有価証券報告書-第23期(2023/02/01-2024/01/31)
対処すべき課題
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の下に、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員ひいては社会全体との共栄及び当社グループの持続的な成長と企業価値の最大化を目指して事業展開を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、婦人靴及び婦人服を中心とした自社商品の企画開発及び販売を主な事業としており、仕入コスト及び物流コストの圧縮と、販売チャネルの拡大及び販売促進プロモーションの強化等の取組みが業績に大きく影響いたします。そのため、当社グループは、創業以来、靴業界における既存サプライチェーンの見直しを図り極力省力化させることで、販売価格に転嫁される中間マージンの低減に努めてまいりました。今後は、それらの一層の効率化を図るとともに、各販売チャネルの特性に合わせたブランドポートフォリオの最適化に留意しながら、持続可能なビジネスの展開に取り組んでまいります。
(3)経営環境
今後の当社グループを取り巻く経営環境を展望しますと、経済活動の正常化が一段と進むことで、サービス分野を中心に個人消費は緩やかに回復すると見込まれる一方、ウクライナ情勢の長期化や不安定な中東情勢の影響による資源価格等の高騰、日米金利差拡大を背景とした歴史的な円安による物価上昇、また人手不足の深刻化等依然として先行き不透明な状況が続いております。
靴業界におきましては、スニーカーを中心としたカジュアル志向のスポーツ系シューズの需要は依然として拡大傾向にあるほか、社会経済活動の再開に伴いオケージョン需要が回復傾向にあると認識しております。また、今春における各企業の賃金引き上げの動きも今後の消費回復を下支えすると期待されております。
当社グループは、このような環境変化の中、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現し続けるべく、以下の事項を経営上の重点的な課題として取り組むことで、経営基盤の強化を図ってまいります。
(4)優先すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、婦人靴業界におけるイノベーターカンパニーとして「ORiental TRaffic」「卑弥呼」といったWAブランドの顧客層拡大を通じてこれまで成長してまいりました。これからは婦人靴のみならず婦人服業界にも領域を拡大することで、当社グループは、ファッションを通して、これまで以上にお客様満足度の高い、高品質な商品及びサービスの企画開発に取り組んでまいります。そして、当社グループの保有する高品質ブランドの積極的な普及を進め、販売領域及び規模の拡大を目指すとともに、他社ブランドとのコラボレーション事業を推進し、お客様との長期的なつながりの構築を目指すことで、お客様及び社会全体の課題解決に貢献してまいります。
当社グループの商品は、自社で企画開発しパートナー工場で生産、仕入を行っております。商品開発の特徴としては、商品企画担当者が販売スタッフとして店頭で接客を行い直接お客様の声を聞き、同じ企画担当者が検品検査スタッフとして生産工場を巡回し直接指導を行っていることです。これらの商品企画開発から生産品質管理、販売までを分業化せず一気通貫で担当することで、当社グループオリジナルの魅力的な商品提供を可能にしております。
独自サービスとしては、不要になった靴の下取り交換、ヒール先端部分(トップリフト)の無料交換など、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の実現に尽力しております。
このようなお客様に寄り添った商品及びサービスの提供を行い続けながら、企業価値の向上に向け、具体的には以下の課題に取り組んでまいります。
①商品企画開発力の向上
日々めまぐるしく変化する社会において価値観やライフスタイルが多様化し消費者に求められる商品基準も高まっています。当社グループは、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現するため、従来から消費者の嗜好に寄り添った商品を提供することで成長してまいりました。今後におきましても、今まで以上に消費者の声に耳を傾け、消費者動向や競合他社の把握・分析のほか、市場全体のニーズ・トレンドを迅速に捉え、タイムリーに消費者とのコミュニケーションを密に重ねることで、より顧客満足度の高い商品・サービスを提供するために企画開発力の向上に取り組んでまいります。
②グローバル・サプライチェーンマネジメントの強化
