有価証券報告書-第94期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「住友事業精神」と「住友電設グループ企業理念」に基づき、顧客をはじめ株主、社会等のステークホルダーの信頼に応えるべく、事業の発展に取り組んでいる。また、経営の効率化・迅速化を図るとともに、すべてのステークホルダーの利益にかなうことが重要であるとの認識のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、以下の基本的な考え方に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むこととする。
(a) 株主がその権利を適切に行使することができる環境の整備を行う。
(b) 株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
(c) 会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
(d) 取締役会の経営に関する基本方針等の決定機能及び監督機能を重視し、それらの機能の実効性が確保される体制の整備及び取締役会の運営に注力する。業務執行については、権限及び責任を明確化し、事業環境の変化に応じた機動的な業務執行体制を確立することを目的として、執行役員制並びに事業本部制を導入している。また、経営健全性確保の観点から、監査役監査の強化を図ることとし、独立社外監査役と常勤の監査役が内部監査部門や会計監査人と連携して適法かつ適正な経営が行われるよう監視する体制としている。
(e) 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、合理的な範囲で、株主との建設的な対話を行う。
「住友事業精神」
住友家初代・住友政友が後生に遺した商いの心得『文殊院旨意書』を基盤とし、その要諦は1882年に制定された住友家法の中で初めて条文化され、1891年に家法の中の「営業ノ要旨」として2箇条に取り纏められたものである。[住友合資会社社則(1928年制定)より抜粋]
第一条 我が住友の営業は、信用を重んじ確実を旨とし、以てその鞏固隆盛を期すべし
第二条 我が住友の営業は、時勢の変遷、理財の得失を計り、弛張興廃することあるべしと雖も、苟も浮利に趨り、軽進すべからず
第一条は
住友の事業は、何よりも信用・信頼を大切にすることを基本にすべきであると謳っている。
第二条は
社会の変化に迅速・的確に対応し利潤を追求すべきであり、既存の事業に安住することなく常に事業の興廃を図るという積極進取の精神が重要と説いている。その一方で、「浮利」、即ち、一時的な目先の利益や道義にもとる不当な利益を追い、軽率、粗略に行動することを厳に戒めている。
「住友電設グループ企業理念」
住友電設グループは、社会的使命と責任を認識し、
・ 豊かな社会を支える快適な環境作りを事業目的とし、社会の繁栄に寄与します。
・ 信用と技術を重視し、顧客満足度の高いエンジニアリングサービスを提供します。
・ 高い企業倫理に則り、コンプライアンスに基づいた公正で透明性のある経営を推進します。
・ 創造力豊かな社員を育て、活力と潤いのある企業を目指します。
事業の推進にあたっては、コンプライアンスを経営の基礎に据え、法令の遵守を経営の最重要課題と位置づけている。
コンプライアンスに違反した利益の追求は企業として決して許されるものではなく、利益とコンプライアンスが対立するような場合には、必ずコンプライアンスを優先して事業活動を推進していく。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略並びに対処すべき課題
今後の当社グループを取巻く環境は、国内においては、東京オリンピック・パラリンピック関連事業や首都圏を中心とした再開発事業が継続し、再生可能エネルギー関連投資も一定水準で推移することに加え、大阪・関西万博関連投資が期待されることから、建設需要は高水準で推移するものと思われる。一方で、施工労働力不足や建設コストの上昇、働き方改革への対応など、事業環境の変化に柔軟に対応する必要がある。また、当社グループの拠点がある東南アジアにおいては、日系企業による設備投資は力強さの欠けた状況が継続しており、市場動向を注視する必要がある。
