有価証券報告書(内国投資証券)-第5期(平成30年3月1日-平成30年8月31日)
(1)法令に基づく制限
① 利害関係人等との取引制限
資産運用会社が一定の者との間で行う取引については、法令により、一定の制限が課せられています。かかる制限には、以下のものが含まれます。
(ア)資産運用会社が自己又はその取締役若しくは執行役との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第42条の2第1号)。ただし、投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして業府令第128条で定めるものを除きます(金融商品取引法第42条の2柱書但書)。
(イ)資産運用会社が自己の監査役、役員に類する役職にある者又は使用人との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(業府令第128条各号に掲げる行為を除きます。)(業府令第130条第1項第1号)。
(ウ)資産運用会社については、以下のとおりその親法人等又は子法人等が関与する行為につき禁止行為が定められています(金融商品取引法第44条の3第1項、投信法第223条の3第3項)。ここで、「親法人等」とは、資産運用会社の総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいい(金融商品取引法第31条の4第3項)、「子法人等」とは、資産運用会社が総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいいます(金融商品取引法第31条の4第4項)。なお、本投資法人が資産運用会社の利害関係人等と不動産の取得等の取引を行う場合には、資産運用会社は、予め、本投資法人の同意を得なければならず、また、執行役員がかかる同意を与えるためには、役員会の承認を受けなければなりません(投信法第201条の2)。
a.通常の取引の条件と異なる条件であって取引の公正を害するおそれのある条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と有価証券の売買その他の取引、店頭デリバティブ取引又は対象資産の売買その他の取引を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第1号、投信法第223条の3第3項、投信法施行令第130条第2項)。
b.当該資産運用会社との間で金融商品取引法第2条第8項各号に掲げる行為に関する契約を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して信用を供与していることを知りながら、当該顧客との間で当該契約を締結すること(金融商品取引法第44条の3第1項第2号、投信法第223条の3第3項)。
c.当該資産運用会社の親法人等又は子法人等の利益を図るため、その行う投資助言業務に関して取引の方針、取引の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした助言を行い、又はその行う投資運用業に関して運用の方針、運用財産の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第3号、投信法第223条の3第3項)。
d.上記a.からc.までに掲げるものの他、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等が関与する行為であって投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのあるものとして業府令で定める行為(金融商品取引法第44条の3第1項第4号、業府令第153条、投信法第223条の3第3項、投信法施行規則第267条。以下の行為を含みます。)。
(a)通常の取引の条件と著しく異なる条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と資産の売買その他の取引を行うこと。
(b)当該資産運用会社との間で金融商品取引契約(金融商品取引法第34条に定義されます。)を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して通常の取引の条件よりも有利な条件で資産の売買その他の取引を行っていることを知りながら、当該顧客との間で当該金融商品取引契約を締結すること。
② 利益相反のおそれがある場合の書面の交付
資産運用会社は、資産の運用を行う投資法人と自己又はその取締役若しくは執行役、資産の運用を行う他の投資法人、利害関係人等その他の投信法施行令で定める者との間における特定資産(投信法に定める指定資産及び投信法施行規則で定めるものを除きます。以下、本②において同じです。)の売買その他の投信法施行令で定める取引が行われたときは、投信法施行規則で定めるところにより、当該取引に係る事項を記載した書面を当該投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者に対して交付しなければなりません(投信法第203条第2項)。ただし、資産運用会社は、かかる書面の交付に代えて、投信法施行令で定めるところにより、資産の運用を行う投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって投信法施行規則に定めるものにより提供することができます(投信法第203条第4項、第5条第2項)。
③ 資産の運用の制限
