たなフィンテック収益の創出と顧客LTVの向上を図ります。
・決済バリューチェーンの最適化
アクワイアリング・イシュイングを含むバリューチェーンの改善と非対面決済の強化により、テイクレートの向上を目指します。
③ AI戦略
顧客単価の向上及び組織の生産性向上を目的として、以下の施策を実施します。
・AI活用によるプロダクト強化
生成AIを活用したプロダクトを連続投入するとともに、APIの高度化により外部パートナーによるAI活用基盤を提供し、ARPUの向上を目指します。
・AIネイティブな組織開発
専門チームによる各部署への導入支援とリスク教育を通じ、全社的なAI活用体制を構築します。AIエージェントとエンジニアの共創モデルを確立し、開発リードタイムの短縮と生産性向上を図ります。
④ 成長を加速させる資本配分戦略
成長速度の加速及び資本効率の向上を目的として、以下の施策を実施します。
・戦略的M&Aへの優先配分(お店のOSファンド)
店舗運営に関連する事業への戦略的投資を行う「お店のOSファンド」を通じ、顧客数の獲得と顧客単価の向上を狙います。第3次中期経営計画における累計投資枠は最大100億円程度とします。
・資本規律と株主還元
資本コストを上回る収益性を投資判断基準とし、営業利益率20%以上を維持しながら、配当性向20%程度を目安とした株主還元を実施します。
・プライム市場への移行に向けた準備
上場基準を既に達成していることを踏まえ、区分変更申請の準備を開始し、投資家層・株主基盤の拡大を目指します。
(4) 経営環境及び対処すべき課題
① お客様のニーズに応える技術力や自社サービスの強化
当社サービスのユーザーは毎年増加を続けております。ユーザーの潜在的ニーズやユーザーが当社サービスを使用して生じた新たなニーズを抽出し、当社サービスの機能に反映させていくことが当社の強みであり、これが競合他社との差別化の要因となっております。お客様のニーズを迅速かつ的確に抽出できるようお客様の意見を取り入れる機会を増加させ、当社サービスの機能に適時に反映できるように、技術力の強化に努めてまいります。
② 技術者(ソフトウェアエンジニア)の確保について
当社サービスの安定稼働のためには、日常的なメンテナンスと社内でのテスト運用が必要であり、それらを運用する技術者の確保は、必要不可欠であると認識しております。一方で、サービスの継続的なバージョンアップや、新規サービスの開発も並行して進められるよう、引き続き優秀な技術者の確保に努めてまいります。
③ 組織力の強化
当社では、全部門を対象に積極的な採用活動を実施し、新入社員に対するオンボーディングを強化することで、事業の拡大と企業の成長スピードに耐えうる組織の構築に努めてまいります。
④ コンプライアンス体制の強化
企業活動においては高い倫理観が求められており、コンプライアンス上の問題は経営基盤に重大な影響を及ぼすものであると考えております。ユーザーや社会からの信頼向上のため、今後もコンプライアンス体制の強化を図っていく方針であります。当社グループでは、従業員に向けての定期的なインサイダー取引の防止に関する研修の実施や、内部通報制度の整備等、コンプライアンス体制の強化に引き続き対応してまいります。
⑤ 情報セキュリティ
当社システムにおいては、ユーザーの取引データ等の重要な情報を取り扱っており、情報セキュリティインシデントの発生は、ユーザーの信頼を損ない、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があると考えております。
サイバー攻撃の高度化・巧妙化が進んでいることもあり、セキュリティポリシーの継続的な見直し、従業員への定期的なセキュリティ教育の実施、当社システムへの不正アクセス及び情報漏洩防止に向けた技術的対策の強化等、情報セキュリティ体制の更なる強化に努めてまいります。

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