有価証券報告書-第10期(2023/01/01-2023/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、景気の持ち直しが期待された一方で、ウクライナ情勢の長期化や世界的な資源・エネルギー価格の高騰、金利上昇圧力の高まりなど、先行きが不透明な状態が続いております。
このような中、当社が属するクラウドサービス市場は、クラウド技術の発展・普及によって、企業内に情報システムを構築することなくデータの共有や機能の拡張ができるようになったことから、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は、2022年時点で72.2%(出典:総務省「令和4年通信利用動向調査」)となっており、引き続きクラウドサービスへの投資は拡大基調にあります。さらに、デジタル庁は、各府省庁などが共同利用する「ガバメントクラウド」を整備し、2022年度に利用する対象クラウドサービスとして米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)の「Amazon Web Services」、米Google(グーグル)の「Google Cloud」、米Microsoft(マイクロソフト)の「Microsoft Azure」、米Oracle(オラクル)の「Oracle Cloud Infrastructure」を採択したことを2022年10月に発表しました。このように、わが国では民間だけでなく政府をあげてクラウドサービスを活用する機運が高まっており、今後もこの状況は継続するものと考えられます。
このような状況のもと、当社は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念とし、これまでクラウドCTIサービスを中小企業、店舗等へ提供してまいりました。現在はさらにサービスを進化させ、コミュニケーションテック企業として、固定電話でのコミュニケーションを支援する機能を通話録音機能や音声テキスト化機能、SMS送信機能、メール連携機能などと結びつけ、カイクラユーザーと顧客の会話をデータ化することで、ユーザーの顧客ニーズの分析、応答品質の向上、リスク管理など顧客対応力向上を可能とする「カイクラ」を展開し、サービスの提供範囲も固定電話でのコミュニケーション支援から、通話録音、SMS、ビデオ通話などのオプションを提供し、かつこれらをクラウドで一元管理するサービスを提供するところまで広げております。
当事業年度においては「カイクラ」の統計情報を拡充し、会話データを統計処理して可視化することで、取引先とのコミュニケーションや現場での電話業務の稼働状況をより効率的に管理できるような機能を提供しました。また、「カイクラGPT要約機能」をリリースし、「カイクラ」に録音された会話について内容を要約するとともに、会話に対しての感情のラベリングを行えるような機能を提供いたしました。これにより、カイクラユーザーは、顧客コミュニケーションの改善や顧客対応満足度の向上、クレーム対応の見直しなどをより容易に行えるようになりました。
さらに、前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する営業や通話録音オプションの販売に注力したこと等により、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で2,602社(前事業年度末比9.6%増)、拠点数は4,508拠点(前事業年度末比20.1%増)となりました。
以上の結果、当事業年度における当社の経営成績は、売上高1,040,169千円(前事業年度比35.4%増)、営業利益101,364千円(前事業年度は150,966千円の営業損失)、経常利益98,057千円(前事業年度は150,836千円の経常損失)、当期純利益は108,902千円(前事業年度は136,124千円の当期純損失)となりました。
なお、当社の事業セグメントは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は439,380千円となり、前事業年度末に比べ106,582千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が101,024千円増加したことなどによるものであります。
当事業年度末における固定資産合計は97,370千円となり、前事業年度末に比べ30,392千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア仮勘定が10,178千円増加、敷金が11,402千円増加、繰延税金資産が12,123千円増加したことなどによるものであります。
この結果、資産合計は536,751千円となり、前事業年度末に比べ136,975千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は122,937千円となり、前事業年度末に比べ36,410千円増加いたしました。これは主に、未払消費税等が29,016千円増加、未払金が4,849千円増加、契約負債が3,298千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における固定負債合計は21,875千円となり、前事業年度末に比べ8,338千円減少いたしました。これは、長期借入金が8,338千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は144,812千円となり、前事業年度末に比べ28,072千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は391,938千円となり、前事業年度末に比べ108,902千円増加いたしました。これは、当期純利益108,902千円の計上によるものであります。