投資法人は、ⅰ)当該投資法人の執行役員又は監督役員、ⅱ)資産運用会社、ⅲ)当該投資法人の執行役員又は監督役員の親族(配偶者並びに二親等以内の血族及び姻族に限ります。)、ⅳ)資産運用会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときはその職務を行うべき社員を含みます。)、監査役若しくは執行役若しくはこれらに類する役職にある者又は使用人との間で、以下に掲げる行為(投資家の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として投信法施行令で定める行為を除きます。)を行ってはなりません(投信法第195条、第193条、投信法施行令第116条乃至第118条)。
(ア)有価証券の取得又は譲渡
(イ)有価証券の貸借
(ウ)不動産の取得又は譲渡
(エ)不動産の貸借
(オ)不動産の管理の委託
(カ)宅地の造成又は建物の建築を自ら行うことに係る取引等以外の特定資産に係る取引
なお、投信法施行令第117条において、投資主の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として、ⅰ)資産運用会社に宅地又は建物の売買又は貸借の代理又は媒介を行わせること、ⅱ)不動産の管理業務を行う資産運用会社に不動産の管理を委託すること等が認められています。
(2)投資法人の資産運用に係る社内規程(利益相反対策ルール)
本資産運用会社は、宅建業法の取引一任代理等及び投信法上の資産運用会社としての業務を行う上で、本資産運用会社と一定の関係を有する「利害関係者」(下記①に定義します。)との間で取引を行うことにより本投資法人の利益が害されることを防止すること並びに本資産運用会社が適用法令及び資産運用業務委託契約を遵守して業務を遂行することを確保することを目的として、自主ルールである利害関係者取引規程を設けています。
① 利害関係者の定義
利害関係者取引規程における「利害関係者」とは次の者をいいます。
(ア)投信法第201条第1項に定めるところに従い、本資産運用会社の利害関係人等に該当する者
(イ)利害関係人等が50%を超える出資、匿名組合出資又は優先出資を行っている特別目的会社
(ウ)森トラスト・ホールディングスが直接又は間接に10%以上の株式を保有し、かつ、常勤役員を派遣している会社
② 利害関係者との取引に関する意思決定手続
利害関係者との取引を行う場合、利害関係者取引規程に基づき以下の意思決定手続によるものとします。
(ア)所管部署は、その内容についてコンプライアンス・オフィサーに上程します。コンプライアンス・オフィサーが承認した場合は、当該行為はコンプライアンス委員会に上程されます。コンプライアンス・オフィサーにおいて、当該行為について異議がある場合は、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(イ)コンプライアンス委員会の可決・承認を経た後、投資委員会に上程されます。コンプライアンス委員会の可決・承認が得られなかった場合は、コンプライアンス委員会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(ウ)投資委員会の可決・承認を経た後、本投資法人の役員会に上程されます。投資委員会の可決・承認が得られなかった場合は、投資委員会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。ただし、コンプライアンス委員会の可決・承認を経たもののうち、投資委員会での審議過程でコンプライアンス上の課題が指摘されたものについては、コンプライアンス委員会に差し戻します。
(エ)本投資法人の役員会の可決・承認を経た後、その承認決議に基づく本投資法人の執行役員の同意を得た上で、取締役会に上程されます。本投資法人の役員会の可決・承認又は本投資法人の執行役員の同意が得られなかった場合は、本投資法人の役員会又は執行役員において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(オ)取締役会の可決・承認を経た後、その行為の実行が決定されます。取締役会の可決・承認が得られなかった場合は、取締役会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
<意思決定手続のフローチャート>③ 対象となる取引の範囲及び取引の基準
(ア)資産の取得
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、本資産運用会社の利害関係者から不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する不動産信託受益権を取得する場合は、原則として、利害関係者又は投信法施行規則第244条の2各号に掲げられる者に該当しない不動産鑑定士が鑑定した鑑定評価額(税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。)以下での取得とします。なお、当該取得価格が上記鑑定評価額を上回る場合(ただし、鑑定評価額の110%を上限とします。)には、②の審議過程において、当該取得価格が正当であると判断した理由の説明を要するものとします。
b.利害関係者が本投資法人への譲渡を前提に、一時的にSPCの組成を行う等して負担した費用が存する場合、上記a.にかかわらず、当該費用を上記a.で算出した価格に加えて取得することができるものとします。
c.利害関係者からその他の資産を取得する場合は、時価が把握できるものは時価を超えて取得してはならないものとし、それ以外は上記a.及びb.に準ずるものとします。
