有価証券報告書-第67期(2024/02/01-2025/01/31)
(戦略)
当社は、「人間の尊重」をマテリアリティに掲げ、人事方針を定め、当社がプロフェッショナル集団、チャレンジ集団であり続けるために、その一員である従業員一人ひとりが強い個となることを目指し、採用、人材育成及び社内環境整備に取り組んでおります。
当社グループにおける、人的資本に関するリスク及びその対策は以下のとおりであります。
当社グループの事業は課題解決という無形のソフト・サービスを「空間」を介して提供するものであり、その提供価値の多くを従業者が発揮する人的能力によっています。価値創造や利益創出の起点となるべき従業者(従業員のほか、派遣社員等も含む。以下同)の状態やパフォーマンスの良否が、事業の円滑な推進と成長に大きく影響します。
(a) 起こり得る事象と影響
ⅰ 事業推進の負担等から従業者の労務の健全性が損なわれた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
「空間づくり」事業では担当者の創意工夫が発揮される機会も多く、従業者は創造性を求められる業務に積極的に従事しております。半面で労働集約的な側面もあり、過重労働に陥る危険が常に存在しております。また顧客の経済活動をサポートするという性質上、制作施工の期間が十分には確保されにくいこともあり、特に現場作業に携わる従業者を中心にワークライフバランスを損ねる恐れがあります。近時は人手不足の慢性化・深刻化もあり、その面でもこうした過重労働リスクの克服を難しくしています。
加えて、気候変動による気温上昇が常態化してきているなか、工事現場をはじめとする作業環境の条件悪化とそれによる人的ダメージについても懸念されます。
過大な業務負荷や労務環境の劣悪化等に起因して健康障害や心身の不調を生じるような事態が多く発生した場合、労働意欲や業務の成果・効率性に影響をきたし、事業の円滑な遂行を阻害する可能性があります。また、仮に労働関連規制に違反した場合には指導・処分の対象となり得るほか、労働災害としての訴訟や補償につながることもあり得ます。企業の社会的な信頼や評価を損ね、事業機会の逸失という損失が発生する可能性があります。
ⅱ 従業者の事業に対する貢献意欲を適切に保持・昂揚できなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
前出のとおり、当社グループの価値提供は個々の従業者の能力発揮に依存しているところが大きく、その原動力として会社や仕事への共感や支持、事業への貢献意欲が高く保たれていることが欠かせません。
従業者のエンゲージメントが低下し、モチベーションを高く維持できないような状況が起きた場合、業務のパフォーマンスの悪化を招いたり、人材の流出が起きたりといった損失が生じる可能性があります。これらにより当社グループとしての提供価値を高く維持することが困難となり、事業活動の円滑な遂行や着実な成長に支障が出る等の損失が発生する可能性があります。
ⅲ 組織の多様性や専門能力を担保するための人材確保が適切に行えなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループのサービスを支えているのは個々の従業者であり、企業としての提供価値を最大化するためには、様々な特性・能力・価値観をもった人材による多様性に富んだ組織の維持が不可欠です。また、高度な専門知識や技能の発揮によるプロフェッショナルとしての対応が求められる場面が多く、そうしたスキルを組織として維持・継承していくための人材の配置も大変重要です。
必要な人材の採用・育成が遅れたり計画どおり実施できなかったりした場合、あるいは人材の流出等が発生した場合、組織の多様性や高い専門性を担保する人材の不足をきたし、当社グループが提供するサービスの価値や優位性が低下する恐れがあります。これにより機会喪失や事業の円滑な遂行の阻害等が起き、収益低下等の損失が発生する可能性があります。
(b) 対策
当社グループでは、従業者の健康と安全に配慮しつつ、仕事と生活の両立を実現し、多様な働き方を通してそれぞれが十分に能力を発揮できる組織を目指しております。従業員が疲弊感なく働きがいや仕事の楽しさを実感していきいきと働いている状態を目指し、従業員意識調査の結果を向上させていくことを中期経営計画の非財務目標にも掲げております。
