有価証券報告書(内国投資証券)-第30期(令和1年11月1日-令和2年4月30日)

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2020/07/30 15:01
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(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本戦略
本投資法人は、主として不動産等の特定資産に投資し、収益の安定的な獲得と投資資産の持続的な成長を図ることにより、投資主利益の極大化を目指します。
本投資法人は、かかる目的を達成するため、「トレンド(Trend)」を捉え「タイミング(Timing)」を逃さない柔軟かつ機動的な投資を行い、ポートフォリオを構築していきます。
本投資法人は、ケネディクス株式会社の理念と人材を受け継ぐ本資産運用会社にその資産運用を委託することにより、この目的を実現していきます。
(注)ケネディクス株式会社との協働関係の詳細については、後記「② 本投資法人の成長戦略 (ハ)ケネディクス株式会社及びKIPのサポート」をご参照下さい。

不動産市場のグローバル化や不動産の金融商品化が進み、収益性と透明性を重視した価格に基づく取引が浸透する中、不動産の用途、地域及び規模という投資軸に対応した投資市場が形成され、それぞれの投資軸の各要因によるトレンドが見られるようになっています。用途については、景気・雇用環境等の影響を受けるオフィス、交通インフラの整備や貯蓄・消費動向等の影響を受ける商業施設毎に、それぞれの要因の違いにより、異なった市場トレンドが形成されます。また、地域については、各経済圏の成長性や人口増減、都市相互間の優位性の変化等により、時と共に需給トレンドが変動します。更に、規模についても、企業規模毎に景況や事務所ニーズが異なること等、規模に応じて異なる需給トレンドが形成されます。したがって、不動産投資に当たっては、それらのトレンドを見極めることが重要となります。
また、不動産は、公開市場を通じて取引されている株式等と異なり、物件毎の個別性が強く、取引機会を一度逃すと同一不動産への投資が極めて困難となります。このような特徴を持つ不動産への投資に当たっては、不動産売却情報を迅速に収集し、入手した情報に対してタイミングを逃さず投資判断を下すことが重要となります。
本投資法人は、投資資産の拡大(外部成長)を目指すに当たり、不動産市場のトレンドの中で最適と考えられる投資機会を柔軟な姿勢で追求し、迅速な情報収集と意思決定に基づき取得のタイミングを逃さない機動的な不動産投資を行います。本投資法人は、ケネディクス株式会社が不動産流動化の黎明期から独立系不動産運用会社として培った優位性を活用し、不動産業界及び金融業界における全方位的なネットワークを通じて広く集まる情報(不動産売却情報、マーケット情報、テナント情報、周辺開発情報等)を分析し、不動産市場のトレンドを確実に把握し、迅速な意思決定に基づくタイミングを捉えた不動産投資を実行します。
ポートフォリオ構築に当たっては、ポートフォリオ構築方針に基づき、リスク/リターンのバランスがとれた投資物件を選別します。具体的には、東京経済圏の一定規模以上のオフィスビル(注1)を中心とした投資を行い、都市型商業施設(注2)にも投資を行います。なお、個別の投資物件については、資産運用のための個別投資基準に定める厳格かつ明確な基準を踏まえた検証を行います。
以上のような不動産運用に対する方針のもと、本投資法人は、資産分散の図られたポートフォリオを構築していきます。
本投資法人は、不動産投資案件の組成及び運用を専業とするケネディクス株式会社の理念(独立系運用会社として不動産投資家の立場に即した運用サービスを提供すること)を受け継ぐ本資産運用会社に、その運用を委託します。本資産運用会社は、ケネディクス株式会社の出身者を中心に、このような理念に共鳴し、より多くの投資家が参加できる不動産投資信託市場においてその理念を実践することを志すメンバーで構成されています。本投資法人は、投資物件の取得・運用及び資金調達等に当たり、本資産運用会社の人材が持つ不動産と金融の両分野における多様な経験と高い専門的能力を活用します。
また、本投資法人は、ポートフォリオ及び投資物件の継続的かつ安定的な成長を図るため、ケネディクス株式会社及びKIPから(イ)不動産供給面での物件サポートラインの提供及び(ロ)不動産取得ウェアハウジング機能の提供を受ける体制を確立しています。
なお、本投資法人は、常に投資家側の視点に立ち、迅速かつ正確な情報開示により説明責任を果たすとともに、コンプライアンス、ガバナンス及びリスク管理を徹底した運営を行います。
(注1)「オフィスビル」とは、不動産を構成する主たる建物の建築基準法上の用途に事務所用途の床面積が存する不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。以下同じです。
(注2)「都市型商業施設」とは、繁華性の高い立地(東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区及び渋谷区をいいます。)、又は政令指定都市の中心部をいいます。以下同じです。)に位置し、テナント代替性の高い商業施設であって、かつ、オフィスビルに該当しない不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。以下同じです。
(注3)本投資法人の投資方針におけるオフィスビル及び都市型商業施設の定義は、本資産運用会社において、不動産等売却情報を入手した時点で、客観的かつ明確である建築基準法上の「用途」や登記簿上の「延床面積」等を基準とした優先検討機会の振り分けを実施するルールである、「優先検討権」に関するルールにおけるオフィスビル及び都市型商業施設の定義とは異なります。
