有価証券報告書-第107期(2023/04/01-2024/03/31)
(人的資本に関する考え方・取組み)
当社グループの総合力を支えているのは、グループ社員や協力会社の社員であり、それら社員の持つノウハウや経験、新たな価値を生み出す知恵や活力こそが「資産」であると考えております。当社グループでは、「人的資産への投資・活用を通して、企業価値の更なる向上を目指す」を人事基本理念として、中期経営計画に連動した人事計画を策定しております。事業戦略の実効性を高め持続的成長を実現するため、人的資本への投資による最適な人的資産のポートフォリオを追求してまいります。幅広い生活者をお客様とする当社グループだからこそ、採用においても経営計画とその進捗、今後の事業環境や人員構成の変化に対応した要員計画を策定、新卒とキャリア採用を組み合わせて多様性のある人材ポートフォリオの構築を図っております。
2021年3月期よりスタートしたNS計画においても、人事計画に定める重点戦略に基づき人材育成と社内環境整備への投資を拡充してまいりました。2024年度は将来を担う人材の確保・定着を促進するために初任給と全体の処遇水準の大幅な引き上げを実施しております。今後も社員にとって働きがいのある、全てのステークホルダーにとって魅力ある企業であり続けるために多様な人材への投資に引き続き取り組んでまいります。

(人材育成の方針と取組みについて)
人材育成の観点では、「自律人材の継続輩出と将来の長谷工を担う多様な人材を育成する」をスローガンとして、自律人材の育成とキャリア開発、持続的成長を見据えた次世代の経営者・役職者及び実務リーダー層の育成、新たな戦略を実現する人材の育成という観点で、イノベーティブ人材・グローバル人材の養成、DX教育等幅広く展開しております。
(a)職種別実務教育の強化
・経営計画達成の鍵となる若手社員の早期育成・早期戦力化のために実務に即した会社別・部門別カリキ
・当社の事務系総合職(営業・スタッフ)には、生きたお客様の声・ニーズを把握し、用地の仕入れや、事業企画に活かすべく、グループの販売会社にて半年間の販売実習を経験させています。また、設計職には建設作業所の実態を踏まえた設計力を身に付けるべく、1年次に施工実習を実施。施工管理職には施工図研修を実施するなど、事業の川上から川下まで一貫して行うビジネスモデルを持つ当社だからこそ、関連する他職種の理解を深める研修により、実務知識の向上と関連職種との連携を高めております。
(b)自律人材育成プログラムとキャリア開発の連動
・入社後10年間で「自ら考え行動し未来を切り拓くことが可能な」自律人材へと育成するべく、職種横断の階層別研修を実施しております。
・将来の当社グループを牽引する若手・中堅社員の職場定着を最重要課題と捉えBe3(ビーキューブ=入社3年間の職場内外の先輩による側面支援)制度を推進しております。
・キャリアを主体的に描く「キャリア自律」促進に向け、4・7年次研修にて今後のキャリアを考える機会を設定しております。10・20年次社員へは上司との対話・力量把握を踏まえたキャリアプラン策定及び3年ごとに進捗の定点観測を実施しております(CAP・10(キャップ・テン)制度)。
(c)役職者教育
・組織・人づくりの要として役職者に求められる役割と重要性がさらに高まってきております。その認識の下、新任の課長クラスを対象に自律人材の育成に向けた部下育成・職場づくりを目的としたマネジメント研修、適切な目標設定・評価を行うことを目的とした新任評価者ガイダンスを実施しております。また、2025年3月期よりD&I研修を新設し、社員一人ひとりが働きがいをもって活躍する職場づくり・風土醸成に取り組む役職者を後押ししてまいります。
(d)経営幹部候補の計画的輩出・次期経営者の育成、選任計画(サクセッションプラン)の策定
・持続的成長企業として、多様性の確保も踏まえながら選抜型の経営者養成講座をそれぞれの階層で実施しております。また、当社グループ各事業の連動を踏まえた各社役員へのローテーションによる実践を経て、本社役員・経営幹部人材の育成もしております。特に近年は女性幹部の育成に注力しており、現在グループ全体で約70名の女性幹部(うち女性役員20名)が活躍しており、グループ共通の選抜教育受講と並行して実務経験を積んでおります。
・また次期経営者の育成のため、新任の執行役員を対象に経営戦略・会計・法務・コンプライアンス等、経営者として求められる知識を体系化した研修を実施しております。また、新任の常務執行役員を対象に、講師との対話を通し、経営者としての意識改革と行動変容を促すための研修を実施しております。当社及び関係会社の次期経営者の選定のため、当社グループを横通しした候補者リストを作成しております。候補者の実績、キャリア、スキル、研修履歴等の様々な要素を勘案し、当社及び関係会社の役員と議論をしながら、次期経営者の選任計画を策定しております。また当社役員候補者については、5名の社外取締役と代表取締役等で構成される指名報酬委員会での協議を踏まえ選任しております。
