有価証券報告書(内国投資証券)-第19期(2025/02/01-2025/07/31)

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2025/10/30 15:30
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【項目】
53項目
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本投資法人は、「投資家利益第一主義」を理念として日本の不動産マーケットにおいて実績を積み重ねてきた、独立系の不動産投資グループであるスターアジアグループ(注)に属する本資産運用会社にその資産運用を委託し、「投資主利益第一主義」の理念に沿った運用を行います。本投資法人は、収益の安定性と成長性に主眼を置き、独自のマーケット分析に基づいた柔軟かつ機動的なポートフォリオ運営を行うこと、加えて、投資主に対して必要な情報を適時かつ適切に開示する透明度の高い運用を実施することにより、また、本投資法人のスポンサーを含むスターアジアグループからのサポートを最大限に活用して、投資主利益の最大化を目指します。
(注) 本書において、「スターアジアグループ」とは、創業者であり現在もグループの中心的存在である、マルコム・エフ・マクリーン4世と増山太郎を頂点とする全ての関係エンティティ及び投資先(両名が意思決定に関与するファンド及びそのファンドの投資先(マイノリティ出資を除きます。))で構成されるグループを指し、「スポンサーグループ」とはスターアジアグループにおいて、スポンサー・サポート契約に基づいた本投資法人のサポート機能を担う、本投資法人との関連性が強いエンティティ群を意味します。それぞれの詳細は、下記「③スターアジアグループについて/(ア)スターアジアグループの概要」をご参照ください。
② 本投資法人の特徴
(ア) 総合型REIT ~東京圏を中心としたアセットタイプ(用途)分散型のポートフォリオを構築~
本投資法人は、オフィス、商業施設、住宅、物流施設、ホテル、学生専用レジデンス及びそれらの底地を投資対象アセットタイプ(用途)とする総合型REITであり、東京圏を中心としたアセットタイプ(用途)分散型のポートフォリオを構築します。
(ⅰ) 投資対象アセットタイプ及び投資比率
(a) 不動産等
本資産運用会社は、スターアジアグループの投資実績を背景に、本投資法人において、収益の安定性(経済環境変動に伴う収益減の抑制)と成長性(将来の収益増)を取り込むポートフォリオの構築を目指し、投資主利益の最大化を追求すべく、不動産等における投資対象アセットタイプを以下のとおりとします。
① オフィス
② 商業施設
③ 住宅
④ 物流施設
⑤ ホテル
⑥ 学生専用レジデンス
⑦ 上記各アセットタイプの底地
(b) 有価証券等
当社は、上記(a)記載の不動産等の収益を補完すること等を目的として、本投資法人において以下の有価証券等に投資することができるものとします。
① 不動産対応証券(注1)
② メザニンローン債権(注2)
(注1) 不動産対応証券への投資とは、主に不動産等を保有するSPCに対するエクイティ性の投資をいい、匿名組合出資や特定目的会社が発行する優先出資証券等への投資をいいます。以下同じです。
(注2) メザニンローン債権とは、不動産等を裏付け資産とする、当該不動産等を保有するSPC向けの貸付債権その他の債権で、シニアローン債権に劣後するものをいいます。なお、本投資法人が投資対象とするメザニンローン債権は、①不動産等の保有のみを目的とし他の事業を行わないSPC等への貸付等であって、返済原資が、当該SPC等が保有する資産及びその資産から生ずるキャッシュフローのみに限定されるもの、②ローン、社債等、形態を問わず、貸付債権等とみなされるもの(信託受益権化されたものを含みます。)、③返済順位においては、上位債権(シニアローン等)に劣後し、匿名組合出資等のエクイティ性の投資よりも優先されるもの、という条件を全て満たす貸付債権等をいいます。以下同じです。
(c) 各アセットタイプの投資比率
上記(a)記載の不動産等のうち、①から⑥までの各アセットタイプの投資比率は、原則としてポートフォリオ全体に対して取得価格ベースで50%以下(注1)とします。なお、⑦底地については、当該土地上の建物のアセットタイプに応じて各アセットタイプに分類して投資比率を計算するものとします。また、(b)有価証券等については、匿名組合出資やメザニンローン債権の裏付けとなる不動産等のアセットタイプに応じて各アセットタイプに分類して投資比率を計算するものとします(注2)。
投資比率算定の分母は、上記(a)及び(b)記載の取得(予定)資産の取得(予定)価格の総額とします(「(ii)投資対象エリア及び投資比率」において同じです。)。
但し、各アセットタイプの投資比率については、(ⅰ)独自のマーケット分析の結果、戦略的に特定のアセットタイプに集中して投資する場合、(ⅱ)バルクセール(一度に複数物件を取得することが条件であるような取引をいいます。以下同じです。)での物件取得を行う場合及び(ⅲ)合併等により、一時的に50%を超過する場合があります。なお、一時的にいずれかのアセットタイプに対する投資比率が50%超となった場合には、5年を目途にこれを解消するものとします。
(注1)一つの物件の用途に複数のアセットタイプが含まれる複合施設の場合には、用途毎の想定賃料収入(対象物件と立地条件や建物のグレード等が類似している物件の賃料推移を基に当社が想定した賃料収入)の合計が最も多いアセットタイプに属するものとして分類します。以下同じです。
(注2)「(b)有価証券等/②メザニンローン債権」については、東京証券取引所上場規程により投資残高の上限があります。
(ⅱ) 投資対象エリア及び投資比率
<投資対象エリア>
エリア区分投資対象エリア投資比率
東京圏東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県原則として70%±10%
主要
都市圏
大阪圏大阪府大阪市※住宅、物流施設及びホテルについては、それぞれのエリアの近隣地域を含みます。原則として20%±10%
福岡圏福岡県福岡市
名古屋圏愛知県名古屋市
その他地域(上記投資対象エリア以外)原則として10%±10%

「その他地域」における投資に際しては、立地特性及び周辺の人口集積等を勘案し、収益の安定性及び成長性を慎重に検討し、厳選してこれを行うものとします。
投資対象エリア別の投資比率は、「東京圏」を主たる投資対象エリアに設定し、その投資比率を、原則としてポートフォリオ全体に対して取得価格ベースで70%±10%とします。また、東京圏以外の投資対象エリアについては、「大阪圏」、「福岡圏」及び「名古屋圏」から構成される「主要都市圏」を設定し、その投資比率を原則として取得価格ベースで20%±10%とします。「東京圏」及び「主要都市圏」以外の地域については、「その他地域」として、その投資比率を原則として取得価格ベースで10%±10%とします。
但し、(ⅰ)独自のマーケット分析の結果、戦略的に特定のエリアに対して投資する場合、(ⅱ)バルクセールでの物件取得を行う場合及び(ⅲ)合併等により、一時的に各投資対象エリアに係る各投資比率から外れる場合があります。この場合には5年を目途にこれを解消するものとします。
(イ) 着実な成長~スターアジアグループの運用資産をベースとした外部成長及び豊富な経験とノウハウを持つ本資産運用会社による内部成長の追求~
本投資法人は、スターアジアグループの不動産投資戦略を背景に、そのノウハウと豊富な運用資産を活用して、着実な成長を遂げてきました。スターアジアグループは、不動産等のアセット・マネジメント業務及び不動産開発業務などを内製化し、ホテルのオペレーションに強みを持つ企業を傘下に収め、機能を拡充するとともに、スペシャルシチュエーション投資(注1)を含む不動産等への投資を継続しています。本投資法人は、今後もビジネスライン(事業領域)を拡張し、不動産等への投資を継続・拡大しているスターアジアグループからの物件取得機会をベースとして着実な成長を目指します。スターアジアグループに関する詳細は、下記「③スターアジアグループについて」をご参照ください。
本投資法人は、本資産運用会社とともに、スターアジア・マネジメント・エルエルシー(以下「スポンサー」ということがあります。)との間でスポンサー・サポート契約を締結しています。本投資法人は、同契約に基づき、スポンサーグループから、スポンサーグループが多様な手法を駆使して取得したパイプライン物件(注2)等の売却情報の提供を受けることにより、スポンサーグループが運用中の物件の中から本投資法人の投資基準に合致する物件の取得検討の機会を得ることができ、また不動産マーケットにおける物件売却情報の提供を受けることができる体制となっています。加えて、本資産運用会社に所属するメンバーの持つ独自のネットワークにより投資対象物件の探索を行い、外部成長を追求します。
また、本投資法人は、上場以降、本資産運用会社の持つ豊富な経験とノウハウを活用し、加えて、2020年8月より本投資法人のサブ・スポンサーとなった日本管財グループが持つ知見を活用しつつ、物件毎の特性に合致した管理運営を実行することにより、内部成長を実現してきていると考えています。今後も、常に保有物件における収益増、経費削減を目指した運用を展開し、一層の内部成長を追求します。
(注1) 「スペシャルシチュエーション投資」については、下記「③スターアジアグループについて/(ア)スターアジアグループの概要」をご参照ください。
(注2) 「パイプライン物件」とは、スポンサーグループの運用資産のうち、本投資法人の投資基準に適合し、本投資法人の投資対象となりうる物件をいいます。本書の日付現在、パイプライン物件は、本投資法人のポートフォリオには組み入れられておらず、本投資法人が取得を決定した事実もなく、また将来的に本投資法人のポートフォリオに組み入れられる保証もありません。
(ウ) 「投資主利益第一主義追求」のための施策
本投資法人は、2016年4月の上場以降、「投資主利益第一主義」の理念に沿った時宜を得た戦略のもと、各種施策を展開しています。当該施策の一環として、本書の日付現在までに、合計11回の資産入替を実施しており、ポートフォリオの強化を追求するとともに、資産入替に伴う物件売却により総額54億円の売却益を実現し、投資主の皆様への還元等に用いてきました。
また、本投資法人は不動産ポートフォリオの収益を補完することを主たる目的としてメザニンローン債権投資を実行しています。本書の日付現在までに、11案件への投資を実行済みであり(うち9案件は償還済み(本書の日付現在))、いずれの投資も1口当たり分配金の増額に寄与していると本投資法人は考えています。本投資法人は、収益獲得機会の多様化をもたらし分配金の増額への寄与が期待できるメザニンローン債権投資を、今後も継続して検討し実行する予定です。
本投資法人は、これまでと同様に資産入替やメザニンローン債権投資等の各種施策をマーケット環境に応じて選択、実行し、投資主利益の最大化を追求します。
(ⅰ) 創業者を含むスターアジアグループ及び本資産運用会社マネジメント(経営陣)によるセイムボート出資
スポンサーグループは、セイムボート出資(投資口価格の動向や分配金に関し、本投資法人の投資主の利益とスポンサーグループの利益の共通化を図ることを目的とした本投資法人の投資口への出資を意味します。以下同じです。)として、2025年3月31日現在、本投資法人の投資口を合計163,442口、発行済投資口の総口数の約6.1%を保有しています。かかるセイムボート出資は、本投資法人に対するスポンサー・サポートをより強固なものにすると本投資法人は考えています。
また、スターアジアグループの創業者であり、スポンサーグループの中核であるマルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎の両名は、本投資法人の直接の投資主であり、加えて、本資産運用会社のマネジメント(経営陣)である常勤取締役4名も投資主となっています。かかる6名が本投資法人に対してセイムボート出資することは、本投資法人の投資主利益の最大化に、スターアジアグループの中核をなす者として、また本資産運用会社のマネジメント(経営陣)の立場から、個人としてもより深くコミットする意思の顕れであると、本投資法人は考えています。
本資産運用会社は、投資主と同一の目線で本投資法人の運用に従事し、本投資法人の業績向上への意識をさらに高め、より一層の本投資法人の成長と投資主利益の向上に資することを目的として、役職員による投資口累積投資制度を導入しています。当該制度を用いて本資産運用会社の役職員の多くが本投資法人の投資主となっています。
(ⅱ) 資産入替によるポートフォリオの強化と売却益の実現
本投資法人は、資産入替を、ポートフォリオの強化、保有資産の価値の顕在化及びアセットタイプ毎の保有割合のリバランス等を実現する有効な施策と捉えています。資産入替の実施に際しては、以下の3点等を総合的に勘案し判断します。
1.入替対象資産の将来にわたる収益貢献度(ポートフォリオの強化)
‐保有資産の収益貢献度に対する定期的な評価(収益の安定性・成長性及び修繕費や資本的支出などライフサイクルコストの見通しと譲渡価格のバランス)
