有価証券報告書(内国投資証券)-第6期(令和2年1月1日-令和2年6月30日)

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2020/09/28 15:14
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53項目
(1)【投資方針】
① 基本理念等
-本投資法人の基本理念及びスポンサー・グループとの間の協働体制
本投資法人は、我が国において太陽光発電所(注1)の開発プロジェクトを中心とした事業を展開しているカナディアン・ソーラー・グループの、当該発電所の商業運転に関わる様々な工程(太陽電池モジュール等の企画・開発・製造・販売、太陽光発電所の設計・調達・施工、商業運転開始後の保守・管理)に関わるグローバルなビジネスモデルを最大限活用することにより、主として我が国の再エネ発電設備等への投資を行うインフラ投資法人です(注2)。本投資法人は、地球環境に貢献しながら、地域における持続可能な経済社会の構築のため、再生可能エネルギーの普及を目指します。
カナディアン・ソーラー・グループは、太陽光発電所の開発事業を展開する重要な地域の一つとして、我が国においても、スポンサー・グループを通じた太陽光発電所の開発プロジェクトに注力しており、カナディアン・ソーラー・グループが垂直統合型モデル(太陽電池モジュールの企画・製造・販売からEPCサービス・O&Mサービスの提供まで、太陽光発電市場の幅広い事業領域を垂直統合する事業モデルをいいます。以下同じです。)(注3)に基づくビジネスをグローバルに展開する過程で蓄積したノウハウや実績を、我が国における事業展開にも活用し、実績を伸ばしてきました(注4)。スポンサー・グループが、(a)専業デベロッパーとして品質にこだわった太陽光発電所を開発し、自ら所有又は市場に供給する「開発」機能(注5)及び(b)稼働後の太陽光発電所への継続的な関与を通じて、その収益安定性の維持・向上に貢献する「オペレーション&メンテナンス(Operation & Maintenance)」機能(注6)を、本投資法人が、(c)太陽光発電設備の追加取得や外部専門家の提供する適切な運営に係るサービスの活用等を通じて、キャッシュ・フロー成長と資産価値の維持・向上を図る「保有」機能(注7)を、各々担うことで、スポンサー・グループとの間で循環的な協働体制を構築し、本投資法人は、このような協働体制の下、再エネ発電設備等を主たる投資対象として運用することにより、我が国における再生可能エネルギーの導入拡大を通じた「地球環境への貢献」を目指すとともに、「持続可能な社会の実現」及び「地域社会の活性化」にも寄与することを目指します。
また、本投資法人は、再エネ発電設備等への投資と運用が生む安定的なキャッシュ・フローの継続的な享受と中長期的な成長を実現し、これを源泉とした金銭の分配を行うことで、投資主価値の最大化を目指します。
更に、投資家にとって有意義な社会的貢献投資の機会を資本市場に提供することを目指します。
(注1)「太陽光発電所」とは、太陽光をエネルギー源として発電を行う発電所をいい、太陽光発電設備等(以下に定義します。)、当該太陽光発電設備等と送配電事業者(「送配電事業者」の定義は、後記「② 再生可能エネルギー発電事業の安定的キャッシュ・フローを支える固定価格買取制度~固定価格買取制度の概要」をご参照ください。)の運用する電線路との間の送電設備及びこれらの運用・管理を行う人的組織を含みます。以下同じです。
(注2)本投資法人の設立は、カナディアン・ソーラー・グループに属するスポンサー(カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社)及び本資産運用会社により行われています。以下同じです。詳細については、後記「③ スポンサーを含むカナディアン・ソーラー・グループの概要~グローバルに展開するカナディアン・ソーラー・グループ」をご参照ください。
(注3)「垂直統合型モデル」の詳細については、後記「④ 本投資法人の特徴 (イ)本投資法人の投資戦略 a. カナディアン・ソーラー・グループの再エネ発電事業バリューチェーンにおけるスポンサー・グループとの価値創造~太陽電池モジュールの製造から太陽光発電設備の開発及び運営までをカバーする垂直統合型モデルとの連携」をご参照ください。なお、「EPC」とは、Engineering, Procurement, Constructionの略であり、設計・調達・建築請負をいい、「O&M」とは、Operation & Maintenanceの略であり、保守・管理をいいます。以下同じです。
(注4)カナディアン・ソーラー・グループの我が国における事業展開の詳細については、後記「③ スポンサーを含むカナディアン・ソーラー・グループの概要~グローバルに展開するカナディアン・ソーラー・グループ (ロ)カナディアン・ソーラー・グループの我が国における事業展開」をご参照ください。
(注5)「開発」機能とは、再エネ発電設備を含む発電所の開発プロジェクトにおける計画、設計、調達、建設及び設計監理等の一連のプロセスをいいます。スポンサー・グループは、本投資法人とスポンサー・グループとの間の協働体制において、太陽光発電設備等の開発プロジェクトに資金を投下し、これを竣工・稼働させたうえで、本投資法人に売却し、投下資金を回収したうえで、新たな開発プロジェクトに再投資を行います。また、スポンサー・グループは、BOS調達戦略(BOS調達戦略の詳細については、後記「③ スポンサーを含むカナディアン・ソーラー・グループの概要 ~グローバルに展開するカナディアン・ソーラー・グループ (ロ)カナディアン・ソーラー・グループの我が国における事業展開 b. スポンサー(カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社)の概要」をご参照ください。)を通じたEPCコスト削減を目指しており、カナディアン・ソーラー・グループの提供するEPCサービスのうち部品供給サービス(カナディアン・ソーラー・グループの提供するEPCサービス及び部品供給サービスの詳細については、後記「④ 本投資法人の特徴 (イ)本投資法人の投資戦略」をご参照ください。)を活用することで、太陽光発電設備の建設に必要な主要部材を直接調達し、開発プロジェクトにおけるコスト効率的な部材調達と質の高い設備開発の両立を図っています。以下同じです。
(注6)「オペレーション&メンテナンス(Operation & Maintenance)」機能とは、商業運転開始後の再エネ発電設備を含む発電所の運営及び保守・管理をいいます。スポンサー・グループは、本投資法人とスポンサー・グループとの間の協働体制において、自身が開発し、本投資法人に売却した太陽光発電設備等に関し、オペレーターとしてその運営に継続関与することを基本としています。また、スポンサーの完全子会社であるCSOM Japanを通じて、カナディアン・ソーラー・グループが提供するO&Mサービスを本投資法人の保有する太陽光発電設備等にも極力活用し、その収益安定性の維持・向上を目指すこととしています。以下同じです。
(注7)「保有」機能とは、再エネ発電設備を含む発電所の所有をいいます。本投資法人は、本投資法人とスポンサー・グループとの間の協働体制において、スポンサー・グループより太陽光発電設備等を譲り受け、またカナディアン・ソーラー・グループが提供するO&Mサービスやスポンサー・サポートの活用等を通じて、本投資法人の運用資産に係るキャッシュ・フローの成長と資産価値の維持・向上を図ることを目指しています。以下同じです。
<本投資法人の基本理念及びスポンサー・グループとの間の協働体制に係るイメージ図>0101020_001.jpg
② 再生可能エネルギー発電事業の安定的キャッシュ・フローを支える固定価格買取制度~固定価格買取制度の概要
再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは、再生可能エネルギー源(注1)を利用して発電した電気を、経済産業大臣が定める固定の調達価格(以下「買取価格」ということがあります。)(注2)で一定の調達期間、買い取ることを電気事業者(注3)に義務付ける制度をいいます(以下「固定価格買取制度」といいます。)。当該制度は、再エネ特措法に基づき、2012年7月1日にスタートしました。
固定価格買取制度は、電気事業者による電力の買取資金の原資として、小売電気事業者等が電気の使用者から電気料金とともに再生可能エネルギー賦課金を徴収し、費用負担調整機関(注4)が全国の小売電気事業者等から再生可能エネルギー賦課金を原資とする納付金を徴収し、各買取電気事業者に対して、買取実績に応じた交付金を支払う仕組みとなっています。
<固定価格買取制度の基本的な仕組み>0101020_002.jpg発電事業者(注5)がこの制度を利用するには、電気事業者(かかる接続契約を締結した電気事業者を以下「接続電気事業者」といいます。)との間で接続契約(注6)を締結の上、再生可能エネルギー発電事業の実施に関する計画(以下「再生可能エネルギー発電事業計画」といいます。)について経済産業大臣による認定を受け、発電事業者の再エネ発電設備を接続電気事業者の電気工作物(電気事業法第2条第1項第18号に定義される意味によります。以下同じです。)に電気的に接続するとともに、発電事業者から電気を買い取る電気事業者(以下「買取電気事業者」といいます。)と特定契約(注7)を締結する必要があります。なお、本投資法人は、原則として、再生可能エネルギー発電事業計画について経済産業大臣による認定を受け、再エネ発電設備に係る認定事業者が既に買取電気事業者との間で特定契約を締結し、接続電気事業者との系統連系が完了し、かつ、当該特定契約に基づく電気の供給を既に開始した再エネ発電設備に投資します。
また、固定価格買取制度は、発電事業に必要となる費用の大半である、発電所の建設コストを安定的に資金回収することができるように、長期にわたって電気の買取を保証することで積極的な再エネ発電設備への投資を促すことが狙いとされています。固定価格買取制度スタート時の2012年度において、太陽光発電による電気の買取価格は設備容量が10kW以上のものは1kWh当たり40円(税抜)と設定されましたが、以降毎年度、再エネ特措法に基づき買取価格は見直されています。しかし、各太陽光発電設備について、一度確定した買取価格及び調達期間は、例外的な場合を除いて、調達期間が満了するまで変更されることはありません(注8)。ただし、発電事業者は、各再エネ発電設備について、需給調整や保安上の理由により接続電気事業者から出力制御を求められる場合があります(注9)。
固定価格買取制度については、その導入以後、次第に顕在化してきた課題を踏まえ、①エネルギーミックスを踏まえた電源間でのバランスのとれた導入の促進、②国民負担の抑制のためのコスト効率的な導入の促進、③電力システム改革の成果を活かした効率的な電力の取引・流通の実現を目的として見直しが進められ、これを受けて電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(平成28年法律第59号)(同法による改正後の再エネ特措法を以下「改正再エネ特措法」といいます。なお、当該改正前の再エネ特措法を「改正前再エネ特措法」といいます。)が2017年4月1日に施行されました。
そして、前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移 ② 事業の概況(イ)当期の資産の運用の経過 b. 投資環境」記載のとおり、2020年6月25日に再エネ特措法の改正を含む「強靱かつ持続可能な電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」が成立しました。
改正法の下では、従来からのFIT制度(固定価格買取制度)を新たに利用できる案件は、いわゆる地域活用要件を満たす発電事業のみに限定されることとなる一方、新たにFIP制度が設けられることとなりました。改正法におけるFIP制度は、発電した電気を卸電力取引市場や相対取引で取引させつつ、基準価格(FIP価格)(固定)と市場価格に基づく価格(参照価格)(一定期間内は固定、長期的には変動)の差額(プレミアム。改正法では「供給促進交付金」と定義されています。)を上乗せして交付する制度です。FIP制度の対象となる案件は、「交付対象区分等」と定義されており、経済産業大臣が調達価格等算定委員会の意見を聴いた上で告示で定めることになっていますが、2020年2月に公表された主力電源化小委員会の中間取りまとめでは、FIP制度の対象は、「競争力ある電源への成長が見込まれる電源(競争電源)」あるいは「発電コストが着実に低減している電源又は低廉な電源として活用し得る電源」とされ、具体的には「大規模事業用太陽光発電、風力発電等」と提言されています。また、同小委員会における議論や中間取りまとめによれば、投資インセンティブの確保と市場価格を意識した発電行動の両立を目指すために、参照価格は一定期間固定しつつ長期的には変更するものとする方向で検討されているものと考えられます。但し、本投資法人の保有物件は、FIT制度による売電が開始されているところ、これまでの主力電源化小委員会での議論や国会審議での答弁からして、これらについては引き続き現在のFIT制度の対象となり、FIP制度に移行する訳ではないと考えています。そのため、仮に上記のとおりFIT制度の対象の限定が進んだとしても、本投資法人が保有する稼働中の太陽光発電所の買取価格が影響を受ける可能性は低いと考えています。
最後に、改正法では、長期未稼働案件により空押さえされた系統容量を開放する観点から、経済産業大臣の認定について、認定後一定期間内に運転開始に至らない場合に認定を失効させる認定失効期限制度が新たに導入されます。認定失効に至るまでの具体的な期間については、改正法には定められておらず、経済産業省令の定めに委ねられています。但し、本投資法人の保有物件は、既にFIT制度による売電が開始されているところ、改正法が施行されて認定失効期限制度が導入されても、これにより本投資法人が保有する太陽光発電所の認定が失効することはないと考えています。