この結果、自己資本比率は73.0%(前事業年度末は70.8%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、319,540千円となり前事業年度末に比べ101,024千円増加いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、146,663千円(前年同期は185,697千円の支出)となりました。これは主に、売上高の増加に伴い税引前当期純利益98,057千円を計上したこと、減価償却費及びその他の償却費20,111千円が発生したこと、及び未払消費税等の増加額29,016千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、35,077千円(前年同期は8,917千円の支出)となりました。これは主に、基幹システムの開発に伴いソフトウエア仮勘定が増加した結果発生した無形固定資産の取得による支出11,648千円、及び敷金の差入による支出16,112千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、10,560千円(前年同期は3,297千円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出10,560千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社は、カイクラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を収益区分別に示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する営業や通話録音オプションの販売に注力いたしました。これにより、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で2,602社(前事業年度末比9.6%増)、拠点数は4,508拠点(前事業年度末比20.1%増)となりました。また、ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)は17,324円(前事業年度末比6.5%増)となりました。
さらに、獲得したユーザーのオンボーディング活動や、「カイクラ」の追加機能の開発にあたりユーザーの声を反映するなどの取り組みを継続することにより、当事業年度の月次解約率(年度平均)を0.33%(前事業年度は0.28%)とすることができました。
この結果、初期売上は151,320千円(前年同期比26.5%増)と前年同期から増加し、月額売上が747,481千円(前年同期比37.9%増)、従量課金売上が138,927千円(前年同期比31.2%増)と大きく伸長し、当事業年度の売上高は1,040,169千円(前年同期比35.4%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
カイクラアダプターの仕入やサーバ利用料などにより、売上原価は172,602千円(前年同期比5.8%増)となりました。アクティブユーザー数、アクティブ拠点数の増加やARPAの向上によりサブスクリプション収入が増加したため、売上総利益率が83.4%(前年同期は78.8%)に向上いたしました。この結果、当事業年度の売上総利益は867,566千円(前年同期比43.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当社の販売費及び一般管理費は、主に人件費、広告宣伝費、その他の経費で構成されております。今後の成長に備えた体制整備に伴い人件費は増加したものの、費用対効果の高い広告宣伝活動に注力し広告宣伝費を削減した結果、当事業年度の販売費及び一般管理費は766,202千円(前年同期比1.3%増)となりました。この結果、当事業年度の営業利益は101,364千円(前年同期は150,966千円の営業損失)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
還付金収入等の計上により営業外収益は489千円(前年同期比27.3%減)、上場関連費用や支払利息の計上により営業外費用は3,795千円(前年同期比598.4%増)となりました。この結果、当事業年度の経常利益は98,057千円(前年同期は150,836千円の経常損失)となりました。
(特別利益・特別損失、法人税等、当期純利益)
前事業年度に引き続き、特別利益及び特別損失の発生はありません。主に法人税等調整額を12,123千円(前年同期は15,445千円)計上した結果、当事業年度の当期純利益は108,902千円(前年同期は136,124千円の当期純損失)となりました。
② 財政状態の分析
財政状態の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主への利益還元を考慮し実施していくこととしております。
当社の資金需要の主なものは、主たる事業であるカイクラ事業に係る仕入原価のほか、販売費及び一般管理費の人件費等の事業に係る運転資金であります。
当社は必要となった資金については、主として内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フローによるものを活用しておりますが、安定的な財源確保のため、株式の発行による資金調達を行っております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、景気の持ち直しが期待された一方で、ウクライナ情勢の長期化や世界的な資源・エネルギー価格の高騰、金利上昇圧力の高まりなど、先行きが不透明な状態が続いております。