‐取得可能資産の有無及び保有資産との収益貢献度の比較
‐保有資産に対して異なる評価基軸を持つ不動産投資家の存在の有無
2.アセットタイプ毎の不動産マーケット状況
‐マクロ環境から見た投資対象アセットタイプ毎の投資環境評価及び当該評価に基づく有望アセットタイプの分析
‐保有ポートフォリオにおける組入れ比率を増加/減少させるべきアセットタイプの有無
3.本投資法人の投資口価格の水準
‐東証REIT指数などのマーケット指標と本投資法人の投資口の動向との比較
‐本投資法人の投資口価格水準と一口当たりNAV水準との比較
‐資産入替による売却損益の算定と既存投資主への還元の程度
本投資法人は、本書の日付現在までに合計12回の資産入替を実行又は決定しており、資産入替に伴う物件売却により、総額61億円の売却益を実現又は実現予定です。これらの資産入替がポートフォリオの収益の安定性及び成長性の向上、すなわちポートフォリオの強化に繋がっていると本投資法人は考えています。
(ⅲ) メザニンローン債権への投資の検討、実行
本投資法人は、信託受益権を含む不動産等のみならず、総資産の5%未満の範囲内でメザニンローン債権への投資を行うことを可能としています。本投資法人におけるメザニンローン債権への投資は、不動産マーケットの状況に応じて投資領域を拡大することで収益獲得機会の多様化を図るとともに、不動産ポートフォリオ収益を補完し、総収益の増加に寄与することを目的とするものです。加えて、投資したメザニンローン債権が期中で償還された場合であっても、当該償還資金は多様な使途(物件取得資金、メザニンローン債権への再投資、自己投資口取得等)が考えられ、フレキシビリティの高い投資でもあります。
本投資法人は、メザニンローン債権への投資の意義を以下のように捉えています。
1. 取得競争の激しい不動産マーケットにおいて、現物不動産の補完投資として収益獲得機会の多様化をもたらす観点で他の不動産プレーヤーとの差別化を図ることができると考えられる投資であること
2. 本投資法人の不動産ポートフォリオ全体の償却後利回りを超える収益が想定されること
3. 自己資金を有効に活用できること
本投資法人が投資対象とするメザニンローン債権とは、以下の条件を全て満たす貸付債権等をいいます。
<本投資法人が投資対象とするメザニンローン債権の定義>1. 不動産等の保有のみを目的とし他の事業を行わないSPC等への貸付等であって、返済原資が、当該SPC等が保有する資産及びその資産から生ずるキャッシュフローのみに限定されるもの
2. ローン、社債等、形態を問わず、貸付債権等とみなされるもの(信託受益権化されたものを含む。)
3. 返済順位においては、上位債権(シニアローン等)に劣後し、匿名組合出資等のエクイティ性の投資よりも優先されるもの
本投資法人は、本書の日付現在までに「スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ1」から「スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ12」までの12案件に投資を実行または決定しました。投資実行済みの11案件のうち「スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ1」から「スターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ9」の9案件は、それぞれ保有期間中に所定の配当収入(基準金利+5%以上)を実現し、元本全額が償還されました。2025年7月末日現在、本投資法人が保有するメザニンローン債権の詳細は上記「1 投資法人の概況/(3)投資法人の仕組み/③本投資法人が投資ビークルを通じて行う資産運用の仕組図/(ⅰ)メザニンローン債権投資」をご参照ください。
本投資法人がメザニンローン債権への投資を検討する際には、メザニンローン債権の元利金の返済が確実に履行される見込みがある案件を厳選し、かつ裏付け不動産が本投資法人の投資基準に合致するものに限って投資を実行する方針です。また、本投資法人におけるメザニンローン債権への投資の条件として、シニアローン債権(支払順位においてメザニンローン債権に優先する債権)等支払順位が上位の債権も含めた調達額(本投資法人が取得対象とするメザニンローン債権と支払順位が同順位の債権がある場合には、当該本投資法人の取得対象外の債権を含めて調達額を算出します。)の上限を、裏付け不動産に関して本投資法人が取得する鑑定評価額の85%に設定しており、これによって裏付け不動産の価格下落に伴うメザニンローン債権の元本毀損リスクを一定程度回避することができると考えています。万一メザニンローン債権の元利金等の返済が滞った場合においても、裏付け不動産を本投資法人が取得すること等により、当該不動産等の運用から直接得られる収益により実質的に投資元本の一部又は全部を回収する機会を得られることになります。また、スターアジアグループが裏付け不動産を取得することにより、本投資法人の投資元本の一部又は全部を回収することができることとなります。このように、本投資法人におけるメザニンローン債権に対する投資は、収益獲得機会を多様化し、適切なリスク管理の下で収益の増加に寄与するものであると本投資法人は考えています。
(ⅳ) 自己投資口取得の検討
本投資法人は、自己投資口の取得を資本政策における有力な手段として捉えており、資金調達環境、金融マーケットの状況、本投資法人の投資口価格の状況等を勘案し、投資主還元と資本コストの最適化に資すると判断した場合、自己投資口の取得を検討します。
(注) 将来的な自己投資口の取得は決定しておらず、実際に自己投資口取得を行うか否かは、その時点の本投資法人の財務状態等や市場環境等の諸般の事情を総合的に考慮したうえで判断することになります。
(エ) ESG方針
本投資法人が資産運用を委託する本資産運用会社においては、ESGに関連する取組みを強化すべく、2021年1月に「サステナビリティ推進部」を設置し、ESGに関連する目標の設定や行動について協議、意思決定する機関として「サステナビリティ推進委員会」を組織しました。また、本資産運用会社の内規として「ESG方針」を定め、「気候変動へのアクション」、「資源循環、水使用、生物多様性への配慮」を始めとする様々な取組み方針を規定しています。
当該方針等に基づき、環境負荷の低減に向けた定量的な目標として、2030年までのGHG排出量及びエネルギー消費量の削減目標(2019年対比)を設定しており、同時に毎年のパフォーマンスに対する短期目標も設定しました。なお、各項目の実績数値把握においては、サブ・スポンサーである日本管財グループの協力を得ています。
また、本投資法人は、ESGに関連する取組みの一環として、毎年継続してGRESBリアルエステイトアセスメントへ参加しています。2025年度においては、総合スコアのグローバル順位により5段階で格付されるGRESBレーティングで「2スター」を取得しました。また、ESG推進のための方針や組織体制などを評価する「マネジメント・コンポーネント」と、保有物件での環境パフォーマンスやテナントとの取組み等を評価する「パフォーマンス・コンポーネント」の双方において、優れた参加者であることを示す「グリーンスター」の評価を獲得しました。加えて、ESG情報開示の充実度を測るGRESB開示評価においても、ESG開示の取組みが高く評価され、最上位の「Aレベル」の評価を取得しています。しかしながら、このアセスメントへの参加は、高い評価をうけること自体が目標ではなく、評価の向上を目指すことを通じて、より良い環境(E)の、より良い社会(S)の、より良いガバナンス(G)の、実現を目指した施策を実行することが重要であると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、本投資法人が社会の中で与えられた立場を認識し、長期的な持続可能性を追求して企業価値を高め、総合的な競争力を発揮するために、環境(Environment)・社会(Society)・ガバナンス(Governance)に配慮した運用を展開します。
③ スターアジアグループについて
(ア) スターアジアグループの概要
スターアジアグループは、マルコム・エフ・マクリーン4世(Malcolm F. MacLean Ⅳ)及び増山太郎によって設立され、2007年に米国及び日本を拠点にして投資を開始した、両名により投資判断が行われるファンド及びその運用会社並びにそれらファンドの投資先(マイノリティ出資を除きます。)で構成される不動産投資グループです。海外(主として米国)の大学基金や財団等の長期運用を志向する投資家の資金を、主として日本の不動産等関連資産(注)へ投資することによって運用しています。近年、開発機能を担うスターアジア総合開発、投資した不動産の管理運営を担うスターアジア・アセット・アドバイザーズをグループに迎え入れ、また、学生専用レジデンスの開発・管理・運営を担うGSAスターアジア株式会社(以下「GSAスターアジア」といいます。)へGSAグループと共同出資するなど、業容を拡大しています。さらに、スターアジアグループは、東京証券取引所スタンダード市場に上場しているポラリス・ホールディングス株式会社(以下、その傘下にあるエンティティを含み、又は単独で「ポラリス」という場合があります。)と資本業務提携を行い、その後に同社の第三者割当増資をスターアジアグループ(同グループの投資ビークル及び役職員)が引き受けるなどして、同社に対する出資比率を発行済み総株式の70%超としたことにより、ポラリスをスターアジアグループの一員とし、同社が強みとして持つ、ホテル開発及び運営に係る能力や知見を、スターアジアグループの不動産投資に活用することができる体制を構築しました。これに加えて、スターアジアグループは、2024年に国内のホテル運営会社である株式会社ミナシアの株式を100%取得し、ポラリスとの株式交換を通じて、同社をポラリスの子会社とすることにより、ホテルの運営プラットフォームの拡大、一層の運営効率化を通じた収益性の向上を追求する体制を整えました。
(注) 「不動産等関連資産」とは、不動産等並びにこれらを裏付けとする匿名組合出資持分、貸付債権、社債その他の金銭債権及び不動産保有会社の株式(デリバティブ取引を通じてこれらに投資される場合を含みます。)をいいます。以下「(1)投資方針」において同じです。
スターアジアグループの投資スタイルは、多岐にわたる情報収集と緻密なマーケット分析に基づき時宜に適った投資、すなわち投資家にとって投資リスク及びリターンの観点からより良いと考えられる投資対象を探索し、投資を機動的に実行する不動産投資戦略に基づき、様々なアセットタイプ(用途)の不動産のみならず、債権及び株式への投資を含めた多面的なアプローチを通じて機動的に投資を実行する、というものです。
スターアジアグループは、上記スタイルのもと、主として日本における不動産等関連資産に対する投資活動を行ってきており、本書の日付現在、運用中のファンドにおいても投資対象は日本の不動産等関連資産が中心となっています。また、スターアジアグループが運用中の基幹ファンドにおいては、以下に記載するような投資手法による「スペシャルシチュエーション投資」を実行しています。
(ⅰ) 主として、債権や株式等への投資を通じた不動産等の取得、極めて短期間で不動産等の現金化を必要とする売主への機動的な資金提供を理由とした割安な価格での不動産等の取得
(ⅱ) 物件の開発段階での不動産等の取得
(ⅲ) 適切な物件管理が行われずバリューアップの余地が見込まれる不動産等の取得
(ⅳ) 一定の時間と資本的支出等により治癒可能な軽微な瑕疵のある不動産等の取得
上記のように、多面的かつ機動的なアプローチにより取得した不動産等に対して、適切な物件管理、資本的支出、改修工事等を施し、物件の収益を安定かつ向上させることを企図する投資の手法を採用しています。スターアジアグループは、このようなスペシャルシチュエーション投資において実績を上げ、主として海外の投資家からの信頼を獲得してきました。スターアジアグループは、その経験とノウハウを活かし、現在運用中のファンドにおいてもスペシャルシチュエーション投資を行っています。
上記に加えて、スターアジアグループは、スペシャルシチュエーション投資以外の方法による不動産等への投資も行っています。具体的には、長年培ってきた国内外の不動産マーケットのプレーヤーとのリレーションシップと、地道に積み上げてきた投資実績を活かし、国内不動産会社との不動産等の共同取得や、国際的な不動産投資家からの情報獲得による相対での不動産等の取得、国内の金融機関の紹介による当該金融機関の取引先からの相対での不動産等の取得等、多様な物件取得ルートの中から投資先を選別して不動産等への投資を行っています。
スターアジアグループは、スペシャルシチュエーション投資及びその他の不動産投資手法により、投資機会を機動的に捉え、様々なアセットタイプ(用途)の不動産等並びにそれら不動産等への投資に通じる株式及び債券等、投資対象に拘らない柔軟な投資を行ってきました。不動産等を裏付けとする貸付債権、社債その他の金銭債権(以下「不動産関連債権」といいます。)の裏付け不動産には様々なアセットタイプ(用途)が含まれており、こうした投資を通じてスターアジアグループが獲得した様々なアセットタイプ(用途)に対応する投資運用に関する知見は、その後の不動産等への投資に活用されています。
