有価証券報告書-第17期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「すべてを、なくしていく。」を企業理念として、次に挙げるようなシステム開発における課題の解決やあるべき姿の実現を目指しております。
・システム開発における多重下請け構造をなくしていきます。
・システムエンジニアの使い捨てという発想をなくしていきます。
・「要件定義のウソ」をなくしていきます。
・外注という概念をなくしていきます。
・世界の基盤は、システムでできている。
・1次請け、2次請け、3次請けという構造から、0次DXへ。
当社グループではシステム開発における全ての課題をなくし、あらゆる限界を超えていくことで、この国の、そしてこの国で生きていく人の確実な豊かさと、幸せを、企業とともにつくっていきます。
(2)経営環境
経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によれば、当社グループの属する情報サービス業の受注ソフトウェアの2024年度売上高は11兆429億円(前年比7.8%増)であり、受注ソフトウェアのうちシステムインテグレーションの2024年度売上高は7兆3,162億円(前年比9.5%増)となっております。
IDC Japan株式会社の「国内ITサービス市場 産業分野別/従業員規模別/年商規模別予測、2026年~2030年」によれば、2025年の国内ITサービス市場は、既存システムのITモダナイゼーションやデータ・AI活用に向けた環境整備の需要に牽引され7兆5,663億円となりました。2026年以降もこの傾向は継続すると見込まれ、2025年~2030年にかけ年間平均成長率(CAGR)6.2%で成長し、2030年には10兆2,541億円に達すると予測しております。
上記のとおり、当社グループの事業の大半を占める、顧客(エンドユーザー)から直接DX支援の受注を獲得する0次システム開発を含む市場の規模は大きく、また持続的な成長が見込まれております。DX投資の増加やIT人材需給ギャップの拡大が今後も予測されていることは、当社グループにとって良好な事業環境と考えております。
当社グループは年商1千億円以上の大手企業グループを主要顧客としておりますが、それらの企業では既存取引先である大手のシステム開発会社やITコンサルティング会社に何らかの不満を感じていることが多く、当社グループの顧客は既存取引先からの乗り換えが多くなっており、大手のシステム開発会社やITコンサルティング会社が主な競合となります。当社グループの優位性は、0次システム開発という開発姿勢、アジャイル開発という開発手法、アジャイル開発及びそれを担う優秀なエンジニアの存在、そしてAIをはじめとした最先端のテクノロジーに関する知見にあると考えております。当社グループの事業の特徴につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2)事業の特徴」に記載のとおりです。
(3)経営戦略等
当社グループはITコンサルティングからシステム開発までを一気通貫でサービス提供するための優秀なエンジニアを抱え、顧客と協働して業務上の課題を解決することのできるシステム開発企業であり、ユーザー企業に直接営業できる体制を整えております。
当社グループの0次システム開発は、顧客(エンドユーザー)から直接受注を獲得し、多重下請けを行わないことで、比較的高い価格水準でありながら、不必要なコストを見積る必要のないアジャイル開発により、大手1次請け企業よりも競争力のある価格となっていることから優位性があると考えております。また当社グループは、小規模な案件からリーディングカンパニーとの取引を開始することで徐々に取引実績を積み重ねてきており、システム開発においては、取引先を変更することに係るコスト(スイッチングコスト)が大きいことから、競合他社への切り替えが発生しにくく、受注の継続性が高くなっております。その結果、売上高がミルフィーユ状に重なっていく事業モデルになっており、安定的に収益が成長しております。