(e)新たな戦略を実現する人材の育成・配置
・業務改革による生産性向上や新たなビジネスの創出ができる人材づくりに向け、2022年3月期より、当社社長が直接指揮を取り、東洋大学情報連携学部(INIAD)の坂村健学部長・教授と連携し、DXアカデミーを開講いたしました。第一弾はグループ全社員(8,000名受講)へのDX教育(eラーニング)、第二弾はグループ全社から80名のDX推進リーダーを選抜し、プログラミング教育や新規アイデアを経営トップへ答申する研修を実施しました。2024年3月期は、第三弾として組織を牽引するグループの全部長層を対象に「DXリテラシー講座」を実施しております。
・また、今後の海外事業の拡大を見据え、2017年3月期より外部機関とも連携した英語教育施策を提供し、これまでグループ全体からの公募による受講者が100名以上おります。
・更には2030年NS計画長期ビジョンの実現へ向け、異業種リーダー層との合同研修やベンチャー企業への社員派遣等の越境学習によるイノベーション教育等も実施しております。

当社グループの人材育成に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/educational.html)の「人材育成・技術継承」をご参照ください。
(社内環境整備の方針と取組みについて)
多様な人材が個性を発揮しながら活躍できる働きやすい環境づくりに向けて、関連する方針を策定し諸施策の実行と役職員の意識改革に取り組んでまいりました。これまでの女性活躍推進を始めとした多様性を後押しする取組みをさらに発展させ、働きやすさと働きがいをともに実現するため職場環境への投資を拡充してまいります。また、役職員のエンゲージメントと心身両面での健康維持は、人的資本の基盤となる重要な要素と捉えており、グループ全体で働きやすい職場づくりや安全衛生及び健康経営を推進しております。
(a)D&I推進
2023年4月より、当社に「D&I推進室」を新設し、これまでの女性活躍推進を始めとする様々な取組みを更に進めていくとともに、「個性活躍」をキーワードに、多くの社員が働きがいをもって生き生きと活躍できる環境づくりを進めております。
当社グループのダイバーシティインクルージョン推進方針に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人々の活躍」をご参照ください。
(イ)女性活躍推進に向けた取組み
当社グループは、過去より業界に先駆けて女性の積極的な登用を進めてまいりました。住宅購入の際に決定の主導権を持つことが多い女性のお客様のニーズに対応するため、土地情報の取得から事業企画、設計施工、販売、管理、修繕に至るまで、全ての業務に女性社員が携わりながら、女性社員一人ひとりが「住まいと暮らし」への想いを共有しカタチにしてきたことが、競争力維持の原動力となり、企業価値向上にも繋がってまいりました。2015年女性活躍推進法の成立以降も女性積極採用を継続し、中核・幹部社員の育成・定着に注力してまいりました。
女性社員比率も2021年度以降は30%超に増加いたしました。積極採用層が管理職層となるにはもう少し時間を要しますが、2023年度の女性管理職比率も10.2%と着実に増加をしております。
(単位:%)
※集計範囲:2021年度以前 全グループ会社(海外除く)、2022年度以降 当社+国内連結子会社
グループの女性幹部(部長以上)も約70名、うち女性役員20名と着実に増えてきており、2023年6月には当社でも初の女性社内取締役を輩出することができました。今後も現状の女性管理職比率の実績を伸ばすことを目標に、上記人材育成方針に沿った女性社員の育成と管理職への積極的な登用を促進してまいります。その他、女性活躍支援策として「女性社員交流会」、「女性特有の健康課題に関する研修」、「産前産後・復帰前後のフォロープログラム」等様々な取組みを実施しております。
女性活躍等、D&I推進に向けた取組みに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人材の活躍」をご参照ください。
(ロ)多様な人材の活躍
米国やベトナムを中心とする海外事業への投資として外国人の登用を進めております。米国(ハワイ)では、役員や中核となる役職者のほとんどが、現地採用の外国人で構成され、組織運営をしております。ベトナムでも現地採用の外国人が中核となって事業を推進している状況であります。また、グループでは、シニア事業、人材派遣事業等でも外国人材が活躍しております。
