有価証券報告書-第13期(2023/10/01-2024/09/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当社は、独自のペプチド模倣技術を駆使してタンパク質/タンパク質間相互作用(Protein-Protein Interaction, PPI)を阻害する低分子を用いて新薬を開発することを目指し、10年以上にわたる研究開発の結果、臨床開発化合物を見出し、数多くのシード化合物を生み出しています。この独自の創薬基盤をPepMetics®技術として発展させ、これまで創薬が困難とされてきた標的に対して有望な化合物を見出す技術を確立してきました。PepMetics技術によって、細胞内のシグナル伝達を制御することで、ガンなどの難病を根治するための治療薬の創出を目指しており、当社が創薬標的を選択して開発化合物を見出す自社開発事業と、製薬会社の持つ創薬標的に対してヒット化合物、リード化合物、又は臨床候補化合物を見出して導出する共同開発事業を行っています。
自社開発事業では、導出した2つの臨床開発プログラムがそれぞれ第Ⅱ相臨床試験を実施しており、進捗しているものの当事業年度におけるマイルストン収入はありませんでした。また、新規標的に対する3つのプログラムの開発を進めておりますが、将来の収益のための投資の段階にあります。
一方で、共同開発事業では既存の提携先とのプログラムによる収益に加え、当事業年度にLilly及び小野薬品との新たな契約を締結し、契約一時金及び共同研究費を得ています。これらは共同研究における次のマイルストンまで、一定の期間にわたり収益の認識がなされるため、継続的に収益を得られる見通しです。
費用面ではプログラムの増加及び研究機能の増強に対応して組織を拡大しており、増加傾向にあります。
従業員数は前事業年度末22名から当事業年度末36名に増加し、従来の有機合成中心の組織から生物、構造生物の機能も拡充しました。また、生物評価系設備及び化学系設備の購入も進め、それらの減損損失により216,784千円の特別損失を計上しています。これらの拡大投資によって、自社開発及び共同開発を含めて7つのプログラムを並行して進め、また共同開発では合成、評価を当社で行う総合的な創薬提案が可能になりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は305,620千円(前年同期比170.6%増)となりました。
費用につきましては、販売費及び一般管理費については942,931千円(前年同期比63.3%増)となりました。その内訳は、研究開発費が571,628千円(前年同期比68.7%増)、その他販売費及び一般管理費が371,303千円(前年同期比55.7%増)であります。
この結果、営業損失は782,392千円(前事業年度は496,868千円の営業損失)、経常損失は831,518千円(前事業年度は497,550千円の経常損失)、当期純損失は1,049,514千円(前事業年度は526,914千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して3,317,140千円増加し、4,528,566千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比較して3,285,490千円増加し、4,483,094千円となりました。これは主に、現金及び預金が3,258,079千円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前事業年度末と比較し31,650千円増加し、45,472千円となりました。これは人員増によるラボスペース増床に伴う敷金及び保証金31,650千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末と比較して962,254千円増加し、1,025,665千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比較して956,628千円増加し、1,019,869千円となりました。これは主にLilly及び小野薬品との共同研究及び導出契約に基づく契約負債が886,911千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して2,354,885千円増加し、3,502,901千円となりました。これは主に、当期純損失1,049,514千円を計上した一方、資本金及び資本準備金を3,404,400千円計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ3,258,079千円増加し、4,392,022千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、150,144千円(前事業年度は513,811千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,048,203千円を計上した一方、契約負債が886,911千円増加し、非資金項目である減損損失を216,784千円計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は、244,187千円(前事業年度は40,377千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出205,787千円及び、敷金及び保証金の差入による支出49,936千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、3,370,055千円となりました。これは主に、株式の発行による収入3,390,902千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社は直接的な生産活動は行っておらず、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。
b 受注実績
当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
(注) 前事業年度及び当事業年度のいずれかが10%未満の場合、記載を省略し、「-」表示しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 財政状態
財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る事項
当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資等を予定しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、資産、負債、収益及び費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は財務諸表の基礎となる見積り及び判断を過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当社は、独自のペプチド模倣技術を駆使してタンパク質/タンパク質間相互作用(Protein-Protein Interaction, PPI)を阻害する低分子を用いて新薬を開発することを目指し、10年以上にわたる研究開発の結果、臨床開発化合物を見出し、数多くのシード化合物を生み出しています。この独自の創薬基盤をPepMetics®技術として発展させ、これまで創薬が困難とされてきた標的に対して有望な化合物を見出す技術を確立してきました。PepMetics技術によって、細胞内のシグナル伝達を制御することで、ガンなどの難病を根治するための治療薬の創出を目指しており、当社が創薬標的を選択して開発化合物を見出す自社開発事業と、製薬会社の持つ創薬標的に対してヒット化合物、リード化合物、又は臨床候補化合物を見出して導出する共同開発事業を行っています。
