訂正有価証券報告書-第76期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
当社グループにおける経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループでは、経営理念である「誠意をもってことにあたり、技術を軸に社会に貢献する。」に込められた価値と果たすべき使命を継承したうえ、当社グループが目指す将来の具体的な姿を、「安全・安心な社会基盤と豊かな生活空間づくりに価値あるサービスを提供し未来を拓く」というグループビジョンとして定めています。
(2) 経営戦略
当社グループは、グループビジョン「安全・安心な社会基盤と豊かな生活空間づくりに価値あるサービスを提供し未来を拓く」の実現に向けて2019年6月期を初年度(2021年6月期を最終年度)とする3か年計画「NK-Innovation 2021」に基づく諸施策の着実な実行を目指します。具体的には、同計画においては「グローバルなコンサルティング&エンジニアリングファームへと進化を続ける」を基本方針とし、国内外でのコンサルティング事業および電力エンジニアリング事業に加え、都市空間事業、エネルギー事業を拡大し、また各事業間の連携を強化することによって、複合的かつ総合的なソリューションの提供を目指しています。
中期経営計画「NK-Innovation 2021」の事業戦略および全社共通施策は以下のとおりです。
≪事業戦略≫
1.鉄道分野の生産体制強化
質の高いインフラ輸出の推進政策により今後もアジアを中心に大型鉄道案件の拡大が見込まれる中、大規模プロジェクトに対応するために品質・リスク・収益・安全管理も含めた現地生産体制を整備します。
2.都市空間事業の海外展開
英国のEU離脱は、BDP社を主体とする現行の当社グループ都市空間事業の展開に係るリスク要因であり、同分野の英国市場依存度を下げるため、英連邦とアジア諸国を中心に海外展開を積極的に推進します。
3.エネルギー事業の確立
世界レベルのエネルギーマネジメント技術の獲得が電力システム改革以降の本邦エネルギー市場への参入条件と捉え、再生可能エネルギーなどの分散型電源の開発・運営、蓄電池EPC(エンジニアリング・プロキュアメント・コンストラクション)サービス事業およびリソースアグリゲータ(エネルギー事業者と需要家の双方に関わる制御・管理などにおける中核的な役割を担う事業者)・VPP (バーチャル・パワー・プラント:仮想発電所)事業を推進します。
4.コンサルティング事業での事業創生と海外展開
PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)・PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)、コンセッションなどインフラマネジメント事業を中心とした新たな事業を創生します。また、コンサルタント国内事業および中央研究所で培った技術と人財を基盤として、海外展開を図ります。
5.電力エンジニアリング事業での製品開発と海外展開
社内外の多様なパートナーとの連携により国内外におけるサプライチェーンを構築し、変電分野では次世代監視制御システムをはじめとする世界標準仕様製品の開発と国内外展開、機電分野では水力発電機器の海外生産・販売を推進します。
≪全社共通施策≫
1.ワンストップ営業体制の構築
さまざまな市場ニーズに対応できる営業体制を構築し、顧客満足度の向上を目指します。さらに、その営業体制を基盤として新たな顧客を開拓します。
2.技術と人財への投資
技術への投資では、DX(デジタルトランスフォーメーション)を軸とした次世代基幹技術の開発を推進するとともに、ビッグデータやデジタル技術を融合させ、業務の抜本的改革と顧客への提供価値の更なる向上に取り組みます。人財への投資では、人財の確保・育成、働き方改革やワークライフバランスの推進と人事制度改革により労働環境の魅力向上を目指します。
3.グループガバナンスの強化
会計をサポートするグローバルな基盤整備を皮切りに、法務を含む経営管理プラットフォームを構築し、グループガバナンスの強化を図ります。当該プラットフォームを基盤として、グループ会社の自律的経営を支援し、グループ内連携を図ることで総合力を発揮します。
(3) 経営環境および対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く市場環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて不確実性が高い状況にあります。
コンサルタント国内事業においては、わが国の2020年度政府予算において、公共事業予算につき前年度並みの水準が確保される見込みであることから、引き続き堅調な業況推移が見込まれます。一方、コンサルタント海外事業においては、わが国政府による質の高いインフラシステム輸出戦略の継続が期待されるものの、当社業績が特に大型プロジェクトの進捗状況に左右されるリスクがあります。電力エンジニアリング事業においては、電力システム改革等による新たな事業機会と競争が生まれる一方で、既存電力設備の更新等にあたっての顧客からのコスト削減要請の継続により、厳しい事業環境が続く見込みです。都市空間事業においては、引き続き英国のEU離脱による英国内の建築設計需要への影響が懸念されますが、アジア各国の都市化の進展に伴うインフラ整備需要の拡大が見込まれます。エネルギー事業においては、世界的に低炭素化や分散電源化の進行に伴う再生可能エネルギーの需要拡大が見込まれます。