(注1)「再生可能エネルギー源」とは、再エネ特措法第2条第4項に定める再生可能エネルギー源をいいます。以下同じです。
(注2)再エネ発電設備の種類・規模によっては、入札により買取価格が定められる場合があります。
(注3)「電気事業者」とは、再エネ特措法第2条第1項に規定する電気事業者をいい、改正前再エネ特措法との関係では、東京電力エナジーパートナー株式会社、中部電力ミライズ株式会社及び九州電力株式会社等の小売電気事業者(電気事業法(昭和39年法律第170号。その後の改正を含みます。)(以下「電気事業法」といいます。)第2条第1項第3号に規定する小売電気事業者をいいます。以下同じです。)を指し、改正再エネ特措法との関係では、東京電力パワーグリッド株式会社、中部電力パワーグリッド株式会社及び九州電力株式会社等の送配子会社からなる一般送配電事業者(電気事業法第2条第1項第9号に規定する一般送配電事業者をいいます。以下同じです。)並びに特定送配電事業者(電気事業法第2条第1項第13号に規定する特定送配電事業者をいい、一般送配電事業者と併せて「送配電事業者」といいます。以下同じです。)を指します。以下同じです。
(注4)「費用負担調整機関」とは、地域ごとに再生可能エネルギーの導入状況が異なる中で、地域間の負担の公平性を保つために、地域間調整(再生可能エネルギー賦課金単価の全国一律化)を行う機関をいいます。
(注5)「発電事業者」とは、別段の記載のない限り、再エネ発電設備を用いて電気を発電する事業を営む者をいい、電気事業法第2条第1項第15号に規定する発電事業者に限られません。以下同じです。
(注6)「接続契約」とは、発電事業者と電気事業者との間の接続に関する契約をいい、再エネ発電設備と電気事業者の電線路とを電気的に接続することについての電気事業者の同意及び工事費負担金の負担についての事項を内容に含むものをいいます。以下、本②において同じです。なお、契約締結当初の接続電気事業者である電力会社の分社化により、接続契約上の地位及び権利義務の一部又は全部が特定契約上の地位及び権利義務とともに買取電気事業者である当該電力会社の子会社に承継されている場合があります。この場合でも、発電事業者は、一般送配電事業者が定める託送供給等約款における発電者に関する事項(給電指令(出力抑制)の実施、託送供給等に伴う協力、発電場所の立ち入り等)について遵守する必要があります。以下同じです。
(注7)「特定契約」とは、再エネ特措法第2条第5項に定める特定契約をいい、調達期間を超えない範囲の期間にわたり、認定事業者(再エネ特措法第9条第3項の認定を受けた者をいいます。以下同じです。)が電気事業者に対し再エネ発電設備で発電した電気を供給することを約し、電気事業者が調達価格によりこれを調達することを約する契約をいいます。以下同じです。なお、当該契約を、以下「売電契約」ということがあります。
(注8)一度確定した買取価格及び調達期間が変更される例外的な場合の詳細については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ロ)調達価格又は調達期間が変更されるリスク」をご参照ください。
(注9)出力制御の詳細については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ⑤ 固定価格買取制度下における発電事業に係る権利・法制度に関するリスク (ホ)出力制御を求められるリスク」をご参照ください。
<出力が10kW以上の太陽光発電設備の買取価格及び買取期間>
年度買取価格(税抜)買取期間
2012年度(7月1日以降)40円/kWh20年
2013年度36円/kWh20年
2014年度32円/kWh20年
2015年度(4月1日から6月30日まで)29円/kWh20年
2015年度(7月1日以降)27円/kWh20年
2016年度24円/kWh20年
2017年度21円/kWh(注)20年
2018年度18円/kWh(注)20年
2019年度14円/kWh(注)20年
2020年度13円/kWh(注)20年

(注)2017年度及び2018年度は出力2MW以上、2019年度は出力500kWh以、2020年度は出力250kW以上の太陽光発電設備が、それぞれ入札制度の対象となっており、調達価格の額は、落札者が入札した額(円/kWh)に消費税及び地方消費税の額に相当する額を加えて得た額となります。2020年度の買取価格は、発電出力が10kW以上50kW未満の場合は13円、50Kw以上250kW未満の場合は12円/KWhです。
③ スポンサーを含むカナディアン・ソーラー・グループの概要~グローバルに展開するカナディアン・ソーラー・グループ
(イ)カナディアン・ソーラー・グループの事業構成及び事業規模
カナディアン・ソーラー・グループは、主に、(a)「モジュール(Module)」及び(b)「エネルギー(Energy)」の2事業セグメントを展開しています。
(a)においては主に、太陽電池モジュール、セル、ウェハー等や太陽光発電設備のシステム部品等のデザイン、開発、製造及び販売、並びにO&Mサービス等の提供を、(b)においては主に、太陽光発電所の開発プロジェクト、建設及び販売、EPCサービス等の提供、並びに太陽光発電所の保有及び売電事業を、それぞれ実施しています。
エネルギー事業セグメントにおいては、カナディアン・ソーラー・インク及びその主要な子会社を通じて、グローバルに太陽光発電所の開発プロジェクトを展開しています。
(ロ)カナディアン・ソーラー・グループの我が国における事業展開
a. カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社(CSJ)の概要
CSJは、2009年に日本における太陽電池モジュール事業の販売拠点として設立され、太陽電池モジュールを中心とした太陽光発電システムを、住宅用及び産業用に提供してきました。2018年3月には、CSJが販売した太陽電池モジュールの国内の住宅用累積設置軒数が100,000棟を達成しています。
他方、産業用においてもカナディアン・ソーラー・グループ製の太陽電池モジュールの採用が進んでおり、太陽光発電所のみならず、学校や高速道路施設等の公共施設において採用される事例もあります。
b. スポンサー(カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社)の概要
スポンサーは、2013年1月、日本において太陽電池モジュールの販売事業を行うカナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社内で、日本における太陽光発電所の建設及び運営を目的としたプロジェクトビジネス推進部として立ち上げられ、2014年5月に独立した会社として設立されました。
2015年12月には、スポンサーの開発実績が評価され、TUV Rheinland of North America, Inc.(テュフ ラインランド)より、太陽光発電システムの設計、開発、これらに付帯する施工管理及びO&Mサービスに関し、ISO 9001:2008(品質マネジメントシステム認証)及びISO 14001:2004(環境マネジメントシステム認証)を取得しています(注1)。
また、スポンサーは、BOS調達戦略(注2)を推進し、太陽光発電設備の開発におけるEPC費用の削減に成果を上げており、システム費用を含む発電コストの一層の低下が期待される日本の太陽光発電業界において、リーディングカンパニーとしてコスト効率化に寄与しているものと、本投資法人は考えています。
(注1)「ISO」とは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称であり、ISOが制定した規格を「ISO規格」といいます。ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにすること」を目指す国際的な基準です。製品そのものを対象とするISO規格のみならず、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組み(マネジメントシステム)についてもISO規格が制定されており、これらは「マネジメントシステム規格」と呼ばれます。品質マネジメントシステム(ISO 9001)は、顧客に提供する製品・サービスの品質を継続的に向上させていくことを目的とした品質マネジメントシステムの規格です。また、環境マネジメントシステム(ISO 14001)は、サステナビリティ(持続可能性)の考えの下、環境リスクの低減及び環境への貢献を目指す環境マネジメントシステムの規格です。
(注2)「BOS」とは、Balance Of System(バランスオブシステム)の略であり、太陽電池モジュールを除く太陽光発電システムの部品を総称していいます。スポンサーは、太陽光発電設備の開発プロジェクトにおける主要部材(太陽電池モジュール及びBOS)の調達を、EPC業者に依存せず、カナディアン・ソーラー・グループが自ら製造又は調達の上プロジェクトに直接供給する一方、EPC業者(建設請負会社等)に対しては、施工を中心に労働力の提供を受けることに委託業務をフォーカスすることで、EPC費用を含むシステム費用の削減を図る戦略を採っており、これを「BOS調達戦略」と称しています。
c. カナディアン・ソーラーO&Mジャパン株式会社(CSOM Japan)の概要
CSOM Japanは、2016年6月に設立され、日本においてO&Mサービスを提供しています。
CSOM Japanは、太陽光発電システムの状態・発電効率・安全を常時監視し、適切な予防保守、事後点検を行っています。
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d. 本投資法人の主たる関係者及び仕組みについて
このようにカナディアン・ソーラー・グループは、日本においても事業を展開していますが、本投資法人は、これらのうち、スポンサー及びCSOM Japanを含むスポンサー・グループと連携して、保有資産の運用を行います。
④ 本投資法人の特徴
(イ)本投資法人の投資戦略
a. カナディアン・ソーラー・グループの再エネ発電事業バリューチェーンにおけるスポンサー・グループとの価値創造~太陽電池モジュールの製造から太陽光発電設備の開発及び運営までをカバーする垂直統合型モデルとの連携
カナディアン・ソーラー・グループは、欧米の太陽光発電市場を中心に発展してきた垂直統合型モデルをビジネスモデルとして採用しており、日本を含むグローバル市場において同モデルを展開しています。太陽光発電設備に対する投資及び運用を行う本投資法人と、垂直統合型モデルの下、太陽光発電事業の幅広い事業領域をカバーするカナディアン・ソーラー・グループとが、スポンサー・グループを介して相互に協働し、バリューチェーン(カナディアン・ソーラー・グループの再エネ発電事業バリューチェーン)(注1)を構築することで、互いに価値創造を目指していくことが、投資主にとっての価値向上につながるものと、本投資法人は考えています。
(注1)「バリューチェーン」とは、一般的に、各プロセスにおいて商品・サービスに対し累積的に価値(バリュー)が付加されていく関係をいい、ここでいう「カナディアン・ソーラー・グループの再エネ発電事業バリューチェーン」とは、スポンサーを含むカナディアン・ソーラー・グループが「太陽電池モジュールの製造及び販売」、太陽光発電設備の開発・販売及びEPCサービスの提供(注2)により構成される「発電設備開発等」並びに太陽光発電設備の運営・売電及びO&Mサービスの提供により構成される「発電設備運営等」という各機能を担い、本投資法人が太陽光発電設備の保有・賃貸により構成される「発電設備所有等」という機能を担い、本投資法人がスポンサー・グループにより開発された太陽光発電設備を取得し、スポンサー・グループに対して太陽光発電設備を賃貸し、スポンサー・グループが本投資法人に対してO&Mサービスを提供するというプロセスを反復継続することによって、本投資法人及びスポンサー・グループが、ともに両者の価値を累積的に向上及び拡大させることを目指す考え方をいいます。なお、スポンサー・グループは、日本において「発電設備開発等」及び「発電設備運営等」の各プロセスを担っています。
(注2)カナディアン・ソーラー・グループの提供するEPCサービスには、大きく(i)自身が太陽電池モジュール等の製造・販売事業を行う世界有数の企業グループである優位性を活かし、顧客又は自身の保有する太陽光発電所の開発プロジェクトに対し優位な価格で安定した部品供給を行うサービス(以下「部品供給サービス」といいます。)、及び(ii)当該開発プロジェクトにおいて、太陽光発電設備の品質とコストパフォーマンスの双方を追求する観点から、その太陽光発電所のオーナーである顧客又はカナディアン・ソーラー・グループ自身に対し、計画及び設計の段階より有用なアドバイスを行い、主に調達、建設及び設計監理段階を担う元請EPC業者の業務遂行を統括し、当該開発プロジェクトの効率性を高める等、プロジェクト・マネージャーとしての立場から提供するサービス(以下「プロジェクト・マネージャー業務」といいます。)が含まれます。カナディアン・ソーラー・グループは、日本においては、本書の日付現在、プロジェクト・マネージャー業務を提供していません。
<スポンサー・サポート契約の具体的な内容(注)>
スポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与スポンサーは、スポンサー・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、本投資法人及び本資産運用会社の投資方針に合致する日本国内に所在する再エネ発電設備等(再エネ発電設備及びこれに関連する不動産等の資産を総称していいます。以下、本a.において「適格再エネ発電設備等」といいます。)のうち、スポンサー・グループが保有するものを売却しようとする場合には、本投資法人及び本資産運用会社に対し、第三者に先立ち当該適格再エネ発電設備等に関する情報を優先的に提供し、優先的売買交渉権を付与し、又は当該適格再エネ発電設備等の保有者をして当該情報を優先的に提供させ、優先的売買交渉権を付与させます。
第三者保有情報の提供スポンサーは、スポンサー・サポート契約所定の除外事由がある場合を除き、適格再エネ発電設備等のうち、スポンサー・グループ以外の第三者が所有、開発又は運営するものについて、当該適格再エネ発電設備等の所有者が売却を検討していることを知った場合には、当該適格再エネ発電設備等の所有者の意向等で情報を提供することができない場合を除き、本投資法人及び本資産運用会社に対し、遅くとも第三者に情報を提供すると同時に当該適格再エネ発電設備等に関する情報を提供します。
資産取得業務の支援スポンサーは、本投資法人がスポンサー・グループ以外の第三者から適格再エネ発電設備等を取得しようとする場合において、本資産運用会社から資産取得業務の支援を要請されたときは、当該資産の取得について本投資法人及び本資産運用会社に助言を行います。
ウェアハウジング機能の提供本投資法人及び本資産運用会社は、将来における本投資法人による適格再エネ発電設備等の取得を目的として、取得予定時期及び取得予定価格又は取得価格の決定方法等を提示した上で、第三者が保有又は運用している適格再エネ発電設備等の取得及び一時的な保有(ウェアハウジング)をスポンサーに依頼することができます。
その他の支援・賃貸借契約等の締結協議
・固定価格買取期間終了後の電力売却支援
・境界紛争に係る対応支援
・土壌汚染に係る対応支援
・その他の支援(人的サポート・ノウハウの提供等)

(注)スポンサー・サポート契約上、スポンサーから提供されるサポートは、最善の努力の範囲で提供されるものであり、損害賠償責任等の対象とならない旨が合意されています。
b. 成長機会を最大化する高度なスポンサーマネジメント力の活用
i. カナディアン・ソーラー・グループ製の高品質太陽電池モジュールの導入~保有資産における耐用年数、設備利用率及び発電量等の最適化
(i) 国際的に高い評価を得ている太陽電池モジュール
カナディアン・ソーラー・グループが製造し、グローバル市場で販売する太陽電池モジュールは、テュフ・ラインランドよりISO認証を取得する等、国際的品質基準の下で生産・管理され、全数チェックの実施などによる品質水準へのこだわりから、カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)によるPTCレーティング(注1)においても多結晶シリコン太陽電池モジュールで最上位ランクの評価を獲得しています。
(ii) 製造から開発までを手掛けるカナディアン・ソーラー・グループのノウハウを活かした品質向上への取組み
また、カナディアン・ソーラー・グループは、このような品質を裏付けとした、太陽電池モジュールに対する25年間の出力保証(注2)及び10年間の製品保証(注3)の提供を行っています。
更に、カナディアン・ソーラー・グループが垂直統合型モデルを展開している強みを活かし、太陽光発電所の開発プロジェクト並びに運用・保守の現場においてEPCサービス及びO&Mサービスの提供を通じて得られた太陽電池モジュールの性能等に係る技術的な発見等を、太陽電池モジュールの企画・製造工程にフィードバックすることで、継続的な技術革新や品質向上に努めています。
(注1)「PTCレーティング」とは、カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)が開発した太陽電池モジュールの性能を測るための国際的基準であり、実際の使用環境に近い試験条件(放射照度1000W/㎡、モジュール温度45℃、周囲温度20℃、風速1m/sの時)の下での公称最大出力をいいます。そのため、STC(Standard Test Condition:放射照度1000W/㎡、モジュール温度25℃、周囲温度25℃、風速なしの基準状態)等の試験条件との比較において、最も現実に近い出力指標として幅広く認識されています。
(注2)「25年間の出力保証」においては、太陽電池モジュールが、①(保証開始日より当初1年間)実出力が製品仕様書に表示される出力(公称最大出力の公差範囲内の最小許容値)の97.5%を下回らないこと、②(同2年目から25年目まで)実出力の年次の低下が0.7%を上回らないこと、及び、③(同25年目)実出力が製品仕様書に表示される出力(同)の80.7%を下回らないこと、を内容とする出力の維持についての保証を行います(多結晶太陽電池モジュール製品の場合)。保証された出力を下回るとカナディアン・ソーラー・グループが判断した場合、カナディアン・ソーラー・グループの選択により、全損失ワット数を補填するため追加の太陽電池モジュールを購入者に提供するか、太陽電池モジュールを修理若しくは代替品を提供するか、又は太陽電池モジュールの適切な残存市場価額を支払うか、のいずれかを行うことにより、当該損失ワット数を補償することとされています。以下同じです。
(注3)「10年間の製品保証」においては、太陽電池モジュールについて、材料及び製造につき、取扱説明書で規定される通常の用途、設置、使用及び稼働の条件下での太陽電池モジュールの機能性に影響を与える瑕疵がないことを内容とする10年間の保証を行います。当該保証に適合しない場合、カナディアン・ソーラー・グループの選択により、太陽電池モジュールを修理若しくは代替品を提供するか、又は太陽電池モジュールの適切な残存市場価額を支払うこととされています。以下同じです。
<カナディアン・ソーラー・グループが製造・販売する太陽電池モジュールの特徴>0101020_004.jpg
(注)25年間の出力保証及び10年間の製品保証は、所定の期間、一定の無償補修の提供その他の保証を提供するにとどまり、製品保証に適合しなかった場合又は保証された出力を下回った場合に得べかりし売電収入等の逸失利益の補償等を行うものではありません。
■25年出力保証のイメージ図
0101020_005.jpg
(注)上記イメージ図は、カナディアン・ソーラー・グループが提供する25年間の出力保証において、補償責任が生じることとなる出力の推移を示したものであり、カナディアン・ソーラー・グループ製の太陽電池モジュールの実際の出力の推移が上記イメージ図のとおりに生じることを保証又は約束するものではありません。また、太陽電池モジュールの実際の出力は、天候条件等外部的要因により左右されますが、それによる出力低下については出力保証の対象ではありません。
ii. O&Mサービスの活用による運営リスク及び運営コストの低減
(i) パネル出力合計700MW超のO&Mサービス提供実績
カナディアン・ソーラー・グループは、カナダに設立したCanadian Solar O&M Inc.(以下「CSOM」といいます。)を通じて、2010年以降、米国、カナダ、英国、オーストラリア、中国及び日本の6か国において、パネル出力合計700MWを超える太陽光発電設備に対し、O&Mサービスを提供しています。また、自身で保有する太陽光発電設備に対してもCSOMを活用することで、O&Mサービスをグループで内製化しています。
(ii) 年中無休24時間運用のグローバルな統合監視システム
CSOMは、カナダ・オンタリオ州にある年中無休24時間運用の統合監視システムを通じて、各国・各地に点在する太陽光発電所の統合監視を実施しており、グローバルモニタリングプラットフォーム(以下「CSEye」といいます。)により、その内容が配信されます。(詳細については、下記のイメージ図をご参照ください。)
CSOMは、本プラットフォームを通じて、顧客へのレポーティング、予防保全や事後保守、設備稼働率の保証等の幅広いサービスをカバーしており、トラブル等による発電のダウンタイムを極小化し、設備稼働率や発電量の最大化を重視した質の高い保守・管理を実施しています。
本投資法人は、太陽光発電所の運営管理に当たっては、垂直統合型モデルのメリットを活かした効率的運用により、運用コストの合理化を図ります。
(iii)開発を手掛けるスポンサーのノウハウを活かした日本におけるO&Mサービス
本投資法人は、スポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得した太陽光発電設備については、本投資法人として必須と考える範囲のO&Mサービスを可能な限り均質な内容で受けるために、原則としてO&M業務をスポンサーの完全子会社であり、日本においてO&Mサービスを提供するCSOM Japanに委託し、また、スポンサーをCSOM JapanのO&M業務委託に係る契約上の債務を保証する保証人とする予定です。本投資法人は、これによりCSOM Japanのサービス活用を通じた運営リスクの低減とともに、一括発注による運営コストの低減も目指します。もっとも、既存のO&M業務委託契約上、太陽光発電設備の取得時点では直ちにO&M業務の委託先を切り替えられない等の場合も考えられます。本投資法人は、そのような場合には切り替えられないことにより本投資法人に重大なリスクが生じないことを確認の上、例外としてCSOM Japan以外のO&M業者にO&M業務を委託する形で当該太陽光発電設備を取得する場合があります。この場合、本投資法人は、本投資法人による当該太陽光発電設備の取得後、O&M業務の委託先をCSOM Japanへ変更することが可能となり次第、当該O&M業務の委託先の変更を実施することを目指します。なお、本投資法人は、O&M業務の委託先をCSOM Japanに変更する場合、太陽光発電設備の取得に際してO&M業務をCSOM Japanに委託する場合と同様、スポンサーをCSOM JapanのO&M業務委託に係る契約上の債務を保証する保証人とする予定です。
CSOM Japanが提供可能なO&Mサービスには、(a)発電事業の運営面(オペレーション)からのサポート及び(b)発電設備に対する保全・保守等の面(メンテナンス)からのサポート等があります。(a)については、発電所の監視(発電状況に係るパフォーマンス監視、発電設備に生じたトラブル等の原因特定等)及びオフィス支援(発電設備における発電状況に係る日次・月次・年次等の頻度での委託者への報告、発電設備の性能を踏まえた発電量予測の提供等)が含まれます。(b)については、予防保全(各種電圧の電気保守、機械保全サービスの提供等)、事後保守、現場の保全(植栽管理、モジュール清掃サービスの提供等)及びオフィス支援(現場の安全衛生管理、スペアパーツの管理や購買、保証クレーム管理の提供等)が含まれます(注)。
本投資法人は、CSOM JapanによるO&Mサービスを活用し、太陽光発電設備の発電出力の最適化及び運営コストの低減を通じて、運用の効率化を図ります。
0101020_006.png(注)本投資法人及びCSOM Japanとの間の委託契約においてこれらのサービスがすべて提供されるわけではなく、本投資法人の運用資産毎の状況等に応じて提供範囲が異なる場合があります。
・CSOMのオペレーションセンターを通じた遠隔地からの24時間・365日体制での集中監視(本投資法人がO&M業務を委託する保有資産のすべてについての一括監視を含みます。)を実施します。当該集中監視は、監視員又は無人のコンピューターシステム(CSEye)による二重チェック体制により実施しています。CSEyeは、太陽光発電設備のインバーターやストリング等のパフォーマンスを日々分析し、オペレーターに報告します。また、インバーターやストリング等の劣化、故障等による発電量低下を感知した場合、直ちにアラートが発生します(集中監視の実施)。
・上記のように、オペレーションセンターを通じて発見した災害・侵入等及び設備機器の故障・性能劣化等の問題事象を、本投資法人、発電設備の賃借人であるSPC及び現地でのO&Mサービスを担当するCSOM Japanが早期に把握し、現地において、必要な対処・復旧等の対応を行います。
・本投資法人がO&M業務を委託する保有資産のすべてにおいて、CSEyeが導入されています(CSEyeの導入)。また、SCADA(産業用汎用制御システム)を通じてリアルタイムで運営監視しています。SCADA(産業用汎用制御システム)では、①接続箱:DC電流、②インバーター:稼働状態、DC入力、AC出力、③受変電設備・メーター:各ブレーカー・スイッチの状態、系統状態、売電・受電電力量、④気象データ:日射・気温・パネル温度、風速等のデータ収集を行っており、ここで異常値が得られた場合、アラート・メールが自動発信され、必要に応じて主任技術者が現地で安全確認の後、復旧作業を行います。
・上記のO&Mサービスは、太陽光発電設備の保守・管理に必要な経験・能力(資格を要する場合は当該資格)を有するエンジニアが担っています。これらのエンジニアは、原則として、本投資法人が各太陽光発電設備を取得する以前から、O&Mサービスを提供しており、その詳細を熟知していることから、上記対応の機動的な実施が可能と、本投資法人は考えています。
(ロ) 本投資法人の仕組みと特性
本投資法人は、主として太陽光発電設備等を中心とした再エネ発電設備等へ投資します。利益の配当等を投資法人の損金に算入するための要件(いわゆる「税務上の導管性」)を充足するため、本投資法人は、投資した再エネ発電設備等を賃貸して運用し、賃借人から賃料を受領します。保有資産についてはいずれも、再エネ発電設備の賃借並びに発電事業及び売電事業のみを行う再エネ発電事業者たる特別目的会社(SPC)が賃借人となり、賃借人とアセットマネジメント業務委託契約を結んだカナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社がオペレーターとなります。保有資産の運用に関する本投資法人を取り巻く関係者は以下のとおりです。
