有価証券報告書(内国投資証券)-第4期(平成29年9月1日-平成30年2月28日)
以下において、本投資口又は投資法人債(以下「本投資法人債」といい、短期投資法人債を含むことがあります。)への投資に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しています。但し、以下は本投資法人への投資に関するすべてのリスクを網羅したものではなく、記載されたリスク以外のリスクも存在します。また、本書に記載の事項には、特に本投資法人及び本資産運用会社の目標及び意図を含め、将来に関する事項が存在しますが、別段の記載のない限り、これらの事項は本書の日付現在における本投資法人及び本資産運用会社の判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であって、不確実性を内在するため、実際の結果と異なる可能性があります。
以下に記載のいずれかのリスクが現実化した場合、本投資口又は本投資法人債の市場価格が下落し、本投資口又は本投資法人債の投資家は、投資した金額の全部又は一部を回収できないおそれがあります。本投資法人は、可能な限りこれらリスクの発生の回避及びリスクが発生した場合の対応に努める方針ですが、回避できるとの保証や対応が十分であるとの保証はありません。
本投資口及び本投資法人債に投資を行う際は、以下のリスク要因及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上、各投資家自らの責任と判断において行う必要があります。
(1)リスク要因
本項に記載されている項目は、以下のとおりです。
① 投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
(イ)価格変動に関するリスク
(ウ)金銭の分配に関するリスク
(エ)投資主の権利が株主の権利と同一でないことに関するリスク
② 投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
(イ)投資法人の制度に関するリスク
(ウ)スポンサーへの依存に関するリスク
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
③ 投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
(ア)不動産の流動性に関するリスク
(イ)投資対象を物流施設に特化していることによるリスク
(ウ)不動産の偏在に関するリスク
(エ)不動産の瑕疵に関するリスク
(オ)土地の境界等に関するリスク
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
(キ)建築基準法等の規制に関するリスク
(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
(ケ)埋立地に関するリスク
(コ)不動産の所有者責任に関するリスク
(サ)共有物件に関するリスク
(シ)借地権に関するリスク
(ス)売主の倒産等の影響に関するリスク
(セ)専門家報告書等に関するリスク
(ソ)マーケットレポートへの依存に関するリスク
(タ)収入及び支出に関するリスク
(チ)PM会社に関するリスク
(ツ)少数のテナントやシングル・テナントに依存しているリスク
(テ)特定の物件への依存度が高いことに係るリスク
(ト)敷金及び保証金に関するリスク
(ナ)転貸に関するリスク
(ニ)マスターリースに関するリスク
(ヌ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
(ネ)地球温暖化対策に関するリスク
(ノ)開発物件に関するリスク
(ハ)太陽光発電設備が付帯した物件に関するリスク
④ 投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
(ア)信託受益者として負うリスク
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
(ウ)信託受託者に関するリスク
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
⑤ 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
⑥ 特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
⑦ 税制等に関するリスク
(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク
(イ)過大な税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
(ウ)借入れに係る導管性要件に関するリスク
(エ)資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
(カ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
(キ)税務調査等による更正処分のため、追加的な税金が発生するリスク
(ク)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(ケ)一般的な税制の変更に関するリスク
(コ)減損会計の適用に関するリスク
(サ)納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
⑧ その他
(ア)取得予定資産を組み入れることができないリスク
(イ)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
(ウ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
① 投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
本投資口は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型です。したがって、本投資口の換金・投資回収には、上場している金融商品取引所を通じて又は取引所外にて第三者へ売却する等の必要があります。
また、東京証券取引所が定める上場廃止基準に抵触する場合には本投資口の上場が廃止され、投資主は保有する本投資口を取引所外において相対で譲渡する他に換金の手段はありません。これらにより、本投資口を低廉な価格で譲渡しなければならない場合や本投資口が譲渡できなくなる場合があります。また、本投資法人債には確立された取引市場が存在せず、買主の存在も譲渡価格も保証されていません。
(イ)価格変動に関するリスク
本投資口の市場価格は、金利動向や為替相場等の金融環境の変化に影響されることがあるほか、投資口の売買高及び需給バランス、不動産投資信託証券以外の金融商品に対する投資との比較における優劣、不動産投資信託証券市場以外の金融商品市場の変動、市場環境や将来的な景気動向等によって左右され、場合によっては大幅に変動することがあります。特に、金利上昇局面においては、本投資口の分配金利回りの魅力が相対的に低下し、本投資口の市場価格が下落する可能性があります。
加えて、本投資口の市場価格は、一般的な不動産の評価額の変動、不動産市場の趨勢、不動産の需給関係、不動産需要を左右することのある企業を取り巻く経済環境、法令・会計・税務の諸制度の変更等、不動産関連市場を取り巻く要因による影響を受けることになります。
さらに、本投資法人は、その事業遂行のために必要に応じて資金を調達しますが、その資金調達が新投資口の発行又は新投資口予約権の無償割当てにより行われる場合には、本投資口1口当たりの分配金・純資産額が希薄化することがあります。
これらの事象により、またそれ以外の状況のため、市場での本投資口の需給バランスが影響を受け、本投資口の市場価格が影響を受けることがあります。
また、本投資法人又は本資産運用会社に対して監督官庁等による行政指導、行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資口の市場価格が下落することがあります。さらに、他の投資法人又は他の資産運用会社に対して監督官庁等による行政指導、行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、その悪影響が不動産投資信託証券市場に及ぶことを通じて、本投資口の市場価格が下落することがあります。
その他、本投資法人債は金利動向等の市場環境等により価格が変動することがあり、また格付けの見直しや引き下げによる影響を受けることがあります。
(ウ)金銭の分配に関するリスク
本投資法人はその分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、本投資法人による分配の有無、金額及びその支払いは、いかなる場合においても保証されるものではありません。特に、想定している不動産等の取得又は売却が行われない場合やその時期に変更が生じた場合のほか、資産から得られる賃料収入の低下、損失の発生、現金不足等が生じた場合などには、予想されたとおりの分配を行えない可能性があります。
また、本投資法人は、利益の範囲内で行う金銭の分配に加え、前記「2 投資方針/(3)分配方針」に記載の方針に従い、毎期継続的に利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行う方針です。利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うに当たり、本投資法人は、投信協会の諸規則に定める額を上限として、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規物件の取得資金への充当などの他の選択肢についても検討の上、当該分配を実施する計算期間の直前の計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の30に相当する金額を目途として本投資法人が決定した金額を、利益を超える金銭として、原則として毎期継続的に分配する方針です(継続的利益超過分配)。また、継続的利益超過分配に加え、新投資口の発行、投資法人債の発行、資金の借入等の資金調達又は大規模修繕等により、一時的に1口当たり分配金の金額が一定程度減少することが見込まれる場合は、1口当たり分配金の金額を平準化することを目的とする場合に限り、本投資法人が決定した金額につき、一時的な利益を超えた金銭の分配を実施できるものとしています(一時的利益超過分配。なお、一時的利益超過分配を実施する場合の継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配の合計の分配金水準は、当該分配を実施する計算期間の直前の計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の40に相当する金額を上限の目途とします。)。しかしながら、上記の方針に関し、本投資法人では、鑑定LTVが60%を超えた場合には、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行わないこととしているほか、経済環境、不動産市場の動向、保有資産の状況及び財務の状況等によっては、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の額が上記の目途を下回る可能性があり、これらの場合には、投資主が利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を踏まえて期待した投資利回りを得られない可能性があります。また、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の実施は手元資金の減少を伴うため、突発的な事象等により本投資法人の想定を超えて資本的支出等を行う必要が生じた場合に手元資金の不足が生じる可能性や、機動的な物件取得に当たり資金面での制約となる可能性があります。わが国の不動産投資信託証券市場(J-REIT市場)において、投資法人が利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うようになってからまだ期間がそれほど経過しておらず、また、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うとの方針を持つ投資法人は少ない状況にあります。したがって、本投資法人が上記で掲げる金銭の分配に係る方針が、市場においていかなる評価を受けるかは明らかでありません。
また、投資法人の利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)に関する投信協会の規則等につき将来新たな改正が行われる場合には、改正後の投信協会の規則等に従って利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行う必要があることから、これを遵守するために、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の額が本書記載の方針による金額と異なる可能性や、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を一時的に、又は長期にわたり行うことができなくなる可能性があります。
(エ)投資主の権利が株主の権利と同一でないことに関するリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会において議決権を行使し、規約の変更や役員の選任等の重要事項の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して投信法で定められた権利の行使を行うことができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは同一ではありません。例えば、金銭の分配に係る計算書を含む本投資法人の計算書類等は、役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はなく、また、投資主総会は決算期毎に招集されるものではありません。また、投資主総会に出席せず、かつ議決権を行使しないときは、当該投資主はその投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第14条第1項)。
② 投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づいて設立される社団(投信法第2条第12項)であり、一般の法人と同様の組織運営上のリスク及び投資法人制度固有のリスクが存在します。
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
本投資法人の組織運営上の主なリスクは、以下のとおりです。
a.役員の職務遂行に関するリスク
投信法上、投資法人の業務を執行し投資法人を代表する執行役員及び執行役員の職務の執行を監督する監督役員は、投資法人に対して善良な管理者としての注意義務(以下「善管注意義務」といいます。)を負い、また、法令、規約及び投資主総会の決議を遵守し投資法人のため忠実に職務を遂行する義務(以下「忠実義務」といいます。)を負います。しかし、これらの義務が遵守されないおそれは完全には否定できません。また、本資産運用会社の主要な役職員の多くは、スポンサーであるラサール不動産投資顧問株式会社及びそのグループ会社からの転籍者又は出向者です。
b.投資法人の資金調達に関するリスク
本投資法人は資金調達を目的として、借入れ及び投資法人債を発行することがあり、規約上、借入金と投資法人債を合わせた限度額は1兆円とされ、また、借入れを行う場合、借入先は、適格機関投資家(但し、租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものと規定されています。
借入れ又は投資法人債の発行を行う際には様々な条件、例えば財務制限、第三者に対する担保提供の制限、担保提供義務、付保義務、現金等の留保義務その他本投資法人の業務に関する約束や制限等が要請されます。このような約束や制限等の結果、本投資法人の運営に支障をもたらし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があり、それにより本投資口の市場価格に悪影響が生じることがあります。また、借入れ及び投資法人債の発行は、政府や日本銀行における資金・通貨の供給政策、経済環境、市場動向、金利実勢、本投資法人の収益及び財務状況のほか、借入先や投資家の自己資本規制その他の法的・経済的状況等の多くの要因に従って決定されるため、本投資法人が必要とする時期及び条件で行うことができるとの保証はありません。また、借入れについて返済期限が到来した場合に、同一の借入先からほぼ同一の条件で新規の借入れを行う借換えについても、かかる借換えができないことや、金利、担保提供、財務制限条項等の点でより不利な条件での借入れを余儀なくされることがあります。
本投資法人は、本書の日付現在、一定の金融機関から資金借入れを行っており、借入時における担保及び保証の提供は行っていませんが、借入れに係る契約においては、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の一定の数値を維持すること等の財務制限条項や一定の場合の担保提供義務等が規定されています。
借入れに当たり、税法上の配当等の額の損金算入要件(いわゆる導管性要件)(後記「⑦税制等に関するリスク/(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク」をご参照ください。)を満たすためには、本投資法人は、その借入先を機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいいます。)に限定することが要請され、借入先は現実には限定されています。また、本投資法人の保有不動産の全部又は一部が資金の借入先に対して担保に供された場合、担保対象となる保有不動産の処分及び建替等は、制限を受けることとなります。その結果、本投資法人が必要とする時期及び条件で保有不動産の処分や建替等ができないおそれがあります。また、本投資法人が借入金の期限前返済を行う場合には、その時点における金利情勢により、期限前返済コスト(違約金等)が発生する場合がある等、予測しがたい経済状況の変化により本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。本投資法人が資金を調達しようとする場合、借入れのほか、投資法人債の発行又は新投資口の発行の方法によることがあります。新投資口の発行を行う場合、投資口の発行価格はその時々の市場価格により左右され、場合により、本投資法人の必要とする時期及び条件で発行できないおそれがあります。これらのほか、2014年12月1日施行の改正投信法により、新投資口予約権の無償割当てによる、いわゆるライツ・オファリングでの資金調達方法も導入されています。しかしながら、ライツ・オファリングでの資金調達はまだ制度導入がなされたばかりであり、投資法人制度における確立した資金調達方法となるか明らかではありません。
なお、財務指標のうち、本投資法人は、LTVの上限を原則60%とし、50%前後を平常時の上限の目処として運用することとしていますが、新たな運用資産の取得等に伴い、一時的に上限を超えることがあります。一般に、LTVが高まると金利変動の影響が強まる等の影響があり、本投資法人の収益の安定性等に悪影響を及ぼす可能性があります。
c.投資法人が倒産し又は登録を取り消されるリスク
本投資法人は一般の法人と同様に、債務超過に至る可能性を否定することはできません。本投資法人は、現行法上、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)及び投信法上の特別清算手続の適用を受けます。
また、本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。本投資口及び本投資法人債は金融機関の預金と異なり、預金保険等の対象ではなく、本投資口につき、当初の投資額が保証されているものではありません。本投資法人が清算される場合、投資主は、すべての債権者への償還の後でしか投資額を回収できません。従って、清算手続において、投資主は投資額の全部又は一部につき償還を受けられないことがあります。また、本投資法人債の債権者は清算手続に従って投資額を回収することになるため、債権全額の償還を受けられる保証はありません。
(イ)投資法人の制度に関するリスク
投資法人の制度上の主なリスクは以下のとおりです。
a.業務委託に関するリスク
投資法人は、資産の運用以外の営業行為を行うことができず、使用人を雇用することはできません。また、本投資法人は、投信法に基づき、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。従って、本投資法人の業務執行全般は、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者の能力や信用性に依存することになります。金融商品取引法上、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、資産保管会社は信託業を兼営する銀行等一定の要件を満たすものに資格が限定されており、一般事務受託者については、本投資法人の設立時及び設立後に新たに行う一般事務受託者との契約締結時に、不適当なものでないことの調査が執行役員及び監督役員により行われています。しかし、それぞれの業務受託者において、今後業務遂行に必要とされる人的・財産的基盤が損なわれた場合や、これらの業務受託者が金融商品取引法及び投信法により本投資法人に対して負う善管注意義務や忠実義務に反する行為を行った場合には、本投資法人の業務に支障が生じ、その結果、投資主又は投資法人債権者が損害を受ける可能性があります。
また、投信法上、資産の運用、資産の保管及び一般事務の第三者への委託が義務付けられるため、本資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者が、倒産手続等により業務遂行能力を喪失する場合には、倒産に至った業務受託者等に対して本投資法人が有する債権の回収に困難が生じるだけでなく、本投資法人の日常の業務遂行に影響を及ぼすことになります。また、これらの者との委託契約が解約又は解除された場合において、本投資法人の必要とする時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する第三者を選定し業務を委託できないときには、本投資法人の収益等が悪影響を受けるおそれがあるほか、本投資口が上場廃止になる可能性があります。
b.資産の運用に関するリスク
投資法人は、投信法上、資産運用会社にその資産の運用に関する業務を委託しなければならないとされており、本投資法人は、その資産の運用成果につき、その資産の運用を委託する本資産運用会社の業務遂行能力に依存することになります。本資産運用会社についての主なリスクは以下のとおりです。
(ⅰ)資産運用会社の運用能力に関するリスク
一般に、資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負いますが、運用成果に対して何らの保証を行うものではありません。また、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、金融商品取引法及び投信法に定める監督を受け、その信用力の維持には一定限度の制度的な裏付けがありますが、その運用能力が保証されているわけではありません。
本投資法人は2015年10月9日に設立され、本資産運用会社が本投資法人よりその資産運用業務の委託を受けていますが、運用実績が豊富とはいえません。
本資産運用会社による本投資法人の資産の運用は、投信法及び金融商品取引法の適用を受けるほか、東京証券取引所が定める上場規則の適用を受けることとなり、これらの規制の上で、期待どおりの運用を行い、収益を上げることができる保証はありません。なお、本投資法人が今後取得を予定する資産(以下「取得予定資産」といいます。)の売主等から入手した取得予定資産に係る過去の収益状況は、本投資法人の将来の業績や運用実績を予測させ又はこれを何ら保証するものではありません。
(ⅱ)資産運用会社の行為に関するリスク