このような中、当社が属するクラウドサービス市場は、クラウド技術の発展・普及によって、企業内に情報システムを構築することなくデータの共有や機能の拡張ができるようになったことから、国内でクラウドサービスを一部でも利用している企業の割合は、2022年時点で72.2%(出典:総務省「令和4年通信利用動向調査」)となっており、引き続きクラウドサービスへの投資は拡大基調にあります。さらに、デジタル庁は、各府省庁などが共同利用する「ガバメントクラウド」を整備し、2022年度に利用する対象クラウドサービスとして米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)の「Amazon Web Services」、米Google(グーグル)の「Google Cloud」、米Microsoft(マイクロソフト)の「Microsoft Azure」、米Oracle(オラクル)の「Oracle Cloud Infrastructure」を採択したことを2022年10月に発表しました。このように、わが国では民間だけでなく政府をあげてクラウドサービスを活用する機運が高まっており、今後もこの状況は継続するものと考えられます。
このような状況のもと、当社は、「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念とし、これまでクラウドCTIサービスを中小企業、店舗等へ提供してまいりました。現在はさらにサービスを進化させ、コミュニケーションテック企業として、固定電話でのコミュニケーションを支援する機能を通話録音機能や音声テキスト化機能、SMS送信機能、メール連携機能などと結びつけ、カイクラユーザーと顧客の会話をデータ化することで、ユーザーの顧客ニーズの分析、応答品質の向上、リスク管理など顧客対応力向上を可能とする「カイクラ」を展開し、サービスの提供範囲も固定電話でのコミュニケーション支援から、通話録音、SMS、ビデオ通話などのオプションを提供し、かつこれらをクラウドで一元管理するサービスを提供するところまで広げております。
当事業年度においては「カイクラ」の統計情報を拡充し、会話データを統計処理して可視化することで、取引先とのコミュニケーションや現場での電話業務の稼働状況をより効率的に管理できるような機能を提供しました。また、「カイクラGPT要約機能」をリリースし、「カイクラ」に録音された会話について内容を要約するとともに、会話に対しての感情のラベリングを行えるような機能を提供いたしました。これにより、カイクラユーザーは、顧客コミュニケーションの改善や顧客対応満足度の向上、クレーム対応の見直しなどをより容易に行えるようになりました。
さらに、前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する営業や通話録音オプションの販売に注力したこと等により、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で2,602社(前事業年度末比9.6%増)、拠点数は4,508拠点(前事業年度末比20.1%増)となりました。
以上の結果、当事業年度における当社の経営成績は、売上高1,040,169千円(前事業年度比35.4%増)、営業利益101,364千円(前事業年度は150,966千円の営業損失)、経常利益98,057千円(前事業年度は150,836千円の経常損失)、当期純利益は108,902千円(前事業年度は136,124千円の当期純損失)となりました。
なお、当社の事業セグメントは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産合計は439,380千円となり、前事業年度末に比べ106,582千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が101,024千円増加したことなどによるものであります。
当事業年度末における固定資産合計は97,370千円となり、前事業年度末に比べ30,392千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア仮勘定が10,178千円増加、敷金が11,402千円増加、繰延税金資産が12,123千円増加したことなどによるものであります。
この結果、資産合計は536,751千円となり、前事業年度末に比べ136,975千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債合計は122,937千円となり、前事業年度末に比べ36,410千円増加いたしました。これは主に、未払消費税等が29,016千円増加、未払金が4,849千円増加、契約負債が3,298千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における固定負債合計は21,875千円となり、前事業年度末に比べ8,338千円減少いたしました。これは、長期借入金が8,338千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は144,812千円となり、前事業年度末に比べ28,072千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は391,938千円となり、前事業年度末に比べ108,902千円増加いたしました。これは、当期純利益108,902千円の計上によるものであります。
