有価証券報告書(内国投資証券)-第8期(令和2年1月1日-令和2年7月31日)
(1)【投資方針】
① 本投資法人の基本理念
本項には、文脈上又は別途記載する場合を除き、本合併前の本投資法人の投資方針等を記載しています。
本投資法人の基本理念(Investment Philosophy)は、総合型REIT(注1)としての特性を活かして、不動産をめぐる投資環境に応じて本投資法人が最適と考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性(Growth)及び安定性(Stability)を同時に追求することにより、中長期にわたる安定収益を確保し、投資主価値の最大化(注2)を図ることです。
(注1) 本書において、「総合型REIT」とは、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設の複数の用途に投資を行う不動産投資法人をいいます。
(注2) 本投資法人が考える「投資主価値の最大化」とは、(第三者ではなく)投資主の利益を最優先として、長期投資にふさわしい安定した分配金利回りを実現することを意味します。以下同じです。
本投資法人は、かかる基本理念を実現するため、キャッシュフローの最大化に向けてプロアクティブな運用(将来を見越して想定される問題点等に予防的、主体的に取り組む運用手法をいいます。)に重点を置き、かかる運用により分配金の向上を図ります。加えて、十分に分散した総合型のポートフォリオを構築することがリスクを低減し、投資主価値を最大化することにつながると、本投資法人は考えており、かかる分散化によるリスク低減も本投資法人の現在及び将来にわたる投資戦略の要であると捉えています。
不動産をめぐる投資環境は、経済全体の動向、人口動態、金融環境の変動等により、常に変化し続けると、本投資法人は考えています。例えば、景気の上昇局面では企業によるオフィス需要の拡大を背景としてオフィス賃料の上昇期待が高まる一方、景気の下降局面では、長期賃貸借契約が基本となり、解約不可条項及び賃料改定不可条項を賃貸借契約に付しやすく、かつ、人々の生活に不可欠なサービスを提供しており底堅い需要が見込まれる種類の商業施設の方が景気の影響を受けにくく、底堅い収益を見込めると、本投資法人は考えています。また、生活の本拠である住宅は、景気変動に関わらず賃貸需要及び賃料相場が比較的安定しているとともに、地域特性や住戸タイプを考慮することで分散化を図ることが可能であるため、成長性と安定性の双方に資する側面を有すると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、用途やエリアについて柔軟な投資態度をとることにより、より多くの投資機会を確保できる総合型ポートフォリオを構築することで、着実な資産規模の拡大を目指します。また、常に変化する不動産をめぐる投資環境の下で、本投資法人は、総合型REITの特性を活かして、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設を適切に組み合わせ、分散させることで、経済情勢、不動産市場の状況、資産規模等に照らして最適と本投資法人が考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性及び安定性を同時に追求することにより、安定的な収益を確保して投資主価値の最大化を図ります。
② 本投資法人の特徴及び強み
本投資法人は、以下に掲げる総合型REITの特性を始めとする本投資法人の特徴及び強み(Features & Strengths)を最大限に発揮して、本投資法人の成長戦略の実現を目指します。
(イ) 用途及びエリアの組合せと分散によるキャッシュフローの成長性及び安定性の確保
本投資法人は、景気拡大時に収益のアップサイド(賃料収入の増加による収益の拡大)を享受することが期待できる、都心部のオフィスビルを組み入れたポートフォリオを構築することで、収益のアップサイドポテンシャル(賃料収入の増加による収益の拡大可能性)を積極的に追求し、成長も見込めるポートフォリオの構築を図ります。これに、長期にわたり安定したキャッシュフローが見込まれる、スーパーマーケット、ドラッグストア、衣類販売等の店舗を中心とする生活密着型の商業施設を、賃貸借契約の解約不可期間等にも着目しつつ組み合わせることで、安定したキャッシュフローの創出を目指します。更に、景気変動に関わらず賃貸需要及び賃料相場が比較的安定し、中長期的に安定した運用に適している住宅も組み入れることで、キャッシュフローの成長性と安定性を同時に追求します。加えて、これら3つの用途に属さないその他の施設についても、物件ごとの特徴等に着目し、キャッシュフローの最大化に資すると判断される場合には組入れを検討します。
このように、本投資法人は、各物件の特徴を踏まえて異なる用途の物件を組み合わせることでキャッシュフローの成長性と安定性の実現を目指すとともに、物件の用途に加え、エリア及びテナントタイプを含めポートフォリオ分散を図ることにより、景気動向等によるキャッシュフローへの影響その他のリスクを低減し、安定した収益の確保を図ります。
本投資法人のポートフォリオは、このようなポートフォリオレベルでの分散の視点を反映したものであり、上場後もかかる分散を維持してポートフォリオを更に拡大させていくことにより、リスクを低減しつつ、投資主価値を最大化することができると、本投資法人は考えています。なお、用途別の投資比率及び投資基準については、後記「③ 本投資法人のポートフォリオ構築方針 (イ) ポートフォリオ構築方針 a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準」をご参照ください。
(ロ) 取得機会の最大化による成長期待
本投資法人は、総合型REITとして、用途やエリアについて柔軟な投資態度をとることにより、その時々の不動産をめぐる投資環境、経済情勢やポートフォリオの状況等に照らして、キャッシュフローの最大化に資すると考えられる物件の取得を目指し、これにより取得機会の最大化を図ります。本投資法人は、このような物件の取得を通じて、安定的な収益を確保しつつ、資産規模の拡大を促進することができると考えます。また、総合型ポートフォリオとすることで、今後の我が国の上場REIT市場における投資セクターの多様化にも対応できるものと、本投資法人は考えています。
③ 本投資法人のポートフォリオ構築方針
(イ) ポートフォリオ構築方針
本投資法人は、オフィスビル、商業施設及び住宅を主たる投資対象とし、必要に応じてその他の施設(注1)についても投資を行う総合型のポートフォリオを構築することを基本方針とします。
(注1) 本投資法人は、複数の用途で使用されている物件については、一方の用途における賃貸面積の割合が80%を超える場合には当該用途の施設として分類し、それ以外の場合には複合施設として「その他の施設」に分類します。以下同じです。
本投資法人が考える総合型ポートフォリオの強みは、以下のとおりです。
(ⅰ) 用途やエリアについて柔軟な投資を行い、その時々の不動産をめぐる投資環境、経済情勢やポートフォリオの状況等に照らして、キャッシュフローの最大化に資する物件を取得することができます。
(ⅱ) 不動産の用途の特徴に応じて、用途別のポートフォリオ分散を図るとともに、首都圏(注2)、地方主要都市(注3)及びその他(注4)のエリア別投資比率を設けてポートフォリオの地域分散も図り、これによりポートフォリオの集中によるリスクを低減することができます。
(ⅲ) 幅広く物件情報を収集し、取得機会の最大化による資産規模の拡大可能性を確保することができます。
(ⅳ) 将来における投資不動産へのニーズの変化を適切に捉え、柔軟に対応することで新たな収益機会を開拓し、持続的な成長を目指すことができます。
本投資法人は、用途の分散化については、景気の影響を和らげる面から、エリアの分散化については、地域特有の事情(自然災害、経済状況等)の影響を和らげる面からリスクの低減に効果があると考えています。また、用途及びエリアの分散に加え、原則として複数の賃借人に賃貸するマルチテナントの物件を取得し、シングルテナントの場合には、賃貸借契約における解約不可期間やシングルテナントからの収益がポートフォリオ全体の収益に占める割合等を慎重に考慮した上で取得を検討することとし、テナント集中リスクについても低減を図ります。
このように、本投資法人は、総合型REITの特性を活かして、異なる用途及びエリア等の物件を適切に組み合わせ、分散させることで、不動産をめぐる投資環境に応じて本投資法人が最適と考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性及び安定性を同時に追求することにより、中長期にわたる安定収益を確保し、投資主価値の最大化を図ります。
本投資法人が考える各用途の特徴及び今後の中長期にわたる資産運用において目標とする用途別投資比率(注5)及びエリア別投資比率(注5)並びに投資基準は、以下のとおりです。なお、本投資法人が考える総合型ポートフォリオの強みである用途やエリアについての投資の柔軟性を確保する観点から、用途別の投資比率については幅広に設定するとともに、エリア別投資比率についても幅を持たせた形での比率を設定しています。なお、資産規模が一定程度に達するまでは、取得機会の確保及び資産規模の拡大並びに取得資産のクオリティ等を勘案し、投資比率が目標投資比率から大幅に乖離することとなる資産取得を行う場合があります。
(注2) 「首都圏」とは、東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県をいいます。以下同じです。
(注3) 「地方主要都市」とは、首都圏を除く政令指定都市及びその通勤圏内に含まれる周辺部をいいます。以下同じです。
(注4) 「その他」とは、首都圏及び地方主要都市以外の地域をいいます。以下同じです。
(注5) 「投資比率」とは、各用途又はエリアの取得価格(注6)の合計額を全用途又はエリアの取得価格の合計額で除したものをいいます。以下同じです。
