有価証券報告書-第129期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 11:10
【資料】
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【項目】
101項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度のわが国経済は、経済政策を背景に緩やかな回復基調にあるものの、個人消費の回復には停滞感がみられるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
食品業界におきましては、消費者の先行き不安感からの節約志向が強く、販売競争は厳しさを増しており、経営環境は非常に厳しいものとなりました。
麦価動向につきましては、外国産小麦の政府売渡価格が平成28年4月に平均7.1%、10月に平均7.9%引き下げられたことに伴い、それぞれ業務用小麦粉の販売価格を改定いたしました。なお、平成29年4月には平均4.6%の引き上げが決定されております。
このような環境下、当社グループは企業体質強化に努め、効率化を強力に推進し、当社グループの販売網や製品特性を活かした販路拡大の促進など、業績の向上に努力いたしますとともに、業務提携先である日東富士製粉株式会社および主要株主である株式会社神明とのシナジー効果の創出に注力いたしました。
当連結会計年度における売上高は80億円(前年同期比7億2千2百万円減、8.3%減)となりました。売上総利益は17億5千3百万円(前年同期比1億1千1百万円増、6.8%増)となり、営業利益は4億6千3百万円(前年同期比8千7百万円増、23.3%増)、経常利益は5億3千1百万円(前年同期比1億4千万円増、35.9%増)、税金等調整前当期純利益は5億3千1百万円(前年同期比1億4千1百万円増、36.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億3千1百万円(前年同期比1億7百万円増、48.2%増)、包括利益は4億1千8百万円(前年同期比2億7百万円増、97.9%増)となりました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
① 製粉
当社グループの主要事業である製粉事業におきましては、小麦粉需要の低迷に加え、相次ぐ原料小麦の価格変動、販売競争の激化等、厳しい状況下で推移いたしました。当社は、新製品として国内産パン用粉「銀将」を発売いたしました。さらに、国内産小麦で製造した「春よ恋」、「春よ恋挽きぐるみ」、「宝笠ドゥノール」等、こだわりのある付加価値の高い製品の販売活動を推進するとともに、製造歩留りの改善等の生産性向上およびコスト削減に努めました。この結果、売上高は57億4千5百万円(前年同期比5億6千万円減、8.9%減)となりましたが、セグメント利益は4億3千2百万円(前年同期比1億3千1百万円増、43.6%増)となりました。
② 食品
食品事業におきましては、乾麺需要の低迷等および、「ハローキティそうめん」等、高付加価値商品の販売も減少したため、売上高は22億5千5百万円(前年同期比1億6千1百万円減、6.7%減)、セグメント利益は2千8百万円(前年同期比5千1百万円減、64.0%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ2千3百万円増加し、10億3千2百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、2億1千3百万円(前年同期は11億7千8百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益が5億3千1百万円、減価償却費が2億4千1百万円となり、たな卸資産が1億9千5百万円増加し、仕入債務が2億7千8百万円、未払消費税等が8千5百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、5千6百万円(前年同期は2億7千1百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出4千9百万円と投資有価証券の取得による支出3百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1億3千4百万円(前年同期は7億2千9百万円の使用)となりました。これは主として短期借入金の減少1億7千万円、長期借入金の増加9千6百万円と配当金の支払額5千4百万円によるものであります。