有価証券報告書-第72期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、明治43年の創業以来100年を超え、電気設備工事の施工を通じて地域社会への貢献を果たすべく、北海道を中心に「社会インフラ」「産業インフラ」「快適な事務・生活空間」を構築するための活動を続けてまいりました。
環境・エネルギーや安全・安心などの領域では、新しい社会の要請や価値観の多様化、加えて絶え間ない技術革新により、地域社会の仕組みや生活環境が大きく変化する可能性があり、機動的な対応が求められています。
積み重ねてきた実績や高めてきた品質・信頼を礎とし、鍛え上げてきた施工技術・施工能力を活かしながら、この変化をチャンスと捉え、お客様のご要望に応えられるよう感性と創造力を磨き、行動力を発揮し、企業価値向上への活動を進めてまいります。
令和2年度から『私たちは、「人」と「信頼」を大切にし、磨き上げた技術と高い品質に誇りを持ち、社会インフラを通して、人々の暮らしを支え続けます』を新たな企業理念として掲げ、北の100年企業として優れた技術と豊かな創造力で、地域と共に成長・発展できるよう努めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社では、採算性及び事業の継続性の観点から「受注高」並びに「売上高」の確保と「営業利益」を重要な指標として位置付け、管理体制の再構築を前提に、営業体制の強化や市場価格に対応できるコスト体質改善を図り、採算性の向上に向けた原価管理の徹底、固定費の削減、業務効率化に積極的に取り組み、安定した経営基盤を強化・確立し、企業価値の拡大を目指してまいります。
(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社が事業領域としている北海道に於ける近年の経営環境は、新型コロナウイルスのワクチン接種等が進み、移動人口が徐々に増加したほか、生産活動や輸出入が徐々に回復するなど、総じてみれば穏やかな持ち直しの動きが続きました。一方、産油国における原油増産に対する慎重姿勢、電子デバイス需要の急増による半導体部品の不足、東南アジアでの工場稼働制限、世界的なコンテナ不足と海上運賃の高騰、アメリカや中国での木材需要の急増といった、海外におけるサプライチェーンの混乱と需給アンバランスが国内に波及し、資材や部品の供給制約のほか、ウクライナ情勢の緊迫化による燃料や原材料価格が高騰するなどの影響が生じました。これらの当社に於ける今後の業績への影響は、現状では限定的であると想定しておりますが、今後の状況によっては、これらの影響が更に広範囲の企業収益や設備投資等へ拡大していくことも懸念され、その動向を注視する必要があります。
また、上記経営環境に加え、当社は、前事業年度の特別調査委員会による調査の結果を受けて、引き続き事業遂行における管理水準の向上を念頭に、信頼性のある経営基盤の構築に努めてまいります。
こうした状況の中で、当社は以下の事項を実施してまいります。
①客先要請に基づいた環境・エネルギー関連事業の推進を継続しつつ、長年培ってきた従来ビジネスの着実な運営により、経営基盤の更なる安定を図ってまいります。
②客先ニーズに迅速に対応し、強い提案力を発揮して対応策の検討と実行を行ってまいります。
③各事業の連携強化を推進し、全社一体感の醸成・人材の育成・働き方改革への対応・倫理遵法と安全への取り組みを行い、上記戦略を確実に実行するための基盤強化を図ってまいります。
永年に亘り培ってきた実績と信用を基盤に、客先への強い提案力を発揮し、積極的な事業展開を行ってまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルスの感染第6波の収束とワクチン接種の普及により、景気は回復基調に復帰することが見込まれます。しかしながら、ウクライナ情勢の緊迫化による原油価格の高騰を受けて、エネルギー価格の上昇や原材料コストの増加、資源価格高により米ドルへの需要が高まったことが円安・ドル高を促すなど、内外ともに当社を取り巻く経営環境は、従来にも増して厳しく不確実な状況にあります。
当社はこのような状況に対処するため、引き続き以下の項目について従来以上の強化・徹底に努めてまいります。
①働き方改革の推進
②適正な受注量と利益率の向上
③現場教育体制強化による若手技術者の早期育成
④コンプライアンスと安全確保への取り組みの徹底
⑤コア事業の維持推進と成長戦略の推進・実行
⑥パートナー企業との関係強化による施工体制の強化
また、当社は太陽光発電所建設工事及びその他の一部の案件において不適切な会計処理の疑義が生じ、特別調査委員会の設置及び調査が行われた結果、過年度有価証券報告書等の一部訂正を行うこととなりました。当社は、特別調査委員会の調査報告書による原因分析及び提言を真摯に受け止め、本事案の再発防止策について検討を重ね、以下の再発防止策を取締役会で決定致し、施策の実行を開始しております。
①大型案件等重要案件の管理強化
・現場代理人の補助者の設置、管理職の現地へのより頻度の高い視察、工事部長による下請業者との協議等、現場代理人への適切なサポートとフォローが可能な体制、当該案件を担う事業部だけでなく会社全体でサポートを行う体制を構築する。
・大型案件等重要案件に関する、より水準の高い管理体制について定めた規定の整備と厳格な運用を行う。
