四半期報告書-第78期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成26年4月1日~平成26年6月30日)におけるわが国経済は、政府の金融緩和、経済政策を背景に企業の設備投資が拡大し、株価も堅調に推移するなど緩やかな回復基調でありましたが、個人消費は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が見られるなど、引き続き先行き不透明な状況で推移しました。
菓子・食品業界におきましても、企業間の競争が激化する中で、原材料費やエネルギーコストが上昇するなど厳しい経営環境が続きました。
このような状況のもと、当社グループは2012年度から2014年度までの3年間の経営方針として策定した中期3ヵ年計画「Strategic Innovation Plan 2014」の最終年度を迎え、“①信頼のブランドとしてさらに、磨き高める ②グループマーケティング力の発揮による攻めの経営 ③イノベーションが日常化しているマネジメントを行う”をグループ経営の目指す姿として、「もう一歩前へ」力強く踏み出し目標達成に向けて、事業活動を「実行」する年度として各施策に取り組みました。
また、全グループで展開している経営品質向上活動のブラッシュアップを目指して、改善・革新活動を推進しております。
国内事業では春夏季の主力商品の更なる市場開拓と新顧客創造に向けた販売促進活動を進めました。
海外への事業展開につきましては、ASEANや中南米の現地展示会に積極的に参画し当社ブランド商品のPR活動を展開しました。さらに調味料事業では井村屋シーズニング株式会社が平成26年6月にハラール認証を取得し、ブランドの認知度向上と新規市場の開拓に向けた取り組みを行っております。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、流通事業において冷菓商品の売上が、「あずきバー」シリーズと「やわもちアイス」シリーズが引き続き好評いただいた事もあり、立ち上がり期の4月~6月で順調に推移しました。また、特色ある技術を活用した冷凍菓子商品や新しい提案を行っているようかん類も伸長し、前年同期比2億32百万円(3.2%)増の74億77百万円となりました。
利益面では、計画的に実施してきた設備投資の効果により生産性の向上と労務費の改善が見られ、売上原価率が低減したことや販売経費の削減が図られたことにより、営業損失は2億91百万円(前年同期比1億96百万円の改善)、経常損失は2億69百万円(前年同期比1億50百万円の改善)となり、四半期純損失は2億20百万円で前年同期より73百万円の改善となりました。当社グループの第1四半期業績は損失を計上する傾向でありましたが、四半期開示の開始以来、最も損失の改善が図られ、黒字化へのステップが見えてきました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 流通事業
流通事業におけるカテゴリー別の業績の状況につきましては以下のとおりです。
(菓子・食品・デイリーチルド)
菓子については、大手コンビニエンスストアとのコラボレート商品を展開している冷凍菓子が引き続き好調に推移し、伝統技術と新技術を融合し新しい商品開発に取り組んでいるようかん類は新形態の「スポーツようかんプラス」や朝食向けの「おはようかん りんご・バナナ」が話題性のある商品として順調な滑り出しとなりました。カステラ類は日本国内での売上が増加するとともに中国の井村屋(北京)食品有限公司(IBF)におけるカステラ事業も計画に沿って伸長し、菓子全体の売上高は、前年同期比94百万円(7.0%)増の14億53百万円となりました。
食品については、夏物商品でスパウチタイプの「氷みつ」が伸長しましたが、OEM受託商品が減少し、前年同期比63百万円(6.1%)減の9億72百万円となりました。
デイリーチルド商品では、「美し豆腐」をはじめとする豆腐類が伸長し、売上高は、前年同期比39百万円(24.2%)増の2億4百万円となりました。
(加温・冷菓)
冷菓商品は、主力商品の「あずきバー」シリーズは、前期から購買層の拡大を目指した販売促進に取り組んでおりますが、4月~6月の売上本数は7,400万本(前年同期比6%増)と順調に推移しており、前期に好評をいただいた「ゆずあずきバー」は7月から発売し、上期の売上を押し上げる効果に繋がる事が期待でき、シリーズ全体で年間3億本の売上を目指します。また、「やわもちアイス」も引き続き好調に推移し、夏向きの新アイテム“白桃シャーベット”を投入した効果もあり、「やわもちアイス」シリーズの売上は前年同期比75.2%増の3億54百万円となりました。今期は年間を通して販売を予定しており、更なる成長が期待されます。米国でアイス事業を展開しているIMURAYA USA, INC.においてもOEM受託商品の売上が増加し、冷菓商品の売上高は、前年同期比2億14百万円(7.7%)増の29億93百万円となり、最需要期に向け期待がもてる展開となっております。
