有価証券報告書-第13期(2025/07/01-2026/06/30)
有報資料
当社グループの経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「おかねに対する意識と行動を変える。」をミッションとして、投資や資産形成を通して、消費者から支援者へと、人々の社会との関わり方を変えていくことの背中を押せるようなプロダクトの開発に取組んでおります。当該ミッションを達成すべく事業を展開していくことを、経営の基本方針としております。
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境について、経営者の認識は次のとおりです。
① 社会的動向について
a. 「個人投資新時代へ」
個人投資に関する社会的動向として、当社は、2014年1月のNISA(少額投資非課税制度)開始を皮切りとした時期を、「個人投資復興期」と捉えております。
・2014年1月にNISAが開始
・2015年にアベノミクス相場のなかで日経平均株価は2万円台に復活
そして、2024年以降を「個人投資新時代」と捉え、「おかね」について学び、投資を行う層が拡大する時代に突入していると考えております。
その背景として、2022年11月に政府が決定した「資産所得倍増プラン」では、NISAの抜本的拡充・恒久化や、金融経済教育の充実が掲げられています。NISAについては、2024年1月から新NISAが始まり、投資可能期間の恒久化、非課税期間の無期限化、年間投資枠及び生涯投資上限の増額、売却枠の再利用等、より利便性の高い制度となりました。さらに、2027年1月よりこどもNISAの創設が予定されるなど、今後一層の制度拡充が見込まれています。iDeCo(個人型確定拠出年金)についても、2026年12月に拠出限度額の引上げ等の制度拡充が予定されており、個人の投資及び資産形成に対する関心は一層の高まりを見せております。
b. 資産運用意向及び証券口座数の推移
特に2020年のコロナ禍以降に個人の資産運用意向は高まっており、メットライフ生命保険株式会社の調査によれば、2025年の調査において特に20代・30代・40代の約70%前後が「今後の資産運用意向がある(「したい」「ややしたい」)」と回答しています。(出所:メットライフ生命保険株式会社、「全国47都道府県大調査2025」。下記グラフは同資料より当社作成。)

また、日本証券業協会の四半期統計「会員の主要勘定及び顧客口座数等」によれば、同協会の会員である証券会社における、2025年末時点の顧客口座数(個人)は40,343,509口座となり、堅調に増加しています。(出所:日本証券業協会、「会員の主要勘定及び顧客口座数等」。下記グラフは同資料より当社作成。)

② 市場規模について
当社グループは、投資家デビューから資産形成を目指すユーザーを主なターゲットとしております。2024年1月から始まった新NISAや政府の資産所得倍増プランを発端とする個人の投資及び資産形成に対する関心の高まりが追い風となり、新たに投資を始める人の割合は高い水準を維持していくものと考えております。次の図に示す当社の現在のマーケットシェアを加味しても、成長余地は大きいと考えております。

※1 総務省「人口推計(令和6年10月1日現在) 」より、18歳以上人口を算出。
※2 金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(令和7年12月末時点)」より、SAM=18歳以上人口-NISA口座数(複数口座不可のため口座数≒人数として)概算。
※3 日本証券業協会「証券投資に関する全国調査(2024年度)」の投資意向「1年以内に購入したい」+「時期未定だが購入してみたい」の数、および金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(令和7年12月末時点)」の買付額ゼロ口座数から推計。
当社グループは、こうした市場規模の状況と、上記「① 社会的動向について」の動向も合わせ、投資家デビュー支援および資産形成支援の市場は今後さらに拡大していくものと考えております。
(3) 経営戦略
a. セグメント別の戦略
体験型投資学習事業では、FXなびではユーザーの質を高めつつ、株たすについては、株プレを起点に新たな集客チャネルを開拓しています。AI活用によるKPI改善と資産形成支援事業への送客強化で、グループ全体の収益最大化を目指しています。