(注6) 「取得価格」とは、本投資法人が取得した資産の売買契約に記載された売買代金(消費税及び地方消費税並びに取得に要した又は要する諸費用は含みません。)をいいます。以下同じです。
a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準
ⅰ. オフィスビル
(ⅰ) 特徴及び投資比率
オフィスビルの収益はテナントである企業の業績の影響を受けやすく、景気上昇局面ではテナント需要が高まり、賃料及び稼働率の上昇が見込めるため、景気拡大時は収益のアップサイドを享受することが期待できると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、幅広い規模(首都圏に所在するオフィスビルでは、賃貸可能面積1,500㎡以上を、また、地方主要都市に所在するオフィスビルでは、賃貸可能面積2,500㎡以上を目処とします。)のオフィスビルを投資対象と捉えており、これにより多くの賃貸需要を取り込むことができるとともに、テナントのオフィスビル拡張・縮小のニーズに対しても保有物件で対応することが可能になる場合があると考えています。また、幅広い規模のオフィスビルを投資対象とすることは、大規模かつ高スペックなオフィスビル(注)のみを投資対象とする場合に比べて、物件の取得・売却の機会が豊富に存在しており、相対的に高い流動性を確保できます。更に、リーシング面においては、幅広い規模のオフィスビルを投資対象としているため、各種サイズのテナントに対する幅広いリーシング活動を行う必要があることから、様々な不動産賃貸業者との間で取引関係を持つこととなります。その結果、物件が存する地域の市場を正確に把握することができ、テナントニーズ及び入居可能性の高いテナント候補の情報がより多く入手できると、本投資法人は考えています。かかる活動を通じて空室期間の短縮を図ることにより、安定したキャッシュフローの実現が可能になると、本投資法人は考えています。
(注) 「大規模かつ高スペックなオフィスビル」とは、延床面積約10,000坪以上(基準階面積約500坪以上)であり、かつ、天井高、床荷重、内外装、セキュリティー、省エネ性能等に関し最新の設備、機能を有するオフィスビルを想定しています。
オフィスビルに対する投資比率は、収益のアップサイドポテンシャルを積極的に追求するため、30%から60%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
投資に際しては、テナント需要、駅や空港等の主要な交通機関へのアクセス、ビジネスの集積度、今後の発展可能性等に基づき、継続的な収益の向上が見込まれる地域に投資します。加えて、物件の周辺環境(銀行、郵便局、コンビニエンス・ストア等の有無及び風俗街や遊技場の有無等)、築年数、耐震性、物件管理の状況、フロア内の動線等を総合的に検討します。
オフィスビルに求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注)。
• 最寄駅から徒歩10分以内の立地
• 堅調なテナント需要
• 賃貸可能面積1,500㎡以上(地方主要都市に所在する物件については2,500㎡以上)
(注) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅱ. 商業施設
(ⅰ) 特徴及び投資比率
物品の販売や飲食・エンターテイメントなどのサービスを提供する商業施設は人々の生活に不可欠であり、人や物が集積する地域においては、一定の消費が見込まれ、安定した賃料収入を期待することができると、本投資法人は考えます。
また、商業施設は、販売する商品や提供するサービスの内容、都市型や近郊型といった立地及び専門店から複数の店舗が集まる大型複合商業施設といった店舗態様等の多様性を有しており、テナント属性を含めて、一層の分散化が可能な資産ということができます。本投資法人は、安定性の確保の観点から、スーパーマーケット、ドラッグストア、衣類販売等の店舗を中心とする生活密着型の商業施設を中心に投資を行う方針です。
また、生活密着型の商業施設については、長期賃貸借契約が基本となり、解約不可条項及び賃料改定不可条項を賃貸借契約に付しやすいことから、中途解約が認められない賃貸借期間として最低3年間を目安とし、この目安に沿った長期の賃貸借契約が締結されていることを原則とし、また契約更新時には、従前と同等以上の条件で更新を行うようテナントと交渉します。商業施設については、長期にわたり安定したキャッシュフローを創出する資産として積極的に投資を検討する方針であり、投資比率については30%から60%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
商業施設については、テナントと長期の賃貸借契約を締結することを前提としていることから、投資を行う時点での商圏の大きさに加え、商圏の属性や将来の人口動態の変化、近隣競合店の有無、テナント構成、インバウンド需要の取込みの可能性等も考慮して、今後も継続的に人や物が集積することが見込まれ、安定した賃料収入を期待できる物件に投資します。
なお、テナントの選別にあたっては、信用力、業界動向や提供する商品及びサービスの内容、物件の特性等に基づき、長期にわたり賃貸借契約を履行できる能力の有無を精査します。また、商業施設は、個別の地域性や業種による特殊性があるため、物件によってはこれら地域性及び業種別の特殊性を考慮した上で、当該商業施設のリーシングに強みを発揮できる業者を選定します。
商業施設に求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注)。
• 各商業施設の売上げに寄与する、当該施設の特性に応じて把握される商圏人口の存在(将来的な人口動態の検証を含みます。)
• テナントとの賃貸借契約は、最低3年間を解約不可期間とするものが賃料収入ベースで過半数を目処とすること
(注) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅲ. 住宅
(ⅰ) 特徴及び投資比率
住宅は、景気変動に関わらず、賃貸需要及び賃料相場が比較的安定しており、また、1件当たりの賃貸借契約から得られる賃料も比較的少額であり、テナントも分散されていることから中長期的に安定した運用に適していると、本投資法人は考えています。
住宅のうち、単身者用住宅は比較的短期(2年から4年程度毎)にテナントの入替えが発生するため、景気が上向き、賃料相場が上昇している局面では、新規募集賃料の増額や礼金の設定等による収益のアップサイドも期待でき、成長性にも資すると考えています。他方で、ファミリー向け住宅は、子供の交友関係や学区、家族単位での引越しの手間等の理由に基づき、比較的長期間の賃貸借期間が見込めること、入退去の時期が入学・転勤時期に集中するため、適切な運営管理を行うことにより空室リスクも抑えられると判断されることから、安定性に寄与すると考えています。
上記のとおり、地域特性や住戸タイプを考慮することで更なる分散化を図ることが可能であり、加えて主要都市周辺や駅近物件など、今後も需要の底堅い物件を厳選して取得することにより、本投資法人の収益の安定性を更に高めることも可能であると、本投資法人は考えています。住宅については、収益の成長性と安定性の双方を補完する投資対象と位置付けており、投資比率としては10%から30%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
本格化する少子高齢化に備えて、将来の人口動態を慎重に検討し、今後も人口及び世帯数の増加又は維持が見込まれる地域に投資します。具体的には、交通アクセス(最寄駅からの距離及び幹線道路へのアクセスを含みます。)、近隣環境、学校や医療施設、図書館などの文教施設の有無など、住む人の目線に立って住宅地としての魅力があると考えられる地域に投資します。
物件の選別にあたっては、原則として駅から徒歩10分圏内に所在する物件に投資しますが、例えば、自動車での通勤が前提となっている地域では、駐車場の有無等を重視し、徒歩10分圏内にとらわれない柔軟な選別を行います。また、都市中心部では単身者用又はDINKS(子供のいない共働き夫婦)向けのコンパクトマンションを、また郊外ではファミリー向けマンションを主とするなど地域や立地の特性を勘案し、最適と考えられる物件の組入れを行います(注1)。
(注1) 本投資法人は、単身者用のコンパクトマンションとして1R~1LDKのマンションを、DINKS向けのコンパクトマンションとして1LDK~2LDKのマンションを、ファミリー向けマンションとして2LDK以上のマンションを想定しています。
住宅に求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注2)。
• ファミリー向け住宅は、最寄駅まで徒歩10分以内に立地、又は徒歩10分以上の場合には全戸数分の駐車場完備
• 教育機関や生活密着型の商業施設等への良好なアクセス
• 単身者用住宅は、最寄駅まで徒歩10分以内に立地
(注2) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅳ. その他の施設
上記ⅰ.乃至ⅲ.の用途に属さない不動産についても、物件毎のポテンシャルや価格等を見極めながら、総合型REITとしての特性を活かして、機動的な取得及び運用を目指しており、0%から20%を投資比率の目標とします。なお、保有資産に含まれている工場は、相対的に利回りが高く、かつ、契約期間も比較的長期であることから、長期的に安定した収益をもたらすとともに、幹線道路に近いことから、近隣を中心とした生もの加工・中食産業等から一定のテナント需要が見込まれ、今後も工場としてのリーシングが可能な物件であると、本投資法人は考えています。本投資法人は、その他の施設に属する物件として、物流施設、ホテル、工場並びにオフィスビル・商業施設・住宅等が混在する複合施設及びこれらに限られない様々なタイプの物件について、本投資法人の投資基準に合致するか、並びに、本投資法人の基本方針であるキャッシュフローの成長性及び安定性の追求による中長期にわたる安定収益の確保に資するかを慎重に判断し、今後幅広く取得を検討します。
