有価証券報告書-第4期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/28 15:24
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155項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナの下での内需やインバウンド需要の回復などが見られ、景気の緩やかな回復が期待されつつある状況にあります。物価の上昇や物流業界の2024年問題に象徴される各業界での人手不足により、賃金と物価の好循環の実現の可能性が生じており、日銀もマイナス金利の解除などを行い、異次元緩和からの脱却を模索しつつある状況にあります。その一方で、国内経済では直近の2024年1~3月期四半期GDPのマイナス成長、世界経済はウクライナ情勢に加えイスラエル・パレスチナ情勢の深刻化などの地政学リスクなどによる不安定な状況に加え、欧米各国の中央銀行による金融引き締めや、中国の不動産不況など景気の下振れ要素の多い状況が続いており、わが国の景気を下押しするリスクとなっています。
当社グループが属する情報サービス業界においては、第200回全国企業短期経済観測調査(日銀短観)による、2023年度、2024年度のソフトウェア投資計画(全規模合計)は、それぞれ11.0%増、6.6%増と、いずれも前年度を上回るものであり、投資意欲は引き続き旺盛な状況にあります。経済産業省の特定サービス産業動態統計(2024年3月分)によると、2023年度の「受注ソフトウェア」の売上高実績は10,430,033百万円であり、前年対比プラス8.4%と大幅な伸長度合いを見せています。また、月別でも2023年度は常に前年同月比プラスを維持しており、売上実績が継続的に伸長している傾向にあります。各企業のDXへの投資意欲はなお堅調に続いており、業種別では製造業、金融業の投資額が大きく、投資の目的としては、DXを活用したビジネスモデルの変革や事業領域の拡大などを目指すバリューアップ投資のウェイトが高まると予想されております。
このような環境の中で、当社グループは「CREATE THE FUTURE TOGETHER~AIソフトウェア工学のチカラで、共にデジタル世界を創造する~」をミッションに掲げ、技術力という武器を十分に活用しつつ、グループ各社の資産や組織能力を深化させ、最新のコンピュータ技術を駆使し、情報サービス関連事業を通じてお客様企業の業務を変革するサービスの提供を行ってまいりました。また、既存の資産を十分に生かして収益源を深化させることに加え、未来の市場に備えるために、新規事業を探索することで新たな価値の創造を常に模索しております。いわば既存事業の成長化と新規事業の探索の両利きの経営を行うことで、持続的な成長を遂げていくことができております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,586,457千円(前連結会計年度比8.2%増)、営業利益は1,799,161千円(同15.1%増)、経常利益は1,820,074千円(同14.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,159,719千円(同5.1%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産総額は3,543,232千円となり、前連結会計年度末に比べ1,071,104千円減少いたしました。流動資産は1,110,840千円減少し、固定資産は39,735千円増加しております。主な要因はCMS(キャッシュマネジメントサービス)契約終了及び臨時配当金支払により短期貸付金が2,271,395千円減少し、現金及び預金が788,980千円増加、未収還付法人税等が145,566千円増加、食品業界向けロボット開発等により建設仮勘定が112,512千円増加、減損損失等によりソフトウエアが40,465千円減少及びソフトウエア仮勘定が50,609千円減少したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は1,281,370千円となり、前連結会計年度末に比べ57,175千円増加いたしました。これは主に未払費用が51,201千円増加、未払法人税等が中間納付支払等により66,354千円減少、流動負債その他に含まれる預り金等が59,900千円増加したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,261,862千円となり、前連結会計年度末に比べ1,128,280千円減少いたしました。これは親会社株主に帰属する当期純利益1,159,719千円による増加、配当金支払2,288,000千円による減少によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ788,980千円増加し、当連結会計年度末には828,367千円となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,154,582千円の収入(前年同期は1,241,388千円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益1,672,042千円を計上したことによるものです。主な減少要因は、法人税等の支払額770,765千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,922,398千円の収入(前年同期は1,544,645千円の支出)となりました。これは主に、CMS契約終了による短期貸付金の純減少額2,271,395千円、有形固定資産の取得による支出221,432千円及び無形固定資産の取得による支出113,922千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2,288,000千円の支出(前年同期は126,317千円の支出)となりました。これは、配当金の支払額2,288,000千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
当社の事業は、情報サービス関連事業の単一セグメントでありますが、受注及び販売の状況につきましては、サービス区分別に記載しております。
a.生産実績
当社グループは各種システムの提案、構築、保守及び運用に係るサービスの提供を行っており、生産実績を定義することは困難であるため記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をサービス区分ごとに示すと、次のとおりであります。
サービス区分当連結会計年度
(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
受注高
(千円)
前年同期比(%)受注残高
(千円)
前年同期比(%)
クラウドコンサルティング3,588,073105.2945,103112.8
AIコンサルティング762,728115.9139,487124.5
AIロボティクス・エンジニアリング1,508,174112.5298,536122.8
モビリティ・オートメーション4,063,077108.1722,368125.3
合計9,922,053108.22,105,496119.0