NS計画重点戦略である建設関連事業の領域拡大や再開発・建替事業の拡大、不動産関連事業の投資拡大へ向け、キャリア採用を継続的に実施しております。現状、キャリア採用社員のうち約4割が役職者であり、役員をはじめ、各職種で多くの者が中核人材として役職に就いております。
その他、2005年に定年年齢を60歳から65歳へ引き上げ、経験豊富なシニア人材の活躍促進にもいち早く取り組んでおり、321名が定年退職以降も活躍しております(2024年3月末定年者含む)。
また、障がい者の活躍についても、1991年から特例子会社を立上げ、過去よりグループ全体で継続的な雇用・活躍促進に取り組んでおり、2024年3月時点で2.38%の雇用率となっております。法定雇用率の段階的な引き上げに対しては、サテライトオフィス事業においてグループ内での委託業務を拡大しながら、採用強化を図ってまいります。
(ハ)多様な社員が最大限能力発揮できる環境の整備
キャリアアセスメント制度や公募制度、専門職制度、職掌転換制度、勤務地限定職掌、正社員登用、再雇用制度、復職支援プログラムなど多様なキャリアを実現する諸制度や、明確な評価基準に基づき複数人で評価をする仕組みなど、公平・公正な評価制度を整え、多様な社員一人ひとりが、最大限能力発揮できる環境を整えております。
男女ともに仕事と家庭を両立しやすい職場環境に向け、配偶者出産休暇や育児休業の一部有給化、こども休暇などの育児向け制度、休業期間や休暇日数等法定を超える介護制度の拡充、半日・時間単位の有給休暇制度や在宅勤務、時差出勤、フレックスタイム制度、育児・介護事情がある場合の時間外労働の免除・制限等、社員の状況に応じた柔軟な働き方を可能とする制度を整備しております。男性育休取得率も2019年度2.6%から2023年度36.0%へと拡大しております。社内報での制度周知及び取得事例の紹介や、社内ポータルサイトにて、グループ各社役員によるイクボス宣言などの継続的な取組みが取得率向上に寄与しております。
以上のような取組みについて、経営トップによるコミットメントの発言に加え、サステナビリティ委員会や取締役会での報告の他、マネジメント研修や経営講座等、管理者向けの研修内容への取組みを実施しております。2023年8月にはグループ役職員約1万人を対象にD&Iの取組理解向上に向けたeラーニングを実施しており役職員全体へのさらなる意識啓発へ継続して取り組んでおります。
女性活躍等、D&I推進に向けた取組みに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人々の活躍」をご参照ください。
(b)グループ全体での職場労働環境の改善を目指す活動(MOSt(モス)活動)
当社グループでは、心身の充実を図り、能力を発揮できる業務環境の創出を目指して、2005年度より「MOSt活動」という業務改革や業務改善、労働時間の短縮と休日取得、役職への啓蒙を目的とした活動に取り組んでいます。2023年度については、「業務効率化の推進とメリハリある働き方の実現!」をスローガンに掲げITツールの習熟度向上施策や、仕事の節目に休日取得や定時帰宅を推奨する「マイ・インターバル」の推進など業務効率化・生産性向上とメリハリをつけた働き方の啓発を進めました。活動状況は定期的
「MOSt活動」の概要・具体的な推進等に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「働きやすい環境づくり」をご参照ください。
(c)働き方改革の推進と建設作業所4週8閉所の実現
当社グループでは長時間労働の改善、生産性の向上について、各種施策の検討・展開を進めてまいりました。営業職、設計職の社員を中心にモバイルワーク環境の整備や、時差出勤制度やフレックスタイム制、変形労働時間制の導入など、働く場所や時間に柔軟性をもたせた効率的な働き方の導入を進めてきました。
建設作業所においては本社からの業務支援の充実や、業務そのものの削減に関する取組み、各種アプリケーションの導入によって業務効率化を進めるともに、建設作業所の4週8閉所(年間104日休日)を目標に掲げ活動を展開しています。2024年度においては4週8閉所を前提として工程を組んでおり、厳守するよう建設部門担当役員より作業所に対し発信しております。
(d)安全で衛生的な労働環境の実現に向けて
当社グループでは、「グループ安全衛生管理方針」を年度ごとに定め、労災事故撲滅のための取組みを徹底するとともに安全で快適な職場づくりに継続して取り組んでおります。また、当社建設作業所では、「安全衛生管理計画」により協力会社を含めた安全衛生方針・具体的実施策を年度ごとに定め、死亡・重大事故災害“ゼロ”はもとより、労災事故撲滅に向けて、建設作業所における災害数値目標として「労働災害度数率0.60以下」、「労働災害強度率0.01以下」を掲げて活動をしております。