一般に、資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負い、さらに資産運用会社の行為により投資法人が損害を被るリスクを軽減するため、金融商品取引法及び投信法において業務遂行に関して行為準則が詳細に規定されています。しかし、本資産運用会社のスポンサー等の利害関係人等と本投資法人との間で取引等を行うに際して、本資産運用会社が、かかる行為準則に違反したり、適正な法的措置を行わない場合には、本投資法人に損害が発生する可能性があります。なお、本資産運用会社自身も自ら投資活動を行うことは法令上禁止されているものではありません。そのような場合に、本資産運用会社が自己又は第三者の利益を図るため、本投資法人の利益を害することとなる取引を行わないとの保証はありません。
(ⅲ)資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更に関するリスク
本資産運用会社は、本投資法人の規約に基づいて投資運用業を遂行するため、本資産運用会社の社内規程である運用ガイドラインにおいて、投資対象資産に関する取得・維持管理・売却の方針及び財務上の指針を定めていますが、その内容は本投資法人の規約に反しない限度で投資主総会の承認を得ることなく適宜見直し、変更されることがあります。そのため、投資主の意思が反映されないまま運用ガイドラインが変更される可能性があります。また、本資産運用会社は、運用ガイドラインに従いその業務を適切に遂行するため、一定の社内体制を敷いていますが、かかる社内体制について効率性・機能性その他の観点から今後も随時その見直しがなされることがあります。このような、本資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更により、本投資法人の資産運用の内容が変更され、その結果、当初予定されていた収益を上げられない可能性があります。
加えて、本投資口について支配権獲得その他を意図した取得が行われた場合、投資主総会での決議等の結果として本投資法人の運用方針、運用形態等が他の投資主の想定しなかった方針、形態等に変更される可能性があります。
(ウ)スポンサーへの依存に関するリスク
本投資法人のスポンサー及びそのグループ会社は、本投資法人との間で各種の密接な関係を有しています。具体的には、スポンサーは本投資法人の投資主であり、本資産運用会社の株主であり、テナント・リーシングやマーケット・リサーチ等の分野をはじめとする各種の助言の本投資法人への提供者であり、本資産運用会社の主要な役職員の転籍元又は出向元であるほか、本投資法人は、「ロジポート」ブランドの使用許諾をスポンサーから受けるなど、本投資法人は、スポンサー及びそのグループ会社に大きく依存しています。
したがって、本投資法人が、スポンサー及びそのグループ会社との間で本書の日付現在と同一の関係を維持できなくなった場合又は助言等の提供を受けられなくなった場合には、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。また、これらスポンサー及びそのグループ会社の業績が悪化した場合や、スポンサー及びそのグループ会社の市場での信頼や評価(レピュテーション)が風評等により損なわれた場合等にも、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。
スポンサーは、スポンサーサポート契約に基づき、ラサールファンドが保有・運用する不動産等を売却しようとする場合、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、当該不動産等に係る売却情報を提供するものとされていますが、本投資法人への売却を義務づけるものではありません。
また、スポンサーは、第三者が売却を予定する不動産等に係る情報を入手した場合、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、かかる情報を提供するものとされていますが、常に本資産運用会社がかかる情報の提供を受ける機会が保証されているものではありません。
前記に加え、スポンサーサポート契約の有効期間は、当初、2016年1月7日から2年間であり、2018年1月7日に自動更新をしております。以降、2年毎に自動更新されることとされていますが、契約の更新がなされない等により契約が終了した場合、スポンサーからのスポンサーサポートが受けられなくなるおそれがあります。
本投資法人は、利害関係人等との取引により投資主又は投資法人債権者の利益を害されることがないよう適切と考えられる体制を整備しています。しかし、これらの体制が有効に機能しない場合には、本投資法人の投資主又は投資法人債権者の利益に反する取引が行われ、投資主又は投資法人債権者に損害が発生する可能性があります。なお、かかる利益相反リスクに対する方策については後記「(2)リスクに対する管理体制」をご参照ください。
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
本投資法人の投資口は、上場後金融商品取引法で定める、いわゆるインサイダー取引規制の適用を受けています。また、本投資法人及び本資産運用会社は内部規程を設け、その役職員及びその親族がかかる取引を行うことを制限しています。しかしながら、こうした法規制や内部態勢にもかかわらず、本投資法人又は本資産運用会社の役職員その他の内部者が本投資法人や投資口に関する未公表の内部情報を知りつつ本投資口の取引を行うことがないとの保証はなく、また、これらの者が、本投資法人に係る未公表の重要事実を第三者に伝達し又はその売買等を推奨しないとの保証はありません。これらの場合には、投資家の信頼又は市場における信頼を損ね又は喪失する可能性があり、その結果、本投資口の流動性の低下や市場価格の下落等を招き、本投資法人の投資主が不利益を受けるおそれがあります。
③ 投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
本投資法人は、主として不動産等を投資対象とし、また物流施設に特化して投資する投資法人であり、そのため、以下のリスクがあります。
(ア)不動産の流動性に関するリスク
不動産は、流通市場の発達した有価証券と比較すると、相対的に流動性が低いという性格を有しています。また、売買時に相当の時間と費用をかけてその物理的状況や権利関係等を詳細に調査する(デュー・ディリジェンス)こともありますが、デュー・ディリジェンスの結果、当該不動産の物理的状況や権利関係等について重大な欠陥や瑕疵等が発見された場合には、流動性がさらに低下したり、売買価格が下落したりする可能性があります。そのほか、不動産もそれ以外の資産と同様、経済状況の変動等によりその市場価格は変動します。
また、需要の変動や競争激化など市場環境の動向や、投資採算の観点から、希望した価格や時期その他の条件での物件取得ができず、又は物件取得資金を調達できない等の事情により、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考えるポートフォリオの組成や、物件の取得による外部成長を達成できない可能性があります。
さらに、本投資法人が不動産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の視点から希望どおりの価格や時期その他の条件で売却できない可能性があります。これらの結果、本投資法人の投資方針に従った運用ができず、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
(イ)投資対象を物流施設に特化していることによるリスク
前記「2 投資方針/(1)投資方針」に記載のとおり、本投資法人は、先進的な物流施設について引き続き底堅い需要が継続するものと考えており、物流施設、特にプライム・ロジスティクスに対して投資を行っていく方針です。しかしながら、電子商取引市場の拡大等を背景とした消費物流の潜在的需要等の先進的な物流施設に対する需要を高めていると考えられる要因に変動が生じ、又は先進的な物流施設の供給が想定以上に増加し競合状況に変動が生じる可能性があり、先進的な物流施設について希少性が高く需要が供給を上回る状態が今後も持続するとは限りません。その場合、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
また、本投資法人は、上記以外にも主たる投資対象を物流施設とすることに伴う特有のリスクを抱えています。
例えば、運用資産の周辺の市街地化により、共同住宅・戸建住宅や学校・病院等の公益施設の建設が近隣で行われ、周辺環境が変動し、テナントの操業に支障が発生することがあります。その結果、テナント需要が後退し、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、現状の船舶、鉄道、航空機、自動車による物流輸送の役割が、技術革新や、インフラの利便性の変化、環境関連法規の制定による規制等により大きく変化し、それぞれを主要な輸送手段とする物流施設の役割が衰退することとなった場合、当該物流施設のテナント需要が低下する可能性があります。さらに、本投資法人が投資対象としている物流施設には海外への輸出又は海外からの輸入拠点として使用される物件も含まれることから、それらの物件のテナント需要は、為替相場や経済情勢にも左右される可能性があります。
また、景気減速により消費者行動が影響を受ける結果、テナントの事業及びその物流施設に対する需要が悪影響を受けるなど、物流業界全体における全般的な景気が悪化した場合、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
さらに、今後も物流市場の変化に伴い、テナントのニーズそのものが変化することにより本投資法人の保有する物流施設が陳腐化し、又はテナントの事業活動内容が変化すること等により、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
物流施設スペースの供給過剰若しくは需要の低下又は賃料水準の低下等物流施設に関する市況悪化により物流施設が不採算となる可能性や、他の物流施設との競争の状況、物流施設への潜在的テナントの誘致力並びに既存物流施設の保守、改修及び再開発能力等によっても、本投資法人の収益は左右されます。
さらには、用途指定・用途制限、収用及び再開発等に関連する法令及び税法等の改正により、これらに関する規制が変更又は強化され、物流施設運営に影響を与える場合には、本投資法人の収益が悪影響を受けるおそれがあります。また、港湾労働法(昭和63年法律第40号)に規定する港湾に所在する物流施設については、港湾労働法その他関係法令の適用を受け、また一定の事業慣行の影響を受けるため、テナントの人件費及び営業費用が他の地域に比べ高くなる場合があり、テナントの事業への悪影響を通じ本投資法人の収益にも悪影響が生じる可能性があります。
上記のほかにも、本投資法人が物流施設を投資対象としていることから、その建物の特性、適用規制、テナント特性等に起因して、特有のリスクが生じ、これらが本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ウ)不動産の偏在に関するリスク
本投資法人は、前記「2 投資方針/(1)投資方針/④ポートフォリオ構築方針」に記載の方針に基づき資産の運用を行いますが、その結果、本投資法人の運用資産は一定の地域、特に東京、神奈川、埼玉及び千葉、並びに大阪、京都及び兵庫に偏在する可能性があります。また、本投資法人の投資対象は物流施設等に限定されています。したがって、一定地域、特に東京、神奈川、埼玉及び千葉、並びに大阪、京都及び兵庫の物流マーケットの変動や物流施設等における収益環境等の変化が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(エ)不動産の瑕疵に関するリスク
本投資法人が取得する不動産(不動産信託受益権の原資産たる不動産を含みます。以下同じです。)に一定の欠陥や瑕疵があった場合、本投資法人は損害を被ることがあります。かかる瑕疵には、権利、地盤、地質、構造等に関する欠陥や瑕疵があります。また、建物の施工を請負った建設会社又はその下請業者において、建物が適正に施工されない場合があり得るほか、建築資材の強度・機能等の不具合や基準への不適合がないとの保証はありません。さらに、不動産には様々な法規制が適用されているため、法令上の規制違反の状態をもって瑕疵とされることもあり得ます。これらの欠陥や瑕疵は、取得後に判明する可能性もあります。
不動産の売買においては、特約で排除されていない限り、その対象となる不動産に隠れた瑕疵があった場合には、売主は、民法第570条により買主に対して瑕疵担保責任を負うことになります。したがって、本投資法人が特定の不動産の買主となる場合、不動産に係る物理的又は法的な瑕疵があり、それが隠れたものである場合には、上記に従い、本投資法人は売主に対して瑕疵担保責任を追及することができます。しかし、売主が既に解散・清算されている場合、又は売主が倒産し、若しくはその主要な資産が本投資法人に売却した不動産のみであったためにその資力が十分でない場合には、買主である本投資法人は、実際には売主との関係において上記の瑕疵担保責任による保護を受けることができず、損害を被ることになります。また、個別の事情により、売買契約上売主が瑕疵担保責任を負担する期間又は補償金額を限定し、又はこれを全く負わない旨の特約をすることがあります。
本投資法人は、状況によっては、売主に対して一定の事項について表明・保証を要求する場合もありますが、売主が表明・保証した事項が真実かつ正確であるとの保証はなく、表明・保証は法律上の制度ではないため、売主が行う表明・保証の対象、これに基づく補償責任の期間又は補償金額が一定範囲に限定される場合があり、また、売主が解散し、又は無資力になっているために実効性がない場合もあります。
不動産信託受益権においても、直接の売買対象である不動産信託受益権又はその原資産である不動産に隠れた瑕疵があった場合については、上記と同様のリスクがあります。そこで、不動産の信託契約及び受益権譲渡契約において、売主に信託設定日等において既に存在していた原資産である不動産の瑕疵について瑕疵担保責任を負担させ、又は一定の事実に関する表明及び保証を取得することがあります。しかし、このような責任を負担させても、上記のように実効性がない場合があり、また、そもそも責任を負担させなかった場合には、当該不動産の実質的所有者である本投資法人がこれを負担することになり、予定しない補修費用等が発生し、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。また、当該瑕疵の程度によっては、補修その他の措置をとったとしても、不動産の資産価値の減耗を防ぐことができない可能性があります。
なお、投資法人は、宅地建物取引業法上宅地建物取引業者とみなされ(同法第77条の2第2項)、投資法人が宅地建物取引業者でない者に対して不動産を売却する場合には、宅地建物取引業法上、不動産の売主として民法上負う瑕疵担保責任を完全に排除することができません(同法第40条)。したがって、本投資法人又は不動産信託受託者が不動産の売主となる場合には一定限度の瑕疵担保責任を負うことになる場合があります。
加えて、わが国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。したがって、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことや予想に反して当該不動産に第三者の権利が設定されていることがあり得ます。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
(オ)土地の境界等に関するリスク
わが国においては、土地の境界が曖昧であることが稀ではありませんが、隣地の所有者若しくは占有者からの境界確認書その他境界を確定させる書面が取得できない場合、又は境界標の確認ができないまま当該不動産を取得する場合には、後日、このような不動産を処分するときに事実上の障害が発生する可能性や、境界に関して紛争が発生し、所有敷地の面積の減少、損害賠償責任の負担等、これらの不動産について予定外の費用又は損失が発生する可能性があります。同様に、越境物の存在により、不動産の利用が制限され賃料に悪影響を与える可能性や、越境物の除去費用等の追加負担が本投資法人に発生し、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
建物は、事故又は地震・津波・火山活動や風水害等の天災地変によって、毀損、滅失又は劣化する可能性があります。このような場合には、毀損、滅失した個所を修復するため予期せぬ費用が発生するばかりでなく、一定期間建物が稼働不能となることを余儀なくされ、賃料収入が減少して、費用が増加することで本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、完全な修復が行われたか否かにかかわらず、評価額が下落するおそれもあります。
本投資法人は、建物に関する火災・水害等による損害を補償する火災保険又は賠償責任保険等を付保しています。このような複数の保険を組み合わせることによって、予期せざるリスクが顕在化した場合にも、保険金をあてることで、原状回復を行うことが一定程度期待できます。しかしながら、個々の不動産に関する状況により保険契約が締結されない可能性、保険金の上限額を上回る損害が発生する可能性、保険でカバーされない災害や事故が発生する可能性等があります。また、通常の火災保険では地震による火災はカバーされていません。さらに、保険会社が保険金を完全に支払わず、又は支払が遅れる可能性もあります。保険金が支払われた場合でも、行政上の規制その他の理由により、建物を事故発生前の状態に回復させることができない可能性があります。
加えて、天災地変とりわけ広い地域に被害をもたらす大地震・大津波が起こった場合、本投資法人の保有する複数の建物が同時に天災地変の影響を受ける可能性があります。本投資法人は、保有資産及び今後取得する資産について、専門家による地震リスク診断に基づき地震保険の付保の要否を検討・判断しますが、その結果、地震保険を付保しないこととした物流施設については、天変地異によりこれらの資産に損害が生じた場合に、保険によりこれを回復することはできません。また、地震保険を付保することとした物流施設であっても、対人的被害の賠償については保険でカバーされないこともあります。
また、天災地変が起こった場合、本投資法人の保有する物流施設に大きな影響がなかったとしても、物流活動を支える道路網の寸断や地盤の液状化等により、テナントの事業活動に大きな支障が生じる可能性や、電力供給不足等により物流施設の稼働に大きな支障が生じる可能性もあり、その結果、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
(キ)建築基準法等の規制に関するリスク
建物は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する基準等を定める建築基準法の規制に服します。また、建物は、様々な規制の下にあり、国の法令のほか、各地方公共団体の条例や行政規則等による規制を受けることもあります。例えば、駐車場の付置義務、住宅の付置義務、福祉施設の付置義務等のほか、これらの義務に関連して、建物の新築・増築に際して地方公共団体等と協議する義務等を課されることがあります。また、道路指定により敷地面積・容積率が結果として減少することもあります。そして、建築基準法やこれらの規制は、随時改正・変更されています。
また、その建築時点(正確には建築確認取得時点)においては、建築基準法上及び関連法令上適格であった建物でも、その後の建築基準法等の改正に基づく規制の変更により、変更後の規制のもとでは不適格になることがあります。例えば、建築基準法は、耐震基準について1981年にいわゆる新耐震基準を採用し、それ以降に建築されるべき建物にはそれ以前とは異なる耐震基準が適用されています。法規制の変化により、かつて法令に適合していながら後日適合しなくなった建物を「既存不適格」と呼ぶことがあります。既存不適格の建物は、これを改築したり、建替えたりしようとする際に、従前の建物と同等の建ぺい率・容積率・高さ・設備等を維持できなくなり、追加の設備が必要とされ、又は建替自体が事実上困難となる可能性があります。このような場合には、不動産の資産価値や譲渡価格が下がり、その結果、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
以上のほか、土地収用法や土地区画整理法のような私有地の収用・制限を定めた法律の改正等により、不動産の利用、用途、収用、再開発、区画整理等に規制が加えられ、又はその保有、管理、処分その他の権利関係等に制限が加えられることがあり、その結果、関連する費用等が増加し、又は不動産の価値が減殺される可能性があります。
(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
本投資法人が取得した土地について産業廃棄物やダイオキシン等の有害物質が埋蔵されている場合、当該土地やその上の建物の価格に悪影響を及ぼす可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替や洗浄が必要となる場合には、予想外の費用が発生する可能性があります。さらに、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負担する可能性があります。
特に、本投資法人が主たる投資対象とする物流施設の立地する地域は、工場跡地等の土壌汚染が懸念される地域であることが多く、上記リスクは他の物件を取得する場合に比して相対的に高いものとなります。
土壌汚染等に関しては、土壌汚染対策法に規定する特定有害物質に係る一定の施設を設置していた場合や土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがあると認められる場合には、その土地の所有者、管理者又は占有者等は、かかる汚染の状況について調査報告を命じられ、又は当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置を講ずべきことを命じられることがあります。この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は支出を余儀なくされた費用についてその原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、本投資法人が取得した建物にアスベストその他の有害物質を含む建材等が使用されている場合若しくは使用されている可能性がある場合、又はPCBが保管されている場合等には、当該建物及びその敷地の価値に悪影響を及ぼす可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的又は部分的交換が必要となる場合には予想外の費用が発生する可能性があります。さらに、有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負担する可能性があります。
さらに、原子力発電所の事故等により、不動産等又はその所在周辺地域において、放射能汚染又は風評被害が発生し、当該地域における社会的ないし経済的活動が阻害され、その結果、当該不動産等の使用収益性やその価値が大幅に減少する可能性があります。
また、環境関連法令につき、将来不動産に関して規制が強化され、不動産の所有者に大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務が課され、又は過失がなくても責任を問われることとなる可能性があります。
(ケ)埋立地に関するリスク
本投資法人の保有資産には、埋立地に立地するものが含まれていますが、埋立地に所在する不動産には、埋立に使用した土壌に有害物質が含まれている等の理由により、土地に有害物質が含まれている可能性があります(当該土地に有害物質が含まれる場合のリスクの詳細は、前記「(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク」をご参照ください。)。また、埋立地は沿岸部に所在することも多く、津波、高潮その他の災害、海面上昇等による被害を受ける可能性もあります。さらに、埋立地の地盤は、軟弱である可能性があることから、当該土地上の建物について、不等沈下その他の沈下を生じる可能性があるほか、地震の際には液状化による沈下や毀損等の被害を生じる可能性もあります(かかる災害が生じた場合のリスクの詳細は、前記「(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク」をご参照ください。)。これらの理由により当該不動産が被害を受けた場合、予定されていない費用、損害又は損失を本投資法人が負担し又は被る可能性があるほか、当該不動産の価値が下落する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(コ)不動産の所有者責任に関するリスク