<用途別投資比率>
(注) 上記の投資比率は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目標とする比率です。不動産市況及び今後の物件取得等により、一時的に当該比率を超え、又は下回る可能性があります。
b. エリア別投資比率
本投資法人は、引き続き日本経済の中心であり、人、物、ビジネスが集積する首都圏への投資比率を50%程度とすることにより、収益の安定性の確保を図ります。特に少子高齢化が本格化する中で、人口の流入が多い首都圏は、オフィスビル、商業施設及び住宅のいずれの用途においても活発な需要を生む重要な地域として捉えています。
地方主要都市は、首都圏に比べて競合が少なく、比較的高い利回りが見込めることから、収益のアップサイドを目指してポートフォリオに組み入れます。但し、安定性を重視する観点から、首都圏への投資比率を下回る40%程度をエリア別投資比率としています。
その他の地域に関しては、高い安定性や収益性が見込める物件は存在しているものの、その数は限定的と考えられるため、ポートフォリオの成長性や効率性等を考慮し、ポートフォリオへの組入上限を10%程度とするエリア別投資比率を設定しています。
<エリア別投資比率(取得価格ベース)(注)>
(注) 上記の投資比率は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目標とする比率です。不動産市況及び今後の物件取得等により、一時的に当該比率を超え、又は下回る可能性があります。
c. 各用途とエリアの組合せによる成長性と安定性との両立の確保
上記「a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準」に記載のとおり、本投資法人は、オフィスビルについては収益のアップサイドポテンシャルを積極的に追求する観点でこれを取得する方針であり、その中でも高いオフィス需要が見込まれる都心主要5区(注)を中心にオフィスビルの購入を収益性確保の観点から優先的に検討します。都心主要5区に所在するオフィスビルは他のエリアに比して空室率が一般的に低い傾向にあり、かつ、平均賃料も空室率の下落に合わせ上昇する傾向にあることから、これら都心主要5区に所在するオフィスビルについては、収益性確保の観点から重要性が高いと、本投資法人は考えています。なお、本投資法人は、安定性の観点から、首都圏に所在するオフィスビルの購入についても検討するとともに、各地域のマーケット状況等を勘案しながら、地方主要都市に所在するオフィスビルの購入についても慎重に検討します。他方で、商業施設については、中途解約が認められない期間として3年以上を目安とする賃貸借契約を締結することを原則としていることや、現在の不動産をめぐる投資環境下において期待される利回り水準等を考慮の上、主に地方主要都市に所在する生活密着型の商業施設の取得を想定しています。住宅については、エリアにより一律の区別を設けることとはせず、今後も人口及び世帯数が増加又は維持することが見込まれる地域に個別に投資を行います。
なお、上記の用途とエリアの組合せは、本投資法人が判断する現在の不動産をめぐる投資環境に基づく一般的な想定であり、実際の取得に際しては、各用途の投資基準、個々の物件の特性、立地等を具体的に検討し、キャッシュフローの成長性及び安定性の向上に資するかどうかを判断の上、決定します。
(注) 「都心主要5区」とは、千代田区、中央区、港区、新宿区及び渋谷区をいいます。以下同じです。
<用途・エリアの分散状況表(2020年7月31日現在)>
(注) 取得価格ベース
(ロ) 投資対象物件の個別基準
a. 規模
本投資法人は、投資・運営管理面での経済性及び不動産マーケットにおける流動性を勘案し、規模の分散を図りながら、幅広い規模のオフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設を対象とした分散投資を行います。本投資法人の、投資物件の1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の目標は、下表のとおりとします。本投資法人は、ポートフォリオ分散の視点で、幅広い規模の物件の取得を目指します。
但し、上記の最低投資規模に関わらず、以下に該当する場合には個別に当該投資物件の取得を行うことができるものとします。
ⅰ. 複数の投資物件を一括で取得する際に、最低投資規模を下回る価格の投資物件が一部含まれる場合
ⅱ. 投資基準に合致する投資物件の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模を上回るものの、取得価格が最低投資規模を下回る場合
ⅲ. 最低投資規模を下回るが、近隣の投資基準に合致する投資物件と関連性の高い施設の場合
b. 保有期間及び売却方針
本投資法人は、原則として中長期的保有を目的として投資物件を取得し、短期売買目的の投資物件の取得は行わないこととします。但し、以下に該当する事象が発生した場合には、当該物件の短期売却を検討及び実施することがあります。
ⅰ. 本投資法人のポートフォリオ構築上、売却を行うことが本投資法人の中長期的な戦略から見て適切であると判断される場合
ⅱ. 平均的な実勢価格を超える購入価格を提示する購入希望先が現れた場合等、売却を行うことが本投資法人の収益獲得に寄与する場合
ⅲ. 経済情勢の著しい変化又は災害等による建物の毀損、劣化等により、当初想定した賃貸事業収支の確保が困難となり、追加的な措置によっても回復の見込みがないと判断される場合
c. その他の個別投資基準
本投資法人は、前記のとおり、各用途及びエリアに関する投資基準に加え、以下の要素を含む、立地、用途、地域、規模等の特性を総合的に分析・検討した上で個別物件に対する投資判断を行います。
(注1) 以下に定める検証項目に照らして投資対象とするか否かを判断します。
ⅰ. 共有物件
・ 共有持分の過半以上が売買対象であること。
・ 他の共有持分権者が反社会的勢力又はその構成員ではないこと。
・ 物件の管理等に関し、共有者間の協定が存在すること。
ⅱ. 区分所有建物及びその敷地
・ 取得により管理組合における議決権の4分の3以上を保有することとなること。
・ 複数の用途に供されている建物であり、そのうちの一つの用途について管理組合が存在する場合には、取得により当該管理組合における議決権の4分の3以上を保有することとなること。
・ 管理規約その他利用規則等が存在していること。
・ 修繕積立金に過度の滞納がないこと。
ⅲ. 借地権付建物
・ 借地上の建物が住宅である場合には、借地契約が普通借地契約であること。
・ 借地契約が事業用定期借地権設定契約である場合には、残存期間、更新の可能性等に鑑み、総合的に判断すること。
・ 土地所有者が反社会的勢力又はその構成員ではないこと。
(注2) 本投資法人が建物の建築を行う開発型物件への投資は原則として行わないものとします。
d. 匿名組合出資持分又は不動産対応証券等への投資
本投資法人は、(ⅰ)不動産に関する匿名組合出資持分、(ⅱ)不動産対応証券(後記「(2) 投資対象」に定義されます。以下同じです。)、(ⅲ)特定社債券、(ⅳ)不動産等又は不動産対応証券に投資することを目的とする特定目的会社又は特別目的会社その他のこれらに類する形態の法人等に対する貸付債権その他の金銭債権又は(ⅴ)信託財産を(ⅰ)から(ⅳ)までに掲げる資産に対する投資として運用することを目的とする金銭の信託の受益権(以下「匿名組合出資持分又は不動産対応証券等」と総称します。)に投資する際には、主として以下のⅰ.及びⅱ.の基準に従うものとします。
ⅰ. 投資総額基準
当該投資後において、匿名組合出資持分又は不動産対応証券等に対する投資額の合計が、本投資法人の総資産額の10%以内となること。
ⅱ. 対象資産基準
匿名組合出資持分又は不動産対応証券等の発行者又は債務者(以下「発行者等」といいます。)が直接に又は信託受託者を通じて間接に保有している不動産について、以下の(ⅰ)及び(ⅱ)の双方を充足すること。
(ⅰ) 本投資法人の投資方針及び投資基準に合致していること。
(ⅱ) 発行者等が売却する際に、本投資法人において取得機会が得られること。
e. 付保方針
ⅰ. 損害保険
火災・事故等に起因する建物への損害又は対人・対物事故に関する第三者からの損害賠償請求等に対処するため、必要な火災保険又は賠償責任保険等を付保します。
ⅱ. 地震保険
個別の不動産のPML値が15%を超過する場合又は個別の不動産が加わることによりポートフォリオ全体のPML値が15%を超過する場合には、災害による影響と保険料負担等とを総合的に比較した上で、地震保険の付保を検討します。
ⅲ. 引受保険会社の保険格付
引受保険会社の保険格付は、付保時点においてS&Pグローバル・レーティング・ジャパン社によるA以上又はムーディーズ社によるA以上であることを基準とします。
ⅳ. 引受保険会社の選定
引受保険会社の選定にあたっては、保険代理店を通じて複数の保険会社の条件を検証し、適切な選定を行います。
④ 本投資法人の成長戦略
(イ) 外部成長戦略
金融政策による低金利の継続により、取引利回りは低水準で推移し、厳しい物件取得競争が続く売買市場において、安定した物件取得機会の獲得のための仕組み作りを目指します。今後も、運用ガイドラインに沿った地域分散の効いたポートフォリオの構築に資する情報網・パイプラインの拡充を図ります。
(ロ) 内部成長戦略
収入増加策については、公表データ及び周辺事例を細やかに調査しながら、現行賃料がマーケット賃料を下回っているテナントに積極的に賃料の増額交渉を実施します。
支出削減策については、電気供給業者の切り替えによる電気料金の削減その他の施策を追求していきます。
このような施策に限らず、本投資法人は、プロパティ・マネージャー及び建物管理会社と連携して計画的な資本的支出工事及びテナントとの密なコミュニケーションを通して、テナント満足度の向上による内部成長の可能性を探求します。