「中央安全衛生委員会」等、安全衛生推進体制を含めた詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/occupational_safety.html)の「安全で衛生的な労働環境の実現に向けて」をご参照ください。
(e)協力会社との関係構築
協力会社をはじめとするサプライヤーとの信頼関係を築き、安全で生産性の高い職場の実現に向けた取組みを継続していきます。当社では、設計部門、建設部門、技術推進部門に加えて、約300の主力協力会社からなる組織「建栄会」が「四位一体」となって、精度の高いマンションづくりを担っています。この協力関係は四半世紀以上にわたって続いており、固いきずなで結ばれた品質管理体制は他社にはない強みとなっています。
また技術関連の部門と建栄会が協力し、「責任施工の範囲の明確化」、「労務省力化及び作業効率化」、「長谷工ブランドの向上」を目的に高品質なマンションを提供するための活動として「HASEKOバリューアップ活動」を行っています。現在は、業界全体の課題ともいえる「働き方改革」へ向けた活動を定着させるため、先端技術の活用による業務効率化や、さらなる生産性の向上への取組み等を推進しておりWEB開催した「バリューアップ拡大勉強会」には、協力会組織を中心に約2,500名が参加しました。なお活動の成果については、年に1回開催される「バリューアップ活動報告会」にて共有され、更なる「継承」・「浸透」・「連携」を図っています。
(f)健康経営の推進
「役職員の健康なくして成果なし」をスローガンに「健康HASEKO元気PLAN」と銘打って役職員の健康づくりにつながる諸施策を進めております。当社社長による「長谷工グループ健康宣言」の下、「グループ健康経営推進委員会」を設置、また2021年には、全ての社員が心身ともに健康であり続け、一人ひとりがより活力を持って働くことのできる企業を目指すために、解決したい経営課題と、そのための健康投資(健康推進施策)とのつながりを見える化した長谷工グループ健康経営戦略マップを策定の上、健康経営を進めております。
当社グループ健康経営戦略マップに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/pdf/promoting_health_map.pdf)をご参照ください。
制度・施策については当社グループの健康推進機関である㈱長谷工ウェルセンターが中心となり、企業内診療所での健康診断、保健指導、健康セミナーの企画・運営、ストレスチェック、刊行物による定期的健康情報の発信など社員の健康支援に注力しています。独自性の高い制度としては、45歳・50歳以上の社員を対象にPET-CT検査費用を全額会社負担しており、がんの早期発見に高い効果が現れています。また、長谷工健康保険組合と㈱長谷工ウェルセンターを同一フロアに集約し、保健事業及びコラボヘルスの推進体制を強化しております。長谷工健康保険組合を主体とした保険事業は、脳ドック・レディースドック・歯科健診を社員の自己負担なしで実施、またコラボヘルスの一環として取組みを強化した特定保健指導は実施率を大幅に引き上げました(被保険者実施率2019年度24.5%→2023年度44.1%)。この成果はメタボ該当率の低下等具体的な健康データに現れております。その他、メンタルヘルスのケア・30代を対象とした健康教育等、テーマ毎のポピュレーションアプローチによる健康リスクの低減にも取り組んでおります。
※健康経営の推進体制
健康経営に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/occupational_safety.html)の「健康経営の推進」をご参照ください。
当社グループの総合力を支えているのは、グループ社員や協力会社の社員であり、それら社員の持つノウハウや経験、新たな価値を生み出す知恵や活力こそが「資産」であると考えております。当社グループでは、「人的資産への投資・活用を通して、企業価値の更なる向上を目指す」を人事基本理念として、中期経営計画に連動した人事計画を策定しております。事業戦略の実効性を高め持続的成長を実現するため、人的資本への投資による最適な人的資産のポートフォリオを追求してまいります。幅広い生活者をお客様とする当社グループだからこそ、採用においても経営計画とその進捗、今後の事業環境や人員構成の変化に対応した要員計画を策定、新卒とキャリア採用を組み合わせて多様性のある人材ポートフォリオの構築を図っております。