当社グループにおける商品の企画開発・発注仕入プロセスに関して、日本国内のみならず中国・香港等を含む全社的な商品供給を支えるために、グローバルな視点に基づいたサプライチェーンマネジメントの向上を進めてまいります。そのため、現地のパートナー工場等との価格や技術力、品質面などの条件を勘案した新たな取引先の開拓や、為替相場の変動等に備えた適切なリスクヘッジを実現することにより、企業グループ全体として適時適切な商品仕入が行えるように取り組んでまいります。
③事業構造のデジタル化の推進
ファッション業界におけるテクノロジーの進化は著しく、オンライン販売のみならずオフライン販売におきましても、アプリ連携等による付加サービスに対応しなければ事業の停滞を余儀なくされます。当社グループにおきましても、常に利便性の高いアプリ・サイトの構築及び顧客サービスの拡充に努めておりますが、今後ますます進むデジタル化の波に乗り遅れることがないように、今まで以上に売場最適な顧客リレーションの実現に取り組んでまいります。
④中・高価格帯ブランドの強化
履き心地と綺麗さを兼ね備えた高価格帯ブランド「卑弥呼」やMODEをキーワードに都会的で洗練されたデザインを提案する大人の女性に向けたブランド「NICAL」は新たな顧客層の拡大に寄与しております。今後は、ブランド力を高める商品を企画し、パンプス以外にスニーカーやレインシューズといった商品ジャンルの拡充を図ることによりブランド力を更に強化してまいります。
⑤アパレル事業の強化
2023年3月に株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したことにより、アパレル事業へ本格的に参入しております。「MISCH MASCH」のブランドコンセプトをリブランディングすることでイメージの刷新を行い、トレンドを捉えた商品提案により、新たな顧客層の獲得に努めております。今後は、オンライン販売の強化や商品の生産・販売体制の見直しを着実に実行するとともに、SNSを利用したイメージ戦略に注力することで、「MISCH MASCH」ブランドの復活を図ってまいります。
⑥海外事業の拡大
当社グループは、現在、台湾、香港、マカオ、中国にて海外事業を展開しております。今後のさらなる成長のためには、グローバル市場、とりわけアジア地域での海外事業の拡大は必要不可欠であります。WAブランドのコンセプトを世界中のお客様に浸透させるためにも、引き続きブランドビルディングを推進してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、収益性と資本効率を重視しております。当該指標として、売上高及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付け、経営課題に取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の下に、株主をはじめ、顧客、取引先、従業員ひいては社会全体との共栄及び当社グループの持続的な成長と企業価値の最大化を目指して事業展開を行っております。
(2)経営戦略等
当社グループは、婦人靴及び婦人服を中心とした自社商品の企画開発及び販売を主な事業としており、仕入コスト及び物流コストの圧縮と、販売チャネルの拡大及び販売促進プロモーションの強化等の取組みが業績に大きく影響いたします。そのため、当社グループは、創業以来、靴業界における既存サプライチェーンの見直しを図り極力省力化させることで、販売価格に転嫁される中間マージンの低減に努めてまいりました。今後は、それらの一層の効率化を図るとともに、各販売チャネルの特性に合わせたブランドポートフォリオの最適化に留意しながら、持続可能なビジネスの展開に取り組んでまいります。
(3)経営環境
今後の当社グループを取り巻く経営環境を展望しますと、経済活動の正常化が一段と進むことで、サービス分野を中心に個人消費は緩やかに回復すると見込まれる一方、ウクライナ情勢の長期化や不安定な中東情勢の影響による資源価格等の高騰、日米金利差拡大を背景とした歴史的な円安による物価上昇、また人手不足の深刻化等依然として先行き不透明な状況が続いております。
靴業界におきましては、スニーカーを中心としたカジュアル志向のスポーツ系シューズの需要は依然として拡大傾向にあるほか、社会経済活動の再開に伴いオケージョン需要が回復傾向にあると認識しております。また、今春における各企業の賃金引き上げの動きも今後の消費回復を下支えすると期待されております。
当社グループは、このような環境変化の中、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現し続けるべく、以下の事項を経営上の重点的な課題として取り組むことで、経営基盤の強化を図ってまいります。
