訂正有価証券届出書(新規公開時)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「不動産を通じて喜び・感動を提供します」を経営理念として掲げ、不動産の仕入れから販売、ならびに注文住宅建築からアフターフォローに至るまでの不動産購入プロセスをワンストップソリューションで提供する「sumuzu」事業を展開しております。不動産業は、一部の大企業による寡占化が進んでいない中小企業の割合が多い業界(不動産流通推進センター2019不動産業統計集のうち1.不動産業の概況)であり、社長の平均年齢も他業種と比較して高い(帝国データバンク:2018年1月時点の企業概要データベース「COSMOS2」)ことから、当社は不動産業界を古い体質の業界と捉えております。そのような中で、当社グループは、富裕層顧客をメインターゲットとしており、富裕層向けサービスの充実と有益な情報提供、オンラインにおける顧客とのコミュニケーション機会の増大、ならびに透明性の高い不動産取引を目的として、ITを駆使したリアルエステートテックへの取組みを推進しています。今後の日本における不動産ビジネスのIT化の波に対応するとともに、不動産ビジネスにおける付加価値の提供の有り方を追求しながら企業活動を行っています。
(2) 目標とする経営指標
当社グループにおいては、下記の数字を重要な経営指標としています。
① グループ社員1人あたりの売上高
当社の主力事業である「sumuzu」事業においては、仕入から販売までグループ内で一貫して行うことが出来るという強みを有しており、「sumuzu」事業の売上(不動産の開発分譲、不動産売買・仲介、オーダーメイド住宅のマッチング)におけるグループ連結売上における全社員1人当たりの売上高を重要な指標としております。
② グループ社員1人あたりの営業利益
当社グループにおいては、「sumuzu」事業における仕入れから販売、オーダーメイド住宅のマッチングまでを包括的に行うこと、および紹介顧客・リピート顧客の成約を特に重視した営業戦略をとっており、賃貸事業も含めた高利益体質の構築に重点をおいております。そのため、グループ連結売上における全社員1人当たりの営業利益を重要な指標としております。
③ 土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率
当社グループは、成約顧客に対するアフターサービスとして建築メーカー選定に対するコンサルティングを実施しております。特に、土地選定の段階から建築プランを顧客と一緒に検討し、安心して不動産取引を行って頂くという営業ノウハウを有しており、この点が紹介・リピート顧客の獲得の源泉の一つと自負しております。そのため、当社では土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率を重要な指標としております。
2019年3月期の建物請負紹介成約比率は約3割(注1)となっております。
(注1)建物請負紹介成約比率については、2019年3月期(2018年4月1日~2019年3月31日)における建築請負紹介件数を、同期間における一般顧客への土地売却件数で除して算出したものです。
④ 当社で保有する累計顧客データ数
当社の今後のIT戦略を考えるうえで、自社サイト「sumuzu」を基軸とした集客活動は営業効率に大きな影響を与えるため、当社においてストックしている累計顧客データ数を重要指標としており、2019年3月末時点で約8,000名、2019年9月末時点で約 9,700名となっております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
あらゆる業界、業種においてIT化の流れが加速している一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、さまざまな社会構造的要因により、不動産という個人資産の有効活用が果たす役割は一層大きくなっていきます。30代後半~40代の不動産のメイン購入層については、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代(注1)が占める割合が一気に上昇することが予見され、住宅購入に関する顧客の意思決定の大部分がインターネットで完結すると考えられます。今後は不動産ビジネスにおいては、IT活用が必須となり、IT化に対応出来る企業と、そうでない企業の成長度合いが二極化することは必至の状況であると考えられます。
こういった状況下において、当社グループは不動産テック企業として建築業者と顧客の自動マッチングプラットフォームの強化、データビジネスの拡充を武器とし、リアル不動産とITの融合を強力に推し進めていきます。
(注1)学生時代からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代であり、日本では1980年代以降とされている。
