有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2024/05/27 15:00
【資料】
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【項目】
130項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
第12期事業年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
当社は、独自のペプチド模倣低分子技術であるPepMetics技術を駆使してPPIを阻害する新薬を開発することを目指し、当社が創薬標的を選択して開発化合物を見出して導出する自社開発事業と、製薬会社の持つ創薬標的に対して臨床候補化合物を見出す共同開発事業を行っております。
現在、導出した2本の臨床開発プログラムがそれぞれ第Ⅱ相臨床試験を実施しており、自社開発事業では3つのプログラムの開発を進め、さらに新たな創薬標的の探索も行っております。また、共同開発事業でも新たにグローバル大手製薬会社との契約締結の交渉を進めており、成果を上げつつあります。
CBP/βカテニン阻害剤であるPRI-724は大原薬品工業株式会社に導出し、当事業年度にはC型及びB型肝炎ウイルス並びに非アルコール性脂肪肝炎(Non-Alcoholic Steatohepatitis: NASH)に起因する肝硬変患者を対象とする第Ⅱ相臨床試験が開始され、導出契約におけるマイルストンを達成して、一時金を受領いたしました。
エーザイ株式会社と共同開発したCBP/βカテニン阻害剤であるE7386は、固形ガン患者を対象とした第Ⅰ相臨床試験、肝細胞ガンなどを適応症としたレンバチニブとの併用療法の第Ⅰ相臨床試験に加え、抗PD-1抗体ペムブロリズマブとの併用療法での第Ⅱ相臨床試験を実施しています。
自社開発事業では、従来進めてきたeIF4E/eIF4G阻害剤である4EBP1模倣化合物のプログラムに加えて2本のプログラムを実施しております。また、新たなプログラムを立ち上げるための創薬標的の評価を継続的に進めており、翌事業年度には2本のプログラムの立ち上げを見込んでおります。
共同開発事業では、国内外7社と共同研究契約を締結してPepMetics技術を用いて創薬の研究開発に取り組んでおります。引き続き他の国内及び海外製薬企業との共同研究契約等の交渉を進めております。
以上の結果、当事業年度の売上高は、自社開発事業におけるマイルストン収入及び共同開発事業における一時金及び共同研究収入の受領により、合計112,926千円(対前期比79.6%減)となりました。
損益につきましては、販売費及び一般管理費については577,174千円(対前期比23.2%増)となりました。その内訳は、研究開発費が338,734千円(対前期比27.4%増)、その他販売費及び一般管理費が238,439千円(対前期比17.7%増)であります。
これらにより、営業損失は496,868千円(前期は営業利益66,681千円)となりました。また、営業外収益として助成金収入70千円、営業外費用として為替差損770千円を計上したこと等により、経常損失は497,550千円(前期は経常利益78,666千円)となりました。さらには当社が保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失を28,151千円、特別損失として計上したこと等により、当期純損失は526,914千円(前期は当期純利益72,962千円)となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。
第13期第2四半期累計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
当第2四半期累計期間におきましては、導出した2本のプログラムがそれぞれ第Ⅱ相臨床試験を実施しており、自社開発事業では3つのプログラムの開発を進めつつ、共同開発事業でも新たな共同研究契約を締結いたしました。また、第三者割当増資を実施したことに伴い、創薬技術の開発並びに創薬プログラムを推進するために組織及び機能の強化を図っております。
2023年11月にEli Lilly and Company社(以下「Lilly」)との間で創薬に関する導出及び共同研究契約を締結しました。今回の契約締結によりLillyは、最大3つの創薬標的に対する創薬研究、臨床開発並びに商業化する権利を得て、当社は契約一時金及び非臨床・臨床・販売に応じて総額で最大6億6,000万ドルのマイルストンと、売上に応じたロイヤリティを受取る権利を得ます。
また、2024年1月にはLillyをリードインベスターとする計15億円の第三者割当増資を実施し、創薬基盤の拡充と研究開発活動の強化のために、優秀な人材の採用と研究設備に対する投資を進めております。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は、自社開発事業におけるマイルストン収入及び共同開発事業における一時金及び共同研究収入の受領により、合計115,482千円となりました。
損益につきましては、販売費及び一般管理費については404,723千円となりました。その内訳は、研究開発費が224,750千円、その他販売費及び一般管理費が179,972千円であります。
これらにより、営業損失は334,331千円となりました。また、営業外収益として為替差益16,557千円、営業外費用として株式交付費5,250千円を計上したこと等により、経常損失は322,855千円となりました。さらには当社が保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損損失を12,593千円、特別損失として計上したこと等により、当第2四半期純損失は336,052千円となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。
② 財政状態の状況
第12期事業年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末と比較して528,730千円減少し、1,211,426千円となりました。流動資産は、前事業年度末と比較して534,515千円減少し、1,197,604千円となりました。これは主に、未収消費税等が40,248千円増加したものの、当事業年度における活動に伴い現金及び預金が554,050千円、売掛金が21,721千円それぞれ減少したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末と比較して5,784千円増加し、13,821千円となりました。これは人員増によるラボスペース増床に伴う敷金差入保証金5,784千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は、前事業年度末と比較して1,815千円減少し、63,410千円となりました。流動負債は、前事業年度末と比較して1,815千円減少し、63,240千円となりました。これは主に、未払金が10,529千円、契約負債が8,693千円、未払費用が2,570千円それぞれ増加したものの、未払消費税等が25,486千円減少したことによるものであります。固定負債につきましては前事業年度末からの増減はございません。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比較して526,914千円減少し、1,148,015千円となりました。これは当期純損失526,914千円を計上したことによるものであります。