a. 本投資法人
本投資法人は、規約に基づき、投資主より払い込まれた資金等を、主として、太陽光発電設備等を中心とした再エネ発電設備等に投資します。税務上の導管性を充足するため、本投資法人は、投資した再エネ発電設備を賃借人に賃貸し、賃借人より賃料を受領することで運用します。
また、本投資法人は、当該賃借人に対してオペレーターの管理業務を委託します。
(注)本投資法人が信託受益権を取得する場合は、信託受託者が賃貸人となり、オペレーター管理業務及びO&M業務を委託します。
以下同じです。
b. 本資産運用会社
本資産運用会社は、スポンサーの100%子会社であり、本投資法人から資産運用業務を受託します。スポンサー・グループからのサポートを受けつつ、本投資法人のために、再エネ発電設備等への投資、投資した再エネ発電設備等の資産管理等を行います。
c. スポンサー
スポンサーは、スポンサー・サポート契約において、本投資法人の資産運用活動及び本資産運用会社の運営活動を支援し、これにより本投資法人が成長することを通じて相互のビジネスを拡大発展させることを目的として、(a)スポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与、(b)第三者保有情報の提供、(c)資産取得業務の支援、(d)ウェアハウジング機能の提供、(e)賃貸借契約等の締結協議、(f)固定価格買取期間終了後の電力売却支援、(g)境界紛争に係る対応支援、(h)土壌汚染に係る対応支援及び(i)その他の支援(人的サポート・ノウハウの提供等)の各業務を無償で本投資法人に提供します(注)。なお、スポンサー・グループは、スポンサー・サポート契約に規定のないサポートについても、有償又は無償で本投資法人又は本資産運用会社に提供することがあります。
(注)スポンサー・サポート契約の詳細については、前記「(イ)本投資法人の投資戦略 a. カナディアン・ソーラー・グループの再エネ発電事業バリューチェーンにおけるスポンサー・グループとの価値創造~太陽電池モジュールの製造から太陽光発電設備の開発及び運営までをカバーする垂直統合型モデルとの連携」をご参照ください。
d. 賃借人
保有資産に係る太陽光発電設備について売主であったSPCが賃借人となります。本投資法人は、保有資産に係る太陽光発電設備について、発電事業及び売電事業に特化したSPCを賃借人とすることにより、発電事業及び売電事業以外のリスクを賃借人が負担することを避け、賃借人の債務不履行リスク及び倒産リスクを低減することを目指しています。賃借人となるSPCは接続電気事業者との間で接続契約を締結し、再生可能エネルギー発電事業計画について経済産業大臣による認定その他の許認可を有し、その上で買取電気事業者との間で特定契約を締結しており、買取電気事業者から売電収入を受領し、本投資法人に対して当該売電収入を原資とした賃料を支払います。
e. オペレーター
スポンサー(カナディアン・ソーラー・プロジェクト株式会社)は、賃借人との間のアセットマネジメント業務委託契約に基づき、保有資産に係る太陽光発電設備に関し、そのオペレーターとして賃借人から運営管理業務を受託します。
f. 地権者
本投資法人は、原則として、再エネ発電設備の設置、保守、運用に必要な用地(以下「発電設備用地」ということがあります。なお、発電設備用地は、再エネ発電設備が設置されている用地のみをいい、当該設置場所から電力会社の系統に接続する地点までの送電線が経由する土地(以下「送電線敷設用地」といいます。)を含みません。)が、登記等により対抗要件を具備された所有権、賃借権(転借権を含みます。以下、本「f. 地権者」において同じです。)又は地上権によって確保された再エネ発電設備に投資します。ただし、再エネ発電設備の発電設備用地の一部につき対抗要件が具備されていない場合等、再エネ発電設備の設置、保守、運用に支障がないと判断できるときには、当該再エネ発電設備に投資できるものとします。なお、発電設備用地が賃借権又は地上権により確保されている場合は、当該再エネ発電設備に適用される調達期間を通じて発電設備用地を使用できると判断できることを必要とします。
g. O&M業者
保有資産に係る太陽光発電設備に関しては、O&M業務は本投資法人からスポンサーの完全子会社であるCSOM Japanに委託され、また、スポンサーが本投資法人に対し、CSOM JapanのO&M業務上の債務を保証します。委託に際し、中長期にわたる安定した収益の確保と資産価値の維持及び向上を目指し、適切な管理及び修繕の実施、管理コストの適正化及び効率化並びに再委託先への再委託状況についてモニタリングします(注)。
(注)なお、本資産運用会社が必要と認めるときは、再委託先に対する直接のモニタリングを行うものとします。
h. 接続電気事業者
接続電気事業者は、保有資産に係る発電事業者である賃借人となるSPCとの間で接続契約を締結します。接続契約に従い、保有資産に係る太陽光発電設備と接続電気事業者の運用する電線路を電気的に接続します。
i. 買取電気事業者
買取電気事業者は、保有資産に係る発電事業者である賃借人となるSPCとの間で、固定価格買取制度に基づき、特定契約を締結します。特定契約に従い、賃借人から保有資産に係る太陽光発電設備で発電した電気を調達価格により調達します。
(ハ) 太陽光発電設備等の事業収支の特性について
本投資法人は、再エネ発電設備のうち、発電源である日射量が中長期的に安定している太陽光発電設備を中心に投資を行う方針です。本投資法人が投資する太陽光発電設備は、固定価格買取制度により調達価格及び期間が確定している上、保有資産については、後記「(ニ)保有資産に係る太陽光発電設備の賃料形態について」のとおり、仮に実際の発電量が発電量予測値を大幅に下回った場合においても、基本賃料を確保できる仕組みとしているため、賃料収入の下落には一定の限度があると、本投資法人は考えています。また、費用項目も固定的な費用が大部分を占めることから、長期的かつ安定的な事業収支の予測を立てることが可能であると、本投資法人は考えています。
具体的には、本投資法人の資産を一時に取得し、その後追加的な資産の組入れ又は売却を行わないとの前提を置いた場合、固定価格買取期間中における本投資法人の営業収益、営業費用及び営業外費用の期間経過に伴う推移は、一定の仮定及び前提に基づく計算上、概ね以下に記載するような特性を有し、結果として、本投資法人の当期利益は、固定価格買取期間中は中長期にわたり緩やかに上昇していく傾向があると、本投資法人は考えています(注1)。
・営業収益は、一定のパネル劣化率を織り込んだ発電量予測値(P50)(注2)の発電量が生じることを前提として、中長期的に漸減(注3)
・営業費用は、償却資産税納付額(定率法による申告を前提とする)を中心に中長期にわたり漸減(償却資産税納付額以外の修繕費を含む賃貸事業費用及び投資法人の維持管理費用は一定額を前提とする)
(注4)
・営業外費用は、投資法人が行う借入れについて期中の元本弁済(約定弁済)が行われ、かつ、一定程度金利を固定化することを前提とした場合、元本の分割返済による借入残高の減少に応じた支払利息の減少を反映して、中長期にわたり漸減(注5)
(注1)一定の仮定及び数値に基づき想定される営業収益、営業費用及び営業外費用の期間経過に伴う推移を前提として計算上の傾向を記載しています。仮定又は前提とした一定の事実が実際に実現することを保証又は約束するものではなく、当該一定の事実が想定から乖離した場合には、本投資法人の実際の当期利益の推移が上記傾向とは大幅に異なる可能性があります。
(注2)「発電量予測値(P50)」とは、超過確率P(パーセンタイル)50の数値(50%の確率で達成可能と見込まれる数値を意味します。以下同じです。)としてテクニカルレポート(後記「(ニ)保有資産に係る太陽光発電設備の賃料形態について a. 賃料設定」に定義します。)の作成者その他の専門家によって算出された発電電力量をいいます。以下同じです。
(注3)実際の発電量が発電量予測値(P50)となることを保証又は約束するものではなく、実際の発電量が発電量予測値を下回った場合には、営業収益が想定よりも減少する可能性があります。また、パネルの劣化が想定以上に早期に進んだ場合にも、営業収益が想定よりも減少する可能性があります。
(注4)自然災害等により太陽光発電設備に損傷が生じた場合、太陽光発電設備の劣化が想定以上に早期に進んだ場合等には、特定の営業期間において大規模な修繕を行う必要が生じ、これにより営業費用が増加する可能性があります。
(注5)期中の元本弁済(約定弁済)及び金利の固定化を保証又は約束するものではなく、これらを実施しない場合には、支払利息が増加し、営業外費用が増加する可能性もあります。
<固定価格買取期間中の太陽光発電設備の事業収支の特性のイメージ図>0101020_007.png(注)本図は、固定価格買取期間中の太陽光発電設備の事業収支の特性を理解しやすいように簡略化して作成した、イメージ図です。かかるイメージ図は、本投資法人の資産を一時に取得し、その後追加的な資産の組入れ又は売却を行わない等の一定の仮定及び前提に基づき、固定価格買取期間中の太陽光発電設備に投資する投資法人の営業収益、営業費用、営業外費用及び当期利益の期間経過に伴う推移に係る大まかな動向を表現したものであって、実際の投資法人の各数値や項目間の金額の多寡は個別の投資法人毎の事情により大きく異なるため、本投資法人の実際の営業収益、営業費用、営業外費用及び当期利益の推移がかかるイメージ図と一致又は近似するとは限らず、大幅に異なる可能性もあります。
(ニ) 保有資産に係る太陽光発電設備の賃料形態について
a. 賃料設定
本投資法人は、保有資産に係る太陽光発電設備の賃貸借契約において、賃料は、原則として、基本賃料と実績連動賃料を組み合わせた形態を設定します。保有資産に共通する主な賃貸条件は以下のとおりです(注1)。
各月の基本賃料は、各発電設備について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」といいます。)がまとめた年間時別日射量データベース等を基礎として公認会計士が設備価格を算出する際に用いる想定キャッシュ・フローの基となる発電量予測や修繕計画を専門業者が調査し、その結果を報告した書類(以下「テクニカルレポート」といいます。)に記載された賃貸借期間における各月の発電量予測値(P50)に一定料率(100-Y)%を乗じた値(注2)に対し、70%を乗じ、更に当該発電設備に適用される買取価格を乗じて得られる金額の合計額とします。
他方、実績連動賃料は、各発電設備について、各月の実際の発電量に(100-Y)%を乗じた値(注2)に対し、当該発電設備に適用される買取価格を乗じて得られる金額の合計額から上記基本賃料額を控除した金額(なお、負の値になるときはゼロとします。)とします。
なお、実際の発電量が発電量予測値(P50)を下回っても基本賃料額を賃借人より収受する契約とし(注3)、実際の発電量が発電量予測値(P50)の70%を上回った場合には、実績連動賃料が発生する仕組みとなっています。なお、本投資法人は、賃借人に余剰の支払原資を確保し、基本賃料の支払が滞る可能性を低減するため、保有資産に係る太陽光発電設備の賃貸借契約において、賃借人に一定額の金銭を積み立てることを義務付ける方針です(注4)。
(注1)以下は、保有資産に係る賃貸条件であり、今後新規に取得する再エネ発電設備の賃貸借契約の条件はこれらとは異なる可能性もあります。
(注2)当該値は、賃借人運営費用及びオペレーター報酬相当額としてのY%を乗じた値を控除した値です。保有資産毎に、Yの水準は異なります。
(注3)ただし、売電収入が減少した場合において、賃借人の当月の売電収入が当月分の基本賃料の支払いに不足することとなったときは、賃借人は、基本賃料の減額協議を申し入れることができることとされています。また、保有資産毎の賃料設定の詳細については、後記「5 運用状況 (2)投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (タ)保有資産の個別の概要」をご参照ください。
(注4)ただし、実際の売電収入が基本賃料の支払に不足している額が積立てられた金銭を超過すれば、賃借人の支払原資はなくなるため、基本賃料の支払が滞る事態を回避できるとは限りません。かかるリスクの詳細については、後記「3 投資リスク (1)リスク要因 ① 本投資証券又は本投資法人債の商品性に関するリスク (ニ)収入及び支出の変動に関するリスク」をご参照ください。
<保有資産における基本賃料と実績連動賃料の算出方法>
基本賃料発電量予測値(P50)×(100-Y)%×70%×買取価格
実績連動賃料(実績発電量×(100-Y)%×買取価格)-基本賃料

(注1)発電量予測値(P50)は、テクニカルレポートに記載された賃貸借期間における各月の発電量予測値を指します。
(注2)Y%は、賃借人運営費用及びオペレーター報酬相当額を指します。
(注3)実績連動賃料が負の場合は0とします。
(注4)実績連動賃料については、賃借人が設置した監視装置で測定した各月の発電量と電力購入者から受領した買取電力通知書記載の買取電力量に差異がある場合には、各決算期ごとに、当該買取電力量に基づく金額となるよう精算します。
<賃料設定に係るイメージ図>0101020_008.jpg
b. 契約期間
契約期間は約1年ですが、本投資法人が再契約を申し入れた場合、賃借人は予め合意した賃料条件で新たな賃貸借契約を締結する(再契約する)義務を負っており、賃貸借開始後一定期間は本投資法人が希望する限り再契約が可能な仕組みとなっています。ただし、本投資法人による再契約締結の申入れが、賃貸借開始日から10年後の応当日以降の日となる最初の再契約締結の申入れである場合には、賃借人は、再契約の締結を拒否することができ、賃借人は、当該申入れに従って再契約を締結する義務を負いません(注)。