土地の工作物(建物を含みます。)の設置又は保存に瑕疵があり、そのために第三者に損害を与えた場合には、第一次的にはその占有者、そしてその占有者が損害の発生を防止するに必要な注意を行っていた場合には、その所有者が損害の賠償義務を負うとされ、この所有者の義務は無過失責任とされています(民法第717条第1項)。したがって、本投資法人の不動産の設置又は保存に瑕疵があり、それを原因として、第三者に損害を与えた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人が損害賠償義務を負担するおそれがあります。
本投資法人は、その運用資産に関し、賠償責任保険その他の適切な保険を付保する方針ですが、保険契約に基づいて支払われる保険金の上限額を上回る損害が発生しないとの保証はなく、また、保険事故が発生した場合に常に十分な金額の保険金が適時に支払われるとの保証もなく、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(サ)共有物件に関するリスク
本投資法人が保有する不動産等が第三者との間で共有されている場合には、当該不動産等の持分を譲渡する場合における他の共有者の先買権又は優先交渉権、譲渡における一定の手続の履践義務等、共有者間で締結される協定書又は規約等による一定の制限に服することがあります。
また、不動産を単独で所有している場合に比べ、共有不動産は、法的に様々な側面で制約を伴います。
まず、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有物の変更に当たる行為には共有者全員の合意を要し(民法第251条)、変更に当たらない管理は共有者の持分の過半数で決定する(民法第252条)ものとされています。したがって、特に本投資法人が持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者によるかかる権利行使によって、本投資法人の当該不動産の利用が妨げられる可能性があります。
共有不動産を賃貸する場合、賃料債権は不可分債権と解されるおそれがあり、また、敷金返還債務は不可分債務であると一般的には解されています。したがって、他の共有者(賃貸人)の債権者が当該共有者の持分の割合を超えて賃料債権全部を差し押さえ、又は他の共有者がテナントからの敷金返還債務をその持分の割合に応じて履行しない場合に、本投資法人が敷金全額を返還せざるを得なくなる可能性があります。これらの場合、本投資法人は、差し押さえられた賃料のうち自己の持分に応じた金額の支払や返還した敷金のうち他の共有者の持分に応じた金額の償還を当該他の共有者に請求することができますが、当該他の共有者の資力の如何によっては、支払又は償還を受けることができない可能性があります。共有不動産に課税される固定資産税等の公租公課、共有不動産の修繕費、保険料等にも、他の共有者が債務を履行しない場合につき、同様の問題があります。
さらに、不動産を共有する場合、他の共有者から共有物の分割請求(民法第256条)を受ける可能性があります。分割請求が権利の濫用等として排斥されない場合で、現物による分割が不可能である場合又は著しくその価値を損なうおそれのある場合は、本投資法人の意向にかかわらず、裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性があります(民法第258条第2項)。共有者間で不分割の合意をすることは可能ですが(民法第256条)、合意の有効期間は5年以内とされています。しかも、不動産に関する不分割特約は、その旨の登記をしなければ当該不動産の共有持分の譲受人等第三者に対抗できないことがあります。また、共有者において、破産手続、会社更生手続又は民事再生手続が開始された場合は、特約があっても、管財人等は分割の請求をすることができます。但し、共有者は、破産手続、会社更生手続又は民事再生手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
共有者は、自己の共有持分を自由に処分することができます。したがって、本投資法人の意向にかかわりなく他の共有者が変更される可能性があります。
また、他の共有者の共有持分に抵当権又は根抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた不動産全体について、当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。したがって、本投資法人の不動産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、分割後の本投資法人の不動産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
以上のとおり、共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、既に述べた流動性のリスクや、それらのリスクを反映した価格の減価要因が増す可能性があります。
(シ)借地権に関するリスク
本投資法人は、敷地利用権(土地の賃借権及び地上権)と借地権設定地上の建物(以下「借地物件」といいます。)に投資することがありますが、借地物件は、土地建物ともに所有する場合に比べ、特有のリスクがあります。
まず、敷地利用権は、土地の賃借権の場合も地上権の場合も、永久に存続するものではなく、定期借地権の場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合は期限の到来時に借地権設定者側に更新を拒絶する正当な事由がある場合には消滅します。また、借地権者側に地代不払等の債務不履行があれば解除により終了することもあります。借地権が消滅すれば、建物買取請求権が確保されている場合を除き、建物を取り壊して土地を返還しなければなりません。仮に、建物買取請求が認められても本投資法人が希望する価格で買い取られる保証はありません。
さらに、敷地が売却され、又は抵当権の実行により処分されることがありますが、この場合に、本投資法人が借地権について民法又は借地借家法等の法令に従い対抗要件を具備しておらず、又は競売等が先順位の対抗要件を具備した担保権の実行によるものである場合、本投資法人は、譲受人又は買受人に自己の借地権を主張できないこととなります。
また、敷地利用権が土地の賃借権である場合には、これを取得し、又は譲渡する場合には、賃貸人の承諾が必要ですが、かかる承諾が速やかに得られる保証はなく、また、得られたとしても承諾料の支払を要求されることがあります。その結果、本投資法人が希望する時期や売却価格を含む条件で建物を処分することができないおそれがあります。
また、本投資法人が借地権を取得するに際して保証金を支払うこともあり得ますが、借地を明渡す際に、敷地所有者の資力が保証金返還に足りないときは、保証金の全部又は一部の返還を受けられないおそれがあります。
上記に加えて、建築基準法に基づく制度により、敷地利用権として隣接地等の余剰容積が移転されている場合があり(以下「空中権」といいます。)、借地権と同様に期間満了又は建物の滅失等により空中権が消滅する場合があります。
(ス)売主の倒産等の影響に関するリスク
本投資法人が不動産等を取得した直後に、売主について破産手続、民事再生手続、会社更生手続等の倒産手続が開始された場合、当該不動産等の売買契約又はその対抗要件具備行為は、倒産した売主の管財人等により否認される可能性があります。この場合、不動産等は、破産財団等に取戻される一方で、本投資法人が売主に支払った売買代金等の返還請求権は、倒産手続における平等弁済の対象となり、著しく低い金額しか回収できないことがあります。倒産手続が開始されない場合であっても、売主の財務状況が劣悪である場合には、当該不動産等に係る売買契約が当該売主の債権者により詐害行為を理由に取り消される可能性があります。
また、売主につき倒産手続が開始された場合、裁判所又は管財人等が、本投資法人を買主とするある売買取引を、担保付融資取引の性質を持つ取引であると法的に評価し、その結果、当該不動産等がなおも売主(倒産手続であればその財団等)に属すると判断することがあります。この場合には、本投資法人は、あたかも当該不動産等についての担保権者であるかのように取り扱われ、担保権(とみなされた権利)の行使に対する制約を受けることとなります。特に、会社更生手続では、担保権の実行は会社更生手続に従って行われ、弁済金額が切下げられることとなるなど、担保権の実行を手続外で行える破産手続等に比較して、本投資法人はより大きな損害を受けるおそれがあります。
また、上記否認の問題は、売主の前所有者(本投資法人から見て前々所有者等)が倒産した場合にも生じ得ます。すなわち、本投資法人が、不動産等を取得した際に、前所有者である売主が前々所有者から否認を主張される原因があることを認識していた場合には、かかる否認の効力が転得者である本投資法人にも及ぶことになります(破産法第170条、会社更生法第93条、民事再生法第134条)。
本投資法人においては、売主等の財務状況等も十分に検討した上で投資を決定しますが、売主又はその前所有者に関する正確な財務情報が入手できる保証はなく、上記リスクが現実化するおそれは否定できません。
(セ)専門家報告書等に関するリスク
不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。また、その評価の目的・方法は、必ずしも転売や再取得の場合における市場価格を算出することではありません。したがって、同じ不動産について鑑定等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額や調査価格が異なる可能性があります。また、かかる鑑定及び価格調査の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買を保証又は約束するものではなく、不動産が将来売却される場合であっても当該鑑定評価額又は当該調査価格をもって売却されるとは限りません。
建物環境リスク評価書や土壌汚染リスク評価書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見の表明であり、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。また、かかる報告書は、専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染等の環境上の問題が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
建物の構造、耐震性、法令や条例の適合状況、有害物質等の有無、隣地との境界等に関するエンジニアリングレポート(建物状況調査報告書)や地震リスク評価報告書についても、建物の状況及び構造に関して専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、取得対象資産に欠陥、瑕疵等が存在しないことを保証又は約束するものではなく、本投資法人による取得後に、取得した不動産に欠陥や瑕疵等が判明する可能性があります。
また、不動産の地震リスク分析の結果算出されるPML値も個々の専門家の分析に基づく予想値に過ぎません。PML値は、予想損失額の再調達価格に対する比率で示されますが、将来地震が発生した場合、予想以上に多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
その他、不動産に関しては、様々な専門家が国家又は民間団体の資格認定を受けて業務を遂行していますが、すべての専門家が常に過誤無くあらゆる業務を遂行できるとの保証はありません。本資産運用会社は、外部の資格を有する専門家の判断や報告に依拠して、本投資法人による資産取得を行いますが、その専門家の判断や報告が後に誤っていたとされるおそれがあり、その場合、本投資法人は重大な悪影響を受けるおそれがあります。
(ソ)マーケットレポートへの依存に関するリスク
本投資法人は、物件の取得や売却に際し、様々な情報を得て投資判断を行いますが、その際、第三者である専門家によるマーケットレポートでの分析を投資判断の材料とする場合があります。しかしながら、第三者によるマーケット分析は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置づけ等と一致するとは限りません。したがって、同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。特に物流施設に関する情報はオフィスビルや住宅に比べるとサンプル数が少ない等、投資判断に必要なすべての情報が網羅されている訳ではありません。
(タ)収入及び支出に関するリスク
本投資法人の収入は、本投資法人が取得する不動産等の賃料収入に主として依存します。不動産に係る賃料収入は、不動産の稼働率の低下等により大きく減少する可能性があるほか、市場環境の影響も受けやすく、また、賃借人との協議や賃借人からの請求等により賃料が減額されること等により減少する可能性があります。さらに、賃借人の財務状況が悪化した場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があるほか、この延滞賃料、原状回復費用その他の損害金等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況となる可能性があります。
本投資法人の主たる投資対象である物流施設に関するテナントとの賃貸借契約の期間は、比較的長期間であることが一般的ですが、このような契約においては、多くの場合、賃料等の賃貸借契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。また、テナントは、定期賃貸借契約において明文で排除されている場合を除き、賃料が不相当に高い場合には借地借家法に基づく賃料減額請求権を行使することができます。したがって、本書の日付現在の賃料が今後も維持される保証はなく、賃料改定又は賃料減額請求により賃料が減額されることにより不動産に係る賃料収入が減少する可能性があります。
一方、本投資法人の主要な営業費用は減価償却費、固定資産税や都市計画税等の固定的な費用で構成されており、賃料収入が減少した場合、本投資法人の収益性や分配金の水準が大きく悪化する可能性があります。
また、退去するテナントへの預り敷金及び保証金の返還、多額の資本的支出、不動産の取得等に要する費用、その他不動産に関する支出が状況により増大する可能性があります。
さらに、賃貸借契約上、賃借人が賃貸借契約上解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約が終了する場合があります。また、契約期間が満了する際、常に契約が更新されるとの保証はありません。これらの場合、稼働率が低下し、不動産に係る賃料収入が減少することがあります。賃貸借契約において、賃貸借契約が更新される際の更新料、契約期間中に賃借人が解約した場合の違約金に関して敷金・保証金の没収について規定することがありますが、かかる規定は状況によってはその全部又は一部が無効とされ、その結果本投資法人に想定外の収入の減少をもたらす可能性があります。
(チ)PM会社に関するリスク
本投資法人の収益性を確保する観点から、建物の保守管理、テナントの管理を含めた不動産の管理も重要ですが、その良否も、建物を管理するPM会社の能力、経験、ノウハウによるところが大きく、PM会社の業務遂行能力に大きく依拠することになります。したがって、本投資法人がPM会社を選定するに当たっては、その候補業者の資質、経験、ノウハウ、テナント・リレーション等を慎重に考慮することが前提となりますが、選定されたPM会社における人的・財産的基盤が今後も優良である保証はありません。PM会社の業務遂行能力が低下した場合やPM会社が交替する場合等、当該不動産の管理状況が悪化し、収益の悪化等により本投資法人が損失を被るおそれがあります。
(ツ)少数のテナントやシングル・テナントに依存しているリスク
本投資法人の保有資産には、一部の少数のテナントへ賃貸され、又は単一のテナントへ物件全体を賃貸するいわゆるシングル・テナント物件もあります。このような物件において既存テナントの営業状況、財務状況が悪化し、賃料支払が遅延したり、物件から退去した場合、当該物件の稼働率が大きく減少し、代替テナント確保のために賃料水準を引き下げざるを得なくなり、賃料収入に大きな影響を及ぼす可能性があり、さらに敷金等の返還のため一度に多額の資金の出捐を余儀なくされる可能性もあります。また、新たなテナントの要望にあわせ本投資法人の負担で大規模な工事を行わざるを得なくなる可能性もあります。特に、特定のテナントのニーズに合わせて開発されるビルド・トゥ・スーツ型物流施設において、これらのリスクが顕著となる可能性があります。
さらに、このようなシングル・テナントを含む、単一又は少数の核となる大規模テナントが存在する物件においては、当該テナントとの間で、優先購入権や処分禁止に関する合意(その内容は様々です。)がなされることがあり、物件の所有権又はこれらを信託財産とする信託の受益権を第三者に売却しようとする場合に、当該テナントに優先購入権が与えられている等により、物件の自由な売却その他の処分が制限される場合があります。かかる合意がなされている場合、取得及び売却により多くの時間や費用を要したり、価格の減価要因となる可能性があります。
(テ)特定の物件への依存度が高いことに係るリスク
保有資産により構成される本投資法人のポートフォリオは、11物件により構成され、各保有資産の取得価格が取得価格の総額に占める割合は、11物件中7物件が10%超となっています。したがって、そのうちのいずれかの物件が何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、又はオペレーションが困難となる事由が生じた場合、さらにはその主要なテナントの財政状態又は経営成績が悪化したり、物件から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ト)敷金及び保証金に関するリスク
不動産賃貸においては、賃借人が多額の敷金及び保証金を長期間にわたって無利息又は低利で賃貸人に預託することが多く、本投資法人は、今後、これらの資金を資産の取得資金や資産の運用に係る支出の一部として活用することを想定しています。しかし、賃貸市場の動向、賃借人との交渉等により、本投資法人の想定よりも賃借人からの敷金及び保証金の預託額が少なくなり、又は預託期間が短くなる可能性があります。この場合、必要な資金を借入れ等により調達せざるを得なくなり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ナ)転貸に関するリスク
a.転借人に関するリスク
本投資法人は、その保有する不動産等につき、転貸を目的として賃借人に一括して賃貸することがあります。このように、賃借人に不動産等の全部又は一部を転貸させる権限を与えた場合、本投資法人は、不動産等に入居するテナントを自己の意思により選択できなくなったり、退去させられなくなる可能性があります。また、賃借人の賃料が転借人から賃借人に対する賃料に連動する場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
b.敷金等の返還義務に関するリスク
転貸借関係における賃貸借契約が合意解約された場合その他一定の場合には賃貸人が転貸人の地位を承継し、転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される可能性があります。
(ニ)マスターリースに関するリスク
投資対象となる不動産等において、PM会社等が当該不動産等の所有者である本投資法人又は信託受託者との間でマスターリース契約を締結してマスターリース会社となり、その上でエンドテナントに対して転貸する場合があります。
本投資法人又は信託受託者がマスターリース契約を締結する場合、マスターリース会社の財務状態の悪化により、マスターリース会社の債権者がマスターリース会社のエンドテナントに対する賃料債権を差し押さえる等により、マスターリース会社から賃貸人である本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可能性があります。
(ヌ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
本投資法人は、不動産等を取得するに当たり、いわゆるフォワード・コミットメント(先日付の売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約)等を行うことがあります。不動産売買契約が、買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産等売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状態が悪化する可能性があります。
(ネ)地球温暖化対策に関するリスク
法律又は条例により、地球温暖化対策として、一定の不動産の所有者に温室効果ガス排出に関する報告や排出量制限の義務が課されることがあります。これらの制度の創設又は拡充に伴い、排出権削減のための建物改修工事を実施したり、排出権等を取得する等の負担を余儀なくされる可能性があります。
またテナントの事業はトラック輸送に大きく依存しているため、地方公共団体の自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質の総量規制等の規制が強化された場合、テナントの費用が増加する結果、物流施設に対する需要が縮小する可能性があります。
(ノ)開発物件に関するリスク
本投資法人は、運用ガイドラインにおいて、未稼働の不動産等は、原則としてその投資対象としていませんが、例外的に未稼働の不動産等への投資を検討する場合があります。未稼働の段階で売買契約を締結する場合には、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があるほか、入居率において不確実性が存在することがあります。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があり、その結果本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ハ)太陽光発電設備が付帯した物件に関するリスク
本投資法人の保有資産にはテナントが保有する太陽光発電設備が付帯している物件が含まれています。当該テナントとの賃貸借契約上、賃料については現在固定賃料となっていますが、将来、当該テナントによる売電事業の売電収入に連動する変動賃料制を一部採用する可能性もあり、その場合、本投資法人の賃料収入は当該テナントの売電事業の成果により影響を受けることになります。売電事業については、天候、売電事業者間の競争環境、売電事業に関する国の施策及び規制その他様々な要因によるリスクを伴い、これらの要因により、当該テナントによる売電事業の売電収入が減少した場合、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
④ 投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
本投資法人が、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、以下のような信託の受益権特有のリスクがあります。
なお、以下、2007年9月30日施行の信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)を「新信託法」といい、同日施行の信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第109号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法整備法」といいます。)による改正前の信託法(大正11年法律第62号。その後の改正を含みます。)を「旧信託法」といい、信託契約に別段の定めがない限り、2007年9月30日より前に効力を生じた信託契約については、信託財産についての対抗要件に関する事項を除き、旧信託法が適用されます(信託法整備法第2条)。
(ア)信託受益者として負うリスク