このような激しく変化する事業環境の中ではありますが、中期経営計画「NK-Innovation 2021」の最終年度にあたる2021年6月期は、引き続き各事業戦略および全社共通施策に注力するとともに、以下の優先課題に取り組み、中期経営計画の最終目標の達成に向けて着実に推進してまいります。
中期経営計画最終年度となる2021年6月期の業績予想は、足元の新型コロナウイルス感染症の収束状況が不透明な中、影響が最大限に生じた場合を想定し、所要の対応策を講ずる前提で、売上高102,600百万円、営業利益3,000百万円、ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)1.9%を見込んでおります。本業績予想は年度内に必要に応じて見直しを図ります。他方、2021年6月期は、次年度から開始される新長期経営戦略の助走期間と位置付け、本年7月1日付で実施した新組織・運営体制により、新たな成長への準備を着実に進めます。新長期経営戦略については、事業環境の変化を慎重に見極めたうえで、適切な時期に目標、具体的な施策などを改めて公表いたします。
当社グループは、2021年6月期期末決算より国際財務報告基準(以下、「IFRS」)の任意適用を予定しているため、上記の2021年6月期の連結業績目標は、IFRSに基づき算出しております。このため、日本基準を適用していた当連結会計年度(2020年6月期)の実績値に対する増減比は記載しておりません。
なお、当社グループは当連結会計年度(2020年6月期)の期末決算よりIFRSの導入を予定し、準備を進めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり当社およびグループ会社において決算関連業務が遅延したため、2020年5月14日開催の取締役会において、2021年6月期期末決算を目処としてIFRSの任意適用時期を延期することを決議いたしました。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループでは、経営理念である「誠意をもってことにあたり、技術を軸に社会に貢献する。」に込められた価値と果たすべき使命を継承したうえ、当社グループが目指す将来の具体的な姿を、「安全・安心な社会基盤と豊かな生活空間づくりに価値あるサービスを提供し未来を拓く」というグループビジョンとして定めています。
(2) 経営戦略
当社グループは、グループビジョン「安全・安心な社会基盤と豊かな生活空間づくりに価値あるサービスを提供し未来を拓く」の実現に向けて2019年6月期を初年度(2021年6月期を最終年度)とする3か年計画「NK-Innovation 2021」に基づく諸施策の着実な実行を目指します。具体的には、同計画においては「グローバルなコンサルティング&エンジニアリングファームへと進化を続ける」を基本方針とし、国内外でのコンサルティング事業および電力エンジニアリング事業に加え、都市空間事業、エネルギー事業を拡大し、また各事業間の連携を強化することによって、複合的かつ総合的なソリューションの提供を目指しています。
中期経営計画「NK-Innovation 2021」の事業戦略および全社共通施策は以下のとおりです。
≪事業戦略≫
1.鉄道分野の生産体制強化
質の高いインフラ輸出の推進政策により今後もアジアを中心に大型鉄道案件の拡大が見込まれる中、大規模プロジェクトに対応するために品質・リスク・収益・安全管理も含めた現地生産体制を整備します。
2.都市空間事業の海外展開
英国のEU離脱は、BDP社を主体とする現行の当社グループ都市空間事業の展開に係るリスク要因であり、同分野の英国市場依存度を下げるため、英連邦とアジア諸国を中心に海外展開を積極的に推進します。
3.エネルギー事業の確立
世界レベルのエネルギーマネジメント技術の獲得が電力システム改革以降の本邦エネルギー市場への参入条件と捉え、再生可能エネルギーなどの分散型電源の開発・運営、蓄電池EPC(エンジニアリング・プロキュアメント・コンストラクション)サービス事業およびリソースアグリゲータ(エネルギー事業者と需要家の双方に関わる制御・管理などにおける中核的な役割を担う事業者)・VPP (バーチャル・パワー・プラント:仮想発電所)事業を推進します。
4.コンサルティング事業での事業創生と海外展開
PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)・PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)、コンセッションなどインフラマネジメント事業を中心とした新たな事業を創生します。また、コンサルタント国内事業および中央研究所で培った技術と人財を基盤として、海外展開を図ります。
5.電力エンジニアリング事業での製品開発と海外展開
社内外の多様なパートナーとの連携により国内外におけるサプライチェーンを構築し、変電分野では次世代監視制御システムをはじめとする世界標準仕様製品の開発と国内外展開、機電分野では水力発電機器の海外生産・販売を推進します。
≪全社共通施策≫
1.ワンストップ営業体制の構築
さまざまな市場ニーズに対応できる営業体制を構築し、顧客満足度の向上を目指します。さらに、その営業体制を基盤として新たな顧客を開拓します。