賃貸借契約が終了した場合、賃借人には、新たな賃借人への承継義務があり、承継完了までの間も賃料相当額の支払義務があります。
(注)各保有資産毎の契約期間の詳細については、後記「5 運用状況 (2)投資資産 ③ その他投資資産の主要なもの (タ)保有資産の個別の概要」をご参照ください。
(ホ) 適切なガバナンス体制構築による投資主価値の最大化
a. 本資産運用会社における運用報酬体系
本投資法人は、規約及び資産運用委託契約に基づき、本資産運用会社に支払う報酬として、当該営業期間における運用資産に係る賃貸事業収益に連動する運用報酬(運用報酬Ⅰ)や当該営業期間の当期純利益に一定の調整を加えた額に連動する運用報酬(運用報酬Ⅱ)を採用しています。これらを組み合わせることにより、本資産運用会社に、賃貸事業収益及び当期純利益の双方を成長させるインセンティブを持たせることを企図しています。本投資法人は、このような手段により、投資主利益と本資産運用会社の利益を合致させることを目指しています。
本投資法人が、本資産運用会社に支払う委託業務報酬(運用報酬Ⅰ、運用報酬Ⅱ、取得報酬、譲渡報酬及び合併報酬)に係る各料率の上限は下表のとおりです(注)。
(注)運用報酬体系の詳細については、後記「4 手数料等及び税金 (3)管理報酬等 ② 本資産運用会社への資産運用報酬(規約第51条及び別紙1)」をご参照ください。
運用報酬Ⅰ運用資産から生じる賃料、付帯収益、損害賠償金、違約金その他の賃貸事業から生じる収益の額(ただし、運用資産中の再エネ発電設備その他の資産の売却による収益を除きます。)×6.0%(上限)
運用報酬Ⅱ運用報酬Ⅱ及び運用報酬Ⅱに係る控除対象外消費税額等控除前の税引前当期純利益に減価償却費を加えた金額×6.0%(上限)
取得報酬取得価格×2.0%(上限)
なお、スポンサー・グループを相手方とする場合は取得価格×1.0%(上限)
譲渡報酬譲渡価格×2.0%(上限)
なお、スポンサー・グループを相手方とする場合は譲渡価格×1.0%(上限)
合併報酬合併の効力発生時において当該他の投資法人が保有していた対象資産(再エネ発電設備・不動産関連資産をいいます。)の当該合併の効力発生時における評価額×1.0%(上限)

b. 利益相反対策と第三者性を確保した運営体制の採用
カナディアン・ソーラー・グループ等利益相反の発生するおそれが高い利害関係者との間の取引等に関して、本資産運用会社は「利害関係者取引規程」において弊害防止措置を定めています。
資産の取得及び譲渡については、起案部署である投資運用部が起案し、チーフ・コンプライアンス・オフィサーの事前審査(注1)を経て、投資運用委員会において審議及び決議されることにより、決定されます(注2)。
ただし、当該資産の取得又は譲渡が、利害関係者取引規程に定める本投資法人と利害関係者との間の取引である場合には、投資運用委員会に先立ちコンプライアンス委員会における審議及び決議を経た上で、投資運用委員会の決議後(注3)、更に本投資法人の役員会に上程され、本投資法人の役員会において審議及び承認され、投資法人の同意を得ることにより、決定されます。決定された資産の取得及び譲渡については、資産の取得及び譲渡が取締役会において審議及び決議された場合を除き、その後取締役会において報告されます。なお、これらの意思決定手続の過程において否決された議案は、起案部署に差し戻されるものとします。
(注1)チーフ・コンプライアンス・オフィサーが必要と判断した場合にはコンプライアンス委員会による審議及び決議がなされます。
(注2)取引金額が50億円以上の取引については、投資運用委員会の決議後、取締役会に上程され、取締役会において審議及び決議されることにより決定されます。
(注3)取引金額が50億円以上の取引については、取締役会の決議後とします。
<資産の取得及び譲渡に係る利害関係者との取引に係る意思決定機構>0101020_009.jpg
(へ) ポートフォリオ構築方針
a. ポートフォリオ構築方針の基本的な考え方
本投資法人は、再エネ発電設備等を主たる投資対象とし、太陽光発電設備等への投資割合は90%以上とし、それ以外の再エネ発電設備等への投資割合は10%以下とします。なお、保有資産のすべてが太陽光発電設備等です。
太陽光発電設備等への投資に際して、本投資法人は、設備規模、立地(注)、太陽電池モジュール及びパワーコンディショナーその他の機器・資材の製造業者及び性能その他の技術的要件、当該発電設備の過去における発電実績、再エネ特措法に基づく固定価格買取制度における調達価格及び残存する調達期間その他の固定価格買取制度の適用条件並びに敷地等の権利の種類、取得・使用条件又は賃借等の条件を総合的に検討し、投資対象を選定します。
太陽光発電設備等以外の再エネ発電設備等への投資に際しても、太陽光発電設備等への投資に準じて投資対象を選定します。
(注)日射量、気候その他の気象条件、接続電気事業者との系統連系の容易性その他の立地条件を含みます。
b. 立地地域
本投資法人は、日本国内に立地する再エネ発電設備等に投資します。なお、日本国内の地域別の投資割合は特に定めていませんが、本投資法人は、既存ポートフォリオにおける地域的なバランス、再エネ発電設備所在地管内の電力需要を勘案しつつ投資します。
c. 固定価格買取制度の適用等
本投資法人は、原則として、再生可能エネルギー発電事業計画について経済産業大臣による認定を受け、再エネ発電設備に係る認定事業者が既に買取電気事業者との間で特定契約を締結し、接続電気事業者との系統連系が完了し、かつ、当該特定契約に基づく電気の供給を既に開始した再エネ発電設備等に投資します。買取電気事業者と接続電気事業者とは同一の者であることを要しません。ただし、本投資法人は、東京証券取引所の有価証券上場規程その他関連諸法令及び諸規則に従い認められる限度で、未稼働の再エネ発電設備等にも投資することができます。
本投資法人は、固定価格買取制度の適用を受ける再エネ発電設備に投資する際には、当該時点における物価水準等の経済環境を踏まえて、当該再エネ発電設備に適用される調達価格、残存する調達期間及び出力制御のルールその他の固定価格買取制度の適用条件を考慮します。
本投資法人は、再エネ発電設備に投資する際には、当該再エネ発電設備について締結されている特定契約及び接続契約の条件を考慮します。なお、特定契約に基づく電気の買取価格は、当該再エネ発電設備に適用ある調達価格と同額又は実質的にそれ以上の金額とします。
d. 発電出力
本投資法人は、原則として、0.5MWac以上の発電出力を有する再エネ発電設備に投資します。ただし、発電出力が0.5MWac未満である再エネ発電設備についても投資資産の収益性及び地域性等を勘案の上、厳選して投資することができます。
e. 環境条件
本投資法人は、太陽光発電設備に投資する際には、当該太陽光発電設備の設置場所又は近接する適当な箇所における日射量その他の気象条件、自然災害等リスク、当該太陽光発電設備に係る太陽電池の容量・効率等、パワーコンディショナーの容量・効率等、当該太陽電池モジュールの配置、角度等、日影等の周辺環境を踏まえて第三者によって算定された推定発電量を考慮します。
本投資法人は、立地地域の気象条件等(注)や設置場所の地形、地盤、その他自然災害等のリスク等を考慮し、それらに適合する設計及び仕様により設置されたと判断した太陽光発電設備に投資します。
太陽光発電設備以外の再エネ発電設備への投資に際しても、太陽光発電設備への投資に準じて投資対象を選定します。
(注)日射量、降雪量、降雨量、降灰量及び風量を含みます。
f. 接続電気事業者との系統連系その他の立地条件
本投資法人は、再エネ発電設備に投資する際には、当該再エネ発電設備と接続電気事業者の系統との接続地点までの距離、電源線及び鉄塔等の送電設備の設置状況及び当該設置場所に関する権利関係、その他の立地条件を考慮します。
g. 太陽電池モジュールの製造業者及び性能その他技術的要件
本投資法人は、太陽光発電設備に投資する際には、当該太陽光発電設備を構成する太陽電池モジュール、パワーコンディショナーその他の機器・資材について、製造業者が提供する保証の内容、製造業者の立地、能力及び信用力等について検証し、考慮します。本投資法人は、特に、カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社を含むカナディアン・ソーラー・グループが、自身が供給する太陽電池モジュールに対し25年間の出力保証(注)を行っており、中長期的な資本的支出等の抑制に資する等の点において、恩恵を期待できることから、カナディアン・ソーラー・グループ製太陽電池モジュールを採用している太陽光発電設備に中心的に投資します。
太陽光発電設備以外の再エネ発電設備への投資に際しても、太陽光発電設備への投資に準じ、製造業者が提供する保証の内容、製造業者の立地、能力及び信用力等について検証し、考慮して投資対象を選定します。
(注)25年間の出力保証の詳細については、前記「(イ)本投資法人の投資戦略 b. 成長機会を最大化する高度なスポンサーマネジメント力の活用 i. カナディアン・ソーラー・グループ製の高品質太陽電池モジュールの導入~保有資産における耐用年数、設備利用率及び発電量等の最適化 (ii)製造から開発までを手掛けるカナディアン・ソーラー・グループのノウハウを活かした品質向上への取組み」をご参照ください。
h. 過去における発電実績
本投資法人は、再エネ発電設備に投資する際には、当該再エネ発電設備における過去における発電実績があれば、当該発電実績を考慮します。
i. 再エネ発電設備の設置、保守、運用に必要な用地の確保
本投資法人は、原則として、発電設備用地が、登記等により対抗要件を具備された所有権、賃借権(転借権を含みます。)又は地上権によって確保された再エネ発電設備に投資します。ただし、再エネ発電設備の発電設備用地の一部につき対抗要件が具備されていない場合等、当該対抗要件が具備されていない発電設備用地の一部が仮に失われた場合であっても、再エネ発電設備の設置、保守、運用に支障がないと判断できるときには、本投資法人は、当該再エネ発電設備に投資できるものとします。なお、発電設備用地が賃借権(転借権を含みます。)又は地上権により確保されている場合は、当該再エネ発電設備に適用される調達期間を通じて発電設備用地を使用できると判断できることを必要とします。また、送電線敷設用地が含まれている場合には、その属性及び使用目的に従い適切な使用権原又は使用のための許認可が確保されていると判断できることを必要とします。
j. 発電設備用地の境界確定状況
本投資法人は、境界に関するリスクが低いと判断できる発電設備用地に限って投資を行います。境界に関するリスクが低いと判断できる場合としては、例えば、以下のような場合があると、本投資法人は考えています。
・ 発電設備用地全体について、隣地との境界が確定している場合(原則)。
・ 発電設備用地と隣地との境界の全部又は一部が確定していない場合であって、以下のいずれかに該当する場合(例外)。
i. 境界の確定がされていないことについての合理的な理由があり、かつ、隣地の所有者等との間で、境界に関する紛争又は認識の不一致が確認されない等により、将来の境界の変更の可能性がない又は低いと合理的に判断できる場合。
ii. 事業用地について測量が実施されており、かつ、隣地所有者との間で境界に関する紛争が生じていない場合。
iii. 事業用地の隣接地との境界と事業用地内の再エネ発電設備との間に十分な距離が確保されており、境界が事業用地の外縁から相当程度後退した場合であっても、再エネ発電設備の撤去又は移動等が必要とならないことが見込まれる場合。
iv. 再エネ発電設備等に係る売買契約その他の契約において、隣地との境界が確定していない箇所について、将来の境界変更があった場合に再エネ発電設備に生じる損失及び費用を売主その他の第三者に負担させることが合意されており、当該損失及び費用を本投資法人が負担する可能性がない又は低いと合理的に判断できる場合。
v. 事業用地の隣地の所有者が事業用地の所有者と同一の場合で、境界に関する紛争又は認識の不一致が確認されない場合。
k. デュー・ディリジェンスの実施
本投資法人は、再エネ発電設備等の取得にあたっては、下記に掲げる調査項目に基づいて、経済的調査、物理的調査及び法律的調査を実施し、十分なデュー・ディリジェンスを行います。なお、デュー・ディリジェンスに際しては、原則として、専門性・客観性・透明性確保のため、バリュエーション調査、技術調査、ハザード情報調査等を、利害関係を有しない独立した外部業者へ委託し、その結果をもとに詳細に検討します。
評価項目調査事項
取得価格の妥当性不動産鑑定評価書(注1)及びバリュエーションレポート(注2)の適格性・妥当性の検証
本資産運用会社によるバリュエーションと不動産鑑定評価書及びバリュエーションレポートとの比較検証(注3)
経済的調査オペレーター等事業調査オペレーターの経験・実績、組織・体制、財務基盤・財務状況、反社会的勢力への非該当性等
オペレーターの発電事業に必要となる許認可等の取得状況、維持状況等
買取電気事業者との間の再エネ発電設備に係る特定契約等の締結状況、契約内容等
発電事業中断リスクに関する状況等
再エネ発電設備の賃貸借契約の妥当性の検証
収益関係(市場調査)投資資産の収入及び支出についての調査
今後の電力需給の見通し
賃貸借契約の条件
電力の買取価格の変動の可能性
国又は地方公共団体等からの補助金又は助成金等の見込み
修繕保守履歴及び将来予想される修繕保守費用の見通し
投資資産の基本情報売主開示資料の内容精査
テクニカルレポートによる資産基本情報の確認
本資産運用会社による現地調査
発電設備・仕様概要テクニカルレポートによる発電設備の主要項目(主要構造、設計・製造業者・設備仕様等)の確認、立地条件への適合性
再生可能エネルギー発電事業計画の遵守状況、再生可能エネルギー発電事業計画の再エネ特措法第9条第3項第1号から第3号までへの適合性の確認