資産形成支援事業では、各子会社での商品拡充(アップセル)と相互送客(クロスセル)を推進しつつ、体験型投資学習事業のユーザーも積極的に取り込み、グループ全体のLTV向上を目指しています。

b. 当社のポジショニングについて
当社は、投資に興味はあるが踏み出せない層に、情報や商品ではなく"体験"を起点に学習から資産形成まで一気通貫で伴走する事業を展開しており、金融情報メディアやIFAなど既存プレイヤーにはない独自のポジショニングを構築していると考えております。

c. 成長戦略
(目標)
2025年4月に東京証券取引所から発表された「グロース市場における今後の対応」を好機と捉え、時価総額100億円の早期実現を目指します。そのために、ユーザーあたりの複数の事業による収益を指標とし、単年度の利益より売上成長率を重視します。
(事業ポートフォリオ)
上記目標達成に向け、力点と役割を明確にするべく、次のように事業ポートフォリオを整理しています。

(成長戦略)
体験型投資学習事業・資産形成支援事業に加えて金融AI及びブロックチェーン・インフラストラクチャー事業に取り組み、個別事業の成長から、顧客体験を軸としたグループ全体最適への変容を図ります。

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
体験型投資学習事業については、当社アプリを介して証券会社の口座開設がなされた場合の成功報酬を主な収益としていることから、投資デビュー支援数(口座開設数)と報酬単価を重視しております。当連結会計年度の投資デビュー支援数(口座開設数)は8,833件、平均報酬単価は29,342円となりました。また、上記の先行指標としてアプリダウンロード数(累計1,080万件)を重視しております。
資産形成支援事業については、契約者数及び契約高を重視しており、当連結会計年度の契約高は969,315千円となりました。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループのサービスに対する認知度向上
当社グループが継続的な成長を遂げるには、投資学習の社会的意義や当社グループのサービスについて、広く世間一般の人々の認知度を向上させることが重要であると考えております。
当社は、継続的な事業拡大はもちろんのこと、認知度向上のためのWeb広告、マス広告、イベント出展等による広告宣伝活動を通して、認知度向上を図っていくことが重要であると認識しております。
② プロダクトの強化
当社グループが継続的な成長を遂げるには、当社プロダクトであるアプリの品質向上を図り、ユーザーにより良い投資学習体験を提供していくことが重要であると考えております。当社は、継続的にアプリの機能やUI/UXの強化・改善を行ってまいります。
③ 人材確保と組織体制の整備
当社グループの事業の継続的な成長の実現に向けて、サービスを企画・設計するプランナー人材、事業の拡大やアライアンスを手がける事業開発人材等を中心に、優秀な人材を採用し、強固な組織体制を整備することが重要だと認識しております。今後も積極的な採用活動と教育を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、企業カルチャーの醸成及び人事制度の構築等を進め、組織力の強化に取組んでまいります。
④ システムの安定稼働
当社グループのサービスは、その大部分がインターネットを利用したサービスであり、システムの安定的な稼働が不可欠です。そのため、不正アクセス対策、コンピュータウィルス対策、データの管理等の徹底を図っております。今後見込まれる利用者数及び取引量の増加や取り扱いデータ容量の拡大に伴うシステム投資、適切な人員体制の拡充を計画的に行うとともに、データのバックアップ体制強化等についても努めてまいります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。当社はこれまでも体制整備を進めてまいりましたが、今後も事業規模の拡大に伴って、管理系の各部署における優秀な人材の採用・確保、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンスの充実などを行っていく方針です。
⑥ 財務上の課題
当社グループは、金融機関からの借入金を有するものの十分な手元流動性が確保されております。また、2026年6月末時点において、4つの金融機関と総額13億円の当座貸越契約を締結しており、うち300,000千円を実行し、差引1,000,000千円の借入余力を有しております。また、当連結会計年度後、金融AI及びブロックチェーン・インフラストラクチャー事業等の成長投資資金を確保するため、第三者割当による新株予約権を発行しております。今後も、事業拡大に備えて、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。
(1) 経営方針
当社グループは、「おかねに対する意識と行動を変える。」をミッションとして、投資や資産形成を通して、消費者から支援者へと、人々の社会との関わり方を変えていくことの背中を押せるようなプロダクトの開発に取組んでおります。当該ミッションを達成すべく事業を展開していくことを、経営の基本方針としております。
(2) 経営環境
当社グループを取り巻く経営環境について、経営者の認識は次のとおりです。
① 社会的動向について
a. 「個人投資新時代へ」
個人投資に関する社会的動向として、当社は、2014年1月のNISA(少額投資非課税制度)開始を皮切りとした時期を、「個人投資復興期」と捉えております。
・2014年1月にNISAが開始
・2015年にアベノミクス相場のなかで日経平均株価は2万円台に復活
そして、2024年以降を「個人投資新時代」と捉え、「おかね」について学び、投資を行う層が拡大する時代に突入していると考えております。
その背景として、2022年11月に政府が決定した「資産所得倍増プラン」では、NISAの抜本的拡充・恒久化や、金融経済教育の充実が掲げられています。NISAについては、2024年1月から新NISAが始まり、投資可能期間の恒久化、非課税期間の無期限化、年間投資枠及び生涯投資上限の増額、売却枠の再利用等、より利便性の高い制度となりました。さらに、2027年1月よりこどもNISAの創設が予定されるなど、今後一層の制度拡充が見込まれています。iDeCo(個人型確定拠出年金)についても、2026年12月に拠出限度額の引上げ等の制度拡充が予定されており、個人の投資及び資産形成に対する関心は一層の高まりを見せております。
b. 資産運用意向及び証券口座数の推移
特に2020年のコロナ禍以降に個人の資産運用意向は高まっており、メットライフ生命保険株式会社の調査によれば、2025年の調査において特に20代・30代・40代の約70%前後が「今後の資産運用意向がある(「したい」「ややしたい」)」と回答しています。(出所:メットライフ生命保険株式会社、「全国47都道府県大調査2025」。下記グラフは同資料より当社作成。)

