有価証券報告書(内国投資証券)-第4期(平成30年5月1日-平成31年1月31日)
(1)【投資方針】
① 基本方針
(ア)本投資法人の基本理念
本投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏(注1)に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設(注2)及びその底地(注3)に重点投資を行うポートフォリオを構築し、収益の長期安定性と成長性を追求します。
また、本投資法人は、そこに暮らす人たちの幸せを思い描きつつ、暮らしそのものを開発することを目指すライフ・デベロッパーである日本エスコンとそのビジョン・コンセプトを共有し、日本エスコンが総合デベロッパーとして培った不動産開発・運営の経験を活かし、運用資産の着実な成長を目指すことによって、投資主価値の最大化を図ります。
なお、本資産運用会社の親会社である日本エスコンは、中部電力の持分法適用会社であり、日本エスコンと中部電力は、グループの不動産事業の強化に向け、資本業務提携を行っています。
(注1)「四大都市圏」とは、「首都圏」、「近畿圏」、「中京圏」及び「福岡圏」をいいます。なお、「首都圏」とは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県及び群馬県を、「近畿圏」とは、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県を、「中京圏」とは、愛知県、静岡県、三重県及び岐阜県を、「福岡圏」とは、福岡県を、それぞれいいます。以下同じです。
(注2)「商業施設」とは、主たるテナントが商業テナント(物販・飲食・サービス業、アミューズメント施設等)からなる不動産をいいます。また、本投資法人が主に投資の対象とする「暮らし密着型商業施設」とは、日常生活に必要な商品・サービスを提供する、駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面する等の日常生活圏に立地する商業施設をいいます。以下同じです。
(注3)「底地」とは、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地をいいます。以下同じです。
(イ)人々の暮らしを開発する“ライフ・デベロッパー”日本エスコンと本投資法人のビジョン・コンセプトの共有
本投資法人は、スポンサーであり、人々の暮らしを開発する“ライフ・デベロッパー”である日本エスコンと、“人が自然に集まり、住まう人が誇りを持てる「街」と「地域コミュニティ」を創生していく”というビジョン・コンセプトを共有し、開発・運営の日本エスコンと保有・運用の本投資法人双方のより良いビジネスサイクルの下、暮らし密着型商業施設(底地を含みます。以下同じです。)に重点投資を行うことで、本投資法人の投資主価値の最大化を図っていきます。
(ウ)暮らし密着型商業施設における4つのこだわり
本投資法人は、商業施設の中の暮らし密着型商業施設の以下の4つの特徴にこだわり、投資を行うことにより、投資主価値の最大化を図ると共に、豊かな地域社会の形成に貢献いたします。
a. 利便性
駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面するなど視認性に優れ、多用途での利用が可能な魅力ある立地で、その地域に住まう人々の生活の中において高い利便性(注1)を有するとの特徴(底地、土地建物)
b. テナント競争力
その地域に住まう人々のニーズに応える商品・サービス(注2)の提供又はテナント構成により高いエリア占有率と強い競争力を有し、周辺には競合店舗又は競合施設が存在しないか僅少であるとの特徴(底地、土地建物)
c. Eコマース耐性
インターネットよりも実店舗での購入割合が高い、暮らしを豊かにする生活必需品(注3)を中心に扱い、強いEコマース耐性(注4)を有するとの特徴(底地、土地建物)
d. 地域コミュニティ形成への貢献
商圏の大小にかかわらず、対象物件の地域コミュニティ形成への貢献度(注5)が高い又は今後の高い貢献が見込まれるとの特徴(土地建物)
(注1)「高い利便性」とは地域住民が生活圏に応じて選択する交通手段(徒歩、自転車、自動車、鉄道等)により、対象地に容易に到達できる交通の便利さをいいます。
(注2)「その地域に住まう人々のニーズに応える商品・サービス」とは食品、衣料品、家電製品、家具、医薬品、医療サービス、金融サービス、理美容サービス、外食サービス、フィットネス、ヘルスケアサービス等の地域住民の生活に欠かすことができない商品・サービスをいいます。
(注3)「暮らしを豊かにする生活必需品」とは、実店舗での購入割合が高い食品、医薬品、携帯電話、大型家電、大型家具といった生活に欠かすことのできない商品をいいます。
(注4)生活必需品(食品・薬・衣類等)については、インターネットを通じた通信販売(Eコマース)よりも実店舗での購入割合が高いことから、それら生活必需品はインターネットを通じた通信販売に販路を奪われにくいと考えられ、これを本投資法人は「Eコマース耐性」と表現しています。
(注5)「地域コミュニティ形成への貢献度」とは、地域住民が参加するイベントの開催、地域サークルの活動場所の提供といった、施設運営を通じた、地域住民の相互交流の拠点としてのコミュニティ形成への貢献の度合いをいいます。
② 本投資法人の戦略と優位性
(ア)地域社会の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心としたポートフォリオの構築
本投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設に重点投資を行うことで、収益の長期安定性と成長性を追求します。
(イ)安定性の高い底地への投資
本投資法人は、底地が有する以下の4つの魅力・優位性に着目し、商業施設が立地する底地への投資を積極的に推進することで、安定性の高いポートフォリオの構築を図ります。
・長期にわたる安定した賃料収入
・減価償却及び保守・修繕等がないことに基づく低保有コストの実現
・底地流通市場の拡大
・災害等による資産価値の下落リスクが低い
(ウ)総合デベロッパー・日本エスコンが持つ不動産開発力、運営力の優位性とスポンサーサポート及び中部電力グループのサポートによる投資主価値の最大化
<外部成長>本投資法人は、人々の暮らしを開発する “ライフ・デベロッパー”である日本エスコンが持つ各種の不動産開発力及び中部電力グループが関与する不動産情報(注)を活用することで、着実な外部成長を目指します。具体的には、日本エスコンは暮らし密着型商業施設及びその底地の双方の開発を事業の柱の一つとしていることから、安定した資産規模拡大に向け、土地建物と底地への投資を概ね同水準である50%程度とする予定です。
(注)中部電力自ら又はグループ会社が保有若しくは開発し又は運用を受託する収益不動産に関する情報をいいます。
<内部成長>本投資法人は、日本エスコングループが持つ各種の不動産運営力並びに中部電力グループが持つ環境配慮技術及びエネルギーコスト低減に関するノウハウを活用し、着実な内部成長を目指します。
③ 投資方針
本投資法人は、次のとおり、今後も継続的な人口集中が予想される首都圏、近畿圏、中京圏及び福岡圏の四大都市圏の商業施設に重点を置きつつ、地域住民の生活に根差した暮らし密着型商業施設を主要な投資対象とするポートフォリオを構築する方針です。なお、いずれも取得価格ベースとします。
● 物件タイプ
暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設に80%以上、その他用途(ホテル・住居・物流施設等及びそれらの底地)には20%未満の投資を行います。
また、底地と土地建物に対する投資は、それぞれ50%程度とします。但し、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率(概ね10%以内の乖離)となることがあります。
● 投資対象エリア
四大都市圏に75%以上、その他地域には25%未満の投資を行います。但し、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率となることがあります。
(ア)用途別比率(取得価格ベース)