②実行予算変更に関する仕組みの整備と教育
・実行予算の変更漏れを防止するための規定を整備する。
・実行予算の変更漏れを発見するために内部牽制の仕組みを整備する。
・一定期間にわたり収益を認識する工事における実行予算変更の与える影響及び具体的な見積りの考え方について会計上の理解を深めるための講習会を実施する。
③管理部門及び取締役会によるリスク管理・モニタリングの強化
・管理部門が実行予算の管理について主体的に関与し、特に大型案件等重要案件に関しては、現場の状況を直接的に把握する。また、事業部門に定期的なヒアリングを実施する等のより深化した管理体制を構築する。
・工事原価の計上に関しては、予算の厳しい案件に関して工事原価の正当性をチェックする役割を管理部門が担う仕組みを構築する。
・内部監査部門の監査項目の充実を図る。大型案件等重要案件のフォロー体制、工事原価の正当性に関して監査を充実させる。
・取締役会においては、監督機能を適切に発揮すべく大型案件等重要案件について、受注後も確実にフォローを実施する。問題の有無に関わらず案件の進捗確認の継続的なヒアリング等によりモニタリングを強化する。
・取締役会や経営会議において、各役員による業務執行状況の報告を義務化し、各役員間の情報共有を強化する。
④契約に依拠したリスク管理
・重要案件に関連する契約については、弁護士等の専門家によるチェックを受けることを規定化する。
・元請業者との契約内容を踏まえて、下請業者との契約書の内容を確定する。契約履行中において実施内容が変更になった場合の元請業者・下請業者との適切な交渉を可能にするための契約をすることによって、備えの充実を図る。
⑤意識改革と責任の明確化
・各階層の役割と責任を規定において明確化する。大型案件等重要案件の主管部門を明確にし、関連部門も含めそれぞれの階層が業務を安易に他人任せにせず、主体的に関与をしていく意識を醸成すべく各部内会議等での教育を実施する。
・工事原価付替は決して行ってはならないとの強いトップメッセージを発信した上で、工事案件がたとえ赤字であっても原価の付替を絶対にやってはいけないとの教育を徹底して行うと共に、管理・監督者に対し工事原価付替を含むコンプライアンスと会計上のルールに関する部下への指導について定期的に確認を実施する。
株主の皆様には、多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますこと、改めて深くお詫び申しあげます。当社では、再発防止策に最優先で取り組み、信頼回復に努めて参りますので、何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、明治43年の創業以来100年を超え、電気設備工事の施工を通じて地域社会への貢献を果たすべく、北海道を中心に「社会インフラ」「産業インフラ」「快適な事務・生活空間」を構築するための活動を続けてまいりました。
環境・エネルギーや安全・安心などの領域では、新しい社会の要請や価値観の多様化、加えて絶え間ない技術革新により、地域社会の仕組みや生活環境が大きく変化する可能性があり、機動的な対応が求められています。
積み重ねてきた実績や高めてきた品質・信頼を礎とし、鍛え上げてきた施工技術・施工能力を活かしながら、この変化をチャンスと捉え、お客様のご要望に応えられるよう感性と創造力を磨き、行動力を発揮し、企業価値向上への活動を進めてまいります。
令和2年度から『私たちは、「人」と「信頼」を大切にし、磨き上げた技術と高い品質に誇りを持ち、社会インフラを通して、人々の暮らしを支え続けます』を新たな企業理念として掲げ、北の100年企業として優れた技術と豊かな創造力で、地域と共に成長・発展できるよう努めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社では、採算性及び事業の継続性の観点から「受注高」並びに「売上高」の確保と「営業利益」を重要な指標として位置付け、管理体制の再構築を前提に、営業体制の強化や市場価格に対応できるコスト体質改善を図り、採算性の向上に向けた原価管理の徹底、固定費の削減、業務効率化に積極的に取り組み、安定した経営基盤を強化・確立し、企業価値の拡大を目指してまいります。
(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
当社が事業領域としている北海道に於ける近年の経営環境は、新型コロナウイルスのワクチン接種等が進み、移動人口が徐々に増加したほか、生産活動や輸出入が徐々に回復するなど、総じてみれば穏やかな持ち直しの動きが続きました。一方、産油国における原油増産に対する慎重姿勢、電子デバイス需要の急増による半導体部品の不足、東南アジアでの工場稼働制限、世界的なコンテナ不足と海上運賃の高騰、アメリカや中国での木材需要の急増といった、海外におけるサプライチェーンの混乱と需給アンバランスが国内に波及し、資材や部品の供給制約のほか、ウクライナ情勢の緊迫化による燃料や原材料価格が高騰するなどの影響が生じました。これらの当社に於ける今後の業績への影響は、現状では限定的であると想定しておりますが、今後の状況によっては、これらの影響が更に広範囲の企業収益や設備投資等へ拡大していくことも懸念され、その動向を注視する必要があります。
