半期報告書-第10期(2025/08/01-2026/07/31)

【提出】
2026/03/13 15:30
【資料】
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【項目】
30項目
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社グループは、当中間連結会計期間より中間連結財務諸表を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。
(1)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は1,168,403千円となり、前連結会計年度末に比べ293,305千円減少いたしました。これは主に契約資産が68,339千円、前払金が55,408千円、仕掛品が11,772千円増加したものの、現金及び預金が219,960千円、受取手形及び売掛金が140,521千円、未収消費税等が68,391千円減少したことによるものであります。固定資産は216,660千円となり、前連結会計年度末に比べ22,382千円減少いたしました。これは主に有形固定資産が19,421千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、1,385,064千円となり、前連結会計年度末に比べ315,688千円減少いたしました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は727,622千円となり、前連結会計年度末に比べ171,322千円増加いたしました。これは主に短期借入金が100,000千円、契約負債が24,543千円、未払費用が23,495千円増加したことによるものであります。固定負債は168,400千円となり、前連結会計年度末に比べ43,450千円減少いたしました。これは長期借入金が43,450千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、896,022千円となり、前連結会計年度末に比べ127,872千円増加いたしました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は489,042千円となり、前連結会計年度末に比べ443,560千円減少いたしました。これは主に新株予約権の行使及び第三者割当増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ26,388千円増加したものの、親会社株主に帰属する中間純損失の計上により利益剰余金が516,152千円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は32.6%(前連結会計年度末は53.6%)となりました。
(2)経営成績の状況
当社グループは、「見えないリスクを可視化する」とのビジョンのもと、ドローン・ロボット(以下「ドローン等」という。)やデータ処理・解析技術を活用し、産業インフラの保守・点検領域における安全性・効率性・持続可能性の向上を支援する各種ソリューションを提供しております。その中でも、屋内のGPSが届かない「狭くて、暗くて、危険な」特殊環境におけるインフラ・設備点検は、当社グループの強みを最も発揮できる領域の一つです。自社開発の屋内狭小空間点検ドローン「IBIS(アイビス)」を用いて、人が立ち入ることが困難な空間からデータを取得し、3次元化クラウド「LAPIS(ラピス)」によるデータ処理やAI解析、クラウド管理などのデジタル化まで一気通貫でサービス提供をしております。
当社グループのソリューションは、老朽化したインフラの増加、人手不足、熟練作業員の高齢化といった喫緊の社会課題に対し、人が入らずに点検できる新たな選択肢を提供するものです。当社グループのソリューションを広めることで、国内の産業基盤の強化と、当社のミッションでもある「誰もが安全な社会を作る」ことの実現につながると考えております。
さらに、今後は、当社グループの得意とする屋内の狭小・閉鎖空間を自由に飛行する自律型ドローンの展開、そして、鉄道事業等の保守メンテナンスや建設現場といった人手不足や安全性が課題となっている領域において、特殊環境に対応したドローンソリューションの展開を行うべく、研究開発活動や事業活動を進めてまいります。加えて、同様の課題を抱えるアジアをはじめとした海外市場への展開を通じて、日本発の産業ソリューションを世界へと広げることも、当社グループの重要な使命と捉えております。
当社グループがソリューションを提供している産業インフラの保守・点検領域では、施設・設備の老朽化の進行、技能者の高齢化・人手不足、現場安全の高度化、データ利活用・トレーサビリティの要求が同時進行しております。特に、屋内の狭小・閉鎖・危険環境など、従来の人手中心では困難な箇所に対して、人が入らずにデータを取得することや、3次元化・AI解析などのデータ処理、クラウドでの一元管理といったデジタル化のニーズが年々高まっております。
民間領域においては、製造・エネルギー・鉄道・建設等のアセットを中心に、安全確保、品質の標準化、稼働率向上(停止時間短縮)、保全計画の高度化が導入判断の主因となっており、デジタルツイン/点検DXの導入は、リスク低減と経済合理性(コスト・工期・再現性)の両立手段として位置づけられております。
公共領域では、制度面の整備が進展しております。具体的には、2020年3月のBIM/CIM(※1)活用ガイドラインに基づく原則適用の拡大、2023年6月14日のデジタル社会形成基本法等の改正による点検のデジタル化推進、2024年4月1日からの労働時間規制強化(働き方改革関連法)による省人化・省力化ニーズの顕在化などが挙げられます。加えて、2020年9月の内閣府による関係省庁申合せにより、発電施設・ダム・鉄道施設等の生活関連施設においてセキュリティが担保されたドローンの調達方針が確認され、同趣旨の要請は民間調達にも波及する傾向にあります。
海外においては、重要インフラ領域を中心に、安全保障・データ主権・サプライチェーン多様化を意識した調達・運用要件の厳格化が進んでおります。これにより、信頼性やデータガバナンスに配慮した機体・ソフトウェア・運用体制への選好が強まり、インフラ点検のデジタル化は国際的にも拡大基調であります。
こうした産業構造・制度動向を背景に、ドローン市場は2030年に1兆195億円(出典:インプレス総合研究所「ドローンビジネス調査報告書2025」)、DX市場は2030年に2.9兆円(出典:株式会社富士キメラ総研「2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(製造業市場))への拡大が見込まれております。
このような環境のもと、当社グループはインフラ業界のDX推進に向けて、屋内狭小空間におけるドローン点検の社会実装や、従来のアナログ手法による設備点検・調査のデジタル化に取り組んでいます。特に、2025年1月に発生した埼玉県八潮市の道路陥没事故を契機として、下水道領域では対策が進められ、国土交通省の資料(※2)においても、下水道領域におけるドローン活用のロードマップが示されています。これを受け、当社グループは前年度に引き続き、下水道領域でのドローン利活用の拡大を目指し、各種取り組みを推進しました。
具体的には、開発高度化、社会実装加速 、販売・導入拡大を進めるため、下水道業界の中核企業との事業連携を推進しました。また、日本下水道協会、日本下水道管路管理業協会に入会し、ドローンによる下水道点検の標準化に向け協力体制を構築しました。さらに、当中間連結会計期間においても全国各地の自治体と連携し、10か所以上(累計40か所以上)で下水管等インフラ調査の実施・受注をしました。
加えて、当事業年度より開始したIBIS2の販売店制度は順調に進捗し、各地域で幅広いインフラ関連のネットワークと顧客基盤を有している企業5社(2026年2月末時点合計)が加入いたしました。
さらに、成長戦略のうち、前事業年度から継続的に実施している内閣府の主導するSBIR制度(※3)に基づく国家プロジェクト2件も下記の通り順調に進捗いたしました。
SBIR案件名管轄・
主導先
内容進捗
「建設施工・災害情報収集における高度化(省力化・自動化・脱炭素化)の技術開発・実証」国土交通省建設現場の業務効率化を目的としたドローンを用いたDXソリューション開発プロジェクト
補助金の最大交付額4.7億円
遠隔自動ドローンと下記技術を合わせることによる建設現場管理のオートメーション化を推進中
・遠隔ドローン飛行についてはレベル3.5飛行(※4)実証を完了し、安全に運航できることを確認
・BIM/CIMモデルと点群を活用した進捗管理
・コンクリート構造物の出来形計測に採用可能な精度の点群作成
・AIによるひび割れ検知
・安全管理、巡視における3Dガウシアンスプラッティング(※5)の活用
「鉄道施設の維持管理の効率化・省力化に資する技術開発・実証」国土交通省鉄道環境に対応したドローンを用いた鉄道点検ソリューションの構築を目指すプロジェクト
補助金の最大交付額52億円
原理試作機の開発フェーズが完了し、量産試作機の開発フェーズに移行
作業依頼からドローン飛行、3次元化まで、鉄道点検を一気通貫で支援するソリューションを構築中