今期発売50周年を迎える「肉まん・あんまん」などの加温商品は、コンビニエンスストアでの通年販売化により、売上高は前年同期比1.0%増の6億94百万円となりました。また発売50周年に感謝の気持ちを込めた付加価値の高い商品開発や本格シーズンに向けた販売促進やキャンペーンを計画的に実施し、更なる伸長が見込まれます。
(新スイーツ)
「アンナミラーズ」「ジュヴォー」のブランドを活かした流通商品化の取り組みを行っている新スイーツでは、前期リニューアルを行ったアンナミラーズ高輪店が好調に推移し、「ジュヴォー」においても前期に百貨店での催事販売で好評をいただきその効果もあって店舗への集客数が増加いたしました。また中国天津で2店舗を出店している「アンナミラーズ」もブランドの認知度が高まっており、新スイーツの売上高は前年同期比11.0%増の83百万円となりました。
この結果、流通事業の売上高は、前年同期比3億円(4.9%)増の64億1百万円となり、セグメント利益(営業利益)は15百万円で前年同期が1億57百万円の損失であったことから、第1四半期で1億72百万円の損益改善が図られ、初めての黒字化が達成されました。
② 調味料事業
国内で調味料事業を担当する井村屋シーズニング株式会社では、大手受注先の受注減少により売上が減少しましたが設備投資の効果もあって製造コストが低減し、損益面では前年同期より改善が図られました。また、以前より海外戦略の一環としてハラール認証取得の活動を進めてまいりましたが、平成26年6月に国内の粉末エキス調味料業界でいち早くハラール認証を取得いたしました。今後新たな顧客満足の提供と新規市場の開拓に取り組んでまいります。
中国に拠点を置いている北京京日井村屋食品有限公司(JIF)は重点商品を中心に積極的な提案を行い、中国国内の売上が増加いたしました。また、中国大連に設立した井村屋(大連)食品有限公司(IDF)も計画通り工場建設が進捗しており、中国事業の成長戦略に向け着実に準備を進めております。この結果、調味料事業の売上高においては次の成長戦略の準備期間であり、前年同期比68百万円(6.2%)減の10億25百万円となりましたが、セグメント損失(営業損失)は3百万円で前年同期より6百万円の改善となりました。
③ その他の事業
イムラ株式会社が行っているリースや保険の代理業は堅調に推移し、井村屋商品のアウトレット販売を行っております「MOTTAINAI屋」は更なるお客様へのサービス向上を図り、地域住民から引き続き好評をいただきました。その結果、その他の事業の売上高は50百万円となり、セグメント利益(営業利益)は8百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間の財政状態は以下のとおりであります。
総資産は256億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億71百万円の増加となりました。流動資産は、夏物商品の最盛期に対する供給体制を確実にするため、製品在庫の増加等により、13億63百万円増加の113億85百万円となりました。固定資産は、井村屋(大連)食品有限公司(IDF)の連結子会社化に伴う関係会社出資金の相殺消去の影響や長期繰延税金資産の減少等により、1億98百万円減の143億2百万円となりました。
負債は155億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億76百万円の増加となりました。流動負債は、夏物商品の生産に連動した短期借入金、未払金等の増加により、18億83百万円増の128億56百万円となりました。固定負債は、長期借入金の短期借入金への振替や、会計方針の変更に伴う退職給付に係る負債の減少等により、2億7百万円減の27億27百万円となりました。
純資産は、配当金の支払や四半期純損失等により5億4百万円減の101億11百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末43.17%から39.25%へ減少しました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億17百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 業績の状況