第13期第2四半期累計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
(資産)
当第2四半期会計期間末における資産合計は、前事業年度末に比べ1,875,207千円増加し、3,086,633千円となりました。これは主に、現金及び預金が1,826,317千円、研究開発スペース増床に係る差入保証金が13,635千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債合計は、前事業年度末に比べ711,260千円増加し、774,670千円となりました。これは主に、Lillyとのライセンス契約等に基づく契約負債が637,826千円、未払法人税等が19,560千円がそれぞれ増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ1,163,947千円増加し、2,311,962千円となりました。これは、四半期純損失336,052千円を計上したことによる利益剰余金の減少があったものの、2024年1月に実施した新株式発行により資本金及び資本準備金がそれぞれ750,000千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第12期事業年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
当事業年度の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ554,050千円減少し、1,133,943千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により支出した資金は、513,811千円(前事業年度は102,962千円の収入)となりました。これは主に、非資金項目である減価償却費や減損損失が増加した一方、未収消費税等の増加や税引前当期純損失525,704千円の計上等による減少があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、40,377千円(前事業年度は7,874千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出34,589千円及び、増員に伴うスペース拡張の為、増床を行った結果敷金及び保証金の差入れによる支出5,784千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による収入及び支出は、借入金、資本取引がなかった為、発生しませんでした。(前事業年度は110,872千円の収入)。
第13期第2四半期累計期間(自 2023年10月1日 至 2024年3月31日)
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べ1,826,317千円増加し、2,960,261千円となりました。
当第2四半期累計期間におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における営業活動による資金は、340,140千円の増加となりました。これは主に、税引前四半期純損失を335,448千円計上したものの、Lillyとのライセンス契約等に基づき契約負債が637,826千円増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における投資活動による資金は、24,536千円の減少となりました。これは主に、敷金保
証金回収による収入が15,815千円あったものの、有形固定資産の取得による支出6,126千円、無形固定資産の取得
による支出4,775千円、並びに敷金保証金差入による支出13,635千円がそれぞれあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期累計期間における財務活動による資金は、1,494,750千円の増加となりました。これは株式の発行による収入1,494,750千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社は直接的な生産活動は行っておらず、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。
b. 受注実績
当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
セグメントの名称第12期事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
第13期第2四半期累計期間
(自 2023年10月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年比(%)金額(千円)
創薬事業112,92620.3115,482
合計112,92620.3115,482

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先第11期事業年度
(自 2021年10月1日
至 2022年9月30日)
第12期事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
第13期第2四半期累計期間
(自 2023年10月1日
至 2024年3月31日)
販売高
(千円)
割合(%)販売高
(千円)
割合(%)販売高
(千円)
割合(%)
エーザイ㈱(注)500,00090.2----
大原薬品工業㈱(注)--50,00044.3--
LES LABORATOIRES SERVIER(注)--21,05218.6--
アステラス製薬㈱(注)--18,03816.018,34115.8
F. Hoffmann-La Roche Ltd.社(注)--12,06010.7--
Eli Lilly and Company社(注)--11,77510.493,56981.0

(注) 第11期事業年度、第12期事業年度及び第13期第2四半期累計期間のいずれかが10%未満の場合、記載を省略し、「-」表示しています。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 財政状態
財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る事項
当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資等を予定しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりましては、資産、負債、収益及び費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は財務諸表の基礎となる見積り及び判断を過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項」に記載のとおりであります。

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