信託受益者とは信託の利益を享受するものですが、他方で、旧信託法の下では、受託者が信託事務の処理上発生した信託財産に関する租税、受託者の報酬、信託財産に瑕疵があることを原因として第三者が損害を被った場合の賠償費用等の信託費用については、最終的に受益者が負担することになっています(旧信託法第36条第2項)。すなわち、信託受託者が信託財産としての不動産を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的にはすべて受益者に帰属することになります。従って、本投資法人が不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、信託財産に関する十分なデュー・ディリジェンスを実施し、保険金支払能力に優れる保険会社を保険者、受託者を被保険者とする損害保険を付保すること等、本投資法人自ら不動産を取得する場合と同等の注意をもって取得する必要があり、一旦不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を保有するに至った場合には、信託受託者を介して、原資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを受益者たる本投資法人が負担することになり、その結果、本投資法人の収益又は存続に悪影響を及ぼすおそれがあります。新信託法の下では、旧信託法第36条第2項が廃止され、原則として信託受益者がこのような責任を負うことはなくなりましたが、信託受益者と信託受託者の間で信託費用等に関し別途の合意をした場合には、当該合意に従い信託受益者に対し信託受託者から信託費用等の請求がなされることがあり(新信託法第48条第5項、第54条第4項)、その場合には同様に本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
本投資法人が信託受益権を保有し、信託受託者を通じて信託財産としての不動産を処分する場合には、既に述べた不動産の流動性リスクが存在します。また、信託受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を契約上要求されるのが通常です。さらに、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する場合の信託受益権については金融商品取引法上の有価証券とみなされますが、譲渡に際しては債権譲渡と同様の譲渡方法によるため(新信託法第94条)、株券や社債券のような典型的な有価証券ほどの流動性があるわけではありません。また、信託受託者は原則として瑕疵担保責任を負っての信託不動産の売却を行わないため、本投資法人の意思にかかわらず信託財産である不動産の売却ができなくなる可能性があります。
(ウ)信託受託者に関するリスク
a.信託受託者の破産・会社更生等に関するリスク
信託法上、受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託財産が破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に属するか否かに関しては、旧信託法の下では、明文の規定はないものの、同法の諸規定、とりわけ信託財産の独立性という観点から、登記等の対抗要件を具備している限り、信託財産が受託者の破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に帰属するリスクは極めて低いと判断されます。新信託法においては、信託財産は信託受託者の固有財産に属しない旨が明文で規定されています(新信託法第25条第1項、第4項及び第7項)。但し、信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要がありますので、不動産を信託する信託の受益権については、この信託設定登記がなされるものに限り本投資法人は取得する予定です。しかしながら、必ずこのような取扱いがなされるとの保証はありません。
b.信託受託者の債務負担に伴うリスク
信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を財産とする本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。かかるリスクに備え、旧信託法及び新信託法は信託の本旨に反した信託財産の処分行為の取消権を受益者に認めていますが、本投資法人は、常にかかる権利の行使により損害を免れることができるとは限りません。
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
信託受益権が準共有されている場合、単独で保有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。旧信託法の下では所有権以外の財産権の準共有については、所有権の共有に関する規定が可能な限り準用されます(民法第264条)。新信託法の下では信託受益者が複数の場合の意思決定の方法に関する明文規定があり(新信託法第105条以下)、信託受益権が準共有されている場合にもかかる規定の適用があるものと解されるため、所有権の共有に関する民法の規定に優先してかかる規定がまず適用されます。
旧信託法の下では、準共有者間で別段の定めをした場合を除き、準共有されている信託受益権の変更に当たる行為には準共有者全員の合意を要し(民法第251条)、変更に当たらない管理は、準共有者の準共有持分の過半数で決定する(民法第252条)ものと考えられます。従って、特に本投資法人が準共有持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
一方、新信託法の下では、信託契約において意思決定の方法が定められていない場合、一定の行為を除き、準共有者の全員一致によることになるものと解されます(新信託法第105条第1項本文)。この場合には、他の準共有者全員が承諾しない限り、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができないこととなります。また、信託契約において別の意思決定の方法が定められている場合でも、当該方法が本投資法人の意向を反映するような形で定められているとは限らず、同様に信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
準共有持分の処分については、旧信託法及び新信託法いずれの下でも、準共有者は、信託受託者の承諾を得ることを条件として、自己の準共有持分を自己の判断で処分することができます。従って、本投資法人の意向にかかわりなく他の準共有者が変更される可能性があります。準共有者の間において信託契約とは別の協定書等において、準共有者が準共有持分を処分する場合に他の準共有者に先買権若しくは優先交渉権を与え、又は一定の手続の履践義務等が課されることがあります。この場合は、本投資法人の知らない間に他の準共有者が変動するリスクは減少しますが、本投資法人がその準共有持分を処分する際に制約を受けることになります。
別段の合意のない限り、信託受益権の準共有者が信託受託者に対して有する信託交付金の請求権は不可分債権と解されるおそれがあり、また、信託受託者に対して負担する信託費用等の支払義務は、不可分債務であると一般的には解されています。従って、他の準共有者の債権者が当該準共有者の準共有持分の割合を超えて信託交付金請求権全部を差し押さえ、又は他の準共有者が信託受託者からの信託費用等の請求をその準共有持分の割合に応じて履行しない場合に、本投資法人が請求された全額を支払わざるを得なくなる可能性があります。不動産自体が共有されている場合と同様、これらの場合、本投資法人は、差し押さえられた信託交付金請求権のうち自己の準共有持分に応じた金額の支払や支払った信託費用等のうち他の準共有者の準共有持分に応じた金額の償還を当該他の準共有者に請求することができますが、当該他の準共有者の資力の如何によっては、支払又は償還を受けることができない可能性があります。
⑤ 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人は、匿名組合の営業者が投資する不動産等について優先交渉権を確保し、当該不動産等の本投資法人への組入れを企図して、規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資する匿名組合では、本投資法人の出資を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合、当該不動産等の価値が下落した場合や匿名組合に係る不動産等が想定した価格で売却できない場合等には、当該匿名組合出資持分より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されている場合があり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難な場合があります。また、匿名組合出資持分への投資は、営業者が開発する新規物件に係る優先交渉権の取得を目的として行われることがありますが、かかる優先交渉権により当該新規物件を取得できる保証はなく、また、前記「③投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク/(ノ)開発物件に関するリスク」に記載のリスクがあります。
⑥ 特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、資産流動化法に基づく特定目的会社がその資産の2分の1を超える額を不動産等に投資することを目的とする場合、当該特定目的会社が保有する不動産等について優先交渉権を確保し、当該不動産等の本投資法人への組入れを企図して、その優先出資証券への投資を行うことがあります。かかる優先出資証券への投資を行う場合にも、本投資法人は、税法上の配当等の額の損金算入要件(いわゆる導管性要件)(後記「⑦税制等に関するリスク/(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク」をご参照ください。)に抵触することなく保有する意向です。また、規約に基づき中長期の安定運用を目標としているため、取得した優先出資証券につき短期間でその売却を行うことは意図しておりません。但し、売却する方が本投資法人にとってより経済的な合理性があると判断される場合、その売却を行うことがあります。
しかしながら、優先出資証券については確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、従って売却を意図してもその売却が困難な場合があり、又は、予定より低い価額での売買を余儀なくされる可能性があります。また、特定目的会社の投資する不動産に関する収益が悪化した場合や当該不動産の価値が下落した場合又は特定目的会社の開発する不動産が予想した価格で売却できない場合、さらには導管体である特定目的会社において意図されない課税が生じた場合等には、当該特定目的会社の発行する優先出資証券に投資した本投資法人が当該優先出資証券より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被るおそれがあります。また、優先出資証券の発行をした特定目的会社が自ら土地又は土地の賃借権を取得してその上に建物を建築する場合もあり、そのような場合には、前記「③投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク/(ノ)開発物件に関するリスク」に記載のリスクがあります。
⑦ 税制等に関するリスク
(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、計算期間毎に判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努めていますが、今後、本投資法人の投資主の異動・減少、海外投資主比率の増加、資金の調達先、分配金支払原資の制限・不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない計算期間が生じる可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、後記「(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク」に記載する同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、配当等の額を損金算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。
なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。
(イ)過大な税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
2009年4月1日以後終了した計算期間に係る導管性要件のうち、租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超の金銭の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の税引前の会計上の利益を基礎として支払配当要件の判定を行うこととされています。従って、会計処理と税務上の取扱いの差異により、又は90%の算定について税務当局の解釈・運用・取扱いが本投資法人の見解と異なること等により、過大な税負担が発生した場合には、この要件を満たすことが困難となる計算期間が生じる場合があり得ます。なお、2015年4月1日以後に開始する計算期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額の増加額(後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。)を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ウ)借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、上記の各計算期間毎に判定を行う導管性要件の一つに、借入れを行う場合には投資法人が租税特別措置法に規定する機関投資家以外の者から借入れを行っていないことという要件があります。従って、本投資法人が何らかの理由により上記機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(エ)資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
本投資法人において利益が生じているにもかかわらず金銭の借入れ又は投資法人債の発行に際しての財務制限条項上、一定額を内部留保しなければならない等、配当原資となる資金が不足する場合は、借入金や資産の処分により配当原資を確保する場合があります。しかしながら、導管性要件に基づく借入先の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、配当の金額が租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超とならない可能性があります。かかる場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
各計算期間毎に判定を行う導管性要件のうち、計算期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令で定めるものに該当していないこと(発行済投資口の総数又は一定の議決権総数の50%超が1人の投資主グループによって保有されていないこと等)とする要件、すなわち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、公開買付等により、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる計算期間が生じるリスクがあります。
本投資法人が同族会社要件を満たさなくなった場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(カ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
税法上、導管性要件の一つに、計算期間末において投資法人の投資口が租税特別措置法に規定する機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(上記の機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。かかる場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(キ)税務調査等による更正処分のため、追加的な税金が発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することとなり、投資家への分配金の予想額の修正が必要となる場合があります。かかる場合、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ク)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、本書の日付現在において、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税制上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。
(ケ)一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に係る税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。
(コ)減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、2005年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されることになったことに伴い、本投資法人においても「減損会計」が適用されています。「減損会計」とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。
「減損会計」の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する計算期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額の増加額(後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。)を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当てがなされています。
(サ)納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
本投資法人において納税義務が発生した場合に、納付原資の不足等の事情により納期限内に納税が完了しない可能性があります。この場合、遅延納付となった税額に対し遅延期間に応じ延滞税等が発生し、納税が発生した事業年度の投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
⑧ その他
(ア)取得予定資産を組み入れることができないリスク
本投資法人は、本書の日付現在保有する資産の運用のみを目的としているものではなく、ポートフォリオの質の向上、ひいては投資主価値の最大化に資するため、規約及び資産運用ガイドラインに基づき、新たな資産取得に向けた市場調査や情報の入手並びに資産譲渡の実現可能性の把握等に努めており、また、必要に応じ、資産取得の検討や関係者との協議を行っています。従って、今後、本投資法人の行う資産の運用において、本投資法人が本書の日付現在保有する資産以外の資産の取得を行うことがあり得ます。しかしながら、契約締結後資産取得までの間に、かかる契約に定められた一定の条件が成就しないことにより、取得予定資産を購入することができず、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人が信託受益権として取得予定の資産の一部については、本投資法人による取得に先立ち信託が設定される場合があり、しかし、何らかの理由により、取得予定資産が信託されないこともありえます。このような場合、停止条件付信託受益権譲渡契約の停止条件が成就しないとされるため、本投資法人が当該取得予定資産を取得することができず、その結果、投資主又は投資法人債権者は損害を被る可能性があります。
(イ)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
本投資法人は、本書の日付現在、一定の金融機関から借入れを行っています。また、今後も取得予定資産の取得資金に充当する等の目的のため、一定の金融機関から借入れを行うことが考えられますが、個別の貸付については、与信審査等の内部手続を経るため、本投資法人が希望する額及び条件による貸出しの実行がなされる保証はありません。本投資法人が取得予定資産を購入するまでに借入金利が著しく変更される等、資金の借入れに時間を要し、取得予定資産を購入することが遅れることで、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、借入れを予定どおり行い、本投資法人が取得予定資産を購入した後においても、本投資法人の資産の売却等により借入資金の期限前返済を行う場合には、期限前返済コスト(違約金等)が発生する場合があります。この場合、このコストはその発生時点における金利情勢によって決定される場合がある等、予測し難い経済状況の変更により投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
加えて、本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れや返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みによっても金利変動の影響を軽減できない場合があり、その場合には、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(ウ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
本投資法人が取得を予定する資産については、売主その他の関係者から当該資産の過去の収支状況に係る情報を入手することがあります。しかし、これらは、本投資法人の会計方針に沿った会計監査等の手続を経たものではなく、現所有者等から提供を受けた参考としての情報にすぎません。特に契約形態が大きく異なる場合、比較可能性の低い情報となることがあります。また、当該情報は不完全であるおそれがあるほか、その正確性も担保されていない情報です。したがって、本投資法人が、取得予定資産を取得した後に、適用ある会計原則に従ってそれらの収支を作成し監査済み財務諸表を作成した場合、当該監査済みの収支は上記情報に基づく収支とは大幅に異なるおそれがあります。
(2)リスクに対する管理体制
本投資法人は、前記に記載した各々のリスクに関し、本投資法人自らが投信法及び関連法規に定められた規則を遵守するとともに、本資産運用会社において適切な社内規程の整備を行い、併せて必要な組織体制を敷き、役職員に対する遵法精神を高めるための教育等の対策を講じています。
具体的な取り組みは、以下のとおりです。
(ア)投資法人について
本投資法人は、執行役員1名及び監督役員2名により構成される役員会により運営されています。役員会は3ヶ月に一度以上、必要に応じて随時開催され、法令及び本投資法人の「役員会規程」に定める決議事項の決議や本資産運用会社及び本投資法人の執行役員の業務の執行状況等の報告が行われます。これにより、本資産運用会社又はその利害関係人等から独立した地位にある監督役員が業務の執行状況を監督できる体制となっています。
また、監督役員は必要に応じて本資産運用会社及び資産保管会社等から本投資法人の業務及び財産の状況に関する報告を求め、又は必要な調査を行うことができるものとされます。
そして、本投資法人は、「インサイダー取引防止規程」を制定し、本投資法人の役員によるインサイダー取引の防止に努めています。同規程では、本投資法人の役員は、本投資法人の発行する投資口及び投資法人債について、売買等を行ってはならないものとされ、本投資法人の役員でなくなった後も1年間は、同規程の定めに従わなければならないものとされています。
(イ)資産運用会社について