(注)金額は販売価格によっており、サービス区分間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービス区分当連結会計年度
(自2023年4月1日 至2024年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
クラウドコンサルティング3,481,059107.6
AIコンサルティング735,260113.5
AIロボティクス・エンジニアリング1,452,739108.5
モビリティ・オートメーション3,917,398107.7
合計9,586,457108.2

(注)1.サービス区分間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自2022年4月1日
至2023年3月31日)
当連結会計年度
(自2023年4月1日
至2024年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
デンソーテクノ株式会社2,097,94523.72,137,76122.3

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高、売上総利益)
サービス別の状況は次のとおりであります。
a. クラウドコンサルティング
クラウドコンサルティングに関しては、まず一般事業法人向け基幹システム刷新にかかる基盤構築案件につき、クラウドネイティブを中心とした技術的な難度が高い支援を中心に、アーキテクチャ設計支援及びアジャイル開発を含めたコンサルティング業務の受注が継続しております。また、マイクロサービスやDevOpsといった先進的な開発手法をベースにDX内製化を支援するコンサルティングも引き続き行っております。
ERP業界では、SAP社の「SAP ERP6.0」の標準保守期限が2027年末で終了する「2027年の崖」と呼ばれる問題があり、各企業でその問題に対応するためにERPの刷新プロジェクトを打ち出す企業が相次いでおり、ERP市場は活況を呈しております。当社グループではERPの一つであるMicrosoft社のDynamics365F&O (Dynamics 365 for Finance and Operations)の導入支援サービスを行っており、当該年度も好調に推移しています。
また、教育に関連する案件も堅調に推移しています。顧客のソフトウェアファースト(ソフトウェア(IT)活用を中心に事業を構築すること)を実現するには、顧客によるITの内製化が欠かせません。IT内製化の実現には、コンサルティングだけでなく、教育も合わせて必要となってきます。当社はコンサルティング・教育の双方をサービスとして提供することで、顧客のIT内製化に貢献しています。さらに、ERP分野も同様に、堅調に教育案件を獲得しています。Microsoft Dynamics 365の前身であるMicrosoft Dynamics AXの時代から続けているERPのトレーニングコースは、コンサルティング会社が行う実践的なカリキュラムによる教育コースということで評価を得ており、ERP市場の活況とともに想定以上に案件を獲得しています。
その結果、当連結会計年度におけるクラウドコンサルティングの売上高は3,481,059千円(前連結会計年度比7.6%増)、売上総利益は1,208,413千円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。
b. AIコンサルティング
AIコンサルティングに関連する案件は、AI戦略の立案、AI導入やRPAといった領域につき、コンサルティングを主軸として、堅調に推移しています。
その結果、当連結会計年度におけるAIコンサルティングの売上高は735,260千円(前連結会計年度比13.5%増)、売上総利益は299,450千円(前連結会計年度比17.1%増)となりました。
c. AIロボティクス・エンジニアリング
AIロボティクス・エンジニアリングに関連する案件については、主に産業ロボットの開発支援サービス及び自動車分野における上流工程のコンサル業務、研究開発支援が好調に推移しています。生産性向上や品質向上、そして少子高齢化といった課題解決のために、ものづくり分野やサービス分野で急速にロボットの活用範囲が拡がっています。メカ、エレキ、ソフトの総合的な知見、ロボット工学、システム工学に加えて最新のAIやクラウド技術など多方面の技術が必要になる分野で、当社グループのこれまでのロボット開発、AIソフトウェア開発の経験・技術を駆使して顧客のサポートを行っています。
その結果、当連結会計年度におけるAIロボティクス・エンジニアリングの売上高は1,452,739千円(前連結会計年度比8.5%増)、売上総利益は498,527千円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。
d. モビリティ・オートメーション
車載システムの設計・開発に関連する案件として、自動車業界、船舶業界などの製造業向けの製品開発支援は順調に推移しています。
自動車業界における製造開発支援は、メカ、エレキ、ソフトの総合的な技術知見を熟知したエンジニアが様々な開発支援をおこなってきております。CASEに代表されるサスティナブルな次世代自動車の開発支援も行っており、当該分野に関連する様々な受注を獲得しています。CASEのうちConnected分野では、IoTデバイスの開発、カーナビや操作パネルなどのコックピット全体のデザイン設計等を行っています。Autonomous分野は、より安全な運転を可能にするADASが注目されており、車両の状態や道路情報などをリアルタイムに分析し、最適な制御を判定して自動運転を実現するための製品開発の支援など、ADAS関連の案件も多く受注しています。Electric分野では、MBSEを用いたモーター制御開発、コンサルティングなどを行っています。
船舶業界における製造開発支援については、現在船舶業界で行われている、自動車業界における「CASE領域」に類似した取組みのうち、船舶の自動運転や電動化に関する製造開発支援を主に行っております。
ファクトリーオートメーションに関連する案件として、工場内の様々な機器がネットワークに繋がり、各種センサからの情報が自動で収集・蓄積され、可視化された情報の共有が工場内、各事業所などの遠隔地でも可能となる、スマートファクトリーのソリューションを手掛けています。設計/製造現場のアナログ情報を、カメラやIoT技術を活用しデジタル化することにより可視化をすることで、設計/製造現場、オフィスや自宅などどこにいてもリアルタイムデータの閲覧や情報の共有が可能となります。
その結果、当連結会計年度におけるモビリティ・オートメーションの売上高は、3,917,398千円(前連結会計年度比7.7%増)、売上総利益は1,174,252千円(前連結会計年度比18.3%増)となりました。
(単位:千円)
サービス区分前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年
同期比(%)
クラウドコンサルティング売上高3,235,8833,481,059107.6
売上総利益1,124,5971,208,413107.5
AIコンサルティング売上高647,529735,260113.5
売上総利益255,798299,450117.1
AIロボティクス・エンジニアリング売上高1,339,4111,452,739108.5
売上総利益505,997498,52798.5
モビリティ・オートメーション売上高3,636,4243,917,398107.7
売上総利益992,3331,174,252118.3
合計売上高8,859,2499,586,457108.2
売上総利益2,878,7263,180,644110.5