2021年3月期よりスタートしたNS計画においても、人事計画に定める重点戦略に基づき人材育成と社内環境整備への投資を拡充してまいりました。2024年度は将来を担う人材の確保・定着を促進するために初任給と全体の処遇水準の大幅な引き上げを実施しております。今後も社員にとって働きがいのある、全てのステークホルダーにとって魅力ある企業であり続けるために多様な人材への投資に引き続き取り組んでまいります。

(人材育成の方針と取組みについて)
人材育成の観点では、「自律人材の継続輩出と将来の長谷工を担う多様な人材を育成する」をスローガンとして、自律人材の育成とキャリア開発、持続的成長を見据えた次世代の経営者・役職者及び実務リーダー層の育成、新たな戦略を実現する人材の育成という観点で、イノベーティブ人材・グローバル人材の養成、DX教育等幅広く展開しております。
(a)職種別実務教育の強化
・経営計画達成の鍵となる若手社員の早期育成・早期戦力化のために実務に即した会社別・部門別カリキ
| ュラムによる育成を強化しております。 ・特に主要資格の早期取得については、会社から様々なバックアップ策を用意し、グループ全体での取得促進をしております。 |
| ||||||||||||||||
・当社の事務系総合職(営業・スタッフ)には、生きたお客様の声・ニーズを把握し、用地の仕入れや、事業企画に活かすべく、グループの販売会社にて半年間の販売実習を経験させています。また、設計職には建設作業所の実態を踏まえた設計力を身に付けるべく、1年次に施工実習を実施。施工管理職には施工図研修を実施するなど、事業の川上から川下まで一貫して行うビジネスモデルを持つ当社だからこそ、関連する他職種の理解を深める研修により、実務知識の向上と関連職種との連携を高めております。
(b)自律人材育成プログラムとキャリア開発の連動
・入社後10年間で「自ら考え行動し未来を切り拓くことが可能な」自律人材へと育成するべく、職種横断の階層別研修を実施しております。
・将来の当社グループを牽引する若手・中堅社員の職場定着を最重要課題と捉えBe3(ビーキューブ=入社3年間の職場内外の先輩による側面支援)制度を推進しております。
・キャリアを主体的に描く「キャリア自律」促進に向け、4・7年次研修にて今後のキャリアを考える機会を設定しております。10・20年次社員へは上司との対話・力量把握を踏まえたキャリアプラン策定及び3年ごとに進捗の定点観測を実施しております(CAP・10(キャップ・テン)制度)。
(c)役職者教育
・組織・人づくりの要として役職者に求められる役割と重要性がさらに高まってきております。その認識の下、新任の課長クラスを対象に自律人材の育成に向けた部下育成・職場づくりを目的としたマネジメント研修、適切な目標設定・評価を行うことを目的とした新任評価者ガイダンスを実施しております。また、2025年3月期よりD&I研修を新設し、社員一人ひとりが働きがいをもって活躍する職場づくり・風土醸成に取り組む役職者を後押ししてまいります。
(d)経営幹部候補の計画的輩出・次期経営者の育成、選任計画(サクセッションプラン)の策定
・持続的成長企業として、多様性の確保も踏まえながら選抜型の経営者養成講座をそれぞれの階層で実施しております。また、当社グループ各事業の連動を踏まえた各社役員へのローテーションによる実践を経て、本社役員・経営幹部人材の育成もしております。特に近年は女性幹部の育成に注力しており、現在グループ全体で約70名の女性幹部(うち女性役員20名)が活躍しており、グループ共通の選抜教育受講と並行して実務経験を積んでおります。
・また次期経営者の育成のため、新任の執行役員を対象に経営戦略・会計・法務・コンプライアンス等、経営者として求められる知識を体系化した研修を実施しております。また、新任の常務執行役員を対象に、講師との対話を通し、経営者としての意識改革と行動変容を促すための研修を実施しております。当社及び関係会社の次期経営者の選定のため、当社グループを横通しした候補者リストを作成しております。候補者の実績、キャリア、スキル、研修履歴等の様々な要素を勘案し、当社及び関係会社の役員と議論をしながら、次期経営者の選任計画を策定しております。また当社役員候補者については、5名の社外取締役と代表取締役等で構成される指名報酬委員会での協議を踏まえ選任しております。
(e)新たな戦略を実現する人材の育成・配置
・業務改革による生産性向上や新たなビジネスの創出ができる人材づくりに向け、2022年3月期より、当社社長が直接指揮を取り、東洋大学情報連携学部(INIAD)の坂村健学部長・教授と連携し、DXアカデミーを開講いたしました。第一弾はグループ全社員(8,000名受講)へのDX教育(eラーニング)、第二弾はグループ全社から80名のDX推進リーダーを選抜し、プログラミング教育や新規アイデアを経営トップへ答申する研修を実施しました。2024年3月期は、第三弾として組織を牽引するグループの全部長層を対象に「DXリテラシー講座」を実施しております。