本資産運用会社による現地調査
物理的調査耐震性能判断地震PML(予想最大損失率)分析及び検証
専門家レポートによる耐震性及び地震リスクの確認
重要書類の確認不動産に関する引渡書類(境界確認書、確認申請書、確認申請図、検査済証、竣工図、賃貸借契約書等)の確認
設備に関する引渡書類(パネル設置図、送電線設備ルート図、性能試験等に関する資料、運用状況に関する資料、系統連系に関する資料等)の確認
将来の資本的支出及び修繕費用テクニカルレポートによる将来の修繕費見込み
過去の修繕履歴による検証
製造業者からの保証及びアフターサービスの内容及び承継
環境・土壌等土壌汚染調査レポートによる環境調査等
違法性専門家レポート(テクニカルレポートを含みます。)による関係法規(建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)、消防法(昭和23年法律第186号。その後の改正を含みます。)、都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)その他建築関連法規及び自治体による指導要綱等、並びに再エネ特措法、電気事業法その他の電気事業関連法規及び自治体による指導要綱等)の遵守状況等
法定点検資料に基づく、各種指摘事項に関する内容の精査
本資産運用会社による現地調査
許認可等開発許可、農地法(昭和27年法律第229号。その後の改正を含みます。)に基づく転用許可等
再エネ特措法に基づく認定の取得状況
法律的調査敷地等の権利関係本投資法人が敷地等の所有権を取得する場合、又は、賃借人に敷地等の所有権を取得させる場合には、完全な所有権を取得できることの確認
共有、借地資産等、本投資法人が完全な所有権を有しない場合、又は、賃借人に所有権以外の敷地等の利用権を確保させる場合、それぞれ以下の点の適切性を確認

評価項目調査事項
法律的調査敷地等の権利関係・共有持分の場合
他の共有者の属性及び保有する権利の内容、共有者間協定書の有無、共有物分割請求権及び共有物分割等に関する措置
・借地権の場合
借地人の属性、地代の適正性、借地権に対する対抗要件の具備状況、借地権譲渡時の承諾料の有無及び金額
・送電線敷設用地の場合
使用権原又は許認可の有無及びその内容、対抗要件の具備状況の確認
発電設備の権利関係本投資法人が発電設備に関する完全な所有権を取得できることの確認
権利の付着不法占拠、抵当権、根抵当権、地役権、通行権、質権、根質権、留置権等第三者による権利の付着の有無
契約関係設計・調達・建築請負契約(以下「EPC契約」といいます。)、売買契約、保守管理契約(O&M業者との契約(以下「O&M業務委託契約」といいます。)を含みます。)、保証書等の発電設備に関する契約内容の確認
特定契約、接続契約等の電力受給、系統連系に関する契約内容の確認
賃貸借契約の契約内容の確認
その他第三者との契約内容の有無及び内容の確認
境界・越境物調査境界確定の状況、越境物の有無とその状況

(注1)「不動産鑑定評価書」とは、不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号。その後の改正を含みます。)(以下「不動産の鑑定評価に関する法律」といいます。)並びに国土交通省の定める不動産鑑定評価基準及び不動産鑑定評価基準運用上の留意事項に基づき、不動産鑑定士が作成した評価書をいいます。
(注2)「バリュエーションレポート」とは、投信法等の諸法令、一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の定める諸規則並びに本投資法人の規約に定める資産評価の方法及び基準に基づき、再エネ発電設備の価格等の調査をし、その結果の報告を行う書類をいいます。
(注3)デュー・ディリジェンスの結果を踏まえて取得価格を算定する際、バリュエーションレポート、不動産鑑定評価書及びテクニカルレポートの記載内容等を活用する方針ですが、例外的に活用しない場合には、採用した数値等の妥当性を検証します。
(ト)オペレーターの選定基本方針及び選定基準
a. オペレーターの選定基本方針
本投資法人は、その資産の運営を円滑に行うための経営体制、財務基盤及び業務執行体制を有している者をオペレーターとして選定します。そのため、オペレーターの選定に際しては、以下のオペレーターの選定基準に従い、オペレーターが運営をすることとなる種類の資産の運営に関する経験・実績、組織・体制、財産基盤・財務状況及び反社会的勢力への非該当性を確認するものとします。
b. オペレーターの選定基準
本投資法人は、以下のオペレーターの選定基準を満たすことを条件として、資産の特性、管理の継続性その他の諸事情等を総合的に勘案して、本投資法人の総合的な収益向上に寄与する会社を選定します。
本投資法人は、発電事業の安定的な継続を実現するため、発電設備に対する適切な管理が特に重要であると考えています。本投資法人が、スポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得するスポンサーが資産取得時に運営を行っている太陽光発電設備については、スポンサーが以下のオペレーターの選定基準を満たす場合、上記の方針から、原則としてスポンサーをオペレーターとして選定することとします。
また、本投資法人は、スポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得した太陽光発電設備以外の太陽光発電設備については、上記の方針に従い、スポンサー以外の者をオペレーターとして選定することもあります。
上記のいずれの場合においても、オペレーターの選定にあたり、業務水準や報酬額等についての評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合には、オペレーターとの契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことによるオペレーターの変更を検討します。本投資法人は、オペレーターとの契約に、これらの検討の障害となるような条項を設けないものとします。
なお、保有資産については、そのすべてがスポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得した太陽光発電設備であり、かつ、スポンサーが以下のオペレーターの選定基準を満たしているとともに、資産の特性、管理の継続性その他の諸事情等を総合的に勘案し、本投資法人の総合的な収益向上に寄与すると判断したことから、スポンサーをオペレーターとして選定しています。
i. 経験・実績(会社概要、沿革、過去の事業実績、運営管理件数、運営管理規模)
オペレーターの選定に際しては、原則として、以下の実績があることとします。
・商用運転を開始した当該種類の再エネ発電設備の運営に関する実績が1年以上あること。
・過去2年間において当該種類の再エネ発電設備の運営に関する実績が5件以上あること。ただし、その出力が1,000kW以上で、かつ、商用運転段階において1年以上運営を継続したものに限ります。
ii. 組織・体制
(a)社内組織・社内体制
・当該種類の再エネ発電設備の運営管理業務に携わる人員が常時3名以上(そのうち1年以上の当該業務経験を有している者が1名以上)存在し、そのうち責任者の地位にある者は、1年以上の当該業務経験及び当該業務に係る十分な知識を有していること。
・コンプライアンス(法令遵守)に関する十分な社内体制を有していること(注)。
・再エネ発電設備に関するクレーム対応能力を有していること。
(注)例えば、あらかじめコンプライアンスに関する社内体制について必要に応じ質問(法令等遵守態勢、内部通報制度、苦情等への対応、顧客情報等の保護、内部者取引の防止、反社会的勢力への対応、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。その後の改正を含みます。)への対応、リスク管理態勢、危機管理態勢、内部監査態勢等に関するもの)を行い、書面による回答を精査して確認します。
(b)システムによる監視体制
・前記「(a)社内組織・社内体制」に記載の人員を配置する事務所において、遠隔地の再エネ発電設備及びその発電状況をモニタリングするための体制・システム(監視カメラ・ストリング監視を含みます。)が構築されていること。
(c)再エネ発電設備の運営・維持管理に係る業務の委託先の管理・監督体制
・再エネ発電設備の運営・維持管理業務(運営管理業務、保守点検業務、電気保安業務等)の委託状況のモニタリングを第一次的に行うための体制・システムが構築されていること。
・委託先より、委託に係る業務に係る報告書を取得するほか、当該業務の遂行状況等を適時に聴取できる体制が整備されていること。
・上記対応が可能となるよう各関連契約上必要な条項が規定されていること。
(d)操業報告書の作成能力
・前記「(c)再エネ発電設備の運営・維持管理に係る業務の委託先の管理・監督体制」に定める各委託業務に係る報告書を受領後、アセットマネジメント業務委託契約に従い各発電設備の操業に係る報告書(操業報告書)を作成できる体制が整備されていること。
iii. 財産基盤・財務状況
財務関係書類(貸借対照表・損益計算書等)による財務内容について、以下の条件を満たすものとします。
・当該対象者が債務超過ではなく、かつ、当該対象者の直近の連続する3決算期における単体の損益計算書又は当該3決算期における連結の損益計算書に示される経常損益が当該3決算期連続して損失となっているものではないこと。ただし、当該対象者に完全親会社等(会社法第847条の3第2項に規定する完全親会社等又はこれに準じる外国法人等をいいます。)がある場合は、当該対象者の最終完全親会社等(会社法第847条の3第1項に規定する最終完全親会社等又はこれに準じる外国法人等をいいます。)について判断します。
・その他、当該再エネ発電設備の運営を行うのに必要な財務状況を有することに合理的な疑いを生じさせる事項がないこと。
iv. 反社会的勢力への非該当性
本資産運用会社が定める「反社会的勢力対応規程」に基づき、反社会的勢力に該当しないこととします。
「反社会的勢力」とは、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなったときから5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動標榜ゴロ、政治活動標榜ゴロ、特殊知能暴力集団等、その他これらに準ずる者若しくは団体又は、暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求行為、取引に関して、脅迫的な言動をし、若しくは暴力を用いる行為、風説を流布し、偽計を用い若しくは威力を用いて本資産運用会社の信用を毀損し、若しくは本資産運用会社の業務を妨害する行為、その他これらに準ずる行為を行う者をいいます。
(チ)運営方針
a. 賃借人及びオペレーター
本投資法人は、中長期的な安定収益の確保を目的として、運用資産に属するすべての再エネ発電設備を賃貸します。本投資法人は、再エネ発電設備の賃貸にあたり、原則として、再エネ発電設備ごとに発電事業者となる第三者に再エネ発電設備を一括して賃貸します。
賃借人となる当該第三者の選定・対応については、原則として、当該再エネ発電設備における発電事業及び売電事業のみを行うSPCを賃借人とします。
SPCを賃借人とする場合には、原則として、SPCからスポンサーに、再エネ発電設備の運営を委託します。スポンサーの選定についても、前記「(ト)オペレーターの選定基本方針及び選定基準 b. オペレーターの選定基準」に記載のオペレーターの選定基準に従っています。
b. オペレーターのモニタリング
本投資法人は、発電設備の操業実績等のオペレーターの運営状況について報告を受けるとともに、オペレーターについて業務水準や報酬額等に関する評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合には、オペレーターとの契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことによるオペレーターの変更を検討します。
また、オペレーターが前記「(ト)オペレーターの選定基本方針及び選定基準 b. オペレーターの選定基準」に記載のオペレーターの選定基準を満たさなくなった場合は、この状況の改善可能性を検討し、改善可能性が見込めないと判断される場合には、遅滞なく当該基準を満たす新たなオペレーターに変更します。
なお、本投資法人は、賃借人であるSPCを通じて、必要な場面においてオペレーターの変更が可能となるよう、オペレーター管理業務委託契約その他の契約において、本投資法人による解除権等の必要な権限を定める方針です。
c. 賃貸借の条件
本投資法人は、賃借人との賃貸借契約における賃料及び契約期間については、以下を基本とします。
i. 賃料
再エネ発電設備の収益性に鑑み、適切な賃料設定を行います。賃料は、原則として、想定発電売電収入等に基づく基本賃料と実際の売電収入等に基づく実績連動賃料を組み合わせた形態とします。
ii. 契約期間
調達期間、賃借人の信用力等を勘案し、実務上可能な限り、契約期間を長期とし、かつ、賃借人の選択による解約を制限するか、又は契約期間を短期としつつ、本投資法人の選択により強制的に再契約が可能とするようにします。
(リ)管理方針
本投資法人は、資産価値の維持向上を図るとともに、再エネ発電設備からの収益を最大化するよう努めます。これを実現するため、本投資法人は、再エネ発電設備の特性を踏まえ、最適なO&M業者を選定し、原則として、再エネ発電設備ごとに、再エネ発電設備運営管理、工事・営繕管理等の管理業務を一括委託します。
O&M業者の選定にあたっては、再エネ発電設備の運営・管理の経験や能力、対象となる運用資産における実績、運用計画に沿った業務遂行の実現性、コスト水準、運用の継続性等を総合的に勘案し、本投資法人の総合的な収益向上に寄与すると認められる会社を選定します。
