有価証券報告書-第176期(2023/04/01-2024/03/31)
③ 戦略
<人的資本経営の取組み>当社グループは企業理念のもと2030ビジョンを掲げ、成長し続ける永続企業(サステナブルカンパニー)を目指しております。これを実現する原動力は「人」、そしてその力を最大化するのはダイバーシティ&インクルージョン(以降D&I)の実践と捉え、経営戦略の中心に位置づけております。「人」の持つ力、すなわち人的資本の価値を最大化すべく2030経営計画と連動した人事戦略を推進し、人的資本投資を実行いたします。
人事戦略においては、会社と従業員相互の信頼関係のもと、D&Iの中心となる考え方である「一人ひとりの個を活かす」ことで従業員の幸せを実現するとともに、エンゲージメントを高め、生産性を向上し社会に対して価値を生み出し続け、当社グループの持続的成長の実現を図ります。そのために従業員に自律した成長を促すとともに、人材の価値を継続的に高めること(働きがい)、従業員が持てる能力をいかんなく発揮できるよう環境を整えていくこと(働きやすさ)の2点を追求いたします。その上で「D&Iの推進」「人材育成」「健康経営の推進」を重要戦略として人的資本経営を実践してまいります。

<重要戦略への取組み>取組み1)D&Iの推進
当社グループは全員活躍を標榜し、社員一人ひとりが活躍できるような風土醸成を目指しております。2022年度より「プロティアン・キャリア(主体的かつ変幻自在なキャリア)」の考え方を中心に据え、従業員のキャリア自律を推進しつつ、「女性」「シニア」といった属性別の活躍に向けた施策も並行して実施しております。また、多様な人材の採用に積極的に取り組んでおります。
a.D&Iの更なる浸透への取組み
2023年度はダイバーシティポリシー浸透研修及び研修後のフォローを実施し、事後アンケートにより理解が進んでいることを把握いたしました。D&I推進が一定程度進行したことにより、今後は、従来からの取組みである「全社」に対する理解・行動促進支援に加え、「個別」の部門に対するイノベーション創出に資するインプットなどの理解・行動促進支援を行い、より価値の創出につながる施策を展開してまいります。
b.キャリア自律の推進
従業員のWill・Can・Mustの重なりが増えることがキャリア自律を実現できている状態と捉え、さまざまな施策を組み合わせることでその支援を行っております。キャリア自律の浸透に向けては上司によるきめ細かなキャリア支援が不可欠であると考え、2023年度は全社で約350名を対象に「キャリア支援力強化ワークショップ」を実施いたしました。実施後のアンケートでは、キャリア面談の場において上司による傾聴や共感の姿勢を感じ取る社員が多数を占めたという結果が確認でき、前向きな反応が見られました。2024年度は職場の中堅層との対話会を実施してまいります。

c.女性活躍推進
2023年度は、社外の女性経営者の基調講演から自身のキャリアのモデルとなる要素を見つけ、キャリアの軸となる重要な価値観等を再発見することを目的とした、女性に特化した研修を実施いたしました。また、2023年6月よりキャリア相談室を常設化し、育児と仕事の両立も含めた支援を開始いたしました。
d.シニア活躍推進
2022年度より50代社員にキャリア自律の研修を実施しています。Will×Can×Mustを自ら考え直すアンラーニング研修は2年間の累計で134名が受講いたしました。研修後の本人及び一部上司へのフォロー面談を実施したところ、モチベーションアップや自己研鑽への意欲喚起などの効果が見られました。2024年度は対象部署を拡大するとともに、越境ワークショップや自分の強みの稀少性を明確にする研修など、多角的にキャリアを考えるための様々な施策を実施いたします。また、エイジズム解消に向けて上司層との対話も継続的に実施してまいります。
e.人材の多様化に向けた取組み
・新卒採用
事務系総合職において「マルチタレント」コース以外に、「経理・IT」、「セールススペシャリスト」を加えた3コースで人材を募集しております。また、生産技術系総合職においては2024年度から「生産マネジメント」、「製造エキスパート」の2コースに分けることで、個人のキャリア意向や適性を踏まえた人材の採用につながるよう取り組んでおります。
・キャリア採用
2023年度のキャリア採用人数(登用者含む)は、全採用人数の31%となっております。今後も計画的に採用を継続してまいります。
取組み2)人材育成
