有価証券報告書-第84期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:03
【資料】
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【項目】
170項目
(5) 人的資本への対応(マテリアリティ⑤人材の確保と育成、⑥人権と多様性の尊重、⑦健康で快活な職場づくり)
当社グループは、社会インフラの創造を通じて社会機能の維持・高度化に貢献することを目的とする企業グループであり、事業の特性上、安全・品質の確保及び高度な技術力の維持・向上において、人材を最大の経営資本と認識している。少子高齢化の進展等により技術者の採用環境が厳しさを増す中、人材の確保・育成・定着は、事業の持続可能性及び中長期的な企業価値の向上に直結する重要な経営課題である。このため、当社グループが特定したマテリアリティにおいても人的資本を重要課題として位置付け、成長戦略及び他の重要課題の実現を支える基盤として、人的資本の強化に取り組んでいる。
中期経営計画においては、「安全・品質レベルの向上とコンプライアンス・ガバナンスの徹底」「人材確保と施工体制の強化」に加え、「生産性とエンゲージメントの向上」を重点施策として掲げている。これらを着実に推進するため、計画的な人材の確保、技術・技能の継承、教育・研修体制の充実等に継続的に取り組むとともに、従業員一人ひとりの能力発揮と意欲の向上を図り、安定的かつ持続可能な施工体制の構築及び生産性向上により、変化する事業環境に柔軟に対応できる経営基盤の強化を進めている。
① 戦略
人材確保の基本方針
生産年齢人口の減少等が進行する中、人材確保は最も重要な課題の一つと認識している。当社は、社会の動向や学生等のニーズを踏まえ、採用対象の拡大及び多様な採用手法を展開するとともに、教育体系の更なる充実、認知度向上に向けた発信、従業員エンゲージメント向上をあわせて推進することで、将来を見据えた人材の確保を図っている。
主な取組内容は次のとおりである。
a. 中期経営計画において、2025年度から3年間の新卒採用計画数を330名とし、安定的な人材確保を図る。
b. 新卒採用は、文系学生の技術職への積極採用、高卒採用活動、学校との関係強化(リクルーター活用)等により、応募母集団形成を強化する。
c. 中途採用は、即戦力としての経験者に加え、未経験者採用(キャリアチェンジ)も含めた多様な人材確保を行う。
d. ブランドムービーの作成やコーポレートサイト刷新等により、社会インフラを支える仕事の価値を発信し、認知度向上を図る。
e. 若手社員の離職防止に向け、指導員制度による育成支援や定期的な面談、退職時面談を通じた課題把握を行うとともに、入社後のフォロー体制の充実、職場環境の改善及びキャリア形成支援等に取り組むことで、職場定着の促進を図る。
人材育成の基本方針
当社グループの主要な事業は設備工事業であり、安全と品質を重視した施工を積み重ねることで、より信頼される工事会社を目指している。このため、基礎技術の習得から技術力の向上までを見据えた教育体系を整備し、エキスパートの育成に取り組んでいる。
主な取組内容は次のとおりである。
a. 教育環境及び教育体系の充実
(a) NDK中央学園
当社は、教育環境の整備に取り組み続け、大規模研修施設である中央学園(千葉県柏市)を半世紀以上にわたり運営している。中央学園では、入社後の一定期間に集中的な研修を行い、知識・技術の基礎を形成するほか、技術レベルに応じた体系的な教育も実施し、社会インフラの創造を担う人材を育成している。
(b) TEMS技術学園
東日本電気エンジニアリング株式会社は、2009年4月、研修施設として、TEMS技術学園(栃木県小山市)を開校した。TEMS技術学園では、電気設備の仕組みの理解、技術・技能の習得、安全にメンテナンス・設備工事を実施できる技術の習得を教育の目的としている。入社から4年間で技術的に独り立ちできるようにカリキュラムを組んでおり、この内容で職業訓練校としての認定を受けている。また、仙台・新潟エリアにも教育施設である訓練センターを設置している。
b. 協力会社と一体となった施工体制強化
当社グループは、協力会社をパートナーと位置付け、採用・育成支援を通じて施工体制の維持・強化を図っている。具体的には、中央学園を活用した安全教育の強化、施工に必要な資格取得研修、技術力向上研修等の育成支援を実施することで「チームNDK」の実行力を強化している。
社内環境整備の基本方針
当社グループは、心理的安全性の高い職場環境を醸成し、従業員が自発的に業務に携われる環境を構築するとともに、多様な属性の従業員が働きやすく、働きがいを実感しながら活躍できる職場環境の整備を推進している。また、従業員とその家族の幸せを大切にし、従業員一人ひとりが「この会社に入って良かった」と思える会社を目指している。
主な取組内容は次のとおりである。
a. ダイバーシティ&インクルージョンの推進
育児や介護に携わる従業員、障がい者、シニア人材等、多様な人材がお互いを尊重し合い、働きやすく働きがいを実感しながら活躍できる職場環境を構築している。
なお、当事業年度に仕事と治療の両立を支援するための短時間勤務制度を導入している。
b. 従業員エンゲージメントの向上
(a) 従業員エンゲージメントサーベイの実施と改善活動
比較可能性に重点を置き、従業員エンゲージメントの向上を図るため、株式会社リンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド エンゲージメント」を導入した。2025年7月にサーベイを実施し、全社のエンゲージメントスコアは「BB(53.8)」となった。
当社はエンゲージメントスコアについて、2031年度に「AAA(67以上)」を目指している。
なお、指標としているエンゲージメントスコアは同社の算定評価を採用している(評価はAAA~DDの11段階)。
レーティングDDDDDCCCCCCBBBBBBAAAAAA
スコア33未満39未満42未満45未満48未満52未満55未満58未満61未満67未満67以上