これまでに培った顧客ネットワークを活かし、「DXの総合商社」としてさらなる成長を目指してまいります。「0次ラボ」をはじめとするソリューションサービスの強化やAI・サイバーセキュリティ等の最先端のテクノロジーの強化、さらには出資やM&Aといった手段を活用し、顧客のニーズをとらえたサービスを開発し続けてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、システム開発業界の構造改革を推進し、優秀な人材がシステム開発業界を目指すようになるためのエンジニアの地位向上を目指しております。全社においては規模拡大が重要であるとの認識に基づいて売上高及び営業利益、0次システム開発においては売上規模の拡大を牽引する社員エンジニアの人数及び当社グループエンジニアの対外的価値を示す社員エンジニア1人当たり売上高、WhiteBoxにおいてはプラットフォームの規模を示す総会員数を重要な経営指標と考えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①人材の確保と育成
顧客との間で提案・相談を繰り返しながら協働して開発していくアジャイル型の開発手法である「0次システム開発」を担う優秀なエンジニアをいかに採用し育成するかが、持続的に事業を拡大する上での重要な課題と考えております。これを実現するために、今後も積極的な採用を進めるとともに、人材の定着率を高めるため、給与水準の向上や福利厚生の充実、評価制度の整備、労働時間の管理、社内勉強会の開催等によるスキルアップ支援等、働きがいのある、働きやすい企業風土づくりに取り組んでまいります。
②パートナー企業との連携の拡大
当社グループが目指すシステム開発業界の構造改革は、当社グループ単独で実現するものではありません。そのため、当社グループの理念に共感し、ともに業界改革を推進するパートナー企業の拡大が必要であると考えております。また、既存顧客の深耕により案件規模の拡大を目指す上でも、当社グループのエンジニアだけでは技術面又はリソース面で不足することが想定され、必要なときに必要な能力・リソースを確保できるパートナー企業の拡大が重要と考えております。この課題に対して当社グループは、所属エンジニアの開発経歴(スキルシート)の登録管理等ができるオープンなプラットフォーム「WhiteBox」を活用し、「0次システム開発」の推進において連携可能なパートナー企業の開拓を進めることでパートナー企業との連携を拡大し、事業の拡充に取り組んでまいります。
③ソリューションの持続的強化
当社グループの「0次システム開発」はアジャイル型の開発手法であり、当社グループでは、アジャイル開発の中でも代表的な手法であるスクラム開発を担えるエンジニアの育成に引き続き取り組んでいくほか、チームで高度な技術力を提供する「0次ラボ」や戦略立案から支援する「0次コンサル」といったソリューション型サービスの強化を進めてまいります。テクノロジーの面ではAI、データサイエンス、サイバーセキュリティ等の高度な技術力の強化に取り組み、高付加価値なサービスの提供を目指してまいります。
④情報管理体制の持続的強化
当社グループは、顧客のシステム開発の内製支援というサービスを提供しているため顧客の機密情報を扱うほか、オープンプラットフォームサービス「WhiteBox」を運営しているため多くの個人情報を扱っております。そのため、機密情報・個人情報やIT機器に関する各種規程やセキュリティ・ポリシーを定め、セキュリティ・テストの定期的な実施等により、情報管理に対するセキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めるなど万全の注意を払っております。今後も情報管理体制や管理方法の持続的な強化に取り組んでまいります。
⑤内部管理体制の持続的強化
当社グループが今後の事業環境の変化に対応しながら、さらに事業拡大を進める上では、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、今後もコーポレート・ガバナンスの充実・強化を図ってまいります。また、それに伴う組織の拡大に応じて、マネジメント人材やバックオフィス要員の採用・育成をすることで内部管理体制の持続的強化に取り組んでまいります。
なお、当社グループは、銀行借入及び上場に伴う資金調達により十分な手許現預金を有していることから、優先的に対処すべき財務上の課題があると考えておりません。今後、リーマンショックと同等の金融危機が生じた場合や当社グループの業績が著しく悪化した場合には、現在と同水準の銀行借入を維持することが難しくなる可能性がありますが、その発生の可能性は低いと考えております。また今後の業績拡大によって銀行借入への依存度を下げながら十分な手許現預金を確保していく方針ですが、M&A等の成長投資のため一時的に資金が必要となった場合には、新規の銀行借入等の手段を検討してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「すべてを、なくしていく。」を企業理念として、次に挙げるようなシステム開発における課題の解決やあるべき姿の実現を目指しております。