当第1四半期連結累計期間(平成26年4月1日~平成26年6月30日)におけるわが国経済は、政府の金融緩和、経済政策を背景に企業の設備投資が拡大し、株価も堅調に推移するなど緩やかな回復基調でありましたが、個人消費は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響が見られるなど、引き続き先行き不透明な状況で推移しました。
菓子・食品業界におきましても、企業間の競争が激化する中で、原材料費やエネルギーコストが上昇するなど厳しい経営環境が続きました。
このような状況のもと、当社グループは2012年度から2014年度までの3年間の経営方針として策定した中期3ヵ年計画「Strategic Innovation Plan 2014」の最終年度を迎え、“①信頼のブランドとしてさらに、磨き高める ②グループマーケティング力の発揮による攻めの経営 ③イノベーションが日常化しているマネジメントを行う”をグループ経営の目指す姿として、「もう一歩前へ」力強く踏み出し目標達成に向けて、事業活動を「実行」する年度として各施策に取り組みました。
また、全グループで展開している経営品質向上活動のブラッシュアップを目指して、改善・革新活動を推進しております。
国内事業では春夏季の主力商品の更なる市場開拓と新顧客創造に向けた販売促進活動を進めました。
海外への事業展開につきましては、ASEANや中南米の現地展示会に積極的に参画し当社ブランド商品のPR活動を展開しました。さらに調味料事業では井村屋シーズニング株式会社が平成26年6月にハラール認証を取得し、ブランドの認知度向上と新規市場の開拓に向けた取り組みを行っております。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、流通事業において冷菓商品の売上が、「あずきバー」シリーズと「やわもちアイス」シリーズが引き続き好評いただいた事もあり、立ち上がり期の4月~6月で順調に推移しました。また、特色ある技術を活用した冷凍菓子商品や新しい提案を行っているようかん類も伸長し、前年同期比2億32百万円(3.2%)増の74億77百万円となりました。
利益面では、計画的に実施してきた設備投資の効果により生産性の向上と労務費の改善が見られ、売上原価率が低減したことや販売経費の削減が図られたことにより、営業損失は2億91百万円(前年同期比1億96百万円の改善)、経常損失は2億69百万円(前年同期比1億50百万円の改善)となり、四半期純損失は2億20百万円で前年同期より73百万円の改善となりました。当社グループの第1四半期業績は損失を計上する傾向でありましたが、四半期開示の開始以来、最も損失の改善が図られ、黒字化へのステップが見えてきました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 流通事業
流通事業におけるカテゴリー別の業績の状況につきましては以下のとおりです。
(菓子・食品・デイリーチルド)
菓子については、大手コンビニエンスストアとのコラボレート商品を展開している冷凍菓子が引き続き好調に推移し、伝統技術と新技術を融合し新しい商品開発に取り組んでいるようかん類は新形態の「スポーツようかんプラス」や朝食向けの「おはようかん りんご・バナナ」が話題性のある商品として順調な滑り出しとなりました。カステラ類は日本国内での売上が増加するとともに中国の井村屋(北京)食品有限公司(IBF)におけるカステラ事業も計画に沿って伸長し、菓子全体の売上高は、前年同期比94百万円(7.0%)増の14億53百万円となりました。
食品については、夏物商品でスパウチタイプの「氷みつ」が伸長しましたが、OEM受託商品が減少し、前年同期比63百万円(6.1%)減の9億72百万円となりました。
デイリーチルド商品では、「美し豆腐」をはじめとする豆腐類が伸長し、売上高は、前年同期比39百万円(24.2%)増の2億4百万円となりました。
(加温・冷菓)
冷菓商品は、主力商品の「あずきバー」シリーズは、前期から購買層の拡大を目指した販売促進に取り組んでおりますが、4月~6月の売上本数は7,400万本(前年同期比6%増)と順調に推移しており、前期に好評をいただいた「ゆずあずきバー」は7月から発売し、上期の売上を押し上げる効果に繋がる事が期待でき、シリーズ全体で年間3億本の売上を目指します。また、「やわもちアイス」も引き続き好調に推移し、夏向きの新アイテム“白桃シャーベット”を投入した効果もあり、「やわもちアイス」シリーズの売上は前年同期比75.2%増の3億54百万円となりました。今期は年間を通して販売を予定しており、更なる成長が期待されます。米国でアイス事業を展開しているIMURAYA USA, INC.においてもOEM受託商品の売上が増加し、冷菓商品の売上高は、前年同期比2億14百万円(7.7%)増の29億93百万円となり、最需要期に向け期待がもてる展開となっております。
