有価証券報告書-第20期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「不動産を通じて喜び・感動を」を経営理念として掲げ、不動産の仕入れから販売、ならびに注文住宅建築からアフターフォローに至るまでの不動産購入プロセスをワンストップソリューションで提供する「sumuzu」事業を展開しております。特に、メインサービスである「sumuzu Matching」においては住宅の設計プランの取得、複数業者とのコンペ組成、業者選定までのフローが完全オンラインかつ匿名性を保ったままの実行が可能であり、これを当社の主力サービスとして位置付けています。
2020年初頭より顕在化している新型コロナウイルスの影響にあたり、不動産仲介および売買については、外出自粛による顧客の不動産検討が鈍化することによる売上低下が懸念されます。その一方、顧客の不動産探しのオンライン化傾向がより強まっていると当社は捉えており、当社が運営する「sumuzu Matching」をはじめとするオンラインサービスからの集客状況は今後も好調に推移していくと見込んでおり、売上・利益の下支えを想定程度見込んでおります。この状況にあって、営業人材の教育による集客から契約への成約率の強化と、オンラインサービスの拡充による自社サイト「sumuzu」のユーザビリティ向上が、直近の経営課題であると捉えております。
「富裕層顧客からのリピート・紹介率の向上」という当社グループ従来の基本戦略を維持しつつ、富裕層顧客データの蓄積およびその活用による効果的アプローチを行うことで、さらなるリピート・紹介の獲得を加速し、効率的な収益力を確保することで、より盤石な営業基盤の構築を図ります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループにおいては、下記の数字を重要な経営指標としています。
① グループ社員1人あたりの売上高
当社の主力事業である「sumuzu」事業においては、仕入から販売までグループ内で一貫して行うことが出来るという強みを有しており、「sumuzu」事業の売上(不動産の開発分譲、不動産売買・仲介、オーダーメイド住宅のマッチング)におけるグループ連結売上における全社員1人当たりの売上高を重要な指標としております。
② グループ社員1人あたりの営業利益
当社グループにおいては、「sumuzu」事業における仕入れから販売、オーダーメイド住宅のマッチングまでを包括的に行うこと、および紹介顧客・リピート顧客の成約を特に重視した営業戦略をとっており、賃貸事業も含めた高利益体質の構築に重点をおいております。そのため、グループ連結売上における全社員1人当たりの営業利益を重要な指標としております。
③ 土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率
当社グループは、「sumuzu」事業における成約顧客に対して、建築メーカー選びに関するコンサルティングを実施しております。特に、土地選定の段階から建築プランを顧客と一緒に検討し、安心して不動産取引を行って頂くという営業ノウハウを有しており、この点が紹介・リピート顧客の獲得の源泉の一つと考えております。そのため、当社では土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率を重要な指標としております。
2020年3月期の建物請負紹介成約比率は約3割(注1)となっております。
(注1)建物請負紹介成約比率については、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)における建築請負紹介件数を、同期間における一般顧客への土地売却件数で除して算出したものです。
④ 当社で保有する累計顧客データ数
当社の今後のIT戦略を考えるうえで、自社サイト「sumuzu」を基軸とした集客活動は営業効率に大きな影響を与えるため、当社においてストックしている累計顧客データ数を重要指標としており、2020年3月末時点で約 12,825件となっております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
あらゆる業界、業種においてIT化の流れが加速している一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、さまざまな社会構造的要因により、不動産という個人資産の有効活用が果たす役割は一層大きくなっていきます。30代後半~40代の不動産のメイン購入層については、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代(注1)が占める割合が一気に上昇することが予見され、住宅購入に関する顧客の意思決定の大部分がインターネットで完結し、今後の不動産ビジネスにおいては、ITの活用度合いによって企業の成長が二極化することを想定しています。
こういった状況下において、当社グループは不動産テック企業として建築業者と顧客の自動マッチングプラットフォームの強化、データビジネスの拡充を武器とし、リアル不動産とITの融合を強力に推し進めていきます。