・また、今後の海外事業の拡大を見据え、2017年3月期より外部機関とも連携した英語教育施策を提供し、これまでグループ全体からの公募による受講者が100名以上おります。
・更には2030年NS計画長期ビジョンの実現へ向け、異業種リーダー層との合同研修やベンチャー企業への社員派遣等の越境学習によるイノベーション教育等も実施しております。

当社グループの人材育成に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/educational.html)の「人材育成・技術継承」をご参照ください。
(社内環境整備の方針と取組みについて)
多様な人材が個性を発揮しながら活躍できる働きやすい環境づくりに向けて、関連する方針を策定し諸施策の実行と役職員の意識改革に取り組んでまいりました。これまでの女性活躍推進を始めとした多様性を後押しする取組みをさらに発展させ、働きやすさと働きがいをともに実現するため職場環境への投資を拡充してまいります。また、役職員のエンゲージメントと心身両面での健康維持は、人的資本の基盤となる重要な要素と捉えており、グループ全体で働きやすい職場づくりや安全衛生及び健康経営を推進しております。
(a)D&I推進
2023年4月より、当社に「D&I推進室」を新設し、これまでの女性活躍推進を始めとする様々な取組みを更に進めていくとともに、「個性活躍」をキーワードに、多くの社員が働きがいをもって生き生きと活躍できる環境づくりを進めております。
当社グループのダイバーシティインクルージョン推進方針に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人々の活躍」をご参照ください。
(イ)女性活躍推進に向けた取組み
当社グループは、過去より業界に先駆けて女性の積極的な登用を進めてまいりました。住宅購入の際に決定の主導権を持つことが多い女性のお客様のニーズに対応するため、土地情報の取得から事業企画、設計施工、販売、管理、修繕に至るまで、全ての業務に女性社員が携わりながら、女性社員一人ひとりが「住まいと暮らし」への想いを共有しカタチにしてきたことが、競争力維持の原動力となり、企業価値向上にも繋がってまいりました。2015年女性活躍推進法の成立以降も女性積極採用を継続し、中核・幹部社員の育成・定着に注力してまいりました。
女性社員比率も2021年度以降は30%超に増加いたしました。積極採用層が管理職層となるにはもう少し時間を要しますが、2023年度の女性管理職比率も10.2%と着実に増加をしております。
(単位:%)
| 指標 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
| 女性社員比率 | 22.3 | 24.2 | 25.9 | 28.0 | 28.3 | 29.7 | 30.7 | 30.5 | 31.7 |
| 女性管理職比率 | 7.1 | 7.6 | 7.8 | 8.1 | 8.4 | 9.0 | 9.5 | 9.8 | 10.2 |
※集計範囲:2021年度以前 全グループ会社(海外除く)、2022年度以降 当社+国内連結子会社
グループの女性幹部(部長以上)も約70名、うち女性役員20名と着実に増えてきており、2023年6月には当社でも初の女性社内取締役を輩出することができました。今後も現状の女性管理職比率の実績を伸ばすことを目標に、上記人材育成方針に沿った女性社員の育成と管理職への積極的な登用を促進してまいります。その他、女性活躍支援策として「女性社員交流会」、「女性特有の健康課題に関する研修」、「産前産後・復帰前後のフォロープログラム」等様々な取組みを実施しております。
女性活躍等、D&I推進に向けた取組みに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人材の活躍」をご参照ください。
(ロ)多様な人材の活躍
米国やベトナムを中心とする海外事業への投資として外国人の登用を進めております。米国(ハワイ)では、役員や中核となる役職者のほとんどが、現地採用の外国人で構成され、組織運営をしております。ベトナムでも現地採用の外国人が中核となって事業を推進している状況であります。また、グループでは、シニア事業、人材派遣事業等でも外国人材が活躍しております。
NS計画重点戦略である建設関連事業の領域拡大や再開発・建替事業の拡大、不動産関連事業の投資拡大へ向け、キャリア採用を継続的に実施しております。現状、キャリア採用社員のうち約4割が役職者であり、役員をはじめ、各職種で多くの者が中核人材として役職に就いております。