d.上記a.乃至c.に加え、本投資法人に対して事前若しくは事後速やかに、当該取引が利害関係者との取引であること及び当該利害関係者の属性(①各号に記載された内容等による分類)を開示しなければならないものとします。また、(ク)に従うものとします。
(イ)資産の譲渡
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、本投資法人から本資産運用会社の利害関係者へ不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する不動産信託受益権を譲渡する場合は、原則として、利害関係者又は投信法施行規則第244条の2各号に掲げられる者に該当しない不動産鑑定士が鑑定した鑑定評価額(税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。)以上での譲渡とします。なお、当該譲渡価格が上記鑑定評価額を下回る場合(ただし、鑑定評価額の90%を下限とします。)には、②の審議過程において、当該譲渡価格が正当であると判断した理由の説明を要するものとします。
b.利害関係者へその他の資産を譲渡する場合は、時価が把握できるものは時価に基づく適正な価格での譲渡とし、それ以外は上記a.に準ずるものとします。
c.上記a.及びb.に加え、本投資法人に対して事前若しくは事後速やかに、当該取引が利害関係者との取引であること及び当該利害関係者の属性(①各号に記載された内容等による分類)を開示しなければならないものとします。また、(ク)に従うものとします。
(ウ)資産の賃貸
本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ資産を賃貸する場合は、原則として、市場価格、周辺相場等を調査した上で、総合的に勘案して適正と判断される条件で賃貸しなければならないものとします。また、別途、(ク)に従うものとします。
(エ)不動産管理業務等委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ不動産管理業務等を委託する場合は、実績、会社信用度等を調査し、当該利害関係者への委託が適正であることを確認するとともに、委託料については、市場水準、提供役務の内容、業務総量等を勘案し、適正と判断される条件で決定するものとします。また、別途、(ク)に従うものとします。
b.取得する資産について、利害関係者が既に不動産管理業務等を行っている場合は、取得後の不動産管理業務等を引続き当該利害関係者に委託することができるものとしますが、委託料の決定については上記a.に準ずるものとします。
c.自動更新条項に従った取引期間の延長等の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(オ)資産の売買及び賃貸の媒介の委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、資産の取得又は売却の媒介を利害関係者へ委託する場合は、宅建業法に規定する報酬の範囲内とし、売買価格の水準、媒介の難易度等を勘案して決定するものとします。
b.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ賃貸の媒介を委託する場合は、宅建業法に規定する報酬の範囲内とし、賃料水準、媒介の難易度等を勘案して決定するものとします。
c.利害関係者に支払う委託費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(カ)工事等の発注
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ工事等を発注する場合は、第三者の見積価格及び内容等を比較検討した上で、適正と判断される条件で工事の発注を行うものとします。
b.利害関係者に支払う工事費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(キ)その他の業務委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、(エ)から(カ)までに定める業務以外の業務を利害関係者へ発注する場合は、第三者の見積価格及び内容等を比較検討した上で、適正と判断される条件で業務の発注を行うものとします。
b.利害関係者に支払う委託費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(ク)本投資法人との自己取引等に関する書面交付義務
a.本投資法人と、本資産運用会社又は本資産運用会社の取締役若しくは執行役、利害関係者その他投信法施行規則第247条各号で定める者との間において、不動産の取得及び譲渡、賃貸借並びに管理の委託及び受託、不動産の賃借権の取得及び譲渡並びに地上権の取得及び譲渡その他投信法施行令第19条第3項各号及び第5項各号に掲げる取引を行ったときは、遅滞なく、当該取引に係る事項を記載した書面を、当該本投資法人に交付しなければならないものとします。
b.上記a.に規定する書面の交付は、投信法施行規則第248条に掲げる事項について記載した書面により行うものとします。
(3)利害関係人等との取引状況
① 主な取引の状況
(ア)資産の取得
該当事項はありません。
(イ)利害関係人等への賃貸
保有資産の賃貸に関する、利害関係人等との取引の概要は以下のとおりです。
(注)上記各物件について締結されている賃貸借契約において、賃料は、変動賃料及び最低保証賃料により構成されますが、「年間固定賃料」欄には、最低保証賃料(年額)を記載しています。なお、「年間固定賃料」は、百万円未満を切り捨てて記載しています。
② 主な支払手数料等の金額
該当事項はありません。
① 利害関係人等との取引制限