本資産運用会社は、各種リスクを適切に管理するために、社内規程として「リスク管理規程」を制定し、重大なリスクが生じた場合には、遅滞なく取締役会に報告する旨定めています。
加えて、利益相反リスクに対しては、本投資法人の利益が害されることを防止するために、「利害関係者取引規程」を制定し、厳格な利益相反対応ルールを設定しています。
また、本資産運用会社は、コンプライアンスに関して、法令等遵守の徹底を図るため、「コンプライアンス規程」及び「コンプライアンス・マニュアル」を制定するとともに、具体的な法令等遵守を実現させるための実践計画である「コンプライアンス・プログラム」を策定し、これに従って法令等遵守の実践に努めます。
さらに、本資産運用会社は、業務の適正性の確保と効率的運営を図るため、「内部監査規程」を制定し、適切な自己点検制度の確立を図っています。
そして、本資産運用会社は、「インサイダー取引防止規程」を制定し、本資産運用会社の役員及び従業員その他本資産運用会社の業務に従事するすべての者(以下「役職員等」といいます。)によるインサイダー取引の防止に努めています。同規程では、本資産運用会社の役職員等は、本投資法人の発行する投資口及び投資法人債について、売買等を行ってはならないものとされ、本資産運用会社の役職員等でなくなった後も1年間は、同規程の定めに従わなければならないものとされています。
以上のように、本投資法人及び本資産運用会社は投資リスクに関する管理体制を整備していますが、このような体制が常に有効に機能する保証はありません。管理体制が有効に機能しないことによりリスクが顕在化した場合、本投資法人又は投資主若しくは投資法人債権者に損失が生じるおそれがあります。
以下に記載のいずれかのリスクが現実化した場合、本投資口又は本投資法人債の市場価格が下落し、本投資口又は本投資法人債の投資家は、投資した金額の全部又は一部を回収できないおそれがあります。本投資法人は、可能な限りこれらリスクの発生の回避及びリスクが発生した場合の対応に努める方針ですが、回避できるとの保証や対応が十分であるとの保証はありません。
本投資口及び本投資法人債に投資を行う際は、以下のリスク要因及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上、各投資家自らの責任と判断において行う必要があります。
(1)リスク要因
本項に記載されている項目は、以下のとおりです。
① 投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
(イ)価格変動に関するリスク
(ウ)金銭の分配に関するリスク
(エ)投資主の権利が株主の権利と同一でないことに関するリスク
② 投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
(イ)投資法人の制度に関するリスク
(ウ)スポンサーへの依存に関するリスク
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
③ 投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
(ア)不動産の流動性に関するリスク
(イ)投資対象を物流施設に特化していることによるリスク
(ウ)不動産の偏在に関するリスク
(エ)不動産の瑕疵に関するリスク
(オ)土地の境界等に関するリスク
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
(キ)建築基準法等の規制に関するリスク
(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
(ケ)埋立地に関するリスク
(コ)不動産の所有者責任に関するリスク
(サ)共有物件に関するリスク
(シ)借地権に関するリスク
(ス)売主の倒産等の影響に関するリスク
(セ)専門家報告書等に関するリスク
(ソ)マーケットレポートへの依存に関するリスク
(タ)収入及び支出に関するリスク
(チ)PM会社に関するリスク
(ツ)少数のテナントやシングル・テナントに依存しているリスク
(テ)特定の物件への依存度が高いことに係るリスク
(ト)敷金及び保証金に関するリスク
(ナ)転貸に関するリスク
(ニ)マスターリースに関するリスク
(ヌ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
(ネ)地球温暖化対策に関するリスク
(ノ)開発物件に関するリスク
(ハ)太陽光発電設備が付帯した物件に関するリスク
④ 投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
(ア)信託受益者として負うリスク
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
(ウ)信託受託者に関するリスク
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
⑤ 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
⑥ 特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
⑦ 税制等に関するリスク
(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク
(イ)過大な税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
(ウ)借入れに係る導管性要件に関するリスク
(エ)資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
(カ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
(キ)税務調査等による更正処分のため、追加的な税金が発生するリスク
(ク)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
(ケ)一般的な税制の変更に関するリスク
(コ)減損会計の適用に関するリスク
(サ)納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
⑧ その他
(ア)取得予定資産を組み入れることができないリスク
(イ)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
(ウ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
① 投資法人が発行する投資口及び投資法人債に関するリスク
(ア)換金性・流動性に関するリスク
本投資口は、投資主からの請求による投資口の払戻しを行わないクローズド・エンド型です。したがって、本投資口の換金・投資回収には、上場している金融商品取引所を通じて又は取引所外にて第三者へ売却する等の必要があります。
また、東京証券取引所が定める上場廃止基準に抵触する場合には本投資口の上場が廃止され、投資主は保有する本投資口を取引所外において相対で譲渡する他に換金の手段はありません。これらにより、本投資口を低廉な価格で譲渡しなければならない場合や本投資口が譲渡できなくなる場合があります。また、本投資法人債には確立された取引市場が存在せず、買主の存在も譲渡価格も保証されていません。
(イ)価格変動に関するリスク
本投資口の市場価格は、金利動向や為替相場等の金融環境の変化に影響されることがあるほか、投資口の売買高及び需給バランス、不動産投資信託証券以外の金融商品に対する投資との比較における優劣、不動産投資信託証券市場以外の金融商品市場の変動、市場環境や将来的な景気動向等によって左右され、場合によっては大幅に変動することがあります。特に、金利上昇局面においては、本投資口の分配金利回りの魅力が相対的に低下し、本投資口の市場価格が下落する可能性があります。
加えて、本投資口の市場価格は、一般的な不動産の評価額の変動、不動産市場の趨勢、不動産の需給関係、不動産需要を左右することのある企業を取り巻く経済環境、法令・会計・税務の諸制度の変更等、不動産関連市場を取り巻く要因による影響を受けることになります。
さらに、本投資法人は、その事業遂行のために必要に応じて資金を調達しますが、その資金調達が新投資口の発行又は新投資口予約権の無償割当てにより行われる場合には、本投資口1口当たりの分配金・純資産額が希薄化することがあります。
これらの事象により、またそれ以外の状況のため、市場での本投資口の需給バランスが影響を受け、本投資口の市場価格が影響を受けることがあります。
また、本投資法人又は本資産運用会社に対して監督官庁等による行政指導、行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、本投資口の市場価格が下落することがあります。さらに、他の投資法人又は他の資産運用会社に対して監督官庁等による行政指導、行政処分の勧告や行政処分が行われた場合にも、その悪影響が不動産投資信託証券市場に及ぶことを通じて、本投資口の市場価格が下落することがあります。
その他、本投資法人債は金利動向等の市場環境等により価格が変動することがあり、また格付けの見直しや引き下げによる影響を受けることがあります。
(ウ)金銭の分配に関するリスク
本投資法人はその分配方針に従って、投資主に対して金銭の分配を行う予定ですが、本投資法人による分配の有無、金額及びその支払いは、いかなる場合においても保証されるものではありません。特に、想定している不動産等の取得又は売却が行われない場合やその時期に変更が生じた場合のほか、資産から得られる賃料収入の低下、損失の発生、現金不足等が生じた場合などには、予想されたとおりの分配を行えない可能性があります。
また、本投資法人は、利益の範囲内で行う金銭の分配に加え、前記「2 投資方針/(3)分配方針」に記載の方針に従い、毎期継続的に利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行う方針です。利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うに当たり、本投資法人は、投信協会の諸規則に定める額を上限として、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規物件の取得資金への充当などの他の選択肢についても検討の上、当該分配を実施する計算期間の直前の計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の30に相当する金額を目途として本投資法人が決定した金額を、利益を超える金銭として、原則として毎期継続的に分配する方針です(継続的利益超過分配)。また、継続的利益超過分配に加え、新投資口の発行、投資法人債の発行、資金の借入等の資金調達又は大規模修繕等により、一時的に1口当たり分配金の金額が一定程度減少することが見込まれる場合は、1口当たり分配金の金額を平準化することを目的とする場合に限り、本投資法人が決定した金額につき、一時的な利益を超えた金銭の分配を実施できるものとしています(一時的利益超過分配。なお、一時的利益超過分配を実施する場合の継続的利益超過分配及び一時的利益超過分配の合計の分配金水準は、当該分配を実施する計算期間の直前の計算期間の末日に計上する減価償却費の100分の40に相当する金額を上限の目途とします。)。しかしながら、上記の方針に関し、本投資法人では、鑑定LTVが60%を超えた場合には、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行わないこととしているほか、経済環境、不動産市場の動向、保有資産の状況及び財務の状況等によっては、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の額が上記の目途を下回る可能性があり、これらの場合には、投資主が利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を踏まえて期待した投資利回りを得られない可能性があります。また、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の実施は手元資金の減少を伴うため、突発的な事象等により本投資法人の想定を超えて資本的支出等を行う必要が生じた場合に手元資金の不足が生じる可能性や、機動的な物件取得に当たり資金面での制約となる可能性があります。わが国の不動産投資信託証券市場(J-REIT市場)において、投資法人が利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うようになってからまだ期間がそれほど経過しておらず、また、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行うとの方針を持つ投資法人は少ない状況にあります。したがって、本投資法人が上記で掲げる金銭の分配に係る方針が、市場においていかなる評価を受けるかは明らかでありません。
また、投資法人の利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)に関する投信協会の規則等につき将来新たな改正が行われる場合には、改正後の投信協会の規則等に従って利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を行う必要があることから、これを遵守するために、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)の額が本書記載の方針による金額と異なる可能性や、利益を超える金銭の分配(出資の払戻し)を一時的に、又は長期にわたり行うことができなくなる可能性があります。
(エ)投資主の権利が株主の権利と同一でないことに関するリスク
本投資法人の投資主は、投資主総会において議決権を行使し、規約の変更や役員の選任等の重要事項の意思決定に参画できるほか、本投資法人に対して投信法で定められた権利の行使を行うことができますが、かかる権利は株式会社における株主の権利とは同一ではありません。例えば、金銭の分配に係る計算書を含む本投資法人の計算書類等は、役員会の承認のみで確定し(投信法第131条第2項)、投資主総会の承認を得る必要はなく、また、投資主総会は決算期毎に招集されるものではありません。また、投資主総会に出席せず、かつ議決権を行使しないときは、当該投資主はその投資主総会に提出された議案(複数の議案が提出された場合において、これらのうちに相反する趣旨の議案があるときは、当該議案のいずれをも除きます。)について賛成するものとみなされます(投信法第93条第1項、規約第14条第1項)。
② 投資法人の組織及び投資法人制度に関するリスク
本投資法人は、投信法に基づいて設立される社団(投信法第2条第12項)であり、一般の法人と同様の組織運営上のリスク及び投資法人制度固有のリスクが存在します。
(ア)投資法人の組織運営に関するリスク
本投資法人の組織運営上の主なリスクは、以下のとおりです。
a.役員の職務遂行に関するリスク
投信法上、投資法人の業務を執行し投資法人を代表する執行役員及び執行役員の職務の執行を監督する監督役員は、投資法人に対して善良な管理者としての注意義務(以下「善管注意義務」といいます。)を負い、また、法令、規約及び投資主総会の決議を遵守し投資法人のため忠実に職務を遂行する義務(以下「忠実義務」といいます。)を負います。しかし、これらの義務が遵守されないおそれは完全には否定できません。また、本資産運用会社の主要な役職員の多くは、スポンサーであるラサール不動産投資顧問株式会社及びそのグループ会社からの転籍者又は出向者です。
b.投資法人の資金調達に関するリスク
本投資法人は資金調達を目的として、借入れ及び投資法人債を発行することがあり、規約上、借入金と投資法人債を合わせた限度額は1兆円とされ、また、借入れを行う場合、借入先は、適格機関投資家(但し、租税特別措置法第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものと規定されています。
借入れ又は投資法人債の発行を行う際には様々な条件、例えば財務制限、第三者に対する担保提供の制限、担保提供義務、付保義務、現金等の留保義務その他本投資法人の業務に関する約束や制限等が要請されます。このような約束や制限等の結果、本投資法人の運営に支障をもたらし、又は投資主に対する金銭の分配額等に悪影響を及ぼす可能性があり、それにより本投資口の市場価格に悪影響が生じることがあります。また、借入れ及び投資法人債の発行は、政府や日本銀行における資金・通貨の供給政策、経済環境、市場動向、金利実勢、本投資法人の収益及び財務状況のほか、借入先や投資家の自己資本規制その他の法的・経済的状況等の多くの要因に従って決定されるため、本投資法人が必要とする時期及び条件で行うことができるとの保証はありません。また、借入れについて返済期限が到来した場合に、同一の借入先からほぼ同一の条件で新規の借入れを行う借換えについても、かかる借換えができないことや、金利、担保提供、財務制限条項等の点でより不利な条件での借入れを余儀なくされることがあります。
本投資法人は、本書の日付現在、一定の金融機関から資金借入れを行っており、借入時における担保及び保証の提供は行っていませんが、借入れに係る契約においては、資産・負債等に基づく一定の財務指標上の一定の数値を維持すること等の財務制限条項や一定の場合の担保提供義務等が規定されています。
借入れに当たり、税法上の配当等の額の損金算入要件(いわゆる導管性要件)(後記「⑦税制等に関するリスク/(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク」をご参照ください。)を満たすためには、本投資法人は、その借入先を機関投資家(租税特別措置法第67条の15第1項第1号ロ(2)に規定するものをいいます。)に限定することが要請され、借入先は現実には限定されています。また、本投資法人の保有不動産の全部又は一部が資金の借入先に対して担保に供された場合、担保対象となる保有不動産の処分及び建替等は、制限を受けることとなります。その結果、本投資法人が必要とする時期及び条件で保有不動産の処分や建替等ができないおそれがあります。また、本投資法人が借入金の期限前返済を行う場合には、その時点における金利情勢により、期限前返済コスト(違約金等)が発生する場合がある等、予測しがたい経済状況の変化により本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。本投資法人が資金を調達しようとする場合、借入れのほか、投資法人債の発行又は新投資口の発行の方法によることがあります。新投資口の発行を行う場合、投資口の発行価格はその時々の市場価格により左右され、場合により、本投資法人の必要とする時期及び条件で発行できないおそれがあります。これらのほか、2014年12月1日施行の改正投信法により、新投資口予約権の無償割当てによる、いわゆるライツ・オファリングでの資金調達方法も導入されています。しかしながら、ライツ・オファリングでの資金調達はまだ制度導入がなされたばかりであり、投資法人制度における確立した資金調達方法となるか明らかではありません。
なお、財務指標のうち、本投資法人は、LTVの上限を原則60%とし、50%前後を平常時の上限の目処として運用することとしていますが、新たな運用資産の取得等に伴い、一時的に上限を超えることがあります。一般に、LTVが高まると金利変動の影響が強まる等の影響があり、本投資法人の収益の安定性等に悪影響を及ぼす可能性があります。
c.投資法人が倒産し又は登録を取り消されるリスク
本投資法人は一般の法人と同様に、債務超過に至る可能性を否定することはできません。本投資法人は、現行法上、破産法(平成16年法律第75号。その後の改正を含みます。)(以下「破産法」といいます。)、民事再生法(平成11年法律第225号。その後の改正を含みます。)(以下「民事再生法」といいます。)及び投信法上の特別清算手続の適用を受けます。
また、本投資法人は、投信法に基づいて投資法人としての登録を受けていますが、一定の事由が発生した場合に投信法に従ってその登録が取り消される可能性があります(投信法第216条)。その場合には、本投資口の上場が廃止され、本投資法人は解散し、清算手続に入ります。本投資口及び本投資法人債は金融機関の預金と異なり、預金保険等の対象ではなく、本投資口につき、当初の投資額が保証されているものではありません。本投資法人が清算される場合、投資主は、すべての債権者への償還の後でしか投資額を回収できません。従って、清算手続において、投資主は投資額の全部又は一部につき償還を受けられないことがあります。また、本投資法人債の債権者は清算手続に従って投資額を回収することになるため、債権全額の償還を受けられる保証はありません。
(イ)投資法人の制度に関するリスク
投資法人の制度上の主なリスクは以下のとおりです。
a.業務委託に関するリスク
投資法人は、資産の運用以外の営業行為を行うことができず、使用人を雇用することはできません。また、本投資法人は、投信法に基づき、資産の運用を本資産運用会社に、資産の保管を資産保管会社に、一般事務を一般事務受託者に、それぞれ委託しています。従って、本投資法人の業務執行全般は、本資産運用会社、資産保管会社及び一般事務受託者の能力や信用性に依存することになります。金融商品取引法上、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、資産保管会社は信託業を兼営する銀行等一定の要件を満たすものに資格が限定されており、一般事務受託者については、本投資法人の設立時及び設立後に新たに行う一般事務受託者との契約締結時に、不適当なものでないことの調査が執行役員及び監督役員により行われています。しかし、それぞれの業務受託者において、今後業務遂行に必要とされる人的・財産的基盤が損なわれた場合や、これらの業務受託者が金融商品取引法及び投信法により本投資法人に対して負う善管注意義務や忠実義務に反する行為を行った場合には、本投資法人の業務に支障が生じ、その結果、投資主又は投資法人債権者が損害を受ける可能性があります。
また、投信法上、資産の運用、資産の保管及び一般事務の第三者への委託が義務付けられるため、本資産運用会社、資産保管会社又は一般事務受託者が、倒産手続等により業務遂行能力を喪失する場合には、倒産に至った業務受託者等に対して本投資法人が有する債権の回収に困難が生じるだけでなく、本投資法人の日常の業務遂行に影響を及ぼすことになります。また、これらの者との委託契約が解約又は解除された場合において、本投資法人の必要とする時期及び条件で現在と同等又はそれ以上の能力と専門性を有する第三者を選定し業務を委託できないときには、本投資法人の収益等が悪影響を受けるおそれがあるほか、本投資口が上場廃止になる可能性があります。
b.資産の運用に関するリスク
投資法人は、投信法上、資産運用会社にその資産の運用に関する業務を委託しなければならないとされており、本投資法人は、その資産の運用成果につき、その資産の運用を委託する本資産運用会社の業務遂行能力に依存することになります。本資産運用会社についての主なリスクは以下のとおりです。
(ⅰ)資産運用会社の運用能力に関するリスク
一般に、資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負いますが、運用成果に対して何らの保証を行うものではありません。また、資産運用会社となるためには投資運用業の登録を行う必要があり、金融商品取引法及び投信法に定める監督を受け、その信用力の維持には一定限度の制度的な裏付けがありますが、その運用能力が保証されているわけではありません。
本投資法人は2015年10月9日に設立され、本資産運用会社が本投資法人よりその資産運用業務の委託を受けていますが、運用実績が豊富とはいえません。
本資産運用会社による本投資法人の資産の運用は、投信法及び金融商品取引法の適用を受けるほか、東京証券取引所が定める上場規則の適用を受けることとなり、これらの規制の上で、期待どおりの運用を行い、収益を上げることができる保証はありません。なお、本投資法人が今後取得を予定する資産(以下「取得予定資産」といいます。)の売主等から入手した取得予定資産に係る過去の収益状況は、本投資法人の将来の業績や運用実績を予測させ又はこれを何ら保証するものではありません。
(ⅱ)資産運用会社の行為に関するリスク
