有価証券報告書-第202期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 16:00
【資料】
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【項目】
179項目

有報資料

当社グループでは、企業目的の達成に影響を与えるリスク管理に関して必要な事項を定め、リスクの防止及び損失の最小化を図ることを目的に、代表取締役社長を委員長としたリスクマネジメント委員会を設置しております。さらに、リスクマネジメント委員会の下部組織として、コンプライアンス部会、災害対策部会、事業遂行部会、情報セキュリティ部会を設置し、各部会においてそれぞれ担当の事案を検証し、必要に応じて対応できる体制を整備しております。
多様なリスクについては、①事業、②サステナビリティ、③ガバナンスの3つのカテゴリーに分類し、それぞれに対して基本的な対応策を設定しています。
また、リスクマネジメント委員会では、「影響度」と「発生頻度」の2軸でリスクマップを作成しています。「影響度」は人的被害、事業中断リスク、コンプライアンスおよび財務への影響を基準とし、「発生頻度」は年次発生の可能性から10年に1回程度の頻度までを想定して、各リスク項目を大・中・小で評価しマッピングしています。
リスク対応策
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1-1 貿易自由化の変動と麦政策の変更
CPTPP(TPP11)、日EUEPA、日米貿易協定等の継続的な見直し・拡大に加え、世界的な貿易政策の不確実性が高まっています。これらに伴う制度変更、小麦調達方式の変更、輸入増加、国内価格競争の激化、関連業界の再編等により、当社グループの基幹事業(製粉、プレミックス、パスタ等)が影響を受ける可能性があります。また、国際的な物流環境の変化や地政学リスクにより、調達・供給の安定性に影響が及ぶ可能性もあります。小規模工場の集約や臨海大型工場への生産統合によるコスト競争力強化、差別化可能な製品開発、海外事業の拡大を進めております。また、制度・国際情勢の動向を継続的に把握し、調達方式の柔軟化や市場変動に対応した供給体制の確保に努め、リスクの低減を図っております。
1-2 為替の変動
海外から調達する原材料・商品のコストは、為替相場の急激な変動に大きく影響を受けます。加えて、在外子会社の損益・財務状況は円貨換算時の評価差により変動し、業績に影響を及ぼす可能性があります。為替変動がサプライチェーン全体に及ぶことで、調達コスト増や在庫評価への影響が生じる場合もあります。為替予約ルールの運用や市場動向の注視により調達影響を低減するとともに、原材料・商品の価格転嫁を適宜行うことで、業績変動の抑制に努めております。また、在外事業の為替影響を踏まえた財務管理を実施し、変動リスクの最小化を図っております。
1-3 製品市況の変動
国内市場は人口減少・少子高齢化が進むなか競争が激化しており、消費動向の変化や景気動向、物価上昇等の影響を受けやすい状況です。製品市況が大きく変動した場合、当社グループの業績の不安定要因となる可能性があります。特に、製粉事業の副産物であるふすまは需給バランスの影響を受けやすく、価格変動が収益に影響する可能性があります。市場動向に応じた適正な販売価格設定、高付加価値製品の開発、需要変化に対応した製品ラインアップの強化を進めております。また、副産物については在庫水準の適正化に努めることで、市況変動の影響を抑制しております。
1-4 物流の委託
ドライバーの不足や高齢化、物流関連法規制の厳格化が進みドライバー確保がより困難を極めている状況に加え、人件費、燃料費、車輛維持費等の上昇が運送会社の経営を圧迫し倒産リスクを高めており、輸送能力が縮小する事で取引先への製品納入が滞り、業績に悪影響を与える可能性があります。今後急速に進む事が予想される輸送能力の縮小を回避する対策として、難作業の改善、トラックの長時間待機・荷役時間削減に向け物流の改善に取り組んでいます。
またリードタイム延長による輸送平準化、共同輸送の拡大、積載重量の増加等の物流効率化策を進めています。