② 本投資法人の成長戦略
(イ)投資物件の取得方法(外部成長)
本投資法人は、投資物件取得先となるマルチパイプライン(複数のパイプライン)を構築することにより、継続的な物件取得の機会と柔軟性のある取得手法を確保し、ポートフォリオの安定的な成長を目指します。
a.本資産運用会社独自のネットワークによる投資物件取得
本投資法人は、スポンサー会社であるケネディクス株式会社の理念を受け継ぐ本資産運用会社に運用を委託しています。
本資産運用会社のメンバーは、不動産投資・運営業務や金融業務の第一線で活動してきた多様な経歴を持ち、不動産鑑定士・証券アナリストをはじめ、様々な得意分野と専門性を持っています。
本投資法人は、本資産運用会社のメンバーが持つ多様な経験と高い専門性、不動産と金融の両分野で全方位に展開される独立系ならではの幅広いネットワークを活用し、スポンサー会社及びそのグループ会社又はこれらの会社へアセットマネジメント業務を委託している法人等以外の第三者からの取得実績を重ね、本資産運用会社独自の情報収集を不動産市場で行うことにより、着実な外部成長を目指します。
b.スポンサー会社及びKIPのサポートラインによる投資物件取得
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー会社との間で、2013年10月1日付でサポートライン覚書を締結し、2018年11月1日にサポートライン覚書の当事者にKIPを追加しており、スポンサー会社及びKIPが取り扱う不動産等について、本資産運用会社以外の者に遅れることなく購入を検討することができます。
サポートライン覚書の概要については、後記「(ハ)ケネディクス株式会社及びKIPのサポート b.サポートライン覚書の概要」をご参照下さい。
c.ウェアハウジング機能による機動的な投資物件取得
本資産運用会社は、サポートライン覚書において、本投資法人が取得を希望する物件について、スポンサー会社に対して物件の取得及び一時的な所有の依頼を、KIPに対して不動産投資ファンドの組成及び当該ファンドでの物件の取得の依頼を、それぞれすることができ、スポンサー会社及びKIPは、本資産運用会社からかかる依頼を受けた場合には誠実に検討することとなっています。これにより、資金調達の時期や投資基準との整合性等の理由で本投資法人が直ちに取得できない物件について、本投資法人の取得機会を優先的に確保し、機動的な物件取得を図ります。スポンサー会社によるウェアハウジング機能の概要については、後記「(ハ)ケネディクス株式会社及びKIPのサポート b.サポートライン覚書の概要」をご参照下さい。
なお、スポンサー会社及びその子会社等との取引については、利害関係者との取引の基準をオフィス・リート本部利害関係取引規程等により定め、かつ、運営面においても独立性を保つ等、コンプライアンスやガバナンスの体制に十分に注意した運営を行います。オフィス・リート本部利害関係取引規程等の詳細については、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2)オフィス・リート本部利害関係取引規程」をご参照下さい。
(ロ)投資物件の運営管理方法(内部成長)
a.収入の安定維持
本投資法人は、下記の施策により、投資物件の稼働率や収入の維持向上を目指します。
ⅰ.投資物件の特性やテナントの属性に適した良質なサービスを提供し、テナントとのリレーションの充実を図ることにより、テナント満足度の向上を実現します。
ⅱ.テナント動向を早期に把握し、賃貸市場の繁閑期を見据えた機動的なリーシング活動に努めます。
ⅲ.取得資産に適した長期修繕計画を策定し、計画的な修繕及び設備投資を行うことにより、取得資産の価値や相対的な競争力を極大化することを目指します。
b.運営・管理コストの低減
本投資法人は、妥当な管理水準の検証を定期的に行うと共に、運営・管理コストにつき低減策を検討・実行し、収益の極大化を目指します。管理水準の見直しや費用の低減に当たっては、収入の維持向上に必要と判断される水準とのバランスを勘案しながら行います。
c.プロパティマネジメント業務(以下「PM業務」ということがあります。)の一括委託による効率的な運営
本投資法人は、投資方針に則り、多数の取得資産のPM業務を迅速かつ効率的に行うため、原則として、オフィスビルを中心に、取得資産の用途に多数の運営管理実績があり、関係業者とのネットワークを有し、本投資法人の視点にたった運営遂行が可能なPM業務受託者であるケネディクス・プロパティ・マネジメント株式会社に対して、PM業務を一括委託する方針です(ただし、取得資産の特性、不動産運営の経験や能力、投資物件における実績、関係業者とのネットワーク、本投資法人の視点にたった運営遂行の可否、報酬水準の妥当性等を総合的に勘案した上で適切と認める場合には、ケネディクス・プロパティ・マネジメント株式会社以外の第三者に対してPM業務を委託します。)。
プロパティマネジメント業務受託者が、PM業務を再委託(一部を含みます。)する場合においては、再委託先の不動産運営管理の経験や能力、関係業者とのネットワーク、本投資法人の視点に立った運営管理遂行の可否等を総合的に勘案した上で、再委託の承認の可否を判断します。
(ハ)ケネディクス株式会社及びKIPのサポート
a.ケネディクス株式会社及びケネディクス・グループの概要
ケネディクス株式会社及びケネディクス・グループは、不動産投資案件の組成や不動産投資コンサルティング、アセットマネジメント(不動産の運用)等、不動産の投資・運用に係るサービスを提供する専門家集団であり、不動産流動化の黎明期からのパイオニアとして、国内外の機関投資家をはじめとする多くの投資家から信任を得て実績を積み重ねています。運用対象不動産については、オフィスビル・住宅・商業施設・ホテル・物流施設・シニアヘルスケア施設と様々な用途を対象とした運用を行っています。