「人材育成」については、「経営計画に連動した人材育成」と「個人のキャリア開発」との両立を目指しております。「経営計画に連動した人材育成」として、サクセッションプランの策定・推進、専門人材の確保・育成を実施するとともに、「個人のキャリア開発」を支援する取組み等を充実させております。
a.サクセッションプランの策定・推進
各階層候補者の継続的な育成に向けて、中長期的な視点で取組みを実施しております。
・役員候補
数回に及ぶプロフェッショナルコーチとの1対1のコーチングを通して、全社リーダーとしてのあり方などのテーマで、自ら気づきを得る機会を設けており、当社グループの経営人材要件を備えた人材の継続的な育成に取り組んでおります。
・部長候補
他流試合型研修は、会社で選抜した従業員を派遣し、他社の選抜層と共に社会課題などのテーマについてディスカッションを行い、社会を捉える視野の拡大や外部との共創力の醸成等を図ります。また、森永レシピ研修は、問題解決のフレームワークを学ぶワークショップで、2019年度にスタートして以降継続して実施しております。
・マネジャー候補
30歳代の選抜社員に対し、9ヶ月にわたって次世代リーダーに求められる要件開発に取り組む研修を現在4期まで実施しております。また、次世代リーダー研修修了者を対象に外部スクールへの派遣を行い、さらにマネジメントスキル開発に向けた研鑽の機会を設けております。
b.専門性の高い人材の確保と育成
各業務領域において、専門性の高い人材の確保と中長期的な育成に取り組んでおります。2023年度は重点分野であるDX人材、経理人材、グローバル人材の要件に基づき、専門性の現状把握を行うとともに、公募中心に選出された従業員に対して研修を開始いたしました。2024年度はより高度な専門性の育成メニューを展開するとともに、R&D人材に対象を拡大してまいります。
c.自律的な能力開発を推進する主な取組み
・人材育成プログラムによる育成
当社が定義する6つの能力の現状を上司と本人で把握し、さらに伸長させていくための育成メニューと連動させることで、計画的な能力開発に取り組んでおります。具体的には、年に1回、上司と本人が自身の能力に関するアセスメントを実施し、現状把握と能力開発に向けた対話の場を設けており、2024年度も継続して実施してまいります。
・社内公募
従業員の手挙げによる異動を可能とする仕組みを整備し、一部の部署を対象に運用しております。2023年度は、マーケティング本部や海外事業本部などを中心に、5つの部署で社内公募を実施いたしました。2024年度も継続して実施してまいります。
・従業員の主体的な学びの支援
2023年秋に自己啓発用社内プラットフォームを開設いたしました。既に積極的に活用している従業員も多数おり、一例としましては、研究所の社員が講師役となって勉強会を企画し、参加者は商品に関する知識を学ぶことができたと同時に、参加者同士の人的ネットワークの広がりにつながりました。2024年度はさらなる活用促進に向けて、プラットフォームでの情報発信や周知強化に取り組んでまいります。

d.要員構成の最適化推進
中長期的視点で重点領域への人材配置のウェイトを高めております。また、モニタリングを強化することで生産性の向上を図っております。
取組み3)健康経営の推進
当社グループが永続企業(サステナブルカンパニー)として、心と体をすこやかにする食を創造し、誰もが笑顔で過ごせる持続可能な社会の実現に貢献していくためには、従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが重要と考えております。そして、当社グループでは2030ビジョン「ウェルネスカンパニーへ生まれ変わる」を掲げており、下記のとおり、健康経営を推進しております。
a.基本方針と推進体制
・健康宣言
「森永製菓健康宣言」を指針に掲げ、従業員の「心と体の健康」を維持・増進する取組みを支援しております。従業員が健康でやりがいをもって働くことができる職場環境を整備することで、従業員の活力向上や生産性向上等を通した組織の活性化を実現し、当社グループの持続的な成長と社会により良い価値を提供することを目指しております。
・推進体制
代表取締役社長直轄の「最高健康責任者(Chief Health Officer;CHO)」を人事部担当役員が担い、また人事部と森永健康保険組合の他に、統括産業医及び産業保健スタッフも参画する「健康推進委員会」を設置し、理念や方針の策定、施策の検討・実施に関する意思決定を行っております。全国の主要事業所に配置される健康管理担当者、安全衛生スタッフが具体的な施策の展開を担い、従業員や家族の健康課題に継続的に向き合い、健康増進を進めております。

b.健康経営を推進する主な取組み