資産運用会社が一定の者との間で行う取引については、法令により、一定の制限が課せられています。かかる制限には、以下のものが含まれます。
(ア)資産運用会社が自己又はその取締役若しくは執行役との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第42条の2第1号)。ただし、投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして業府令第128条で定めるものを除きます(金融商品取引法第42条の2柱書但書)。
(イ)資産運用会社が自己の監査役、役員に類する役職にある者又は使用人との間における取引を行うことを内容とした運用を行うこと(業府令第128条各号に掲げる行為を除きます。)(業府令第130条第1項第1号)。
(ウ)資産運用会社については、以下のとおりその親法人等又は子法人等が関与する行為につき禁止行為が定められています(金融商品取引法第44条の3第1項、投信法第223条の3第3項)。ここで、「親法人等」とは、資産運用会社の総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいい(金融商品取引法第31条の4第3項)、「子法人等」とは、資産運用会社が総株主等の議決権の過半数を保有していることその他の当該資産運用会社と密接な関係を有する法人その他の団体として金融商品取引法施行令で定める要件に該当する者をいいます(金融商品取引法第31条の4第4項)。なお、本投資法人が資産運用会社の利害関係人等と不動産の取得等の取引を行う場合には、資産運用会社は、予め、本投資法人の同意を得なければならず、また、執行役員がかかる同意を与えるためには、役員会の承認を受けなければなりません(投信法第201条の2)。
a.通常の取引の条件と異なる条件であって取引の公正を害するおそれのある条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と有価証券の売買その他の取引、店頭デリバティブ取引又は対象資産の売買その他の取引を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第1号、投信法第223条の3第3項、投信法施行令第130条第2項)。
b.当該資産運用会社との間で金融商品取引法第2条第8項各号に掲げる行為に関する契約を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して信用を供与していることを知りながら、当該顧客との間で当該契約を締結すること(金融商品取引法第44条の3第1項第2号、投信法第223条の3第3項)。
c.当該資産運用会社の親法人等又は子法人等の利益を図るため、その行う投資助言業務に関して取引の方針、取引の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした助言を行い、又はその行う投資運用業に関して運用の方針、運用財産の額若しくは市場の状況に照らして不必要な取引を行うことを内容とした運用を行うこと(金融商品取引法第44条の3第1項第3号、投信法第223条の3第3項)。
d.上記a.からc.までに掲げるものの他、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等が関与する行為であって投資者の保護に欠け、若しくは取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのあるものとして業府令で定める行為(金融商品取引法第44条の3第1項第4号、業府令第153条、投信法第223条の3第3項、投信法施行規則第267条。以下の行為を含みます。)。
(a)通常の取引の条件と著しく異なる条件で、当該資産運用会社の親法人等又は子法人等と資産の売買その他の取引を行うこと。
(b)当該資産運用会社との間で金融商品取引契約(金融商品取引法第34条に定義されます。)を締結することを条件としてその親法人等又は子法人等がその顧客に対して通常の取引の条件よりも有利な条件で資産の売買その他の取引を行っていることを知りながら、当該顧客との間で当該金融商品取引契約を締結すること。
② 利益相反のおそれがある場合の書面の交付
資産運用会社は、資産の運用を行う投資法人と自己又はその取締役若しくは執行役、資産の運用を行う他の投資法人、利害関係人等その他の投信法施行令で定める者との間における特定資産(投信法に定める指定資産及び投信法施行規則で定めるものを除きます。以下、本②において同じです。)の売買その他の投信法施行令で定める取引が行われたときは、投信法施行規則で定めるところにより、当該取引に係る事項を記載した書面を当該投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者に対して交付しなければなりません(投信法第203条第2項)。ただし、資産運用会社は、かかる書面の交付に代えて、投信法施行令で定めるところにより、資産の運用を行う投資法人、資産の運用を行う他の投資法人(当該特定資産と同種の資産を投資の対象とするものに限ります。)その他投信法施行令で定める者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって投信法施行規則に定めるものにより提供することができます(投信法第203条第4項、第5条第2項)。
③ 資産の運用の制限