⑤ 投資主価値最大化のためのガバナンス体制
本資産運用会社は、投信法上の資産運用会社としての業務を行う上で、本資産運用会社と一定の関係を有する利害関係者との間で取引を行うことにより本投資法人の利益が害されることを防止すること並びに本資産運用会社が適用法令及び資産運用委託契約を遵守して業務を遂行することを確保することを目的として、自主ルールである利害関係者取引規程を設けています。また、本資産運用会社が属するスターアジアグループ(注)は2020年7月31日現在、本投資法人の投資口(以下、「本投資口」といいます。)を合計28,239口(発行済投資口の総口数の8.5%)保有しており、本投資法人の投資主の利益とスターアジアグループの利益の共通化を図るとともに、本投資法人をサポートする姿勢を明確にしています。
(注) スターアジアグループとは、創業者であり現在もグループの中心的存在である、マルコム・エフ・マクリーン4世と増山太郎を頂点とする全ての関係エンティティ及び投資先(両名が意思決定に関与するファンド及びそのファンドの投資先)で構成されるグループを指します。
(イ) 資産の取得等が利害関係者取引となる場合の意思決定フロー
本資産運用会社は、運用ガイドライン及び利害関係者取引規程を策定し、投資方針、利害関係者との取引のルール、分配・開示の方針等の基本的な考え方について定め、それに従い本投資法人の運用を行います。運用資産の取得等が利害関係者取引となる場合には、独立性のある意思決定プロセスで運用します。詳細は、前記「1 投資法人の概況 (4) 投資法人の機構 ② 投資法人の運用体制 (エ) 本資産運用会社の意思決定手続」をご参照ください。
(ロ) 資産運用報酬体系
本投資法人が本資産運用会社に対して支払う資産運用報酬は、総資産及びNOIに基づく運用報酬と、取得報酬及び譲渡報酬から構成されています。なお、本投資法人が定める利害関係者との取引においては、取得報酬及び譲渡報酬の上限料率を0.5%としています。資産運用報酬体系の詳細は、後記「4 手数料等及び税金 (3) 管理報酬等 ② 本資産運用会社への資産運用報酬(規約第50条及び別紙)」をご参照ください。
⑥ デュー・ディリジェンス
a. 不動産に関するデュー・ディリジェンス
本投資法人は、投資対象資産の取得に際しては、売主からの開示情報のみならず、独立した第三者である専門家から不動産鑑定評価書、エンジニアリング・レポート及び環境調査報告書並びに必要に応じて法務調査報告書等を取得し、また、投資対象資産のうち商業施設については、原則として外部の調査会社からマーケットレポートを取得することで、客観性及び透明性を確保したデュー・ディリジェンスを行います。本投資法人は、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設について、以下に掲げる項目について適正なデュー・ディリジェンスを行い、本資産運用会社が投資の可否を判断します。
(注) 「PML値(予想最大損失率)」とは、対象施設又は施設群に対し最大級の損失をもたらす50年間の超過確率が10%であるような地震(再現期間475年相当の地震)が発生し、その場合の90%非超過確率に相当する物的損失額の再調達価格に対する割合(%)を意味します。以下同じです。
b. 保有資産に関するデュー・ディリジェンス
本投資法人は、保有資産について、上記a.に定める基準に従いデュー・ディリジェンスを実施し、いずれも適切と判断しています。
⑦ 財務戦略
(イ) 財務の基本方針
本投資法人は、中長期的な収益の維持・向上を目的とし、安定的かつ健全な財務基盤を構築することを基本方針とします。本投資法人は、かかる基本方針を実現するために、以下に掲げる方針に従い、資金の調達及び運用を行います。
a. 資金調達(エクイティ・ファイナンス)
新投資口の発行は、運用資産の規模と価値の成長を目的として、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の低下等に配慮しつつ、新たに取得する不動産関連資産の取得時期、LTV、金融環境及び経済市況等を総合的に勘案して機動的に行います。
b. 資金調達(デット・ファイナンス)
c. 資金運用
ⅰ. 本投資法人は、資金需要(投資対象資産の新規取得、保有資産の維持・向上に向けて必要となる修繕及び資本的支出、本投資法人の運転資金、債務の返済並びに分配金の支払等)に対応するため、融資枠等の設定状況も勘案の上、妥当と考えられる金額の現預金を常時保有します。
ⅱ. 上記の現預金は、原則として無利息型の普通預金口座(預金保険制度により全額保護の対象となる預金)又はムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(ムーディーズ・ジャパン株式会社を含みます。)の短期格付がP‐2以上、S&Pグローバル・レーティング(S&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社を含みます。)の短期格付がA以上、株式会社格付投資情報センターの短期格付がa‐2以上若しくは株式会社日本格付研究所の短期格付がJ‐2以上である銀行に開設した無利息型の普通預金口座以外の普通預金口座に預け入れます。
ⅲ. 余剰資金は、安定性及び流動性の高い有価証券及び金銭債権へ投資を行う場合があります。
ⅳ. デリバティブ取引については、本投資法人の負債に起因する金利変動リスクをヘッジすることを目的とした運用に限定します。
d. キャッシュ・マネジメント
本投資法人は、資金効率の向上に向けた適切なキャッシュ・マネジメントを実施する方針です。具体的には、減価償却費相当額の手元預金やテナントから預かった敷金及び保証金等の内部留保を主なキャッシュ原資として、以下の用途への配分を検討し、有効活用することにより、1口当たりの分配金の最大化を目指すものとします。
ⅰ. 新規の物件取得資金の一部への充当を通じたポートフォリオの収益力の向上
ⅱ. 修繕費や資本的支出への活用を通じた保有施設の競争力強化
ⅲ. 借入金等の有利子負債の返済資金の一部への充当を通じた金利コストの削減
ⅳ. 利益超過分配(出資の払戻し)の実施による安定的な分配金額の確保

① 本投資法人の基本理念
本項には、文脈上又は別途記載する場合を除き、本合併前の本投資法人の投資方針等を記載しています。
本投資法人の基本理念(Investment Philosophy)は、総合型REIT(注1)としての特性を活かして、不動産をめぐる投資環境に応じて本投資法人が最適と考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性(Growth)及び安定性(Stability)を同時に追求することにより、中長期にわたる安定収益を確保し、投資主価値の最大化(注2)を図ることです。
(注1) 本書において、「総合型REIT」とは、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設の複数の用途に投資を行う不動産投資法人をいいます。
(注2) 本投資法人が考える「投資主価値の最大化」とは、(第三者ではなく)投資主の利益を最優先として、長期投資にふさわしい安定した分配金利回りを実現することを意味します。以下同じです。
本投資法人は、かかる基本理念を実現するため、キャッシュフローの最大化に向けてプロアクティブな運用(将来を見越して想定される問題点等に予防的、主体的に取り組む運用手法をいいます。)に重点を置き、かかる運用により分配金の向上を図ります。加えて、十分に分散した総合型のポートフォリオを構築することがリスクを低減し、投資主価値を最大化することにつながると、本投資法人は考えており、かかる分散化によるリスク低減も本投資法人の現在及び将来にわたる投資戦略の要であると捉えています。
不動産をめぐる投資環境は、経済全体の動向、人口動態、金融環境の変動等により、常に変化し続けると、本投資法人は考えています。例えば、景気の上昇局面では企業によるオフィス需要の拡大を背景としてオフィス賃料の上昇期待が高まる一方、景気の下降局面では、長期賃貸借契約が基本となり、解約不可条項及び賃料改定不可条項を賃貸借契約に付しやすく、かつ、人々の生活に不可欠なサービスを提供しており底堅い需要が見込まれる種類の商業施設の方が景気の影響を受けにくく、底堅い収益を見込めると、本投資法人は考えています。また、生活の本拠である住宅は、景気変動に関わらず賃貸需要及び賃料相場が比較的安定しているとともに、地域特性や住戸タイプを考慮することで分散化を図ることが可能であるため、成長性と安定性の双方に資する側面を有すると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、用途やエリアについて柔軟な投資態度をとることにより、より多くの投資機会を確保できる総合型ポートフォリオを構築することで、着実な資産規模の拡大を目指します。また、常に変化する不動産をめぐる投資環境の下で、本投資法人は、総合型REITの特性を活かして、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設を適切に組み合わせ、分散させることで、経済情勢、不動産市場の状況、資産規模等に照らして最適と本投資法人が考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性及び安定性を同時に追求することにより、安定的な収益を確保して投資主価値の最大化を図ります。
② 本投資法人の特徴及び強み
本投資法人は、以下に掲げる総合型REITの特性を始めとする本投資法人の特徴及び強み(Features & Strengths)を最大限に発揮して、本投資法人の成長戦略の実現を目指します。
(イ) 用途及びエリアの組合せと分散によるキャッシュフローの成長性及び安定性の確保