① 「sumuzu」事業の拡充
当社グループが手掛ける「sumuzu」事業の特徴として、土地の仕入れから住宅の売買に至るまで、お客様が理想の住宅を手に入れるための全てのプロセスをワンストップでサポートすることが挙げられます。当社グループでは、不動産デベロップメント(不動産の仕入れ、分譲)、不動産マッチング(売買・仲介)、注文住宅マッチング(建築家、建築業者マッチング)を通じて住宅を提供することを1つのサイクルと考えており、「sumuzu」事業では、ITを駆使したサービスを軸として、モノ消費(注1)からコト消費(注2)への消費マインドの変化への追従と、ITの進化による不動産購入プロセスの変化に対応したマーケティングの最適化、ビッグデータをベースとした透明性が高く信憑性の高いデータを顧客に提供することにより不動産取引の活性化を図ることを狙いとしております。また、現在は土地、建築業者とのマッチング・集客までがネット上で完結できる部分であり、その後のフローは対面接客が中心となっておりますが、サービスの拡充を進めることで、現在対面接客している部分についてインターネット上で完結するサービス構築を目指してまいります。
(注1)モノを購入することに価値をおいた消費行動
(注2)商品やサービスを購入し、そこから得られる体験や感動に重きをおいた消費行動
② データの整備と活用
当社グループは成約した富裕層を中心とした顧客のデータを豊富に保有しておりますが、顧客データはデータビジネスという視点で見た場合の利用価値が非常に高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社グループの競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。よって、当社グループのプラットフォーム事業の強化に繋がるさまざまなサービス(別荘需要、富裕層同士のコミュニケーション等)を展開し、顧客との接点を拡大していきます。
③ 事業エリアの拡大
現在当社グループでは城南エリアを中心に事業展開を行っており、桜新町、自由が丘、恵比寿の3拠点体制となっています。当社グループはこの城南エリアにおいて富裕層顧客の支持を獲得し、紹介・リピート割合を一層増加させていきたいと考えております。東京におけるさらなる富裕層顧客のシェア拡大を目指していくとともに、富裕層顧客へのサービス提供にあたっては非常に高いサービスの質を求められるため、従来培ってきた事業ノウハウをベースに、地方の主要都市への事業展開を行うことを中長期的な戦略として視野に入れております。店舗展開時には、多店舗展開を行うのではなく、インターネット集客に注力し、少数店舗で効率的な営業活動を行う方針であります。ネットによる集客を行い、店舗・イベント等のリアルで得られた情報の蓄積を、再度オンライン上の活動に活かすという良サイクルを回すことにより、効率的な営業展開を実現してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① エンジニア採用
技術革新のスピードが速く、常に先端技術を取り入れていかなければならない状況下にあって、当社グループにおけるITサービス構築のためにより優秀な人材を確保することが急務であります。そのため、エンジニア採用については今後も積極的な採用に取り組み、教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。
② システムの強化
当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークを利用しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
③ 安定的かつ継続的な仕入の実施
当社グループにおいては、自社グループ独自の販売用不動産を保有していることが、当社グループの販売力の一つの重要な要素となるため、今後の安定的な仕入れの実施は当社グループの重要な課題であります。当社グループの2018年度(対象期間:2018年4月1日~2019年3月31日)の仕入額は4,948,696千円、在庫保有期間(当社グループにおいて商品在庫となる仕入決済から、顧客に引き渡しとなる販売決済までの期間)は2018年度実績で5.1ヵ月となっており、スピーディーな販売サイクルを実現できていると考えております。今後もこの数値を維持するとともに「sumuzu」をはじめとしたインターネット広告掲載の充実によって早期売却を実現していきます。
また、過去の年度末の在庫実績として、2018年3月末時点で2,516,455千円、2019年3月末時点で2,857,436千円と各翌期に向けた在庫の積み増しができており、且つこの期間において長期滞留在庫は発生しておらず、販売状況は良好といえます。