一般に、資産運用会社は、投資法人に対し善管注意義務を負い、また、投資法人のために忠実義務を負い、さらに資産運用会社の行為により投資法人が損害を被るリスクを軽減するため、金融商品取引法及び投信法において業務遂行に関して行為準則が詳細に規定されています。しかし、本資産運用会社のスポンサー等の利害関係人等と本投資法人との間で取引等を行うに際して、本資産運用会社が、かかる行為準則に違反したり、適正な法的措置を行わない場合には、本投資法人に損害が発生する可能性があります。なお、本資産運用会社自身も自ら投資活動を行うことは法令上禁止されているものではありません。そのような場合に、本資産運用会社が自己又は第三者の利益を図るため、本投資法人の利益を害することとなる取引を行わないとの保証はありません。
(ⅲ)資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更に関するリスク
本資産運用会社は、本投資法人の規約に基づいて投資運用業を遂行するため、本資産運用会社の社内規程である運用ガイドラインにおいて、投資対象資産に関する取得・維持管理・売却の方針及び財務上の指針を定めていますが、その内容は本投資法人の規約に反しない限度で投資主総会の承認を得ることなく適宜見直し、変更されることがあります。そのため、投資主の意思が反映されないまま運用ガイドラインが変更される可能性があります。また、本資産運用会社は、運用ガイドラインに従いその業務を適切に遂行するため、一定の社内体制を敷いていますが、かかる社内体制について効率性・機能性その他の観点から今後も随時その見直しがなされることがあります。このような、本資産運用会社における投資方針・社内体制等の変更により、本投資法人の資産運用の内容が変更され、その結果、当初予定されていた収益を上げられない可能性があります。
加えて、本投資口について支配権獲得その他を意図した取得が行われた場合、投資主総会での決議等の結果として本投資法人の運用方針、運用形態等が他の投資主の想定しなかった方針、形態等に変更される可能性があります。
(ウ)スポンサーへの依存に関するリスク
本投資法人のスポンサー及びそのグループ会社は、本投資法人との間で各種の密接な関係を有しています。具体的には、スポンサーは本投資法人の投資主であり、本資産運用会社の株主であり、テナント・リーシングやマーケット・リサーチ等の分野をはじめとする各種の助言の本投資法人への提供者であり、本資産運用会社の主要な役職員の転籍元又は出向元であるほか、本投資法人は、「ロジポート」ブランドの使用許諾をスポンサーから受けるなど、本投資法人は、スポンサー及びそのグループ会社に大きく依存しています。
したがって、本投資法人が、スポンサー及びそのグループ会社との間で本書の日付現在と同一の関係を維持できなくなった場合又は助言等の提供を受けられなくなった場合には、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。また、これらスポンサー及びそのグループ会社の業績が悪化した場合や、スポンサー及びそのグループ会社の市場での信頼や評価(レピュテーション)が風評等により損なわれた場合等にも、本投資法人に重大な悪影響が及ぶ可能性があります。
スポンサーは、スポンサーサポート契約に基づき、ラサールファンドが保有・運用する不動産等を売却しようとする場合、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、当該不動産等に係る売却情報を提供するものとされていますが、本投資法人への売却を義務づけるものではありません。
また、スポンサーは、第三者が売却を予定する不動産等に係る情報を入手した場合、一定の場合を除き、本資産運用会社に対し、かかる情報を提供するものとされていますが、常に本資産運用会社がかかる情報の提供を受ける機会が保証されているものではありません。
前記に加え、スポンサーサポート契約の有効期間は、当初、2016年1月7日から2年間であり、2018年1月7日に自動更新をしております。以降、2年毎に自動更新されることとされていますが、契約の更新がなされない等により契約が終了した場合、スポンサーからのスポンサーサポートが受けられなくなるおそれがあります。
本投資法人は、利害関係人等との取引により投資主又は投資法人債権者の利益を害されることがないよう適切と考えられる体制を整備しています。しかし、これらの体制が有効に機能しない場合には、本投資法人の投資主又は投資法人債権者の利益に反する取引が行われ、投資主又は投資法人債権者に損害が発生する可能性があります。なお、かかる利益相反リスクに対する方策については後記「(2)リスクに対する管理体制」をご参照ください。
(エ)投資法人制度におけるインサイダー取引規制に関するリスク
本投資法人の投資口は、上場後金融商品取引法で定める、いわゆるインサイダー取引規制の適用を受けています。また、本投資法人及び本資産運用会社は内部規程を設け、その役職員及びその親族がかかる取引を行うことを制限しています。しかしながら、こうした法規制や内部態勢にもかかわらず、本投資法人又は本資産運用会社の役職員その他の内部者が本投資法人や投資口に関する未公表の内部情報を知りつつ本投資口の取引を行うことがないとの保証はなく、また、これらの者が、本投資法人に係る未公表の重要事実を第三者に伝達し又はその売買等を推奨しないとの保証はありません。これらの場合には、投資家の信頼又は市場における信頼を損ね又は喪失する可能性があり、その結果、本投資口の流動性の低下や市場価格の下落等を招き、本投資法人の投資主が不利益を受けるおそれがあります。
③ 投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク
本投資法人は、主として不動産等を投資対象とし、また物流施設に特化して投資する投資法人であり、そのため、以下のリスクがあります。
(ア)不動産の流動性に関するリスク
不動産は、流通市場の発達した有価証券と比較すると、相対的に流動性が低いという性格を有しています。また、売買時に相当の時間と費用をかけてその物理的状況や権利関係等を詳細に調査する(デュー・ディリジェンス)こともありますが、デュー・ディリジェンスの結果、当該不動産の物理的状況や権利関係等について重大な欠陥や瑕疵等が発見された場合には、流動性がさらに低下したり、売買価格が下落したりする可能性があります。そのほか、不動産もそれ以外の資産と同様、経済状況の変動等によりその市場価格は変動します。
また、需要の変動や競争激化など市場環境の動向や、投資採算の観点から、希望した価格や時期その他の条件での物件取得ができず、又は物件取得資金を調達できない等の事情により、本投資法人が利回りの向上や収益の安定化等のために最適と考えるポートフォリオの組成や、物件の取得による外部成長を達成できない可能性があります。
さらに、本投資法人が不動産を取得した後にこれらを処分する場合にも、投資採算の視点から希望どおりの価格や時期その他の条件で売却できない可能性があります。これらの結果、本投資法人の投資方針に従った運用ができず、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。
(イ)投資対象を物流施設に特化していることによるリスク
前記「2 投資方針/(1)投資方針」に記載のとおり、本投資法人は、先進的な物流施設について引き続き底堅い需要が継続するものと考えており、物流施設、特にプライム・ロジスティクスに対して投資を行っていく方針です。しかしながら、電子商取引市場の拡大等を背景とした消費物流の潜在的需要等の先進的な物流施設に対する需要を高めていると考えられる要因に変動が生じ、又は先進的な物流施設の供給が想定以上に増加し競合状況に変動が生じる可能性があり、先進的な物流施設について希少性が高く需要が供給を上回る状態が今後も持続するとは限りません。その場合、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
また、本投資法人は、上記以外にも主たる投資対象を物流施設とすることに伴う特有のリスクを抱えています。
例えば、運用資産の周辺の市街地化により、共同住宅・戸建住宅や学校・病院等の公益施設の建設が近隣で行われ、周辺環境が変動し、テナントの操業に支障が発生することがあります。その結果、テナント需要が後退し、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、現状の船舶、鉄道、航空機、自動車による物流輸送の役割が、技術革新や、インフラの利便性の変化、環境関連法規の制定による規制等により大きく変化し、それぞれを主要な輸送手段とする物流施設の役割が衰退することとなった場合、当該物流施設のテナント需要が低下する可能性があります。さらに、本投資法人が投資対象としている物流施設には海外への輸出又は海外からの輸入拠点として使用される物件も含まれることから、それらの物件のテナント需要は、為替相場や経済情勢にも左右される可能性があります。
また、景気減速により消費者行動が影響を受ける結果、テナントの事業及びその物流施設に対する需要が悪影響を受けるなど、物流業界全体における全般的な景気が悪化した場合、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
さらに、今後も物流市場の変化に伴い、テナントのニーズそのものが変化することにより本投資法人の保有する物流施設が陳腐化し、又はテナントの事業活動内容が変化すること等により、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
物流施設スペースの供給過剰若しくは需要の低下又は賃料水準の低下等物流施設に関する市況悪化により物流施設が不採算となる可能性や、他の物流施設との競争の状況、物流施設への潜在的テナントの誘致力並びに既存物流施設の保守、改修及び再開発能力等によっても、本投資法人の収益は左右されます。
さらには、用途指定・用途制限、収用及び再開発等に関連する法令及び税法等の改正により、これらに関する規制が変更又は強化され、物流施設運営に影響を与える場合には、本投資法人の収益が悪影響を受けるおそれがあります。また、港湾労働法(昭和63年法律第40号)に規定する港湾に所在する物流施設については、港湾労働法その他関係法令の適用を受け、また一定の事業慣行の影響を受けるため、テナントの人件費及び営業費用が他の地域に比べ高くなる場合があり、テナントの事業への悪影響を通じ本投資法人の収益にも悪影響が生じる可能性があります。
上記のほかにも、本投資法人が物流施設を投資対象としていることから、その建物の特性、適用規制、テナント特性等に起因して、特有のリスクが生じ、これらが本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ウ)不動産の偏在に関するリスク
本投資法人は、前記「2 投資方針/(1)投資方針/④ポートフォリオ構築方針」に記載の方針に基づき資産の運用を行いますが、その結果、本投資法人の運用資産は一定の地域、特に東京、神奈川、埼玉及び千葉、並びに大阪、京都及び兵庫に偏在する可能性があります。また、本投資法人の投資対象は物流施設等に限定されています。したがって、一定地域、特に東京、神奈川、埼玉及び千葉、並びに大阪、京都及び兵庫の物流マーケットの変動や物流施設等における収益環境等の変化が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(エ)不動産の瑕疵に関するリスク
本投資法人が取得する不動産(不動産信託受益権の原資産たる不動産を含みます。以下同じです。)に一定の欠陥や瑕疵があった場合、本投資法人は損害を被ることがあります。かかる瑕疵には、権利、地盤、地質、構造等に関する欠陥や瑕疵があります。また、建物の施工を請負った建設会社又はその下請業者において、建物が適正に施工されない場合があり得るほか、建築資材の強度・機能等の不具合や基準への不適合がないとの保証はありません。さらに、不動産には様々な法規制が適用されているため、法令上の規制違反の状態をもって瑕疵とされることもあり得ます。これらの欠陥や瑕疵は、取得後に判明する可能性もあります。
不動産の売買においては、特約で排除されていない限り、その対象となる不動産に隠れた瑕疵があった場合には、売主は、民法第570条により買主に対して瑕疵担保責任を負うことになります。したがって、本投資法人が特定の不動産の買主となる場合、不動産に係る物理的又は法的な瑕疵があり、それが隠れたものである場合には、上記に従い、本投資法人は売主に対して瑕疵担保責任を追及することができます。しかし、売主が既に解散・清算されている場合、又は売主が倒産し、若しくはその主要な資産が本投資法人に売却した不動産のみであったためにその資力が十分でない場合には、買主である本投資法人は、実際には売主との関係において上記の瑕疵担保責任による保護を受けることができず、損害を被ることになります。また、個別の事情により、売買契約上売主が瑕疵担保責任を負担する期間又は補償金額を限定し、又はこれを全く負わない旨の特約をすることがあります。
本投資法人は、状況によっては、売主に対して一定の事項について表明・保証を要求する場合もありますが、売主が表明・保証した事項が真実かつ正確であるとの保証はなく、表明・保証は法律上の制度ではないため、売主が行う表明・保証の対象、これに基づく補償責任の期間又は補償金額が一定範囲に限定される場合があり、また、売主が解散し、又は無資力になっているために実効性がない場合もあります。
不動産信託受益権においても、直接の売買対象である不動産信託受益権又はその原資産である不動産に隠れた瑕疵があった場合については、上記と同様のリスクがあります。そこで、不動産の信託契約及び受益権譲渡契約において、売主に信託設定日等において既に存在していた原資産である不動産の瑕疵について瑕疵担保責任を負担させ、又は一定の事実に関する表明及び保証を取得することがあります。しかし、このような責任を負担させても、上記のように実効性がない場合があり、また、そもそも責任を負担させなかった場合には、当該不動産の実質的所有者である本投資法人がこれを負担することになり、予定しない補修費用等が発生し、本投資法人の収益が悪影響を受ける可能性があります。また、当該瑕疵の程度によっては、補修その他の措置をとったとしても、不動産の資産価値の減耗を防ぐことができない可能性があります。
なお、投資法人は、宅地建物取引業法上宅地建物取引業者とみなされ(同法第77条の2第2項)、投資法人が宅地建物取引業者でない者に対して不動産を売却する場合には、宅地建物取引業法上、不動産の売主として民法上負う瑕疵担保責任を完全に排除することができません(同法第40条)。したがって、本投資法人又は不動産信託受託者が不動産の売主となる場合には一定限度の瑕疵担保責任を負うことになる場合があります。
加えて、わが国の法制度上、不動産登記にはいわゆる公信力がありません。したがって、不動産登記簿の記載を信じて取引した場合にも、買主は不動産に係る権利を取得できないことや予想に反して当該不動産に第三者の権利が設定されていることがあり得ます。このような場合、上記と同じく、本投資法人は売主等に対して法律上又は契約上許容される限度で責任を追及することとなりますが、その実効性があるとの保証はありません。
(オ)土地の境界等に関するリスク
わが国においては、土地の境界が曖昧であることが稀ではありませんが、隣地の所有者若しくは占有者からの境界確認書その他境界を確定させる書面が取得できない場合、又は境界標の確認ができないまま当該不動産を取得する場合には、後日、このような不動産を処分するときに事実上の障害が発生する可能性や、境界に関して紛争が発生し、所有敷地の面積の減少、損害賠償責任の負担等、これらの不動産について予定外の費用又は損失が発生する可能性があります。同様に、越境物の存在により、不動産の利用が制限され賃料に悪影響を与える可能性や、越境物の除去費用等の追加負担が本投資法人に発生し、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク
建物は、事故又は地震・津波・火山活動や風水害等の天災地変によって、毀損、滅失又は劣化する可能性があります。このような場合には、毀損、滅失した個所を修復するため予期せぬ費用が発生するばかりでなく、一定期間建物が稼働不能となることを余儀なくされ、賃料収入が減少して、費用が増加することで本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。また、完全な修復が行われたか否かにかかわらず、評価額が下落するおそれもあります。
本投資法人は、建物に関する火災・水害等による損害を補償する火災保険又は賠償責任保険等を付保しています。このような複数の保険を組み合わせることによって、予期せざるリスクが顕在化した場合にも、保険金をあてることで、原状回復を行うことが一定程度期待できます。しかしながら、個々の不動産に関する状況により保険契約が締結されない可能性、保険金の上限額を上回る損害が発生する可能性、保険でカバーされない災害や事故が発生する可能性等があります。また、通常の火災保険では地震による火災はカバーされていません。さらに、保険会社が保険金を完全に支払わず、又は支払が遅れる可能性もあります。保険金が支払われた場合でも、行政上の規制その他の理由により、建物を事故発生前の状態に回復させることができない可能性があります。
加えて、天災地変とりわけ広い地域に被害をもたらす大地震・大津波が起こった場合、本投資法人の保有する複数の建物が同時に天災地変の影響を受ける可能性があります。本投資法人は、保有資産及び今後取得する資産について、専門家による地震リスク診断に基づき地震保険の付保の要否を検討・判断しますが、その結果、地震保険を付保しないこととした物流施設については、天変地異によりこれらの資産に損害が生じた場合に、保険によりこれを回復することはできません。また、地震保険を付保することとした物流施設であっても、対人的被害の賠償については保険でカバーされないこともあります。
また、天災地変が起こった場合、本投資法人の保有する物流施設に大きな影響がなかったとしても、物流活動を支える道路網の寸断や地盤の液状化等により、テナントの事業活動に大きな支障が生じる可能性や、電力供給不足等により物流施設の稼働に大きな支障が生じる可能性もあり、その結果、本投資法人の収益に悪影響が生じる可能性があります。
(キ)建築基準法等の規制に関するリスク
建物は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する基準等を定める建築基準法の規制に服します。また、建物は、様々な規制の下にあり、国の法令のほか、各地方公共団体の条例や行政規則等による規制を受けることもあります。例えば、駐車場の付置義務、住宅の付置義務、福祉施設の付置義務等のほか、これらの義務に関連して、建物の新築・増築に際して地方公共団体等と協議する義務等を課されることがあります。また、道路指定により敷地面積・容積率が結果として減少することもあります。そして、建築基準法やこれらの規制は、随時改正・変更されています。
また、その建築時点(正確には建築確認取得時点)においては、建築基準法上及び関連法令上適格であった建物でも、その後の建築基準法等の改正に基づく規制の変更により、変更後の規制のもとでは不適格になることがあります。例えば、建築基準法は、耐震基準について1981年にいわゆる新耐震基準を採用し、それ以降に建築されるべき建物にはそれ以前とは異なる耐震基準が適用されています。法規制の変化により、かつて法令に適合していながら後日適合しなくなった建物を「既存不適格」と呼ぶことがあります。既存不適格の建物は、これを改築したり、建替えたりしようとする際に、従前の建物と同等の建ぺい率・容積率・高さ・設備等を維持できなくなり、追加の設備が必要とされ、又は建替自体が事実上困難となる可能性があります。このような場合には、不動産の資産価値や譲渡価格が下がり、その結果、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
以上のほか、土地収用法や土地区画整理法のような私有地の収用・制限を定めた法律の改正等により、不動産の利用、用途、収用、再開発、区画整理等に規制が加えられ、又はその保有、管理、処分その他の権利関係等に制限が加えられることがあり、その結果、関連する費用等が増加し、又は不動産の価値が減殺される可能性があります。
(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク
本投資法人が取得した土地について産業廃棄物やダイオキシン等の有害物質が埋蔵されている場合、当該土地やその上の建物の価格に悪影響を及ぼす可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために土壌の入替や洗浄が必要となる場合には、予想外の費用が発生する可能性があります。さらに、かかる有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負担する可能性があります。
特に、本投資法人が主たる投資対象とする物流施設の立地する地域は、工場跡地等の土壌汚染が懸念される地域であることが多く、上記リスクは他の物件を取得する場合に比して相対的に高いものとなります。
土壌汚染等に関しては、土壌汚染対策法に規定する特定有害物質に係る一定の施設を設置していた場合や土壌の特定有害物質による汚染により人の健康に係る被害が生ずるおそれがあると認められる場合には、その土地の所有者、管理者又は占有者等は、かかる汚染の状況について調査報告を命じられ、又は当該汚染の除去、当該汚染の拡散の防止その他必要な措置を講ずべきことを命じられることがあります。この場合、本投資法人に多額の負担が生じる可能性があり、また、本投資法人は支出を余儀なくされた費用についてその原因となった者やその他の者から常に償還を受けられるとは限りません。
また、本投資法人が取得した建物にアスベストその他の有害物質を含む建材等が使用されている場合若しくは使用されている可能性がある場合、又はPCBが保管されている場合等には、当該建物及びその敷地の価値に悪影響を及ぼす可能性があります。また、かかる有害物質を除去するために建材の全面的又は部分的交換が必要となる場合には予想外の費用が発生する可能性があります。さらに、有害物質によって第三者が損害を受けた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人がかかる損害を賠償する義務を負担する可能性があります。
さらに、原子力発電所の事故等により、不動産等又はその所在周辺地域において、放射能汚染又は風評被害が発生し、当該地域における社会的ないし経済的活動が阻害され、その結果、当該不動産等の使用収益性やその価値が大幅に減少する可能性があります。
また、環境関連法令につき、将来不動産に関して規制が強化され、不動産の所有者に大気、土壌、地下水等の汚染に係る調査義務、除去義務、損害賠償義務が課され、又は過失がなくても責任を問われることとなる可能性があります。
(ケ)埋立地に関するリスク
本投資法人の保有資産には、埋立地に立地するものが含まれていますが、埋立地に所在する不動産には、埋立に使用した土壌に有害物質が含まれている等の理由により、土地に有害物質が含まれている可能性があります(当該土地に有害物質が含まれる場合のリスクの詳細は、前記「(ク)有害物質又は放射能汚染等に関するリスク」をご参照ください。)。また、埋立地は沿岸部に所在することも多く、津波、高潮その他の災害、海面上昇等による被害を受ける可能性もあります。さらに、埋立地の地盤は、軟弱である可能性があることから、当該土地上の建物について、不等沈下その他の沈下を生じる可能性があるほか、地震の際には液状化による沈下や毀損等の被害を生じる可能性もあります(かかる災害が生じた場合のリスクの詳細は、前記「(カ)建物の毀損・滅失・劣化に関するリスク」をご参照ください。)。これらの理由により当該不動産が被害を受けた場合、予定されていない費用、損害又は損失を本投資法人が負担し又は被る可能性があるほか、当該不動産の価値が下落する可能性があり、その結果、本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(コ)不動産の所有者責任に関するリスク
土地の工作物(建物を含みます。)の設置又は保存に瑕疵があり、そのために第三者に損害を与えた場合には、第一次的にはその占有者、そしてその占有者が損害の発生を防止するに必要な注意を行っていた場合には、その所有者が損害の賠償義務を負うとされ、この所有者の義務は無過失責任とされています(民法第717条第1項)。したがって、本投資法人の不動産の設置又は保存に瑕疵があり、それを原因として、第三者に損害を与えた場合には、直接又は不動産信託受託者を通じて間接的に、本投資法人が損害賠償義務を負担するおそれがあります。