(4)優先すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、婦人靴業界におけるイノベーターカンパニーとして「ORiental TRaffic」「卑弥呼」といったWAブランドの顧客層拡大を通じてこれまで成長してまいりました。これからは婦人靴のみならず婦人服業界にも領域を拡大することで、当社グループは、ファッションを通して、これまで以上にお客様満足度の高い、高品質な商品及びサービスの企画開発に取り組んでまいります。そして、当社グループの保有する高品質ブランドの積極的な普及を進め、販売領域及び規模の拡大を目指すとともに、他社ブランドとのコラボレーション事業を推進し、お客様との長期的なつながりの構築を目指すことで、お客様及び社会全体の課題解決に貢献してまいります。
当社グループの商品は、自社で企画開発しパートナー工場で生産、仕入を行っております。商品開発の特徴としては、商品企画担当者が販売スタッフとして店頭で接客を行い直接お客様の声を聞き、同じ企画担当者が検品検査スタッフとして生産工場を巡回し直接指導を行っていることです。これらの商品企画開発から生産品質管理、販売までを分業化せず一気通貫で担当することで、当社グループオリジナルの魅力的な商品提供を可能にしております。
独自サービスとしては、不要になった靴の下取り交換、ヒール先端部分(トップリフト)の無料交換など、企業理念「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」の実現に尽力しております。
このようなお客様に寄り添った商品及びサービスの提供を行い続けながら、企業価値の向上に向け、具体的には以下の課題に取り組んでまいります。
①商品企画開発力の向上
日々めまぐるしく変化する社会において価値観やライフスタイルが多様化し消費者に求められる商品基準も高まっています。当社グループは、企業理念である「いつでも想像以上に満足のできる商品・サービスを提供します。」を実現するため、従来から消費者の嗜好に寄り添った商品を提供することで成長してまいりました。今後におきましても、今まで以上に消費者の声に耳を傾け、消費者動向や競合他社の把握・分析のほか、市場全体のニーズ・トレンドを迅速に捉え、タイムリーに消費者とのコミュニケーションを密に重ねることで、より顧客満足度の高い商品・サービスを提供するために企画開発力の向上に取り組んでまいります。
②グローバル・サプライチェーンマネジメントの強化
当社グループにおける商品の企画開発・発注仕入プロセスに関して、日本国内のみならず中国・香港等を含む全社的な商品供給を支えるために、グローバルな視点に基づいたサプライチェーンマネジメントの向上を進めてまいります。そのため、現地のパートナー工場等との価格や技術力、品質面などの条件を勘案した新たな取引先の開拓や、為替相場の変動等に備えた適切なリスクヘッジを実現することにより、企業グループ全体として適時適切な商品仕入が行えるように取り組んでまいります。
③事業構造のデジタル化の推進
ファッション業界におけるテクノロジーの進化は著しく、オンライン販売のみならずオフライン販売におきましても、アプリ連携等による付加サービスに対応しなければ事業の停滞を余儀なくされます。当社グループにおきましても、常に利便性の高いアプリ・サイトの構築及び顧客サービスの拡充に努めておりますが、今後ますます進むデジタル化の波に乗り遅れることがないように、今まで以上に売場最適な顧客リレーションの実現に取り組んでまいります。
④中・高価格帯ブランドの強化
履き心地と綺麗さを兼ね備えた高価格帯ブランド「卑弥呼」やMODEをキーワードに都会的で洗練されたデザインを提案する大人の女性に向けたブランド「NICAL」は新たな顧客層の拡大に寄与しております。今後は、ブランド力を高める商品を企画し、パンプス以外にスニーカーやレインシューズといった商品ジャンルの拡充を図ることによりブランド力を更に強化してまいります。
⑤アパレル事業の強化
2023年3月に株式会社ミッシュマッシュを吸収合併したことにより、アパレル事業へ本格的に参入しております。「MISCH MASCH」のブランドコンセプトをリブランディングすることでイメージの刷新を行い、トレンドを捉えた商品提案により、新たな顧客層の獲得に努めております。今後は、オンライン販売の強化や商品の生産・販売体制の見直しを着実に実行するとともに、SNSを利用したイメージ戦略に注力することで、「MISCH MASCH」ブランドの復活を図ってまいります。
⑥海外事業の拡大
当社グループは、現在、台湾、香港、マカオ、中国にて海外事業を展開しております。今後のさらなる成長のためには、グローバル市場、とりわけアジア地域での海外事業の拡大は必要不可欠であります。WAブランドのコンセプトを世界中のお客様に浸透させるためにも、引き続きブランドビルディングを推進してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、収益性と資本効率を重視しております。当該指標として、売上高及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置付け、経営課題に取り組んでまいります。