- #1 サステナビリティに関する考え方及び取組(連結)
(気候変動対策に関する方針、戦略)
当社グループの事業構成では、建設事業と鋼構造物事業の使用材料であるセメントや鉄などの製造時に、また港湾事業の主要機材である船舶の使用時に多くの温室効果ガスを排出します。したがって、気候変動対策としてこれに関連する政策の変化や規制の強化が経営に与える影響は大きく、さらに、地球温暖化による物理的変化が事業活動及び事業環境へ与える影響も大きいと考えました。
シナリオ分析においては、2100年までに世界の気温が4℃上昇することを想定した4℃シナリオと1.5℃に抑えることを想定した1.5℃シナリオを検討し、さらに短中長期の時間軸により、リスクと機会を特定、分析、評価を当社事業に当てはめて抽出しました。今後、下記表に示すリスク・機会について、リスクは克服、機会は挑戦する具体的な対策を計画、実行してまいります。
2024/06/26 14:27- #2 セグメント情報等、連結財務諸表(連結)
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会等が、経営資源配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、当社及び当社の連結子会社を基礎とした業種別のセグメントから構成されており、「建設事業」、「鋼構造物事業」及び「港湾事業」の3つの事業セグメントを報告セグメントとしております。
各報告セグメントの概要は以下のとおりであります。
2024/06/26 14:27- #3 事業の内容
当連結会計年度において、当社グループが営んでいる事業の内容は下記のとおりであります。
セグメントの名称 | 事業内容 | 主要な会社 |
建設事業 | ・プレストレストコンクリート土木構造物の建設工事及び製造販売・ニューマチックケーソン工法を用いた建設工事・橋梁等の補修補強工事・プレストレストコンクリート建築構造物の設計施工・建設機材の設計、製作 | オリエンタル白石株式会社株式会社タイコー技建 |
鋼構造物事業 | ・橋梁等の鋼構造物の設計、製作、架設・補修補強等工事 | 日本橋梁株式会社 |
(用語説明)
・プレストレストコンクリート
2024/06/26 14:27- #4 事業等のリスク
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主要な事業は、建設事業であり、その事業サイクルは受注・施工・売上・回収の流れとなっております。リスクの区分としては、このサイクルに直接的に該当する(特に重要なリスク)と関連する(重要なリスク)に区分されます。
(特に重要なリスク)
2024/06/26 14:27- #5 収益認識関係、連結財務諸表(連結)
契約資産は、当社グループの建設事業、鋼構造物事業及び港湾事業において報告期間の末日時点での履行義務の充足に係る進捗度に基づいて測定した履行義務の充足部分と交換に受け取る対価に対する権利のうち、債権を除いたものであります。当社グループは、履行義務の充足に伴って認識した収益に対する契約資産を前もって認識し、顧客の検収を受け、顧客に対して対価を請求した時点で債権に振り替えられます。
契約資産は主に、履行義務の充足に伴う収益の認識によって増加し、顧客による検収を受け顧客に対して請求を行うことにより減少いたします。
2024/06/26 14:27- #6 従業員の状況(連結)
2024年3月31日現在
セグメントの名称 | 従業員数(名) |
建設事業 | 788 |
鋼構造物事業 | 115 |
(注) 1 従業員数は就業人員であります。
2 臨時従業員数については従業員の10%に満たないため、記載を省略しております。
2024/06/26 14:27- #7 株式の保有状況(連結)
特定投資株式
銘柄 | 当事業年度 | 前事業年度 | 保有目的、業務提携等の概要、定量的な保有効果(注)及び株式数が増加した理由 | 当社の株式の保有の有無 |
株式数(株) | 株式数(株) |
貸借対照表計上額(百万円) | 貸借対照表計上額(百万円) |
459 | 292 |
戸田建設㈱ | 430,000 | 430,000 | ケーソン工事及び建築工事で多数の請負実績があり、今後も良好な関係を維持することにより、当社の建設事業における営業取引を維持・強化するために保有。 | 有 |
439 | 297 |
439 | 322 |
京成電鉄㈱ | 33,039 | 32,931 | 良好な関係を維持することにより、将来の鉄道橋の建設及び維持補修を請負うことが期待される。当社の建設事業における営業取引を維持・強化するために保有。同社配当金を原資として株の買い増しを行ったことによる増加。 | 無 |
203 | 134 |
(注) 定量的な保有効果は個別の取引条件を開示できないため記載が困難であります。保有の合理性は、資本コストを踏まえ配当・取引額等に加え、経営戦略上の重要性や事業上の関係等を総合的に検証しております。
みなし保有株式
2024/06/26 14:27- #8 研究開発活動
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は745百万円であります。
(1)建設事業
建設事業では、プレストレストコンクリートとニューマチックケーソン技術を中心とした豊富な知識と経験を活かし、技術的により優れた企業を目指して、基礎的研究から新製品及び新工法の開発まで幅広く取り組んでおります。近年ますます高度化、多様化するニーズに対応するために、当社グループの独自技術を研鑽するとともに、大学、各種研究機関及び異業種企業との共同研究に加え、持続可能な社会のためのCO2削減技術や、少子高齢化による生産人口減少に対する生産性向上技術に関する研究開発も進めております。当連結会計年度における研究開発費の金額は728百万円であり、主な研究開発テーマとその内容は次のとおりであります。
2024/06/26 14:27- #9 経営上の重要な契約等
本資本業務提携を踏まえ、当社は、伊藤忠商事の豊富な取引顧客網、ネットワーク及び資機材ビジネスのバリューチェーンを、伊藤忠商事は、当社のプレストレストコンクリート(注1)やニューマチックケーソン(注2)等の技術及びインフラ整備に対する知見や実績をそれぞれ活用することが可能となります。これにより、両社は、橋梁インフラメンテナンス領域においての事業展開やアライアンスの構築、インフラ分野におけるPPP(注3)及びPFI(注4)における協業、製品・技術の海外展開等において、シナジーを発揮できるものと考えております。
これらの取り組みやシナジーの実現を通じて両社の競争力の向上を目指すにあたり、後記 「Ⅱ.本第三者割当増資の概要 2.調達する資金の具体的な使途」に記載の資金需要が発生します。本資本業務提携は、上記を実現する資金調達の必要性に対応するとともに、企業価値及び株主利益の一層の向上を図る上で非常に有効な施策であると考えており、特に、当社の主力事業である建設事業においては、生産性向上とコスト競争力の向上による大きな事業成長を見込んでおります。
(注1) 「プレストレストコンクリート」とは、コンクリートに予め圧縮力を与え、部材の強度・耐久性を向上させる技術をいいます。
2024/06/26 14:27- #10 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
一方、公共投資につきましては、国の令和5年度一般会計予算の補正予算において約2.2兆円の予算措置が講じられ、補正後は前年度比2.5%増となり、令和6年度一般会計予算の公共工事関係費でも、当初予算は前年並みの予算水準となっております。公共工事請負金額が、対前年同期比74.6百億円増の105.3%の実績となっていることから、補正予算の効果とともに、引き続き堅調に推移していくことが見込まれております。
このような状況におきまして、当社グループ全体で受注活動に取り組んだ結果、当連結会計年度の受注高は、677億4千6百万円(前年同期比4.9%減)となりました。前連結会計年度比で建設事業、鋼構造物事業ともに減少となりグループ全体としても減少となりました。
当社グループの当連結会計年度における売上高は673億8千2百万円(前年同期比9.6%増)となりました。各セグメントにおいて前年同期比で増加となり、特に、鋼構造物事業において高い増加率となりました。また、受注残高につきましては、上記の受注及び売上の状況により、981億9千2百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
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