本投資法人は、その運用資産に関し、賠償責任保険その他の適切な保険を付保する方針ですが、保険契約に基づいて支払われる保険金の上限額を上回る損害が発生しないとの保証はなく、また、保険事故が発生した場合に常に十分な金額の保険金が適時に支払われるとの保証もなく、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(サ)共有物件に関するリスク
本投資法人が保有する不動産等が第三者との間で共有されている場合には、当該不動産等の持分を譲渡する場合における他の共有者の先買権又は優先交渉権、譲渡における一定の手続の履践義務等、共有者間で締結される協定書又は規約等による一定の制限に服することがあります。
また、不動産を単独で所有している場合に比べ、共有不動産は、法的に様々な側面で制約を伴います。
まず、共有者間で別段の定めをした場合を除き、共有物の変更に当たる行為には共有者全員の合意を要し(民法第251条)、変更に当たらない管理は共有者の持分の過半数で決定する(民法第252条)ものとされています。したがって、特に本投資法人が持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営について本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。また、共有者はその持分の割合に応じて共有物の全体を利用することができるため(民法第249条)、他の共有者によるかかる権利行使によって、本投資法人の当該不動産の利用が妨げられる可能性があります。
共有不動産を賃貸する場合、賃料債権は不可分債権と解されるおそれがあり、また、敷金返還債務は不可分債務であると一般的には解されています。したがって、他の共有者(賃貸人)の債権者が当該共有者の持分の割合を超えて賃料債権全部を差し押さえ、又は他の共有者がテナントからの敷金返還債務をその持分の割合に応じて履行しない場合に、本投資法人が敷金全額を返還せざるを得なくなる可能性があります。これらの場合、本投資法人は、差し押さえられた賃料のうち自己の持分に応じた金額の支払や返還した敷金のうち他の共有者の持分に応じた金額の償還を当該他の共有者に請求することができますが、当該他の共有者の資力の如何によっては、支払又は償還を受けることができない可能性があります。共有不動産に課税される固定資産税等の公租公課、共有不動産の修繕費、保険料等にも、他の共有者が債務を履行しない場合につき、同様の問題があります。
さらに、不動産を共有する場合、他の共有者から共有物の分割請求(民法第256条)を受ける可能性があります。分割請求が権利の濫用等として排斥されない場合で、現物による分割が不可能である場合又は著しくその価値を損なうおそれのある場合は、本投資法人の意向にかかわらず、裁判所により共有物全体の競売を命じられる可能性があります(民法第258条第2項)。共有者間で不分割の合意をすることは可能ですが(民法第256条)、合意の有効期間は5年以内とされています。しかも、不動産に関する不分割特約は、その旨の登記をしなければ当該不動産の共有持分の譲受人等第三者に対抗できないことがあります。また、共有者において、破産手続、会社更生手続又は民事再生手続が開始された場合は、特約があっても、管財人等は分割の請求をすることができます。但し、共有者は、破産手続、会社更生手続又は民事再生手続の対象となった他の共有者の有する共有持分を相当の対価で取得することができます(破産法第52条、会社更生法第60条、民事再生法第48条)。
共有者は、自己の共有持分を自由に処分することができます。したがって、本投資法人の意向にかかわりなく他の共有者が変更される可能性があります。
また、他の共有者の共有持分に抵当権又は根抵当権が設定された場合には、共有物が分割されると、共有されていた不動産全体について、当該共有者(抵当権設定者)の持分割合に応じて当該抵当権の効力が及ぶことになると考えられています。したがって、本投資法人の不動産である共有持分には抵当権が設定されていなくても、他の共有者の共有持分に抵当権が設定された場合には、分割後の本投資法人の不動産についても、他の共有者の持分割合に応じて、当該抵当権の効力が及ぶこととなるリスクがあります。
以上のとおり、共有不動産については、単独所有の場合と比べて上記のような制限やリスクがあるため、既に述べた流動性のリスクや、それらのリスクを反映した価格の減価要因が増す可能性があります。
(シ)借地権に関するリスク
本投資法人は、敷地利用権(土地の賃借権及び地上権)と借地権設定地上の建物(以下「借地物件」といいます。)に投資することがありますが、借地物件は、土地建物ともに所有する場合に比べ、特有のリスクがあります。
まず、敷地利用権は、土地の賃借権の場合も地上権の場合も、永久に存続するものではなく、定期借地権の場合は借地契約に定める期限の到来により当然に消滅し、普通借地権の場合は期限の到来時に借地権設定者側に更新を拒絶する正当な事由がある場合には消滅します。また、借地権者側に地代不払等の債務不履行があれば解除により終了することもあります。借地権が消滅すれば、建物買取請求権が確保されている場合を除き、建物を取り壊して土地を返還しなければなりません。仮に、建物買取請求が認められても本投資法人が希望する価格で買い取られる保証はありません。
さらに、敷地が売却され、又は抵当権の実行により処分されることがありますが、この場合に、本投資法人が借地権について民法又は借地借家法等の法令に従い対抗要件を具備しておらず、又は競売等が先順位の対抗要件を具備した担保権の実行によるものである場合、本投資法人は、譲受人又は買受人に自己の借地権を主張できないこととなります。
また、敷地利用権が土地の賃借権である場合には、これを取得し、又は譲渡する場合には、賃貸人の承諾が必要ですが、かかる承諾が速やかに得られる保証はなく、また、得られたとしても承諾料の支払を要求されることがあります。その結果、本投資法人が希望する時期や売却価格を含む条件で建物を処分することができないおそれがあります。
また、本投資法人が借地権を取得するに際して保証金を支払うこともあり得ますが、借地を明渡す際に、敷地所有者の資力が保証金返還に足りないときは、保証金の全部又は一部の返還を受けられないおそれがあります。
上記に加えて、建築基準法に基づく制度により、敷地利用権として隣接地等の余剰容積が移転されている場合があり(以下「空中権」といいます。)、借地権と同様に期間満了又は建物の滅失等により空中権が消滅する場合があります。
(ス)売主の倒産等の影響に関するリスク
本投資法人が不動産等を取得した直後に、売主について破産手続、民事再生手続、会社更生手続等の倒産手続が開始された場合、当該不動産等の売買契約又はその対抗要件具備行為は、倒産した売主の管財人等により否認される可能性があります。この場合、不動産等は、破産財団等に取戻される一方で、本投資法人が売主に支払った売買代金等の返還請求権は、倒産手続における平等弁済の対象となり、著しく低い金額しか回収できないことがあります。倒産手続が開始されない場合であっても、売主の財務状況が劣悪である場合には、当該不動産等に係る売買契約が当該売主の債権者により詐害行為を理由に取り消される可能性があります。
また、売主につき倒産手続が開始された場合、裁判所又は管財人等が、本投資法人を買主とするある売買取引を、担保付融資取引の性質を持つ取引であると法的に評価し、その結果、当該不動産等がなおも売主(倒産手続であればその財団等)に属すると判断することがあります。この場合には、本投資法人は、あたかも当該不動産等についての担保権者であるかのように取り扱われ、担保権(とみなされた権利)の行使に対する制約を受けることとなります。特に、会社更生手続では、担保権の実行は会社更生手続に従って行われ、弁済金額が切下げられることとなるなど、担保権の実行を手続外で行える破産手続等に比較して、本投資法人はより大きな損害を受けるおそれがあります。
また、上記否認の問題は、売主の前所有者(本投資法人から見て前々所有者等)が倒産した場合にも生じ得ます。すなわち、本投資法人が、不動産等を取得した際に、前所有者である売主が前々所有者から否認を主張される原因があることを認識していた場合には、かかる否認の効力が転得者である本投資法人にも及ぶことになります(破産法第170条、会社更生法第93条、民事再生法第134条)。
本投資法人においては、売主等の財務状況等も十分に検討した上で投資を決定しますが、売主又はその前所有者に関する正確な財務情報が入手できる保証はなく、上記リスクが現実化するおそれは否定できません。
(セ)専門家報告書等に関するリスク
不動産の鑑定評価額及び不動産価格調査の調査価格は、個々の不動産鑑定士等の分析に基づく、分析の時点における評価を示したものにとどまり、客観的に適正な不動産価格と一致するとは限りません。また、その評価の目的・方法は、必ずしも転売や再取得の場合における市場価格を算出することではありません。したがって、同じ不動産について鑑定等を行った場合でも、不動産鑑定士等、評価方法又は調査の方法若しくは時期によって鑑定評価額や調査価格が異なる可能性があります。また、かかる鑑定及び価格調査の結果は、現在及び将来において当該鑑定評価額や調査価格による売買を保証又は約束するものではなく、不動産が将来売却される場合であっても当該鑑定評価額又は当該調査価格をもって売却されるとは限りません。
建物環境リスク評価書や土壌汚染リスク評価書も、個々の調査会社が行った分析に基づく意見の表明であり、評価方法、調査の方法等によってリスク評価の内容が異なる可能性があります。また、かかる報告書は、専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、土壌汚染等の環境上の問題が存在しないことを保証又は約束するものではありません。
建物の構造、耐震性、法令や条例の適合状況、有害物質等の有無、隣地との境界等に関するエンジニアリングレポート(建物状況調査報告書)や地震リスク評価報告書についても、建物の状況及び構造に関して専門家が調査した結果を記載したものにすぎず、取得対象資産に欠陥、瑕疵等が存在しないことを保証又は約束するものではなく、本投資法人による取得後に、取得した不動産に欠陥や瑕疵等が判明する可能性があります。
また、不動産の地震リスク分析の結果算出されるPML値も個々の専門家の分析に基づく予想値に過ぎません。PML値は、予想損失額の再調達価格に対する比率で示されますが、将来地震が発生した場合、予想以上に多額の復旧費用が必要となる可能性があります。
その他、不動産に関しては、様々な専門家が国家又は民間団体の資格認定を受けて業務を遂行していますが、すべての専門家が常に過誤無くあらゆる業務を遂行できるとの保証はありません。本資産運用会社は、外部の資格を有する専門家の判断や報告に依拠して、本投資法人による資産取得を行いますが、その専門家の判断や報告が後に誤っていたとされるおそれがあり、その場合、本投資法人は重大な悪影響を受けるおそれがあります。
(ソ)マーケットレポートへの依存に関するリスク
本投資法人は、物件の取得や売却に際し、様々な情報を得て投資判断を行いますが、その際、第三者である専門家によるマーケットレポートでの分析を投資判断の材料とする場合があります。しかしながら、第三者によるマーケット分析は、個々の調査会社の分析に基づく、分析の時点における評価に関する意見を示したものに留まり、客観的に適正なエリア特性、需要と供給、マーケットにおける位置づけ等と一致するとは限りません。したがって、同じ物件について調査分析を行った場合でも、調査分析会社、分析方法又は調査方法若しくは時期によってマーケット分析の内容が異なる可能性があります。特に物流施設に関する情報はオフィスビルや住宅に比べるとサンプル数が少ない等、投資判断に必要なすべての情報が網羅されている訳ではありません。
(タ)収入及び支出に関するリスク
本投資法人の収入は、本投資法人が取得する不動産等の賃料収入に主として依存します。不動産に係る賃料収入は、不動産の稼働率の低下等により大きく減少する可能性があるほか、市場環境の影響も受けやすく、また、賃借人との協議や賃借人からの請求等により賃料が減額されること等により減少する可能性があります。さらに、賃借人の財務状況が悪化した場合、賃貸借契約に基づく賃料支払が滞る可能性があるほか、この延滞賃料、原状回復費用その他の損害金等の債務の合計額が敷金及び保証金で担保される範囲を超える状況となる可能性があります。
本投資法人の主たる投資対象である物流施設に関するテナントとの賃貸借契約の期間は、比較的長期間であることが一般的ですが、このような契約においては、多くの場合、賃料等の賃貸借契約の内容について、定期的に見直しを行うこととされています。また、テナントは、定期賃貸借契約において明文で排除されている場合を除き、賃料が不相当に高い場合には借地借家法に基づく賃料減額請求権を行使することができます。したがって、本書の日付現在の賃料が今後も維持される保証はなく、賃料改定又は賃料減額請求により賃料が減額されることにより不動産に係る賃料収入が減少する可能性があります。
一方、本投資法人の主要な営業費用は減価償却費、固定資産税や都市計画税等の固定的な費用で構成されており、賃料収入が減少した場合、本投資法人の収益性や分配金の水準が大きく悪化する可能性があります。
また、退去するテナントへの預り敷金及び保証金の返還、多額の資本的支出、不動産の取得等に要する費用、その他不動産に関する支出が状況により増大する可能性があります。
さらに、賃貸借契約上、賃借人が賃貸借契約上解約権を留保している場合等には、契約期間中であっても賃貸借契約が終了する場合があります。また、契約期間が満了する際、常に契約が更新されるとの保証はありません。これらの場合、稼働率が低下し、不動産に係る賃料収入が減少することがあります。賃貸借契約において、賃貸借契約が更新される際の更新料、契約期間中に賃借人が解約した場合の違約金に関して敷金・保証金の没収について規定することがありますが、かかる規定は状況によってはその全部又は一部が無効とされ、その結果本投資法人に想定外の収入の減少をもたらす可能性があります。
(チ)PM会社に関するリスク
本投資法人の収益性を確保する観点から、建物の保守管理、テナントの管理を含めた不動産の管理も重要ですが、その良否も、建物を管理するPM会社の能力、経験、ノウハウによるところが大きく、PM会社の業務遂行能力に大きく依拠することになります。したがって、本投資法人がPM会社を選定するに当たっては、その候補業者の資質、経験、ノウハウ、テナント・リレーション等を慎重に考慮することが前提となりますが、選定されたPM会社における人的・財産的基盤が今後も優良である保証はありません。PM会社の業務遂行能力が低下した場合やPM会社が交替する場合等、当該不動産の管理状況が悪化し、収益の悪化等により本投資法人が損失を被るおそれがあります。
(ツ)少数のテナントやシングル・テナントに依存しているリスク
本投資法人の保有資産には、一部の少数のテナントへ賃貸され、又は単一のテナントへ物件全体を賃貸するいわゆるシングル・テナント物件もあります。このような物件において既存テナントの営業状況、財務状況が悪化し、賃料支払が遅延したり、物件から退去した場合、当該物件の稼働率が大きく減少し、代替テナント確保のために賃料水準を引き下げざるを得なくなり、賃料収入に大きな影響を及ぼす可能性があり、さらに敷金等の返還のため一度に多額の資金の出捐を余儀なくされる可能性もあります。また、新たなテナントの要望にあわせ本投資法人の負担で大規模な工事を行わざるを得なくなる可能性もあります。特に、特定のテナントのニーズに合わせて開発されるビルド・トゥ・スーツ型物流施設において、これらのリスクが顕著となる可能性があります。
さらに、このようなシングル・テナントを含む、単一又は少数の核となる大規模テナントが存在する物件においては、当該テナントとの間で、優先購入権や処分禁止に関する合意(その内容は様々です。)がなされることがあり、物件の所有権又はこれらを信託財産とする信託の受益権を第三者に売却しようとする場合に、当該テナントに優先購入権が与えられている等により、物件の自由な売却その他の処分が制限される場合があります。かかる合意がなされている場合、取得及び売却により多くの時間や費用を要したり、価格の減価要因となる可能性があります。
(テ)特定の物件への依存度が高いことに係るリスク
保有資産により構成される本投資法人のポートフォリオは、11物件により構成され、各保有資産の取得価格が取得価格の総額に占める割合は、11物件中7物件が10%超となっています。したがって、そのうちのいずれかの物件が何らかの理由で毀損、滅失若しくは劣化し、又はオペレーションが困難となる事由が生じた場合、さらにはその主要なテナントの財政状態又は経営成績が悪化したり、物件から退去した場合には、本投資法人の収益等に大きな悪影響が生じる可能性があります。
(ト)敷金及び保証金に関するリスク
不動産賃貸においては、賃借人が多額の敷金及び保証金を長期間にわたって無利息又は低利で賃貸人に預託することが多く、本投資法人は、今後、これらの資金を資産の取得資金や資産の運用に係る支出の一部として活用することを想定しています。しかし、賃貸市場の動向、賃借人との交渉等により、本投資法人の想定よりも賃借人からの敷金及び保証金の預託額が少なくなり、又は預託期間が短くなる可能性があります。この場合、必要な資金を借入れ等により調達せざるを得なくなり、その結果、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
(ナ)転貸に関するリスク
a.転借人に関するリスク
本投資法人は、その保有する不動産等につき、転貸を目的として賃借人に一括して賃貸することがあります。このように、賃借人に不動産等の全部又は一部を転貸させる権限を与えた場合、本投資法人は、不動産等に入居するテナントを自己の意思により選択できなくなったり、退去させられなくなる可能性があります。また、賃借人の賃料が転借人から賃借人に対する賃料に連動する場合、転借人の信用状態等が、本投資法人の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
b.敷金等の返還義務に関するリスク
転貸借関係における賃貸借契約が合意解約された場合その他一定の場合には賃貸人が転貸人の地位を承継し、転貸人の転借人に対する敷金等の返還義務が賃貸人に承継される可能性があります。
(ニ)マスターリースに関するリスク
投資対象となる不動産等において、PM会社等が当該不動産等の所有者である本投資法人又は信託受託者との間でマスターリース契約を締結してマスターリース会社となり、その上でエンドテナントに対して転貸する場合があります。
本投資法人又は信託受託者がマスターリース契約を締結する場合、マスターリース会社の財務状態の悪化により、マスターリース会社の債権者がマスターリース会社のエンドテナントに対する賃料債権を差し押さえる等により、マスターリース会社から賃貸人である本投資法人又は信託受託者への賃料の支払が滞る可能性があります。
(ヌ)フォワード・コミットメント等に関するリスク
本投資法人は、不動産等を取得するに当たり、いわゆるフォワード・コミットメント(先日付の売買契約であって、契約締結から一定期間経過した後に決済・物件引渡しを行うことを約する契約)等を行うことがあります。不動産売買契約が、買主の事情により解約された場合には、買主は債務不履行による損害賠償義務を負担することとなります。また、損害額等の立証にかかわらず、不動産等売買価格に対して一定の割合の違約金が発生する旨の合意がなされることも少なくありません。フォワード・コミットメント等の場合には、契約締結後、決済・物件引渡しまでに一定の期間があるため、その期間における市場環境の変化等により本投資法人が不動産取得資金を調達できない場合等、売買契約を解約せざるを得なくなった場合には、違約金等の支払により、本投資法人の財務状態が悪化する可能性があります。
(ネ)地球温暖化対策に関するリスク
法律又は条例により、地球温暖化対策として、一定の不動産の所有者に温室効果ガス排出に関する報告や排出量制限の義務が課されることがあります。これらの制度の創設又は拡充に伴い、排出権削減のための建物改修工事を実施したり、排出権等を取得する等の負担を余儀なくされる可能性があります。
またテナントの事業はトラック輸送に大きく依存しているため、地方公共団体の自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質の総量規制等の規制が強化された場合、テナントの費用が増加する結果、物流施設に対する需要が縮小する可能性があります。
(ノ)開発物件に関するリスク
本投資法人は、運用ガイドラインにおいて、未稼働の不動産等は、原則としてその投資対象としていませんが、例外的に未稼働の不動産等への投資を検討する場合があります。未稼働の段階で売買契約を締結する場合には、様々な事由により、開発が遅延し、変更され、又は中止されることにより、売買契約どおりの引渡しを受けられない可能性があるほか、入居率において不確実性が存在することがあります。この結果、開発物件からの収益等が本投資法人の予想を大きく下回る可能性があるほか、予定された時期に収益等が得られなかったり、収益等が全く得られなかったり、又は予定されていない費用、損害若しくは損失を本投資法人が負担し若しくは被る可能性があり、その結果本投資法人の収益等が悪影響を受ける可能性があります。
(ハ)太陽光発電設備が付帯した物件に関するリスク
本投資法人の保有資産にはテナントが保有する太陽光発電設備が付帯している物件が含まれています。当該テナントとの賃貸借契約上、賃料については現在固定賃料となっていますが、将来、当該テナントによる売電事業の売電収入に連動する変動賃料制を一部採用する可能性もあり、その場合、本投資法人の賃料収入は当該テナントの売電事業の成果により影響を受けることになります。売電事業については、天候、売電事業者間の競争環境、売電事業に関する国の施策及び規制その他様々な要因によるリスクを伴い、これらの要因により、当該テナントによる売電事業の売電収入が減少した場合、本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。
④ 投資法人の運用資産:信託の受益権特有のリスク
本投資法人が、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、以下のような信託の受益権特有のリスクがあります。
なお、以下、2007年9月30日施行の信託法(平成18年法律第108号。その後の改正を含みます。)を「新信託法」といい、同日施行の信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成18年法律第109号。その後の改正を含みます。)(以下「信託法整備法」といいます。)による改正前の信託法(大正11年法律第62号。その後の改正を含みます。)を「旧信託法」といい、信託契約に別段の定めがない限り、2007年9月30日より前に効力を生じた信託契約については、信託財産についての対抗要件に関する事項を除き、旧信託法が適用されます(信託法整備法第2条)。
(ア)信託受益者として負うリスク
信託受益者とは信託の利益を享受するものですが、他方で、旧信託法の下では、受託者が信託事務の処理上発生した信託財産に関する租税、受託者の報酬、信託財産に瑕疵があることを原因として第三者が損害を被った場合の賠償費用等の信託費用については、最終的に受益者が負担することになっています(旧信託法第36条第2項)。すなわち、信託受託者が信託財産としての不動産を所有し管理するのは受益者のためであり、その経済的利益と損失は、最終的にはすべて受益者に帰属することになります。従って、本投資法人が不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を取得する場合には、信託財産に関する十分なデュー・ディリジェンスを実施し、保険金支払能力に優れる保険会社を保険者、受託者を被保険者とする損害保険を付保すること等、本投資法人自ら不動産を取得する場合と同等の注意をもって取得する必要があり、一旦不動産、不動産の賃借権若しくは地上権を信託する信託の受益権を保有するに至った場合には、信託受託者を介して、原資産が不動産である場合と実質的にほぼ同じリスクを受益者たる本投資法人が負担することになり、その結果、本投資法人の収益又は存続に悪影響を及ぼすおそれがあります。新信託法の下では、旧信託法第36条第2項が廃止され、原則として信託受益者がこのような責任を負うことはなくなりましたが、信託受益者と信託受託者の間で信託費用等に関し別途の合意をした場合には、当該合意に従い信託受益者に対し信託受託者から信託費用等の請求がなされることがあり(新信託法第48条第5項、第54条第4項)、その場合には同様に本投資法人の収益等に悪影響が生じる可能性があります。
(イ)信託受益権の流動性に関するリスク