リスク対応策
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1-5 海外事業
当社グループは米国やアジア地域に事業を展開しており、これらの地域では、政治・経済情勢の変化、法令・規制変更、テロ・紛争等の地政学リスク、物流遅延、感染症の再拡大など、事業活動に影響を与える不確実性が存在します。これらの要因により事業運営が制約を受けるほか、収益性に影響が生じる可能性があります。海外情勢の情報収集とリスク監視を強化するとともに、海外関連会社に対する適切な管理・運営サポートを実施しております。また、地域分散の推進、供給体制の見直し等により、特定地域への依存リスクを抑制し、事業継続性の確保を図っております。
1-6 投資コストの増加
生産設備及び各拠点の大規模な設備投資の実施により、一時的な減価償却費や各種経費等の増加が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。一定金額以上の設備投資については、投融資委員会を設置し、委員会において社内基準に基づき経済合理性を十分吟味したうえで、取締役会において投資効果等を審議のうえ決議しており、また、投資後の業績進捗状況等のモニタリングを継続的に実施することでリスクの低減を図っております。
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2-1 製品の安全性
食品の安全性に対する消費者の意識は日々高まっており、法令・規制等も厳格さを増しております。当社グループでは、新技術の導入や品質管理に関する社内研修の実施等、品質保証体制の強化に取り組んでおりますが、想定外の要因により、販売停止や製品回収を行う可能性があります。当社グループでは、JFS-C等の食品安全マネジメントシステムおよび品質管理システムの認証取得、食品防御や食品偽装防止への取り組みの強化、製造委託先を含む製造拠点における品質管理の徹底、トレーサビリティシステムの維持、食品表示の多重チェック等、品質保証体制の強化を推進することにより、リスクの低減を図っております。
2-2 気候変動
気候変動により、原材料の調達からお客様への販売まで、サプライチェーン上の様々な場面で影響が及び、また、脱炭素社会への対応により、コストが上昇するなど、当社グループの事業活動に支障が生じる可能性があります。当社はサステナビリティ委員会及びサステナビリティ実行委員会を設置しており、気候変動に関する当社グループのリスクに包括的かつ具体的に対応する体制を整えております。また、2023年2月には、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同を表明し、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」における提言に沿って取り組み、リスクの低減を図ってまいります。
2-3 原材料の調達
地球温暖化・自然災害によって動植物の収穫量が減少したり、エネルギーコストや人件費の高騰、為替の変動等によって調達コストが上昇したり、紛争、政治情勢の不安定化、疫病の蔓延等による物流障害によって、原材料の調達が難しくなる可能性があります。また、原材料の変動コストを適切に商品原価に転嫁しないと、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。調達に際して環境・人権問題等の社会的課題に適切に対応しなかった場合、当社グループのブランド毀損や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、環境・人権等に配慮しながら、安全で価格競争力のある原材料を探し出し、様々な変化 やリスクを踏まえて、産地分散による複線化した調達体制を確保し、原材料の変動コストを適切に商品原価に転嫁して、リスクの低減を図っております。
2-4 資金調達
当社グループは、銀行等からの借入により必要資金の調達をしておりますが、急激な金利上昇や事業計画未達等により格付けが低下し、資金調達環境の悪化や金利負担が増加するなど、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。財務体質の維持及び強化に努めるとともに、資金調達先及び方法、期間を分散させることにより、リスクの低減を図っております。


