有価証券報告書-第58期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 13:12
【資料】
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【項目】
127項目

研究開発活動

当連結会計年度における研究開発費の総額は、59百万円となりました。報告セグメント別の研究開発の状況は以下のとおりです。
エンジニアリング事業におきましては、長年育成し蓄積してきた非鉄金属製錬・金属加工・製造プラント技術
を基礎とした既存技術の向上に加え、さらに新規分野への技術開発に取り組んでおります。
当連結会計年度は、14百万円の研究費を投入致しました。
研究開発の状況は次のとおりです。
銅電解工場向け剥取機のロボット剥取の開発
エンジニアリング事業では、銅電解工場で用いられるステンレス板に電着した銅を剥取る装置(剥取機)を始め、電極板や製品銅をハンドリングする各種の自動機械を世界各国に販売してきました。
これまで販売してきました銅剥取機は、機械式で剥ぎ取りを行っており、騒音等の問題がありました。これを解決すべくロボットによる剥取方式を開発致しました。この技術は、受注している案件に開発内容を盛り込んで実行中です。
また、銅電解液からのニッケルを回収する省エネで環境に優しい新技術開発にも取り組んでおります。
パイプ・素材事業におきましては、製造から施工までの一貫した保有技術を基礎にして、既存製品の改良、新製品の開発、新しい施工技術の開発に取り組んでいます。
当連結会計年度は、44百万円の試験研究費を投入致しました。
研究開発の状況は次のとおりです。
(1)新しいポリエチレン材料や継手の評価、導入
より信頼性の高いポリエチレン管を製造・販売するために、日々改良されている新しいポリエチレン材料や継手、継手補強部材を評価し導入を進めております。
継手に関しては耐熱性に優れた高耐熱ポリエチレン製継手について、これまでの1社購買から対象を2社に拡げてお互いの長所を生かした調達に取り組んでいます。
(2)パイプ・継手等の新製品の開発
これまで、信頼性の高いメカニカル継手について、より高い圧力や温度の高い温水用途への展開を進めてきましたが、当連結会計年度は客先ニ-ズにより対応できるよう、サイズアップに取り組み、呼び径で2サイズアップとなるW250の製品化を完了しました。
また、新たな用途開発、市場開拓を意識した海外製品や新素材、市場調査については1社のパイプの評価、ならびに新配合の樹脂材料での物性評価を進めております。
(3)素材製品の品質向上
鉛板等の加工精度向上を目指し加工技術の検討と試作を行っております。