心の健康
・「こころく」
従業員・顧客に「心の健康」を提供することを目指し、2023年度には心が健康な状態を6つの要素で定義した「こころく」を策定いたしました。この「こころく」に基づき、従業員一人ひとりが日々の業務に落とし込み、自発的に行動している状態を推進することで、従業員エンゲージメントの向上と事業活動への貢献を目指しております。具体的には、グループ全従業員に対して、当社が目指す「心の健康」の価値提供に関する解説資料や動画を作成し、その推進と達成に向けた取組みを進めております。

・メンタルヘルス対策
「こころく」の理解・推進に向けた従業員向けセミナー等を開催しております。自己管理能力の向上やメンタルヘルスに対する意識を高めるため、職位者研修やセルフケアセミナーでの啓発を定期的に実施しております。ストレスチェックの受検率は制度導入以降95%以上を維持しており、従業員自らがストレスに気づく機会の提供と集団分析による環境改善に活かしております。また社内外に専門的な相談窓口を設け、従業員が相談しやすい環境も整備しております。
体の健康
・全社健康増進イベント「ハビット」
従業員とご家族の健康づくりと生活習慣改善を目的に、一人ひとりが健康に関する目標を立てて運動や食生活改善などを行う森永健康保険組合独自の取組み「ハビット」は、今年で22回目を迎え、2023年度の参加者は1,960名を超えました。
・エイジフレンドリーな職場づくり
職場には、様々な年齢層の従業員がおりますが、年齢に関係なく、すべての従業員が活躍するエイジフレンドリーな職場づくりに力を入れております。たとえば、豊富な知識と経験を持つシニア層の安全とさらなる活躍を支援するため、当社グループの工場においてシニア教育や体力測定、当社独自の転倒予防体操を展開し、全員が安全かつ健康的に長く働き続けることを目指した取組みを行っております。
労働環境の整備
・ヘルスリテラシーの向上
外部講師や産業医を講師に迎え、毎年「健康フォーラム」を開催しており、2023年度は「睡眠改善セミナー」「知っておきたい目の話」をテーマに実施いたしました。全国各地より250名以上の従業員がオンラインで参加したほか、初めてお取引先様も招待し開催いたしました。
・総労働時間短縮に向けた取組み
健康を損ないかねない長時間労働を発生させないため、労働時間管理の精度向上をはじめ様々な施策を実施しております。また労働組合とともに「労働時間対策労使会議」を開催し、現状把握と対策について意見交換を行い、労働環境の改善に努めております。2024年度からは管理職も労働時間管理の対象に含め、取組み範囲を拡大してまいります。
・労働安全衛生の取組み
企業経営の基盤である労働安全衛生活動を「労働安全衛生方針」に沿って行っております。年齢・経験・言語・雇用関係・働く場所等の一人ひとりの違いにかかわらず、安全で働きやすい職場環境の維持・向上を目指しております。具体的には、従業員の安全と健康を最優先に考えた定期的な安全教育の実施や、職場の安全管理の徹底、事故や災害の予防活動等に取り組んでおります。
取組み4)外部評価
・「健康経営※優良法人2024(大規模法人部門)」認定
当社は「健康経営※優良法人2024(大規模法人部門)」に認定され、今回で7年連続の認定となりました。
特に「健康経営推進に関する情報開示」や「育児・介護と就業の両立支援」など健康経営の実践に向けた土台作りなどが評価されました。
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標であります。
・スポーツ庁「スポーツエールカンパニー※2024」認定
2023年度の認定に続き、2024年度も「スポーツエールカンパニー※」の認定を取得いたしました。ウェルネスカンパニーへの生まれ変わりを加速させるためにも、今後も継続的な認定取得を目指してまいります。
※スポーツエールカンパニーとは、スポーツ庁が従業員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な
取組みを行っている企業を毎年認定しているものであります。
取組み5)従業員との対話
従業員のエンゲージメントを高める取組みとして、経営トップと従業員との対話を大切にしております。経営トップが各事業所を訪問し、従業員と対話し、従業員の理解を深めるよう取り組んでまいりました。2021年度から2023年度にかけて、海外グループ会社を含む約2,000名を超える従業員とのディスカッションを行うことでトップの想いを共有しております。現在は2周目に入り、少人数での対話をポイントとして実施しております。今後も従業員との対話を継続していきたいと考えております。