労務環境の悪化を防ぎ働く安心を確保するため、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境の整備を「丹青社グループ行動基準」に定め、実現に取り組んでおります。過重労働防止の管理目標を設定して改善を図る一方、全社で労働安全衛生にかかるマネジメント活動の実践や各種健診・相談等の施策を実施しております。
働きやすさ・働きがいの向上については、人事制度の見直しや働き方改革推進のプロジェクト活動等を通して実現を図っております。テレワーク制度や時間の自由度を高めたフレックスタイム制等、新しい勤務体系を導入してきたほか、育児・介護支援の施策も進めることで、働き方の多様化への対応とワークライフバランス改善に繋げております。これらのよりよい職場づくりには、従業員意識調査の結果も活用しております。
組織と人材の多様性を確保・維持することに向けては、従業員の多彩な個性の尊重と能力の発揮を重視する旨を「丹青社グループ行動基準」で方向づけており、また中期経営計画でも「働き方と人的資本の基盤整備」を掲げて環境の整備に取り組んでおります。女性・高齢者・障害者等を含む多様な人材を雇用し、様々な視点・知見・ノウハウを活かし合う組織風土の醸成に努めております。またダイバーシティについて体験・学習する研修を行い、多様な働き方を認め支える社内風土の醸成を図っております。
専門性の高い人材の配置を担保するため、採用や人材育成にも重点を置いており、多様な仕事経験やチャレンジングな仕事経験、OJTのほか、各種の教育訓練プログラムやキャリア開発支援の機会を提供してスキルの習得と成長を促進しております。特に、技術者資格を取得するための教育や支援には注力しているほか、デジタル活用による価値創出を強化するためにデジタル技術やデータ分析に精通した人材の育成にも取り組んでおります。
当社は、「人間の尊重」をマテリアリティに掲げ、人事方針を定め、当社がプロフェッショナル集団、チャレンジ集団であり続けるために、その一員である従業員一人ひとりが強い個となることを目指し、採用、人材育成及び社内環境整備に取り組んでおります。
| 人事方針 当社は、従業員の多彩な個性と創造力が最も重要な経営資源であることを認識し、従業員の自律性と個性を尊重します。従業員の健康が創造性の発揮と健全な成長の土台であるとの認識のもと、従業員の健康と安全に配慮した働きやすい職場環境を整備します。そして、当社がプロフェッショナル集団、チャレンジ集団であり続けるために、その一員である従業員一人ひとりが強い個となることを目指して、成長の機会を提供するとともに、チーム・組織全体の成長を支援します。 1.従業員の基本的人権、個性を尊重します。 人種、宗教、国籍、性別、性的指向、性自認、障害の有無等による差別を行わず、多彩な個性、価値観を尊重します。 2.働きやすい・働きがいのある職場環境をつくります。 従業員の健康と安全に配慮し、働きがいのある仕事ができる職場環境、多様な働き方ができる職場環境をつくります 3.従業員・チーム・組織の成長を支援します。 多様な仕事での挑戦、人材開発(教育訓練・キャリア開発)、組織開発を通じて成長の機会を提供します。
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当社グループにおける、人的資本に関するリスク及びその対策は以下のとおりであります。
当社グループの事業は課題解決という無形のソフト・サービスを「空間」を介して提供するものであり、その提供価値の多くを従業者が発揮する人的能力によっています。価値創造や利益創出の起点となるべき従業者(従業員のほか、派遣社員等も含む。以下同)の状態やパフォーマンスの良否が、事業の円滑な推進と成長に大きく影響します。
(a) 起こり得る事象と影響
ⅰ 事業推進の負担等から従業者の労務の健全性が損なわれた場合、大きな損失が発生する可能性があります。
「空間づくり」事業では担当者の創意工夫が発揮される機会も多く、従業者は創造性を求められる業務に積極的に従事しております。半面で労働集約的な側面もあり、過重労働に陥る危険が常に存在しております。また顧客の経済活動をサポートするという性質上、制作施工の期間が十分には確保されにくいこともあり、特に現場作業に携わる従業者を中心にワークライフバランスを損ねる恐れがあります。近時は人手不足の慢性化・深刻化もあり、その面でもこうした過重労働リスクの克服を難しくしています。