本投資法人が信託受益権を保有し、信託受託者を通じて信託財産としての不動産を処分する場合には、既に述べた不動産の流動性リスクが存在します。また、信託受益権を譲渡しようとする場合には、信託受託者の承諾を契約上要求されるのが通常です。さらに、不動産、不動産の賃借権又は地上権を信託する場合の信託受益権については金融商品取引法上の有価証券とみなされますが、譲渡に際しては債権譲渡と同様の譲渡方法によるため(新信託法第94条)、株券や社債券のような典型的な有価証券ほどの流動性があるわけではありません。また、信託受託者は原則として瑕疵担保責任を負っての信託不動産の売却を行わないため、本投資法人の意思にかかわらず信託財産である不動産の売却ができなくなる可能性があります。
(ウ)信託受託者に関するリスク
a.信託受託者の破産・会社更生等に関するリスク
信託法上、受託者が倒産手続の対象となった場合に、信託財産が破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に属するか否かに関しては、旧信託法の下では、明文の規定はないものの、同法の諸規定、とりわけ信託財産の独立性という観点から、登記等の対抗要件を具備している限り、信託財産が受託者の破産財団又は更生会社の財産その他受託者の固有財産に帰属するリスクは極めて低いと判断されます。新信託法においては、信託財産は信託受託者の固有財産に属しない旨が明文で規定されています(新信託法第25条第1項、第4項及び第7項)。但し、信託財産であることを破産管財人等の第三者に対抗するためには、信託された不動産に信託設定登記をする必要がありますので、不動産を信託する信託の受益権については、この信託設定登記がなされるものに限り本投資法人は取得する予定です。しかしながら、必ずこのような取扱いがなされるとの保証はありません。
b.信託受託者の債務負担に伴うリスク
信託財産の受託者が、信託目的に反して信託財産である不動産を処分した場合、又は信託財産である不動産を引当てとして、何らかの債務を負うことにより、不動産を信託する信託の受益権を財産とする本投資法人が不測の損害を被る可能性があります。かかるリスクに備え、旧信託法及び新信託法は信託の本旨に反した信託財産の処分行為の取消権を受益者に認めていますが、本投資法人は、常にかかる権利の行使により損害を免れることができるとは限りません。
(エ)信託受益権の準共有等に関するリスク
信託受益権が準共有されている場合、単独で保有する場合には存在しない種々の問題が生じる可能性があります。旧信託法の下では所有権以外の財産権の準共有については、所有権の共有に関する規定が可能な限り準用されます(民法第264条)。新信託法の下では信託受益者が複数の場合の意思決定の方法に関する明文規定があり(新信託法第105条以下)、信託受益権が準共有されている場合にもかかる規定の適用があるものと解されるため、所有権の共有に関する民法の規定に優先してかかる規定がまず適用されます。
旧信託法の下では、準共有者間で別段の定めをした場合を除き、準共有されている信託受益権の変更に当たる行為には準共有者全員の合意を要し(民法第251条)、変更に当たらない管理は、準共有者の準共有持分の過半数で決定する(民法第252条)ものと考えられます。従って、特に本投資法人が準共有持分の過半数を有していない場合には、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
一方、新信託法の下では、信託契約において意思決定の方法が定められていない場合、一定の行為を除き、準共有者の全員一致によることになるものと解されます(新信託法第105条第1項本文)。この場合には、他の準共有者全員が承諾しない限り、当該不動産の管理及び運営についての信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができないこととなります。また、信託契約において別の意思決定の方法が定められている場合でも、当該方法が本投資法人の意向を反映するような形で定められているとは限らず、同様に信託受益者の指図に本投資法人の意向を反映させることができない可能性があります。
準共有持分の処分については、旧信託法及び新信託法いずれの下でも、準共有者は、信託受託者の承諾を得ることを条件として、自己の準共有持分を自己の判断で処分することができます。従って、本投資法人の意向にかかわりなく他の準共有者が変更される可能性があります。準共有者の間において信託契約とは別の協定書等において、準共有者が準共有持分を処分する場合に他の準共有者に先買権若しくは優先交渉権を与え、又は一定の手続の履践義務等が課されることがあります。この場合は、本投資法人の知らない間に他の準共有者が変動するリスクは減少しますが、本投資法人がその準共有持分を処分する際に制約を受けることになります。
別段の合意のない限り、信託受益権の準共有者が信託受託者に対して有する信託交付金の請求権は不可分債権と解されるおそれがあり、また、信託受託者に対して負担する信託費用等の支払義務は、不可分債務であると一般的には解されています。従って、他の準共有者の債権者が当該準共有者の準共有持分の割合を超えて信託交付金請求権全部を差し押さえ、又は他の準共有者が信託受託者からの信託費用等の請求をその準共有持分の割合に応じて履行しない場合に、本投資法人が請求された全額を支払わざるを得なくなる可能性があります。不動産自体が共有されている場合と同様、これらの場合、本投資法人は、差し押さえられた信託交付金請求権のうち自己の準共有持分に応じた金額の支払や支払った信託費用等のうち他の準共有者の準共有持分に応じた金額の償還を当該他の準共有者に請求することができますが、当該他の準共有者の資力の如何によっては、支払又は償還を受けることができない可能性があります。
⑤ 匿名組合出資持分への投資に関するリスク
本投資法人は、匿名組合の営業者が投資する不動産等について優先交渉権を確保し、当該不動産等の本投資法人への組入れを企図して、規約に基づき、不動産に関する匿名組合出資持分への投資を行うことがあります。本投資法人が出資する匿名組合では、本投資法人の出資を営業者が不動産等に投資しますが、当該不動産等に係る収益が悪化した場合、当該不動産等の価値が下落した場合や匿名組合に係る不動産等が想定した価格で売却できない場合等には、当該匿名組合出資持分より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被る可能性があります。また、匿名組合出資持分については契約上譲渡が禁止若しくは制限されている場合があり、又は、確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、本投資法人が譲渡を意図しても、適切な時期及び価格で譲渡することが困難な場合があります。また、匿名組合出資持分への投資は、営業者が開発する新規物件に係る優先交渉権の取得を目的として行われることがありますが、かかる優先交渉権により当該新規物件を取得できる保証はなく、また、前記「③投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク/(ノ)開発物件に関するリスク」に記載のリスクがあります。
⑥ 特定目的会社の優先出資証券への投資に関するリスク
本投資法人はその規約に基づき、資産流動化法に基づく特定目的会社がその資産の2分の1を超える額を不動産等に投資することを目的とする場合、当該特定目的会社が保有する不動産等について優先交渉権を確保し、当該不動産等の本投資法人への組入れを企図して、その優先出資証券への投資を行うことがあります。かかる優先出資証券への投資を行う場合にも、本投資法人は、税法上の配当等の額の損金算入要件(いわゆる導管性要件)(後記「⑦税制等に関するリスク/(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク」をご参照ください。)に抵触することなく保有する意向です。また、規約に基づき中長期の安定運用を目標としているため、取得した優先出資証券につき短期間でその売却を行うことは意図しておりません。但し、売却する方が本投資法人にとってより経済的な合理性があると判断される場合、その売却を行うことがあります。
しかしながら、優先出資証券については確立された流通市場が存在しないため、その流動性が低く、従って売却を意図してもその売却が困難な場合があり、又は、予定より低い価額での売買を余儀なくされる可能性があります。また、特定目的会社の投資する不動産に関する収益が悪化した場合や当該不動産の価値が下落した場合又は特定目的会社の開発する不動産が予想した価格で売却できない場合、さらには導管体である特定目的会社において意図されない課税が生じた場合等には、当該特定目的会社の発行する優先出資証券に投資した本投資法人が当該優先出資証券より得られる運用益や分配される残余財産の減少等により損害を被るおそれがあります。また、優先出資証券の発行をした特定目的会社が自ら土地又は土地の賃借権を取得してその上に建物を建築する場合もあり、そのような場合には、前記「③投資法人の運用資産:原資産である不動産特有のリスク/(ノ)開発物件に関するリスク」に記載のリスクがあります。
⑦ 税制等に関するリスク
(ア)導管性の維持に関する一般的なリスク
税法上、一定の要件(以下「導管性要件」といいます。)を満たした投資法人に対しては、投資法人と投資主との間の二重課税を排除するため、後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」に記載する配当等の額を投資法人の損金に算入することが認められています。導管性要件のうち一定のものについては、計算期間毎に判定を行う必要があります。本投資法人は、導管性要件を継続して満たすよう努めていますが、今後、本投資法人の投資主の異動・減少、海外投資主比率の増加、資金の調達先、分配金支払原資の制限・不足、法律の改正その他の要因により導管性要件を満たすことができない計算期間が生じる可能性があります。現行税法上、導管性要件を満たさなかったことについてやむを得ない事情がある場合の救済措置が設けられていないため、後記「(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク」に記載する同族会社化の場合等、本投資法人の意図しないやむを得ない理由により要件を満たすことができなかった場合においても、配当等の額を損金算入できなくなり、本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があり、本投資証券の市場価格に影響を及ぼすこともあります。
なお、課税上の取扱いについては、後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。
(イ)過大な税負担の発生により支払配当要件が満たされないリスク
2009年4月1日以後終了した計算期間に係る導管性要件のうち、租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超の金銭の分配を行うべきとする要件(以下「支払配当要件」といいます。)においては、投資法人の税引前の会計上の利益を基礎として支払配当要件の判定を行うこととされています。従って、会計処理と税務上の取扱いの差異により、又は90%の算定について税務当局の解釈・運用・取扱いが本投資法人の見解と異なること等により、過大な税負担が発生した場合には、この要件を満たすことが困難となる計算期間が生じる場合があり得ます。なお、2015年4月1日以後に開始する計算期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額の増加額(後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。)を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当てがなされています。
(ウ)借入れに係る導管性要件に関するリスク
税法上、上記の各計算期間毎に判定を行う導管性要件の一つに、借入れを行う場合には投資法人が租税特別措置法に規定する機関投資家以外の者から借入れを行っていないことという要件があります。従って、本投資法人が何らかの理由により上記機関投資家以外からの借入れを行わざるを得ない場合、又は、保証金若しくは敷金の全部若しくは一部がテナントからの借入金に該当すると解釈された場合においては、導管性要件を満たせないことになります。この結果、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(エ)資金不足により計上された利益の全部を配当できないリスク
本投資法人において利益が生じているにもかかわらず金銭の借入れ又は投資法人債の発行に際しての財務制限条項上、一定額を内部留保しなければならない等、配当原資となる資金が不足する場合は、借入金や資産の処分により配当原資を確保する場合があります。しかしながら、導管性要件に基づく借入先の制限や資産の処分の遅延等により機動的な資金調達ができない場合には、配当の金額が租税特別措置法施行令に規定する配当可能利益の額の90%超とならない可能性があります。かかる場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(オ)同族会社要件について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
各計算期間毎に判定を行う導管性要件のうち、計算期間終了時に同族会社のうち租税特別措置法施行令で定めるものに該当していないこと(発行済投資口の総数又は一定の議決権総数の50%超が1人の投資主グループによって保有されていないこと等)とする要件、すなわち、同族会社要件については、本投資証券が市場で流通することにより、公開買付等により、本投資法人のコントロールの及ばないところで、結果として満たされなくなる計算期間が生じるリスクがあります。
本投資法人が同族会社要件を満たさなくなった場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(カ)投資口を保有する投資主数について本投資法人のコントロールが及ばないことによるリスク
税法上、導管性要件の一つに、計算期間末において投資法人の投資口が租税特別措置法に規定する機関投資家のみにより保有されること、又は50人以上の投資主に保有されることという要件があります。しかし、本投資法人は投資主による投資口の売買をコントロールすることができないため、本投資法人の投資口が50人未満の投資主により保有される(上記の機関投資家のみに保有される場合を除きます。)こととなる可能性があります。かかる場合、配当等の額を損金算入できなくなることにより本投資法人の税負担が増大する結果、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(キ)税務調査等による更正処分のため、追加的な税金が発生するリスク
本投資法人に対して税務調査が行われ、税務当局との見解の相違により過年度の課税所得計算について追加の税務否認項目等の更正処分を受けた場合には、予想外の追加的な課税が発生することとなり、投資家への分配金の予想額の修正が必要となる場合があります。かかる場合、本投資法人の税負担が増大し、投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
(ク)不動産の取得に伴う軽減税制が適用されないリスク
本投資法人は、本書の日付現在において、一定の内容の投資方針を規約に定めることその他の税制上の要件を充足することを前提として、直接に不動産を取得する場合の不動産取得税及び登録免許税の軽減措置の適用を受けることができると考えています。しかし、本投資法人がかかる軽減措置の要件を満たすことができない場合、又は軽減措置の要件が変更され若しくは軽減措置が廃止された場合において、軽減措置の適用を受けることができなくなる可能性があります。
(ケ)一般的な税制の変更に関するリスク
不動産、信託の受益権その他投資法人の運用資産に関する税制若しくは投資法人に関する税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、公租公課の負担が増大し、その結果本投資法人の収益に悪影響をもたらす可能性があります。また、投資証券に係る税制又はかかる税制に関する解釈・運用・取扱いが変更された場合、本投資証券の保有又は売却による手取金の額が減少する可能性があります。
(コ)減損会計の適用に関するリスク
固定資産の減損に係る会計基準(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)が、2005年4月1日以後開始する事業年度より強制適用されることになったことに伴い、本投資法人においても「減損会計」が適用されています。「減損会計」とは、主として土地・建物等の事業用不動産について、収益性の低下により投資額を回収する見込みが立たなくなった場合に、一定の条件のもとで回収可能性を反映させるように帳簿価額を減額する会計処理のことをいいます。
「減損会計」の適用に伴い、地価の動向及び運用資産の収益状況等によっては、会計上減損損失が発生し、本投資法人の損益に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、2015年4月1日以後に開始する計算期間については、会計処理と税務上の取扱いの差異が生じた場合であっても、一時差異等調整引当額の増加額(後記「4 手数料等及び税金/(5)課税上の取扱い」をご参照ください。)を配当等の額として取扱い、損金算入することが可能になるという手当てがなされています。
(サ)納税遅延に係る延滞税等の発生に関するリスク
本投資法人において納税義務が発生した場合に、納付原資の不足等の事情により納期限内に納税が完了しない可能性があります。この場合、遅延納付となった税額に対し遅延期間に応じ延滞税等が発生し、納税が発生した事業年度の投資主への分配額や純資産額が減少する可能性があります。
⑧ その他
(ア)取得予定資産を組み入れることができないリスク
本投資法人は、本書の日付現在保有する資産の運用のみを目的としているものではなく、ポートフォリオの質の向上、ひいては投資主価値の最大化に資するため、規約及び資産運用ガイドラインに基づき、新たな資産取得に向けた市場調査や情報の入手並びに資産譲渡の実現可能性の把握等に努めており、また、必要に応じ、資産取得の検討や関係者との協議を行っています。従って、今後、本投資法人の行う資産の運用において、本投資法人が本書の日付現在保有する資産以外の資産の取得を行うことがあり得ます。しかしながら、契約締結後資産取得までの間に、かかる契約に定められた一定の条件が成就しないことにより、取得予定資産を購入することができず、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、本投資法人が信託受益権として取得予定の資産の一部については、本投資法人による取得に先立ち信託が設定される場合があり、しかし、何らかの理由により、取得予定資産が信託されないこともありえます。このような場合、停止条件付信託受益権譲渡契約の停止条件が成就しないとされるため、本投資法人が当該取得予定資産を取得することができず、その結果、投資主又は投資法人債権者は損害を被る可能性があります。
(イ)本投資法人の資金調達(金利環境)に関するリスク
本投資法人は、本書の日付現在、一定の金融機関から借入れを行っています。また、今後も取得予定資産の取得資金に充当する等の目的のため、一定の金融機関から借入れを行うことが考えられますが、個別の貸付については、与信審査等の内部手続を経るため、本投資法人が希望する額及び条件による貸出しの実行がなされる保証はありません。本投資法人が取得予定資産を購入するまでに借入金利が著しく変更される等、資金の借入れに時間を要し、取得予定資産を購入することが遅れることで、投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
また、借入れを予定どおり行い、本投資法人が取得予定資産を購入した後においても、本投資法人の資産の売却等により借入資金の期限前返済を行う場合には、期限前返済コスト(違約金等)が発生する場合があります。この場合、このコストはその発生時点における金利情勢によって決定される場合がある等、予測し難い経済状況の変更により投資主又は投資法人債権者に損害を与える可能性があります。
加えて、本投資法人は、金利変動の影響を軽減するため、変動金利と固定金利のスワップ取引及び長期借入れや返済期限の分散化等の取組みを行う予定です。しかし、これらの取組みによっても金利変動の影響を軽減できない場合があり、その場合には、本投資法人の財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(ウ)過去の収支状況が将来の本投資法人の収支状況と一致しないリスク
本投資法人が取得を予定する資産については、売主その他の関係者から当該資産の過去の収支状況に係る情報を入手することがあります。しかし、これらは、本投資法人の会計方針に沿った会計監査等の手続を経たものではなく、現所有者等から提供を受けた参考としての情報にすぎません。特に契約形態が大きく異なる場合、比較可能性の低い情報となることがあります。また、当該情報は不完全であるおそれがあるほか、その正確性も担保されていない情報です。したがって、本投資法人が、取得予定資産を取得した後に、適用ある会計原則に従ってそれらの収支を作成し監査済み財務諸表を作成した場合、当該監査済みの収支は上記情報に基づく収支とは大幅に異なるおそれがあります。
(2)リスクに対する管理体制
本投資法人は、前記に記載した各々のリスクに関し、本投資法人自らが投信法及び関連法規に定められた規則を遵守するとともに、本資産運用会社において適切な社内規程の整備を行い、併せて必要な組織体制を敷き、役職員に対する遵法精神を高めるための教育等の対策を講じています。
具体的な取り組みは、以下のとおりです。
(ア)投資法人について
本投資法人は、執行役員1名及び監督役員2名により構成される役員会により運営されています。役員会は3ヶ月に一度以上、必要に応じて随時開催され、法令及び本投資法人の「役員会規程」に定める決議事項の決議や本資産運用会社及び本投資法人の執行役員の業務の執行状況等の報告が行われます。これにより、本資産運用会社又はその利害関係人等から独立した地位にある監督役員が業務の執行状況を監督できる体制となっています。
また、監督役員は必要に応じて本資産運用会社及び資産保管会社等から本投資法人の業務及び財産の状況に関する報告を求め、又は必要な調査を行うことができるものとされます。
そして、本投資法人は、「インサイダー取引防止規程」を制定し、本投資法人の役員によるインサイダー取引の防止に努めています。同規程では、本投資法人の役員は、本投資法人の発行する投資口及び投資法人債について、売買等を行ってはならないものとされ、本投資法人の役員でなくなった後も1年間は、同規程の定めに従わなければならないものとされています。
(イ)資産運用会社について
本資産運用会社は、各種リスクを適切に管理するために、社内規程として「リスク管理規程」を制定し、重大なリスクが生じた場合には、遅滞なく取締役会に報告する旨定めています。
加えて、利益相反リスクに対しては、本投資法人の利益が害されることを防止するために、「利害関係者取引規程」を制定し、厳格な利益相反対応ルールを設定しています。
また、本資産運用会社は、コンプライアンスに関して、法令等遵守の徹底を図るため、「コンプライアンス規程」及び「コンプライアンス・マニュアル」を制定するとともに、具体的な法令等遵守を実現させるための実践計画である「コンプライアンス・プログラム」を策定し、これに従って法令等遵守の実践に努めます。
さらに、本資産運用会社は、業務の適正性の確保と効率的運営を図るため、「内部監査規程」を制定し、適切な自己点検制度の確立を図っています。
そして、本資産運用会社は、「インサイダー取引防止規程」を制定し、本資産運用会社の役員及び従業員その他本資産運用会社の業務に従事するすべての者(以下「役職員等」といいます。)によるインサイダー取引の防止に努めています。同規程では、本資産運用会社の役職員等は、本投資法人の発行する投資口及び投資法人債について、売買等を行ってはならないものとされ、本資産運用会社の役職員等でなくなった後も1年間は、同規程の定めに従わなければならないものとされています。
以上のように、本投資法人及び本資産運用会社は投資リスクに関する管理体制を整備していますが、このような体制が常に有効に機能する保証はありません。管理体制が有効に機能しないことによりリスクが顕在化した場合、本投資法人又は投資主若しくは投資法人債権者に損失が生じるおそれがあります。