本投資法人は、景気拡大時に収益のアップサイド(賃料収入の増加による収益の拡大)を享受することが期待できる、都心部のオフィスビルを組み入れたポートフォリオを構築することで、収益のアップサイドポテンシャル(賃料収入の増加による収益の拡大可能性)を積極的に追求し、成長も見込めるポートフォリオの構築を図ります。これに、長期にわたり安定したキャッシュフローが見込まれる、スーパーマーケット、ドラッグストア、衣類販売等の店舗を中心とする生活密着型の商業施設を、賃貸借契約の解約不可期間等にも着目しつつ組み合わせることで、安定したキャッシュフローの創出を目指します。更に、景気変動に関わらず賃貸需要及び賃料相場が比較的安定し、中長期的に安定した運用に適している住宅も組み入れることで、キャッシュフローの成長性と安定性を同時に追求します。加えて、これら3つの用途に属さないその他の施設についても、物件ごとの特徴等に着目し、キャッシュフローの最大化に資すると判断される場合には組入れを検討します。
このように、本投資法人は、各物件の特徴を踏まえて異なる用途の物件を組み合わせることでキャッシュフローの成長性と安定性の実現を目指すとともに、物件の用途に加え、エリア及びテナントタイプを含めポートフォリオ分散を図ることにより、景気動向等によるキャッシュフローへの影響その他のリスクを低減し、安定した収益の確保を図ります。
本投資法人のポートフォリオは、このようなポートフォリオレベルでの分散の視点を反映したものであり、上場後もかかる分散を維持してポートフォリオを更に拡大させていくことにより、リスクを低減しつつ、投資主価値を最大化することができると、本投資法人は考えています。なお、用途別の投資比率及び投資基準については、後記「③ 本投資法人のポートフォリオ構築方針 (イ) ポートフォリオ構築方針 a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準」をご参照ください。
(ロ) 取得機会の最大化による成長期待
本投資法人は、総合型REITとして、用途やエリアについて柔軟な投資態度をとることにより、その時々の不動産をめぐる投資環境、経済情勢やポートフォリオの状況等に照らして、キャッシュフローの最大化に資すると考えられる物件の取得を目指し、これにより取得機会の最大化を図ります。本投資法人は、このような物件の取得を通じて、安定的な収益を確保しつつ、資産規模の拡大を促進することができると考えます。また、総合型ポートフォリオとすることで、今後の我が国の上場REIT市場における投資セクターの多様化にも対応できるものと、本投資法人は考えています。
③ 本投資法人のポートフォリオ構築方針
(イ) ポートフォリオ構築方針
本投資法人は、オフィスビル、商業施設及び住宅を主たる投資対象とし、必要に応じてその他の施設(注1)についても投資を行う総合型のポートフォリオを構築することを基本方針とします。
(注1) 本投資法人は、複数の用途で使用されている物件については、一方の用途における賃貸面積の割合が80%を超える場合には当該用途の施設として分類し、それ以外の場合には複合施設として「その他の施設」に分類します。以下同じです。
本投資法人が考える総合型ポートフォリオの強みは、以下のとおりです。
(ⅰ) 用途やエリアについて柔軟な投資を行い、その時々の不動産をめぐる投資環境、経済情勢やポートフォリオの状況等に照らして、キャッシュフローの最大化に資する物件を取得することができます。
(ⅱ) 不動産の用途の特徴に応じて、用途別のポートフォリオ分散を図るとともに、首都圏(注2)、地方主要都市(注3)及びその他(注4)のエリア別投資比率を設けてポートフォリオの地域分散も図り、これによりポートフォリオの集中によるリスクを低減することができます。
(ⅲ) 幅広く物件情報を収集し、取得機会の最大化による資産規模の拡大可能性を確保することができます。
(ⅳ) 将来における投資不動産へのニーズの変化を適切に捉え、柔軟に対応することで新たな収益機会を開拓し、持続的な成長を目指すことができます。
本投資法人は、用途の分散化については、景気の影響を和らげる面から、エリアの分散化については、地域特有の事情(自然災害、経済状況等)の影響を和らげる面からリスクの低減に効果があると考えています。また、用途及びエリアの分散に加え、原則として複数の賃借人に賃貸するマルチテナントの物件を取得し、シングルテナントの場合には、賃貸借契約における解約不可期間やシングルテナントからの収益がポートフォリオ全体の収益に占める割合等を慎重に考慮した上で取得を検討することとし、テナント集中リスクについても低減を図ります。
このように、本投資法人は、総合型REITの特性を活かして、異なる用途及びエリア等の物件を適切に組み合わせ、分散させることで、不動産をめぐる投資環境に応じて本投資法人が最適と考えるポートフォリオを構築し、キャッシュフローの成長性及び安定性を同時に追求することにより、中長期にわたる安定収益を確保し、投資主価値の最大化を図ります。
本投資法人が考える各用途の特徴及び今後の中長期にわたる資産運用において目標とする用途別投資比率(注5)及びエリア別投資比率(注5)並びに投資基準は、以下のとおりです。なお、本投資法人が考える総合型ポートフォリオの強みである用途やエリアについての投資の柔軟性を確保する観点から、用途別の投資比率については幅広に設定するとともに、エリア別投資比率についても幅を持たせた形での比率を設定しています。なお、資産規模が一定程度に達するまでは、取得機会の確保及び資産規模の拡大並びに取得資産のクオリティ等を勘案し、投資比率が目標投資比率から大幅に乖離することとなる資産取得を行う場合があります。
(注2) 「首都圏」とは、東京都、神奈川県、千葉県及び埼玉県をいいます。以下同じです。
(注3) 「地方主要都市」とは、首都圏を除く政令指定都市及びその通勤圏内に含まれる周辺部をいいます。以下同じです。
(注4) 「その他」とは、首都圏及び地方主要都市以外の地域をいいます。以下同じです。
(注5) 「投資比率」とは、各用途又はエリアの取得価格(注6)の合計額を全用途又はエリアの取得価格の合計額で除したものをいいます。以下同じです。
(注6) 「取得価格」とは、本投資法人が取得した資産の売買契約に記載された売買代金(消費税及び地方消費税並びに取得に要した又は要する諸費用は含みません。)をいいます。以下同じです。
a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準
ⅰ. オフィスビル
(ⅰ) 特徴及び投資比率
オフィスビルの収益はテナントである企業の業績の影響を受けやすく、景気上昇局面ではテナント需要が高まり、賃料及び稼働率の上昇が見込めるため、景気拡大時は収益のアップサイドを享受することが期待できると、本投資法人は考えています。
本投資法人は、幅広い規模(首都圏に所在するオフィスビルでは、賃貸可能面積1,500㎡以上を、また、地方主要都市に所在するオフィスビルでは、賃貸可能面積2,500㎡以上を目処とします。)のオフィスビルを投資対象と捉えており、これにより多くの賃貸需要を取り込むことができるとともに、テナントのオフィスビル拡張・縮小のニーズに対しても保有物件で対応することが可能になる場合があると考えています。また、幅広い規模のオフィスビルを投資対象とすることは、大規模かつ高スペックなオフィスビル(注)のみを投資対象とする場合に比べて、物件の取得・売却の機会が豊富に存在しており、相対的に高い流動性を確保できます。更に、リーシング面においては、幅広い規模のオフィスビルを投資対象としているため、各種サイズのテナントに対する幅広いリーシング活動を行う必要があることから、様々な不動産賃貸業者との間で取引関係を持つこととなります。その結果、物件が存する地域の市場を正確に把握することができ、テナントニーズ及び入居可能性の高いテナント候補の情報がより多く入手できると、本投資法人は考えています。かかる活動を通じて空室期間の短縮を図ることにより、安定したキャッシュフローの実現が可能になると、本投資法人は考えています。
(注) 「大規模かつ高スペックなオフィスビル」とは、延床面積約10,000坪以上(基準階面積約500坪以上)であり、かつ、天井高、床荷重、内外装、セキュリティー、省エネ性能等に関し最新の設備、機能を有するオフィスビルを想定しています。
オフィスビルに対する投資比率は、収益のアップサイドポテンシャルを積極的に追求するため、30%から60%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
投資に際しては、テナント需要、駅や空港等の主要な交通機関へのアクセス、ビジネスの集積度、今後の発展可能性等に基づき、継続的な収益の向上が見込まれる地域に投資します。加えて、物件の周辺環境(銀行、郵便局、コンビニエンス・ストア等の有無及び風俗街や遊技場の有無等)、築年数、耐震性、物件管理の状況、フロア内の動線等を総合的に検討します。
オフィスビルに求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注)。
• 最寄駅から徒歩10分以内の立地
• 堅調なテナント需要
• 賃貸可能面積1,500㎡以上(地方主要都市に所在する物件については2,500㎡以上)
(注) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅱ. 商業施設
(ⅰ) 特徴及び投資比率
物品の販売や飲食・エンターテイメントなどのサービスを提供する商業施設は人々の生活に不可欠であり、人や物が集積する地域においては、一定の消費が見込まれ、安定した賃料収入を期待することができると、本投資法人は考えます。
また、商業施設は、販売する商品や提供するサービスの内容、都市型や近郊型といった立地及び専門店から複数の店舗が集まる大型複合商業施設といった店舗態様等の多様性を有しており、テナント属性を含めて、一層の分散化が可能な資産ということができます。本投資法人は、安定性の確保の観点から、スーパーマーケット、ドラッグストア、衣類販売等の店舗を中心とする生活密着型の商業施設を中心に投資を行う方針です。