リスク対応策
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3-1 サイバー攻撃及びコンピュータシステムのトラブル・データ漏洩
当社グループでは、システムにトラブルが起こった場合、業務に支障をきたすことが考えられます。また、個人情報を含むデータの漏洩やデータ暗号化の被害等があった場合、対応費用が発生します。情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ管理規程等を制定し、従業員教育や訓練を実施しております。外部からの攻撃に対するハード面、ソフト面の強化を図るとともに、情報機器についてはデータへのアクセス制御やパスワードの厳重管理を徹底し、取締役会が定期的に情報セキュリティの管理状況をモニタリングしており、リスク低減を図っております。
3-2 法的規制の影響
当社グループでは、食品衛生法、食品表示法、環境法等、国内外の法的規制等の適用を受けています。規制強化や想定を超えた新たな法的規制により、事業活動の制限や対応費用が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。関連法規の改正動向の把握に努め、外部研修会への参加、社内研修会の開催、内部監査などを実施し、コンプライアンス体制を強化し、リスクの低減を図っております。
3-3 知的財産権
当社グループの知的財産権やノウハウが侵害される可能性、また、当社グループが第三者の知的財産権を意図せず侵害した場合、当該第三者から損害賠償請求等の権利行使を受ける可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。法務部門、知的財産部門による知的財産権の取得、関連部門によるノウハウ化、知的財産権の調査、知的財産権を尊重した製品開発及び営業活動を行い、リスクの低減を図っております。
3-4 災害による影響
当社グループでは、大規模災害等が発生した場合、大きな損害を被ったり、製品の製造・出荷に支障をきたしたりすることが考えられます。リスクマネジメント委員会の下部組織である災害対策部会が、全社的な体制の検討を行います。設備・機器の安全性チェックや防災訓練などを実施し、安全な操業や事故防止体制の確立を図るとともに、従業員の安否確認システムの導入や初動対応計画の作成、事業継続計画の見直し、通信手段、情報ツールの導入、防災用品の拡充、食料の備蓄、損害保険の付保等によりリスクの低減を図っております。
3-5 人材の確保
当社グループでは、人材の確保及び育成が順調に進まない場合、適切な人材の配置に支障をきたす恐れがあり、特に製造現場での人材が不足することは事業継続に影響を与える可能性があります。当社グループでは、製造要員他必要な人材を確保するとともに、職場における教育(OJT)や研修(OFF-JT)等により、その育成に努め、ワークライフバランスの促進や育児・介護に関する休業・勤務制度の導入等、働きやすい制度設計に取り組み、加えて健康経営を推進しております。またエンゲージメントサーベイを通じて社員の状態を可視化した上で組織課題の洗い出しや定着率向上に向けた対策を講じております。さらにIоTやAIを活用して作業の効率化、省力化することで生産性の向上に取り組み、リスクの低減を図っております。
3-6 提携及び買収
当社グループでは、事業展開の手段として他社との提携や買収を実施することがあります。事業環境の変化等の様々な不確実性により、当初期待した成果を実現できない場合、生産設備、のれん及び投資有価証券については、投資額の回収が見込めなくなることにより、多額な減損処理が必要となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。提携や企業買収にあたっては、詳細なデューデリジェンスを実施し、一定金額以上の設備投資やM&A等の計画については、投融資委員会において社内基準に基づき経済合理性を十分吟味したうえで、取締役会において投資効果等を検証しながら決議しております。また、投資後の業績進捗状況等のモニタリングを継続的に実施することでリスクの低減を図っております。

リスク対応策
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3-7 資産の運用
当社グループの従業員に係る年金資産は、外部金融機関を通じて運用されておりますが、市況の悪化等により期待運用収益率を実現できない場合や、数理計算上で設定される割引率等の前提条件が変動した場合、将来期間において認識される退職給付債務が増減し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは政策保有株式を保有しておりますが、経済環境や企業収益の動向に付随する時価下落や発行会社の業績不振等により、自己資本が毀損するなど当社グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。年金資産については、運用の詳細情報を定期的に収集して運用状況のモニタリングを実施しております。政策保有株式の保有については、個別の銘柄ごとに保有目的やメリットなど経済合理性の検証を行い取締役会に報告するとともに、保有の妥当性が認められない場合は縮減に取り組んでおります。検証にあたっては便益やリスクが資本コストに見合っているか否かを精査したうえで、事業戦略の観点など定性的な評価を含め総合的な判断をしております。
3-8 感染症等
感染症の流行により従業員の感染、原材料の確保に支障が生じる等により、製品の安定供給に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。感染症の流行時の事業継続計画を策定し、業績への影響を低減するよう備えております。

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