<人的資本経営の取組み>当社グループは企業理念のもと2030ビジョンを掲げ、成長し続ける永続企業(サステナブルカンパニー)を目指しております。これを実現する原動力は「人」、そしてその力を最大化するのはダイバーシティ&インクルージョン(以降D&I)の実践と捉え、経営戦略の中心に位置づけております。「人」の持つ力、すなわち人的資本の価値を最大化すべく2030経営計画と連動した人事戦略を推進し、人的資本投資を実行いたします。
人事戦略においては、会社と従業員相互の信頼関係のもと、D&Iの中心となる考え方である「一人ひとりの個を活かす」ことで従業員の幸せを実現するとともに、エンゲージメントを高め、生産性を向上し社会に対して価値を生み出し続け、当社グループの持続的成長の実現を図ります。そのために従業員に自律した成長を促すとともに、人材の価値を継続的に高めること(働きがい)、従業員が持てる能力をいかんなく発揮できるよう環境を整えていくこと(働きやすさ)の2点を追求いたします。その上で「D&Iの推進」「人材育成」「健康経営の推進」を重要戦略として人的資本経営を実践してまいります。

<重要戦略への取組み>取組み1)D&Iの推進
当社グループは全員活躍を標榜し、社員一人ひとりが活躍できるような風土醸成を目指しております。2022年度より「プロティアン・キャリア(主体的かつ変幻自在なキャリア)」の考え方を中心に据え、従業員のキャリア自律を推進しつつ、「女性」「シニア」といった属性別の活躍に向けた施策も並行して実施しております。また、多様な人材の採用に積極的に取り組んでおります。
a.D&Iの更なる浸透への取組み
2023年度はダイバーシティポリシー浸透研修及び研修後のフォローを実施し、事後アンケートにより理解が進んでいることを把握いたしました。D&I推進が一定程度進行したことにより、今後は、従来からの取組みである「全社」に対する理解・行動促進支援に加え、「個別」の部門に対するイノベーション創出に資するインプットなどの理解・行動促進支援を行い、より価値の創出につながる施策を展開してまいります。
b.キャリア自律の推進
従業員のWill・Can・Mustの重なりが増えることがキャリア自律を実現できている状態と捉え、さまざまな施策を組み合わせることでその支援を行っております。キャリア自律の浸透に向けては上司によるきめ細かなキャリア支援が不可欠であると考え、2023年度は全社で約350名を対象に「キャリア支援力強化ワークショップ」を実施いたしました。実施後のアンケートでは、キャリア面談の場において上司による傾聴や共感の姿勢を感じ取る社員が多数を占めたという結果が確認でき、前向きな反応が見られました。2024年度は職場の中堅層との対話会を実施してまいります。

c.女性活躍推進
2023年度は、社外の女性経営者の基調講演から自身のキャリアのモデルとなる要素を見つけ、キャリアの軸となる重要な価値観等を再発見することを目的とした、女性に特化した研修を実施いたしました。また、2023年6月よりキャリア相談室を常設化し、育児と仕事の両立も含めた支援を開始いたしました。
d.シニア活躍推進
2022年度より50代社員にキャリア自律の研修を実施しています。Will×Can×Mustを自ら考え直すアンラーニング研修は2年間の累計で134名が受講いたしました。研修後の本人及び一部上司へのフォロー面談を実施したところ、モチベーションアップや自己研鑽への意欲喚起などの効果が見られました。2024年度は対象部署を拡大するとともに、越境ワークショップや自分の強みの稀少性を明確にする研修など、多角的にキャリアを考えるための様々な施策を実施いたします。また、エイジズム解消に向けて上司層との対話も継続的に実施してまいります。
e.人材の多様化に向けた取組み
・新卒採用
事務系総合職において「マルチタレント」コース以外に、「経理・IT」、「セールススペシャリスト」を加えた3コースで人材を募集しております。また、生産技術系総合職においては2024年度から「生産マネジメント」、「製造エキスパート」の2コースに分けることで、個人のキャリア意向や適性を踏まえた人材の採用につながるよう取り組んでおります。
・キャリア採用
2023年度のキャリア採用人数(登用者含む)は、全採用人数の31%となっております。今後も計画的に採用を継続してまいります。
取組み2)人材育成