また、生活密着型の商業施設については、長期賃貸借契約が基本となり、解約不可条項及び賃料改定不可条項を賃貸借契約に付しやすいことから、中途解約が認められない賃貸借期間として最低3年間を目安とし、この目安に沿った長期の賃貸借契約が締結されていることを原則とし、また契約更新時には、従前と同等以上の条件で更新を行うようテナントと交渉します。商業施設については、長期にわたり安定したキャッシュフローを創出する資産として積極的に投資を検討する方針であり、投資比率については30%から60%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
商業施設については、テナントと長期の賃貸借契約を締結することを前提としていることから、投資を行う時点での商圏の大きさに加え、商圏の属性や将来の人口動態の変化、近隣競合店の有無、テナント構成、インバウンド需要の取込みの可能性等も考慮して、今後も継続的に人や物が集積することが見込まれ、安定した賃料収入を期待できる物件に投資します。
なお、テナントの選別にあたっては、信用力、業界動向や提供する商品及びサービスの内容、物件の特性等に基づき、長期にわたり賃貸借契約を履行できる能力の有無を精査します。また、商業施設は、個別の地域性や業種による特殊性があるため、物件によってはこれら地域性及び業種別の特殊性を考慮した上で、当該商業施設のリーシングに強みを発揮できる業者を選定します。
商業施設に求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注)。
• 各商業施設の売上げに寄与する、当該施設の特性に応じて把握される商圏人口の存在(将来的な人口動態の検証を含みます。)
• テナントとの賃貸借契約は、最低3年間を解約不可期間とするものが賃料収入ベースで過半数を目処とすること
(注) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅲ. 住宅
(ⅰ) 特徴及び投資比率
住宅は、景気変動に関わらず、賃貸需要及び賃料相場が比較的安定しており、また、1件当たりの賃貸借契約から得られる賃料も比較的少額であり、テナントも分散されていることから中長期的に安定した運用に適していると、本投資法人は考えています。
住宅のうち、単身者用住宅は比較的短期(2年から4年程度毎)にテナントの入替えが発生するため、景気が上向き、賃料相場が上昇している局面では、新規募集賃料の増額や礼金の設定等による収益のアップサイドも期待でき、成長性にも資すると考えています。他方で、ファミリー向け住宅は、子供の交友関係や学区、家族単位での引越しの手間等の理由に基づき、比較的長期間の賃貸借期間が見込めること、入退去の時期が入学・転勤時期に集中するため、適切な運営管理を行うことにより空室リスクも抑えられると判断されることから、安定性に寄与すると考えています。
上記のとおり、地域特性や住戸タイプを考慮することで更なる分散化を図ることが可能であり、加えて主要都市周辺や駅近物件など、今後も需要の底堅い物件を厳選して取得することにより、本投資法人の収益の安定性を更に高めることも可能であると、本投資法人は考えています。住宅については、収益の成長性と安定性の双方を補完する投資対象と位置付けており、投資比率としては10%から30%を目標としています。
(ⅱ) 投資基準
本格化する少子高齢化に備えて、将来の人口動態を慎重に検討し、今後も人口及び世帯数の増加又は維持が見込まれる地域に投資します。具体的には、交通アクセス(最寄駅からの距離及び幹線道路へのアクセスを含みます。)、近隣環境、学校や医療施設、図書館などの文教施設の有無など、住む人の目線に立って住宅地としての魅力があると考えられる地域に投資します。
物件の選別にあたっては、原則として駅から徒歩10分圏内に所在する物件に投資しますが、例えば、自動車での通勤が前提となっている地域では、駐車場の有無等を重視し、徒歩10分圏内にとらわれない柔軟な選別を行います。また、都市中心部では単身者用又はDINKS(子供のいない共働き夫婦)向けのコンパクトマンションを、また郊外ではファミリー向けマンションを主とするなど地域や立地の特性を勘案し、最適と考えられる物件の組入れを行います(注1)。
(注1) 本投資法人は、単身者用のコンパクトマンションとして1R~1LDKのマンションを、DINKS向けのコンパクトマンションとして1LDK~2LDKのマンションを、ファミリー向けマンションとして2LDK以上のマンションを想定しています。
住宅に求められる具体的な投資基準として、本投資法人は主として以下の点に着目します(注2)。
• ファミリー向け住宅は、最寄駅まで徒歩10分以内に立地、又は徒歩10分以上の場合には全戸数分の駐車場完備
• 教育機関や生活密着型の商業施設等への良好なアクセス
• 単身者用住宅は、最寄駅まで徒歩10分以内に立地
(注2) 本投資法人は、上記の基準の一部を満たさない物件についても、個別物件の特性を精査し、これらの要素を総合的に勘案した上で取得することがあります。
ⅳ. その他の施設
上記ⅰ.乃至ⅲ.の用途に属さない不動産についても、物件毎のポテンシャルや価格等を見極めながら、総合型REITとしての特性を活かして、機動的な取得及び運用を目指しており、0%から20%を投資比率の目標とします。なお、保有資産に含まれている工場は、相対的に利回りが高く、かつ、契約期間も比較的長期であることから、長期的に安定した収益をもたらすとともに、幹線道路に近いことから、近隣を中心とした生もの加工・中食産業等から一定のテナント需要が見込まれ、今後も工場としてのリーシングが可能な物件であると、本投資法人は考えています。本投資法人は、その他の施設に属する物件として、物流施設、ホテル、工場並びにオフィスビル・商業施設・住宅等が混在する複合施設及びこれらに限られない様々なタイプの物件について、本投資法人の投資基準に合致するか、並びに、本投資法人の基本方針であるキャッシュフローの成長性及び安定性の追求による中長期にわたる安定収益の確保に資するかを慎重に判断し、今後幅広く取得を検討します。
<用途別投資比率>
(注) 上記の投資比率は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目標とする比率です。不動産市況及び今後の物件取得等により、一時的に当該比率を超え、又は下回る可能性があります。b. エリア別投資比率
本投資法人は、引き続き日本経済の中心であり、人、物、ビジネスが集積する首都圏への投資比率を50%程度とすることにより、収益の安定性の確保を図ります。特に少子高齢化が本格化する中で、人口の流入が多い首都圏は、オフィスビル、商業施設及び住宅のいずれの用途においても活発な需要を生む重要な地域として捉えています。
地方主要都市は、首都圏に比べて競合が少なく、比較的高い利回りが見込めることから、収益のアップサイドを目指してポートフォリオに組み入れます。但し、安定性を重視する観点から、首都圏への投資比率を下回る40%程度をエリア別投資比率としています。
その他の地域に関しては、高い安定性や収益性が見込める物件は存在しているものの、その数は限定的と考えられるため、ポートフォリオの成長性や効率性等を考慮し、ポートフォリオへの組入上限を10%程度とするエリア別投資比率を設定しています。
<エリア別投資比率(取得価格ベース)(注)>
(注) 上記の投資比率は、本投資法人が今後の中長期にわたる資産運用において、目標とする比率です。不動産市況及び今後の物件取得等により、一時的に当該比率を超え、又は下回る可能性があります。c. 各用途とエリアの組合せによる成長性と安定性との両立の確保
上記「a. 各用途の特徴及び投資比率並びに投資基準」に記載のとおり、本投資法人は、オフィスビルについては収益のアップサイドポテンシャルを積極的に追求する観点でこれを取得する方針であり、その中でも高いオフィス需要が見込まれる都心主要5区(注)を中心にオフィスビルの購入を収益性確保の観点から優先的に検討します。都心主要5区に所在するオフィスビルは他のエリアに比して空室率が一般的に低い傾向にあり、かつ、平均賃料も空室率の下落に合わせ上昇する傾向にあることから、これら都心主要5区に所在するオフィスビルについては、収益性確保の観点から重要性が高いと、本投資法人は考えています。なお、本投資法人は、安定性の観点から、首都圏に所在するオフィスビルの購入についても検討するとともに、各地域のマーケット状況等を勘案しながら、地方主要都市に所在するオフィスビルの購入についても慎重に検討します。他方で、商業施設については、中途解約が認められない期間として3年以上を目安とする賃貸借契約を締結することを原則としていることや、現在の不動産をめぐる投資環境下において期待される利回り水準等を考慮の上、主に地方主要都市に所在する生活密着型の商業施設の取得を想定しています。住宅については、エリアにより一律の区別を設けることとはせず、今後も人口及び世帯数が増加又は維持することが見込まれる地域に個別に投資を行います。
なお、上記の用途とエリアの組合せは、本投資法人が判断する現在の不動産をめぐる投資環境に基づく一般的な想定であり、実際の取得に際しては、各用途の投資基準、個々の物件の特性、立地等を具体的に検討し、キャッシュフローの成長性及び安定性の向上に資するかどうかを判断の上、決定します。
(注) 「都心主要5区」とは、千代田区、中央区、港区、新宿区及び渋谷区をいいます。以下同じです。
<用途・エリアの分散状況表(2020年7月31日現在)>

(注) 取得価格ベース
(ロ) 投資対象物件の個別基準
a. 規模
本投資法人は、投資・運営管理面での経済性及び不動産マーケットにおける流動性を勘案し、規模の分散を図りながら、幅広い規模のオフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設を対象とした分散投資を行います。本投資法人の、投資物件の1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の目標は、下表のとおりとします。本投資法人は、ポートフォリオ分散の視点で、幅広い規模の物件の取得を目指します。