その他、2005年に定年年齢を60歳から65歳へ引き上げ、経験豊富なシニア人材の活躍促進にもいち早く取り組んでおり、321名が定年退職以降も活躍しております(2024年3月末定年者含む)。
また、障がい者の活躍についても、1991年から特例子会社を立上げ、過去よりグループ全体で継続的な雇用・活躍促進に取り組んでおり、2024年3月時点で2.38%の雇用率となっております。法定雇用率の段階的な引き上げに対しては、サテライトオフィス事業においてグループ内での委託業務を拡大しながら、採用強化を図ってまいります。
(ハ)多様な社員が最大限能力発揮できる環境の整備
キャリアアセスメント制度や公募制度、専門職制度、職掌転換制度、勤務地限定職掌、正社員登用、再雇用制度、復職支援プログラムなど多様なキャリアを実現する諸制度や、明確な評価基準に基づき複数人で評価をする仕組みなど、公平・公正な評価制度を整え、多様な社員一人ひとりが、最大限能力発揮できる環境を整えております。
男女ともに仕事と家庭を両立しやすい職場環境に向け、配偶者出産休暇や育児休業の一部有給化、こども休暇などの育児向け制度、休業期間や休暇日数等法定を超える介護制度の拡充、半日・時間単位の有給休暇制度や在宅勤務、時差出勤、フレックスタイム制度、育児・介護事情がある場合の時間外労働の免除・制限等、社員の状況に応じた柔軟な働き方を可能とする制度を整備しております。男性育休取得率も2019年度2.6%から2023年度36.0%へと拡大しております。社内報での制度周知及び取得事例の紹介や、社内ポータルサイトにて、グループ各社役員によるイクボス宣言などの継続的な取組みが取得率向上に寄与しております。
以上のような取組みについて、経営トップによるコミットメントの発言に加え、サステナビリティ委員会や取締役会での報告の他、マネジメント研修や経営講座等、管理者向けの研修内容への取組みを実施しております。2023年8月にはグループ役職員約1万人を対象にD&Iの取組理解向上に向けたeラーニングを実施しており役職員全体へのさらなる意識啓発へ継続して取り組んでおります。
女性活躍等、D&I推進に向けた取組みに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「多様な人々の活躍」をご参照ください。
(b)グループ全体での職場労働環境の改善を目指す活動(MOSt(モス)活動)
当社グループでは、心身の充実を図り、能力を発揮できる業務環境の創出を目指して、2005年度より「MOSt活動」という業務改革や業務改善、労働時間の短縮と休日取得、役職への啓蒙を目的とした活動に取り組んでいます。2023年度については、「業務効率化の推進とメリハリある働き方の実現!」をスローガンに掲げITツールの習熟度向上施策や、仕事の節目に休日取得や定時帰宅を推奨する「マイ・インターバル」の推進など業務効率化・生産性向上とメリハリをつけた働き方の啓発を進めました。活動状況は定期的
| に共有を行っており、効果の高い施策が随時水平展開されることでグループ全体の職場環境の改善にもつながっています。 |
| ||||||||||||
「MOSt活動」の概要・具体的な推進等に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/human_resources.html)の「働きやすい環境づくり」をご参照ください。
(c)働き方改革の推進と建設作業所4週8閉所の実現
当社グループでは長時間労働の改善、生産性の向上について、各種施策の検討・展開を進めてまいりました。営業職、設計職の社員を中心にモバイルワーク環境の整備や、時差出勤制度やフレックスタイム制、変形労働時間制の導入など、働く場所や時間に柔軟性をもたせた効率的な働き方の導入を進めてきました。
建設作業所においては本社からの業務支援の充実や、業務そのものの削減に関する取組み、各種アプリケーションの導入によって業務効率化を進めるともに、建設作業所の4週8閉所(年間104日休日)を目標に掲げ活動を展開しています。2024年度においては4週8閉所を前提として工程を組んでおり、厳守するよう建設部門担当役員より作業所に対し発信しております。
(d)安全で衛生的な労働環境の実現に向けて
当社グループでは、「グループ安全衛生管理方針」を年度ごとに定め、労災事故撲滅のための取組みを徹底するとともに安全で快適な職場づくりに継続して取り組んでおります。また、当社建設作業所では、「安全衛生管理計画」により協力会社を含めた安全衛生方針・具体的実施策を年度ごとに定め、死亡・重大事故災害“ゼロ”はもとより、労災事故撲滅に向けて、建設作業所における災害数値目標として「労働災害度数率0.60以下」、「労働災害強度率0.01以下」を掲げて活動をしております。