今期発売50周年を迎える「肉まん・あんまん」などの加温商品は、コンビニエンスストアでの通年販売化により、売上高は前年同期比1.0%増の6億94百万円となりました。また発売50周年に感謝の気持ちを込めた付加価値の高い商品開発や本格シーズンに向けた販売促進やキャンペーンを計画的に実施し、更なる伸長が見込まれます。
(新スイーツ)
「アンナミラーズ」「ジュヴォー」のブランドを活かした流通商品化の取り組みを行っている新スイーツでは、前期リニューアルを行ったアンナミラーズ高輪店が好調に推移し、「ジュヴォー」においても前期に百貨店での催事販売で好評をいただきその効果もあって店舗への集客数が増加いたしました。また中国天津で2店舗を出店している「アンナミラーズ」もブランドの認知度が高まっており、新スイーツの売上高は前年同期比11.0%増の83百万円となりました。
この結果、流通事業の売上高は、前年同期比3億円(4.9%)増の64億1百万円となり、セグメント利益(営業利益)は15百万円で前年同期が1億57百万円の損失であったことから、第1四半期で1億72百万円の損益改善が図られ、初めての黒字化が達成されました。
② 調味料事業
国内で調味料事業を担当する井村屋シーズニング株式会社では、大手受注先の受注減少により売上が減少しましたが設備投資の効果もあって製造コストが低減し、損益面では前年同期より改善が図られました。また、以前より海外戦略の一環としてハラール認証取得の活動を進めてまいりましたが、平成26年6月に国内の粉末エキス調味料業界でいち早くハラール認証を取得いたしました。今後新たな顧客満足の提供と新規市場の開拓に取り組んでまいります。
中国に拠点を置いている北京京日井村屋食品有限公司(JIF)は重点商品を中心に積極的な提案を行い、中国国内の売上が増加いたしました。また、中国大連に設立した井村屋(大連)食品有限公司(IDF)も計画通り工場建設が進捗しており、中国事業の成長戦略に向け着実に準備を進めております。この結果、調味料事業の売上高においては次の成長戦略の準備期間であり、前年同期比68百万円(6.2%)減の10億25百万円となりましたが、セグメント損失(営業損失)は3百万円で前年同期より6百万円の改善となりました。
③ その他の事業
イムラ株式会社が行っているリースや保険の代理業は堅調に推移し、井村屋商品のアウトレット販売を行っております「MOTTAINAI屋」は更なるお客様へのサービス向上を図り、地域住民から引き続き好評をいただきました。その結果、その他の事業の売上高は50百万円となり、セグメント利益(営業利益)は8百万円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間の財政状態は以下のとおりであります。
総資産は256億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億71百万円の増加となりました。流動資産は、夏物商品の最盛期に対する供給体制を確実にするため、製品在庫の増加等により、13億63百万円増加の113億85百万円となりました。固定資産は、井村屋(大連)食品有限公司(IDF)の連結子会社化に伴う関係会社出資金の相殺消去の影響や長期繰延税金資産の減少等により、1億98百万円減の143億2百万円となりました。
負債は155億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億76百万円の増加となりました。流動負債は、夏物商品の生産に連動した短期借入金、未払金等の増加により、18億83百万円増の128億56百万円となりました。固定負債は、長期借入金の短期借入金への振替や、会計方針の変更に伴う退職給付に係る負債の減少等により、2億7百万円減の27億27百万円となりました。
純資産は、配当金の支払や四半期純損失等により5億4百万円減の101億11百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末43.17%から39.25%へ減少しました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当連結会社の事業上及び財務上対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億17百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。