また、上記経営環境に加え、当社は、前事業年度の特別調査委員会による調査の結果を受けて、引き続き事業遂行における管理水準の向上を念頭に、信頼性のある経営基盤の構築に努めてまいります。
こうした状況の中で、当社は以下の事項を実施してまいります。
①客先要請に基づいた環境・エネルギー関連事業の推進を継続しつつ、長年培ってきた従来ビジネスの着実な運営により、経営基盤の更なる安定を図ってまいります。
②客先ニーズに迅速に対応し、強い提案力を発揮して対応策の検討と実行を行ってまいります。
③各事業の連携強化を推進し、全社一体感の醸成・人材の育成・働き方改革への対応・倫理遵法と安全への取り組みを行い、上記戦略を確実に実行するための基盤強化を図ってまいります。
永年に亘り培ってきた実績と信用を基盤に、客先への強い提案力を発揮し、積極的な事業展開を行ってまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
今後の経営環境につきましては、新型コロナウイルスの感染第6波の収束とワクチン接種の普及により、景気は回復基調に復帰することが見込まれます。しかしながら、ウクライナ情勢の緊迫化による原油価格の高騰を受けて、エネルギー価格の上昇や原材料コストの増加、資源価格高により米ドルへの需要が高まったことが円安・ドル高を促すなど、内外ともに当社を取り巻く経営環境は、従来にも増して厳しく不確実な状況にあります。
当社はこのような状況に対処するため、引き続き以下の項目について従来以上の強化・徹底に努めてまいります。
①働き方改革の推進
②適正な受注量と利益率の向上
③現場教育体制強化による若手技術者の早期育成
④コンプライアンスと安全確保への取り組みの徹底
⑤コア事業の維持推進と成長戦略の推進・実行
⑥パートナー企業との関係強化による施工体制の強化
また、当社は太陽光発電所建設工事及びその他の一部の案件において不適切な会計処理の疑義が生じ、特別調査委員会の設置及び調査が行われた結果、過年度有価証券報告書等の一部訂正を行うこととなりました。当社は、特別調査委員会の調査報告書による原因分析及び提言を真摯に受け止め、本事案の再発防止策について検討を重ね、以下の再発防止策を取締役会で決定致し、施策の実行を開始しております。
①大型案件等重要案件の管理強化
・現場代理人の補助者の設置、管理職の現地へのより頻度の高い視察、工事部長による下請業者との協議等、現場代理人への適切なサポートとフォローが可能な体制、当該案件を担う事業部だけでなく会社全体でサポートを行う体制を構築する。
・大型案件等重要案件に関する、より水準の高い管理体制について定めた規定の整備と厳格な運用を行う。
②実行予算変更に関する仕組みの整備と教育
・実行予算の変更漏れを防止するための規定を整備する。
・実行予算の変更漏れを発見するために内部牽制の仕組みを整備する。
・一定期間にわたり収益を認識する工事における実行予算変更の与える影響及び具体的な見積りの考え方について会計上の理解を深めるための講習会を実施する。
③管理部門及び取締役会によるリスク管理・モニタリングの強化
・管理部門が実行予算の管理について主体的に関与し、特に大型案件等重要案件に関しては、現場の状況を直接的に把握する。また、事業部門に定期的なヒアリングを実施する等のより深化した管理体制を構築する。
・工事原価の計上に関しては、予算の厳しい案件に関して工事原価の正当性をチェックする役割を管理部門が担う仕組みを構築する。
・内部監査部門の監査項目の充実を図る。大型案件等重要案件のフォロー体制、工事原価の正当性に関して監査を充実させる。
・取締役会においては、監督機能を適切に発揮すべく大型案件等重要案件について、受注後も確実にフォローを実施する。問題の有無に関わらず案件の進捗確認の継続的なヒアリング等によりモニタリングを強化する。
・取締役会や経営会議において、各役員による業務執行状況の報告を義務化し、各役員間の情報共有を強化する。
④契約に依拠したリスク管理
・重要案件に関連する契約については、弁護士等の専門家によるチェックを受けることを規定化する。
・元請業者との契約内容を踏まえて、下請業者との契約書の内容を確定する。契約履行中において実施内容が変更になった場合の元請業者・下請業者との適切な交渉を可能にするための契約をすることによって、備えの充実を図る。
⑤意識改革と責任の明確化
・各階層の役割と責任を規定において明確化する。大型案件等重要案件の主管部門を明確にし、関連部門も含めそれぞれの階層が業務を安易に他人任せにせず、主体的に関与をしていく意識を醸成すべく各部内会議等での教育を実施する。
・工事原価付替は決して行ってはならないとの強いトップメッセージを発信した上で、工事案件がたとえ赤字であっても原価の付替を絶対にやってはいけないとの教育を徹底して行うと共に、管理・監督者に対し工事原価付替を含むコンプライアンスと会計上のルールに関する部下への指導について定期的に確認を実施する。
株主の皆様には、多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますこと、改めて深くお詫び申しあげます。当社では、再発防止策に最優先で取り組み、信頼回復に努めて参りますので、何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。