有価証券報告書-第17期(2023/06/01-2024/05/31)
②戦略
当社グループでは、気候変動がもたらす事業環境変化への対応力や適応力を強化するべく、主には、IPCCの共有社会経済経路・代表的濃度経路といったシナリオを利用し、気温上昇を1.5℃(SSP1-1.9)や2℃未満(SSP1-2.6)に抑えた事業環境のほか、4℃上昇(SSP5-8.5)が生じた事業環境を分析しています。その上で特定した事業上のリスク、機会及び対応策は下表の通りです。
なお、分析の対象期間として、現在から2025年までを短期、2030年までを中期、2050年までを長期として設定し、当社グループの全事業を対象範囲としています。また、利益影響度は、年間10億円未満の場合を小、10億円以上30億円未満の場合を中、30億円以上の場合を大として表示しています。
(ⅰ)リスクの特定
(ⅱ)機会の特定
当社グループでは、気候変動がもたらす事業環境変化への対応力や適応力を強化するべく、主には、IPCCの共有社会経済経路・代表的濃度経路といったシナリオを利用し、気温上昇を1.5℃(SSP1-1.9)や2℃未満(SSP1-2.6)に抑えた事業環境のほか、4℃上昇(SSP5-8.5)が生じた事業環境を分析しています。その上で特定した事業上のリスク、機会及び対応策は下表の通りです。
なお、分析の対象期間として、現在から2025年までを短期、2030年までを中期、2050年までを長期として設定し、当社グループの全事業を対象範囲としています。また、利益影響度は、年間10億円未満の場合を小、10億円以上30億円未満の場合を中、30億円以上の場合を大として表示しています。
(ⅰ)リスクの特定
| 種類 | シナリオ分析 | リスクの内容 | 発現時期 | 利益影響度(年間) | 対応策 | ||
| 1.5℃/2℃未満シナリオ | 4℃シナリオ | ||||||
| 移行リスク | 市場 | 社会全体で環境保護意識が高まり、紙を利用した各種ビジネスツールの利用が漸次的に減少し、デジタル情報の利用が拡大する。 | 紙の名刺や請求書、契約書等をデジタル化し、生産性の向上を実現する当社サービスの一部機能の活用頻度や重要性が低下する。 | 短・中期 | 小 | 小 | デジタル情報の活用を主軸とした利便性の高い機能を拡充し、プラットフォームとしての価値を向上させることで、アナログ情報のデジタル化による価値と同等以上の付加価値を提供する。 |
| クリーンエネルギーの利用に対する社会要請や需要が拡大し、各種エネルギー価格が高騰するほか、温暖化によって情報通信設備の冷却負荷が増加する。 | SaaS型のビジネスモデルを中心に事業展開する当社にとって必要不可欠なサーバー価格や電力等の各種エネルギー価格が上昇し、営業費用が増加する。 | 中・長期 | 小~中 | 小 | サーバーや電力をはじめとした必要資源・資材の調達先を適正化することでコスト削減に努めるほか、省エネの実施によって効率を向上させ、エネルギー使用量を削減する。 | ||
| 法規制 | 多くの国や地域においてGHG排出量に対する各種規制が強化されるほか、カーボンプライシングとして新たに炭素税や高い税率が導入される。 | 税金負担額をはじめ、カーボンオフセットのための非化石証書やクレジットの購入費用が増加する。 | 中・長期 | 小 | 小 | 再生可能エネルギーの利用拡大や、省エネの実施によるエネルギー効率の向上等によって、税金負担額やカーボンオフセットに係る費用を削減する。 | |
| 物理的リスク | 急性 | 大きな被害につながる集中豪雨や洪水といった自然災害が激甚化かつ頻発化する。 | 利用するサーバーや、紙の請求書等のデジタル化を担う拠点が浸水し、サービス提供が停止するほか、当社が保管するサービス利用企業の書類の汚損が発生し、サービス価値が低下する。 | 中・長期 | 小~中 | 小~大 | 事業継続計画(BCP)の一環として、複数サーバーの利用によるシステムの冗長化、サービス運営上の重要拠点の分散化や緊急時用のマニュアル整備等を行うことで、自然災害時におけるサービスの継続性を確保する。 |
(ⅱ)機会の特定
| 種類 | シナリオ分析 | 機会の内容 | 発現時期 | 利益影響度(年間) | 対応策 | |
| 1.5℃/2℃未満シナリオ | 4℃シナリオ | |||||
| 製品/サービス | 社会全体で環境保護意識が高まり、紙の利用抑制につながるサービスへの需要が拡大するほか、気温上昇に伴う感染症リスクの高まりによって、非対面・非接触型の事業活動が増加し、デジタル情報活用の重要性が高まる。 | デジタル情報の活用によってさまざまな業務フローの効率化を実現しながら、紙の利用抑制にもつながる機能を備えた当社の各種DXサービスに対する需要が拡大する。 | 中・長期 | 小~中 | 小 | デジタル情報の活用を主軸とした利便性の高い機能を拡充し、ユーザーへの提供価値を向上させるほか、営業やマーケティング活動を強化し、さらなる需要を喚起する。 |