投資法人は、ⅰ)当該投資法人の執行役員又は監督役員、ⅱ)資産運用会社、ⅲ)当該投資法人の執行役員又は監督役員の親族(配偶者並びに二親等以内の血族及び姻族に限ります。)、ⅳ)資産運用会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときはその職務を行うべき社員を含みます。)、監査役若しくは執行役若しくはこれらに類する役職にある者又は使用人との間で、以下に掲げる行為(投資家の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として投信法施行令で定める行為を除きます。)を行ってはなりません(投信法第195条、第193条、投信法施行令第116条乃至第118条)。
(ア)有価証券の取得又は譲渡
(イ)有価証券の貸借
(ウ)不動産の取得又は譲渡
(エ)不動産の貸借
(オ)不動産の管理の委託
(カ)宅地の造成又は建物の建築を自ら行うことに係る取引等以外の特定資産に係る取引
なお、投信法施行令第117条において、投資主の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として、ⅰ)資産運用会社に宅地又は建物の売買又は貸借の代理又は媒介を行わせること、ⅱ)不動産の管理業務を行う資産運用会社に不動産の管理を委託すること等が認められています。
(2)投資法人の資産運用に係る社内規程(利益相反対策ルール)
本資産運用会社は、宅建業法の取引一任代理等及び投信法上の資産運用会社としての業務を行う上で、本資産運用会社と一定の関係を有する「利害関係者」(下記①に定義します。)との間で取引を行うことにより本投資法人の利益が害されることを防止すること並びに本資産運用会社が適用法令及び資産運用業務委託契約を遵守して業務を遂行することを確保することを目的として、自主ルールである利害関係者取引規程を設けています。
① 利害関係者の定義
利害関係者取引規程における「利害関係者」とは次の者をいいます。
(ア)投信法第201条第1項に定めるところに従い、本資産運用会社の利害関係人等に該当する者
(イ)利害関係人等が50%を超える出資、匿名組合出資又は優先出資を行っている特別目的会社
(ウ)森トラスト・ホールディングスが直接又は間接に10%以上の株式を保有し、かつ、常勤役員を派遣している会社
② 利害関係者との取引に関する意思決定手続
利害関係者との取引を行う場合、利害関係者取引規程に基づき以下の意思決定手続によるものとします。
(ア)所管部署は、その内容についてコンプライアンス・オフィサーに上程します。コンプライアンス・オフィサーが承認した場合は、当該行為はコンプライアンス委員会に上程されます。コンプライアンス・オフィサーにおいて、当該行為について異議がある場合は、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(イ)コンプライアンス委員会の可決・承認を経た後、投資委員会に上程されます。コンプライアンス委員会の可決・承認が得られなかった場合は、コンプライアンス委員会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(ウ)投資委員会の可決・承認を経た後、本投資法人の役員会に上程されます。投資委員会の可決・承認が得られなかった場合は、投資委員会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。ただし、コンプライアンス委員会の可決・承認を経たもののうち、投資委員会での審議過程でコンプライアンス上の課題が指摘されたものについては、コンプライアンス委員会に差し戻します。
(エ)本投資法人の役員会の可決・承認を経た後、その承認決議に基づく本投資法人の執行役員の同意を得た上で、取締役会に上程されます。本投資法人の役員会の可決・承認又は本投資法人の執行役員の同意が得られなかった場合は、本投資法人の役員会又は執行役員において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
(オ)取締役会の可決・承認を経た後、その行為の実行が決定されます。取締役会の可決・承認が得られなかった場合は、取締役会において、中止又は内容変更の指示とともに、所管部署に差し戻します。
<意思決定手続のフローチャート>③ 対象となる取引の範囲及び取引の基準
(ア)資産の取得
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、本資産運用会社の利害関係者から不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する不動産信託受益権を取得する場合は、原則として、利害関係者又は投信法施行規則第244条の2各号に掲げられる者に該当しない不動産鑑定士が鑑定した鑑定評価額(税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。)以下での取得とします。なお、当該取得価格が上記鑑定評価額を上回る場合(ただし、鑑定評価額の110%を上限とします。)には、②の審議過程において、当該取得価格が正当であると判断した理由の説明を要するものとします。
b.利害関係者が本投資法人への譲渡を前提に、一時的にSPCの組成を行う等して負担した費用が存する場合、上記a.にかかわらず、当該費用を上記a.で算出した価格に加えて取得することができるものとします。
c.利害関係者からその他の資産を取得する場合は、時価が把握できるものは時価を超えて取得してはならないものとし、それ以外は上記a.及びb.に準ずるものとします。
d.上記a.乃至c.に加え、本投資法人に対して事前若しくは事後速やかに、当該取引が利害関係者との取引であること及び当該利害関係者の属性(①各号に記載された内容等による分類)を開示しなければならないものとします。また、(ク)に従うものとします。
(イ)資産の譲渡