このような状況のもと、当社グループは、2016年度からスタートした4ヵ年の中期経営計画「Vision19」において「質の高いエンジニアリング企業へ更なる飛躍を!」をテーマに、更なる質を追求するための「個人力の向上」と、社会・市場環境の変化に対応するための「総合力の発揮」を柱とする各重点施策を着実に推進していく。
数値目標及び各重点施策については、以下記載のとおり。
「Vision19」2019年度数値目標
売 上 高 1,650億円
経 常 利 益 125億円
経 常 利 益 率 7.5%以上
①安全・品質・コンプライアンス
安全衛生・品質の確保は事業経営の基本であり、当社グループにとって、最優先すべき課題の一つと捉え、取り組みを進めている。「探そう 摘み取ろう リスクの芽 ルールの厳守と確認の徹底」をスローガンに掲げ、現場および各本部、事業部が一体となり、安全施工、品質の確保に取り組んでいる。
当社グループでは、コンプライアンスを経営の基礎とし、「利益とコンプライアンスが対立するような場合には、必ずコンプライアンスを優先する」方針のもと、法令の遵守体制の整備など各種施策を行い、法令違反の根絶に取り組んでいる。コンプライアンスの更なる推進を図るため、専門部署として総務部内に法務室を設置、また独占禁止法に基づく適正な営業活動を推進するため、営業本部内に競争法コンプライアンス室を設置するなど、組織としての法務機能の強化を図っている。
②人材の育成、活性化
当社にとって「社員」は財産であり、その社員一人ひとりにとって魅力ある職場づくりに努めることは、重要な課題のひとつである。「技術・能力開発の推進」「個々人の力が発揮できる仕組み・風土作り」「マルチエンジニアの育成」「グローバル人材の育成」を人材育成の重点施策に掲げ、社員一人ひとりが「プロ集団」の一員となるべく、教育体系を構築している。研修制度の充実等により「人材を育てること」、メンタルヘルス・健康増進への取り組みにより「人を元気にすること」、女性活躍推進やワーク・ライフ・バランスの向上に向けた取り組みにより「人を活き活きとさせること」で、創造力豊かな社員を育て、活力と潤いのある企業を目指している。
これらの施策を実現するために、若手社員のワーク・ライフ・バランス向上の観点から、通勤時間短縮及び快適な住環境の提供等を考慮して社員寮の見直しを行っている。また、新たに専任組織として「人材開発部」を設置し、人材育成に注力している。
③施工力の確保、強化
堅調な首都圏市場やエネルギー環境市場などへの需要にこたえるべく、当社グループの総合力を発揮し、顧客満足度の高いエンジニアリングサービスを提供していくため、人材の確保と部門を超えた機動的配置ができる柔軟な組織体制の整備に取り組んでいる。
また、現場でのIT技術の活用や間接部門のスタッフによる現場支援などに取り組み、生産性の向上やコストダウンに取り組んでいる。
④営業力の強化
総合設備工事業の強みを活かし、各種工事を有機的に組み合わせ、顧客ニーズに対応する技術提案力を強化している。また、メンテ・リニューアル案件については、エネルギーマネジメントシステム(EMS)をはじめ、環境(ECO)、省エネなど最適な建物運営に対応するデータ収集・解析・診断を実施し、メンテ・リニューアルの提案を実施している。このような取り組みにより、変化を先取りし、ニーズに応え、顧客満足の高い提案ができる営業活動を実践している。
⑤海外事業の強化
当社グループの強みでもある海外事業を強化すべく、事業基盤をさらに強固にするとともに、新たな市場への展開を図っていく。
具体的には、インドネシア、タイ、フィリピンの3大拠点における事業基盤の強化と事業領域の拡大としてタイ周辺国における拠点整備に取り組んでいる。
⑥環境・新分野への対応
新エネルギー市場への対応を強化するとともに、技術変化に対応すべく、当社グループの豊富な技術の組合せにより、新たな分野へ展開していく。新エネルギー市場としては、メガソーラー、風力発電、バイオマス発電等に対して、当社グループの保有する送電・変電技術、電気設備技術、電気計装技術等グループの総合力を挙げて対応していく。また、新分野への展開においては、技術部を「技術本部」に格上げし、既存技術の融合強化、またICT・IoT関連等の技術開発領域の拡大に取り組んでいる。