地域の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設への投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産(規約第30条第1項に定める意味を有します。以下同じです。)を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離する場合があります。
(注)いずれも底地を含みます。
(イ)底地及び土地建物の投資比率(取得価格ベース)
具体的な底地及び土地建物の投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離(概ね10%以内)する場合があります。
(ウ)地域別投資比率(取得価格ベース)
地域別投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離する場合があります。
但し、各四大都市圏の投資割合(取得価格ベース)を75%以下とします。
(エ)規模
本投資法人が投資する底地及び土地建物の1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準は、それぞれ下表のとおりとします。
<底地:1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準>
<土地建物:1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準>
但し、上記各表記載の最低投資規模にかかわらず、以下に該当する場合には個別に当該投資物件の取得を行うことができるものとします。
a. 複数の投資物件を一括で取得する際に、最低投資規模を下回る価格の投資物件が一部含まれる場合
b. 投資基準に合致する投資物件の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模を上回るものの、取得価格が最低投資規模を下回る場合
c. 最低投資規模を下回るが、近隣の投資基準に合致する投資物件と一体として商業集積を形成する施設の場合
d. 最低投資規模を下回るが、収益性の高い施設の場合
e. 本投資法人の保有物件と社会経済的に一体として利用可能な隣接地等の投資物件を追加的に取得する場合
(オ)運用期間
本投資法人は、原則として、中長期保有を目的として物件を取得し、短期売買目的の物件の取得は行いません。ここで、短期とは1年未満の期間を、中期とは1年以上5年以下の期間を、長期とは5年を超える期間をいいます。売却を検討する場合は、市場状況を勘案し、ポートフォリオ全体に与える影響等を考慮し、総合的に判断します。但し、一定の場合には、当該物件の短期売却を検討及び実施することがあります(後記「⑨売却方針」参照。)。
(カ)個別投資基準
本投資法人は、以下のとおり、商業施設、ホテル、住居及び物流施設という各用途の物件について、共通及び用途ごとの個別の投資基準及び投資対象に基づき投資を行います。
投資基準(共通)
(注1)「主要部分」とは、投資対象の延床面積合計において80%以上の延床面積を占めている部分をいいます。
(注2)「新耐震基準」とは、建築基準法施行令の一部を改正する政令(昭和55年政令第196号)による改正(昭和56年施行)後の建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。その後の改正を含みます。)に基づく構造基準をいいます。
(注3)「PML値」とは、地震による予想最大損失率をいいます。PMLには個々の建築物に関するものと、ポートフォリオに関するものがあります。PMLについての統一的な定義はありませんが、上記においては、「PML」とは想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を受けるかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものをいいます。なお、PML値と地震PML値は同義です。
(注4)「既存不適格物件」とは、建築基準法第3条第2項の規定により、建築物の一部又は全部につき建築基準法令の一部又は全部の規定の適用を受けない建築物をいいます。
(注5)底地物件取得の場合、原則として、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)が転貸している場合には、借地権者の属性、信用力、賃貸借条件等及びエンドテナントの業種、使用目的、入れ替えの可能性等を勘案いたします。
用途ごとの投資基準(個別)
a. 商業施設
(ⅰ)投資基準
本投資法人は、商業施設の中でも暮らし密着型商業施設に重点投資を行います。本投資法人が投資対象の中心とする暮らし密着型商業施設とは、日常生活に必要な商品・サービスを提供する、駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面する等の、日常生活圏に立地している5つのタイプに分類される商業施設をいいます。本投資法人は、テナント構成、立地、商圏等の要素から分類される下表記載の5つのタイプにおいて、SS(スペシャリティストア)については主に底地を、NSC(ネイバーフッドショッピングセンター)及びSM(スーパーマーケット)については底地及び土地建物の双方を、GMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)市街地型及び駅近型については主に土地建物を、それぞれ取得する方針です。
b. ホテル
(ⅰ)投資基準
(a)駅前、空港、ビジネス街、繁華街、観光地等の宿泊需要が見込める立地の物件に投資します。
(b)オペレーターの規模、実績、信用力及び運営状況を鑑みて、原則として賃料の100%の固定賃料又は90%以上の固定賃料部分と10%以下の変動賃料部分からなる賃料により、安定した収益を確保しつつ収益の成長性をも見込むことのできる物件に投資します。
(ⅱ)投資対象
本投資法人は、日本エスコンが開発する以下の3つのタイプのホテルのうち、主に宿泊特化型ホテルに投資します。
c. 住居
(ⅰ)投資基準
立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
(ⅱ)投資地域
最寄駅又は最寄りのバス停から徒歩約10分以内に位置する物件に投資します。但し、良好な住環境を有し、近隣に暮らし密着型商業施設がある等の理由により生活利便性が高い地域と見込まれる場合はこれに限りません。
(ⅲ)投資対象
本投資法人は、以下の3つのタイプの住居のうち、主にシングルタイプの住居とコンパクトタイプの住居に投資します。
(注)1戸当たりの専有面積に関して、30㎡未満、30㎡以上60㎡未満、60㎡以上の3つのレンジのうち、該当する戸数が最も多いレンジによって物件のタイプを決定するものとします。
d. 物流施設
(ⅰ)投資基準
立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
(ⅱ)投資地域
物流拠点としての優位性・競争力(消費地及び生産地への近接性、高速道路及び主要道路へのアクセス、港湾・空港・鉄道・トラックターミナルへのアクセス等)を有する地域に立地する物件に投資します。
(ⅲ)投資対象
本投資法人は、日本エスコンが開発する延床面積10,000㎡以上の物流施設に投資します。
e. 底地
底地は、底地上の建物の用途に応じて上記のa.からd.までの各基準に則り、投資を行います。
④ 財務方針
(ア)財務方針
本投資法人は、中長期的な安定的収益の確保及び資産価値の着実な向上のため、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本方針とし、具体的には、エクイティ・ファイナンス、デット・ファイナンス、LTV及びキャッシュ・マネジメントについて、以下を基本的な財務の方針としています。今後においては、資金調達手段の分散のため、コミットメントラインの設定や投資法人債の発行についても市場環境を見極めた上で検討します。
(注1)「LTV」とは、本投資法人の総資産額のうち借入金額及び投資法人債発行残高の合計額の占める割合をいい、以下の計算式により算出されます。
LTV=(借入金額+投資法人債発行残高)/総資産額