加えて、気候変動による気温上昇が常態化してきているなか、工事現場をはじめとする作業環境の条件悪化とそれによる人的ダメージについても懸念されます。
過大な業務負荷や労務環境の劣悪化等に起因して健康障害や心身の不調を生じるような事態が多く発生した場合、労働意欲や業務の成果・効率性に影響をきたし、事業の円滑な遂行を阻害する可能性があります。また、仮に労働関連規制に違反した場合には指導・処分の対象となり得るほか、労働災害としての訴訟や補償につながることもあり得ます。企業の社会的な信頼や評価を損ね、事業機会の逸失という損失が発生する可能性があります。
ⅱ 従業者の事業に対する貢献意欲を適切に保持・昂揚できなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
前出のとおり、当社グループの価値提供は個々の従業者の能力発揮に依存しているところが大きく、その原動力として会社や仕事への共感や支持、事業への貢献意欲が高く保たれていることが欠かせません。
従業者のエンゲージメントが低下し、モチベーションを高く維持できないような状況が起きた場合、業務のパフォーマンスの悪化を招いたり、人材の流出が起きたりといった損失が生じる可能性があります。これらにより当社グループとしての提供価値を高く維持することが困難となり、事業活動の円滑な遂行や着実な成長に支障が出る等の損失が発生する可能性があります。
ⅲ 組織の多様性や専門能力を担保するための人材確保が適切に行えなかった場合、大きな損失が発生する可能性があります。
当社グループのサービスを支えているのは個々の従業者であり、企業としての提供価値を最大化するためには、様々な特性・能力・価値観をもった人材による多様性に富んだ組織の維持が不可欠です。また、高度な専門知識や技能の発揮によるプロフェッショナルとしての対応が求められる場面が多く、そうしたスキルを組織として維持・継承していくための人材の配置も大変重要です。
必要な人材の採用・育成が遅れたり計画どおり実施できなかったりした場合、あるいは人材の流出等が発生した場合、組織の多様性や高い専門性を担保する人材の不足をきたし、当社グループが提供するサービスの価値や優位性が低下する恐れがあります。これにより機会喪失や事業の円滑な遂行の阻害等が起き、収益低下等の損失が発生する可能性があります。
(b) 対策
当社グループでは、従業者の健康と安全に配慮しつつ、仕事と生活の両立を実現し、多様な働き方を通してそれぞれが十分に能力を発揮できる組織を目指しております。従業員が疲弊感なく働きがいや仕事の楽しさを実感していきいきと働いている状態を目指し、従業員意識調査の結果を向上させていくことを中期経営計画の非財務目標にも掲げております。
労務環境の悪化を防ぎ働く安心を確保するため、健康と安全に配慮した働きやすい職場環境の整備を「丹青社グループ行動基準」に定め、実現に取り組んでおります。過重労働防止の管理目標を設定して改善を図る一方、全社で労働安全衛生にかかるマネジメント活動の実践や各種健診・相談等の施策を実施しております。
働きやすさ・働きがいの向上については、人事制度の見直しや働き方改革推進のプロジェクト活動等を通して実現を図っております。テレワーク制度や時間の自由度を高めたフレックスタイム制等、新しい勤務体系を導入してきたほか、育児・介護支援の施策も進めることで、働き方の多様化への対応とワークライフバランス改善に繋げております。これらのよりよい職場づくりには、従業員意識調査の結果も活用しております。
組織と人材の多様性を確保・維持することに向けては、従業員の多彩な個性の尊重と能力の発揮を重視する旨を「丹青社グループ行動基準」で方向づけており、また中期経営計画でも「働き方と人的資本の基盤整備」を掲げて環境の整備に取り組んでおります。女性・高齢者・障害者等を含む多様な人材を雇用し、様々な視点・知見・ノウハウを活かし合う組織風土の醸成に努めております。またダイバーシティについて体験・学習する研修を行い、多様な働き方を認め支える社内風土の醸成を図っております。
専門性の高い人材の配置を担保するため、採用や人材育成にも重点を置いており、多様な仕事経験やチャレンジングな仕事経験、OJTのほか、各種の教育訓練プログラムやキャリア開発支援の機会を提供してスキルの習得と成長を促進しております。特に、技術者資格を取得するための教育や支援には注力しているほか、デジタル活用による価値創出を強化するためにデジタル技術やデータ分析に精通した人材の育成にも取り組んでおります。