(注)各サービスの売上高及び売上総利益は、それぞれのサービスに帰属するプロジェクトの対象金額を集計したものです。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は9,586,457千円(前連結会計年度比8.2%増)、売上総利益は3,180,644千円(同10.5%増)となりました。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は1,381,482千円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。これは、主に給与手当502,004千円(前連結会計年度比6.2%増)、支払手数料157,781千円(前連結会計年度比18.8%増)等から構成されております。
その結果、当連結会計年度における営業利益は1,799,161千円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は24,545千円となりました。これは、主に受取利息等から構成されています。
営業外費用は3,632千円となりました。
その結果、当連結会計年度における経常利益は1,820,074千円(前連結会計年度比14.5%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は減損損失等により148,032千円となりました。また、法人税等合計は512,323千円となりました。
その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,159,719千円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されてお
ります。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いて
おります。これらの見積りについては、連結財務諸表作成時に入手可能な情報及び合理的な基準に基づき判断し
ておりますが、見積りには不確実性を伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについ
ては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に
記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本の財源につきましては、財務の健全性や資本の効率性など当社グループにとって最適な資本構成を追求しながら、将来の成長のための内部留保の充実と株主の皆様への利益還元との最適なバランスを考え、安定した財源を維持することを基本としております。
また、当社グループは、短期の運転資金や設備投資につきましては原則自己資金で賄うこととしております。また、大規模な設備投資や今後のM&Aなどを見据えた資金需要に関しては、金融機関からの長期借入で賄うこととします。なお、当連結会計年度末における金融機関からの借入金残高はありません。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上成長率、営業利益成長率、営業利益率を重視しております。

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