(注2)本投資法人が投資を行う底地ポートフォリオの特徴の一つとして、減価償却費がないことがあげられ、土地建物ポートフォリオに比べるとキャッシュが積まれないことが想定されますが、本投資法人が保有する土地建物ポートフォリオの減価償却費分積まれるキャッシュを的確に把握し、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行います。
(イ)利益を超えた金銭の分配
本投資法人は、キャッシュ・マネジメントの一環として、経済環境、不動産市場等の動向、保有資産の状況及び財務の状況等により適切と判断する場合、分配金額に一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の諸規則に定める額を上限として本投資法人が決定する額を加算した額を、分配可能金額を超えて分配することができます。原則として利益超過分配は行わない方針ですが、突発的な事象により著しく分配可能金額が減少する場合において、利益を超えた金銭の分配を行う際には、資本的支出等を勘案し手元資金の水準に配慮した上で実施の可否を判断します。
⑤ デューディリジェンス基準
本資産運用会社は、不動産関連資産への投資にあたっては、投資対象となる不動産関連資産の投資適格性を判断するために、以下の項目を中心に経済的調査、物理的調査及び法的調査(以下併せて「デューディリジェンス」といいます。)を行います。デューディリジェンスにおける調査項目は、原則として以下の表に記載する事項とします。但し、個々の記載事項は投資対象となる不動産関連資産によってその重要性が異なることから、以下の表に記載する全ての項目について調査を行うとは限りません。また、記載事項以外の項目について調査を行うこともあります。
(ア)調査(デューディリジェンス)の実施
(イ)専門性、客観性及び透明性の確保
デューディリジェンスにおける調査項目のうち、以下の項目については、専門性、客観性及び透明性の確保の観点から、第三者である外部の専門家に調査を委託します。
・鑑定評価(価格調査)
・建物調査
・地震PML調査
・環境調査
・テナントの事業及び財務
・法的調査
(ウ)底地物件取得における調査(デューディリジェンス)の実施
本投資法人は、底地物件を取得するに際しても、前記「(ア) 調査(デューディリジェンス)の実施」に掲載された表中の土地の記載項目を中心にそのテナント(借地権者)に関し、経済的調査、物理的調査及び法的調査を行います。具体的には、以下の事項について精査を行い、当該底地を取得するかを総合的に判断します(注)。
・テナントの信用状況(業種、業容、業歴、決算内容、財務状況等)
・テナントの賃料支払状況、テナントと現所有者との紛争の有無及び可能性等
・テナントの賃借目的、契約形態、契約内容及びその承継の有無
・過去の稼働率、賃料推移
・各建物における各既存テナントの占有割合、分布割合
(注)底地物件取得におけるデューディリジェンスの実施は、原則として、エンドテナントではなく、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)を対象とします。
⑥ フォワード・コミットメント等に関する方針
本投資法人は、フォワード・コミットメント等(注)の実行に際しては、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさに鑑み、あらかじめ慎重に検討し対応するものとします。
フォワード・コミットメント等を行う際には、違約金の上限、物件取得額の上限、物件引渡しまでの期間の上限及び決済資金の調達方法に関する所定の基準を遵守するものとします。また、フォワード・コミットメント等を行った場合には、速やかにその事実及び設定理由、解除条件並びに履行できない場合の本投資法人の財務に与える影響等の概要を開示するものとします。
(注)「フォワード・コミットメント等」とは、先日付での売買契約であって、契約締結日から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うこととしている契約その他これに類する契約をいいます。以下同じです。
⑦ 運営方針
(ア)運営方針
本投資法人は、中長期にわたり安定的な収益を維持し成長させるために、賃料収入の維持向上、管理費用の合理化、更新工事の効果的な活用等の施策を行うものとします。
a.賃料収入の維持・向上
既存テナント(注)との関係構築施策(定期的訪問、顧客満足度調査等)を積極的に図るとともに、PM会社と定期的な情報交換を図ることで、テナント(注)の動向及びニーズ(施設のハード面・ソフト面での顧客不満要因、潜在ニーズ等)を把握し、適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナント(注)の満足度向上と信頼関係の構築・強化を図ります。これにより、賃料収入の維持・向上、解約の防止を図り、安定的な収入の確保を目指します。なお、テナント(注)への定期的訪問(年1回程度)に際し、信用状況の確認のため、施設の利用状況、売上の状況等につきヒアリングを行います。
また、新規テナントリーシングにおいては、日本エスコングループのネットワークを最大限活用するとともに、新規テナントリーシングを担当するPM会社及び主要仲介会社等と定期的な情報交換を図ることで、市場動向の掌握に基づくリーシング活動を行い、賃料発生期間と賃料水準の最大化に努めます。
b. 管理費用の合理化
本投資法人は、テナント(注)満足度や物件競争力を維持・向上しつつ、合理化・効率化を図るため、個別物件の運営管理計画を策定します。運営管理を行うに当たっても、日本エスコングループのノウハウを最大限活用して効率的な管理を行います。
c. 修繕工事、更新工事の効果的活用
本投資法人は、中長期的な視点から資産価値の維持・向上を図るため、必要な修繕工事及び更新工事を、費用対効果を意識して適宜実施することで、中長期的な収益安定を図ります。
また、テナント(注)からの要望、テナント(注)の満足度向上及び新規テナント(注)の誘致のため、修繕工事、戦略的な更新工事を行うことがあります。
(イ)PM会社の選定・評価
本投資法人は、個別物件のキャッシュフローの中長期的な極大化を目指すべく、以下の方針を当該個別物件のPM会社と共有し、テナント(注)の満足度向上による収入の維持改善と経費の削減を目指すものとします。
・既存テナント(注)との信頼関係強化に努め、契約の継続と賃料水準の維持改善に努めること。
・新規テナントリーシングにおいては、市場動向の把握に基づくテナント営業を行い、賃料発生期間と賃料水準の最大化に努めること。
・管理費用や工事費用の支出に当たっては、費用対効果を考慮した効率的な管理運営を行い、利益の最大化に努めること。
なお、上記の方針を踏まえ、以下の事由を十分に斟酌し、プロパティ・マネジメント業務に関しては、原則として株式会社エスコンプロパティ(以下「エスコンプロパティ」といいます。)に委託するものとします。PM会社の選定・評価に際しては、本資産運用会社の定める外部委託・評価基準に基づいて行うものとし、エスコンプロパティに委託する際は、当該業務委託が利益相反取引に該当することに十分に留意するものとします。
・エスコンプロパティがプロパティ・マネジメント業務を行っており、既に既存テナント(注)との信頼関係を構築しており、既存テナント(注)との信頼関係の強化、併せて契約の継続と賃料水準の維持改善にも活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
・リーシングにおいて、新規テナント営業並びに賃料発生期間及び賃料水準の最大化に活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
・管理費用や工事費用の支出に当たって、費用対効果を考慮した効率的管理運営を行い利益の最大化に活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
本投資法人は、エスコンプロパティ以外のPM会社に業務委託を行う場合には、以下の項目に掲げる内容を総合的に考慮し、適切な委託先を選定します。但し、本投資法人が物件を取得する際に、売主等から既存のPM会社へ委託することを当該物件の売買条件とされた場合には、この限りではないものとします。
・業歴、社会的属性、財務体質及び組織体制
・物件所在地域の不動産市場に関する知識及び経験
