有価証券報告書-第14期(2024/10/01-2025/09/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当社は、独自のペプチド模倣技術を駆使してタンパク質/タンパク質間相互作用(Protein-Protein Interaction, PPI)を阻害する低分子を用いて新薬を開発することを目指し、10年以上にわたる研究開発の結果、臨床開発化合物を見出し、数多くのシード化合物を生み出しています。この独自の創薬基盤をPepMetics®技術として発展させ、これまで創薬が困難とされてきた標的に対して有望な化合物を見出す技術を確立してきました。PepMetics技術によって、細胞内のシグナル伝達を制御することで、ガンなどの難病を根治するための治療薬の創出を目指しており、当社が創薬標的を選択して開発化合物を見出す自社開発事業と、製薬会社の持つ創薬標的に対してヒット化合物、リード化合物、又は臨床候補化合物を見出して導出する共同開発事業を行っています。
自社開発事業では、導出した2つの臨床開発プログラムについて、それぞれ第Ⅱ相臨床試験を継続して実施しました。当事業年度においてマイルストン収入は得られなかったものの、導出先企業によって臨床開発の取り組みが着実に進められております。また、自社開発プログラムとして、当事業年度末時点で4つのプログラムを実施しております。
共同開発事業では、当事業年度末時点で国内外6社と契約を締結しており、それぞれの企業との間で研究開発活動を実施しました。小野薬品工業株式会社(以下、「小野薬品」という。)の共同研究につきましては、2025年11月に予め定められたマイルストンを達成し、一時金並びに共同研究費を受領しました。一方で、Eli Lilly and Company(以下、「Lilly」という。)並びにLES LABORATOIRES SERVIER(以下、「SERVIER」という。)との共同研究契約につきましては、2025年9月並びに10月にそれぞれ契約を終了しました。Lillyとの契約終了に伴い、残存履行義務が無くなったことから、契約負債残額をすべて取崩しのうえ、当事業年度の売上高として計上しております。
創薬基盤開発につきましては、本年4月に株式会社Elix(以下、「Elix」という。)との業務提携契約を締結し、PepMetics技術にAIを活用する取り組みを開始しました。また、当社の従来からの強みである有機合成化学と並行して、生物及び生物物理の機能を拡充しました。具体的には、PPI評価系を用いたハイスループットスクリーニング(HTS)の本格稼働に加え、PepMetics化合物とタンパク質の結晶構造分析といった生物物理学の手法を取り入れることにより、創薬探索規模の拡大と高度化を進めました。さらに、創薬研究に精通した優秀な人材の採用を積極的に進めました。
以上の結果、当事業年度における売上高は677,330千円(前年同期比121.6%増)となりました。
費用につきましては、販売費及び一般管理費については1,044,209千円(前年同期比10.7%増)となりました。その内訳は、研究開発費が620,939千円(前年同期比8.6%増)、その他販売費及び一般管理費が423,269千円(前年同期比14.0%増)であります。
この結果、営業損失は774,453千円(前事業年度は782,392千円の営業損失)、経常損失は748,302千円(前事業年度は831,518千円の経常損失)、当期純損失は833,700千円(前事業年度は1,049,514千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,085,692千円となり、前事業年度末と比較して1,442,873千円減少しました。流動資産は3,038,891千円となり、前事業年度末と比較して1,444,202千円減少しました。これは主として、現金及び預金が1,476,449千円減少したこと等によるものであります。固定資産は、46,801千円となり、前事業年度末と比較し1,328千円増加しました。これはラボスペース増床に伴う敷金及び保証金1,328千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は376,862千円となり、前事業年度末と比較して648,802千円減少しました。流動負債は370,080千円となり、前事業年度末と比較して649,788千円減少しました。これは主としてLilly及び小野薬品との共同研究及び導出契約に基づく契約負債が663,479千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,708,830千円となり、前事業年度末と比較して794,071千円減少しました。これは主として、既存ストックオプションの権利行使に伴い資本金及び資本準備金をそれぞれ16,465千円計上したこと及び、新規ストックオプションの発行により新株予約権が6,698千円増加した一方、当期純損失の計上により利益剰余金が833,700千円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,915,572千円となり、前事業年度末に比べ1,476,449千円減少しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により支出した資金は、1,468,363千円(前事業年度は150,144千円の獲得)となりました。これは主に、非資金項目である減損損失を82,978千円計上した一方、税引前当期純損失を831,280千円計上したこと及び、契約負債が663,479千円減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は、69,013千円(前事業年度は244,187千円の支出)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出67,684千円及び、敷金及び保証金の差入による支出1,328千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、33,588千円(前事業年度は3,370,055千円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入32,551千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社は直接的な生産活動は行っておらず、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。
b 受注実績
当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 財政状態
財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る事項
当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資等を予定しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、重要なものはありません。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当社は、独自のペプチド模倣技術を駆使してタンパク質/タンパク質間相互作用(Protein-Protein Interaction, PPI)を阻害する低分子を用いて新薬を開発することを目指し、10年以上にわたる研究開発の結果、臨床開発化合物を見出し、数多くのシード化合物を生み出しています。この独自の創薬基盤をPepMetics®技術として発展させ、これまで創薬が困難とされてきた標的に対して有望な化合物を見出す技術を確立してきました。PepMetics技術によって、細胞内のシグナル伝達を制御することで、ガンなどの難病を根治するための治療薬の創出を目指しており、当社が創薬標的を選択して開発化合物を見出す自社開発事業と、製薬会社の持つ創薬標的に対してヒット化合物、リード化合物、又は臨床候補化合物を見出して導出する共同開発事業を行っています。