なお、本書において、スターアジアグループが投資資産を「運用」、「取得」又は「売却」するという場合には、スターアジアグループが運用するファンドの投資資産として運用、取得又は売却する場合を含むものとします。
(イ) スターアジアグループの創業者
スターアジアグループの創業者は、マルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎の2名です。創業以前には、マルコム・エフ・マクリーン4世は、米国において不動産投資銀行業務に携わった後、米国及び日本を含むアジアにおいて不動産等関連資産への投資業務に従事していました。同じく、増山太郎は、長年に亘り日米の資本市場及び証券化市場で経験を積んできました。両名は、これらの経験を通じて、またスターアジアグループの創業以降は同グループの総帥として、日本の不動産マーケットに関心を持つ海外の投資家との良好なリレーションシップを築いています。また、両名は、日本の資本市場、証券化市場及び不動産市場における豊富な経験を活かし、スターアジアグループにおける日本の不動産等関連資産への投資を統括してきました。
<スターアジアグループの創業者の略歴>マルコム・エフ・マクリーン4世(Malcolm F. MacLean Ⅳ)
スターアジアグループの創業者でマネージングパートナーを務めています。マーキュリー・リアル・エステイト・アドバイザーズ・エルエルシー(Mercury Real Estate Advisors LLC)の共同創立者でもあり、ポートフォリオマネージャー・ヘッドトレーダーでした。米国・欧州・アジアの上場及び非上場の不動産証券の組成及び不動産等関連資産への投資に従事し、豊富な経験を有しています。また以前は、ペインウェバー・インコーポレイティッド(PaineWebber Incorporated)及びキダー・ピーボディー・アンド・コ・インク(Kidder, Peabody & Co., Inc.) (現ユービーエス・アーゲー(UBS AG))の不動産投資銀行部にて、上場・非上場企業を対象に株式及び債券の発行並びにM&Aに関わるアドバイスを行い、オリジネーション、ストラクチャリング及びエクゼキューションを行うチームのリーダーとして多数の取引を成立させました。英国ケンブリッジ大学で経済学を学び、トリニティ大学(米国コネチカット州ハートフォード)の経済学・法学学士号を取得しています。
増山太郎
スターアジアグループの創業者でマネージングパートナーを務めています。創業以前はメリルリンチの環太平洋地域ストラクチャードプロダクト部門及びジャパンクレジットセールス部門にて統括責任者兼マネージング・ディレクターの役職にあり、環太平洋地域の全てのストラクチャードクレジット及びファンド商品のオリジネーション、ストラクチャリング、トレーディング及びマーケティング、さらに日本のクレジット商品のセールス・マーケティングを統括していました。メリルリンチに在籍した7年間で、増山のチームは、複数の媒体から表彰された大手邦銀の貸付債権の証券化取引を含め、数多くの貸付債権の流動化取引に関与しました。1999年4月にメリルリンチに入社する以前は、バンカーズトラストのクレジットデリバティブ部門ヴァイスプレジデントとして、主に邦銀に対し様々なストラクチャード・バランスシート・ソリューションを提供しました。それ以前は、東京、シカゴ、ロサンゼルスのアンダーセン・コンサルティングにて、コンサルタントとして様々な国際企業の本社機能の合理化を実行しました。早稲田大学の学士号及びコロンビア大学経営学修士号を取得しています。
(ウ) スターアジアグループの組織の概要
スターアジアグループは、本書の日付現在、下記の概略図のとおり、マルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎を中心とした組織となっています。スターアジア・キャピタル・コープ・リミテッド(Star Asia Capital Corp Limited)、スターアジア・ジャパン・スペシャルシチュエーションファンド(Star Asia Japan Special Situations Fund)、スターアジア・ジャパン・アーバンレジデンシャルファンド(Star Asia Japan Urban Residential Fund)及びスターアジア・ジャパン・インカムファンド(Star Asia Japan Income Fund)(以下「スターアジアファンド」と総称します。)は、それぞれスターアジアグループが、本書の日付現在運用する不動産等関連資産への投資ファンドです。また、ポラリスも自ら又は傘下のエンティティ等を通じて、不動産等への投資を行う場合があります。本書の日付現在、スターアジアグループが運用中のスターアジアファンド等と本投資法人との物件取得等における競合は、以下に記載の理由から極めて限定的であると、本投資法人は考えています。
a) 基幹ファンドであるスターアジア・ジャパン・スペシャルシチュエーションファンドは、存続期間の制限がなく長期的に収益の安定性及び成長性を見込めるポートフォリオを形成することを目指す本投資法人とは異なり、前述のとおりスペシャルシチュエーション投資等の、予め一定の投資期間を想定した相対的にハイリスク・ハイリターンを目指した投資を行っており、本投資法人と当該ファンドとの間において投資対象が重複する可能性はあるものの、それぞれの投資目標(リスク/リターンの考え方)等が異なること
b) スターアジア・ジャパン・アーバンレジデンシャルファンドは、主として小規模な住宅及び開発中又は開発直後で安定稼働していない状態の住宅への投資を行っており、本投資法人と当該ファンドとの間において投資対象が重複する可能性は低いこと
c) スターアジア・ジャパン・インカムファンドは、メザニンローン債権を投資対象としているものの、本投資法人が投資対象としているメザニンローン債権よりも高いリターンを求め、本投資法人よりも高いLTVの部分を投資対象としており、本投資法人と協働し、同一の裏付け不動産に対して当該ファンドが本投資法人よりも劣後する部分へ投資するような場合も想定され、競合関係となる可能性は低いこと
d) スターアジア・キャピタル・コープ・リミテッドは、現在のところ、投資ビークルを通じた本投資法人の投資口の保有、ウェアハウジングのための資産保有SPCへの資金提供、スターアジアグループが取組む開発案件への資金提供及び本投資法人と共同しての匿名組合出資等を行ってきており、今後もそれらを継続することを予定していることから、競合関係となる可能性は低いこと
e) ポラリスは、ホテルのオペレーションを主業とする方針を打ち出しており、自らが有するホテル運営能力を活用できる不動産等(自らが運営中又は運営予定のホテル、ホテル開発用の土地、ホテルへのコンバージョンを目的とした建物等)の取得を検討する場合があるものの、その場合であっても不動産投資を目的としたものではなく、専ら経営上の観点からホテル運営による収益を向上させるうえで所有することが望ましいと判断した不動産等を対象としており、ポラリスとの間における物件取得の競合のリスクは低いこと
マルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎がディレクターを務めているスターアジア・マネジメント・エルエルシーは、スターアジアグループの不動産等の投資に関連する役職員のうち多数が所属するスターアジア・マネジメント・ジャパン・リミテッドの親会社であること及び本投資法人に対するウェアハウジングのための資金提供等の機能を担うスターアジア・キャピタル・コープ・リミテッドを運用していること等から、スターアジアグループのうち、本投資法人に対するサポートの中心的機能を果たすスポンサーとして、本投資法人及び本資産運用会社との間でスポンサー・サポート契約を締結しています。
スポンサーは、スポンサー自身として又はスポンサーグループをして、スポンサー・サポート契約に基づく様々なサポートを本投資法人に対して提供します(スポンサー・サポートについては、下記「⑧投資主利益の最大化のための戦略/(イ)スポンサー・サポートの概要」をご参照ください。)。
スポンサーの子会社であるスターアジア・マネジメント・ジャパン・リミテッド東京支店には、日本の不動産関連マーケットに精通した人材が所属しており、マクロ経済、資本市場、不動産マーケット等に関する情報収集を行っています。これらの収集された一定の情報は、スポンサー・サポート契約に基づいて本投資法人及び本資産運用会社に提供されます。また、同支店に所属する4名(本書の日付現在)が本資産運用会社の役職員となっており、本資産運用会社の人材の確保にも協力しています。
<スターアジアグループの組織の概略図(本書の日付現在)>0101010_003.jpg
(注1) 上記概略図は本投資法人との関係においてスターアジアグループの概略を示すために作成されたものであり、スターアジアグループの全ての法人やその他の法的主体を記載したものではありません。
(注2) 本書において、(ⅰ)スポンサー、(ⅱ)スターアジア・マネジメント・ジャパン・リミテッド、(ⅲ)スターアジア・アセット・マネジメント・エルエルシー、(ⅳ)スターアジア・グループ・エルエルシー、(ⅴ)スターアジア・アセット・アドバイザーズ、(ⅵ)スターアジア総合開発、(ⅶ)ポラリス、(ⅷ)マルコム・エフ・マクリーン4世、(ⅸ)増山太郎並びに(ⅹ)マルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎が投資判断を行うファンドの投資先(但し、マイノリティ出資を除きます。)であって、(a)不動産その他の投資資産を運用し又は取得する日本に所在する投資ビークル及び(b)本投資法人の投資口を保有し又は取得する投資ビークルを、総称して「スポンサーグループ」といいます。かかるスポンサーグループは、全てスターアジアグループに含まれます。
(注3) 各スターアジアファンドに係る投資運用指図は、いずれのファンドにおいてもマネジメント契約に基づいて、マルコム・エフ・マクリーン4世及び増山太郎の両名が行っています。
(注4) 本書の日付現在において新規の投資活動を行っているスターアジアファンドは、スターアジア・キャピタル・コープ・リミテッド(スターアジア総合開発を含みます。)、スターアジア・ジャパン・スペシャルシチュエーションファンド、スターアジア・ジャパン・アーバンレジデンシャルファンド及びスターアジア・ジャパン・インカムファンドですが、今後他のファンドや新規の投資ファンド等を通じた新規の不動産等関連資産の取得が行われる可能性があります。また、ポラリスは、自らが運営を行うことを想定したホテル(開発用地等を含みます。)の取得や海外展開等を実行し、又は実行する可能性があります。
(注5) 国内の資産保有SPCは、不動産等関連資産を保有する特別目的会社です。各ファンドの国内の資産保有SPCは、複数存在する場合もあります。
(注6) 各ファンドにはスターアジアグループの投資家が株式又は有限責任組合員としての出資を通じて、投資を行っています。
(注7) スターアジア・パートナーズ・シックス・リミテッド等は、スターアジア・パートナーズ・シックス・リミテッド及びエスエーオーⅢ・ジーピー・リミテッドを指し、2025年5月23日時点における当該2社のポラリス・ホールディングス株式会社に対する持ち分比率の合計値を記載しています。
(エ) スターアジアグループの日本における不動産等関連資産への投資の変遷
スターアジアグループが投資を開始した2007年当時の日本の不動産市況は活況が続いており、不動産等の価格が高騰していた一方で価格が下落する可能性も高まっていたため、不動産等への投資のリスクが高い状況であるとスターアジアグループは考えていました。他方で、不動産関連債権への投資は、不動産関連債権に劣後する資本性の資金(エクイティ)を提供するエクイティ投資家が先行して損失を吸収することになること等から、不動産等に投資する場合に比べて相対的に投資対象としてのリスクが低いと考えられたため、スターアジアグループは、創設当初は不動産関連債権に力点を置いた投資を行っていました。その後、リーマンショックを経て不動産等の価格が下落し、2011年頃より不動産市況が回復期に入ったと考えたため、スターアジアグループは、不動産等への投資に重点を移してきました。このように、スターアジアグループは、マクロ経済、資本市場、不動産マーケット等の環境の変化に機敏に反応し、時宜に適った投資を行うことを基本的な投資スタンスとしています。なお、本書の日付現在、不動産等へ投資を実行しているスターアジアファンドは、主として、基幹ファンドであるスターアジア・ジャパン・スペシャルシチュエーションファンド及びスターアジア・ジャパン・アーバンレジデンシャルファンドであり、今後もスペシャルシチュエーション投資を中心として、日本の不動産マーケットにおいて投資活動を継続する予定です。
(オ) スターアジアグループが有する米国を中心とした投資家とのリレーションシップ