・物件に関する精通度合い及びテナント(注)との関係
・新規テナント(注)の募集能力
・物件に関するレポーティング能力
(注)底地の場合、テナントとはエンドテナントではなく、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)を対象とします。
⑧ 付保方針
(ア)損害保険
災害や事故等による建物等の損害又は第三者への損害賠償を担保するため、保有不動産及び保有不動産信託受益権に係る信託財産である不動産について、資産特性に応じて適正な火災保険及び賠償責任保険を付保するものとします。
(イ)地震保険
地震保険の付保については、地震発生時に予想される個別物件及びポートフォリオ全体に与える影響を勘案して判断します。個別物件のPMLが15%を超える物件については、災害による損失影響と地震保険料負担を総合的に比較考慮の上、地震保険の付保を検討します。
⑨ 売却方針
本投資法人は、不動産及び不動産信託受益権を長期にわたり保有して安定的な収益を確保することを原則とし、短期的にこれらを売却しないものとします。但し、個別物件の評価を実施し、物件の所在エリアの賃貸市場や売買市場の動向、物件の中長期収支見込み、建物劣化等による費用の増大、資産価値の中長期的見通し、投資法人全体の損益やポートフォリオ全体への影響等、総合的な観点から、当該物件の売却がポートフォリオの収益の安定に資すると判断される場合には、かかる不動産及び不動産信託受益権の短期的な売却を検討するものとします。
また、本投資法人は、原則として、個別物件の稼働率が80%を下回った場合若しくは80%を下回ることが予想される場合、NOIが前年比80%を下回った場合、資本的支出・修繕額が取得時に想定していた額を3年以内に大きく上回る可能性が十分に高いと判断される場合、一定の事由によりレピュテーション等が著しく悪くなると判断される場合には個別物件の売却を検討するものとします。
① 基本方針
(ア)本投資法人の基本理念
本投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏(注1)に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設(注2)及びその底地(注3)に重点投資を行うポートフォリオを構築し、収益の長期安定性と成長性を追求します。
また、本投資法人は、そこに暮らす人たちの幸せを思い描きつつ、暮らしそのものを開発することを目指すライフ・デベロッパーである日本エスコンとそのビジョン・コンセプトを共有し、日本エスコンが総合デベロッパーとして培った不動産開発・運営の経験を活かし、運用資産の着実な成長を目指すことによって、投資主価値の最大化を図ります。
なお、本資産運用会社の親会社である日本エスコンは、中部電力の持分法適用会社であり、日本エスコンと中部電力は、グループの不動産事業の強化に向け、資本業務提携を行っています。
(注1)「四大都市圏」とは、「首都圏」、「近畿圏」、「中京圏」及び「福岡圏」をいいます。なお、「首都圏」とは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県及び群馬県を、「近畿圏」とは、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県を、「中京圏」とは、愛知県、静岡県、三重県及び岐阜県を、「福岡圏」とは、福岡県を、それぞれいいます。以下同じです。
(注2)「商業施設」とは、主たるテナントが商業テナント(物販・飲食・サービス業、アミューズメント施設等)からなる不動産をいいます。また、本投資法人が主に投資の対象とする「暮らし密着型商業施設」とは、日常生活に必要な商品・サービスを提供する、駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面する等の日常生活圏に立地する商業施設をいいます。以下同じです。
(注3)「底地」とは、第三者が賃借してその上に建物を所有している土地をいいます。以下同じです。
(イ)人々の暮らしを開発する“ライフ・デベロッパー”日本エスコンと本投資法人のビジョン・コンセプトの共有
本投資法人は、スポンサーであり、人々の暮らしを開発する“ライフ・デベロッパー”である日本エスコンと、“人が自然に集まり、住まう人が誇りを持てる「街」と「地域コミュニティ」を創生していく”というビジョン・コンセプトを共有し、開発・運営の日本エスコンと保有・運用の本投資法人双方のより良いビジネスサイクルの下、暮らし密着型商業施設(底地を含みます。以下同じです。)に重点投資を行うことで、本投資法人の投資主価値の最大化を図っていきます。
(ウ)暮らし密着型商業施設における4つのこだわり
本投資法人は、商業施設の中の暮らし密着型商業施設の以下の4つの特徴にこだわり、投資を行うことにより、投資主価値の最大化を図ると共に、豊かな地域社会の形成に貢献いたします。
a. 利便性
駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面するなど視認性に優れ、多用途での利用が可能な魅力ある立地で、その地域に住まう人々の生活の中において高い利便性(注1)を有するとの特徴(底地、土地建物)
b. テナント競争力
その地域に住まう人々のニーズに応える商品・サービス(注2)の提供又はテナント構成により高いエリア占有率と強い競争力を有し、周辺には競合店舗又は競合施設が存在しないか僅少であるとの特徴(底地、土地建物)
c. Eコマース耐性
インターネットよりも実店舗での購入割合が高い、暮らしを豊かにする生活必需品(注3)を中心に扱い、強いEコマース耐性(注4)を有するとの特徴(底地、土地建物)
d. 地域コミュニティ形成への貢献
商圏の大小にかかわらず、対象物件の地域コミュニティ形成への貢献度(注5)が高い又は今後の高い貢献が見込まれるとの特徴(土地建物)
(注1)「高い利便性」とは地域住民が生活圏に応じて選択する交通手段(徒歩、自転車、自動車、鉄道等)により、対象地に容易に到達できる交通の便利さをいいます。
(注2)「その地域に住まう人々のニーズに応える商品・サービス」とは食品、衣料品、家電製品、家具、医薬品、医療サービス、金融サービス、理美容サービス、外食サービス、フィットネス、ヘルスケアサービス等の地域住民の生活に欠かすことができない商品・サービスをいいます。
(注3)「暮らしを豊かにする生活必需品」とは、実店舗での購入割合が高い食品、医薬品、携帯電話、大型家電、大型家具といった生活に欠かすことのできない商品をいいます。
(注4)生活必需品(食品・薬・衣類等)については、インターネットを通じた通信販売(Eコマース)よりも実店舗での購入割合が高いことから、それら生活必需品はインターネットを通じた通信販売に販路を奪われにくいと考えられ、これを本投資法人は「Eコマース耐性」と表現しています。
(注5)「地域コミュニティ形成への貢献度」とは、地域住民が参加するイベントの開催、地域サークルの活動場所の提供といった、施設運営を通じた、地域住民の相互交流の拠点としてのコミュニティ形成への貢献の度合いをいいます。
② 本投資法人の戦略と優位性
(ア)地域社会の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心としたポートフォリオの構築
本投資法人は、今後も継続的な人口集中が予想される四大都市圏に位置する地域コミュニティに根差した暮らし密着型商業施設に重点投資を行うことで、収益の長期安定性と成長性を追求します。
(イ)安定性の高い底地への投資
本投資法人は、底地が有する以下の4つの魅力・優位性に着目し、商業施設が立地する底地への投資を積極的に推進することで、安定性の高いポートフォリオの構築を図ります。
・長期にわたる安定した賃料収入
・減価償却及び保守・修繕等がないことに基づく低保有コストの実現
・底地流通市場の拡大
・災害等による資産価値の下落リスクが低い
(ウ)総合デベロッパー・日本エスコンが持つ不動産開発力、運営力の優位性とスポンサーサポート及び中部電力グループのサポートによる投資主価値の最大化
<外部成長>本投資法人は、人々の暮らしを開発する “ライフ・デベロッパー”である日本エスコンが持つ各種の不動産開発力及び中部電力グループが関与する不動産情報(注)を活用することで、着実な外部成長を目指します。具体的には、日本エスコンは暮らし密着型商業施設及びその底地の双方の開発を事業の柱の一つとしていることから、安定した資産規模拡大に向け、土地建物と底地への投資を概ね同水準である50%程度とする予定です。