ケネディクス株式会社及びケネディクス・グループは、不動産及び不動産金融の専門家として、「アセットマネジメント事業」、「不動産管理事業」、「不動産運営事業」及び「不動産投資事業」の4事業を中心に活動しています。

b.サポートライン覚書の概要
本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー会社であるケネディクス株式会社との間で、不動産、不動産信託受益権、不動産対応証券、不動産を裏付けとする匿名組合出資持分等(開発段階の不動産を含み、以下、本項において「不動産等」と総称します。)の情報提供及び売買に係る方法及び手順等を定めることを目的として、2013年10月1日付でサポートライン覚書を締結し、2018年11月1日にサポートライン覚書の当事者にKIPを追加しています。サポートライン覚書の概要は、以下のとおりです(注)。なお、サポートライン覚書の内容は、不動産等のうちオフィスビルについて適用されます。
(注)スポンサー会社であるケネディクス株式会社は、2014年10月30日付で、本投資法人と一部投資対象が重複するJ-REITであるプレミア投資法人の資産運用を受託しているプレミア・リート・アドバイザーズ株式会社の発行済株式の一部(持株割合30%)を取得しています。なお、本投資法人及び本資産運用会社は、サポートライン覚書に基づき、ケネディクス株式会社が入手した不動産等の売却情報を、本資産運用会社以外の者に対する提供に遅れることなく提供を受けることができるため、かかる株式の取得に伴う本投資法人の物件取得機会への影響は、特段無いものと判断しています。
ⅰ.スポンサー会社による不動産等の供給面でのサポート
(ⅰ)スポンサー会社が入手した不動産等売却情報の提供
スポンサー会社は、サポートライン覚書の各当事者以外の者により保有又は運用される不動産等の売却情報(以下、本b.において「不動産等売却情報」といいます。)を自ら入手した場合において、当該不動産等が本投資法人の投資基準に合致すると合理的に判断した場合には、本資産運用会社以外の者(KIPを含みますがこれに限られません。以下同様とします。)に対する提供に遅れることなく、当該不動産等売却情報を本資産運用会社に対して提供します。ただし、スポンサー会社が締結している諸契約若しくは合意又は法令等により、本資産運用会社に対する情報提供が禁止される場合はこの限りではありません。
(ⅱ)スポンサー会社の自己投資不動産等の売却
スポンサー会社は、自己、自己が全額出資する法人、自己が全額投資するファンド(匿名組合を含みますがこれに限られません。)若しくは自己が全額出資する法人が全額投資するファンド(匿名組合を含みますがこれに限られません。)にて所有し、又は取得する予定である不動産等(後記「ⅱ.ウェアハウジングファンドからの不動産等の売却」に記載の本資産運用会社からのウェアハウジングの依頼に基づき所有する不動産等を除きます。)の売却を検討する場合において、当該不動産等が本投資法人の投資基準に合致すると合理的に判断した場合には、本資産運用会社以外の者に対する提供に遅れることなく、当該不動産等売却情報を本資産運用会社に対して提供します。ただし、スポンサー会社が締結している諸契約若しくは合意又は法令等により、本投資法人に対する売却が禁止される場合はこの限りではありません。
(ⅲ)KIPの私募ファンドからの不動産等の売却
KIPは、KIPがアセットマネジメント業務を受託する不動産投資ファンド(後記「ⅱ.ウェアハウジングファンドからの不動産等の売却」に記載のウェアハウジングファンドを除きます。)が所有する不動産等を売却する場合において、当該不動産等が本投資法人の投資基準に合致すると合理的に判断した場合には、本資産運用会社以外の者に対する提供に遅れることなく、当該不動産等売却情報を本資産運用会社に対して提供します。ただし、KIP又は当該不動産投資ファンドが締結している諸契約若しくは合意又は法令等により、本資産運用会社に対する情報提供が禁止される場合はこの限りではありません。
ⅱ.ウェアハウジングファンドからの不動産等の売却
本資産運用会社は、スポンサー会社又はKIPその他第三者により保有又は運用される不動産等につき、将来における本投資法人での取得機会の確保を目的として、KIPに不動産ファンドの組成を依頼することができます。KIPは、本資産運用会社から当該依頼を受けた場合には、これを誠実に検討します。
KIPは、本資産運用会社による当該依頼を承諾した場合、自己がアセットマネジメント業務を受託する不動産ファンド(以下「ウェアハウジングファンド」といいます。)を組成し、ウェアハウジングファンドで当該依頼に係る不動産等を取得します。
KIPは、ウェアハウジングファンドが所有する不動産等(以下「ウェアハウジングファンド不動産」といいます。)を売却する場合、以下の売却手続に従います。
(a) KIPは、ウェアハウジングファンド不動産の本投資法人への売却を本資産運用会社に対して優先的に申し入れます。
(b) KIPは、上記(a)の本資産運用会社への売却申入れ後、本資産運用会社とウェアハウジングファンド不動産の売買条件について誠実に協議します。
(c) KIPは、上記(b)の協議においてウェアハウジングファンド不動産の売買について合意に至らなかった場合等、一定の事由(以下「第三者売却事由」といいます。)に該当することとなった場合には、ウェアハウジングファンド不動産の売却を本資産運用会社以外の者に申し入れる旨を本資産運用会社に通知した上で、ウェアハウジングファンド不動産の売却を第三者に申し入れることができます。