スターアジアグループの投資家の属性は、主として米国の大学基金や財団等の長期運用を志向する投資家層です。スターアジアグループが運用し又は過去に運用したファンドに投資を行った投資家の属性は、財団、大学基金、投資ファンド、不動産関連ファンド、ファミリーオフィス(個人資産管理会社)、上場金融機関等となっており、過度の負債や短期での資金調達に偏らない財務基盤の安定した投資家が中心です。
これらの投資家の中には、日本の不動産に関する知識及び投資経験を有する投資家や、日本の不動産に関する独自の情報ルートを持つ投資家が含まれており、スターアジアグループはこれらの投資家から入手した情報等に基づいた物件取得も行っています。
上記に加えて、スターアジアグループは、長期にわたって継続的に日本の不動産等関連資産に投資していることから、国内の金融機関、不動産会社、アセットマネージャー、仲介会社等の日本の不動産マーケットのプレーヤーとも良好なリレーションシップを構築しています。このようなリレーションシップから、日本国内の不動産等関連資産に関する情報の入手だけではなく、不動産等への共同投資等に繋がっており、スターアジアグループ単独では投資が困難な物件への投資を実施するという観点からも有益なものとなっています。
さらに、スターアジアグループには内外の金融機関での不動産等関連資産の取引に携わった経験を有する者が複数名所属しており、銀行、保険会社、証券会社、外資系金融機関等との広範なリレーションシップを構築しています。こうした金融機関からの情報を活用することでスペシャルシチュエーション投資を含む不動産等関連資産への投資機会の獲得に繋げています。
(カ) スターアジアグループが運用中の資産の概要
スターアジアグループは、本書の日付現在、不動産等関連資産に投資する、基幹ファンドであるスターアジア・ジャパン・スペシャルシチュエーションファンド及び主として住宅への投資を実行するスターアジア・ジャパン・アーバンレジデンシャルファンドを運用中であり、着実に投資実績を積上げています。
スターアジアグループの2025年7月末日現在の運用資産(注)は、鑑定評価額等の合計で2,099億円です。運用資産の内訳は、オフィス2.5%、住宅58.1%、物流施設22.4%及びホテル16.9%となっています。
(注) スターアジアグループの2025年7月末日現在の運用資産は、同時点においてスターアジアグループが保有する各資産のうち、本投資法人の投資基準に合致する不動産等であって、同時点における本投資法人の保有資産、本投資法人が優先交渉権を保有する資産のいずれにも該当しないものをいいます。以下同じです。
スターアジアグループの運用中資産(2025年7月末日現在)
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④ 本投資法人の外部成長戦略
(ア) 本投資法人の物件取得に係るスターアジアグループの貢献
本投資法人は、今後の外部成長において、これまでと同様にスターアジアグループの強力なサポートが期待できると考えています。
本書の日付現在までに本投資法人が取得した、又は取得予定の不動産等の合計88物件(取得価格の合計304,048百万円。売却済又は売却予定の15物件を含みます。)のうち、49物件(取得価格の合計188,657百万円)がスターアジアグループの運用資産をベースとした取得であり、21物件(取得価格の合計52,498百万円(追加取得分を含みます。))が本資産運用会社の独自のネットワークからの取得(スポンサーグループによるウェアハウジング物件を含みます。)となっています。また、18物件(取得価格の合計62,892百万円(取得後の増築分を含みます。))については、さくら総合リート投資法人との合併(2020年8月1日成立、以下、「本合併」といいます。)により本投資法人の保有資産となったものです。なお、本合併は、スターアジアグループが主導し実現したものであり、本投資法人への物件拠出と併せて、本投資法人の外部成長におけるスターアジアグループの貢献は多大であると本投資法人は考えています。
(イ) スターアジアグループからの物件取得と本資産運用会社の独自ネットワークを活用した資産規模の拡大
上記のとおり、スターアジアグループからの物件供給が、本投資法人の外部成長の重要な要素となっており、今後もスターアジアグループとの連携を一層強化し、外部成長の実現を目指します。具体的には、業容及び投資領域を拡大しているスターアジアグループからの物件情報提供に基づき、本投資法人の取得対象となる物件に対して優先交渉権を取得することやウェアハウジング機能の活用などにより、外部成長パイプラインの確保及び拡充を目指します。
本書の日付現在、ブリッジスキーム(注)により保有されている物件及び本投資法人が優先交渉権を保有する物件の概要は以下のとおりです。なお、本書の日付現在、「HAKUSAN HOUSE」については、同物件を保有する特定目的会社に対する優先出資証券(49%分)を本投資法人が保有しています。
(注) ブリッジスキームとは、本投資法人が取得することを前提として、国内の事業会社が一時的に当該物件を保有することをいいます。
<ブリッジスキーム及び優先交渉権>
アセットタイプ物件名称概要
ホテル
(ブリッジスキーム)
KOKO HOTEL Premier
金沢香林坊
全207室、ポラリスによる運営
石川県金沢市香林坊
KOKO HOTEL Premier
熊本
全205室、ポラリスによる運営
熊本県熊本市中央区桜町
KOKO HOTEL
仙台勾当台公園
全230室、ポラリスによる運営
宮城県仙台市青葉区本町
KOKO HOTEL
仙台駅前 South
全190室、ポラリスによる運営
宮城県仙台市青葉区中央
学生専用
レジデンス
(優先交渉権)
HAKUSAN HOUSEGSAスターアジアが関与する国際的な「学生専用レジデンス」の開発案件/東京都文京区白山
KAMIKITA HOUSEGSAスターアジアが関与する国際的な「学生専用レジデンス」の開発案件/東京都杉並区下高井戸

(注) 本書の日付現在、上記各物件は、本投資法人のポートフォリオには組み入れられておらず、本投資法人が取得を決定した事実もなく、また将来的に本投資法人のポートフォリオに組み入れられる保証もありません。
また、上記スターアジアグループからの外部成長パイプラインに関する情報提供に加え、本資産運用会社が持つ独自のネットワークを活用し、将来の外部成長に資するべく優先交渉権取得資産を増加させたいと本投資法人は考えています。
⑤ ポートフォリオの構築プロセス
本投資法人は、大要以下のようなプロセスを通じて、マーケット環境に即した最適なポートフォリオの構築を目指します。
ステップ1:多角的な独自のマーケット分析
本資産運用会社は、エリア毎に人口動態分析等を実施し、またアセットタイプ(用途)毎に不動産マーケットの動向(売買市場及び賃貸市場の動向)を調査分析します。
ステップ2:投資対象アセットタイプ(用途)及びエリアに応じた投資スタンスの決定
「ステップ1」の調査分析を踏まえ、本資産運用会社は、投資対象アセットタイプ(用途)毎及びエリア毎の投資スタンスを決定します。
ステップ3:投資対象の探索及び投資手法の検討
「ステップ2」の投資スタンスの決定後、本資産運用会社は独自のネットワークに加えてスターアジアグループの情報網を活用し投資対象を探索します。取得に際しては、スポンサーグループによるウェアハウジング機能の活用、スターアジアグループとの協働によるブリッジSPC組成の可能性の検討等、多様な取得手法を検討します。
ステップ4:投資の実行
本資産運用会社は、「ステップ3」により探索した投資対象に関する情報に基づき、投資対象のポートフォリオへの寄与度及び取得後のポートフォリオのリスク耐性等を検証した後、適切な投資を実行します。
⑥ ポートフォリオ運営方針
本投資法人は、日本においてエリアを問わず様々なアセットタイプ(用途)への投資実績を持つスターアジアグループの不動産投資戦略を背景とし、その強みを最大限に活用するとともに、上記⑤に記載のとおり、人口動態分析等に基づく中長期的な各エリアの需給予測並びに不動産の売買市場及び賃貸市場の動向(需給バランス及びその動向)等の独自のマーケット分析を実施します。そのうえでオフィス、商業施設、住宅、物流施設、ホテル、学生専用レジデンス及びそれらの底地の各アセットタイプ(用途)における収益の安定性と成長性を勘案して、マーケット環境に即した最適なポートフォリオの構築を目指します。
(ア) 東京圏への優先、集中投資
本投資法人は、本資産運用会社の運用ガイドラインに基づき、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)への投資割合を70%±10%(取得価格ベース)とする方針です。但し、独自のマーケット分析の結果、戦略的に特定のエリアに対して投資する場合やバルクセールでの物件取得、合併等により、東京圏に対する投資割合が一時的に上記の投資比率から外れる場合があります。この場合には5年を目途にこれを解消するものとします。
また、本投資法人は、東京圏以外でも人口集積度が相対的に高い、大阪圏、福岡圏及び名古屋圏から構成される主要都市圏において投資対象となる物件を探索し投資を行います。さらに、東京圏及び主要都市圏以外のその他地域においては、立地特性及び周辺の人口集積等を勘案し、収益の安定性及び成長性を慎重に検討し、厳選して投資を行うものとします。
本投資法人が東京圏へ集中投資を行う理由は、東京圏は人口集積度が高く、不動産に対する需要は安定して高く今後の収益の安定性と成長性を見込むことができると考えるためです。
(イ) アセットタイプ(用途)の分散による収益の「安定性」と「成長性」の取り込み
本投資法人は、オフィス、商業施設、住宅、物流施設、ホテル、学生専用レジデンス及びそれらの底地に分散投資し、1つのアセットタイプ(用途)に対する投資比率を原則として取得価格ベースで50%以下とすることにより、用途分散を図り、景気循環に伴う収益の変動の抑制を図ります。但し、独自のマーケット分析の結果、戦略的に特定のアセットタイプに集中して投資する場合やバルクセールでの物件取得、合併等により、一時的に50%を超過する場合があります。一時的にいずれかのアセットタイプに対する投資比率が50%超となった場合、5年を目途にこれを解消するものとします。上記アセットタイプ(用途)の分散により、収益の安定性と同時に、収益の成長性を取り込むことができると考えています。
(ウ) ミドルサイズアセットを中心とした投資
本投資法人は、リスクの分散を図るためにはミドルサイズアセット(取得価格が100億円未満である不動産等をいいます。以下同じです。)を集積することが合理的と考えています。ミドルサイズアセットは、ラージサイズアセット(取得価格が100億円以上である不動産等をいいます。以下同じです。)と比較して供給量が豊富であるため、その中から良質な物件を選定してポートフォリオに組み入れることや、マーケット参加者が多く、資産入替に際して売却先を選定することが相対的に容易であることから、ミドルサイズアセットに集中的に投資することにより今後の運用に柔軟性を持たせることが可能になると考えています。
また、本投資法人は、多様なアセットタイプ(用途)の物件への分散投資を行いながら、良質なミドルサイズアセットを集積することにより、景気循環や各物件におけるテナント退去や賃料の減少に伴うリスクを分散し、ポートフォリオ収益への影響を最小化することを目指します。
(エ) ラージサイズアセットへの戦略投資
本投資法人は、東京圏及び主要都市圏においては、いずれのアセットタイプも高い需要が見込まれ、空室リスクや賃料の下落リスクも相対的に低いと考えています。したがって、東京圏及び主要都市圏においては、厳選したラージサイズアセットへの投資により安定した収益を確保できると考えられ、資産規模の拡大を加速させる観点からも、東京圏及び主要都市圏においてラージサイズアセットを取得できるものとします。
⑦ 保有ポートフォリオの特徴(本書の日付現在)
本投資法人の保有ポートフォリオは、上記「⑥ポートフォリオ運営方針」に基づいて、投資対象となるアセットタイプ(用途)の分散及びミドルサイズアセットの集積を図り、各アセットタイプ(用途)のマーケット状況も勘案しつつ、時宜に適った最適なポートフォリオとすることを企図して構成しています。本投資法人は、今後も引続き収益の「安定性」と「成長性」を兼ね備えたポートフォリオ構成を追求します。
本書の日付現在の資産規模は取得価格総額282,598百万円(不動産等75物件、メザニンローン債権投資2案件及び優先出資証券1案件)です。
保有ポートフォリオにおける投資対象エリア別構成比率は、東京圏が64.9%(取得価格ベース。以下別段の記載がない限り本⑦における比率について同じです。)であり、東京圏を中心とした構成となっています。また、アセットタイプ(用途)別の構成比率は、オフィスが26.5%、商業施設が10.3%、住宅が13.0%、物流施設が10.6%、ホテルが39.0%、学生専用レジデンスが0.6%となっており、アセットタイプ(用途)を分散させることで収益の安定性と成長性を同時に取り込むことができると本投資法人は考えています。不動産等75物件の1物件当たりの平均取得価格は37.3億円となっており、一つの物件に対する集中度を低くし、一つのテナントの退去や賃料減額に伴うポートフォリオ収益への影響を低減させるために、ミドルサイズアセットの集積を図るという方針に沿った構成となっています。