自社開発事業では、導出した2つの臨床開発プログラムがそれぞれ第Ⅱ相臨床試験を実施しており、進捗しているものの当事業年度におけるマイルストン収入はありませんでした。また、新規標的に対する3つのプログラムの開発を進めておりますが、将来の収益のための投資の段階にあります。
一方で、共同開発事業では既存の提携先とのプログラムによる収益に加え、当事業年度にLilly及び小野薬品との新たな契約を締結し、契約一時金及び共同研究費を得ています。これらは共同研究における次のマイルストンまで、一定の期間にわたり収益の認識がなされるため、継続的に収益を得られる見通しです。
費用面ではプログラムの増加及び研究機能の増強に対応して組織を拡大しており、増加傾向にあります。
従業員数は前事業年度末22名から当事業年度末36名に増加し、従来の有機合成中心の組織から生物、構造生物の機能も拡充しました。また、生物評価系設備及び化学系設備の購入も進め、それらの減損損失により216,784千円の特別損失を計上しています。これらの拡大投資によって、自社開発及び共同開発を含めて7つのプログラムを並行して進め、また共同開発では合成、評価を当社で行う総合的な創薬提案が可能になりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は305,620千円(前年同期比170.6%増)となりました。
費用につきましては、販売費及び一般管理費については942,931千円(前年同期比63.3%増)となりました。その内訳は、研究開発費が571,628千円(前年同期比68.7%増)、その他販売費及び一般管理費が371,303千円(前年同期比55.7%増)であります。
この結果、営業損失は782,392千円(前事業年度は496,868千円の営業損失)、経常損失は831,518千円(前事業年度は497,550千円の経常損失)、当期純損失は1,049,514千円(前事業年度は526,914千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して3,317,140千円増加し、4,528,566千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比較して3,285,490千円増加し、4,483,094千円となりました。これは主に、現金及び預金が3,258,079千円増加したこと等によるものであります。固定資産は、前事業年度末と比較し31,650千円増加し、45,472千円となりました。これは人員増によるラボスペース増床に伴う敷金及び保証金31,650千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末と比較して962,254千円増加し、1,025,665千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比較して956,628千円増加し、1,019,869千円となりました。これは主にLilly及び小野薬品との共同研究及び導出契約に基づく契約負債が886,911千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して2,354,885千円増加し、3,502,901千円となりました。これは主に、当期純損失1,049,514千円を計上した一方、資本金及び資本準備金を3,404,400千円計上したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ3,258,079千円増加し、4,392,022千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により獲得した資金は、150,144千円(前事業年度は513,811千円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純損失1,048,203千円を計上した一方、契約負債が886,911千円増加し、非資金項目である減損損失を216,784千円計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は、244,187千円(前事業年度は40,377千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出205,787千円及び、敷金及び保証金の差入による支出49,936千円があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、3,370,055千円となりました。これは主に、株式の発行による収入3,390,902千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社は直接的な生産活動は行っておらず、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。
b 受注実績
当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年比(%) |
| 創薬事業 | 305,620 | 170.6 |
| 合計 | 305,620 | 170.6 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年10月1日 至 2023年9月30日) | 当事業年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Eli Lilly and Company(注) | 11,775 | 10.4 | 217,069 | 71.0 |
| 小野薬品工業㈱(注) | - | - | 47,666 | 15.6 |
| 大原薬品工業㈱(注) | 50,000 | 44.3 | - | - |
| LES LABORATOIRES SERVIER(注) | 21,052 | 18.6 | - | - |
| アステラス製薬㈱(注) | 18,038 | 16.0 | - | - |
| F. Hoffmann-La Roche Ltd.(注) | 12,060 | 10.7 | - | - |
(注) 前事業年度及び当事業年度のいずれかが10%未満の場合、記載を省略し、「-」表示しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 財政状態
財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る事項
当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資等を予定しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、資産、負債、収益及び費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は財務諸表の基礎となる見積り及び判断を過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。