自社開発事業では、導出した2つの臨床開発プログラムについて、それぞれ第Ⅱ相臨床試験を継続して実施しました。当事業年度においてマイルストン収入は得られなかったものの、導出先企業によって臨床開発の取り組みが着実に進められております。また、自社開発プログラムとして、当事業年度末時点で4つのプログラムを実施しております。
共同開発事業では、当事業年度末時点で国内外6社と契約を締結しており、それぞれの企業との間で研究開発活動を実施しました。小野薬品工業株式会社(以下、「小野薬品」という。)の共同研究につきましては、2025年11月に予め定められたマイルストンを達成し、一時金並びに共同研究費を受領しました。一方で、Eli Lilly and Company(以下、「Lilly」という。)並びにLES LABORATOIRES SERVIER(以下、「SERVIER」という。)との共同研究契約につきましては、2025年9月並びに10月にそれぞれ契約を終了しました。Lillyとの契約終了に伴い、残存履行義務が無くなったことから、契約負債残額をすべて取崩しのうえ、当事業年度の売上高として計上しております。
創薬基盤開発につきましては、本年4月に株式会社Elix(以下、「Elix」という。)との業務提携契約を締結し、PepMetics技術にAIを活用する取り組みを開始しました。また、当社の従来からの強みである有機合成化学と並行して、生物及び生物物理の機能を拡充しました。具体的には、PPI評価系を用いたハイスループットスクリーニング(HTS)の本格稼働に加え、PepMetics化合物とタンパク質の結晶構造分析といった生物物理学の手法を取り入れることにより、創薬探索規模の拡大と高度化を進めました。さらに、創薬研究に精通した優秀な人材の採用を積極的に進めました。
以上の結果、当事業年度における売上高は677,330千円(前年同期比121.6%増)となりました。
費用につきましては、販売費及び一般管理費については1,044,209千円(前年同期比10.7%増)となりました。その内訳は、研究開発費が620,939千円(前年同期比8.6%増)、その他販売費及び一般管理費が423,269千円(前年同期比14.0%増)であります。
この結果、営業損失は774,453千円(前事業年度は782,392千円の営業損失)、経常損失は748,302千円(前事業年度は831,518千円の経常損失)、当期純損失は833,700千円(前事業年度は1,049,514千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は3,085,692千円となり、前事業年度末と比較して1,442,873千円減少しました。流動資産は3,038,891千円となり、前事業年度末と比較して1,444,202千円減少しました。これは主として、現金及び預金が1,476,449千円減少したこと等によるものであります。固定資産は、46,801千円となり、前事業年度末と比較し1,328千円増加しました。これはラボスペース増床に伴う敷金及び保証金1,328千円の増加によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債合計は376,862千円となり、前事業年度末と比較して648,802千円減少しました。流動負債は370,080千円となり、前事業年度末と比較して649,788千円減少しました。これは主としてLilly及び小野薬品との共同研究及び導出契約に基づく契約負債が663,479千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,708,830千円となり、前事業年度末と比較して794,071千円減少しました。これは主として、既存ストックオプションの権利行使に伴い資本金及び資本準備金をそれぞれ16,465千円計上したこと及び、新規ストックオプションの発行により新株予約権が6,698千円増加した一方、当期純損失の計上により利益剰余金が833,700千円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,915,572千円となり、前事業年度末に比べ1,476,449千円減少しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により支出した資金は、1,468,363千円(前事業年度は150,144千円の獲得)となりました。これは主に、非資金項目である減損損失を82,978千円計上した一方、税引前当期純損失を831,280千円計上したこと及び、契約負債が663,479千円減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動により支出した資金は、69,013千円(前事業年度は244,187千円の支出)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出67,684千円及び、敷金及び保証金の差入による支出1,328千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により獲得した資金は、33,588千円(前事業年度は3,370,055千円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入32,551千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当社は直接的な生産活動は行っておらず、生産実績にはなじまないため、記載を省略しております。
b 受注実績
当社の事業による共同研究は受注形態をとっておりませんので、記載を省略しております。
c. 販売実績
販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年比(%) |
| 創薬事業 | 677,330 | 121.6 |
| 合計 | 677,330 | 121.6 |
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2023年10月1日 至 2024年9月30日) | 当事業年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| Eli Lilly and Company | 217,069 | 71.0 | 523,502 | 77.3 |
| 小野薬品工業㈱ | 47,666 | 15.6 | 109,999 | 16.2 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績
経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b 財政状態
財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る事項
当社は、事業上必要な資金を手許資金で賄う方針でありますが、事業収益から得られる資金だけでなく、過去における増資資金及び株式公開における調達資金で賄う予定であります。資金の流動性については、資産効率を考慮しながら、現金及び現金同等物において確保を図っております。資金需要としては、企業価値を増加させるために、主に継続した研究開発や必要な設備投資等を予定しております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、重要なものはありません。