「人材育成」については、「経営計画に連動した人材育成」と「個人のキャリア開発」との両立を目指しております。「経営計画に連動した人材育成」として、サクセッションプランの策定・推進、専門人材の確保・育成を実施するとともに、「個人のキャリア開発」を支援する取組み等を充実させております。
a.サクセッションプランの策定・推進
各階層候補者の継続的な育成に向けて、中長期的な視点で取組みを実施しております。
・役員候補
数回に及ぶプロフェッショナルコーチとの1対1のコーチングを通して、全社リーダーとしてのあり方などのテーマで、自ら気づきを得る機会を設けており、当社グループの経営人材要件を備えた人材の継続的な育成に取り組んでおります。
・部長候補
他流試合型研修は、会社で選抜した従業員を派遣し、他社の選抜層と共に社会課題などのテーマについてディスカッションを行い、社会を捉える視野の拡大や外部との共創力の醸成等を図ります。また、森永レシピ研修は、問題解決のフレームワークを学ぶワークショップで、2019年度にスタートして以降継続して実施しております。
・マネジャー候補
30歳代の選抜社員に対し、9ヶ月にわたって次世代リーダーに求められる要件開発に取り組む研修を現在4期まで実施しております。また、次世代リーダー研修修了者を対象に外部スクールへの派遣を行い、さらにマネジメントスキル開発に向けた研鑽の機会を設けております。
b.専門性の高い人材の確保と育成
各業務領域において、専門性の高い人材の確保と中長期的な育成に取り組んでおります。2023年度は重点分野であるDX人材、経理人材、グローバル人材の要件に基づき、専門性の現状把握を行うとともに、公募中心に選出された従業員に対して研修を開始いたしました。2024年度はより高度な専門性の育成メニューを展開するとともに、R&D人材に対象を拡大してまいります。
c.自律的な能力開発を推進する主な取組み
・人材育成プログラムによる育成
当社が定義する6つの能力の現状を上司と本人で把握し、さらに伸長させていくための育成メニューと連動させることで、計画的な能力開発に取り組んでおります。具体的には、年に1回、上司と本人が自身の能力に関するアセスメントを実施し、現状把握と能力開発に向けた対話の場を設けており、2024年度も継続して実施してまいります。
・社内公募
従業員の手挙げによる異動を可能とする仕組みを整備し、一部の部署を対象に運用しております。2023年度は、マーケティング本部や海外事業本部などを中心に、5つの部署で社内公募を実施いたしました。2024年度も継続して実施してまいります。
・従業員の主体的な学びの支援
2023年秋に自己啓発用社内プラットフォームを開設いたしました。既に積極的に活用している従業員も多数おり、一例としましては、研究所の社員が講師役となって勉強会を企画し、参加者は商品に関する知識を学ぶことができたと同時に、参加者同士の人的ネットワークの広がりにつながりました。2024年度はさらなる活用促進に向けて、プラットフォームでの情報発信や周知強化に取り組んでまいります。

d.要員構成の最適化推進
中長期的視点で重点領域への人材配置のウェイトを高めております。また、モニタリングを強化することで生産性の向上を図っております。
取組み3)健康経営の推進
当社グループが永続企業(サステナブルカンパニー)として、心と体をすこやかにする食を創造し、誰もが笑顔で過ごせる持続可能な社会の実現に貢献していくためには、従業員一人ひとりが心身ともに健康であることが重要と考えております。そして、当社グループでは2030ビジョン「ウェルネスカンパニーへ生まれ変わる」を掲げており、下記のとおり、健康経営を推進しております。
a.基本方針と推進体制
・健康宣言
「森永製菓健康宣言」を指針に掲げ、従業員の「心と体の健康」を維持・増進する取組みを支援しております。従業員が健康でやりがいをもって働くことができる職場環境を整備することで、従業員の活力向上や生産性向上等を通した組織の活性化を実現し、当社グループの持続的な成長と社会により良い価値を提供することを目指しております。
・推進体制
代表取締役社長直轄の「最高健康責任者(Chief Health Officer;CHO)」を人事部担当役員が担い、また人事部と森永健康保険組合の他に、統括産業医及び産業保健スタッフも参画する「健康推進委員会」を設置し、理念や方針の策定、施策の検討・実施に関する意思決定を行っております。全国の主要事業所に配置される健康管理担当者、安全衛生スタッフが具体的な施策の展開を担い、従業員や家族の健康課題に継続的に向き合い、健康増進を進めております。

b.健康経営を推進する主な取組み
心の健康
・「こころく」