・システム開発における多重下請け構造をなくしていきます。
・システムエンジニアの使い捨てという発想をなくしていきます。
・「要件定義のウソ」をなくしていきます。
・外注という概念をなくしていきます。
・世界の基盤は、システムでできている。
・1次請け、2次請け、3次請けという構造から、0次DXへ。
当社グループではシステム開発における全ての課題をなくし、あらゆる限界を超えていくことで、この国の、そしてこの国で生きていく人の確実な豊かさと、幸せを、企業とともにつくっていきます。
(2)経営環境
経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によれば、当社グループの属する情報サービス業の受注ソフトウェアの2024年度売上高は11兆429億円(前年比7.8%増)であり、受注ソフトウェアのうちシステムインテグレーションの2024年度売上高は7兆3,162億円(前年比9.5%増)となっております。
IDC Japan株式会社の「国内ITサービス市場 産業分野別/従業員規模別/年商規模別予測、2026年~2030年」によれば、2025年の国内ITサービス市場は、既存システムのITモダナイゼーションやデータ・AI活用に向けた環境整備の需要に牽引され7兆5,663億円となりました。2026年以降もこの傾向は継続すると見込まれ、2025年~2030年にかけ年間平均成長率(CAGR)6.2%で成長し、2030年には10兆2,541億円に達すると予測しております。
上記のとおり、当社グループの事業の大半を占める、顧客(エンドユーザー)から直接DX支援の受注を獲得する0次システム開発を含む市場の規模は大きく、また持続的な成長が見込まれております。DX投資の増加やIT人材需給ギャップの拡大が今後も予測されていることは、当社グループにとって良好な事業環境と考えております。
当社グループは年商1千億円以上の大手企業グループを主要顧客としておりますが、それらの企業では既存取引先である大手のシステム開発会社やITコンサルティング会社に何らかの不満を感じていることが多く、当社グループの顧客は既存取引先からの乗り換えが多くなっており、大手のシステム開発会社やITコンサルティング会社が主な競合となります。当社グループの優位性は、0次システム開発という開発姿勢、アジャイル開発という開発手法、アジャイル開発及びそれを担う優秀なエンジニアの存在、そしてAIをはじめとした最先端のテクノロジーに関する知見にあると考えております。当社グループの事業の特徴につきましては、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2)事業の特徴」に記載のとおりです。
(3)経営戦略等
当社グループはITコンサルティングからシステム開発までを一気通貫でサービス提供するための優秀なエンジニアを抱え、顧客と協働して業務上の課題を解決することのできるシステム開発企業であり、ユーザー企業に直接営業できる体制を整えております。
当社グループの0次システム開発は、顧客(エンドユーザー)から直接受注を獲得し、多重下請けを行わないことで、比較的高い価格水準でありながら、不必要なコストを見積る必要のないアジャイル開発により、大手1次請け企業よりも競争力のある価格となっていることから優位性があると考えております。また当社グループは、小規模な案件からリーディングカンパニーとの取引を開始することで徐々に取引実績を積み重ねてきており、システム開発においては、取引先を変更することに係るコスト(スイッチングコスト)が大きいことから、競合他社への切り替えが発生しにくく、受注の継続性が高くなっております。その結果、売上高がミルフィーユ状に重なっていく事業モデルになっており、安定的に収益が成長しております。