(注1)学生時代からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代であり、日本では1980年代以降とされている。
① データの整備と活用
当社グループは、当社で不動産を購入した顧客のデータ、および購入見込顧客のデータを豊富に保有しております。顧客データはデータビジネスという視点で見た場合の利用価値が非常に高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社グループの競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。
データ活用による成約率の向上、およびリピート・紹介率の向上を推進すると共に、当社グループのプラットフォーム事業の強化に繋がるさまざまなサービス(別荘需要、富裕層同士のコミュニケーション等)を展開し、顧客との接点を拡大していきます。
② 「sumuzu」事業の拡充
当社グループが手掛ける「sumuzu」事業の特徴として、土地の仕入れから住宅の完成・引渡に至るまでの全てのプロセスをワンストップでサポートすることが挙げられます。当社グループでは、不動産デベロップメント(不動産の仕入れ、分譲)、不動産マッチング(売買・仲介)、注文住宅マッチング(建築家、建築業者マッチング)を通じて住宅を提供することを1つのサイクルと考えており、基幹サービスである「sumuzu Matching」の推進を行うことで「sumuzu」事業を成長させていきます。
(注1)モノを購入することに価値をおいた消費行動
(注2)商品やサービスを購入し、そこから得られる体験や感動に重きをおいた消費行動
③ 事業エリアの拡大
現在当社グループでは城南エリアを中心に事業展開を行っており、桜新町、自由が丘、恵比寿の3拠点体制となっています。当社グループはこの城南エリアにおいて富裕層顧客の支持を獲得し、紹介・リピート割合を一層増加させていきたいと考えております。東京におけるさらなる富裕層顧客のシェア拡大を目指していくとともに、富裕層顧客へのサービス提供にあたっては非常に高いサービスの質を求められるため、従来培ってきた事業ノウハウをベースに、地方の主要都市への事業展開を行うことを中長期的な戦略として視野に入れております。店舗展開時には、多店舗展開を行うのではなく、インターネット集客に注力し、少数店舗で効率的な営業活動を行う方針であります。ネットによる集客を行い、店舗・イベント等のリアルで得られた情報の蓄積を、再度オンライン上の活動に活かすという良サイクルを回すことにより、効率的な営業展開を実現してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① エンジニア採用
技術革新のスピードが速く、常に先端技術を取り入れていかなければならない状況下にあって、当社グループにおけるITサービス構築のためにより優秀な人材を確保することが急務であります。そのため、エンジニア採用については今後も積極的な採用に取り組み、教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。
② システムの強化
当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークを利用しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
③ 安定的かつ継続的な仕入の実施
当社グループにおいては、自社グループ独自の販売用不動産を保有していることが、当社グループの販売力の一つの重要な要素となるため、今後の安定的な仕入れの実施は当社グループの重要な課題でありますが、現在当社が運営する「sumuzu」サイトをはじめとしたインターネットによる販売活動の効率化によって早期売却を実現していきます。また、仕入においては当社グループ内においてその時の市況に合わせた仕入検討を行っているほか、在庫リスクへの対応として、グループ内の仕入部門と販売部門を横断する稟議によって判断を行うことで、確実な出口戦略(売価設定や販売担当部門の検討)を構築しています。
④ 営業人材の育成
当社グループでは「不動産を通じて喜び感動を」という理念のもと、営業人材の採用に力を入れております。そのため、「コミュニケーション能力」を重視した採用活動を行い、質の高い提案が出来る営業体制の構築が課題であります。人材採用にあたっては、人材採用のポータルサイト、人材紹介サービスの利用のほか、ダイレクトリクルーティングにも力を入れており、より当社グループの社風にマッチした人材の確保と、採用費用の削減を実現してまいります。また、入社1~2年目の新人に対しては社内研修を実施しています。研修は2週間に一度行い、テーマごとに講師の選定を行い、外部講師も招聘しつつ新人育成に力を入れています。
⑤ 内部管理体制の強化