前段の売却手続や第三者売却事由の詳細については、組成されるウェアハウジングファンド毎に個別に定めた上で、サポートライン覚書の各当事者及びウェアハウジングファンドの間で別途合意します。
ⅲ.スポンサー会社によるウェアハウジング
本資産運用会社は、スポンサー会社又はKIPその他第三者により保有又は運用される不動産等につき、将来における本投資法人での取得機会の確保を目的として、その取得及び一時的な所有をスポンサー会社に依頼することができます。スポンサー会社は、本資産運用会社から当該依頼を受けた場合は、これを誠実に検討します。
スポンサー会社は、本資産運用会社による当該依頼を承諾した場合、スポンサー会社又はスポンサー会社が全額出資する法人において当該依頼に係る不動産等を取得します。
スポンサー会社が本資産運用会社による当該依頼に基づき不動産等を取得した場合、取得日から1年間、本資産運用会社以外の者に対し当該不動産等の売却その他の処分の申入れをしてはならず、また、かかる期間内に本資産運用会社が本投資法人による取得を申し出た場合、これに応じなければなりません。
ⅳ.その他の事項
サポートライン覚書の有効期間は、2020年1月6日から1年間とします。サポートライン覚書は、いずれかの当事者が有効期間満了日の30日前までに他の全覚書当事者に対して期限の更新をしない旨の書面による通知を行わない限り、更に1年間、同一の条件にて自動更新され、以後も同様とします。
また、サポートライン覚書に基づく情報提供等の結果、本投資法人が不動産等を取得する場合における媒介報酬の有無及びその金額については、法令、通常の商慣習及び役務提供の内容に基づき、個別の案件に応じて別途協議により定めます。
ⅴ.その他のサポートライン覚書
本資産運用会社は、本投資法人の他に、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人、ケネディクス・プライベート投資法人及びケネディクス商業リート投資法人に対して資産運用に関する業務を提供しており、スポンサー会社、KIP及び本資産運用会社は、ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人、ケネディクス・プライベート投資法人及びケネディクス商業リート投資法人との間で、上記と同様のサポートライン覚書を締結しています。
また、サポートライン覚書においては、サポートライン覚書に基づきスポンサー会社又はKIPより提供を受けた不動産等売却情報及びウェアハウジングされた不動産等について、本資産運用会社が善良なる管理者の注意をもって忠実に、取得を検討した上で本投資法人による取得を見送る判断をした場合(以下、当該取得を見送った不動産等を、「取得見送り不動産等」といいます。)、取得見送り不動産等を本資産運用会社がアセットマネジメント業務を提供する他の投資法人において検討し、当該他の投資法人がこれに基づいて取得見送り不動産等を取得することがあることをあらかじめ了承するものとされています(ただし、本資産運用会社は、当該他の投資法人が取得見送り不動産等を取得した場合において、当該取得見送り不動産等が本投資法人が買付証明書を提出したものであったときは、遅滞なくこれを本投資法人に報告するものとされています。)。
なお、本資産運用会社は、恣意的な不動産等売却情報の配分を防止し、各投資法人間における利益相反を防止し、各投資法人に対する業務の忠実性を確保することを目指して「パイプライン会議」を設置し、「優先検討権」に関するルールを採用しています。当該ルールの概要については、前記「1 投資法人の概況 (4)投資法人の機構 ③ KDO資産運用業務に係る投資運用の意思決定に関する事項(ハ)各投資法人間における利益相反の防止(優先検討権の概要)」をご参照下さい。
③ ポートフォリオ構築方針
本投資法人は、前記「① 本投資法人の基本戦略」に基づき、下記のポートフォリオの構築を目指します。
かかるポートフォリオ構築方針は、投資環境や本投資法人の投資方針等を踏まえて、本資産運用会社の判断により必要に応じて適時に改訂される場合があります。
(イ)用途
本投資法人は、次の要素等を勘案し、オフィスビルを中心とした投資を行い、都市型商業施設及びその他にも投資することができます。
a.不動産マーケットにおける流通性や取引市場規模
b.不動産マーケット情報の整備度合
c.用途面の分散確保
d.テナント層の分散確保
用途面での投資比率の目標は、下表のとおりです。
用途投資比率(注1)

オフィスビルオフィスビルのうち、建築基準法上の主たる用途が事務所である建物の全部事項証明書に記載された一棟全体の床面積の合計(以下「延床面積」といいます。)が以下に定める基準を満たす賃貸用オフィスビル(以下「中規模オフィスビル」といいます。)
・東京23区
延床面積13,000㎡以下
・東京23区以外
延床面積20,000㎡以下
80%から100%
オフィスビルのうち、中規模オフィスビルに該当しないもの0%から20%
都市型商業施設繁華性の高い立地に位置し、テナント代替性の高い商業施設
その他(注2)借地権が設定された土地(底地)又は本投資法人の投資方針において投資対象外として定められている建築基準法上の用途の床面積が存する建物

(注1)「投資比率」とは、各区分の取得価格小計を全区分の取得価格の総額で除したものをいいます。
(注2)「その他」とは、借地権が設定された土地(底地)又は本投資法人の投資方針において投資対象外として定められている建築基準法上の用途の床面積が存する建物であって、オフィスビル又は都市型商業施設に該当しない不動産又はこれらを裏付けとする資産をいいます。以下同じです。