こういった状況から、当社グループは販売までの在庫保有期間が短く、物件仕入れに要した借入の返済について長期間にわたる安定的な返済実績の蓄積があり、かつ流動負債に対する現預金比率が114.1%(2019年3月期末)という安定的な財務基盤を有している状況にあります。高齢化社会が進む中、取引先銀行からは、相続にまつわる不動産上の顧客相談案件が増加しているという背景から、土地、住宅、保有している収益用不動産等の売却ニーズが増加していると考えられます。その中で、当社グループは信用力が高いこと、並びに住宅用の不動産を中心的に取り扱っているという事業上の特質から、取引先銀行からの仕入案件の優先的な取得を実現できていると考えております。また、当社グループでは仕入と並行して仲介も主力サービスとして行っているため、他社仲介会社との協力関係が非常に強く、他社仲介会社からも多くの仕入案件の供給を受けることが出来ております。これら銀行や取引先からの紹介案件は、他社との競合が無く、顧客との条件すり合わせが十分に可能な状況にあるため、利益率の良い案件取得が可能となっています。
仕入においては当社グループ内においてその時の市況に合わせた利益率を設定しているほか、在庫リスクへの対応として、グループ内の仕入部門と販売部門を横断する稟議によって判断を行うことで、確実な出口戦略を構築しています。
④ 営業人材の育成
当社グループでは「不動産を通じて喜び感動を提供する」という理念のもと、営業人材の採用に力を入れております。そのため、「コミュニケーション能力」を重視した採用活動を行い、質の高い提案が出来る営業体制の構築が課題であります。人材採用にあたっては、人材採用のポータルサイト、人材紹介サービスの利用のほか、ダイレクトリクルーティングにも力を入れており、より当社グループの社風にマッチした人材の確保と、採用費用の削減を実現してまいります。また、入社1~2年目の新人に対しては社内研修を実施しています。研修は2週間に一度行い、テーマごとに講師の選定を行い、外部講師も招聘しつつ新人育成に力を入れています。
⑤ 内部管理体制の強化
継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査役と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査役監査の実施、社内経営陣によるコンプライアンス委員会の開催を通じて内部管理体制を強化してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「不動産を通じて喜び・感動を提供します」を経営理念として掲げ、不動産の仕入れから販売、ならびに注文住宅建築からアフターフォローに至るまでの不動産購入プロセスをワンストップソリューションで提供する「sumuzu」事業を展開しております。不動産業は、一部の大企業による寡占化が進んでいない中小企業の割合が多い業界(不動産流通推進センター2019不動産業統計集のうち1.不動産業の概況)であり、社長の平均年齢も他業種と比較して高い(帝国データバンク:2018年1月時点の企業概要データベース「COSMOS2」)ことから、当社は不動産業界を古い体質の業界と捉えております。そのような中で、当社グループは、富裕層顧客をメインターゲットとしており、富裕層向けサービスの充実と有益な情報提供、オンラインにおける顧客とのコミュニケーション機会の増大、ならびに透明性の高い不動産取引を目的として、ITを駆使したリアルエステートテックへの取組みを推進しています。今後の日本における不動産ビジネスのIT化の波に対応するとともに、不動産ビジネスにおける付加価値の提供の有り方を追求しながら企業活動を行っています。
(2) 目標とする経営指標
当社グループにおいては、下記の数字を重要な経営指標としています。
① グループ社員1人あたりの売上高
当社の主力事業である「sumuzu」事業においては、仕入から販売までグループ内で一貫して行うことが出来るという強みを有しており、「sumuzu」事業の売上(不動産の開発分譲、不動産売買・仲介、オーダーメイド住宅のマッチング)におけるグループ連結売上における全社員1人当たりの売上高を重要な指標としております。
② グループ社員1人あたりの営業利益
当社グループにおいては、「sumuzu」事業における仕入れから販売、オーダーメイド住宅のマッチングまでを包括的に行うこと、および紹介顧客・リピート顧客の成約を特に重視した営業戦略をとっており、賃貸事業も含めた高利益体質の構築に重点をおいております。そのため、グループ連結売上における全社員1人当たりの営業利益を重要な指標としております。
③ 土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率