継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査役と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査役監査の実施、社内経営陣によるコンプライアンス委員会の開催を通じて内部管理体制を強化してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「不動産を通じて喜び・感動を」を経営理念として掲げ、不動産の仕入れから販売、ならびに注文住宅建築からアフターフォローに至るまでの不動産購入プロセスをワンストップソリューションで提供する「sumuzu」事業を展開しております。特に、メインサービスである「sumuzu Matching」においては住宅の設計プランの取得、複数業者とのコンペ組成、業者選定までのフローが完全オンラインかつ匿名性を保ったままの実行が可能であり、これを当社の主力サービスとして位置付けています。
2020年初頭より顕在化している新型コロナウイルスの影響にあたり、不動産仲介および売買については、外出自粛による顧客の不動産検討が鈍化することによる売上低下が懸念されます。その一方、顧客の不動産探しのオンライン化傾向がより強まっていると当社は捉えており、当社が運営する「sumuzu Matching」をはじめとするオンラインサービスからの集客状況は今後も好調に推移していくと見込んでおり、売上・利益の下支えを想定程度見込んでおります。この状況にあって、営業人材の教育による集客から契約への成約率の強化と、オンラインサービスの拡充による自社サイト「sumuzu」のユーザビリティ向上が、直近の経営課題であると捉えております。
「富裕層顧客からのリピート・紹介率の向上」という当社グループ従来の基本戦略を維持しつつ、富裕層顧客データの蓄積およびその活用による効果的アプローチを行うことで、さらなるリピート・紹介の獲得を加速し、効率的な収益力を確保することで、より盤石な営業基盤の構築を図ります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループにおいては、下記の数字を重要な経営指標としています。
① グループ社員1人あたりの売上高
当社の主力事業である「sumuzu」事業においては、仕入から販売までグループ内で一貫して行うことが出来るという強みを有しており、「sumuzu」事業の売上(不動産の開発分譲、不動産売買・仲介、オーダーメイド住宅のマッチング)におけるグループ連結売上における全社員1人当たりの売上高を重要な指標としております。
② グループ社員1人あたりの営業利益
当社グループにおいては、「sumuzu」事業における仕入れから販売、オーダーメイド住宅のマッチングまでを包括的に行うこと、および紹介顧客・リピート顧客の成約を特に重視した営業戦略をとっており、賃貸事業も含めた高利益体質の構築に重点をおいております。そのため、グループ連結売上における全社員1人当たりの営業利益を重要な指標としております。
③ 土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率
当社グループは、「sumuzu」事業における成約顧客に対して、建築メーカー選びに関するコンサルティングを実施しております。特に、土地選定の段階から建築プランを顧客と一緒に検討し、安心して不動産取引を行って頂くという営業ノウハウを有しており、この点が紹介・リピート顧客の獲得の源泉の一つと考えております。そのため、当社では土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率を重要な指標としております。
2020年3月期の建物請負紹介成約比率は約3割(注1)となっております。
(注1)建物請負紹介成約比率については、2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)における建築請負紹介件数を、同期間における一般顧客への土地売却件数で除して算出したものです。
④ 当社で保有する累計顧客データ数
当社の今後のIT戦略を考えるうえで、自社サイト「sumuzu」を基軸とした集客活動は営業効率に大きな影響を与えるため、当社においてストックしている累計顧客データ数を重要指標としており、2020年3月末時点で約 12,825件となっております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
あらゆる業界、業種においてIT化の流れが加速している一方で、少子高齢化、人口飽和、核家族化、所得の伸び悩み、都市部への人口集中等、さまざまな社会構造的要因により、不動産という個人資産の有効活用が果たす役割は一層大きくなっていきます。30代後半~40代の不動産のメイン購入層については、今後はいわゆるデジタルネイティブ世代(注1)が占める割合が一気に上昇することが予見され、住宅購入に関する顧客の意思決定の大部分がインターネットで完結し、今後の不動産ビジネスにおいては、ITの活用度合いによって企業の成長が二極化することを想定しています。
こういった状況下において、当社グループは不動産テック企業として建築業者と顧客の自動マッチングプラットフォームの強化、データビジネスの拡充を武器とし、リアル不動産とITの融合を強力に推し進めていきます。