本投資法人は、スポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得した太陽光発電設備については、本投資法人として必須と考える範囲のO&Mサービスを可能な限り均質な内容で受けるため、原則としてO&M業務をスポンサーの完全子会社であり、日本においてO&Mサービスを提供するCSOM JapanをO&M業者として選定し、スポンサーをCSOM JapanのO&M業務委託に係る契約上の債務を保証する保証人とすることとします。ただし、既存のO&M業務委託契約上、太陽光発電設備の取得時点では直ちにO&M業務の委託先を切り替えられない等の場合も考えられることから、そのような場合には切り替えられないことにより本投資法人に重大なリスクが生じないことを確認の上、例外として当該太陽光発電設備について、既存のO&M業者にO&M業務の委託を継続する形で取得する場合があります。
また、本投資法人は、スポンサーからスポンサー・サポート契約に基づき付与されるスポンサー・グループ保有情報の優先的提供及び優先的売買交渉権の付与を受けて取得した太陽光発電設備以外の太陽光発電設備についても、上記の方針に従い、CSOM Japan以外の者をO&M業務として選定することもあります。
なお、本投資法人は、O&M業者の事業環境・運営状況につきO&M業者より毎月報告させる態勢を整備して、O&M業者をモニタリングします。本投資法人は、O&M業者について業務水準や報酬額等に関する評価を定期的に行い、適正な業務遂行及び報酬レベルが維持できない場合には、契約の解除を行うこと又は契約の更新を行わないことによるO&M業者の変更を検討します。
(ヌ)修繕及び資本的支出に関する基本方針
中長期的な運用資産の収益の維持向上を図ることを目的として、テクニカルレポートに記載のライフサイクルコスト、オペレーター又はO&M業者からの提案、減価償却費、運用資産の状況及び特性等を考慮した個別の再エネ発電設備ごとの修繕計画を、オペレーター及びO&M業者と協議の上策定し、再エネ発電設備としての競争力維持のための適切な資本的支出を行うものとします。
資本的支出は、原則としてポートフォリオ全体の減価償却費もあわせて勘案して本投資法人が判断するものとします。運用資産のパフォーマンスの維持及び向上に資するものと本投資法人が合理的に判断したものについては、早期に実施するものとします。
設備機能の維持保全を目的とした修繕については、過去の修繕履歴、設備水準及びテクニカルレポートの内容等を踏まえ、その実施時期、実施内容及び実施額等を検討の上、O&M業者をして効率的な実施を行わせるよう努めます。
なお、運営期間中に発生する再エネ発電設備等の修繕等に要する費用は原則として本投資法人が負担します。また、再エネ発電設備等に係る公租公課及び本投資法人が被保険者となる再エネ発電設備に係る火災保険等の損害保険(ただし、利益保険を除きます。)の保険料は原則として本投資法人が負担し、賃借人が被保険者となる売電収入に係る利益保険の保険料その他再エネ発電設備等を所有、賃貸及び運営に関して生じる一切の費用(発電事業に賦課される事業税を含みます。)は原則として賃借人が負担することとします。
賃借人、オペレーター又はO&M業者から再エネ発電設備の資産価値維持のみならず、競争力向上を目的としての提案がなされた場合は、通常必要とされる資本的支出(設備の経年劣化に伴う諸対応及び機能維持を目的とした各種設備の更新をいいます。)の他、中長期にわたり再エネ発電設備の市場競争力向上を図るための改修・追加設備の設置についてもその投資の経済合理性等十分な検討を行った上で実施します。工事の実施にあたっては、実施時期、実施内容及び実施額等を検討の上、効率的な実施に努めます。
また、上記修繕工事の実施にあたり、内容の共通した工事を複数設備で実施することによりポートフォリオ全体の費用低減につながると判断した場合には、当該工事を同時期に行うことも検討します。また、ポートフォリオ全体の収支の安定性を確保するため、営業期間ごとの修繕費用と留保資金(減価償却費)とのバランス及びポートフォリオ全体の修繕工事費用の平準化に留意します。
(ル)付保方針
火災又は事故等に起因する設備への損害、第三者からの損害賠償請求等のリスク、又は落雷若しくは風水災等偶然かつ突発的な事故により再エネ発電設備等が損壊し、復旧するまでの間、発電(売電)が不可能になった場合の逸失利益等に対処するため、必要な火災保険、損害賠償保険及び利益保険の付保を行うものとします。
PML値(注)が15%を超える再エネ発電設備等については、個別に地震保険の付保を行うことを検討します。ただし、予想される個別設備等及びポートフォリオ全体に対する影響と保険の実効性を勘案して、付保しないこともあります。
引受保険会社の選定にあたっては、保険代理店を通じて公正な引受保険会社の選定を行うものとします。また、保険代理店を通さずに契約を行う場合は、直接的に公正な引受保険会社の選定を行います。
なお、上記保険の被保険者については、投資物件が再エネ発電設備の所有権である場合には、被保険者を本投資法人とし、再エネ発電設備等を信託財産とする信託受益権である場合は、被保険者を信託受託者とします。投資物件がその他の権利である場合には、被保険者を、本投資法人その他の権利関係に応じて適切と認められる者とします。
(注)「PML値」とは、対象施設あるいは施設群に対して最大級の損失をもたらすと考えられる、今後50年間に超過確率が10%となる地震動(再現期間475年相当の地震動)が発生し、その場合の90%非超過確率に相当する物的損失額の再調達価格に対する割合をいいます。以下同じです。
(ヲ)買取期間満了後の再生可能エネルギー
買取期間が満了し、固定価格買取制度の適用外となった再エネ発電設備については、(i)当該再エネ発電設備により発電した電気を小売電気事業者等に対して直接若しくは卸電力取引所を通じて売却するか、又は、(ii)当該再エネ発電設備を売却するものとします。これらの選択においては、当該満了時における売電市場、卸電力取引所、当該再エネ発電設備のセカンダリー取引市場の動向及びそれらを踏まえた具体的な売却条件等を勘案するものとし、当該再エネ発電設備を売却する場合は、後記「(カ)ポートフォリオの見直し・売却方針」についても考慮します。
(ワ)賃借人の契約上の地位の移転
本投資法人の選択により賃貸借契約を解約するか、又は賃貸借契約の再締結を行わないことにより、再エネ発電設備の賃貸借契約が終了する場合に備え、原則として、賃貸借契約上、このような場合には発電設備等及び売電事業に必要な許認可や契約上の地位等を、本投資法人の指定する者に引き渡し、又は承継させ、当該引渡し及び承継が完了するまでの間、賃借人は、当該発電設備等に関する売電事業を継続し、賃料相当額を支払うことを規定することを原則とします。
賃借人の破たんその他の事由により再エネ発電設備の賃貸借契約が終了し、又は終了するおそれが生じた場合、早急に発電設備等及び売電事業に必要な許認可や契約上の地位等を、本投資法人の指定する者に引き渡し、又は承継させるよう努めます。
(カ)ポートフォリオの見直し・売却方針
以下に定めるところに従い、ポートフォリオの構成を見直し、保有する再エネ発電設備を売却することがあります。なお、原則として短期的な売却は行わず、ポートフォリオの構成の見直し及び保有する再エネ発電設備の売却に際しては、本資産運用会社は、国内外の経済動向及び再生可能エネルギー市場の動向を分析し、売却後のポートフォリオの資産構成が、中長期的な観点から見て安定した収益を確保することができるかどうかの検討を行い、更に当該再エネ発電設備の現状の収益状況や将来収益の予測等を考慮した上で、売却するか否かを検討します。
保有する再エネ発電設備について以下のいずれかの事項に該当すると判断した場合、その売却を検討します。
a. 各再エネ発電設備の収益分析、ポートフォリオのアロケーション分析及び物件取得状況分析等の結果、売却することが本投資法人の中長期的な運用戦略から見て適切と判断した場合。
b. 売却による債務の返済等を通じて財務体質の強化や資金の再調達リスクの軽減を図ることが、本投資法人の財務戦略から見て適切と判断した場合。
c. 実勢価格を超える購入価格を提示する購入希望者が現れる等、売却を行うことが本投資法人の収益に寄与すると判断した場合。
d. 経済情勢の著しい変化又は災害等による再エネ発電設備の毀損・劣化等により当初想定した収益の確保が困難となり、追加的措置によっても回復の見込みがないと判断した場合。
売却に当たっては、より高い価格での売却が実現できるように、競争入札方式の導入、仲介業者の活用、専任媒介業者の活用等の方策を検討します。また、購入先の属性や購入目的等の調査を行い、不測のトラブルの回避を図ります。
(ヨ)財務方針~堅固な財務戦略
a. 基本方針
本投資法人の安定収益の確保及び運用資産の着実な成長を目的として、以下の基本方針の下で計画的かつ機動的な財務戦略を立案し実行します。
i. 調達面では、資産の取得、修繕設備投資、分配金の支払及び本投資法人の運営又は債務の返済(借入金の返済・投資法人債の償還を含みます。)等に必要な資金の確保を目的として、バランスのとれた調達を行います。
ii. 運用面では、資金の安全性、流動性の確保はもとより、特に効率性を重視した運用を行います。
b. エクイティ戦略
新投資口の発行は、LTV(c.に記載する意味を有します。)の水準等、借入金及び投資法人債(以下「有利子負債」といいます。)の返済計画及び中期的な投資資産の取得計画並びに運用資産の償却期間が短い等のインフラファンドの特性等を勘案した上で、投資口の希薄化(新投資口の発行による投資口1口当たり純資産、1口当たり当期純利益及び利益超過分配を含む1口当たり分配金等への影響)にも配慮しつつ、実行します。
c. デット戦略
有利子負債による資金調達については、下記の基本方針に従って実施します。
i. LTVは、原則として60%を上限とします。ただし、新たな投資資産の取得に伴い、一時的に60%を超えることがあり得ます。LTVとは、以下の算式により算出される数値をいいます(注)。
LTV = A / B
A = 本投資法人の直近の貸借対照表上に記載された有利子負債の金額(ただし、仮払消費税還付見込額以下で調達される消費税ブリッジローンは除き、投資法人債に基づく負債を含みます。)の合計額
B = 直近のバリュエーションレポートによる評価額(ただし、評価額がレンジで示される場合には、原則としてその中間値を評価額とします。)
(注)当該算式は、前記「1 投資法人の概況 (1)主要な経営指標等の推移」に記載する期末総資産有利子負債比率の算式とは異なります。
ii. 金融機関等からの資金の借入れについては、下記の方針によります。
(a)全体の金利コストの削減に努めつつ、金利変動リスクを軽減するため、本投資法人の資産規模及び資本効率性等を勘案しつつ、中長期的には、長期・短期の借入期間、固定・変動の金利形態等のバランスを図ります。なお、金利環境の変化に応じて、金利スワップ契約や金利キャップ契約等を締結することにより変動金利の実質固定化を図る場合があります。
(b)資金の再調達リスクを軽減するため、有利子負債合計額の規模等を勘案しつつ、中長期的には、返済期限や借入先の分散を図ります。また、長期借入れを行う場合には、元金の返済スケジュールにつき、実質返済年限(注1)までの間に到来する満期ごとに残債務額について原則として全額の借換えを行うことを前提とした上で、対象ポートフォリオ加重平均残存固定価格買取期間(注2)の一定期間前までに完済されるよう努めるものとします。なお、本投資法人は減価償却と同時に借入金の元本の期中返済を実施することで、満期時に借入金の元本が当初より減少しており、再調達リスクを軽減することができていると、本投資法人は考えています。
(注1)「実質返済年限」とは、借入れの一部を満期に一括して返済することとし、その他の部分を順次約定返済することとする条件での借入れ(したがって、借入金返済の際、最終返済日にその他返済日より多く元本を返済することとなります。以下「バルーン付アモチ型の借入れ」といいます。)を行った場合において、当初の借入額を順次約定弁済により返済するために要する見込み期間の末日をいいます。以下同じです。
(注2)「対象ポートフォリオ加重平均残存固定価格買取期間」とは、借入れに伴い取得するポートフォリオに関する一定の指標に基づき加重平均した当該ポートフォリオに係る残存固定価格買取期間をいいます。以下同じです。
(c)本投資法人の成長戦略等を阻害することがないよう、毎期のデットサービス額(元本返済額と支払利息の合計額)がキャッシュ・フロー水準に見合った金額となるよう、適切な元本返済方法の選択に努めるものとします。
(d)機動的な資金調達を目的として、事前の借入枠設定又は随時借入れ予約契約の締結等を必要に応じて検討することがあります。
(e)借入先の選定に当たっては、金融市場の状況を勘案しつつ、借入期間、金利、担保提供の要否及び手数料等の諸条件につき複数の借入候補先と交渉し、その内容を総合的に比較して合理的に決定します。なお、借入先は、金融商品取引法第2条第3項第1号において定義される適格機関投資家(ただし、租税特別措置法第67条の15第1項で定める機関投資家に限ります。)に限るものとします。
iii. 長期かつ安定的な資金調達と調達先の分散を目的として投資法人債の発行も検討します。
iv. 借入れに際しては、無担保・無保証を基本としますが、資本効率性及び円滑な資金調達を目的として、本投資法人の資産を担保として提供することがあります。
v. デリバティブ取引に係る権利(投資信託及び投資法人に関する法律施行令(平成12年政令第480号。その後の改正を含みます。)(以下「投信法施行令」といいます。)第3条第2号に定めるものをいいます。)への投資を、本投資法人に係る負債から生じる為替リスク、金利変動リスクその他のリスクをヘッジすることを目的としたものに限って行うことがあります。ただし、リスクヘッジの対象となった負債が返済等により消滅する場合にも、対応するヘッジ取引についてはその解約コストを勘案し、解約しないこともあり得ます。