住宅、物流・倉庫施設、アミューズメント、医療・介護・健康関連施設、ゴルフ場は投資対象外とします。ただし、投資するオフィスビル、都市型商業施設、又はその他に該当する資産に含まれる場合又は当該資産に付帯して投資する場合はこの限りではありません。また、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号。その後の改正を含みます。)第2条第5項に定める性風俗関連特殊営業店は投資対象外とします。
(ロ)地域
本投資法人は、国内最大の経済・人口集積エリアである東京経済圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の1都3県の主要都市)に所在する不動産等を中心に投資を行います。また、地域経済や不動産マーケットの変動、地震・台風等の災害、人口変動等の地域偏在リスクの軽減を目的として、地方経済圏(政令指定都市をはじめとする地方中核都市)に所在する不動産等にも一定の分散投資を行います。
地域面での投資比率の目標は、下表のとおりです。
地域投資比率(注)

東京経済圏東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の主要都市70%以上
地方経済圏政令指定都市をはじめとする地方中核都市30%以下

(注)「投資比率」とは、各区分の取得価格小計を全区分の取得価格の総額で除したものをいいます。
(ハ)規模
本投資法人は、次の要素等を勘案し、主として中規模オフィスビルを対象とした分散投資を行います。
a.不動産マーケットにおける流通性
b.テナント層の分散確保
c.運営管理面での投資経済性
投資物件の1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の目標は、下表のとおりです。
区分取得価格
最低投資規模オフィスビル
都市型商業施設
その他
1投資物件当たり
10億円以上
最高投資規模当該投資物件取得後の取得価格総額に対する当該物件の取得価格の比率について、30%を上限とします。

上記の最低投資規模にかかわらず、以下に該当する場合は個別に当該投資物件の取得を行うことができます。
・ 複数の投資物件を一括で取得する際に、最低投資規模を下回る価格帯の投資物件が一部含まれる場合
・ 投資基準に合致する投資物件の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模を上回るものの、取得価格が最低投資規模を下回る場合
(ニ)運用期間
本投資法人は、原則として中長期的観点から投資物件を取得し、短期売買目的の投資物件の取得は行いません。ここで、短期とは1年未満の期間を、中期とは1年以上5年以下の期間を、長期とは5年を超える期間をいいます。
ただし、投資物件について以下の各号に該当する事象が発生した場合には、当該物件の短期売却を検討及び実施することがあります。
a.本投資法人のポートフォリオ構築上、売却を行うことが本投資法人の中長期的な戦略から見て適切であると判断される場合
b.平均的な実勢価格を超える購入価格を提示する購入希望先が現れた場合等、売却を行うことが本投資法人の収益獲得に寄与する場合
c.経済情勢の著しい変化又は災害等による建物の毀損、劣化等により、当初想定した賃貸事業収支の確保が困難となり、追加的な措置によっても回復の見込みがないと判断される場合
④ 個別投資基準
立地用途、地域、規模毎の特性に応じた地域分析や個別分析を行い、これらを総合的に勘案して投資判断を行います。
建物規模原則として下記の基準に合致する物件とします。ただし、複数の投資物件を一括で取得する際に、下記の基準を満たさない投資物件が一部含まれる場合は、当該物件の取得を行うことができます。
オフィスビル
都市型商業施設
その他
・最低延床面積 1,000㎡以上
・基準階専有面積 150㎡以上
基準階とは、2階以上の階で、当該建物のうち最も標準的なフロアをいいます。
設備・仕様地域における標準的水準以上と判断される物件又は標準的水準以上に変更可能な物件とします。
遵法性都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)、建築基準法等、関連する諸法令を遵守している物件(既存不適格物件を含みます。)とします。ただし、関連法令を遵守できていない物件のうち、取得後、是正可能な物件に関しては、投資対象とすることがあります。
構造鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨造の物件とします。
耐震性新耐震基準(注1)に基づく建築物に相当する耐震性を有し、個別のPML値(注2)が20%未満であり、かつ、当該物件の取得後におけるポートフォリオ全体のPML値が10%未満を維持できる物件とします。
ただし、次に該当する物件については、投資対象として個別に検討することができます。
(1) 地震保険を付保しても、なお投資経済性が維持できる物件
(2) 取得後に耐震補強工事が実施可能であり、当該工事により上記の基準を満たすことが可能と判断される物件
環境・地質専門業者が作成したエンジニアリングレポート、地歴調査報告書等において、有害物質等が内在する可能性が低く、又は内在しているが当該有害物質に関連するすべての法令に基づき適法に保管あるいは処理等がなされている旨の記載がなされ、かつ、本資産運用会社の調査により運用上の障害の可能性が低いと判断された物件とします。
テナント
(エンドテナント)
(1) 属性、信用力、業種、使用目的、賃貸借契約の条件、テナント入替えの可能性等を総合的に勘案した上で、投資判断を行います。
(2) 特定の同一テナントからの賃料収入(共益費・駐車場使用料・倉庫使用料等を含み、複数物件に入居している場合はその総額とします。)がポートフォリオ全体の賃料収入に占める比率(4月末及び10月末の契約賃料ベースとします。)は、原則として15%を上限とします。
