1382 ホーブ

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有価証券報告書-第40期(2025/07/01-2026/06/30)

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2026/09/28 9:17
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有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものである。
(1)経営方針
当社の社名ホーブ「HOB」は、「Horticultural Biotechnology(施設園芸の生命科学技術)」及び「Hokkaido Biotechnology(北海道の生命科学技術)」の2つのことから名付けられており、「研究室の中だけで行われていた組織培養のバイオテクノロジー技術を実際の農業の中で活かしていこう、そのバイオテクノロジー技術を活かすことで北海道の農業を活性化させる一助となろう」という想い、「バイオテクノロジー技術を北海道の大地に根付かせよう」というのが、当社の出発点でありました。
当社はバイオテクノロジー技術を使って苗を生産し、その苗を販売するということから、さらに収穫された果実を販売するところまで事業分野は広がっております。
当社グループは、農業を基盤とし農業に立脚しながらも、農業そのものを事業として行っていくのではなく、農業生産者と消費者をつなぐかけ橋となり、当社の有する種苗、技術、情報を積極的に提供していくことによって、農業の活性化に寄与していくことを事業の根幹としております。今後も、当社の原点「バイオテクノロジーをラボラトリーからフィールドへ」、そして「消費者とともに日本の農業を考え、農業活性化の一助を担う」心積もりを経営の根幹をなす経営理念として捉えていきたいと考えております。
(2)当社グループを取巻く環境
①国内農業の現状
国内農業については、依然として厳しい状況が続いております。原材料価格の高騰は農業用資材コストに反映される一方で、農産物の価格に全てを転嫁することは難しく、国内農業生産者の所得が確保しづらい状況にあります。また後継者不足、高齢化が言われ、農業生産者の減少といった現状に直面しているものと認識しております。
また、農産物の輸入自由化が進み、海外から様々な農産物が入ってくるようになり、輸入量は増大し、国内農産物の自給率は依然として低いままで推移しております。
しかしながら、最近の食の問題から消費者の安全、安心志向は強まり、国産の農産物に対する消費者の関心は高まっており、より良いものあるいは安全、安心という付加価値農産物を作る動きもあります。また新規就農者や農業生産法人を積極的に設立する動きも増え、企業が農業ビジネスへ参入するなどの変化が生じております。
②業務用いちごの現状
いちごは、農業生産物の中では極めて付加価値の高い作物と言われております。しかし、いちごは高い鮮度が要求され、衝撃、高温等の環境変化に弱いため、輸送や長期保存が難しい農業生産物であります。
現在、業務用いちごは、概ね12月から5月頃までは栃木県や福岡県を中心とした一季成性いちご※1が中心となっております。また6月から11月まではアメリカ産輸入いちごが大部分を占めており、2025年のいちご果実(生鮮)の輸入量は約2.3千トン(大部分が6月から11月までの6か月間に輸入される)であります。
アメリカ産輸入いちごは、一般に、国産に比べ食味、食感に大きく劣ると言われており、果皮が硬く、輸送性が高いため、国産いちごの供給量が少ない夏から秋にかけて、業務用として国内に入ってきております。
※1 いちごには、花芽分化形成(花となる芽のもとが作られること)に一定の条件を必要とする一季成性いちごと条件を必要としない四季成性いちごがあります。一般に知られているいちごの多くは一季成性いちごであり(とちおとめ等)、一定の条件(夜の長さが12時間以上となる日が連続する短日条件と温度の低下という低温条件)が整ってはじめて花芽が形成され、果実ができます。
(3)優先的に対処すべき業務上及び財務上の課題
①いちご果実・青果事業の収益拡大
当社は、夏秋期において自社いちご品種「ペチカほのか(商品名:夏瑞/なつみずき)」「ペチカエバー(商品名:コア)」を中心に販売しております。生産者の高齢化等で自社品種の栽培面積は減少傾向にあり、近年の猛暑の影響も重なって出荷数量が減少しております。これに対処すべく、出荷時期を早期化し、高温時期は収穫を中断してしっかりと株を休ませるという栽培管理を実践し、秋の収穫量の確保に努めます。
促成いちご販売時期においては、近年の品種の切替わりによる出荷動向や、市場相場価格の動向を勘案し、採算性を重視した仕入および販売体制を継続いたします。
また、近年の物価高による消費者の節約志向により、いちご果実の販売数量が減少していることを受け、従来とは異なる分野での需要も喚起し、新規販売先の開拓を推進してまいります。
②種苗事業の収益拡大
種苗事業は、自社いちご品種の種苗販売を主力としておりますが、生産者の高齢化や温暖化などの栽培環境の変化により、自社品種の栽培面積は減少し、それに伴い種苗の販売本数も減少しております。今後も同様の状況が続くと想定されることから、国内の標高の高いエリアなど、さらに冷涼な地域での産地開発を推進いたします。
また、当社の種苗事業の根幹は品種開発にあり、これまでに、夏秋期の国産いちご市場を築き上げた「ペチカ」をはじめ、極めて収量性の高い「ペチカエバー」、食味の良さが特長の「ペチカほのか」といった品種を開発してまいりました。特に「ペチカほのか」の食味の良さは、国内だけではなく海外からも高い評価を受けており、海外でのライセンスを視野に入れた事業展開を進めております。さらにこれらに次ぐ優れた特性を持つ様々な品種についても海外での栽培や市場適性を検証したうえで、現地での商業栽培を進めてまいります。
国内の新規産地の開拓および海外での事業を推進することで種苗事業の収益拡大に努めてまいります。
③馬鈴薯事業の収益の維持
馬鈴薯事業においては、主に種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売を行っております。当社は、「男爵」や「メークイン」といった国内の一般品種の取扱いのほか、一般品種とは異なる食味、加工適正、病虫害抵抗性といった特性を持つ海外で育種された馬鈴薯品種の国内販売権を有しております。種馬鈴薯の生産者も年々減少傾向にあることから、海外の品種及び一般品種も含めた適正な数量の仕入管理を継続することで、馬鈴薯事業の収益の維持に努めてまいります。
④運送事業の収益の向上
運送事業を行う子会社「株式会社エス・ロジスティックス」は営業基盤を関東圏に特化し、事業を展開しております。物流業界は2024年問題もあり、いかに効率の良い新規配送業務を受託できるかが重要となります。それに向けた営業の推進はもとより、ドライバーの充実を図り自社配送の比率を高めることで、収益の向上を目指してまいります。
⑤人材の育成について
当社の事業は、農業と密接に関わっております。近年の農業を取り巻く環境は急速に変化しており、気象変動等に対する有効的な対処が必要となっております。しかし、それらに対処するための栽培に関する知識は短期間で習得できるものではなく、机上の学習だけでは得ることができない経験を積むことが重要であります。
また、当社は永年にわたり夏秋いちごの品種開発も行っております。当社がこれまで蓄積してきた栽培、育種に関する技術、ノウハウを社内で共有、継承していくために、今後も優秀な人材の確保、育成に努める方針であります。

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