d. デットスカルプティングについて
本投資法人は、毎期のキャッシュ・フロー水準に見合ったデットサービス額をレンダーとの合意の下設定することにより(注)、過大なデットサービスが本投資法人の成長戦略等を阻害することがないよう、中長期的に安定した財務運営を行うことを目指します。その一環としてデットスカルプティングの手法を採用して、元本不均等弁済を行う場合があります。
デットスカルプティングの手法を採用する場合、本投資法人は、実質返済年限までの間に到来する満期ごとに残債務額について原則として全額の借換えを行うことを前提として、対象ポートフォリオ加重平均残存固定価格買取期間の一定期間前までに完済されるよう、各期のデットサービス額を実質返済年限までに全額約定弁済(フルアモチゼーション)が可能となる水準とすることを目指します。
(注)本投資法人における一時的な資金需要を満たすため期日一括返済による借入れを行う場合等においては、かかる考え方を適用しない場合があります。
<デットスカルプティングのイメージ>0101020_010.png
e. キャッシュマネジメント方針(分配方針)~減価償却費相当額からの再投資重視による成長戦略及び合理的分配方針
i. 減価償却費相当額の活用による再投資重視による成長戦略
本投資法人が投資対象とする再エネ発電設備等は、その敷地等が借地権であることが多く、また所有権であっても都心から離れた地域に立地している場合が多いことから、当該再エネ発電設備等の資産価値全体に占める敷地等の価格の割合は概して低いといえ、その大部分が償却資産となるため、会計上の利益とキャッシュ・フローとの間の差異が大きくなるものと、本投資法人は考えています。本投資法人は、当該差異から生じる余剰資金の効率性を可能な限り高めることを目的として、本投資法人の借入債務の返済後の減価償却費相当額を含むキャッシュ・フローを、再投資(投資対象資産の取得計画に沿った新規投資、運用資産の価値の維持・向上に向けて必要となる長期修繕計画及び資本的支出計画に沿った積立等)に対応するために妥当と考える範囲で内部留保(注)することとし、基本的に、内部留保後の余剰資金から投資主に還元することを目標に掲げています。
(注)内部留保された資金は、本投資法人の運転資金、債務の返済資金等の必要資金の支払いに不足が生じた場合には、かかる必要資金の支払いに充当される場合があります。
<減価償却費相当額の活用による再投資重視による成長戦略>0101020_011.jpg
ii. ペイアウトレシオに着目した合理的分配方針
具体的には、金銭の分配を行う営業期間において、本投資法人は、再エネ発電設備より生み出されたフリーキャッシュ・フロー(以下「FCF」といいます。)(注1)のうち、デット投資家に帰属するキャッシュ・フローを控除した残余のキャッシュ・フロー、すなわちエクイティ投資家に帰属する正味キャッシュ・フロー(以下「NCF」といいます。なお、NCFの算出に際しては、前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額も考慮に入れることとしています。)(注2)について、NCF額に対し毎期本投資法人が決定する一定比率(以下「ペイアウトレシオ」といいます。)(注3)を乗じた額を目途として、金銭の分配を実施する方針です。本投資法人は、営業期間毎に、上記の必要な内部留保額を判断の上、ペイアウトレシオを決定します。
本投資法人は、当該方針を実現するため、利益の範囲からの金銭の分配に加えて、利益超過分配を毎営業期間継続的に実施する方針です(注4)(注5)。
本投資法人は、各営業期間における業績予想(その修正を含みます。)を作成する際に、再エネ発電設備に係る賃料算定の基礎とした技術専門家による発電量予測値(P50)を前提として、当該営業期間に関し予想されるNCF(以下「予測NCF」といいます。なお、予測NCFの算出に際しては、前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額も考慮に入れることとしています。)(注6)を当該営業期間の実績発電量に基づき計算されるNCF(以下「実績NCF」といいます。
なお、実績NCFの算出に際しては、前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額も考慮に入れることとしています。)(注7)が超過した場合には、「予測NCFにペイアウトレシオを乗じた金額」を当該営業期間における金銭分配額の上限とする方針です。すなわち、当該超過が生じる場合には、実績NCFの金額及び「予測NCFにペイアウトレシオを乗じた金額」の差額相当額についても、当該営業期間において内部留保されることとなります。特に、当該差額相当額を背景として内部留保された資金については、本投資法人は、将来、新規取得資産の取得資金の一部や、設備投資資金等に優先的に充当して活用することとします。
また、一方、実績NCFが予測NCF以下となった場合には、本投資法人は、「実績NCFにペイアウトレシオを乗じた金額」を当該営業期間における金銭分配額とする方針です。
上記に記載する本投資法人の金銭分配方針には以下の特性があると、本投資法人は考えています。すなわち、(i)実績NCFが予測NCFを上回る限り、金銭分配額は予測NCFにペイアウトレシオを乗じた金額で固定され、成長投資に充当するための手元現金が増加します。また、(ii)実績NCFが予測NCFを超過する額が大きいほど、利益の範囲での金銭分配額が増加する結果、金銭分配額に占める利益超過分配金額の割合が低減し、本投資法人の出資額の維持につながります。他方で、(iii)実績NCFが予測NCF以下となった場合には実績NCFに連動することになるため分配額が過大となり再投資の妨げとなる可能性を低減することができます。
以上の方針により、本投資法人は、再投資を重視していますが、ペイアウトレシオに着目した合理的分配方針により投資主還元とのバランスに配慮することを目指します。
本投資法人は、当該金銭分配方針の変更により、営業期間ごとに安定した金銭分配を実施することが可能となり、投資主の利益に資するものと考えています。
上記にかかわらず、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規取得資産の取得資金への充当、自己の投資口の取得(注8)等の他の選択肢についても検討の上、経済環境、再エネ発電市場の動向、本投資法人の財務状況等を踏まえ、利益超過分配を実施しない場合や上記目途よりも少ない金額にとどめる場合、又は投信協会の規則に定められる金額の範囲内で上記目途を超えた金額で実施する場合もあり得ます。
(注1)対象営業期間の「FCF」は、以下の計算式により算出します。
「FCF」=「賃料収入総額」-(「賃貸事業支出等」+「運用資産に対する資本的支出」)
なお、賃貸事業支出等には、本投資法人の対象営業期間における運用資産に係る賃貸事業支出のみならず、本資産運用会社や一般事務受託者に支払う報酬等の本投資法人の運営に必要なすべての現金支出(ただし、有利子負債に係る利息や融資関連費用等の金融費用は除きます。)を含みます。
(注2)対象営業期間の「NCF」は、以下の計算式により算出します。
「NCF」=「FCF」-(「有利子負債に係る支払利息等」+「有利子負債に係る毎期弁済額」)+前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額
(注3)ペイアウトレシオは、事業会社等で指標とされる配当性向(配当額÷当期利益)とは異なります。
(注4)利益の範囲からの金銭の分配に利益超過分配を加えた額を、以下「金銭分配額」ということがあります。
(注5)クローズド・エンド型の投資法人は、投信協会の定めるインフラ投資信託及びインフラ投資法人に関する規則において、営業期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前営業期間の末日に計上された減価償却累計額を控除した額の100分の60に相当する金額を限度として、税法上の出資等減少分配に該当する出資の払戻しを行うことが可能とされています。
(注6)対象営業期間の「予測NCF」は、以下の計算式により算出します。
「予測NCF」=「予測FCF」-(「有利子負債に係る支払利息等の想定額」+「有利子負債に係る毎期弁済額の想定額」)+前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額
「予測FCF」=「予測電力量(P50)に基づき算定される賃料収入総額の想定額」-(「賃貸事業支出等の想定額」+「運用資産に対する資本的支出の想定額」)
(注7)対象営業期間の「実績NCF」は、以下の計算式により算出します。
「実績NCF」=「実績FCF」-(「有利子負債に係る支払利息等の額」+「有利子負債に係る毎期弁済額の額」)+前営業期間までの配当控除後のNCFの残額の合計額
「実績FCF」=「実績電力量に基づき算定される賃料収入総額」-(「賃貸事業支出等額」+「運用資産に対する資本的支出額」)
(注8)自己の投資口の取得の詳細については、後記「f. 自己の投資口の取得」をご参照ください。
<利益超過分配のイメージ>0101020_012.jpg
(注1)実際の残余FCFの算出にあたっては、前営業期間までの配当控除後の残余FCFの合計額を加算します。
(注2)ペイアウトレシオは、事業会社等で指標とされる配当性向(配当額÷当期利益)とは異なります。
(注3)クローズド・エンド型の投資法人は、投信協会規則の定めるインフラ投資信託及びインフラ投資法人に関する規則において、営業期間の末日に算定された減価償却累計額の合計額から前営業期間の末日に計上された減価償却累計額を控除した額の100分の60に相当する金額を限度として、税法上の出資等減少分配に該当する出資の払戻しを行うことが可能とされています。
(注4)上記は理解の便宜のため本投資法人における分配方針を簡易にしたイメージ図であり、記載した数値(比率)を除き、本投資法人の損益における賃貸収入や利益超過分配の金額等の比率等を示すものではありません。実際には、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規取得資産の取得資金への充当等の他の選択肢についても検討の上、経済環境、再エネ発電市場の動向、本投資法人の財務状況等を踏まえ、利益超過分配を実施しない場合や予定よりも少ない金額にとどめる場合もあります。また、利益超過分配に代えて、自己の投資口の取得を実施する場合もあります。
<実績NCFが予測NCFを上回る場合の金銭分配のイメージ>0101020_013.png
(注1)実際の残余FCFの算出にあたっては、前営業期間までの配当控除後の残余FCFの合計額を加算します。
(注2)上記は理解の便宜のため本投資法人における分配方針を簡易にしたイメージ図であり、記載した数値(比率)を除き、本投資法人の損益における賃貸収入や利益超過分配の金額等の比率等を示すものではありません。実際には、修繕や資本的支出への活用、借入金の返済、新規取得資産の取得資金への充当等の他の選択肢についても検討の上、経済環境、再エネ発電市場の動向、本投資法人の財務状況等を踏まえ、利益超過分配を実施しない場合や予定よりも少ない金額にとどめる場合もあります。また、利益超過分配に代えて、自己の投資口の取得を実施する場合もあります。更に、本投資法人は、実績NCFが予測NCF以下となった場合には、「実績NCFにペイアウトレシオを乗じた金額」を当該営業期間における金銭分配額とする方針であるため、本投資法人が金銭分配及び内部留保を行う金額は、上記のイメージよりも少額になることが見込まれます。
なお、利益超過分配の実施は手元資金の減少を伴うため、突発的な事象等により本投資法人の想定を超えて資本的支出等を行う必要が生じた場合に手元資金の不足が生じる可能性や、機動的な資産取得に当たり資金面での制約となる可能性があります。利益超過分配を実施した場合、当該金額は出資総額又は出資剰余金から控除されます。
f. 自己の投資口の取得
本投資法人は、投資主との合意により当該投資法人の投資口を有償で取得することができる旨を規約第6条第2項で定めており、当該規定に基づき、主として本投資法人の投資口が上場される東京証券取引所において、自己の投資口を取得する可能性があります。自己の投資口の取得は、経済的には利益超過分配と同一の効果を有し、会計上も自己の投資口の取得を実施した場合、当該金額は出資総額等の控除項目として計上されます。
本投資法人は、利益超過分配に代えて又は利益超過分配と同時に自己の投資口の取得を行う場合がありますが、自己の投資口の取得も利益超過分配とみなして、上記の利益超過分配に関する方針に従って、その実施の有無、金額等を決定するものとします。
(タ)情報開示方針
本投資法人は、以下のとおり、透明性確保の観点から、法定開示・適時開示に加えて、有用かつ適切と判断される投資情報を、情報の透明性及び分かりやすさに配慮し、正確かつ迅速に開示します。
a. 法定開示については、投信法及び金融商品取引法等の諸法令に従って、情報の透明性や分かりやすさに配慮し、投資主の投資判断に必要な情報を適時かつ適切に開示を行います。
b. 前記a.に加え、東京証券取引所、投信協会等の諸規則により要請される開示についても、それぞれが要請する内容及び様式に従って、情報の透明性や分かりやすさに配慮し、投資主の投資判断に必要な情報を適時かつ適切に開示を行います。
c. 前記a.及びb.に基づく開示事項以外にも投資主にとって有益かつ重要な情報についても、可能な限り適時かつ適切な開示を努めるものとします。

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