(注)中部電力自ら又はグループ会社が保有若しくは開発し又は運用を受託する収益不動産に関する情報をいいます。
<内部成長>本投資法人は、日本エスコングループが持つ各種の不動産運営力並びに中部電力グループが持つ環境配慮技術及びエネルギーコスト低減に関するノウハウを活用し、着実な内部成長を目指します。
③ 投資方針
本投資法人は、次のとおり、今後も継続的な人口集中が予想される首都圏、近畿圏、中京圏及び福岡圏の四大都市圏の商業施設に重点を置きつつ、地域住民の生活に根差した暮らし密着型商業施設を主要な投資対象とするポートフォリオを構築する方針です。なお、いずれも取得価格ベースとします。
● 物件タイプ
暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設に80%以上、その他用途(ホテル・住居・物流施設等及びそれらの底地)には20%未満の投資を行います。
また、底地と土地建物に対する投資は、それぞれ50%程度とします。但し、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率(概ね10%以内の乖離)となることがあります。
● 投資対象エリア
四大都市圏に75%以上、その他地域には25%未満の投資を行います。但し、物件取得に際し、一時的にその比率と異なる比率となることがあります。
| 物件タイプ | 商業施設(底地を含む):80%以上 その他用途(ホテル・住居・物流施設等及びそれらの底地):20%未満 |
| 底地:50%程度、土地建物:50%程度 | |
| 投資対象エリア | 四大都市圏:75%以上、その他地域:25%未満 |
(ア)用途別比率(取得価格ベース)
地域の生活を豊かにする暮らし密着型商業施設を中心とする商業施設への投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産(規約第30条第1項に定める意味を有します。以下同じです。)を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離する場合があります。
| 投資対象(注) | 比率 |
| 商業施設 | 80%以上 |
| その他用途(ホテル、住居、物流施設等) | 20%未満 |
(注)いずれも底地を含みます。
(イ)底地及び土地建物の投資比率(取得価格ベース)
具体的な底地及び土地建物の投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離(概ね10%以内)する場合があります。
| 投資対象 | 比率 |
| 底地 | 50%程度 |
| 土地建物 | 50%程度 |
(ウ)地域別投資比率(取得価格ベース)
地域別投資比率(取得価格ベース)の目途は以下のとおりです。なお、着実な成長と中長期的な安定収益の確保に資する収益性が高い又はLTVの改善が見込まれる不動産関連資産を取得する場合には、その過程において一時的に以下の比率から乖離する場合があります。
| 投資対象 | 比率 |
| 四大都市圏 | 75%以上 |
但し、各四大都市圏の投資割合(取得価格ベース)を75%以下とします。
(エ)規模
本投資法人が投資する底地及び土地建物の1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準は、それぞれ下表のとおりとします。
<底地:1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準>
| 区分 | 取得価格 |
| 最低投資規模 | 1投資物件当たり3億円以上 |
| 最高投資規模 | 当該取得物件取得後の取得価格総額に対する当該物件の取得価格の比率について、30%を上限とします。 |
<土地建物:1投資物件当たりの最低投資規模及び最高投資規模の基準>
| 区分 | 取得価格 |
| 最低投資規模 | 1投資物件当たり5億円以上 |
| 最高投資規模 | 当該取得物件取得後の取得価格総額に対する当該物件の取得価格の比率について、30%を上限とします。 |
但し、上記各表記載の最低投資規模にかかわらず、以下に該当する場合には個別に当該投資物件の取得を行うことができるものとします。
a. 複数の投資物件を一括で取得する際に、最低投資規模を下回る価格の投資物件が一部含まれる場合
b. 投資基準に合致する投資物件の取得条件交渉を行った結果、鑑定評価額は最低投資規模を上回るものの、取得価格が最低投資規模を下回る場合
c. 最低投資規模を下回るが、近隣の投資基準に合致する投資物件と一体として商業集積を形成する施設の場合
d. 最低投資規模を下回るが、収益性の高い施設の場合
e. 本投資法人の保有物件と社会経済的に一体として利用可能な隣接地等の投資物件を追加的に取得する場合
(オ)運用期間
本投資法人は、原則として、中長期保有を目的として物件を取得し、短期売買目的の物件の取得は行いません。ここで、短期とは1年未満の期間を、中期とは1年以上5年以下の期間を、長期とは5年を超える期間をいいます。売却を検討する場合は、市場状況を勘案し、ポートフォリオ全体に与える影響等を考慮し、総合的に判断します。但し、一定の場合には、当該物件の短期売却を検討及び実施することがあります(後記「⑨売却方針」参照。)。
(カ)個別投資基準
本投資法人は、以下のとおり、商業施設、ホテル、住居及び物流施設という各用途の物件について、共通及び用途ごとの個別の投資基準及び投資対象に基づき投資を行います。
投資基準(共通)
| 立地 | 用途、地域及び規模ごとの特性に応じた地域分析や個別分析を行い、これらを総合的に勘案して投資判断を行います。底地を取得する場合には、これらを勘案するほか、エンドテナントの具体的な出店意向に適した立地か否かを特に重視します。 |
| 構造 | 主要部分(注1)が鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造又はこれらの構造に類する物件とします。 |
| 耐震性 | 原則として、新耐震基準(注2)に基づく物件を投資対象とします。なお、底地を取得する場合には、当該土地上の建物については、本基準を適用しないものとします。個別のPML値(注3)は15%未満とします。なお、取得時において、1物件当たりのPML値が15%以上の物件がある場合には、原則としてその物件について個別に地震保険を付保することを検討した上で投資するものとします。なお、底地を取得する場合には、当該土地上の建物については、本基準を適用しないものとします。 |
| 遵法性 | 都市計画法(昭和43年法律第100号。その後の改正を含みます。)(以下「都市計画法」といいます。)、建築基準法(昭和25年法律第201号。その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)及びこれに関連する諸法令を遵守している物件又は取得までに遵守することが確定している物件を原則とします。但し、既存不適格物件(注4)については投資を行うことができるものとします。 |
| 環境・地質 | 専門業者が作成したエンジニアリングレポート、地歴調査報告書等において、有害物質等が内在する可能性が低い又は内在しているが当該有害物質に関連する全ての法令に基づき、適法に保管又は処理等がなされている等により、当該有害物質等が内在していることが運用上の障害となる可能性が低いと判断された物件とします。 |
| 稼働率 | 原則として、安定稼働している物件とし、具体的には本投資法人の取得判断の時点において稼働率が80%以上の物件とします。但し、稼働率が80%を下回る場合においても、本投資法人の取得以後、80%に達する可能性が十分に高いと判断される場 合には、例外的に取得できるものとします。 |