また、日本証券業協会の四半期統計「会員の主要勘定及び顧客口座数等」によれば、同協会の会員である証券会社における、2025年末時点の顧客口座数(個人)は40,343,509口座となり、堅調に増加しています。(出所:日本証券業協会、「会員の主要勘定及び顧客口座数等」。下記グラフは同資料より当社作成。)

② 市場規模について
当社グループは、投資家デビューから資産形成を目指すユーザーを主なターゲットとしております。2024年1月から始まった新NISAや政府の資産所得倍増プランを発端とする個人の投資及び資産形成に対する関心の高まりが追い風となり、新たに投資を始める人の割合は高い水準を維持していくものと考えております。次の図に示す当社の現在のマーケットシェアを加味しても、成長余地は大きいと考えております。

※1 総務省「人口推計(令和6年10月1日現在) 」より、18歳以上人口を算出。
※2 金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(令和7年12月末時点)」より、SAM=18歳以上人口-NISA口座数(複数口座不可のため口座数≒人数として)概算。
※3 日本証券業協会「証券投資に関する全国調査(2024年度)」の投資意向「1年以内に購入したい」+「時期未定だが購入してみたい」の数、および金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(令和7年12月末時点)」の買付額ゼロ口座数から推計。
当社グループは、こうした市場規模の状況と、上記「① 社会的動向について」の動向も合わせ、投資家デビュー支援および資産形成支援の市場は今後さらに拡大していくものと考えております。
(3) 経営戦略
a. セグメント別の戦略
体験型投資学習事業では、FXなびではユーザーの質を高めつつ、株たすについては、株プレを起点に新たな集客チャネルを開拓しています。AI活用によるKPI改善と資産形成支援事業への送客強化で、グループ全体の収益最大化を目指しています。