当社グループは、成約顧客に対するアフターサービスとして建築メーカー選定に対するコンサルティングを実施しております。特に、土地選定の段階から建築プランを顧客と一緒に検討し、安心して不動産取引を行って頂くという営業ノウハウを有しており、この点が紹介・リピート顧客の獲得の源泉の一つと自負しております。そのため、当社では土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率を重要な指標としております。
2019年3月期の建物請負紹介成約比率は約3割(注1)となっております。
(注1)建物請負紹介成約比率については、2019年3月期(2018年4月1日~2019年3月31日)における建築請負紹介件数を、同期間における一般顧客への土地売却件数で除して算出したものです。
④ 当社で保有する累計顧客データ数
当社の今後のIT戦略を考えるうえで、自社サイト「sumuzu」を基軸とした集客活動は営業効率に大きな影響を与えるため、当社においてストックしている累計顧客データ数を重要指標としており、2019年3月末時点で約8,000名、2019年9月末時点で約 9,700名となっております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
あらゆる業界、業種においてIT化の流れが加速している一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、さまざまな社会構造的要因により、不動産という個人資産の有効活用が果たす役割は一層大きくなっていきます。30代後半~40代の不動産のメイン購入層については、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代(注1)が占める割合が一気に上昇することが予見され、住宅購入に関する顧客の意思決定の大部分がインターネットで完結すると考えられます。今後は不動産ビジネスにおいては、IT活用が必須となり、IT化に対応出来る企業と、そうでない企業の成長度合いが二極化することは必至の状況であると考えられます。
こういった状況下において、当社グループは不動産テック企業として建築業者と顧客の自動マッチングプラットフォームの強化、データビジネスの拡充を武器とし、リアル不動産とITの融合を強力に推し進めていきます。
(注1)学生時代からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代であり、日本では1980年代以降とされている。
① 「sumuzu」事業の拡充
当社グループが手掛ける「sumuzu」事業の特徴として、土地の仕入れから住宅の売買に至るまで、お客様が理想の住宅を手に入れるための全てのプロセスをワンストップでサポートすることが挙げられます。当社グループでは、不動産デベロップメント(不動産の仕入れ、分譲)、不動産マッチング(売買・仲介)、注文住宅マッチング(建築家、建築業者マッチング)を通じて住宅を提供することを1つのサイクルと考えており、「sumuzu」事業では、ITを駆使したサービスを軸として、モノ消費(注1)からコト消費(注2)への消費マインドの変化への追従と、ITの進化による不動産購入プロセスの変化に対応したマーケティングの最適化、ビッグデータをベースとした透明性が高く信憑性の高いデータを顧客に提供することにより不動産取引の活性化を図ることを狙いとしております。また、現在は土地、建築業者とのマッチング・集客までがネット上で完結できる部分であり、その後のフローは対面接客が中心となっておりますが、サービスの拡充を進めることで、現在対面接客している部分についてインターネット上で完結するサービス構築を目指してまいります。
(注1)モノを購入することに価値をおいた消費行動
(注2)商品やサービスを購入し、そこから得られる体験や感動に重きをおいた消費行動
② データの整備と活用
当社グループは成約した富裕層を中心とした顧客のデータを豊富に保有しておりますが、顧客データはデータビジネスという視点で見た場合の利用価値が非常に高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社グループの競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。よって、当社グループのプラットフォーム事業の強化に繋がるさまざまなサービス(別荘需要、富裕層同士のコミュニケーション等)を展開し、顧客との接点を拡大していきます。
③ 事業エリアの拡大