| テナント(注5) | テナントの属性、信用力、業種、使用目的、賃貸借契約の条件、入替えの可能性等を総合的に勘案した上で、投資します。 具体的には、上記の勘案要素に関する以下の項目を中心に検討を行います。 ・反社会的勢力との関連の有無 ・業歴及び社会的信用度(同一業種で3年以上の業歴があることを目安とします。なお、3年以上の業歴がない場合、事業計画に関するヒアリングを行い、適切と判断される場合にのみ投資できるものとします。) ・上場の有無 ・企業規模(資本金、売上規模、従業員数) ・財務状況、資金繰りの現況等 ・直近決算の黒字・赤字 ・業種(忌避業種の該当性等を含む) ・賃貸借の目的と利用条件との整合性等 ・入居保証金の額等 ・特定のエンドテナントからの賃料収入集中度 特定のエンドテナントからの賃料収入が、本投資法人のポートフォリオ全体の賃料収入に占める比率(6月末及び12月末の契約賃料をベースとします。)は、25%を上限とします。 |
| 権利関係 | 借地権が設定された土地(底地)を取得する場合には、原則として、①事業用定期借地権設定契約又は一般定期借地権設定契約が締結されており、②借地権者の属性や賃料負担能力が十分と判断できるとともに、③借地期間満了後の収益確保が見込めると判断した物件を投資対象とします。 建物及び土地を取得する場合には、原則として、敷地を含め一棟の建物全体に係る独立した所有権が取得できる物件を投資対象とします。 但し、以下の形態の物件についても以下の事項を検証した上、適切と判断する場合には、投資対象とすることができます。 <共有物件>・管理運営(賃貸・改良行為等を含みます。以下同じです。)の自由度を確保するため、取得する共有持分割合が26%超であることを原則とします。その際、他の共有者の属性や信用力、物件の特性等を総合的に考慮し、個別に投資判断を行います。 ・処分の自由度を確保するため、共有者間協定等による共有者間の優先買取権や譲渡制限等の有無、内容等を確認します。 ・収益の安定性を確保するため、他の共有者の属性や信用力を十分確認の上、仕組み上の手当て(共有物不分割特約の締結、登記の具備や敷地の相互利用に関する取決めを含みますが、これらに限りません。)を講じます。 <区分所有建物及びその敷地>・管理運営の自由度を確保するため、取得を検討している区分所有権に係る建物の延床面積が200坪以上であることを原則とします。その際、他の区分所有者の属性や信用力、物件の特性等を総合的に考慮し、個別に投資判断を行います。 ・処分の自由度を確保するため、管理規約等による区分所有者間の優先買取権や譲渡制限等の有無、内容等を確認します。 ・収益の安定性を確保するため、管理組合の運営状況(積立金、負債比率、付保状況等)を確認し、必要に応じて独自の手当て(本投資法人内の積立額増額、管理組合とは別途の共用部付保や敷地権の登記の具備を含みますが、これらに限りません。)を講じます。 <借地権付建物>・原則として、旧借地法(大正10年法律第49号。その後の改正を含みます。)又は借地借家法(平成3年法律第90号。その後の改正を含みます。)に基づく借地権を対象とします。 ・底地権者の属性を慎重に検討し、地代の改定、借地契約更新時の更新料、建替え時の承諾料又は売却の際の承諾料等が収益性に与える影響を考慮の上、投資判断を行います。 <境界確定が未了の物件>・隣接地との境界確認が未了の物件については、隣接地の所有者との協議状況その他の従前の経緯、当該土地及び隣接地の所有者等を含む土地の利用状況、将来の紛争可能性、その他境界確認が未了であることに起因して当該建物に対する遵法性の観点等から考え得る検証を行い、これらの影響等について総合的に勘案し、運営への影響、リスクの程度を検証した上で適切と認める場合には、投資対象とします。 <用益権が設定されている物件及び越境物が存在する物件>・第三者による地上権又は地役権等の用益権が設定されている不動産については、その内容や相手方を確認し、投資対象資産の収益性や権利の安定性に与える影響を考慮した上で投資判断を行います。 ・隣接地からの越境物が存在する物件、又は隣接地への越境物が存在する物件については、越境物の内容や所有者の属性、経緯、覚書締結の有無等を確認し、投資物件の収益性や権利の安定性に与える影響を考慮した上で投資判断を行います。 |
(注1)「主要部分」とは、投資対象の延床面積合計において80%以上の延床面積を占めている部分をいいます。
(注2)「新耐震基準」とは、建築基準法施行令の一部を改正する政令(昭和55年政令第196号)による改正(昭和56年施行)後の建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。その後の改正を含みます。)に基づく構造基準をいいます。
(注3)「PML値」とは、地震による予想最大損失率をいいます。PMLには個々の建築物に関するものと、ポートフォリオに関するものがあります。PMLについての統一的な定義はありませんが、上記においては、「PML」とは想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(475年に一度起こる大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を受けるかを、損害の予想復旧費用の再調達価格に対する比率(%)で示したものをいいます。なお、PML値と地震PML値は同義です。
(注4)「既存不適格物件」とは、建築基準法第3条第2項の規定により、建築物の一部又は全部につき建築基準法令の一部又は全部の規定の適用を受けない建築物をいいます。
(注5)底地物件取得の場合、原則として、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)が転貸している場合には、借地権者の属性、信用力、賃貸借条件等及びエンドテナントの業種、使用目的、入れ替えの可能性等を勘案いたします。
用途ごとの投資基準(個別)
a. 商業施設
(ⅰ)投資基準
本投資法人は、商業施設の中でも暮らし密着型商業施設に重点投資を行います。本投資法人が投資対象の中心とする暮らし密着型商業施設とは、日常生活に必要な商品・サービスを提供する、駅直結、住宅密集地又は幹線道路に面する等の、日常生活圏に立地している5つのタイプに分類される商業施設をいいます。本投資法人は、テナント構成、立地、商圏等の要素から分類される下表記載の5つのタイプにおいて、SS(スペシャリティストア)については主に底地を、NSC(ネイバーフッドショッピングセンター)及びSM(スーパーマーケット)については底地及び土地建物の双方を、GMS(ゼネラルマーチャンダイズストア)市街地型及び駅近型については主に土地建物を、それぞれ取得する方針です。
| 暮らし密着型商業施設のタイプ | 定義 | 商圏 |
| SS(スペシャリティストア) | ホームセンター、衣料品店、家電量販店等の各種専門店を有する商業施設 | 周囲10Km程度 |
| NSC(ネイバーフッド ショッピングセンター) | 食品スーパー、ドラッグストア等を核のテナントとし、複数の各種専門店を有する商業施設 | 周囲3~5Km程度 |
| SM(スーパーマーケット) | 日常生活に必要な食品を主力商品とした食品スーパー | 周囲3Km程度 |
| GMS(ゼネラルマーチャンダイズ ストア)市街地型 | 食料品や日用品のみならず、衣料品や家電、家具等、日常生活で使う様々な商品を総合的に扱う総合スーパー | 周囲3~5Km程度 |
| 駅近型 | 駅に近接した場所(駅から500m程度)に立地し、食品スーパー、ドラッグストア等を中心のテナントとする商業施設 | 周囲3Km程度 |
b. ホテル
(ⅰ)投資基準
(a)駅前、空港、ビジネス街、繁華街、観光地等の宿泊需要が見込める立地の物件に投資します。
(b)オペレーターの規模、実績、信用力及び運営状況を鑑みて、原則として賃料の100%の固定賃料又は90%以上の固定賃料部分と10%以下の変動賃料部分からなる賃料により、安定した収益を確保しつつ収益の成長性をも見込むことのできる物件に投資します。
(ⅱ)投資対象
本投資法人は、日本エスコンが開発する以下の3つのタイプのホテルのうち、主に宿泊特化型ホテルに投資します。
| タイプ | 定義 |
| 宿泊特化型ホテル | 主に都市に所在し、宿泊に特化したホテル |
| フルサービスホテル | 主に都市に所在し、宿泊施設に加え、レストランなどの料飲施設・設備、宴会・会議場等の付帯設備を備えたホテル |
| リゾートホテル | 行楽地や保養地に所在し、主に観光客を対象とするホテル |
c. 住居
(ⅰ)投資基準
立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
(ⅱ)投資地域