ただし、上記の上限値を超えるものの、テナントの信用力やテナント入替えの可能性等を総合的に勘案した結果、ポートフォリオの安定運営上、好影響を及ぼすと判断される場合は、個別に取得を検討することができます。

権利関係原則として、敷地も含めた一棟の建物全体に係る独立した所有権が取得できる物件とします。ただし、下記(1)から(6)の形態の物件についても、各々に定める検証を行った上で投資対象とすることがあります。
(1) 共有物件
・ 管理運営(賃貸・改良行為等)の自由度を確保するため、共有持分割合が50%超であることを原則としますが、他の共有者の属性や信用力、物件の特性等を総合的に考慮し、個別に投資判断を行います。
・ 処分の自由度を確保するため、共有者間協定等による共有者間の優先買取権や譲渡制限等の有無、内容等を確認します。
・ 収益の安定性を確保するため、他の共有者の属性や信用力等を十分確認の上、仕組み上の手当て(共有物不分割特約の締結、登記の具備や敷地の相互利用に関する取決めを含みますが、これらに限りません。)を講じます。
(2) 区分所有建物及びその敷地
・ 管理運営の自由度を確保するため、区分所有議決権が50%超であることを原則としますが、他の区分所有者の属性や信用力、物件の特性等を総合的に考慮し、個別に投資判断を行います。
・ 処分の自由度を確保するため、管理規約等による区分所有者間での優先買取権や譲渡制限等の有無や内容を確認します。
・ 収益の安定性を確保するため、管理組合の運営状況(積立金、負債比率、付保状況等)を確認し、必要に応じて独自の手当て(本投資法人内の積立額増額、管理組合とは別途の共用部付保や敷地権の登記の具備を含みますが、これらに限りません。)を講じます。
(3) 借地権付建物
・ 原則として、旧借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)(以下「借地法」といいます。)又は借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)(以下「借地借家法」といいます。)に基づく借地権を対象とします。
・ 底地権者の属性を慎重に検討し、地代の改定、借地契約更新時の更新料、建替え時の承諾料又は売却の際の承諾料等が収益性に与える影響を考慮の上、投資判断を行います。
(4) 借地権が設定された土地(底地)
・ 借地権者の属性や賃料負担能力の有無等を慎重に検討し、当該借地契約期間満了後の収益確保の見通しも踏まえて総合的に投資判断を行います。
(5) 境界
・ 隣接地との境界確認が未了の物件については、隣接地の所有者や属性、経緯、現地の状況等を確認し、投資物件の収益性や権利の安定性に与える影響を考慮した上で投資判断を行います。
(6) 用益権や越境物等
・ 第三者による地上権・地役権等の用益権が設定されている不動産については、その内容や相手方を確認し、投資物件の収益性や権利の安定性に与える影響を考慮した上で投資判断を行います。
・ 隣接地からの越境物が存在する物件、又は隣接地への越境物が存在する物件については、越境物の内容や所有者、経緯、覚書締結の有無等を確認し、投資物件の収益性や権利の安定性に与える影響を考慮した上で投資判断を行います。
(7) その他
・ 借家権については、前各号に該当する物件を取得する際に付随するものの他は、原則として投資対象としません。
・ 抵当権等の担保権が設定されている物件については、原則として投資対象としません。投資物件の検証に当たっては、担保権の有無や購入時の担保権抹消の可能性等を確認します。

開発案件・ 原則として、安定的な賃貸事業収入又はこれに類する収入が現に生じている若しくは生じる見込みがある物件を投資対象とします。
・ 建築前又は建築中である土地建物について、建物の許認可リスクや完工リスクが低減され、賃貸マーケットの状況や賃貸借予約契約の存在等により竣工後のテナントの確保が十分可能であり、ポートフォリオ全体に過大な影響を与えない場合には、当該建物の竣工前においても投資対象とすることができます。この場合、本投資法人が建物の建築に係る請負契約の注文者になることもできます。
・ 本投資法人が、宅地の造成又は建物の建築に係る工事を自ら実行することとなる取引は行いません。
現物不動産と信託受益権の選択投資物件の取得に当たり、現物不動産の形態で取得するか、信託設定を行った上で信託受益権の形態で取得するかは、現所有者の意向、取得時の流通コスト、取得後の管理コスト等を総合的に勘案して判断します。

(注1)「新耐震基準」とは、1981年に施行された建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法施行令」といいます。)の改正(昭和56年4月24日政令第144号)に基づき制定された耐震基準をいい、① RC柱の帯筋比の規定の新設(0.2%以上)、② 水平震度から層せん断力係数への見直し、③ 耐震計算に関する二次設計の規定の新設がなされた結果、耐震性能が大幅に向上することの契機となった耐震基準をいいます。
(注2)「PML(Probable Maximum Loss)値」とは、地震による予想最大損失率を意味します。PML値は、個別建築物に関するものと、ポートフォリオに関するものに分けられます。PML値についての統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものを意味します。
投資物件の取得に当たっては、対象不動産の収益性調査、市場調査、法的調査、鑑定評価等の詳細な調査(デューデリジェンス)を実施します。各種調査及び鑑定評価については、専門性、客観性、透明性の観点から、利害関係を有しない独立した外部業者へ調査を委託します。
⑤ 匿名組合出資持分又は不動産対応証券への投資