現在当社グループでは城南エリアを中心に事業展開を行っており、桜新町、自由が丘、恵比寿の3拠点体制となっています。当社グループはこの城南エリアにおいて富裕層顧客の支持を獲得し、紹介・リピート割合を一層増加させていきたいと考えております。東京におけるさらなる富裕層顧客のシェア拡大を目指していくとともに、富裕層顧客へのサービス提供にあたっては非常に高いサービスの質を求められるため、従来培ってきた事業ノウハウをベースに、地方の主要都市への事業展開を行うことを中長期的な戦略として視野に入れております。店舗展開時には、多店舗展開を行うのではなく、インターネット集客に注力し、少数店舗で効率的な営業活動を行う方針であります。ネットによる集客を行い、店舗・イベント等のリアルで得られた情報の蓄積を、再度オンライン上の活動に活かすという良サイクルを回すことにより、効率的な営業展開を実現してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① エンジニア採用
技術革新のスピードが速く、常に先端技術を取り入れていかなければならない状況下にあって、当社グループにおけるITサービス構築のためにより優秀な人材を確保することが急務であります。そのため、エンジニア採用については今後も積極的な採用に取り組み、教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。
② システムの強化
当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークを利用しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
③ 安定的かつ継続的な仕入の実施
当社グループにおいては、自社グループ独自の販売用不動産を保有していることが、当社グループの販売力の一つの重要な要素となるため、今後の安定的な仕入れの実施は当社グループの重要な課題であります。当社グループの2018年度(対象期間:2018年4月1日~2019年3月31日)の仕入額は4,948,696千円、在庫保有期間(当社グループにおいて商品在庫となる仕入決済から、顧客に引き渡しとなる販売決済までの期間)は2018年度実績で5.1ヵ月となっており、スピーディーな販売サイクルを実現できていると考えております。今後もこの数値を維持するとともに「sumuzu」をはじめとしたインターネット広告掲載の充実によって早期売却を実現していきます。
また、過去の年度末の在庫実績として、2018年3月末時点で2,516,455千円、2019年3月末時点で2,857,436千円と各翌期に向けた在庫の積み増しができており、且つこの期間において長期滞留在庫は発生しておらず、販売状況は良好といえます。
こういった状況から、当社グループは販売までの在庫保有期間が短く、物件仕入れに要した借入の返済について長期間にわたる安定的な返済実績の蓄積があり、かつ流動負債に対する現預金比率が114.1%(2019年3月期末)という安定的な財務基盤を有している状況にあります。高齢化社会が進む中、取引先銀行からは、相続にまつわる不動産上の顧客相談案件が増加しているという背景から、土地、住宅、保有している収益用不動産等の売却ニーズが増加していると考えられます。その中で、当社グループは信用力が高いこと、並びに住宅用の不動産を中心的に取り扱っているという事業上の特質から、取引先銀行からの仕入案件の優先的な取得を実現できていると考えております。また、当社グループでは仕入と並行して仲介も主力サービスとして行っているため、他社仲介会社との協力関係が非常に強く、他社仲介会社からも多くの仕入案件の供給を受けることが出来ております。これら銀行や取引先からの紹介案件は、他社との競合が無く、顧客との条件すり合わせが十分に可能な状況にあるため、利益率の良い案件取得が可能となっています。
仕入においては当社グループ内においてその時の市況に合わせた利益率を設定しているほか、在庫リスクへの対応として、グループ内の仕入部門と販売部門を横断する稟議によって判断を行うことで、確実な出口戦略を構築しています。
④ 営業人材の育成
当社グループでは「不動産を通じて喜び感動を提供する」という理念のもと、営業人材の採用に力を入れております。そのため、「コミュニケーション能力」を重視した採用活動を行い、質の高い提案が出来る営業体制の構築が課題であります。人材採用にあたっては、人材採用のポータルサイト、人材紹介サービスの利用のほか、ダイレクトリクルーティングにも力を入れており、より当社グループの社風にマッチした人材の確保と、採用費用の削減を実現してまいります。また、入社1~2年目の新人に対しては社内研修を実施しています。研修は2週間に一度行い、テーマごとに講師の選定を行い、外部講師も招聘しつつ新人育成に力を入れています。
⑤ 内部管理体制の強化
継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査役と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査役監査の実施、社内経営陣によるコンプライアンス委員会の開催を通じて内部管理体制を強化してまいります。