最寄駅又は最寄りのバス停から徒歩約10分以内に位置する物件に投資します。但し、良好な住環境を有し、近隣に暮らし密着型商業施設がある等の理由により生活利便性が高い地域と見込まれる場合はこれに限りません。
(ⅲ)投資対象
本投資法人は、以下の3つのタイプの住居のうち、主にシングルタイプの住居とコンパクトタイプの住居に投資します。
| タイプ | 主たるテナント対象 1戸当たりの専有面積 |
| シングル | 単身世帯 30㎡未満 |
| コンパクト | 2人程度の世帯 30㎡以上60㎡未満 |
| ファミリー | 3人以上の世帯 60㎡以上 |
(注)1戸当たりの専有面積に関して、30㎡未満、30㎡以上60㎡未満、60㎡以上の3つのレンジのうち、該当する戸数が最も多いレンジによって物件のタイプを決定するものとします。
d. 物流施設
(ⅰ)投資基準
立地条件やエリアに見合った建物スペック、賃料設定、設備等に鑑みて、近隣競合物件との比較において競争力が維持でき、安定した賃貸需要及び賃料水準が見込める物件に投資します。
(ⅱ)投資地域
物流拠点としての優位性・競争力(消費地及び生産地への近接性、高速道路及び主要道路へのアクセス、港湾・空港・鉄道・トラックターミナルへのアクセス等)を有する地域に立地する物件に投資します。
(ⅲ)投資対象
本投資法人は、日本エスコンが開発する延床面積10,000㎡以上の物流施設に投資します。
e. 底地
底地は、底地上の建物の用途に応じて上記のa.からd.までの各基準に則り、投資を行います。
④ 財務方針
(ア)財務方針
本投資法人は、中長期的な安定的収益の確保及び資産価値の着実な向上のため、安定的かつ健全な財務運営を行うことを基本方針とし、具体的には、エクイティ・ファイナンス、デット・ファイナンス、LTV及びキャッシュ・マネジメントについて、以下を基本的な財務の方針としています。今後においては、資金調達手段の分散のため、コミットメントラインの設定や投資法人債の発行についても市場環境を見極めた上で検討します。
| エクイティ・ ファイナンス | 新投資口の発行は、運用資産の規模の成長と収益性の向上を目的として、LTV(注1)、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の低下等を勘案し、金融環境を踏まえた上で実施を決定します。 |
| デット・ ファイナンス | 資金の借入れ及び投資法人債(短期投資法人債を含みます。)の発行に際しては、資金調達の機動性と財務の安定性のバランス及び取得する不動産の特性等に配慮した資金調達を行います。具体的には調達方法(借入金・投資法人債)、長期比率、固定比率、返済期限の分散、担保提供の要否等を検討します。 |
| LTV | 保守的な水準を維持することを基本とし、原則として50%を上限とします。 |
| キャッシュ・ マネジメント | 保有するポートフォリオにおける資金需要を常にモニタリングし、的確に把握して、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行うものとします。(注2) |
(注1)「LTV」とは、本投資法人の総資産額のうち借入金額及び投資法人債発行残高の合計額の占める割合をいい、以下の計算式により算出されます。
LTV=(借入金額+投資法人債発行残高)/総資産額
(注2)本投資法人が投資を行う底地ポートフォリオの特徴の一つとして、減価償却費がないことがあげられ、土地建物ポートフォリオに比べるとキャッシュが積まれないことが想定されますが、本投資法人が保有する土地建物ポートフォリオの減価償却費分積まれるキャッシュを的確に把握し、効率的かつ適切なキャッシュ・マネジメントを行います。
(イ)利益を超えた金銭の分配
本投資法人は、キャッシュ・マネジメントの一環として、経済環境、不動産市場等の動向、保有資産の状況及び財務の状況等により適切と判断する場合、分配金額に一般社団法人投資信託協会(以下「投信協会」といいます。)の諸規則に定める額を上限として本投資法人が決定する額を加算した額を、分配可能金額を超えて分配することができます。原則として利益超過分配は行わない方針ですが、突発的な事象により著しく分配可能金額が減少する場合において、利益を超えた金銭の分配を行う際には、資本的支出等を勘案し手元資金の水準に配慮した上で実施の可否を判断します。
⑤ デューディリジェンス基準
本資産運用会社は、不動産関連資産への投資にあたっては、投資対象となる不動産関連資産の投資適格性を判断するために、以下の項目を中心に経済的調査、物理的調査及び法的調査(以下併せて「デューディリジェンス」といいます。)を行います。デューディリジェンスにおける調査項目は、原則として以下の表に記載する事項とします。但し、個々の記載事項は投資対象となる不動産関連資産によってその重要性が異なることから、以下の表に記載する全ての項目について調査を行うとは限りません。また、記載事項以外の項目について調査を行うこともあります。
(ア)調査(デューディリジェンス)の実施
| 調査項目 | 内容 | |
| 経済的調査 | テナント調査 | ・テナントの信用状況(業種、業容、業歴、決算内容、財務状況等) ・テナントの賃料支払状況、テナントと現所有者との紛争の有無及び可能性等 ・テナントの賃借目的、契約形態、契約内容及びその継承の有無 ・過去の稼働率、賃料推移 ・各建物における各既存テナントの占有割合、分布割合 |
| マーケット調査 | ・商圏の状況(商圏人口、世帯数及び商業指標等) ・周辺の市場賃料、稼働率の調査 ・周辺の競合物件の状況 ・周辺の開発計画の動向 ・テナントの需要動向 ・テナント誘致の可能性 ・物件の処分(売却)の可能性 | |
| 収益性調査 | ・賃貸借契約形態と賃料の安定性 ・現行賃料と市場賃料の乖離状況と将来の見通し ・テナント異動の可能性と代替テナント確保の容易性 ・テナント入退居見込、賃料減額の見込等の有無 ・プロパティ・マネジメント会社(以下「PM会社」といいます。)/マスターリース会社による中長期的なリーシング方針 ・公租公課の変動可能性(軽減措置期間の終了等) ・プロパティ・マネジメント業務委託契約の形態と管理水準、報酬の適正性 ・建物管理業務委託契約の形態と管理体制、管理水準、報酬の適正性 ・水道光熱費等の水準とテナントからの戻入状況 ・修繕履歴と修繕計画、現行の劣化状況を踏まえた予想修繕費、設備等の更新費等の負担及びその妥当性 ・修繕積立の状況と積立金額の妥当性(区分所有等) | |
| 調査項目 | 内容 | |
| 物理的調査 | 立地調査 | ・街路の状況、主要幹線道路へのアクセス状況 ・鉄道等の公共交通機関の利便性 ・周辺の土地利用状況、水害及び火災等の災害履歴 ・周辺の利便施設、官公諸施設等の配置及び近接性 ・地域の知名度及び評判、規模等の状況 ・商圏の安定性及びその成長性、競合の状況、周辺での開発状況、転用の可能性(商業施設の場合) |
| 建物調査 | ・意匠、主要構造、築年数、設計者・確認検査機関・施工業者等 ・内外装の部材の状況 ・賃貸可能面積、天井高、空調方式、床荷重、セキュリティ設備、電気容量、照明照度、区画割対応、防災設備、給排水設備、昇降機設備、駐車場その他共用設備の状況 ・設計図書、建築確認通知書、検査済証等の書類調査 ・外構、屋上、外装、設備等についての現地調査 ・エンジニアリングレポートにおける長期修繕計画の検証 ・建築基準法・都市計画法等関連法令の遵守状況等 ・耐震性能(新耐震基準又は同等の耐震性能を有しているか) ・地震PML値(予想最大損失率)の検証 ・管理委託契約の内容(形態、仕様水準等)及び建物管理状況の良否、建物管理会社等へのヒアリング ・管理細則等の有無及びその内容、管理会社の質と信用力 | |
| 環境調査 | ・アスベスト・PCB等の有害物質の使用履歴、使用状況及び保管状況 ・地質状況、土地利用履歴、土壌汚染状況等 | |
| 調査項目 | 内容 | |
| 法的調査 | 権利関係 | ・建物及び土地について、その権利関係(完全所有権、地上権、借地権、共有、分有、区分所有、区分所有の共有等)の把握と権利関係に付随する各種契約等の内容の検討 ・隣接地権者等との紛争の有無 ・信託契約の内容 |
| 法令上の制限 | ・遵法性、既存不適格の有無 ・建築関連法規、条例、協定等による建築制限、用途制限、使用制限等の有無 | |
| 契約関係 | ・賃貸借契約、転貸借契約、使用契約等の調査 ・テナントとの紛争の有無 | |