今後も、「Vision19」に掲げた重点施策を推進し、更なる質の追求と、変化する社会・市場環境への柔軟な対応にグループ一体となって取り組んでいく。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは「住友事業精神」と「住友電設グループ企業理念」に基づき、顧客をはじめ株主、社会等のステークホルダーの信頼に応えるべく、事業の発展に取り組んでいる。また、経営の効率化・迅速化を図るとともに、すべてのステークホルダーの利益にかなうことが重要であるとの認識のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、以下の基本的な考え方に沿って、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むこととする。
(a) 株主がその権利を適切に行使することができる環境の整備を行う。
(b) 株主を含むステークホルダーの利益を考慮し、それらステークホルダーと適切に協働する。
(c) 会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。
(d) 取締役会の経営に関する基本方針等の決定機能及び監督機能を重視し、それらの機能の実効性が確保される体制の整備及び取締役会の運営に注力する。業務執行については、権限及び責任を明確化し、事業環境の変化に応じた機動的な業務執行体制を確立することを目的として、執行役員制並びに事業本部制を導入している。また、経営健全性確保の観点から、監査役監査の強化を図ることとし、独立社外監査役と常勤の監査役が内部監査部門や会計監査人と連携して適法かつ適正な経営が行われるよう監視する体制としている。
(e) 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、合理的な範囲で、株主との建設的な対話を行う。
「住友事業精神」
住友家初代・住友政友が後生に遺した商いの心得『文殊院旨意書』を基盤とし、その要諦は1882年に制定された住友家法の中で初めて条文化され、1891年に家法の中の「営業ノ要旨」として2箇条に取り纏められたものである。[住友合資会社社則(1928年制定)より抜粋]
第一条 我が住友の営業は、信用を重んじ確実を旨とし、以てその鞏固隆盛を期すべし
第二条 我が住友の営業は、時勢の変遷、理財の得失を計り、弛張興廃することあるべしと雖も、苟も浮利に趨り、軽進すべからず
第一条は
住友の事業は、何よりも信用・信頼を大切にすることを基本にすべきであると謳っている。
第二条は
社会の変化に迅速・的確に対応し利潤を追求すべきであり、既存の事業に安住することなく常に事業の興廃を図るという積極進取の精神が重要と説いている。その一方で、「浮利」、即ち、一時的な目先の利益や道義にもとる不当な利益を追い、軽率、粗略に行動することを厳に戒めている。
「住友電設グループ企業理念」
住友電設グループは、社会的使命と責任を認識し、
・ 豊かな社会を支える快適な環境作りを事業目的とし、社会の繁栄に寄与します。
・ 信用と技術を重視し、顧客満足度の高いエンジニアリングサービスを提供します。
・ 高い企業倫理に則り、コンプライアンスに基づいた公正で透明性のある経営を推進します。
・ 創造力豊かな社員を育て、活力と潤いのある企業を目指します。
事業の推進にあたっては、コンプライアンスを経営の基礎に据え、法令の遵守を経営の最重要課題と位置づけている。
コンプライアンスに違反した利益の追求は企業として決して許されるものではなく、利益とコンプライアンスが対立するような場合には、必ずコンプライアンスを優先して事業活動を推進していく。
(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略並びに対処すべき課題
今後の当社グループを取巻く環境は、国内においては、東京オリンピック・パラリンピック関連事業や首都圏を中心とした再開発事業が継続し、再生可能エネルギー関連投資も一定水準で推移することに加え、大阪・関西万博関連投資が期待されることから、建設需要は高水準で推移するものと思われる。一方で、施工労働力不足や建設コストの上昇、働き方改革への対応など、事業環境の変化に柔軟に対応する必要がある。また、当社グループの拠点がある東南アジアにおいては、日系企業による設備投資は力強さの欠けた状況が継続しており、市場動向を注視する必要がある。