アセットタイプ(用途)・投資対象エリア別構成比率(本書の日付現在・取得価格ベース)
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(注1) 上図中の「東京圏」については、上記「② 本投資法人の特徴/(ア) 総合型REIT ~東京圏を中心としたアセットタイプ(用途)分散型のポートフォリオを構築~」をご参照ください。
(注2) 上図中の比率は、本投資法人の保有資産に係る取得価格総額に対する、各アセットタイプ・投資対象エリアに分類される不動産等、メザニンローン債権投資及び優先出資証券の取得価格総額の比率であり、小数第2位を四捨五入して記載しています。
⑧ 投資主利益の最大化のための戦略
(ア) 不動産金融マーケットにおける豊富な経験を有するメンバーにより構成される本資産運用会社の運用体制
本投資法人が資産の運用を委託する本資産運用会社は、不動産金融マーケットにおける経験と実績を持つ経営陣、日本の不動産等関連資産を投資対象とする運用事業に従事してきたメンバー及び日本の不動産投資関連ビジネスに長年携わってきたメンバーを中心に構成されており、不動産投資運用に関する高い専門性や豊富な経験、人的ネットワークを有しています。
本資産運用会社のメンバーが積み上げてきた経験及び不動産に関する知見やノウハウを投資、運営、管理及び資金調達において最大限活用することで、本投資法人が掲げる収益の安定性と成長性の獲得、透明性の高い運用ができ、投資主利益の最大化を実現できると考えています。
(イ) スポンサー・サポートの概要
本投資法人及び本資産運用会社は、2016年1月14日付でスポンサーとの間で、スポンサー・サポート契約を締結しています。
スポンサー・サポート契約は、スポンサーが、同契約に定める内容のサポートを本投資法人及び本資産運用会社に提供することにより、不動産等の取得の機会の拡充等を通じた本投資法人の持続的かつ安定的な成長を図り、本投資法人及びスポンサーグループが共に発展することを目的とするものであり、スポンサーグループを構成するメンバーがスポンサーを通じて本投資法人の成長を様々な側面から支えることが企図されています。当該契約の概要は以下のとおりです。
(Ⅰ) スポンサー運用物件等の情報提供
スポンサーは、スポンサーグループが保有・運用する対象不動産(本投資法人の投資基準に適合するとスポンサーが合理的に判断する不動産等関連資産及び不動産関連ローン等金銭債権等(下記「(2)投資対象/①投資対象とする資産(規約第29条)」において定義します。)をいいます。以下同じです。)を売却し、又は売却させようとする場合には、原則として、当該情報を本投資法人及び本資産運用会社以外の第三者に対する情報提供に遅れることなく本投資法人及び本資産運用会社に提供し、又は、スポンサーグループをして提供させます。
(Ⅱ) 第三者保有物件の売却情報の提供
スポンサー又は他のスポンサーグループ会社が、スポンサーグループ及び本投資法人以外の第三者により保有される対象不動産の売却情報を取得した場合には、一定の場合を除き、スポンサーは、当該対象不動産に関する情報を、本資産運用会社及び本投資法人に対して開示し、又は当該スポンサーグループ会社をして開示させます。
(Ⅲ) ウェアハウジング機能の提供
本資産運用会社は、将来における本投資法人による円滑な物件取得を推進することを目的として、取得対象不動産(本投資法人の投資基準に適合し、本投資法人が取得を希望する対象資産をいいます。以下同じです。)について何らかの事情により本投資法人が直接取得できない場合には、本投資法人が取得できる状況が整うまでの期間、スポンサーグループによる一時的な保有を、スポンサーグループ会社に対して依頼することができます。この場合、スポンサーは、スポンサーグループ会社による当該取得対象不動産の一時的な保有につき真摯に検討します。
(Ⅳ) 人材確保に関する協力
スポンサーは、本資産運用会社の独立性を尊重し、かつ本資産運用会社及び本投資法人の成長を斟酌したうえで、本資産運用会社が受託する資産運用業務の遂行に必要又は有用と判断する不動産運営管理の知識及びノウハウ等を本資産運用会社に活用させることを目的として、法令等に反しない限度において、必要とされる人材の確保(人材の派遣を行うことを含みます。)に合理的な範囲で協力を行い、スポンサーグループ会社をして協力させます。なお、人材の派遣にはスポンサーグループ会社からの転籍・出向を含むものとし、派遣の条件等については、スポンサーと本資産運用会社とで協議のうえ別途決定するものとします。
(Ⅴ) その他のサポート
上記の他、本投資法人及び本資産運用会社は、スポンサー・サポート契約に基づき、以下の点においてもサポートを受けることができます。
(ⅰ) 共同投資
本資産運用会社は、取得対象不動産について、何らかの事情により本投資法人が当該取得対象不動産の全体を取得できない等の場合には、スポンサーグループに対して、本投資法人との共同投資を依頼することができます。この場合、スポンサーは、スポンサーグループをして当該取得対象不動産の共同での取得につき真摯に検討させます。
(ⅱ) バリューアップに関する助言
本資産運用会社は、必要に応じ、スポンサー及びスポンサーグループ会社に対し、本投資法人が既に保有し又は取得を検討している不動産等の修繕計画及び長期修繕計画の作成、検討、管理等並びに修繕・更新工事及び大規模修繕工事の検討、査定、管理等について助言を求めることができます。この場合、スポンサーは自ら又はスポンサーグループ会社をして、法令、自主規制機関等の制定する諸規則、本投資法人、本資産運用会社及びスポンサーグループの社内規程及びスポンサーグループ会社が当事者となる契約等に違反しない限度において、合理的な範囲でこれに応じます。
(ⅲ) アドバイザリー業務
スポンサーは、本資産運用会社から合理的な要請があった場合、本投資法人の資産の運用に関連して、法令、自主規制機関等の制定する諸規則、本投資法人、本資産運用会社及びスポンサーグループの社内規程及びスポンサーグループ会社が当事者となる契約等に違反しない限度において、資産運用に係る一定の補助業務及び助言業務を受託でき、また、スポンサーグループに受託させることができます。スポンサー及び本資産運用会社は、スポンサー又はスポンサーグループによる業務の受託にあたり、必要に応じ、報酬その他の事項について別途合意し、また、スポンサーグループをして合意させます。
(ⅳ) 情報交換
スポンサー及び本資産運用会社は、法令、自主規制機関等の制定する諸規則、社内規程及び自らが当事者となる契約に違反する場合を除き、自らの単独の裁量により適切と認める場合には、互いに相手方に対し、不動産市場に関する一定の事項について、意見及び情報を交換します。
(ⅴ) スポンサーグループによるセイムボート出資
スポンサーは、本投資法人が新たに投資口を発行し、本資産運用会社が依頼する場合には、自ら又はスポンサーグループにおいて当該新投資口の一部を取得することについて真摯に検討を行います。スポンサー及びスポンサーグループは、本投資法人の発行する投資口を新規に取得した場合、当面の間、当該投資口を保有することを前提としています。上記にかかわらず、スポンサーは、法令諸規則、契約等による制約がない場合において、市場環境の変動等の経済動向等及び、当該投資口を保有するスポンサーグループの投資運用方針を勘案し、必要と判断した場合には、その裁量により当該投資口を第三者に売却し、又はスポンサーグループをして売却させることができます。
2025年3月31日現在、スターアジアグループは、本投資法人の投資口(発行済投資口の総口数の約6.1%、163,442口)を保有しています。スポンサーグループによる投資口保有は、本投資法人の投資主の利益とスポンサーグループの利益を一致させ、スポンサーグループによるサポートをより強固なものにすることができることから、本投資法人の投資主利益の最大化に資するものと、本投資法人は考えています。
(ウ) サブ・スポンサーからのサポート
本投資法人及び本資産運用会社は、包括的サポート契約により、日本管財及び東京キャピタルマネジメントの持つ物件管理運営に関する専門的知識、広範なネットワークを活用した情報収集力等の提供を受けることができる体制を構築できており、このことから両社を「サブ・スポンサー」と位置付けています。2020年7月29日付で締結された包括的サポート契約においては、本投資法人及び本資産運用会社が、日本管財及び東京キャピタルマネジメントより、第三者保有物件の売却情報の提供、本資産運用会社による本投資法人の物件取得検討段階でのサポート、本投資法人の保有資産の管理運営に関するサポート、本資産運用会社における人材確保に関する協力及び本投資法人の成長戦略等に関するアドバイスの提供を受けることができるとされています。
(エ) 1口当たり当期純利益(注1)及び資産規模(注2)に連動する資産運用報酬体系
資産運用報酬のうち、期中報酬の算定式の変更は、新たな中期計画の策定を機に、投資主の皆様の利益と資産運用報酬とに一層の連動性を持たせることを目的としており、投資主の皆様への分配金のベースとなる「1口当たり当期純利益」(注1)を基準として採用し、かつ「資産規模」の拡大に一定の連動性を持たせることを企図したものであり、投資主利益の最大化に資する変更であると本投資法人は考えています。期中報酬以外の報酬及びその算定式に変更はありません。なお、この期中報酬の算定式の変更は、2025年10月28日開催の本投資法人の投資主総会において承認され、2026年1月期より適用されます(資産運用報酬の算定方法については、下記「4 手数料等及び税金/(3)管理報酬等/②本資産運用会社への資産運用報酬(規約第37条)」をご参照ください。)。
(新期中報酬算定式)
期中報酬 = 1口当たり当期純利益(注1) x 運用資産評価総額(注2) x 0.000125%(上限)
(注1) 期中報酬額算定式の基準となる「1口当たり当期純利益」とは、税引前当期純利益(不動産等売却損益及び負ののれん発生益は含めず、のれん償却額、期中報酬及び控除対象外消費税等控除前)を当該営業期間の末日における発行済投資口の総口数で除した金額(1円未満を切り捨てます。)です。
(注2) 期中報酬算定式の基準となる「運用資産評価総額」とは、運用資産の種類別に定められた評価方法に則り算出した個々の運用資産の評価額に当該各資産の当該営業期間における保有実日数を乗じ、当該営業期間の日数で除した金額の合計額です。
(オ) メザニンローン債権への投資による収益獲得機会の多様化
本投資法人は2016年4月の上場以来、投資主利益の最大化を追求する施策の一つとしてメザニンローン債権への投資を掲げ、投資対象を探索し、投資を実行してきました。本投資法人は、下図に記載のように、不動産等への投資のカテゴリーを三分類した場合において、メザニンローン債権投資はミドルリスク/ミドルリターンの投資カテゴリーに分類され、不動産マーケットが過熱しているような状況においては有効な投資対象であると考えています。また、本投資法人は、メザニンローン債権投資が、不動産関連債権投資ファンドからスタートしたスターアジアグループに蓄積された債権管理ノウハウ等を活用できる投資対象であり、収益獲得機会の多様化をもたらすものであると考えています。
<メザニンローン債権投資の意義>0101010_006.png
<メザニンローンについて>SPCを用いた不動産流動化が行われる場合、SPCが不動産等の取得資金を調達するにあたって、匿名組合出資その他資本性資金(エクイティ)による調達と、ローンや社債発行等負債性資金(デット)による調達が併用されるのが一般的です。負債性資金の調達方法として、銀行その他金融機関によるローンに加えて、返済順位等においてこれらに劣後するローンがノンバンク、損害保険会社、投資銀行等により実施される場合があります。このように返済順位等において劣後するローンをメザニンローンといい、メザニンローンに優先するローンをシニアローンといいます。メザニンローンは、返済順位等においてシニアローンに劣後する代わりに、シニアローンよりも金利が高く設定されます。したがって、元利金が予定どおり返済される場合にはシニアローンに比べて高い収益を実現することができます。これに対して、裏付け不動産等からの収入が減少し又は不動産等の価値が下落する等の原因によりシニアローン及びメザニンローンの元利金の全額を支払うことができない場合には、シニアローンへの支払が優先され、その結果メザニンローンの元利金が予定どおり支払われないことになります。但し、メザニンローンへの支払は、原則としてエクイティへの支払に優先して行われるため、不動産等の価値が下落した場合でも、最初にエクイティの元本の毀損が生じ、エクイティが全て毀損した後に初めてメザニンローンの元本が毀損することになるため、エクイティよりは相対的に安全性が高い資産とされています。