(注)スコアは全国平均を「B 50.0」とした偏差値である。
目標に向けた改善活動にあたっては、従業員エンゲージメント向上の取組を中長期的な視点で捉え社内に浸透させていくこと、各組織の実態を確認しながら、一人でも多くの従業員がやりがいを持ち、良い職場であると実感できることに重点を置きながら継続的に実施している。当事業年度は、全国の各組織を対象に、同社の知見も活かしながら個別の相談会を実施することで、現場でできる取組を後押しした。
(b) 褒め合う文化の活性化
上司・部下に関わらず従業員同士がお互いの良い行動・仕事を推薦し、褒め合う行動に報奨金を支給する制度(グッドジョブ制度)を制定している。感謝や称賛を伝え合う環境を整備することで、従業員のエンゲージメントの向上を図るとともに、推薦された内容は全従業員に公開し、広く紹介することで、年齢や立場を超えた社内コミュニケーションの促進を図っている。
なお、当事業年度にグッドジョブとして推薦された件数は1,090件となった。
c. 職場環境づくり(働き方改革と健康経営)
働き方改革及び健康経営の取組として、従業員のニーズに合わせた制度改正を推進しており、当事業年度において、2026年度からの実施に向け以下の制度改正を実施した。
・年次有給休暇の付与日数の引き上げ
・時間単位の年次有給休暇制度の導入
・フレックスタイム勤務制度の導入
また、健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定を受けている。
さらに、職場環境改善のため、ZEB化を基本とした事務所の建替えを推進している。
② 指標・目標
当社グループでは上記「①戦略」において記載した基本方針に係る指標については、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないことから、連結グループにおける記載が困難である。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社及び東日本電気エンジニアリング株式会社のものを記載している。
a. 提出会社
指標目標実績(当事業年度)
新卒採用人数2027年4月入社120名121名
中途採用人数2026年度入社26名15名
工事従事者比率2031年度に2023年度比20%増
(2023年度の工事従事者数1,325名)
2023年度比1.7%増
(2025年度の工事従事者数1,348名)
一級電気工事施工管理技士の新規資格取得者数2026年度は50人以上53人
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)年度単位の取得率70%以上76.7%
年次有給休暇の年間平均取得日数2026年度までに18日以上15.0日

(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
b. 東日本電気エンジニアリング㈱
指標目標実績(当事業年度)
新卒採用人数2027年4月入社55名54名
中途採用人数2026年度入社15名35名
一級電気工事施工管理技士の新規資格取得者数2026年度は20人以上1人
男性労働者の育児休業取得率(%)(注)年度単位の取得率50%以上64.8%
年次有給休暇の付与日数に対する年間平均取得率(%)2026年度まで80%以上を継続81.8%

(注)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。

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