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、本投資法人から本資産運用会社の利害関係者へ不動産、不動産の賃借権、地上権並びに不動産、不動産の賃借権及び地上権を信託する不動産信託受益権を譲渡する場合は、原則として、利害関係者又は投信法施行規則第244条の2各号に掲げられる者に該当しない不動産鑑定士が鑑定した鑑定評価額(税金、取得費用、信託設定に要する費用、信託勘定内の積立金、信託収益、固定資産税等の期間按分精算額等を含みません。)以上での譲渡とします。なお、当該譲渡価格が上記鑑定評価額を下回る場合(ただし、鑑定評価額の90%を下限とします。)には、②の審議過程において、当該譲渡価格が正当であると判断した理由の説明を要するものとします。
b.利害関係者へその他の資産を譲渡する場合は、時価が把握できるものは時価に基づく適正な価格での譲渡とし、それ以外は上記a.に準ずるものとします。
c.上記a.及びb.に加え、本投資法人に対して事前若しくは事後速やかに、当該取引が利害関係者との取引であること及び当該利害関係者の属性(①各号に記載された内容等による分類)を開示しなければならないものとします。また、(ク)に従うものとします。
(ウ)資産の賃貸
本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ資産を賃貸する場合は、原則として、市場価格、周辺相場等を調査した上で、総合的に勘案して適正と判断される条件で賃貸しなければならないものとします。また、別途、(ク)に従うものとします。
(エ)不動産管理業務等委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ不動産管理業務等を委託する場合は、実績、会社信用度等を調査し、当該利害関係者への委託が適正であることを確認するとともに、委託料については、市場水準、提供役務の内容、業務総量等を勘案し、適正と判断される条件で決定するものとします。また、別途、(ク)に従うものとします。
b.取得する資産について、利害関係者が既に不動産管理業務等を行っている場合は、取得後の不動産管理業務等を引続き当該利害関係者に委託することができるものとしますが、委託料の決定については上記a.に準ずるものとします。
c.自動更新条項に従った取引期間の延長等の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(オ)資産の売買及び賃貸の媒介の委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、資産の取得又は売却の媒介を利害関係者へ委託する場合は、宅建業法に規定する報酬の範囲内とし、売買価格の水準、媒介の難易度等を勘案して決定するものとします。
b.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ賃貸の媒介を委託する場合は、宅建業法に規定する報酬の範囲内とし、賃料水準、媒介の難易度等を勘案して決定するものとします。
c.利害関係者に支払う委託費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(カ)工事等の発注
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、利害関係者へ工事等を発注する場合は、第三者の見積価格及び内容等を比較検討した上で、適正と判断される条件で工事の発注を行うものとします。
b.利害関係者に支払う工事費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(キ)その他の業務委託
a.本資産運用会社が本投資法人のために行う運用において、(エ)から(カ)までに定める業務以外の業務を利害関係者へ発注する場合は、第三者の見積価格及び内容等を比較検討した上で、適正と判断される条件で業務の発注を行うものとします。
b.利害関係者に支払う委託費が1,000万円未満の場合は、②の審議等を要しないものとします。
(ク)本投資法人との自己取引等に関する書面交付義務
a.本投資法人と、本資産運用会社又は本資産運用会社の取締役若しくは執行役、利害関係者その他投信法施行規則第247条各号で定める者との間において、不動産の取得及び譲渡、賃貸借並びに管理の委託及び受託、不動産の賃借権の取得及び譲渡並びに地上権の取得及び譲渡その他投信法施行令第19条第3項各号及び第5項各号に掲げる取引を行ったときは、遅滞なく、当該取引に係る事項を記載した書面を、当該本投資法人に交付しなければならないものとします。
b.上記a.に規定する書面の交付は、投信法施行規則第248条に掲げる事項について記載した書面により行うものとします。
(3)利害関係人等との取引状況
① 主な取引の状況
(ア)資産の取得
該当事項はありません。
(イ)利害関係人等への賃貸
保有資産の賃貸に関する、利害関係人等との取引の概要は以下のとおりです。
| 賃借人 | 物件名称 | 年間固定賃料(注) (百万円) |
| 森トラスト株式会社 | シャングリ・ラ ホテル 東京 | 882 |
| 森トラスト株式会社 | コートヤード・バイ・マリオット東京ステーション | 310 |
| 森トラスト株式会社 | コートヤード・バイ・マリオット新大阪ステーション | 460 |
(注)上記各物件について締結されている賃貸借契約において、賃料は、変動賃料及び最低保証賃料により構成されますが、「年間固定賃料」欄には、最低保証賃料(年額)を記載しています。なお、「年間固定賃料」は、百万円未満を切り捨てて記載しています。
② 主な支払手数料等の金額
該当事項はありません。