| 区分 | 取得価格 | |
| 最低投資規模 | オフィスビル | 1投資物件当たり15億円以上 |
| 商業施設 | 1投資物件当たり30億円以上 | |
| 住宅 | 1投資物件当たり10億円以上 | |
| その他の施設 | 1投資物件当たり10億円以上 | |
| 最高投資規模 | 当該取得物件取得後の取得価格総額に対する当該物件の取得価格の比率について、25%を上限とする。 | |
但し、上記の最低投資規模に関わらず、以下に該当する場合には個別に当該投資物件の取得を行うことができるものとします。
ⅰ. 複数の投資物件を一括で取得する際に、最低投資規模を下回る価格の投資物件が一部含まれる場合
ⅱ. 投資基準に合致する投資物件の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模を上回るものの、取得価格が最低投資規模を下回る場合
ⅲ. 最低投資規模を下回るが、近隣の投資基準に合致する投資物件と関連性の高い施設の場合
b. 保有期間及び売却方針
本投資法人は、原則として中長期的保有を目的として投資物件を取得し、短期売買目的の投資物件の取得は行わないこととします。但し、以下に該当する事象が発生した場合には、当該物件の短期売却を検討及び実施することがあります。
ⅰ. 本投資法人のポートフォリオ構築上、売却を行うことが本投資法人の中長期的な戦略から見て適切であると判断される場合
ⅱ. 平均的な実勢価格を超える購入価格を提示する購入希望先が現れた場合等、売却を行うことが本投資法人の収益獲得に寄与する場合
ⅲ. 経済情勢の著しい変化又は災害等による建物の毀損、劣化等により、当初想定した賃貸事業収支の確保が困難となり、追加的な措置によっても回復の見込みがないと判断される場合
c. その他の個別投資基準
本投資法人は、前記のとおり、各用途及びエリアに関する投資基準に加え、以下の要素を含む、立地、用途、地域、規模等の特性を総合的に分析・検討した上で個別物件に対する投資判断を行います。
| 投資基準 | |
| 築年数 | 施設としての機能及び資産の質等を考慮し、必要なリノベーションを行うことも含め総合的に判断します。 |
| 面積・仕様・設備 | 用途、地域、規模等の特性を、総合的に分析・検討した上で投資判断を行うこととしています。 |
| 権利関係 | 原則として、敷地も含めた1棟の建物全体に係る独立した所有権が取得できる物件とします。但し、後記に示す形態の物件についても、それぞれに定める検証(注1)を行った上で投資対象とすることがあります。 ⅰ. 共有物件 ⅱ. 区分所有建物及びその敷地 ⅲ. 借地権付建物 |
| 投資基準 | |
| 境界 | 原則として、全ての境界が確定している物件とします。但し、境界が未確定の場合であっても、隣接土地所有者等との協議状況その他従前の経緯、当該土地及び隣接土地所有者等を含む土地の利用状況、将来の紛争可能性、その他境界未確定に起因して当該建物に対する遵法性の観点等から考え得る検証を行い、これらの影響等についてのデュー・ディリジェンスの結果を総合的に勘案し、運営への影響、リスクの程度を検証した上で適切と認める場合には、投資対象とすることができるものとします。この場合、本資産運用会社が必要と認めるときは、境界が未確定であることを取得価格又は物件の購入条件に適切に反映させるものとします。 |
| テナント | テナントの属性(反社会的勢力に該当しないことの調査を含みます。)、信用力、業種、使用目的及び賃貸借契約の条件並びにテナント入替えの可能性を総合的に判断した上で投資判断を行います。また、原則として複数のテナントと契約を締結している建物とします。但し、シングルテナント物件の場合にも、退去リスク・テナント信用力を加味した上で投資対象とすることがあります。 |
| 稼働率 | 原則として安定稼働している物件とし、具体的には本投資法人の取得判断の時点において、取得時点における稼働率が75%以上と見込まれる物件とします。なお、当該稼働率の達成までに一定の時間を要すると判断した場合には、賃料固定型マスターリース契約又は当該稼働率の達成までの期間中のキャッシュフローを確保するためのその他の施策の導入を併せて検討するものとします。(注2) |
| 耐震性能 | 新耐震基準又は同等の耐震性能を有するものとします。 |
| 地震PML | 投資不動産単体のPMLは20%以下、ポートフォリオのPMLは15%以下を維持するものとします。 |
| 遵法性 | 都市計画法・建築基準法等の各種公共上の規制等を遵守していることを原則とします。 |
| アスベスト | 原則として、アスベストを使用している建物は、投資不動産の対象外とします。但し、環境調査等によりアスベストの飛散防止措置がなされており飛散の可能性が極めて低いと判明した場合には、法令遵守のために建物解体時に発生する費用等を考慮して、取得することも可能とします。 アスベストに関する法的規制の動向を、注意深く見守り、将来的に規制が変更強化された場合には、本基準も速やかに見直すこととします。 |
| PCB | PCBがポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年法律第65号。その後の改正を含みます。)に従って保管されていれば投資不動産の対象とします。但し、保管費用等を考慮して取得価格を決定するものとします。 |
| その他 | 上記以外の有害物質についても十分に考慮します。 |
| 土壌汚染 | 投資不動産の所在土地が、指定区域に指定、又は過去に指定区域に指定されていた場合は投資対象外とします。また、投資不動産について、環境調査により土壌汚染が存することが判明した場合には、汚染の分布状況・除去等に要する費用を考慮して取得価格を決定するものとします。 |
(注1) 以下に定める検証項目に照らして投資対象とするか否かを判断します。
ⅰ. 共有物件
・ 共有持分の過半以上が売買対象であること。
・ 他の共有持分権者が反社会的勢力又はその構成員ではないこと。
・ 物件の管理等に関し、共有者間の協定が存在すること。
ⅱ. 区分所有建物及びその敷地
・ 取得により管理組合における議決権の4分の3以上を保有することとなること。
・ 複数の用途に供されている建物であり、そのうちの一つの用途について管理組合が存在する場合には、取得により当該管理組合における議決権の4分の3以上を保有することとなること。
・ 管理規約その他利用規則等が存在していること。
・ 修繕積立金に過度の滞納がないこと。
ⅲ. 借地権付建物
・ 借地上の建物が住宅である場合には、借地契約が普通借地契約であること。
・ 借地契約が事業用定期借地権設定契約である場合には、残存期間、更新の可能性等に鑑み、総合的に判断すること。
・ 土地所有者が反社会的勢力又はその構成員ではないこと。
(注2) 本投資法人が建物の建築を行う開発型物件への投資は原則として行わないものとします。
d. 匿名組合出資持分又は不動産対応証券等への投資
本投資法人は、(ⅰ)不動産に関する匿名組合出資持分、(ⅱ)不動産対応証券(後記「(2) 投資対象」に定義されます。以下同じです。)、(ⅲ)特定社債券、(ⅳ)不動産等又は不動産対応証券に投資することを目的とする特定目的会社又は特別目的会社その他のこれらに類する形態の法人等に対する貸付債権その他の金銭債権又は(ⅴ)信託財産を(ⅰ)から(ⅳ)までに掲げる資産に対する投資として運用することを目的とする金銭の信託の受益権(以下「匿名組合出資持分又は不動産対応証券等」と総称します。)に投資する際には、主として以下のⅰ.及びⅱ.の基準に従うものとします。
ⅰ. 投資総額基準
当該投資後において、匿名組合出資持分又は不動産対応証券等に対する投資額の合計が、本投資法人の総資産額の10%以内となること。
ⅱ. 対象資産基準
匿名組合出資持分又は不動産対応証券等の発行者又は債務者(以下「発行者等」といいます。)が直接に又は信託受託者を通じて間接に保有している不動産について、以下の(ⅰ)及び(ⅱ)の双方を充足すること。
(ⅰ) 本投資法人の投資方針及び投資基準に合致していること。
(ⅱ) 発行者等が売却する際に、本投資法人において取得機会が得られること。
e. 付保方針
ⅰ. 損害保険
火災・事故等に起因する建物への損害又は対人・対物事故に関する第三者からの損害賠償請求等に対処するため、必要な火災保険又は賠償責任保険等を付保します。
ⅱ. 地震保険
個別の不動産のPML値が15%を超過する場合又は個別の不動産が加わることによりポートフォリオ全体のPML値が15%を超過する場合には、災害による影響と保険料負担等とを総合的に比較した上で、地震保険の付保を検討します。
ⅲ. 引受保険会社の保険格付
引受保険会社の保険格付は、付保時点においてS&Pグローバル・レーティング・ジャパン社によるA以上又はムーディーズ社によるA以上であることを基準とします。
ⅳ. 引受保険会社の選定
引受保険会社の選定にあたっては、保険代理店を通じて複数の保険会社の条件を検証し、適切な選定を行います。
④ 本投資法人の成長戦略
(イ) 外部成長戦略
金融政策による低金利の継続により、取引利回りは低水準で推移し、厳しい物件取得競争が続く売買市場において、安定した物件取得機会の獲得のための仕組み作りを目指します。今後も、運用ガイドラインに沿った地域分散の効いたポートフォリオの構築に資する情報網・パイプラインの拡充を図ります。
(ロ) 内部成長戦略
収入増加策については、公表データ及び周辺事例を細やかに調査しながら、現行賃料がマーケット賃料を下回っているテナントに積極的に賃料の増額交渉を実施します。
支出削減策については、電気供給業者の切り替えによる電気料金の削減その他の施策を追求していきます。
このような施策に限らず、本投資法人は、プロパティ・マネージャー及び建物管理会社と連携して計画的な資本的支出工事及びテナントとの密なコミュニケーションを通して、テナント満足度の向上による内部成長の可能性を探求します。
⑤ 投資主価値最大化のためのガバナンス体制