| 境界調査 | ・境界確定の状況、越境物の有無とその状況 ・実測面積の確定状況 ・境界紛争の有無 | |
(イ)専門性、客観性及び透明性の確保
デューディリジェンスにおける調査項目のうち、以下の項目については、専門性、客観性及び透明性の確保の観点から、第三者である外部の専門家に調査を委託します。
・鑑定評価(価格調査)
・建物調査
・地震PML調査
・環境調査
・テナントの事業及び財務
・法的調査
(ウ)底地物件取得における調査(デューディリジェンス)の実施
本投資法人は、底地物件を取得するに際しても、前記「(ア) 調査(デューディリジェンス)の実施」に掲載された表中の土地の記載項目を中心にそのテナント(借地権者)に関し、経済的調査、物理的調査及び法的調査を行います。具体的には、以下の事項について精査を行い、当該底地を取得するかを総合的に判断します(注)。
・テナントの信用状況(業種、業容、業歴、決算内容、財務状況等)
・テナントの賃料支払状況、テナントと現所有者との紛争の有無及び可能性等
・テナントの賃借目的、契約形態、契約内容及びその承継の有無
・過去の稼働率、賃料推移
・各建物における各既存テナントの占有割合、分布割合
(注)底地物件取得におけるデューディリジェンスの実施は、原則として、エンドテナントではなく、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)を対象とします。
⑥ フォワード・コミットメント等に関する方針
本投資法人は、フォワード・コミットメント等(注)の実行に際しては、過大なフォワード・コミットメント等が本投資法人の財務に与える影響の大きさに鑑み、あらかじめ慎重に検討し対応するものとします。
フォワード・コミットメント等を行う際には、違約金の上限、物件取得額の上限、物件引渡しまでの期間の上限及び決済資金の調達方法に関する所定の基準を遵守するものとします。また、フォワード・コミットメント等を行った場合には、速やかにその事実及び設定理由、解除条件並びに履行できない場合の本投資法人の財務に与える影響等の概要を開示するものとします。
(注)「フォワード・コミットメント等」とは、先日付での売買契約であって、契約締結日から1ヶ月以上経過した後に決済・物件引渡しを行うこととしている契約その他これに類する契約をいいます。以下同じです。
⑦ 運営方針
(ア)運営方針
本投資法人は、中長期にわたり安定的な収益を維持し成長させるために、賃料収入の維持向上、管理費用の合理化、更新工事の効果的な活用等の施策を行うものとします。
a.賃料収入の維持・向上
既存テナント(注)との関係構築施策(定期的訪問、顧客満足度調査等)を積極的に図るとともに、PM会社と定期的な情報交換を図ることで、テナント(注)の動向及びニーズ(施設のハード面・ソフト面での顧客不満要因、潜在ニーズ等)を把握し、適切かつ迅速な対応策を実施することで、テナント(注)の満足度向上と信頼関係の構築・強化を図ります。これにより、賃料収入の維持・向上、解約の防止を図り、安定的な収入の確保を目指します。なお、テナント(注)への定期的訪問(年1回程度)に際し、信用状況の確認のため、施設の利用状況、売上の状況等につきヒアリングを行います。
また、新規テナントリーシングにおいては、日本エスコングループのネットワークを最大限活用するとともに、新規テナントリーシングを担当するPM会社及び主要仲介会社等と定期的な情報交換を図ることで、市場動向の掌握に基づくリーシング活動を行い、賃料発生期間と賃料水準の最大化に努めます。
b. 管理費用の合理化
本投資法人は、テナント(注)満足度や物件競争力を維持・向上しつつ、合理化・効率化を図るため、個別物件の運営管理計画を策定します。運営管理を行うに当たっても、日本エスコングループのノウハウを最大限活用して効率的な管理を行います。
c. 修繕工事、更新工事の効果的活用
本投資法人は、中長期的な視点から資産価値の維持・向上を図るため、必要な修繕工事及び更新工事を、費用対効果を意識して適宜実施することで、中長期的な収益安定を図ります。
また、テナント(注)からの要望、テナント(注)の満足度向上及び新規テナント(注)の誘致のため、修繕工事、戦略的な更新工事を行うことがあります。
(イ)PM会社の選定・評価
本投資法人は、個別物件のキャッシュフローの中長期的な極大化を目指すべく、以下の方針を当該個別物件のPM会社と共有し、テナント(注)の満足度向上による収入の維持改善と経費の削減を目指すものとします。
・既存テナント(注)との信頼関係強化に努め、契約の継続と賃料水準の維持改善に努めること。
・新規テナントリーシングにおいては、市場動向の把握に基づくテナント営業を行い、賃料発生期間と賃料水準の最大化に努めること。
・管理費用や工事費用の支出に当たっては、費用対効果を考慮した効率的な管理運営を行い、利益の最大化に努めること。
なお、上記の方針を踏まえ、以下の事由を十分に斟酌し、プロパティ・マネジメント業務に関しては、原則として株式会社エスコンプロパティ(以下「エスコンプロパティ」といいます。)に委託するものとします。PM会社の選定・評価に際しては、本資産運用会社の定める外部委託・評価基準に基づいて行うものとし、エスコンプロパティに委託する際は、当該業務委託が利益相反取引に該当することに十分に留意するものとします。
・エスコンプロパティがプロパティ・マネジメント業務を行っており、既に既存テナント(注)との信頼関係を構築しており、既存テナント(注)との信頼関係の強化、併せて契約の継続と賃料水準の維持改善にも活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
・リーシングにおいて、新規テナント営業並びに賃料発生期間及び賃料水準の最大化に活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
・管理費用や工事費用の支出に当たって、費用対効果を考慮した効率的管理運営を行い利益の最大化に活用できるとの相当の蓋然性が認められること。
本投資法人は、エスコンプロパティ以外のPM会社に業務委託を行う場合には、以下の項目に掲げる内容を総合的に考慮し、適切な委託先を選定します。但し、本投資法人が物件を取得する際に、売主等から既存のPM会社へ委託することを当該物件の売買条件とされた場合には、この限りではないものとします。
・業歴、社会的属性、財務体質及び組織体制
・物件所在地域の不動産市場に関する知識及び経験
・物件に関する精通度合い及びテナント(注)との関係
・新規テナント(注)の募集能力
・物件に関するレポーティング能力
(注)底地の場合、テナントとはエンドテナントではなく、借地権者(本投資法人から見た賃貸先の相手方)を対象とします。
⑧ 付保方針
(ア)損害保険
災害や事故等による建物等の損害又は第三者への損害賠償を担保するため、保有不動産及び保有不動産信託受益権に係る信託財産である不動産について、資産特性に応じて適正な火災保険及び賠償責任保険を付保するものとします。
(イ)地震保険
地震保険の付保については、地震発生時に予想される個別物件及びポートフォリオ全体に与える影響を勘案して判断します。個別物件のPMLが15%を超える物件については、災害による損失影響と地震保険料負担を総合的に比較考慮の上、地震保険の付保を検討します。
⑨ 売却方針
本投資法人は、不動産及び不動産信託受益権を長期にわたり保有して安定的な収益を確保することを原則とし、短期的にこれらを売却しないものとします。但し、個別物件の評価を実施し、物件の所在エリアの賃貸市場や売買市場の動向、物件の中長期収支見込み、建物劣化等による費用の増大、資産価値の中長期的見通し、投資法人全体の損益やポートフォリオ全体への影響等、総合的な観点から、当該物件の売却がポートフォリオの収益の安定に資すると判断される場合には、かかる不動産及び不動産信託受益権の短期的な売却を検討するものとします。
また、本投資法人は、原則として、個別物件の稼働率が80%を下回った場合若しくは80%を下回ることが予想される場合、NOIが前年比80%を下回った場合、資本的支出・修繕額が取得時に想定していた額を3年以内に大きく上回る可能性が十分に高いと判断される場合、一定の事由によりレピュテーション等が著しく悪くなると判断される場合には個別物件の売却を検討するものとします。