このような状況のもと、当社グループは、2016年度からスタートした4ヵ年の中期経営計画「Vision19」において「質の高いエンジニアリング企業へ更なる飛躍を!」をテーマに、更なる質を追求するための「個人力の向上」と、社会・市場環境の変化に対応するための「総合力の発揮」を柱とする各重点施策を着実に推進していく。
数値目標及び各重点施策については、以下記載のとおり。
「Vision19」2019年度数値目標
売 上 高 1,650億円
経 常 利 益 125億円
経 常 利 益 率 7.5%以上
①安全・品質・コンプライアンス
安全衛生・品質の確保は事業経営の基本であり、当社グループにとって、最優先すべき課題の一つと捉え、取り組みを進めている。「探そう 摘み取ろう リスクの芽 ルールの厳守と確認の徹底」をスローガンに掲げ、現場および各本部、事業部が一体となり、安全施工、品質の確保に取り組んでいる。
当社グループでは、コンプライアンスを経営の基礎とし、「利益とコンプライアンスが対立するような場合には、必ずコンプライアンスを優先する」方針のもと、法令の遵守体制の整備など各種施策を行い、法令違反の根絶に取り組んでいる。コンプライアンスの更なる推進を図るため、専門部署として総務部内に法務室を設置、また独占禁止法に基づく適正な営業活動を推進するため、営業本部内に競争法コンプライアンス室を設置するなど、組織としての法務機能の強化を図っている。
②人材の育成、活性化
当社にとって「社員」は財産であり、その社員一人ひとりにとって魅力ある職場づくりに努めることは、重要な課題のひとつである。「技術・能力開発の推進」「個々人の力が発揮できる仕組み・風土作り」「マルチエンジニアの育成」「グローバル人材の育成」を人材育成の重点施策に掲げ、社員一人ひとりが「プロ集団」の一員となるべく、教育体系を構築している。研修制度の充実等により「人材を育てること」、メンタルヘルス・健康増進への取り組みにより「人を元気にすること」、女性活躍推進やワーク・ライフ・バランスの向上に向けた取り組みにより「人を活き活きとさせること」で、創造力豊かな社員を育て、活力と潤いのある企業を目指している。
これらの施策を実現するために、若手社員のワーク・ライフ・バランス向上の観点から、通勤時間短縮及び快適な住環境の提供等を考慮して社員寮の見直しを行っている。また、新たに専任組織として「人材開発部」を設置し、人材育成に注力している。
③施工力の確保、強化
堅調な首都圏市場やエネルギー環境市場などへの需要にこたえるべく、当社グループの総合力を発揮し、顧客満足度の高いエンジニアリングサービスを提供していくため、人材の確保と部門を超えた機動的配置ができる柔軟な組織体制の整備に取り組んでいる。
また、現場でのIT技術の活用や間接部門のスタッフによる現場支援などに取り組み、生産性の向上やコストダウンに取り組んでいる。
④営業力の強化
総合設備工事業の強みを活かし、各種工事を有機的に組み合わせ、顧客ニーズに対応する技術提案力を強化している。また、メンテ・リニューアル案件については、エネルギーマネジメントシステム(EMS)をはじめ、環境(ECO)、省エネなど最適な建物運営に対応するデータ収集・解析・診断を実施し、メンテ・リニューアルの提案を実施している。このような取り組みにより、変化を先取りし、ニーズに応え、顧客満足の高い提案ができる営業活動を実践している。
⑤海外事業の強化
当社グループの強みでもある海外事業を強化すべく、事業基盤をさらに強固にするとともに、新たな市場への展開を図っていく。
具体的には、インドネシア、タイ、フィリピンの3大拠点における事業基盤の強化と事業領域の拡大としてタイ周辺国における拠点整備に取り組んでいる。
⑥環境・新分野への対応
新エネルギー市場への対応を強化するとともに、技術変化に対応すべく、当社グループの豊富な技術の組合せにより、新たな分野へ展開していく。新エネルギー市場としては、メガソーラー、風力発電、バイオマス発電等に対して、当社グループの保有する送電・変電技術、電気設備技術、電気計装技術等グループの総合力を挙げて対応していく。また、新分野への展開においては、技術部を「技術本部」に格上げし、既存技術の融合強化、またICT・IoT関連等の技術開発領域の拡大に取り組んでいる。
今後も、「Vision19」に掲げた重点施策を推進し、更なる質の追求と、変化する社会・市場環境への柔軟な対応にグループ一体となって取り組んでいく。