これまでに培った顧客ネットワークを活かし、「DXの総合商社」としてさらなる成長を目指してまいります。「0次ラボ」をはじめとするソリューションサービスの強化やAI・サイバーセキュリティ等の最先端のテクノロジーの強化、さらには出資やM&Aといった手段を活用し、顧客のニーズをとらえたサービスを開発し続けてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、システム開発業界の構造改革を推進し、優秀な人材がシステム開発業界を目指すようになるためのエンジニアの地位向上を目指しております。全社においては規模拡大が重要であるとの認識に基づいて売上高及び営業利益、0次システム開発においては売上規模の拡大を牽引する社員エンジニアの人数及び当社グループエンジニアの対外的価値を示す社員エンジニア1人当たり売上高、WhiteBoxにおいてはプラットフォームの規模を示す総会員数を重要な経営指標と考えております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①人材の確保と育成
顧客との間で提案・相談を繰り返しながら協働して開発していくアジャイル型の開発手法である「0次システム開発」を担う優秀なエンジニアをいかに採用し育成するかが、持続的に事業を拡大する上での重要な課題と考えております。これを実現するために、今後も積極的な採用を進めるとともに、人材の定着率を高めるため、給与水準の向上や福利厚生の充実、評価制度の整備、労働時間の管理、社内勉強会の開催等によるスキルアップ支援等、働きがいのある、働きやすい企業風土づくりに取り組んでまいります。
②パートナー企業との連携の拡大
当社グループが目指すシステム開発業界の構造改革は、当社グループ単独で実現するものではありません。そのため、当社グループの理念に共感し、ともに業界改革を推進するパートナー企業の拡大が必要であると考えております。また、既存顧客の深耕により案件規模の拡大を目指す上でも、当社グループのエンジニアだけでは技術面又はリソース面で不足することが想定され、必要なときに必要な能力・リソースを確保できるパートナー企業の拡大が重要と考えております。この課題に対して当社グループは、所属エンジニアの開発経歴(スキルシート)の登録管理等ができるオープンなプラットフォーム「WhiteBox」を活用し、「0次システム開発」の推進において連携可能なパートナー企業の開拓を進めることでパートナー企業との連携を拡大し、事業の拡充に取り組んでまいります。
③ソリューションの持続的強化
当社グループの「0次システム開発」はアジャイル型の開発手法であり、当社グループでは、アジャイル開発の中でも代表的な手法であるスクラム開発を担えるエンジニアの育成に引き続き取り組んでいくほか、チームで高度な技術力を提供する「0次ラボ」や戦略立案から支援する「0次コンサル」といったソリューション型サービスの強化を進めてまいります。テクノロジーの面ではAI、データサイエンス、サイバーセキュリティ等の高度な技術力の強化に取り組み、高付加価値なサービスの提供を目指してまいります。
④情報管理体制の持続的強化
当社グループは、顧客のシステム開発の内製支援というサービスを提供しているため顧客の機密情報を扱うほか、オープンプラットフォームサービス「WhiteBox」を運営しているため多くの個人情報を扱っております。そのため、機密情報・個人情報やIT機器に関する各種規程やセキュリティ・ポリシーを定め、セキュリティ・テストの定期的な実施等により、情報管理に対するセキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めるなど万全の注意を払っております。今後も情報管理体制や管理方法の持続的な強化に取り組んでまいります。
⑤内部管理体制の持続的強化
当社グループが今後の事業環境の変化に対応しながら、さらに事業拡大を進める上では、内部管理体制を強化していくことが重要であると認識しており、今後もコーポレート・ガバナンスの充実・強化を図ってまいります。また、それに伴う組織の拡大に応じて、マネジメント人材やバックオフィス要員の採用・育成をすることで内部管理体制の持続的強化に取り組んでまいります。
なお、当社グループは、銀行借入及び上場に伴う資金調達により十分な手許現預金を有していることから、優先的に対処すべき財務上の課題があると考えておりません。今後、リーマンショックと同等の金融危機が生じた場合や当社グループの業績が著しく悪化した場合には、現在と同水準の銀行借入を維持することが難しくなる可能性がありますが、その発生の可能性は低いと考えております。また今後の業績拡大によって銀行借入への依存度を下げながら十分な手許現預金を確保していく方針ですが、M&A等の成長投資のため一時的に資金が必要となった場合には、新規の銀行借入等の手段を検討してまいります。