上記のとおり、メザニンローンに対する返済は、シニアローンに劣後することになるため、SPCがシニアローン及びメザニンローンの返済予定日に返済を行わない場合やシニアローン及びメザニンローンの期限の利益を喪失した場合に、シニアローンの債権者が直ちに担保権等を行使できることとすると、シニアローン債権者が自己の債権回収を優先する結果、メザニンローンを毀損することとなるおそれがあるため、かかる事態が発生した場合には、その後一定期間、メザニンローン債権者に、シニアローン全額の返済が可能な金額以上での不動産の売却をSPCに指図する権限や、シニアローン債権を買い取る権限が付与されるのが一般的です。
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<メザニンローン債権への投資手法及びリスク管理について>本投資法人がメザニンローン債権に投資した場合に、本投資法人に損失が生ずる場合として主に想定されるのは、シニアローン債権等のメザニンローン債権に優先する債権の額とメザニンローン債権の額の合計額に満たない金額で物件が売却された場合(注)又はそのような金額で本投資法人が自ら当該物件を取得した場合です(なお、その他に投資法人が損失を出す場合として、メザニンローン債権の裏付け不動産の価格が下落した場合に、期末評価により貸倒引当金の計上が必要となる場合があります。)。本投資法人においては、メザニンローン債権への投資の際には、シニアローン債権等支払順位が上位の債権も含めた借入れによる調達額の上限をその裏付け不動産に関して、本投資法人が取得する鑑定評価額の85%としており、これによって上記の物件価格下落リスクを一定程度回避することができます。また、本投資法人ではメザニンローン債権への投資により損失が生じることを可及的に防止するために、基本的に以下のような手法を用いてリスクを管理する方針です。なお、以下の説明においては、SPCが不動産等を保有し、当該不動産等の取得資金をシニアローン、メザニンローン及びエクイティにより調達した場合において、本投資法人がメザニンローン債権を保有する場合を前提にしています。
(注) 通常はメザニンローンの債権者主導の売却期間の後にシニアローンの債権者主導の売却期間が設定されます。メザニンローンの債権者は当該期間中にシニアローン及びメザニンローンの両方が返済される金額での売却を試み、かかる試みが成功せずに当該期間を終了した後は、シニアローンの債権者が売却活動を行います。この場合には、シニアローンの一部又は全部が返済される一方で、メザニンローンの全額を返済するには不足する金額での売却がなされる可能性があります。
(Ⅰ) メザニンローン債権に係る基本シナリオ
本投資法人は、メザニンローン債権の元利金の弁済が確実に履行される見込みがある案件を厳選し投資する方針です。本投資法人がメザニンローン債権へ投資した場合の基本となるシナリオは以下のとおりです。
SPCが、シニアローン債権及びメザニンローン債権の返済予定日までに不動産等をシニアローン債権等のメザニンローン債権に優先する債権の額とメザニンローン債権の額の合計額以上の金額で売却するか又はかかる金額以上の金額での借換え(リファイナンス)を行うことができた場合には、シニアローン及びメザニンローンの元利金が返済されます。この場合、メザニンローン債権の債権者である本投資法人には、メザニンローン債権につき支払われるべき元利金の満額が弁済されます。
(Ⅱ) メザニンローン債権投資に係るリスクシナリオ
SPCがシニアローン及びメザニンローンの返済予定日に返済を行わない場合やシニアローン及びメザニンローンの期限の利益を喪失した場合、本投資法人は、以下の手法の中から対応を選択することになります。
(ⅰ) 不動産流動化案件においては、シニアローン及びメザニンローンの最終返済期日の1年から2年程度前に予定返済期日の設定がなされることがあります。予定返済期日から最終返済期日までの間に、SPCから資産の運用を受託するアセット・マネジメント会社やエクイティ投資家、メザニンローン債権の債権者、シニアローン債権の債権者等により、SPCが保有する不動産等の売却活動が行われますが、不動産等の売却権限は返済順位が劣後する者から順に付与されるのが一般的です。本投資法人は、メザニンローン債権の債権者である本投資法人に物件の売却権限が付与されている期間内に、裏付け不動産の購入者を探索し、SPCをして購入希望者に当該不動産等を売却させることにより、シニアローンの返済及びメザニンローンの回収を行うことを検討します。当該不動産等の購入者がシニアローン債権等のメザニンローンに優先する債権の額とメザニンローン債権の額の合計額以上の金額で当該不動産等を購入する場合、メザニンローン債権の債権者である本投資法人には、メザニンローン債権につき支払われるべき元利金の満額が弁済されます。
(ⅱ) 上記(ⅰ)において、裏付け不動産の購入金額がシニアローン債権等のメザニンローンに優先する債権の額とメザニンローン債権の額の合計額を下回る場合、SPCに当該不動産等を売却させると、本投資法人は、メザニンローン債権の元利金について満額の弁済を受けることができなくなります。この場合、本投資法人は、メザニンローン債権の債権者に売却権限が付与された期間が経過し、シニアローンの債権者が対象不動産への担保権の実行その他の方法により当該不動産等を処分できることになる前に、シニアローンのリファイナンス又はシニアローン債権の買取を行うことでシニアローン債権者による担保権の実行その他の方法による当該不動産等の処分を回避し、メザニンローン債権に係る損失が確定することを防止することを検討します。この対応を検討する場合、本投資法人がシニアローン債権の買取を行うための資金調達能力があることが重要になります。本投資法人は、LTVの上限を60%と設定しており、原則としてそれを超えて借入れを行わない方針であるため、メザニンローン債権への投資を行う場合には、LTVを低めの水準に維持しておき、また、コミットメントラインの設定が行われている場合は当該コミットメントラインを実行することにより、本投資法人において適時に借入れを行い、SPCによる運用を継続させることを検討します。
(ⅲ) メザニンローンの債権額を匿名組合出資に切り替える(本投資法人がSPCに匿名組合出資等を行い、その資金でメザニンローンを返済することをいいます。)ことで、本投資法人がエクイティ出資者となり、シニアローンのリファイナンスを行いシニアローン債権者による担保権の実行その他の方法による不動産等の処分を回避し、メザニンローンについての損失が確定することを防止することを検討します。但し、投資法人が匿名組合出資の50%以上を出資した場合には税務上の導管性要件を満たすことができなくなるため、スポンサーグループとの共同出資が前提となります。
(ⅳ) 本投資法人がSPCから裏付け不動産を取得し、SPCは本投資法人による購入代金でシニアローンを返済します。上記(ⅱ)と同様に、本投資法人が当該不動産等を取得するための資金調達能力が重要となるため、本投資法人は、メザニンローン債権への投資を行う場合には、LTVを低めの水準に維持し、また、コミットメントラインの設定を検討する点は上記(ⅱ)の場合と同様です。
(カ) 内部成長のための施策:物件管理におけるPDCA(Plan・Do・Check・Action)の徹底
本投資法人は、投資主利益の最大化のため、保有資産の特性に合わせて、収益の最大化及び費用の最適化を目指した運用を展開します。
管理運営に係る基本的な考え方として、各運用資産の特性に応じた最適なPM会社及びBM会社を選定し、PDCAシステムに基づき適切にモニタリングし、常に最適なPM会社及びBM会社を起用できる体制を構築することにより、各運用資産の収益の最大化、支出の最適化を目指しています。特に、修繕費及び資本的支出に関しては、本資産運用会社のサステナビリティ推進部が中心となり、サブ・スポンサーである日本管財グループの物件管理運営に係る知見を活用し、工事費の最適化及びテナント満足度の向上を図っています。なお、スターアジアグループは日本の不動産等関連資産への投資に係るファンドマネジメントを主業としており、本投資法人において、スポンサーグループ会社をPM会社に選定することは想定していません。
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(キ) 安定的かつ健全な財務運営
本投資法人は中長期的な収益の維持・拡大及び運用資産規模の成長を実現することを目指して安定的かつ健全な財務基盤を構築することを目指します。
財務運営に関する基本的な方針は以下のとおりです。
<エクイティ・ファイナンス>新投資口の発行は、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の状況等に配慮し、新投資口発行後の1口当たり分配金の想定、LTVの想定水準、J-REITマーケットの状況等を総合的に勘案して決定します。
<デット・ファイナンス>デット調達(資金の借入れ及び/又は投資法人債の発行)においては、資金調達の機動性と財務の安定性のバランスに配慮します。実際のデット調達においては、利率(固定/変動の別)、返済期限、調達方法(借入れ、投資法人債)等を検討し、1口当たり分配金への影響を計ったうえで決定します。また、機動的なデット調達のためコミットメントラインの設定を検討します。
<グリーンファイナンス・フレームワーク>本投資法人は、ESGに関連する施策への取組みの一環として、グリーンボンドの発行及びグリーンローンによる資金調達のため、「グリーンボンド原則(Green Bond Principles)2021(注1)」、「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン(2022年版)(注2)」、「グリーンローン原則(Green Loan Principles)2023(注3)」及び「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン(2022年版)(注4)」に即したグリーンファイナンス・フレームワーク(以下「本フレームワーク」といいます。)を策定しています。
本フレームワークに基づくグリーンファイナンスにより調達する資金は、以下の適格クライテリア-1を満たすグリーンビルディングの取得資金、若しくは適格クライテリア-2を満たす改修工事資金、又はこれらの資金のリファイナンスに充当されます。
適格クライテリア-1以下の第三者認証機関の認証のいずれかを取得・更新済若しくは今後取得・更新予定の物件
① DBJ Green Building 認証:5つ星、4つ星、若しくは3つ星
② BELS 評価
平成28年度基準:5つ星、4つ星、若しくは3つ星(物流施設においてBEI=0.75超を除く)
令和6年度基準:
非住宅:レベル6、レベル5、若しくはレベル4
再エネ設備がない住宅:レベル4、若しくはレベル3
再エネ設備がある住宅:レベル6、レベル5、レベル4、若しくはレベル3
③ CASBEE 認証
CASBEE建築(新築)・CASBEE不動産:Sランク、Aランク、若しくはB+ランク
自治体版CASBEE:Sランク、Aランク、若しくはB+ランク(工事完了日から3年以内のものに限る)
適格クライテリア-2以下いずれかを満たす設備等改修工事
① 適格クライテリア-1の評価・認証のいずれかにおいて星の数又はランクの1段階以上の改善を意図した改修工事
② 運用する不動産において、エネルギー効率、水の消費性能等、環境面で有益な改善を目的とした設備改修工事(従来比30%以上の使用量削減効果が見込まれるもの)
③ 再生可能エネルギーに関連する設備の導入又は取得

本フレームワークに対して、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(以下「JCR」といいます。)より「JCR グリーンファイナンス・フレームワーク評価」(注5)の最上位評価である「Green1(F)」を取得しています。
(注1)「グリーンボンド原則(Green Bond Principles)2021」とは、国際資本市場協会(ICMA)が事務局機能を担う民間団体であるグリーンボンド・ソーシャルボンド原則執行委員会(Green Bond Principles and Social Bond Principles Executive Committee)により策定されているグリーンボンドの発行にかかるガイドラインをいい、以下「グリーンボンド原則」といいます。
(注2)「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン(2022年版)」とは、グリーンボンド原則との整合性に配慮しつつ、市場関係者の実務担当者がグリーンボンドに関する具体的対応を検討する際に参考とし得る、具体的対応の例や我が国の特性に即した解釈を示すことで、グリーンボンドを国内でさらに普及させることを目的に、環境省が2017年3月に策定・公表し、2022年7月に改訂したガイドラインをいい、以下「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン」といいます。
(注3)「グリーンローン原則(Green Loan Principles)2023」とは、ローン市場協会(LMA)、アジア太平洋地域ローン市場協会(APLMA)及びローンシンジケーション&トレーディング協会(LSTA)により策定された環境分野に使途を限定する融資のガイドラインをいい、以下「グリーンローン原則」といいます。