従業員・顧客に「心の健康」を提供することを目指し、2023年度には心が健康な状態を6つの要素で定義した「こころく」を策定いたしました。この「こころく」に基づき、従業員一人ひとりが日々の業務に落とし込み、自発的に行動している状態を推進することで、従業員エンゲージメントの向上と事業活動への貢献を目指しております。具体的には、グループ全従業員に対して、当社が目指す「心の健康」の価値提供に関する解説資料や動画を作成し、その推進と達成に向けた取組みを進めております。

・メンタルヘルス対策
「こころく」の理解・推進に向けた従業員向けセミナー等を開催しております。自己管理能力の向上やメンタルヘルスに対する意識を高めるため、職位者研修やセルフケアセミナーでの啓発を定期的に実施しております。ストレスチェックの受検率は制度導入以降95%以上を維持しており、従業員自らがストレスに気づく機会の提供と集団分析による環境改善に活かしております。また社内外に専門的な相談窓口を設け、従業員が相談しやすい環境も整備しております。
体の健康
・全社健康増進イベント「ハビット」
従業員とご家族の健康づくりと生活習慣改善を目的に、一人ひとりが健康に関する目標を立てて運動や食生活改善などを行う森永健康保険組合独自の取組み「ハビット」は、今年で22回目を迎え、2023年度の参加者は1,960名を超えました。
・エイジフレンドリーな職場づくり
職場には、様々な年齢層の従業員がおりますが、年齢に関係なく、すべての従業員が活躍するエイジフレンドリーな職場づくりに力を入れております。たとえば、豊富な知識と経験を持つシニア層の安全とさらなる活躍を支援するため、当社グループの工場においてシニア教育や体力測定、当社独自の転倒予防体操を展開し、全員が安全かつ健康的に長く働き続けることを目指した取組みを行っております。
労働環境の整備
・ヘルスリテラシーの向上
外部講師や産業医を講師に迎え、毎年「健康フォーラム」を開催しており、2023年度は「睡眠改善セミナー」「知っておきたい目の話」をテーマに実施いたしました。全国各地より250名以上の従業員がオンラインで参加したほか、初めてお取引先様も招待し開催いたしました。
・総労働時間短縮に向けた取組み
健康を損ないかねない長時間労働を発生させないため、労働時間管理の精度向上をはじめ様々な施策を実施しております。また労働組合とともに「労働時間対策労使会議」を開催し、現状把握と対策について意見交換を行い、労働環境の改善に努めております。2024年度からは管理職も労働時間管理の対象に含め、取組み範囲を拡大してまいります。
・労働安全衛生の取組み
企業経営の基盤である労働安全衛生活動を「労働安全衛生方針」に沿って行っております。年齢・経験・言語・雇用関係・働く場所等の一人ひとりの違いにかかわらず、安全で働きやすい職場環境の維持・向上を目指しております。具体的には、従業員の安全と健康を最優先に考えた定期的な安全教育の実施や、職場の安全管理の徹底、事故や災害の予防活動等に取り組んでおります。
取組み4)外部評価
・「健康経営※優良法人2024(大規模法人部門)」認定
当社は「健康経営※優良法人2024(大規模法人部門)」に認定され、今回で7年連続の認定となりました。
特に「健康経営推進に関する情報開示」や「育児・介護と就業の両立支援」など健康経営の実践に向けた土台作りなどが評価されました。
※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標であります。
・スポーツ庁「スポーツエールカンパニー※2024」認定
2023年度の認定に続き、2024年度も「スポーツエールカンパニー※」の認定を取得いたしました。ウェルネスカンパニーへの生まれ変わりを加速させるためにも、今後も継続的な認定取得を目指してまいります。
※スポーツエールカンパニーとは、スポーツ庁が従業員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な
取組みを行っている企業を毎年認定しているものであります。
取組み5)従業員との対話
従業員のエンゲージメントを高める取組みとして、経営トップと従業員との対話を大切にしております。経営トップが各事業所を訪問し、従業員と対話し、従業員の理解を深めるよう取り組んでまいりました。2021年度から2023年度にかけて、海外グループ会社を含む約2,000名を超える従業員とのディスカッションを行うことでトップの想いを共有しております。現在は2周目に入り、少人数での対話をポイントとして実施しております。今後も従業員との対話を継続していきたいと考えております。