「中央安全衛生委員会」等、安全衛生推進体制を含めた詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/occupational_safety.html)の「安全で衛生的な労働環境の実現に向けて」をご参照ください。
(e)協力会社との関係構築
協力会社をはじめとするサプライヤーとの信頼関係を築き、安全で生産性の高い職場の実現に向けた取組みを継続していきます。当社では、設計部門、建設部門、技術推進部門に加えて、約300の主力協力会社からなる組織「建栄会」が「四位一体」となって、精度の高いマンションづくりを担っています。この協力関係は四半世紀以上にわたって続いており、固いきずなで結ばれた品質管理体制は他社にはない強みとなっています。
また技術関連の部門と建栄会が協力し、「責任施工の範囲の明確化」、「労務省力化及び作業効率化」、「長谷工ブランドの向上」を目的に高品質なマンションを提供するための活動として「HASEKOバリューアップ活動」を行っています。現在は、業界全体の課題ともいえる「働き方改革」へ向けた活動を定着させるため、先端技術の活用による業務効率化や、さらなる生産性の向上への取組み等を推進しておりWEB開催した「バリューアップ拡大勉強会」には、協力会組織を中心に約2,500名が参加しました。なお活動の成果については、年に1回開催される「バリューアップ活動報告会」にて共有され、更なる「継承」・「浸透」・「連携」を図っています。
(f)健康経営の推進
「役職員の健康なくして成果なし」をスローガンに「健康HASEKO元気PLAN」と銘打って役職員の健康づくりにつながる諸施策を進めております。当社社長による「長谷工グループ健康宣言」の下、「グループ健康経営推進委員会」を設置、また2021年には、全ての社員が心身ともに健康であり続け、一人ひとりがより活力を持って働くことのできる企業を目指すために、解決したい経営課題と、そのための健康投資(健康推進施策)とのつながりを見える化した長谷工グループ健康経営戦略マップを策定の上、健康経営を進めております。
当社グループ健康経営戦略マップに関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/pdf/promoting_health_map.pdf)をご参照ください。
制度・施策については当社グループの健康推進機関である㈱長谷工ウェルセンターが中心となり、企業内診療所での健康診断、保健指導、健康セミナーの企画・運営、ストレスチェック、刊行物による定期的健康情報の発信など社員の健康支援に注力しています。独自性の高い制度としては、45歳・50歳以上の社員を対象にPET-CT検査費用を全額会社負担しており、がんの早期発見に高い効果が現れています。また、長谷工健康保険組合と㈱長谷工ウェルセンターを同一フロアに集約し、保健事業及びコラボヘルスの推進体制を強化しております。長谷工健康保険組合を主体とした保険事業は、脳ドック・レディースドック・歯科健診を社員の自己負担なしで実施、またコラボヘルスの一環として取組みを強化した特定保健指導は実施率を大幅に引き上げました(被保険者実施率2019年度24.5%→2023年度44.1%)。この成果はメタボ該当率の低下等具体的な健康データに現れております。その他、メンタルヘルスのケア・30代を対象とした健康教育等、テーマ毎のポピュレーションアプローチによる健康リスクの低減にも取り組んでおります。
| こうした取組みの結果、当社とその関係会社は、経済産業省と日本健康会議が主催する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門(ホワイト500))」に認定されております。 | ![]() |
※健康経営の推進体制
![]() | 「長谷工グループ健康宣言」の下、2018年度より「グループ健康経営推進委員会」を設置し社員の健康保持・増進に関する全社方針・目標・計画・進捗に関する意思決定・情報共有を行っています。また、同委員会の下位組織として「健康推進会議」を立ち上げ、健康セミナーや保健指導の実施状況の共有に加え、グループ会社それぞれの事情に応じた健康推進企画の策定やストレスチェック集団分析結果を議論し合うなど健康経営に対して企業グループ横断的に取り組む体制を整備しています。 |
健康経営に関する詳細な情報は、当社ウェブサイト
(URL:https://www.haseko.co.jp/hc/csr/employee/occupational_safety.html)の「健康経営の推進」をご参照ください。