本資産運用会社は、投信法上の資産運用会社としての業務を行う上で、本資産運用会社と一定の関係を有する利害関係者との間で取引を行うことにより本投資法人の利益が害されることを防止すること並びに本資産運用会社が適用法令及び資産運用委託契約を遵守して業務を遂行することを確保することを目的として、自主ルールである利害関係者取引規程を設けています。また、本資産運用会社が属するスターアジアグループ(注)は2020年7月31日現在、本投資法人の投資口(以下、「本投資口」といいます。)を合計28,239口(発行済投資口の総口数の8.5%)保有しており、本投資法人の投資主の利益とスターアジアグループの利益の共通化を図るとともに、本投資法人をサポートする姿勢を明確にしています。
(注) スターアジアグループとは、創業者であり現在もグループの中心的存在である、マルコム・エフ・マクリーン4世と増山太郎を頂点とする全ての関係エンティティ及び投資先(両名が意思決定に関与するファンド及びそのファンドの投資先)で構成されるグループを指します。
(イ) 資産の取得等が利害関係者取引となる場合の意思決定フロー
本資産運用会社は、運用ガイドライン及び利害関係者取引規程を策定し、投資方針、利害関係者との取引のルール、分配・開示の方針等の基本的な考え方について定め、それに従い本投資法人の運用を行います。運用資産の取得等が利害関係者取引となる場合には、独立性のある意思決定プロセスで運用します。詳細は、前記「1 投資法人の概況 (4) 投資法人の機構 ② 投資法人の運用体制 (エ) 本資産運用会社の意思決定手続」をご参照ください。
(ロ) 資産運用報酬体系
本投資法人が本資産運用会社に対して支払う資産運用報酬は、総資産及びNOIに基づく運用報酬と、取得報酬及び譲渡報酬から構成されています。なお、本投資法人が定める利害関係者との取引においては、取得報酬及び譲渡報酬の上限料率を0.5%としています。資産運用報酬体系の詳細は、後記「4 手数料等及び税金 (3) 管理報酬等 ② 本資産運用会社への資産運用報酬(規約第50条及び別紙)」をご参照ください。
⑥ デュー・ディリジェンス
a. 不動産に関するデュー・ディリジェンス
本投資法人は、投資対象資産の取得に際しては、売主からの開示情報のみならず、独立した第三者である専門家から不動産鑑定評価書、エンジニアリング・レポート及び環境調査報告書並びに必要に応じて法務調査報告書等を取得し、また、投資対象資産のうち商業施設については、原則として外部の調査会社からマーケットレポートを取得することで、客観性及び透明性を確保したデュー・ディリジェンスを行います。本投資法人は、オフィスビル、商業施設、住宅及びその他の施設について、以下に掲げる項目について適正なデュー・ディリジェンスを行い、本資産運用会社が投資の可否を判断します。
| 調査事項 | 調査内容 | |
| 経済的調査 | 取得価格 | 取得価格の妥当性 |
| 市場調査 | ⅰ. 賃貸市場の現況(賃料相場、稼働率、テナント需要) ⅱ. 賃貸市場の動向(賃料相場推移、稼働率推移、中長期の需要動向) ⅲ. 新規供給状況、競合物件の状況 | |
| 入居テナント調査 | ⅰ. テナント信用力、賃料収受状況 ⅱ. 建物利用目的、使用状況、紛争の有無、世帯状況 ⅲ. 業種及び営業状況 | |
| 収益関係 | ⅰ. 契約条件(賃料・その他収益) ⅱ. 賃貸稼働状況、収益実績 ⅲ. 賃貸運営方法・運営費用、運営費用の削減余地 | |
| 物理的調査 | 立地 | ⅰ. 生活上の利便性 ⅱ. 土地利用状況、嫌悪施設の有無 ⅲ. 都市計画及び地域計画と将来動向 |
| 建築及び 設備・仕様 | ⅰ. 設計図書、建築確認通知書、検査済証等の書類 ⅱ. 外溝、屋上、外装、設備等 ⅲ. 物件に則した設備・仕様 ⅳ. 関係法令の遵守状況等 | |
| 建物管理関係 | ⅰ. 管理運営方法・規約等 ⅱ. 関係法規の遵守状況 ⅲ. 管理会社の管理状況 ⅳ. 緊急修繕の必要性 ⅴ. 長期修繕計画と実施状況 | |
| 耐震性能 | ⅰ. 新耐震基準又はそれと同等水準以上の性能の確保 ⅱ. 地震調査(PML値(予想最大損失率)(注)) | |
| 環境・地質等 | ⅰ. アスベスト・PCB等の有害物質の使用・管理状況 ⅱ. 土地利用履歴、土地汚染調査等 | |
| 法的調査 | 権利関係 | 前所有者等の権利の確実性。特に区分所有・借地物件等、本投資法人が所有権を有しないか又は単独では所有権を有しない等権利関係が複雑な物件について、以下の点を含めその権利関係について慎重に検討します。 ⅰ. 借地権に関する対抗要件具備の有無及び借地権に優先する他の権利の有無 ⅱ. 敷地権登記の有無、建物と敷地権の分離処分の制限及びその登記の有無、持分割合の状況 ⅲ. 敷金保全措置、長期修繕計画に対する積立金の方針・措置 ⅳ. 積立金の滞納の有無 ⅴ. 区分所有形態 ⅵ. 本投資法人による取得前に設定された担保の設定状況や契約の内容とその承認の有無 ⅶ. 借地権設定者、区分所有者等の法人・個人の別等の属性 ⅷ. 不動産信託の受益権については信託契約の内容 |
| 境界調査 | 境界画定の状況と書面の有無、越境物の有無とその状況 |
(注) 「PML値(予想最大損失率)」とは、対象施設又は施設群に対し最大級の損失をもたらす50年間の超過確率が10%であるような地震(再現期間475年相当の地震)が発生し、その場合の90%非超過確率に相当する物的損失額の再調達価格に対する割合(%)を意味します。以下同じです。
b. 保有資産に関するデュー・ディリジェンス
本投資法人は、保有資産について、上記a.に定める基準に従いデュー・ディリジェンスを実施し、いずれも適切と判断しています。
⑦ 財務戦略
(イ) 財務の基本方針
本投資法人は、中長期的な収益の維持・向上を目的とし、安定的かつ健全な財務基盤を構築することを基本方針とします。本投資法人は、かかる基本方針を実現するために、以下に掲げる方針に従い、資金の調達及び運用を行います。
a. 資金調達(エクイティ・ファイナンス)
新投資口の発行は、運用資産の規模と価値の成長を目的として、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の低下等に配慮しつつ、新たに取得する不動産関連資産の取得時期、LTV、金融環境及び経済市況等を総合的に勘案して機動的に行います。
b. 資金調達(デット・ファイナンス)
| ⅰ. | LTVの水準は60%を上限とし、資金余力の確保に留意した機動的かつきめ細やかなレバレッジコントロールを行います。 |
| ⅱ. | 安定的な財務基盤を構築し、将来の成長戦略を支えるため、主要金融機関を中心とした強固なバンクフォーメーションを構築しつつ、借入先の分散、投資法人債(短期投資法人債も含みます。)の発行等による資金調達先の多様化にも積極的に取り組みます。なお、借入先は、金融商品取引法第2条第3項第1号に定める適格機関投資家(但し、租税特別措置法(昭和32年法律第26号。その後の改正を含みます。)(以下「租税特別措置法」といいます。)第67条の15に規定する機関投資家に限ります。)に限るものとします。 |
| ⅲ. | 資金の借入れ及び投資法人債の発行に際しては、資金調達の機動性と財務の安定性のバランスに配慮した資金調達を行います。また、資金の借入れ及び投資法人債の発行に際しては、調達コスト、期間、担保提供の要否等の諸条件につき複数の金融機関と交渉し、金利動向、マーケット水準、財務の機動性及び安定性、並びに借入先構成等のバランスを考慮しつつ諸条件を総合的に検討した上で、適切な資金調達を行います。 |
| ⅳ. | 金利上昇リスク及びリファイナンス・リスクを軽減するため、調達期間の長期化、金利の固定化、返済期日の分散、デリバティブの活用及び柔軟性の高い財務制限条項の導入等を必要に応じて検討します。 |
| ⅴ. | 各種必要資金を機動的に調達するために、コミットメントライン及び極度貸付枠等の融資枠の確保を必要に応じて検討します。 |
| ⅵ. | 借入れに際しては、無担保・無保証を原則としますが、円滑な資金調達のため、本投資法人の保有資産を担保として提供する場合があります。 |
c. 資金運用
ⅰ. 本投資法人は、資金需要(投資対象資産の新規取得、保有資産の維持・向上に向けて必要となる修繕及び資本的支出、本投資法人の運転資金、債務の返済並びに分配金の支払等)に対応するため、融資枠等の設定状況も勘案の上、妥当と考えられる金額の現預金を常時保有します。
ⅱ. 上記の現預金は、原則として無利息型の普通預金口座(預金保険制度により全額保護の対象となる預金)又はムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(ムーディーズ・ジャパン株式会社を含みます。)の短期格付がP‐2以上、S&Pグローバル・レーティング(S&Pグローバル・レーティング・ジャパン株式会社を含みます。)の短期格付がA以上、株式会社格付投資情報センターの短期格付がa‐2以上若しくは株式会社日本格付研究所の短期格付がJ‐2以上である銀行に開設した無利息型の普通預金口座以外の普通預金口座に預け入れます。
ⅲ. 余剰資金は、安定性及び流動性の高い有価証券及び金銭債権へ投資を行う場合があります。
ⅳ. デリバティブ取引については、本投資法人の負債に起因する金利変動リスクをヘッジすることを目的とした運用に限定します。
d. キャッシュ・マネジメント
本投資法人は、資金効率の向上に向けた適切なキャッシュ・マネジメントを実施する方針です。具体的には、減価償却費相当額の手元預金やテナントから預かった敷金及び保証金等の内部留保を主なキャッシュ原資として、以下の用途への配分を検討し、有効活用することにより、1口当たりの分配金の最大化を目指すものとします。
ⅰ. 新規の物件取得資金の一部への充当を通じたポートフォリオの収益力の向上
ⅱ. 修繕費や資本的支出への活用を通じた保有施設の競争力強化
ⅲ. 借入金等の有利子負債の返済資金の一部への充当を通じた金利コストの削減
ⅳ. 利益超過分配(出資の払戻し)の実施による安定的な分配金額の確保