本投資法人は、不動産に関する匿名組合出資持分(後記「(2)投資対象 ① 投資対象とする資産の種類 (イ)不動産同等物」に定義されます。以下同じです。)又は不動産対応証券への投資を行う場合は、主として以下の内容を基準にします。
(イ)当該投資後において、不動産に関する匿名組合出資持分及び不動産対応証券に対する投資額の合計が、総資産額(注)の10%以内となること。
(ロ)不動産に関する匿名組合出資持分又は不動産対応証券の運用対象とされる不動産等が、本投資法人の投資方針及び投資基準に合致していること。
(ハ)不動産に関する匿名組合出資持分又は不動産対応証券の運用対象とされる不動産等の売却時に、本投資法人による取得機会が得られること。
(注)総資産額は、直近の決算期の貸借対照表における資産の部の金額とし、有形固定資産については鑑定評価額と期末帳簿価額との差額を当該有形固定資産の期末帳簿価額に加減して求めた金額とします。
⑥ 運営管理方針
(イ)運用計画の策定
本資産運用会社は、本投資法人の営業期間毎に「年度運用計画」を策定し、計画的な資産運用を行います。年度運用計画は、投資物件毎の収支計画を踏まえて、ポートフォリオ全体及び本投資法人全体の収支計画より構成され、コンプライアンス委員会及びKDO運用委員会の審議及び決議を経て、各営業期間開始後2か月以内に策定されます。オフィス・リート本部長は、年度運用計画が策定された場合には、直ちに本投資法人の役員会に提出し、承認を得ます。
本資産運用会社は、各投資物件及びポートフォリオ全体について、収支実績を随時検証します。月次又は期中の収支予算と実績に著しい乖離が見られる等、年度運用計画の見直しが必要と判断される場合には、速やかに修正運用計画を策定します。
投資物件の取得又は売却、市場環境の変化等、投資物件やポートフォリオの状況に大きな変化が生じた場合についても、適宜、年度運用計画の修正や見直しを行います。
(ロ)運営管理のモニタリング
本資産運用会社は、上記の「年度運用計画」を基に、投資物件の賃貸運営、建物管理、修繕・改修等の各方面から、プロパティマネジメント業務受託者の運営管理活動をモニタリングします。
また、本資産運用会社は、プロパティマネジメント業務受託者との間で、以下の事項に関する確認及び対応策等についての業務報告会を定期的(原則として毎週)に開催し、計画に沿った運営管理を実行・維持するための協議を行います。
・ 収支実績及び予算との対比
・ 稼働率の状況及び予算との対比
・ 既存テナントの動向
(賃料等の回収・延滞状況、テナントからの要望・苦情等の有無とその対処状況、賃貸借契約の更新・解約等の動向等)
・ 周辺地域における賃貸市場の動向
・ 新規テナント募集活動の状況
(入居検討先、募集条件、空室期間等)
・ 建物管理の状況
(躯体や設備の維持管理状況、法定定期点検の実施状況等)
・ 修繕工事の実施状況及び予算との対比
・ 今後必要な修繕工事及び大規模改修工事の計画
・ 収益向上、経費削減に向けた方策の検討
・ その他、協議が必要と考える事項
⑦ 付保方針
(イ)損害保険
災害や事故等による建物の損害及び収益の減少、対人・対物事故による第三者からの損害賠償請求によるリスクを回避するため、投資物件の特性に応じ適切な損害保険(火災保険・賠償責任保険・利益保険等)を付保します。
(ロ)地震保険
個別の投資物件のPML値が20%を超過する場合、又は個別の投資物件が加わることによりポートフォリオ全体のPML値が10%を超過する場合には、災害による影響と保険料負担等とを総合的に比較したうえで、地震保険の付保を検討します。
(ハ)引受保険会社の保険格付
引受保険会社の保険格付は、付保時点においてムーディーズ・ジャパン株式会社によるA3以上又はS&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社によるA-以上であることを基準とします。
(ニ)引受保険会社の選定
引受保険会社の選定に当たっては、保険代理店を通じて複数の保険会社の条件を検証し、適切な選定を行います。
⑧ 修繕及び設備投資の方針
(イ)中長期的かつ安定的な収益を確保することを目的として、投資物件の競争力の維持・向上につながる効率的な修繕計画を投資物件毎に作成し、修繕及び設備投資を行います。
(ロ)修繕及び設備投資については、原則として、ポートフォリオ全体での合計額がポートフォリオ全体の減価償却費合計額の範囲内となるように実施します。ただし、ポートフォリオの競争力を維持・向上させるために必要と判断される多額の支出や、緊急性を要する多額の支出が発生する場合は、財務政策上支障のない範囲で、ポートフォリオ全体の減価償却費合計額を超える額の修繕及び設備投資を行うことがあります。
(ハ)共用部分の改修工事については、テナントに対する営業政策上の観点から早期に検討及び実施します。
(ニ)耐震補強が必要な建物については、テナントの営業状況に配慮しつつ、補強工事を速やかに検討及び実施します。
⑨ 売却方針
保有する投資物件の売却を行う場合は、当該投資物件の現状における収益性並びにマーケット動向を踏まえた将来的な収益見通し及び資産価値の増減等を総合的に勘案し、ポートフォリオにおける当該投資物件の存在意義を判断して決定します。
投資物件の売却にあたっては、より高い価格での売却が実現できるよう、競争入札方式の導入、有力不動産仲介業者の活用等の方策を採用することを基本として、その他の諸条件も考慮しつつ、より有利な売却先への売却を検討しますが、本投資法人のポートフォリオの構築上、本投資法人の中長期的な戦略から見て適切であると判断される場合には、上記方策によらず、交換取引又は相互売買取引等の方策も検討します。また、購入検討先の属性や購入資金調達状況、購入目的等の調査を行い、不測のトラブルの回避を図ります。
⑩ 財務方針
(イ)財務の基本指針
本投資法人の安定収益の確保及び運用資産の持続的な成長を目的として、以下の基本指針の下で計画的かつ機動的な財務戦略を立案、実行します。