(注1)学生時代からインターネットやパソコンのある生活環境の中で育ってきた世代であり、日本では1980年代以降とされている。
① データの整備と活用
当社グループは、当社で不動産を購入した顧客のデータ、および購入見込顧客のデータを豊富に保有しております。顧客データはデータビジネスという視点で見た場合の利用価値が非常に高く、当該データをより一層拡充していくことは、当社グループの競争優位性の確保に大いに資するものと考えています。
データ活用による成約率の向上、およびリピート・紹介率の向上を推進すると共に、当社グループのプラットフォーム事業の強化に繋がるさまざまなサービス(別荘需要、富裕層同士のコミュニケーション等)を展開し、顧客との接点を拡大していきます。
② 「sumuzu」事業の拡充
当社グループが手掛ける「sumuzu」事業の特徴として、土地の仕入れから住宅の完成・引渡に至るまでの全てのプロセスをワンストップでサポートすることが挙げられます。当社グループでは、不動産デベロップメント(不動産の仕入れ、分譲)、不動産マッチング(売買・仲介)、注文住宅マッチング(建築家、建築業者マッチング)を通じて住宅を提供することを1つのサイクルと考えており、基幹サービスである「sumuzu Matching」の推進を行うことで「sumuzu」事業を成長させていきます。
(注1)モノを購入することに価値をおいた消費行動
(注2)商品やサービスを購入し、そこから得られる体験や感動に重きをおいた消費行動
③ 事業エリアの拡大
現在当社グループでは城南エリアを中心に事業展開を行っており、桜新町、自由が丘、恵比寿の3拠点体制となっています。当社グループはこの城南エリアにおいて富裕層顧客の支持を獲得し、紹介・リピート割合を一層増加させていきたいと考えております。東京におけるさらなる富裕層顧客のシェア拡大を目指していくとともに、富裕層顧客へのサービス提供にあたっては非常に高いサービスの質を求められるため、従来培ってきた事業ノウハウをベースに、地方の主要都市への事業展開を行うことを中長期的な戦略として視野に入れております。店舗展開時には、多店舗展開を行うのではなく、インターネット集客に注力し、少数店舗で効率的な営業活動を行う方針であります。ネットによる集客を行い、店舗・イベント等のリアルで得られた情報の蓄積を、再度オンライン上の活動に活かすという良サイクルを回すことにより、効率的な営業展開を実現してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
① エンジニア採用
技術革新のスピードが速く、常に先端技術を取り入れていかなければならない状況下にあって、当社グループにおけるITサービス構築のためにより優秀な人材を確保することが急務であります。そのため、エンジニア採用については今後も積極的な採用に取り組み、教育制度を整備することで、優秀な人材の確保・育成に取り組んでいく方針であります。
② システムの強化
当社グループの事業は、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークを利用しており、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。このため、当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取り組んでいく方針であります。
③ 安定的かつ継続的な仕入の実施
当社グループにおいては、自社グループ独自の販売用不動産を保有していることが、当社グループの販売力の一つの重要な要素となるため、今後の安定的な仕入れの実施は当社グループの重要な課題でありますが、現在当社が運営する「sumuzu」サイトをはじめとしたインターネットによる販売活動の効率化によって早期売却を実現していきます。また、仕入においては当社グループ内においてその時の市況に合わせた仕入検討を行っているほか、在庫リスクへの対応として、グループ内の仕入部門と販売部門を横断する稟議によって判断を行うことで、確実な出口戦略(売価設定や販売担当部門の検討)を構築しています。
④ 営業人材の育成
当社グループでは「不動産を通じて喜び感動を」という理念のもと、営業人材の採用に力を入れております。そのため、「コミュニケーション能力」を重視した採用活動を行い、質の高い提案が出来る営業体制の構築が課題であります。人材採用にあたっては、人材採用のポータルサイト、人材紹介サービスの利用のほか、ダイレクトリクルーティングにも力を入れており、より当社グループの社風にマッチした人材の確保と、採用費用の削減を実現してまいります。また、入社1~2年目の新人に対しては社内研修を実施しています。研修は2週間に一度行い、テーマごとに講師の選定を行い、外部講師も招聘しつつ新人育成に力を入れています。
⑤ 内部管理体制の強化
継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査役と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査役監査の実施、社内経営陣によるコンプライアンス委員会の開催を通じて内部管理体制を強化してまいります。