(注4)「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン(2022年版)」は、環境省が2020年3月に策定・公表し、2022年7月に改訂したガイドラインです。同ガイドラインでは、グリーンローンについてグリーンローン原則との整合性に配慮しつつ、グリーンローンを国内でさらに普及させることを目的として、借り手、貸し手その他の関係機関の実務担当者がグリーンローンに関する具体的対応を検討する際に参考とし得る、具体的対応の例や我が国の特性に即した解釈が示されています。以下、「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」といいます。
(注5)「JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価」とは、「グリーンボンド原則」、「グリーンローン原則」、「グリーンボンド及びサステナビリティ・リンク・ボンドガイドライン」及び「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」への適合性についてJCRが実施する第三者評価です。当該評価において発行体又は借入人のグリーンファイナンス方針に記載のプロジェクト分類がグリーンプロジェクトに該当するかの評価である「グリーン性評価」及び発行体又は借入人の管理・運営体制及び透明性について評価する「管理・運営・透明性評価」を行い、これらの評価の総合評価としてJCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価が決定されます。なお、当該評価は、発行体等のグリーンファイナンス方針に係る評価であって、当該方針に基づき実施される個別の資金使途のグリーン性及び管理・運営・透明性評価等を行うものではなく、個別債券又は個別借入につきグリーンファイナンス評価を付与する場合は、別途評価を行う必要があります。JCRグリーンファイナンス・フレームワーク評価の詳細は、JCRのホームページに掲載されています。(https://www.jcr.co.jp/greenfinance/green/)
デット調達余力の確保に留意しつつ、原則として60%を上限としています。
<キャッシュ・マネジメント>保有する運用資産における資金ニーズ及び本投資法人の運営経費を的確に把握し、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行います。
⑨ 投資基準等
(ア) 投資基準
本資産運用会社は、本投資法人が個別の不動産等を取得するに際し、不動産の売買・賃貸マーケット環境を分析し、ポートフォリオ全体の収益の安定性と成長性及びリスク要因等と併せ、以下に列挙する各事項を勘案し、総合的な判断の下で取得の決定を行うこととします。
(ⅰ) 不動産等の各アセットタイプに係る投資基準
(a) オフィス
周辺の業務集積状況や駅からのアクセス性等を分析のうえ、建物規模やフロア規模・形状、設備仕様等を勘案し、原則としてマルチテナント型のオフィスビルに投資するものとします。なお、シングルテナント型のオフィスビルに関しては、エリア特性、テナント属性及び賃貸借内容等を勘案した結果、中長期的に安定的なキャッシュフローを収受できると判断した場合には、シングルテナント型のオフィスビルにも投資できるものとします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズのオフィスに投資するものとします。但し、オフィスにつき高い需要が見込まれるエリアであり、空室リスクや賃料の下落リスクも相対的に低いと考えられる東京圏及び主要都市圏に関しては、取得価格が100億円以上のラージサイズのオフィスにも厳選して投資できるものとします。
(b) 商業施設
商圏人口・人口動態等を基に地域の将来性を含めた商圏分析を行ったうえで、テナント業態・賃貸借契約の内容と商圏特性との適合性や新規競合店の出店可能性等を勘案し、原則として都市型商業施設に投資するものとします。但し、バルクセールや合併等により組入れる必要がある場合にはこの限りではありません。また、用途に関しても、上記エリア特性及び商業繁華性等を考慮し、物販店舗型商業施設、飲食店舗型商業施設又はサービス店舗型商業施設に投資するものとします。なお、テナント構成に関しては、マルチテナント型への投資を原則としますが、シングルテナント型であっても、テナントクレジット等から中長期的に安定的な収益を見込むことができる場合には、厳選して投資できるものとします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズの商業施設に投資するものとします。但し、商業施設につき高い需要が見込まれるエリアであり、将来の賃料上昇の可能性がある東京圏及び主要都市圏に関しては、取得価格が100億円以上のラージサイズの商業施設にも厳選して投資できるものとします。
(c) 住宅
シングル型、ディンクス型及びファミリー型のいずれのタイプの住宅にも投資するものとします。なお、住宅は最寄駅からの距離が物件の価値・市場性を決める重要な要素の一つであることに鑑み、最寄駅からの所要時間を原則として徒歩10分以内とします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズの住宅に投資するものとします。但し、住宅につき高い需要が見込まれるエリアであり、空室リスクや賃料の下降リスクも相対的に低いと考えられる東京圏及び主要都市圏に関しては、取得価格が100億円以上のラージサイズの住宅にも厳選して投資できるものとします。
(d) 物流施設
物件の立地するエリアの特性(最寄消費地、空港・港・高速道路インターチェンジ等の各種交通インフラ施設へのアクセス状況等)を勘案した上で、中長期的にテナント需要が高いと判断される物流施設に投資するものとします。また、物流施設としての用途に関しては、立地するエリアの状況及び各種交通インフラ施設へのアクセス状況を考慮し、配送・輸送センター及び保管型物流施設(冷凍・冷蔵型含む)のみならず、各種工場(食品加工・飲料・金属製品・一般機械・電子部品等)及び研究開発施設等も物流施設として厳選して投資できるものとします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズの物流施設に投資するものとします。但し、エリア特性及び物件特性・規模等を勘案した結果、安定的なキャッシュフローを収受できると判断した場合には、東京圏及び主要都市圏において取得価格が100億円以上のラージサイズの物流施設にも厳選して投資できるものとします。
(e) ホテル
原則としてビジネスタイプ及びシティタイプのホテルに投資するものとします。また、ホテルは立地するエリアにおける国内及び海外からの来訪者数が潜在的な宿泊需要を測る重要な要素であることに鑑み、客観的データ等を分析して、当該来訪者数が相対的に多く、かつ今後も堅調に推移していくと予測されるエリアを見極め、当該エリアに立地するホテルに投資するものとします。
物件の選定にあたっては、「各エリアにおけるターミナル駅」、「新幹線停車駅」、「空港」、「各種観光資源」、「各種イベント開催可能施設(アリーナ、野球場等)」等へのアクセスの良否に留意します。また、オペレーターとの賃貸条件の検討に当たっては、「ホテルの運営状況(平均客室単価(ADR)、稼働率等)」を可能な限り把握し、ホテルタイプ(客室タイプ)、オペレーターの属性等を勘案したうえで、「固定賃料型」、「固定賃料+売上歩合等の変動賃料型」、「売上歩合等の変動賃料型」のうち、どの賃料形態が最適であるかを見極め、設定するものとします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズのホテルに投資するものとします。但し、ホテルにつき高い需要が見込まれるエリアであり、平均客室単価(ADR)及び稼働率いずれも相対的に高いと考えられる東京圏及び主要都市圏に関しては、取得価格が100億円以上のラージサイズのホテルにも厳選して投資できるものとします。
(f) 学生専用レジデンス
スターアジアグループが50%を出資するGSAスターアジア株式会社(子会社及び関連会社を含みます。)が関与する学生専用レジデンスへの投資を原則とします。但し、施設・設備及び運営・管理において、GSAスターアジア株式会社が関与する学生専用レジデンスと同等の物件であれば、厳選して投資できるものとします。
物件サイズに関しては、ポートフォリオ全体に対する資産規模(1物件の占める割合)を勘案し、原則として取得価格が100億円未満のミドルサイズの学生専用レジデンスに投資するものとします。但し、エリア特性及び物件特性・規模等を勘案した結果、安定的なキャッシュフローを収受できると判断した場合には、東京圏及び主要都市圏において取得価格が100億円以上のラージサイズの学生専用レジデンスにも厳選して投資できるものとします。
(g) 底地
上記(a)から(f)に合致する不動産等の底地も投資対象とします。地域特性、取引慣行及び借地権者の属性等を勘案し、適切と判断される契約形態(普通借地契約、定期借地契約)の底地に対して投資を行うことができるものとします。
上記のとおり各アセットタイプの投資基準を設定しますが、それぞれのアセットタイプの投資基準から外れる場合であっても、中長期的にポートフォリオ収益の安定性、成長性に寄与することを見込むことができる投資案件であればこの限りではありません。
(ⅱ) 有価証券等に係る投資基準
(a) 不動産対応証券
上記「(ⅰ)不動産等の各アセットタイプに係る投資基準」に合致する不動産等を保有するSPCに対する不動産対応証券に対して、法令諸規則の範囲において投資を行うことができるものとします。
不動産対応証券への投資に際しては、以下の諸点を検討するものとします。
- SPCが保有する不動産等の価格及び収支
- SPCの借入れの水準
- ポートフォリオ収益に対する不動産対応証券の寄与度
- 不動産対応証券への投資によるその他のメリット(物件取得に係る優先交渉権の付与等)
(b) メザニンローン債権
本投資法人の収益獲得機会を多様化し、収益の安定性及び成長性に資することを目的として、総資産の5%未満の範囲内においてメザニンローン債権に投資することができるものとします。但し、メザニンローン債権への投資は、元利金の弁済が確実に履行される見込みがあり、かつ担保又は裏付け資産となる不動産等(以下本項において「裏付け不動産」といいます。)が本投資法人の投資方針及び投資基準に合致すると判断されるものに限るものとします。なお、投資対象債権の貸付条件等は以下のとおりとします。
投資残高メザニンローン債権への投資残高が直前期末の総資産の5%未満となること(但し、期中に物件取得及び売却など総資産が大きく変化するような場合には別途検討)
裏付け不動産裏付け不動産が、不動産等に係る投資基準(アセットタイプ、投資対象エリア及び価格(注1)等)を満たすこと
LTV(Loan to Value)
上限(注2)
85%
償還までの期間原則として3年以上(1口当たり分配金の水準、当該メザニンローン債権の利率等を考慮し、償還までの期間が3年未満のメザニンローン債権に投資する場合があります)
利率原則として年率4%以上(1口当たり分配金の水準、メザニンローン債権に係るLTV水準も考慮し、年率4%未満のメザニンローン債権に投資する場合があります)

(注1) メザニンローン債権への投資における裏付け不動産の「価格」に関する投資基準については、裏付け不動産がミドルサイズアセットであることを主としますが、ミドルサイズアセットに該当するか否かを判断するに際しては、本投資法人が裏付け不動産を取得する場合に必要となる累計投資額、すなわち、本投資法人が投資対象とするメザニンローン債権及び支払順位がそれよりも上位の債権の合計額(本投資法人が取得対象とするメザニンローン債権と支払順位が同順位の債権がある場合には、当該本投資法人の取得対象外の債権を含めて合計額を算出)を基準(裏付け不動産の価格)として判断するものとします。
(注2) LTVは、本投資法人が投資対象とするメザニンローン債権及び支払順位がそれよりも上位の債権の合計額(本投資法人が取得対象とするメザニンローン債権と支払順位が同順位の債権がある場合には、当該本投資法人の取得対象外の債権を含めて合計額を算出)を分子とし、本投資法人が裏付け不動産について取得した鑑定評価書に記載の鑑定評価額を分母として算出します。
(ⅲ) 取得検討におけるその他の投資基準
(a) 耐震性能
原則として、新耐震基準(昭和56年改正の建築基準法(昭和25年法律第201号、その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)に基づく耐震基準)に基づく施工又は補強工事等により新耐震基準と同等以上の耐震性能を有すると判断される物件を取得するものとします。なお、現況で基準を満たしていない場合でも、取得後速やかに補強工事等により新耐震基準と同等以上の耐震性能を有することが見込まれる場合は、例外的に取得することがあります。なお、物件取得に際しては、取得対象物件に関する地震PML値(注)及び当該物件が組入れられた後のポートフォリオ全体に関する地震PML値を専門機関に依頼し算出することを原則とします。