2.技術と人財への投資
技術への投資では、DX(デジタルトランスフォーメーション)を軸とした次世代基幹技術の開発を推進するとともに、ビッグデータやデジタル技術を融合させ、業務の抜本的改革と顧客への提供価値の更なる向上に取り組みます。人財への投資では、人財の確保・育成、働き方改革やワークライフバランスの推進と人事制度改革により労働環境の魅力向上を目指します。
3.グループガバナンスの強化
会計をサポートするグローバルな基盤整備を皮切りに、法務を含む経営管理プラットフォームを構築し、グループガバナンスの強化を図ります。当該プラットフォームを基盤として、グループ会社の自律的経営を支援し、グループ内連携を図ることで総合力を発揮します。
(3) 経営環境および対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く市場環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により極めて不確実性が高い状況にあります。
コンサルタント国内事業においては、わが国の2020年度政府予算において、公共事業予算につき前年度並みの水準が確保される見込みであることから、引き続き堅調な業況推移が見込まれます。一方、コンサルタント海外事業においては、わが国政府による質の高いインフラシステム輸出戦略の継続が期待されるものの、当社業績が特に大型プロジェクトの進捗状況に左右されるリスクがあります。電力エンジニアリング事業においては、電力システム改革等による新たな事業機会と競争が生まれる一方で、既存電力設備の更新等にあたっての顧客からのコスト削減要請の継続により、厳しい事業環境が続く見込みです。都市空間事業においては、引き続き英国のEU離脱による英国内の建築設計需要への影響が懸念されますが、アジア各国の都市化の進展に伴うインフラ整備需要の拡大が見込まれます。エネルギー事業においては、世界的に低炭素化や分散電源化の進行に伴う再生可能エネルギーの需要拡大が見込まれます。
このような激しく変化する事業環境の中ではありますが、中期経営計画「NK-Innovation 2021」の最終年度にあたる2021年6月期は、引き続き各事業戦略および全社共通施策に注力するとともに、以下の優先課題に取り組み、中期経営計画の最終目標の達成に向けて着実に推進してまいります。
| 中期経営計画 NK-Innovation 2021 | 2021年6月期優先課題 | |
| 事業戦略 | 鉄道分野の生産体制強化 | ・現地法人と一体となったプロジェクト実施体制の強化 ・アライアンスの推進による現地生産体制の整備 |
| 都市空間事業の海外展開 | ・アジア市場でのBDP社との連携事業拡大 ・国内市場における事業基盤の構築 | |
| エネルギー事業の確立 | ・欧州事業本格開始 ・今後の国内電力市場開設を見据えた事業形成 ・アジア市場での事業開拓 | |
| コンサルティング事業での 事業創生と海外展開 | ・国内事業・中央研究所で培った技術と人財を基盤とした 次世代基幹技術の開発と事業創生の促進 ・国内市場・海外市場を問わず活躍できる人財の育成 ・国内・海外の生産体制の共有化によるグローバル展開の 促進 | |
| 電力エンジニアリング事業 での製品開発と海外展開 | ・新製品・新サービスの創出 ・水力発電機器の生産能力向上 | |
| 全社共通施策 | ワンストップ営業体制の構築 | ・地域経営体制の整備 ・各国、地域ニーズに適うセグメント横断型事業の創生 |
| 技術と人財への投資 | ・DXを軸とした次世代基幹技術の開発の加速と業務の 抜本的改革 ・テレワークの環境整備、新たな働き方の実現に向けた 人事制度の整備 | |
| グループガバナンスの強化 | ・IFRS導入とグローバル会計プラットフォームの確立 | |
中期経営計画最終年度となる2021年6月期の業績予想は、足元の新型コロナウイルス感染症の収束状況が不透明な中、影響が最大限に生じた場合を想定し、所要の対応策を講ずる前提で、売上高102,600百万円、営業利益3,000百万円、ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)1.9%を見込んでおります。本業績予想は年度内に必要に応じて見直しを図ります。他方、2021年6月期は、次年度から開始される新長期経営戦略の助走期間と位置付け、本年7月1日付で実施した新組織・運営体制により、新たな成長への準備を着実に進めます。新長期経営戦略については、事業環境の変化を慎重に見極めたうえで、適切な時期に目標、具体的な施策などを改めて公表いたします。
当社グループは、2021年6月期期末決算より国際財務報告基準(以下、「IFRS」)の任意適用を予定しているため、上記の2021年6月期の連結業績目標は、IFRSに基づき算出しております。このため、日本基準を適用していた当連結会計年度(2020年6月期)の実績値に対する増減比は記載しておりません。
なお、当社グループは当連結会計年度(2020年6月期)の期末決算よりIFRSの導入を予定し、準備を進めてまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあり当社およびグループ会社において決算関連業務が遅延したため、2020年5月14日開催の取締役会において、2021年6月期期末決算を目処としてIFRSの任意適用時期を延期することを決議いたしました。