a.調達面:資産の取得、設備投資、分配金の支払、本投資法人の運営資金又は債務の返済(敷金及び保証金の返還、借入金の返済、投資法人債の償還を含みます。)等の諸資金の手当てを目的として、安定的な長期資金と機動的な短期資金とを効率よく組み合わせた調達を行います。
b.運用面:資金の安全性、流動性及び効率性を重視した運用を行います。
(ロ)資金調達:エクイティ
新投資口の発行及び新投資口予約権の発行は、総資産額(注)に対する借入金及び投資法人債の合計額の割合(以下「有利子負債比率」といいます。)や投資物件の取得時期等を勘案した上で、投資口の希薄化にも配慮しつつ実行します。
(注)総資産額は、有利子負債比率計算時点における直近の決算期の貸借対照表における資産の部の金額とし、有形固定資産については鑑定評価額と期末帳簿価額との差額を当該有形固定資産の期末帳簿価額に加減して求めた金額とします。
(ハ)資金調達:デット
a.資金の借入れは、以下の方針に基づき適切に行います。
・ 金利変動リスクを軽減するため、長期・短期の借入期間、固定・変動の金利形態等のバランスを図ります。
・ リファイナンスリスク(資金再調達リスク)を軽減するため、返済期限や借入先の分散を図ります。
・ 借入先は、金融商品取引法第2条第3項第1号に規定する適格機関投資家(租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限ります。
・ 借入先の選定に当たっては、借入期間、金利、担保提供の要否、手数料等の諸条件につき複数の金融機関と交渉し、マーケット水準とも比べながら、その内容を総合的に考慮して効率的な資金調達を図ります。
・ 各種必要資金の機動的な調達を目的として、極度貸付枠設定契約やコミットメントライン契約等、事前の借入枠設定又は随時借入予約契約の締結を必要に応じて検討します。
・ 借入れに際しては、無担保・無保証を原則としますが、円滑な資金調達を目的として運用資産を担保として提供する場合があります。
b.投資法人債の発行は、長期かつ安定的な資金調達と調達先の分散を目的として適切に行います。
c.当面のデット調達における借入期間、金利形態等については、年度運用計画において定めるものとします。
d.借入金及び投資法人債発行の限度額は、それぞれ1兆円とし、かつ、その合計額が1兆円を超えないものとします。
e.デリバティブ取引に係る権利(投資信託及び投資法人に関する法律施行令(平成12年政令第480号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法施行令」といいます。)第3条第2号)への投資を、本投資法人に係る負債から生じる為替リスク、金利変動リスク、その他のリスクをヘッジすることを目的としたものに限って行うことがあります。
f.有利子負債比率は、原則として60%を上限とします。
ただし、資産の取得に伴い、一時的に60%を超えることがあります。
(ニ)資金運用
a.本投資法人に帰属する余剰資金(本投資法人の固有勘定内及び不動産信託の信託勘定内)は、無利息型の普通口座(預金保険制度により全額保護の対象となる普通預金)又はムーディーズ・ジャパン株式会社の短期預金格付がP-2以上若しくはS&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社の自国通貨建て短期格付けがA-2以上である銀行の普通預金口座、定期預金口座又は譲渡性預金口座(以下、普通預金口座、定期預金口座又は譲渡性預金口座を総称して「預金口座」といいます。)に預け入れます。ただし、上記記載に該当しない普通口座又は預金口座を使用する場合には、適正な管理を行います。
b.余剰資金は、原則として、以下の項目に対して支出することができます。なお、規約上では安全性及び換金性を重視した上で有価証券及び金銭債権(後記「(2)投資対象 ① 投資対象とする資産の種類 (ハ)d.」及び同「e.」に掲げる有価証券及び金銭債権をいいます。以下、本(ニ)において同じです。)への投資ができることとされていますが、当面は運用を目的とした有価証券又は金銭債権への投資は行わないこととします。
・投資物件の取得又は設備投資等
・本投資法人の運営資金
・分配金の支払
・債務の返済(敷金及び保証金の返還、借入金の返済、投資法人債の償還を含みます。)
c.デリバティブ取引に係る権利への投資は、本投資法人に係る負債から生じる為替リスク、金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的としてのみ行います。
d.投資物件の賃貸に際し調達した敷金又は保証金等の預り金の運用方法は、原則として上記a.に準じた取扱いを行います。ただし、ヒストリカルデータの蓄積やコミットメントラインの導入等、預り金返還の安全性が確保できると判断される場合は、資金効率の観点から上記b.に準じた運用を行うことができます。
⑪ 情報開示方針
(イ)資産運用については、投資主等の理解が得られるよう、可能な限り迅速かつ正確な情報開示に努めます。
(ロ)情報開示は、投信法、金融商品取引法並びに東京証券取引所及び投信協会等が定める内容、様式に従って行うとともに、法定開示事項以外にも、投資主等にとって重要かつ有用な情報は可能な限り開示します。
(ハ)利害関係者又は本資産運用会社との取引の透明性を確保するために、利害関係者又は本資産運用会社と本投資法人との取引に関する情報を開示します。利害関係取引規程に関しては、後記「第二部 投資法人の詳細情報 第3 管理及び運営 2 利害関係人との取引制限 (2)オフィス・リート本部利害関係取引規程」をご参照下さい。

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