有価証券報告書-第107期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 13:48
【資料】
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【項目】
155項目
(重要な会計上の見積り)
1 固定資産の減損
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
減損損失929百万円
有形固定資産49,003百万円、無形固定資産250百万円、長期前払費用2,276百万円
(2) 見積りの内容に関する情報
当社は、固定資産の減損に係る会計基準の適用にあたり、原則として管理会計上の製品別銘柄損益の把握単位である事業所別にグルーピングし、本社、支店、厚生施設及び研究開発センター等は共用資産とし、賃貸不動産及び遊休資産については、それぞれの物件ごとに1つの資産グループとしております。減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の算定においては、使用価値については将来キャッシュ・フロー及び割引率等、正味売却価額については不動産評価及び処分費用見込額等を合理的に見積って算定しております。将来キャッシュ・フローの見積りについては、販売数量及び可採鉱量に基づく採掘可能年数等の主要な仮定に基づいて算定しております。
主要取引先の引取り数量が減少した場合や採掘可能年数が想定を下回った場合等、将来キャッシュ・フローの見積りの前提条件に変更があった場合は、減損損失の計上により、翌事業年度の財務諸表において当社の業績に影響を与える可能性があります。
2 関係会社株式の減損
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
当事業年度の貸借対照表には関係会社株式14,534百万円が計上されており、これには非上場の子会社であるアルケロス鉱山株式会社に対する投資3,078百万円が含まれております。
(2) 見積りの内容に関する情報
当社は関係会社株式の評価にあたり、取得原価をもって貸借対照表価額とし、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、回復可能性を勘案し、必要と認められた額について減損処理を行っております。
アルケロス鉱山株式会社は、チリ共和国においてアルケロス銅鉱山の開発準備を行っており、開発計画の成否並びに進捗によっては、固定資産に減損が発生し財政状態が悪化することにより、株式の実質価額が著しく低下する可能性があります。アルケロス鉱山株式会社に対する投資の減損処理の要否は将来キャッシュ・フローの見積りに依存しており、鉱物の価格水準、可採鉱量に基づく採掘可能年数等が主要な仮定となっております。
アルケロス鉱山株式会社に対する投資について、鉱物の価格水準や採掘可能年数が想定を下回った場合や政府からの許認可取得が難航した場合等における計画の大幅な見直しにより、投資回収が困難となったときには、評価損の計上により、翌事業年度の財務諸表において当社の業績に影響を与える可能性があります。