資産形成支援事業では、各子会社での商品拡充(アップセル)と相互送客(クロスセル)を推進しつつ、体験型投資学習事業のユーザーも積極的に取り込み、グループ全体のLTV向上を目指しています。

b. 当社のポジショニングについて
当社は、投資に興味はあるが踏み出せない層に、情報や商品ではなく"体験"を起点に学習から資産形成まで一気通貫で伴走する事業を展開しており、金融情報メディアやIFAなど既存プレイヤーにはない独自のポジショニングを構築していると考えております。

c. 成長戦略
(目標)
2025年4月に東京証券取引所から発表された「グロース市場における今後の対応」を好機と捉え、時価総額100億円の早期実現を目指します。そのために、ユーザーあたりの複数の事業による収益を指標とし、単年度の利益より売上成長率を重視します。
(事業ポートフォリオ)
上記目標達成に向け、力点と役割を明確にするべく、次のように事業ポートフォリオを整理しています。

(成長戦略)
体験型投資学習事業・資産形成支援事業に加えて金融AI及びブロックチェーン・インフラストラクチャー事業に取り組み、個別事業の成長から、顧客体験を軸としたグループ全体最適への変容を図ります。

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
体験型投資学習事業については、当社アプリを介して証券会社の口座開設がなされた場合の成功報酬を主な収益としていることから、投資デビュー支援数(口座開設数)と報酬単価を重視しております。当連結会計年度の投資デビュー支援数(口座開設数)は8,833件、平均報酬単価は29,342円となりました。また、上記の先行指標としてアプリダウンロード数(累計1,080万件)を重視しております。
資産形成支援事業については、契約者数及び契約高を重視しており、当連結会計年度の契約高は969,315千円となりました。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループのサービスに対する認知度向上
当社グループが継続的な成長を遂げるには、投資学習の社会的意義や当社グループのサービスについて、広く世間一般の人々の認知度を向上させることが重要であると考えております。
当社は、継続的な事業拡大はもちろんのこと、認知度向上のためのWeb広告、マス広告、イベント出展等による広告宣伝活動を通して、認知度向上を図っていくことが重要であると認識しております。
② プロダクトの強化
当社グループが継続的な成長を遂げるには、当社プロダクトであるアプリの品質向上を図り、ユーザーにより良い投資学習体験を提供していくことが重要であると考えております。当社は、継続的にアプリの機能やUI/UXの強化・改善を行ってまいります。
③ 人材確保と組織体制の整備
当社グループの事業の継続的な成長の実現に向けて、サービスを企画・設計するプランナー人材、事業の拡大やアライアンスを手がける事業開発人材等を中心に、優秀な人材を採用し、強固な組織体制を整備することが重要だと認識しております。今後も積極的な採用活動と教育を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、企業カルチャーの醸成及び人事制度の構築等を進め、組織力の強化に取組んでまいります。
④ システムの安定稼働
当社グループのサービスは、その大部分がインターネットを利用したサービスであり、システムの安定的な稼働が不可欠です。そのため、不正アクセス対策、コンピュータウィルス対策、データの管理等の徹底を図っております。今後見込まれる利用者数及び取引量の増加や取り扱いデータ容量の拡大に伴うシステム投資、適切な人員体制の拡充を計画的に行うとともに、データのバックアップ体制強化等についても努めてまいります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。当社はこれまでも体制整備を進めてまいりましたが、今後も事業規模の拡大に伴って、管理系の各部署における優秀な人材の採用・確保、定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンスの充実などを行っていく方針です。
⑥ 財務上の課題
当社グループは、金融機関からの借入金を有するものの十分な手元流動性が確保されております。また、2026年6月末時点において、4つの金融機関と総額13億円の当座貸越契約を締結しており、うち300,000千円を実行し、差引1,000,000千円の借入余力を有しております。また、当連結会計年度後、金融AI及びブロックチェーン・インフラストラクチャー事業等の成長投資資金を確保するため、第三者割当による新株予約権を発行しております。今後も、事業拡大に備えて、更なる内部留保の確保と営業キャッシュ・フローの改善等により財務体質の強化を図ってまいります。