また、海外に関する活動としては、韓国は引き続き市場形成に向けた認知拡大とユースケース創出を進めており、国会で開催された討論会にも登壇いたしました。東南アジアはグローバルサウス補助金を活用しつつインストラクター育成と運用人材基盤を整備しています。
その他、次世代IBISや次世代ソフトウェア等のプロダクト開発に係る研究開発活動も順調に進捗いたしました。
以上の活動の結果、当中間連結累計期間の経営成績は、売上高697,213千円、営業損失942,653千円、経常損失515,629千円、親会社株主に帰属する中間純損失516,152千円となりました。
[用語解説]
※1 BIM/CIM:BIMとは、「Building Information Modeling」の略称であり、コンピュータ上に作成した3次元の建物のデジタルモデルに管理情報などの属性データを追加した構築物のデータベースを、建物の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程での情報活用を行うためのソリューションを指す。
CIMとは、「Construction Information Modeling」の略称であり、管理対象となる機器などを識別したり複数の対象間の関係を記述する方法を定めた標準を指す。
※2 第7回 下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会資料2 管路メンテナンス技術の高度化・実用化に向けた取組方針についてP7
※3 SBIR制度:SBIR制度とは、「Small Business Innovation Research」の略称であり、内閣府を司令塔とした予算支出目標を設定、研究開発初期段階から政府調達・民生利用まで、各省庁連携で一貫支援し、イノベーション創出、ユニコーン創出を目指す制度を指す。
※4 レベル3.5飛行:レベル3.5飛行とは、無人航空機操縦者技能証明の保有、保険への加入及び機上カメラ等の活用により、従来必要とされる立入管理措置(補助者・看板の配置)を行うことなく、道路や鉄道等の上空の横断を行うことが容易化された飛行
※5 3Dガウシアンスプラッティング(3D Gaussian Splatting):空間を多数の「ガウシアン(ぼかし球)」で表現し、写真のような3D映像を高速に合成・表示する手法
なお、当社グループはインフラDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。当社グループの主なサービス別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。
(単位:千円)
事業別名称当中間連結累計期間
(自 2025年8月1日
至 2026年1月31日)
ドローン事業点検ソリューション107,188
プロダクト提供サービス317,725
小計424,914
デジタルツイン
事業
データ処理・解析サービス41,231
デジタルツイン
プラットフォーム
40,798
小計82,030
ソリューション開発事業166,040
新規領域24,227
合計697,213

(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ219,960千円減少し、532,027千円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、327,670千円となりました。これは主に、税金等調整前中間純損失515,629千円、売上債権の減少額138,607千円、未収消費税等の減少額68,543千円、契約資産の増加額68,339千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、13,855千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出7,198千円、有形固定資産の取得による支出5,550千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、118,775千円となりました。これは主に、短期借入金の増加額100,000千円、長期借入金の返済による支出33,490千円、株式の発行による収入49,465千円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、804,904千円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
該当事項はありません。
(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析
該当事項はありません。

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