(注) 地震PML(Probable Maximum Loss:予想最大損失率)値とは、想定した予定使用期間中(50年=一般的建物の耐用年数)に想定される最大規模の地震(50年間で10%を超える確率で襲ってくると予想される大地震=再現期間475年相当(年超過確率0.211%)の大地震)によりどの程度の被害を受けるかを、90%非超過確率に相当する予想損失額の再調達価格に対する割合(%)で示したものです。但し、予想損失額は、地震動による建物(構造体、仕上げ、建築設備)のみの直接損失に関するものだけであり、機器、家具、什器等の被害や地震後の水又は火災による損失、被災者に対する補償、営業中断による営業損失等の二次的被害は含まれていません。
(b) 環境・地質
建物内におけるアスベスト等の有害物質の使用状況及び敷地内の土壌の状況が大気汚染防止法や土壌汚染対策法等関連法令に適合している若しくはこれらへの対応策が講じられていることを原則とします。但し、現況で基準を満たしていない場合でも、取得後速やかに是正可能な場合は、例外的に取得を決定する場合があります。
(c) テナント
社会的信用力等を確認したうえで、賃料水準、賃貸借契約期間、業種、競争力等についても評価・分析し、経済的信用力を有すると判断できるテナントであることを原則とします。
(d) 権利関係
所有権、賃借権、地上権等権利の態様を確認し、特に、共有、区分所有、借地の場合は物件の特性を総合的に勘案したうえで、権利関係者の信用力・属性等に特段問題が無く、運営・管理や持分処分における制約事項が少ない場合に、投資を行うことを原則とします。
(e) 開発不動産等
本投資法人は、原則として、未稼働の不動産等は投資対象としません。但し、未稼働不動産等又は建設予定若しくは建設中の不動産等であっても、稼働又は竣工後のテナントの確保が十分に見込まれ、取得後の収益の安定性が見込める場合には、建物の完工・引渡し等のリスクを軽減させるための措置を施したうえで、投資を行うことができるものとします。
(ⅳ) デューディリジェンス基準
不動産等への投資にあたっては、本資産運用会社は下記経済的調査、物理的調査及び法的調査を十分に実施し、不動産等の物件特性(①立地(周辺環境)、②建物の性能及び規模、③賃料水準、④競合物件の有無をはじめとする資産価値の維持・向上を阻害する要因等の有無等)の把握及びそれらの評価を中心とした、当該不動産等の投資対象としての妥当性について検討を行います。
かかる検討・評価を目的として、調査能力及び経験を有する第三者が作成するエンジニアリングレポート、マーケットレポート、地震リスク調査報告書等を参考とし、現地調査、譲渡予定者等へのヒアリング等による物件調査(デューディリジェンス)を行います。
(a) 調査(デューディリジェンス)の実施
調査項目内容
経済的調査テナント調査・テナントの信用状況(業種、業容、業歴、決算内容、財務状況等)
・テナントの賃料支払状況、テナントと現所有者との紛争の有無及び可能性等
・テナントの賃借目的、契約形態、契約内容及びその継承の有無
・過去の稼働率、賃料推移
・各建物における各既存テナントの占有割合、分布割合
マーケット調査・商圏の状況(商圏人口、世帯数及び商業指標等)
・周辺の市場賃料、稼働率の調査
・周辺の競合物件の状況
・周辺の開発計画の動向
・テナントの需要動向
・テナント誘致の可能性
・物件の処分(売却)の可能性
収益性調査・賃貸借契約形態と賃料の安定性
・現行賃料と市場賃料の乖離状況と将来見通し
・テナント退去の可能性と代替テナント確保の容易性
・テナント入退居見込、賃料減額の見込等の有無
・PM会社/マスターリース会社による中長期的なリーシング方針
・公租公課の変動可能性(軽減措置期間の終了、再開発進行等による評価額の上昇等)
・プロパティ・マネジメント業務委託契約の形態と管理水準、報酬の適正性
・建物管理業務委託契約の形態と管理体制、管理水準、報酬の適正性
・水道光熱費等の水準とテナントからの戻入状況
・修繕履歴と修繕計画、現行の劣化状況を踏まえた予想修繕費、設備等の更新費等の負担及びその妥当性
・修繕積立の状況と積立金額の妥当性(区分所有等)
物理的調査立地調査・街路の状況、主要幹線道路へのアクセス状況
・鉄道等の公共交通機関の利便性
・周辺の土地利用状況、水害及び火災等の災害履歴
・周辺の利便施設、官公諸施設等の配置及び近接性
・地域の知名度及び評判、規模等の状況
・商圏の安定性及びその成長性、競合の状況、周辺での開発状況、転用の可能性(商業施設の場合)

調査項目内容
建物調査・意匠、主要構造、築年数、設計者・確認検査機関・施工業者等
・内外装の部材の状況
・賃貸可能面積、天井高、空調方式、床荷重、セキュリティ設備、電気容量、照明照度、区画割対応、防災設備、給排水設備、昇降機設備、駐車場その他共用設備の状況
・設計図書、建築確認通知書、検査済証等の書類調査
・外構、屋上、外装、設備等についての現地調査
・エンジニアリングレポートにおける長期修繕計画の検証
・建築基準法・都市計画法(昭和43年法律第100号、その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)等関連法令の遵守状況等
・耐震性能(新耐震基準又は同等の耐震性能を有しているか、構造計算書の改ざん等はないか)
・地震PML値(予想最大損失率)の検証
・管理委託契約の内容(形態、仕様水準等)及び建物管理状況の良否、建物管理会社等へのヒアリング
・管理細則等の有無及びその内容、管理会社の質と信用力
環境調査・アスベスト・PCB等の有害物質の使用履歴、使用状況及び保管状況
・地質状況、土地利用履歴、土壌汚染状況等
法的調査権利関係・土地及び建物について、その権利関係(完全所有権、地上権、借地権、共有、分有、区分所有、区分所有の共有等)の把握と権利関係に付随する各種契約等の内容の検討
・隣接地所有者等との紛争の有無
・信託契約の内容
法令上の制限・遵法性、既存不適格の有無
・建築関連法規、条例、協定等による建築制限、用途制限、使用制限等の有無
契約関係・賃貸借契約、転貸借契約、使用契約等の調査
・テナントとの紛争の有無
境界調査・境界確定の状況、越境物の有無とその状況
・実測面積の確定状況
・境界紛争の有無

(b) 専門性、客観性及び透明性の確保
デューディリジェンスにおける調査項目のうち、主に以下の項目については、原則として専門性、客観性及び透明性の確保の観点から、第三者である外部の専門家に調査を委託します。
- 不動産鑑定評価(価格調査)
- 建物調査(エンジニアリングレポート、地震PML値算定等を含む)
- マーケット状況調査(マーケットレポート)
- テナントの事業及び財務調査(必要に応じて)
- その他本資産運用会社が必要と認める調査
(イ) フォワード・コミットメントに関する方針
フォワード・コミットメント(先日付での売買契約であって、契約締結日から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うこととしているもの及びその他これに類する契約をいいます。)を行う場合には、以下の点に留意します。
・売買代金の調達方法
・契約不履行に関する解約違約金に関して、当該違約金の水準が、ポートフォリオ全体の収支及び1口当たり分配金に与える影響(東京証券取引所の定める上場廃止要件を含みます。)
・売買契約締結から物件引渡しまでの期間における金融環境及び不動産市場等の変動見通し
(ウ) ポートフォリオ運営・管理方針
(ⅰ) 年度運用管理計画の策定及び管理
本投資法人は、中長期にわたる安定した収益の確保と資産価値の維持・向上及びテナント満足度を高めることを目指し、以下の方法に基づき、賃貸収入や稼働率の維持・向上、適切な管理・修繕の実施、管理コストの適正化・効率化に努めます。
本資産運用会社は、運用ガイドラインに基づき、本投資法人の運用資産の運用に係る年度運用管理計画を策定し、年度運用管理計画に沿った運営・管理を行います。なお、年度運用管理計画の策定にあたっては、原則としてPM会社の協力により運用資産毎の詳細を検討します。
年度運用管理計画は、原則として本投資法人の決算期毎に見直し、必要に応じて変更します。また、それ以外の場合でも必要に応じて、その都度変更するものとします。
(ⅱ) リーシング方針
マーケット動向を調査・把握し、個々の運用資産における適正な賃貸条件等の検討を行うとともに、PM会社を最大限活用し、優良テナントの選定・誘致に努めます。
テナントとの賃貸借契約に際しては、本資産運用会社がその社内規定に従い信用度及び反社会的勢力との関係をチェックし、賃料水準、賃貸借契約形態、契約期間及び契約更新(再契約)の可能性等を総合的に判断するものとします。
(ⅲ) PM会社の選定・モニタリング
PM会社の選定にあたっては、不動産運営・管理の経験や能力、対象となる運用資産における実績、運用計画に沿った業務遂行の実現性、コスト水準、運用の継続性等を総合的に勘案し、本投資法人の収益向上に寄与する会社を選定します。
なお、業務の委託にあたり、「PM会社の定期評価及び選定手順書」等に基づき、PM会社の業務結果及び実績等の評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合は、当該PM会社との契約解除又は契約の不更新を検討します。
(ⅳ) 修繕計画・資本的支出に関する方針
中長期的な運用資産の収益の維持及び向上を図ることを目的として、運用資産の状況及び特性、テナントニーズ等を考慮した個々の運用資産の修繕計画をPM会社と協議のうえ策定し、必要な修繕・資本的支出を行うものとします。
修繕及び資本的支出の実行に際しては、ポートフォリオ全体の減価償却費及び資金繰りを勘案して判断するものとします。但し、テナントの満足度向上に向けた政策上の観点から必要なものについては早期に実施するものとします。
(ⅴ) 付保方針
火災・事故等に起因する建物への損害や、第三者からの損害賠償請求等のリスクに対処するため、必要な火災保険及び損害賠償保険等を運用資産に付保します。
また、地震保険の付保については、地震の発生時に予想されるポートフォリオ全体に対する影響及び保険の実効性を考慮し、ポートフォリオPML値が15%を超える場合、又は個別物件のPML値が20%を超える場合において、ポートフォリオPML値が15%を超える部分又は個別物件のPML値が20%を超える部分に関して、地震保険を付保することを検討するものとします。
(エ) 売却方針
本投資法人は、中長期にわたって運用資産を保有し、収益の維持・向上を図ることを基本方針とします。但し、個々の運用資産の状態(将来の収益見通し等)、不動産マーケットの状況及びその分析等を勘案して最適なポートフォリオを維持するために必要であると判断する場合には、保有資産の売却を検討する場合があります。
売却に際しては、主に以下の観点から判断します。
・不動産マーケットの見通し
・当該運用資産の周辺状況の変化(競合環境、再開発等による周辺の環境改善等)
・当該運用資産の収益見通し(収益の増減見通し、修繕費・資本的支出の見通し等)
・当該運用資産の売却損益見通し
・ポートフォリオ構成(入替対象資産の有無、アセットタイプ毎の組入れ比率のバランス等)
(オ) 資産入替方針
本投資法人は、投資主の利益の最大化を目的として、不動産マーケットの状況、本投資法人の投資口価格の水準及び1口当たり分配金の水準等を勘案し、以下の実施方針に基づき運用資産の売却及び新規資産取得を組み合わせた資産入替を検討します。
(ⅰ) 入替対象資産(運用資産)の将来にわたる収益貢献度(ポートフォリオの強化)
・運用資産の収益貢献度に対する定期的な評価(収益の安定性・成長性及び修繕費や資本的支出などライフサイクルコストの見通しと売却価格のバランス)
・取得可能資産の有無及び運用資産との収益貢献度の比較
・運用資産に対して異なる評価基軸を持つ不動産投資家の存在の有無
(ⅱ) アセットタイプ毎の不動産マーケット状況
・マクロ環境から見た投資対象アセットタイプ毎の投資環境評価及び当該評価に基づく有望アセットタイプの分析
・保有ポートフォリオにおける組入れ比率を増加/減少させるべきアセットタイプの有無
(ⅲ) 本投資法人の投資口価格の水準
・東証REIT指数などのマーケット指標と本投資法人の投資口の動向との比較
・本投資法人の投資口価格水準と一口当たりNAV水準との比較
・資産入替による売却損益の算定と既存投資主への還元の程度
(カ) 情報開示方針
(ⅰ) 本投資法人は、投資主に対し透明性を確保し、投資主の投資判断に必要な情報を適時かつ適切に開示するものとします。なお、法令諸規則において定められた開示事項以外の情報についても、投資主にとって必要と判断される情報については、適時かつ適切に開示する方針とします。
(ⅱ) 適時かつ適切な情報開示のため、本資産運用会社において、正確な情報を迅速に集約できる体制を構築するものとします。
(ⅲ) 必要に応じて外部の専門家(アドバイザー)に意見を求め、開示情報の正確性、分かり易さを追求します。

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