この結果、自己資本比率は73.0%(前事業年度末は70.8%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、319,540千円となり前事業年度末に比べ101,024千円増加いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、146,663千円(前年同期は185,697千円の支出)となりました。これは主に、売上高の増加に伴い税引前当期純利益98,057千円を計上したこと、減価償却費及びその他の償却費20,111千円が発生したこと、及び未払消費税等の増加額29,016千円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、35,077千円(前年同期は8,917千円の支出)となりました。これは主に、基幹システムの開発に伴いソフトウエア仮勘定が増加した結果発生した無形固定資産の取得による支出11,648千円、及び敷金の差入による支出16,112千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、10,560千円(前年同期は3,297千円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出10,560千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社は、カイクラ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を収益区分別に示すと、次のとおりであります。
| 収益区分 | 当事業年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 初期売上 | 151,320 | 126.5 |
| 月額売上 | 747,481 | 137.9 |
| 従量課金売上 | 138,927 | 131.2 |
| その他 | 2,440 | 272.2 |
| 合計 | 1,040,169 | 135.4 |
(注) 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
前事業年度に引き続き、自動車業界や不動産業界などユーザーニーズの高い業界に対する営業や通話録音オプションの販売に注力いたしました。これにより、アクティブユーザーを継続して増加させることができ、当事業年度末のアクティブユーザー数は会社数で2,602社(前事業年度末比9.6%増)、拠点数は4,508拠点(前事業年度末比20.1%増)となりました。また、ARPA(ユーザー1拠点あたりの売上単価)は17,324円(前事業年度末比6.5%増)となりました。
さらに、獲得したユーザーのオンボーディング活動や、「カイクラ」の追加機能の開発にあたりユーザーの声を反映するなどの取り組みを継続することにより、当事業年度の月次解約率(年度平均)を0.33%(前事業年度は0.28%)とすることができました。
この結果、初期売上は151,320千円(前年同期比26.5%増)と前年同期から増加し、月額売上が747,481千円(前年同期比37.9%増)、従量課金売上が138,927千円(前年同期比31.2%増)と大きく伸長し、当事業年度の売上高は1,040,169千円(前年同期比35.4%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
カイクラアダプターの仕入やサーバ利用料などにより、売上原価は172,602千円(前年同期比5.8%増)となりました。アクティブユーザー数、アクティブ拠点数の増加やARPAの向上によりサブスクリプション収入が増加したため、売上総利益率が83.4%(前年同期は78.8%)に向上いたしました。この結果、当事業年度の売上総利益は867,566千円(前年同期比43.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当社の販売費及び一般管理費は、主に人件費、広告宣伝費、その他の経費で構成されております。今後の成長に備えた体制整備に伴い人件費は増加したものの、費用対効果の高い広告宣伝活動に注力し広告宣伝費を削減した結果、当事業年度の販売費及び一般管理費は766,202千円(前年同期比1.3%増)となりました。この結果、当事業年度の営業利益は101,364千円(前年同期は150,966千円の営業損失)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
還付金収入等の計上により営業外収益は489千円(前年同期比27.3%減)、上場関連費用や支払利息の計上により営業外費用は3,795千円(前年同期比598.4%増)となりました。この結果、当事業年度の経常利益は98,057千円(前年同期は150,836千円の経常損失)となりました。
(特別利益・特別損失、法人税等、当期純利益)
前事業年度に引き続き、特別利益及び特別損失の発生はありません。主に法人税等調整額を12,123千円(前年同期は15,445千円)計上した結果、当事業年度の当期純利益は108,902千円(前年同期は136,124千円の当期純損失)となりました。
② 財政状態の分析
財政状態の状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性については、内部留保の充実を図るとともに、経営基盤の長期安定に向けた財務体質の強化及び事業の継続的な拡大発展を実現させることと、株主への利益還元を考慮し実施していくこととしております。
当社の資金需要の主なものは、主たる事業であるカイクラ事業に係る仕入原価のほか、販売費及び一般管理費の人件費等の事業に係る運転資金であります。
当社は必要となった資金については、主として内部留保資金及び営業活動によるキャッシュ・フローによるものを活用しておりますが、安定的な財源確保のため、株式の発行による資金調達を行っております。
⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。